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獣医師
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{{出典の明記|date=2009年11月3日 (火) 01:52 (UTC)}} {{国際化|date=2011年10月13日 (木) 17:15 (UTC)|領域=日本}} [[File:Picture 468.jpg|thumb|250px|]] {{資格 |名称 = 獣医師 |英名 = veterinarian |英項名 = |略称 = |実施国 = {{JPN}} |分野 = 医療 |資格種類 = 国家資格 |試験形式 = |認定団体 = [[農林水産省]] |後援 = |認定開始年月日 = |認定終了年月日 = |等級・称号 = 獣医師 |根拠法令 = [[獣医師法]] |公式サイト = [http://nichiju.lin.gr.jp/ 社団法人日本獣医師会] |特記事項 = }} '''獣医師'''(じゅういし、英語:veterinarian)は、[[ヒト]]以外の[[動物]]の[[医師]]。 == 概要 == 日本で獣医師になるためには、[[獣医学部|獣医学系大学]]を卒業して[[農林水産省]]が実施する[[獣医師国家試験]]に合格し、獣医師免許を取得しなければならない。獣医師の総数は3万5379人である(平成22年12月31日時点)。 獣医師でない者が、飼育動物([[ウシ|牛]]・[[ウマ|馬]]・[[ブタ|豚]]・[[めん羊]]・[[山羊]]・[[犬]]・[[ネコ|猫]]・[[ニワトリ|鶏]]・[[うずら]]・その他獣医師が診察を行う必要があるものとして政令で定めるものに限る)の診療を業務としてはならない[[業務独占資格]]でもあり、獣医師でない者が「獣医師」<ref>「獣医師」と呼称するのが正式であり、単に「獣医」と言うのは不正確である。</ref>の名称を使用したり、「動物医」・「[[家畜]]医」・「[[ペット]]医」等の紛らわしい名称も用いたりしてはならない[[資格#名称独占資格|名称独占資格]]でもある。 [[獣医師法]]では、動物の[[診療]]や[[保健衛生]]指導などを通して、次の三つに寄与することが使命とされている。 * 動物の保健衛生 * [[畜産業]]の発展 * [[公衆衛生]]の向上 また、獣医師資格を保有していても所定の届出を行っていない場合は臨床に携わることができない。具体的には、獣医師が飼育動物の診療の業務を行うため、診療施設を開設した場合は獣医療法第3条により、その開設の日から十日以内に、当該診療施設の所在地を管轄する都道府県知事に農林水産省令で定める事項を届け出なければならない。また、往診のみによって診療を行う獣医師については、獣医療法第7条によりその住所を診療施設とみなして、第3条の規定が適用される。 == 臨床獣医師 == * '''[[小動物]]臨床獣医師''' : 住宅地等で自ら[[動物病院]]など小動物診療施設を開設、または既存の小動物診療施設に雇用されて勤務し[[犬]]、[[ネコ|猫]]、[[エキゾチックアニマル]]などを対象として診療行為を行なう小動物[[臨床]]、いわゆる[[ペット]]病院の獣医師。 : 都市部で生活する人々の多くにとって、単に「獣医師」というとこのような小動物臨床の獣医師だけを連想しがちだが、獣医師免許を持つ者全体のうち小動物臨床の獣医師が占める割合は、都道府県別で最も高い[[東京都]]でも約6割程度でしかない。日本全国で見た場合でも全体の4割程度しかなく、残りは、これ以降記述されている各分野の獣医師である。 : なお獣医師は診療した場合、診療簿([[医師]]の診療録にあたる)にその事実を記載しなければならない。 * '''[[産業動物]]臨床獣医師''' : [[農村]]地域等で自ら診療施設を開設するか[[農業共済組合]]または[[農業協同組合]]等に勤務して周辺の[[畜産]][[農家]]に往診し、[[ウシ|牛]]や[[ブタ|豚]]・[[ニワトリ|鶏]]などの産業動物を対象とする診療行為のほか、[[ワクチン]]接種及び[[消毒]]など[[伝染病]]予防の衛生指導といった予防衛生業務を行なう獣医師。最近では[[動物福祉]]や[[畜産物]]の[[トレーサビリティ (流通)|トレーサビリティ]]に関する指導を行う例もあり、企業形態の畜産農場に雇用されて勤務している者もこの範疇に入る。 : 農村地域で自ら診療施設を開設した産業動物臨床の獣医師が、往診先の農家で飼われているペットの診療を行なうことは法的に何ら問題ないため、近隣に小動物臨床獣医師がいないような地域ではそのようなケースも意外と多い。しかし近年では畜産農家の戸数及び家畜の飼養頭羽数の減少、獣医大学における女子学生の増加などにより、従事者の減少が深刻化している。 * '''その他の臨床獣医師''' ** [[競馬場]]や[[競走馬]]の育成牧場、[[日本中央競馬会]](JRA)など[[ウマ|馬]]の関連施設に勤務する馬専門の臨床獣医師。 ** [[動物園]]や[[水族館]]に勤務し、そこの展示動物を対象とする臨床獣医師。 ** [[製薬|製薬会社]]などで飼養される[[実験動物]]の健康管理を行う獣医師。 : 競馬及び動物園関連分野は、関係施設の数や従事者の需要そのものが少ないことから、就職が困難とされている。{{要出典範囲|date=2013年1月|そのため獣医師免許を取得していても、敢えて[[厩務員]]や[[飼育員]]としての勤務を志す者が少なくない。}} == 「診療をしない」獣医師 == 公務員や民間企業の社員としての獣医師である。公務員については大きく[[国家公務員]]と[[地方公務員]]に分けられ、更に所属の違いによって本省庁と出先機関に分けられる。 * 国家公務員であれば農林水産省や[[厚生労働省]]、地方公務員であれば各[[都道府県]]や[[市町村]]の本省庁や各出先機関に勤務しそれぞれの施策・業務に従事する。このうち、本省庁では予算や法律の執行及び政策立案などの事務的業務が大部分を占めるため、現場で動物を触るどころか見ることすらほとんど無い。執務中の服装も、見た目には普通の会社員と何ら変わりはない。 == 国家公務員としての獣医師 == 獣医職としての採用がある省は厚生労働省および農林水産省の2つ。獣医系技術職員はⅠ種相当の行政官(準キャリア)として採用される。幹部候補として、早い昇進が約束されている。 活躍の場所は本省、全国の空港や海港に設けられた「[[検疫所]]」や「[[動物検疫所]]」などである。なお[[検疫]]所は厚生労働省、動物検疫所は農林水産省の所管である。 * 「検疫所」は人の伝染病([[感染症]])の海外から日本国内への流入、及び日本国内から海外への流出を未然に防ぐ重要な機関であり、獣医師職員はこのうち[[輸出入|輸入]]食品の確認検査の業務を担当している。 * 「動植物検疫所」では輸出入される生きた動物、食品以外の動植物製品に由来する伝染病・感染症の流出・流入を未然に防ぐ業務をしている。 == 地方公務員としての獣医師 == 「公務員の獣医師(行政獣医師)」の活躍の場は、公衆衛生行政([[厚生労働省]]の法令を所管;[[保健所]]、[[食肉衛生検査所]]など)と農林水産行政([[農林水産省]]の法令を所管;[[家畜保健衛生所]]など)に大別される。公務員全体として見た場合の職域は広くないため、国家公務員などと比較すると昇進は遅い。 採用時点でどちらかに属することとなり、それ以降これらの間で[[人事異動]]をする機会は多くはないが、業務の性質上[[人事異動]]を避けて通ることは出来ないため、どこへ異動してもすぐに異なる業務に従事できなければならない(例:本庁⇔出先機関(保健所、動物管理施設など))ため、常に高度な[[獣医学]]的知識と技術を要求される。また業務内容により根拠[[法令]]も多岐にわたることから、これら法令を含めた幅広い視野と知識並びに一般常識が同時に要求される。また、他分野を専門とした職員との連携も大切である。 なお、公立の[[動物園]]・[[水族館]]などを除いて動物の診療に従事することは非常に少ない。 * '''「各都道府県庁」'''の[[畜産]]行政事務及び公衆衛生([[と畜場]]や[[動物愛護法]])行政事務を中心に、一部の県では[[林業]]の鳥獣保護及び狩猟許可行政事務や、水道行政事務([[ネズミ]]などの駆除)に関わる者も少数ながら存在する。[[捕鯨]]が盛んだった時期は、近海捕鯨県の水産課([[和歌山県]]や[[高知県]])にも配属されていた。 * '''「[[食肉衛生検査所]]」'''から[[と畜場]]へ出向き、食肉の検査を通じて食用の家畜の病態調査や[[O157]]・[[牛海綿状脳症|BSE]]などの[[人獣共通感染症]]対策及び残留[[抗生物質]]対策に従事する者([[と畜検査員]])。 * '''「[[保健所]]」'''において、食品衛生監視業務、環境衛生監視業務、薬事監視業務に従事する者([[食品衛生監視員]],[[環境衛生監視員]]および薬事監視員)。動物愛護施設が別にない場合は動物管理業務を含む。また、人獣共通感染症の専門家として[[感染症予防法]]に基づく業務にも従事する。 * '''「[[動物愛護施設]]'''([[自治体]]により名称は異なる)'''」'''において、[[狂犬病予防法]]や[[動物愛護法]]にもとづき保護された犬猫ほかの動物の管理・[[殺処分]]・譲渡、[[動物愛護]]普及啓発業務、及び[[動物取扱業]]や[[特定動物]]飼育施設の監視業務に従事する者(狂犬病予防員及び動物監視員)。なお[[化製場等に関する法律]]にもとづく届出は、通常[[保健所]]の所管であるが、動物愛護施設で取り扱う場合もある。 * '''「[[衛生研究所]]'''(自治体により名称は異なる)'''」'''等の試験研究機関において、研究員として主に人の感染症や食品衛生に関する研究・検査業務に従事する者。 * '''「[[家畜保健衛生所]]」'''において、BSEや[[口蹄疫]]ならびに高病原性[[鳥インフルエンザ]]をはじめとする家畜の感染症など、生産性に悪影響を及ぼす各種疾病の検査・診断業務及び予防対策に従事する者(家畜防疫員)。 * '''「動物園や水族館」'''にて展示動物の診療を行なう獣医師であっても、その経営母体が[[都道府県]]や[[市町村]]などの[[地方公共団体]]であれば、同様に地方公務員となる。 * '''「[[畜産試験場]]」'''において、家畜の改良増殖に従事する者。 * '''「[[林業試験場]]」'''において、[[狩猟]]の[[監視]]・[[許可]]や[[野生動物]]の[[保護]]に従事する者(特に、関東地方の林業試験場に多く配属されている)。 * '''「[[水産試験場]]」'''において、[[魚類]]をはじめとする水産動物・植物の改良増殖に従事する者(2010年8月現在、水産試験場における獣医師は[[三重県水産研究所]]以外には配属されていない)。 === 地方公務員獣医師の不足問題 === 食の安心・安全や、BSE・鳥インフルエンザなどの動物由来感染症に世間の注目が集まるとともに公務員獣医師、特に地方公務員獣医師の仕事量は年々増加している。しかし肉体・精神ともに過酷な業務が多く、大半の都道府県における給与体系が事務職と同一であるなど待遇面の改善が遅れているため、新卒の獣医学生の多くが小動物臨床を志望する傾向が年々強まっている。そのため東京都・神奈川県・大阪府などを除いた多くの県が定員割れであり、さらには団塊世代の大量退職による深刻な公務員獣医師の不足が生じている。 == 民間企業の獣医師 == 民間企業のうち、[[乳業]]・[[食肉]]・家畜[[飼料]]等の関連企業では営業や品質管理、[[製薬]]関連企業及び[[独立行政法人]]を含む各種の研究施設では、研究や検査のほかに[[実験動物]]の生産や管理を行う獣医師も置かれる。また、慢性的な獣医師不足はこれら研究施設を悩ませている。 公務員の多くと同様に臨床業務に携わる事は無いが、{{要出典範囲|研究者としての高度な獣医学上の知識や技術だけでなく、[[マーケティング]]感覚や[[消費者]]ニーズに即した柔軟な発想・コスト意識が要求される。|date=2010年10月}} ただし公務員と違って、企業によっては必ずしも獣医師免許を必要としない場合もある。 == 関連法規 == * [[獣医師法]] * [[獣医療法]] * [[薬事法]] * [[毒物及び劇物取締法]] * [[覚せい剤取締法]] * [[麻薬及び向精神薬取締法]] * [[動物の愛護及び管理に関する法律]] * [[鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律]] * [[絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律]] * [[特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律]] * [[家畜伝染病予防法]] * [[牛海綿状脳症対策特別措置法]] * [[牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法]] * [[飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律]] * [[家畜保健衛生所法]] * [[家畜改良増殖法]] * [[家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律]] * [[感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律]] * [[狂犬病予防法]] * [[と畜場法]] * [[食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律]] * [[化製場等に関する法律]] * [[食品安全基本法]] * [[食品衛生法]] * [[家畜商法]] == 著名な獣医師・獣医学博士 == === 日本 === * [[三浦雄一郎]] : [[北海道大学]][[獣医学部]]卒業 : 北海道大学獣医学部に助手、農事試験場で獣医師として勤務経験を経て、プロ[[スキーヤー]]及び[[登山家]]となる。 : [[ギネスブック]]に[[エベレスト]]最高齢登頂者として認定される。 * [[北村直人]] : [[酪農学園大学]][[獣医学部]]卒業 : 政治家(元・農林水産副大臣、元・内閣官房副長官)。獣医師としての臨床経験を持つ、日本唯一の衆議院議員であった。 === 日本以外 === * 獣医師 [[ピーター・ドハーティー]] : [[オーストラリア]] [[クイーンズランド大学]]獣医学部卒業 : [[病理学]]に専攻をかえ[[イギリス]] [[エジンバラ大学]]で医学博士号を取得 : [[1996年]] [[ノーベル生理学・医学賞]]受賞([[細胞性免疫]]制御の特異性) * 獣医学博士 [[ワンガリ・マータイ]] : [[ケニヤ]] [[ナイロビ大学]]獣医学博士号取得 : [[2004年]] [[ノーベル平和賞]]受賞(持続可能な発展、[[民主主義]]、および平和への貢献) == 獣医師を題材にした作品 == * 小説・エッセイ等 ** 『[[ジェイムズ・ヘリオット|ヘリオット先生奮戦記]]』等 ** 『[[:en:Buster Lloyd-Jones|バスター先生と小さな仲間たち―イギリス獣医師の動物日記]]』 * コミック ** 『[[動物のお医者さん]]』(ドラマ化) ** 『[[獣医ドリトル]]』(ドラマ化) ** 『[[MF動物病院日誌]]』 ** 『[[おいでよ 動物病院!]]』 ** 『[[ワイルドライフ (漫画)|ワイルドライフ]]』(ドラマ化) ** 『[[IWAMAL]]岩丸動物診療譚』 ** 『[[ホットDOC]]』 ** 『[[寄性獣医]]』 == 関連項目 == * [[船舶に乗り組む衛生管理者]] * [[獣医学]] * [[動物看護師]] * [[動物病院]] * [[農学部]] * [[獣医学部]] * [[愛護動物]] * [[家畜防疫官]] == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} <references/> == 外部リンク == {{Commonscat|Veterinarians}} * [http://nichiju.lin.gr.jp/ 社団法人日本獣医師会] * [http://www.nara-vma.jp/ 奈良県獣医師会(地方獣医師会の一例)] * [http://www.anicom-ah.com/ 全国動物病院・獣医師データベース] {{DEFAULTSORT:しゆういし}} [[Category:農林水産省]] [[Category:家畜]] [[Category:日本の国家資格]] [[Category:業務独占資格]] [[Category:獣医師|*]] [[Category:獣医学]] [[Category:競馬関連の職業]] [[Category:動物関連の職業]]
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