猟奇的な彼女のソースを表示

{{Otheruses|韓国の映画|日本版のリメイク作品|猟奇的な彼女 (テレビドラマ)}}
{{韓国の事物|
title=猟奇的な彼女|
hangeul=엽기적인 그녀|
hanja=<!-- 獵奇的인 그女 -->|
katakana=ヨプキジョギン クニョ<br />ヨッキジョギン クニョ
|latin= 
|alphabet-type= [[英語|英]]題
|alphabet= My Sassy Girl<br />(Yeobgijeogin Geunyeo)<ref>[http://kmdb.or.kr/movie/md_basic.asp?nation=K&p_dataid=05460&keyword=엽기적인%20그녀 엽기적인 그녀 （猟奇的な彼女）] [[:ko:KMDb|KMDb]] 2011年8月12日閲覧。</ref>
}}
『'''猟奇的な彼女'''』（りょうきてきなかのじょ、英題：My Sassy Girl）は、[[キム・ホシク]]の[[オンライン小説|ネット小説]]、およびそれを原作とした[[2001年]]の[[韓国映画]]。「猟奇的」（[[日本語]]では[[関西弁]]の『けったいな』のニュアンスに近い）な彼女とそれに翻弄される男子学生の恋愛を描いた[[ロマンティック・コメディ]]。

== 概要 ==
[[大韓民国|韓国]]で[[1999年]][[8月]]から[[パソコン通信]]「ナウヌリ ({{Interlang|ko|나우누리|nownuri}})」に連載された[[オンライン小説|ネット小説]]である。強引な彼女に振り回される男を主人公にしたこの話が若い世代の反響を呼び、当初3編で終了連載する予定だったが[[2000年]][[3月]]まで続き、[[2000年]][[1月]]に出版された本も10万部を超えるベストセラーとなったため、映画化されることとなった。

作中で主人公が感動したと語っている『夕立』（[[:ko:소나기 (소설)]]）は少年と少女の悲しい出会いと別れを描いた作品で、韓国を代表する作家[[黄順元]]が1953年に発表した。この作品は国語の教科書にも載っている大変有名なものであるため、『夕立』のパロディー部分は韓国人にとってはとくに笑える部分であるという。

== ストーリー ==
{{不十分なあらすじ|date=2013年6月}}
[[兵役]]が終わって復学した「僕」は[[ナンパ]]大学生。ひょんなことから出会った「彼女」は最強だった。老人に席を譲らなければどつき、[[援助交際]]らしきカップルに文句をつける。口ぐせは「ぶっ殺されたい？」。僕は彼女に振り回されてどつかれて、体はいつも傷だらけ。彼女には裏事情もあり、実は前カレとの悲しい別れが原因で性格が[[ドメスティックバイオレンス|DV]]体質になってしまった……。根は本当は優しい良い子であるのがわかり僕はそれを受け止めるのだが……。

== 映画 ==
{{Infobox Film
|作品名=猟奇的な彼女
|原題={{Lang|ko|엽기적인 그녀}}
|画像=
|画像サイズ=
|画像解説=
|監督=[[クァク・ジェヨン]]
|製作総指揮=
|製作=シン・チョル<br/>パク・クォンソプ
|脚本=クァク・ジェヨン
|出演者=[[チョン・ジヒョン]]<br/>[[チャ・テヒョン]]
|音楽=キム・ヒョンソク
|主題歌=I believe（[[シン・スンフン]]）
|撮影=キム・ソンボク
|編集=キム・サンボム
|配給={{flagicon|JPN}} [[ショウゲート|アミューズ・ピクチャーズ]]
|公開={{flagicon|KOR}} 2001年7月27日<br/>{{flagicon|JPN}} 2003年1月25日
|上映時間=122分<br/>137分<small>（ディレクターズ・カット）</small>
|製作国={{KOR}}
|言語=[[韓国語]]
|製作費=
|興行収入=
|前作=
|次作=
}}
原作の人気にもかかわらず低予算で製作が行われたため、様々な部分で予算節約を行った結果[[エキストラ]]に監督の[[クァク・ジェヨン]]はじめ、助監督や美術監督などのスタッフも参加することとなった。また、「[[#概要|夕立]]」や「女[[ターミネーター (映画)|ターミネーター]]」などの[[劇中劇]]の部分も製作会社側はカットすることを望んでいたが、監督の頑張りによって撮影されることとなった。

=== キャスト ===
*彼女 - [[チョン・ジヒョン]]
*キョヌ - [[チャ・テヒョン]]
*キョヌの父 - [[キム・インムン]]
*キョヌの母 - [[ソン・オクスク]]
*彼女の父 - [[ハン・ジンヒ]]
*ホテルの主人・ホテルの従業員・留置所のヤクザ・地下鉄の駅員他 - [[キム・イルウ]]

=== 吹き替え ===
* 彼女：[[小林沙苗]]
* キョヌ：[[関智一]]
* キョヌの父：[[出光元]]
* キョヌの母：[[金沢映子]]
* キョヌの叔母：[[寺内よりえ]]
* 旅館の主人：[[稲葉実]]
* その他の声の吹き替え：[[小山力也]]／[[佐々木敏]]／[[宮内敦士]]／[[円谷文彦]]／[[佐々木睦]]／[[よのひかり]]／[[加藤満]]／[[石川ひろあき]]／[[姫野惠二]]／[[水島大宙]]／[[青木誠]]／[[阪口周平]]／[[前田ゆきえ]]／[[葛谷知花]]／[[剣持直明]]／[[村上あかね (声優)|村上あかね]]

=== 主題歌・劇中曲 ===
*[[シン・スンフン]] 「I believe」
*:サウンドトラックやDVDには[[Full Of Harmony]]による日本語ヴァージョンも収録されている。
*[[カノン (パッヘルベル)|カノン]]
*:ピアノバージョンでよく使われている。

=== 主なロケ地 ===
[[ファイル:Seoulwcupstadiumsta-wc.JPG|thumb|ワールドカップ競技場駅、化粧室の壁面。]]
*ソウル市内
**[[ソウルランド]]
**[[延世大学校]]、[[新村]]地区
**[[大学路]]
**[[ワールドカップ競技場駅 (ソウル特別市)|ワールドカップ競技場駅]]
**[[仁川駅 (仁川広域市)|仁川駅]]、[[富平駅]]、[[新道林駅]]
**[[蘆原駅]]
**その他、[[韓国の地下鉄#ソウル特別市の地下鉄|ソウル地下鉄]]沿線
*ソウル市外
**[[旌善郡]]・白雲牧場
**[[梁山市]]・五峰山
**[[河南市]]・渼沙里漕艇競技場
**[[清州大学校]]

=== 原作と映画の相違点 ===
原作の主人公は「僕」だったが、映画では小説の作者キム・ホシクの[[ハンドルネーム]]である「キョヌ（牽牛）74」からとられた｢キョヌ｣となっている。また、映画制作側は彼女の名前を教えてほしいと作者に頼んだが、これだけは教えられないと断られ、映画の「彼女」には名前がない。そのため、映画でも彼女等が「キョヌ」と呼ぶシーンはあるが、「彼女」の名前を呼ぶシーンの無いよう作られている。

映画版は「前半戦」「後半戦」「延長戦」三部構成となっているが、実は「延長戦」は原作にない[[アナザーストーリー]]。原作は映画のようなハッピーエンドではない。ちなみに「延長戦」では、主人公（キョヌ）が彼女とのエピソードをネット小説として連載しているほか、「『猟奇的な彼女』の作者です」として出版社に訪れたりしており、一部で[[メタフィクション]]的な構成が取られている。

時間の制約から、原作に登場するエピソードの一部（[[チャジャンミョン]]（[[ジャージャー麺]]）の大食い、[[自動車教習所]]など）は映画ではカットされている。

== 作品の評価 ==
映画は韓国で[[2001年]]に公開されて以降6週間連続1位を記録し、その年度の興行収入は2位、動員数は500万人で歴代4位を記録した。
* 39回 大鐘賞 主演女優賞/人気賞 チョン・ジヒョン
* 22回 青龍賞 新人男優賞 チャ・テヒョン

=== 猟奇ブーム ===
韓国では1999年8月にパソコン通信で『猟奇的な彼女』の連載が始まって以降「ヨプキ（猟奇）」という言葉が流行し<ref>「97〜98年、ＩＭＦ危機のなかで、従来の固定観念では考えられないことが増え、インターネット上では「猟奇的（ヨプキジョク）」という言葉が大流行した。…「猟奇」シリーズというサイトが大人気になった。…そこでのネタが短編小説になり、それが映画化された」（李泳釆（イ・ヨンチェ）、韓興鉄（ハン・フンチョル）共著『なるほど！これが韓国か－名言・流行語・造語で知る現代史－』（朝日選書 799）、朝日新聞社、2006年、227頁）</ref>、それまで「奇怪な、異様な」というような意味であったものが「かわいらしい、いたずらじみた」「Sassy」といった意味に取られるようになった。もともと、著者は「猟奇的」の意味を知らずに語感のみでタイトルに採用したという。さらに、2000年8月に連載が始まった[[Adobe Flash|フラッシュ]]アニメ『[[マシマロ (架空のウサギ)|猟奇ウサギ]]』や、同年末にデビューした猟奇歌手[[PSY]]など、様々なジャンルに広がっていった。その結果、[[文化放送 (韓国)|MBCテレビ]]の「21世紀委員会」が6000人あまりのネット利用者を対象に行ったアンケートで2000年最高の流行語に選ばれ、韓国のポータルサイトの[[シムマニ]]も2000年の検索キーワードでもっとも多かったのが「猟奇」であるとした。

=== 日本での反応 ===
[[日本]]では[[2003年]][[1月]]に映画が公開。劇場館数が少なかったせいもあり映画のヒットこそならなかったものの、公開終了後も口コミ・雑誌などで評判が広がり続け、[[DVD]]・[[磁気テープ|ビデオ]]レンタルでは[[2004年]]末ごろまでランキング上位に粘り強く残った。

== 派生作品 ==
ここに掲載した関連書籍はいずれも日本語である。
* 小説（[[日本テレビ放送網|日本テレビ]]放送網） ISBN 4-8203-9827-X
* シナリオブック（アーティストハウスパブリッシャーズ） ISBN 4-902088-56-8
* 漫画（ともに[[宝島社]]）
**第1巻 ISBN 4-7966-4314-1
**第2巻 ISBN 4-7966-4316-8

=== リメイク ===
==== 日本版（テレビドラマ） ====
{{Main|猟奇的な彼女 (テレビドラマ)}}
*[[草彅剛]]と[[田中麗奈]]主演により[[TBSテレビ|TBS]]で連続ドラマ化され、[[2008年]][[4月20日]]から放映された。脚本は、『[[東京ラブストーリー]]』の[[坂元裕二]]。演出は、『[[いま、会いにゆきます]]』、『[[愛していると言ってくれ]]』の[[土井裕泰]]監督。

==== アメリカ版（DVDビデオ） ====
{{See also|猟奇的な彼女 in NY}}
*[[ドリームワークス]]SKG社が75万ドル（約10億ウォン）、全世界での興行収入4%という条件でリメイク権を獲得した。制作は[[Gold Circle Films]]／[[Maverick Films]]／[[Vertigo Entertainment]]。
*原作のキョヌにあたる主人公を[[ジェシー・ブラッドフォード]]が、彼女にあたるヒロインを[[エリシャ・カスバート]]がそれぞれ演じ、監督は今回が初の英語作品であるフランス人の[[ヤン・サミュエル]]が行った。脚本は[[ビクター・レビン]]。リメイク版でもオリジナル版と同様に気の強い「猟奇的」な彼女に振り回される姿をコミカルに描いたものである。なお、当初予定されていたタイトルは ''{{lang|en|Sassy Girl}}''、監督は『[[ベッカムに恋して]]』の[[グリンダ・チャーダ]]、脚本は『[[チアーズ!]]』『[[シャレード]]』の[[ジェシカ・ベンディンガー]]、ヒロイン役は『[[ダーク・エンジェル]]』の[[ジェシカ・アルバ]]であったが諸事情で降板したため前述のメンバーで完成した。
*アメリカではリスク回避のために劇場公開されなかった。''{{lang|en|My Sassy Girl}}'' として、[[20世紀フォックス]]社より[[2008年]][[8月26日]]にDVDが発売された。
*同様に日本でも劇場未公開となり、『猟奇的な彼女 in NY』というタイトルで[[ショウゲート]]／[[アミューズソフトエンタテインメント]]より2008年[[11月28日]]発売。

==== インド版（映画） ====
*''{{lang|en|Ugly Aur Pagli}}'' というタイトルで2008年8月、インドにて劇場公開<ref>[http://www.uglyaurpagli.com/ Ugly Aur Pagli]</ref>。

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{reflist}}

== 関連項目 ==
*[[猟奇ソング]]
*[[僕の彼女を紹介します]]
*[[僕の彼女はサイボーグ]]
*[[Gガール 破壊的な彼女]]
*[[過速スキャンダル]]

== 外部リンク ==
* [http://www.k-plaza.com/info/html/ryoki/ アイティジャパンによる紹介]
* [http://www.yupgigirl.com/ 韓国の公式サイト]
* [http://www.wowkorea.jp/profile/300019.html 猟奇的な彼女の作品紹介、あらすじ]
*{{imdb title|id=1132606|title=Ugly Aur Pagli}} ※インド版（リメイク映画）
* {{Movielink|allcinema|240408|猟奇的な彼女}}
* {{Movielink|kinejun|33136|猟奇的な彼女}}
* {{Movielink|allmovie|1:258625|{{Lang|ko|엽기적인 그녀}}}}
* {{Movielink|imdb|0293715|{{Lang|ko|엽기적인 그녀}}}}

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[[Category:韓国の小説]]
[[Category:オンライン小説]]
[[Category:韓国のインターネット]]
[[Category:2001年の映画]]
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[[Category:2008年の映画]]
[[Category:インドの映画作品]]