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灌頂
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{{otheruses|密教儀式の'''灌頂'''|天台宗の僧である'''灌頂'''|章安灌頂}} {{密教}} '''灌頂'''(かんじょう)とは、主に[[密教]]で行う、頭頂に[[水]]を灌いで緒仏や[[曼荼羅]]と縁を結び、正しくは種々の[[戒律]]や資格を授けて正統な継承者とするための[[儀式]]のことをいう。 == 概要 == 元々は[[天竺]]といわれた[[インド]]で王の[[即位]]や[[立太子]]での風習である。[[釈迦]]の誕生日を祝う祭りである[[灌仏会]]もこれの一例であったが、インド密教において複雑化した。いくつかの種類や目的の別があり、場合によって使い分けられる。 [[日本]]では、[[805年]]に日本[[天台宗]]の開祖である[[最澄]]が、[[高雄山]]の[[神護寺]]で初めて灌頂を行ったといわれる。また、最澄は渡唐の際に龍興寺の[[順暁]]から「秘密灌頂」を受け、後年、[[真言宗]]の開祖である[[空海]]が伝来した金剛界・胎蔵界の両部の「結縁灌頂」も受けた。 == 種類 == 灌頂の種類は以下の通りとなる。ただし、現在の中国密教やチベット密教においては「結縁灌頂」と「受明灌頂」とに儀式上の違いは無く、チベット密教の「ジェナン」と呼ばれる形式のものを「許可灌頂」と訳す場合もあるが、授者が灌頂の種類と内容を理解し、儀式後に授かった戒律を守った上で、修法等を基本的に毎日行なうか否かという実践上の違いによって、結果的に「結縁灌頂」と「授明灌頂」の違いとなる。 *'''結縁灌頂'''(けちえん かんじょう) **[[出家]]や在家、あるいはその対象を問わず、どの仏に守り本尊となってもらうかを決める儀式。[[投華得仏]](とうけ とくぶつ)といい、目隠しをして曼荼羅の上に華(はな)を投げ、華の落ちた所の仏と縁を結ぶところから結縁灌頂の名がある。 **各曼荼羅には[[鬼神]]や[[羅刹]]なども描かれるが、その場合でも、祀り方等や儀式を伝授される。空海は3度これを行い、3度とも大日如来の上に落ちたと伝えられる<ref>[[東寺]]蔵、[[空海]]の『[[御請来目録]]』([[国宝]]:[[最澄]]筆写)による。</ref>。 *'''受明灌頂'''(じゅみょう かんじょう) **修行して密教を深く学ぼうとする人に対して行われる。仏と縁を結ぶ入門的な結縁灌頂と違い、弟子としての資格を得る灌頂なので、弟子灌頂ともいう。 **また、密教を学ぶための資格である「十四根本堕」や、「八支粗罪戒」等の[[三昧耶戒]]を授かることから、現在の日本密教では「[[許可灌頂]]」(こか かんじょう)ともいう。 **中国密教やチベット密教では、この場合の灌頂には多くの種類がある。また、[[空海]]の著作『[[請来上表]]』<ref>『請来上表』は[[空海]]の『[[御請来目録]]』([[国宝]])の草稿本で、現在のところ空海の真筆と言われている。</ref>によると、「受明灌頂」と「許可灌頂」は本来別々のものと見られる。 *'''[[伝法灌頂]]'''(でんぼう かんじょう) **金胎両部伝法灌頂ともいう。[[阿闍梨]]という指導者の位を授ける灌頂。日本では、[[鎌倉時代]]に[[覚鑁]]の[[十八道次第]]を先駆とし成立した[[四度加行]](しど けぎょう)という密教の修行を終えた人のみが受けられる。ここで密教の奥義が伝授され、弟子を持つことを許される。また仏典だけに捉われず、口伝や仏意などを以って弟子を指導することができ、またさらには正式に一宗一派を開くことができるともいう。 **別名を「阿闍梨灌頂」、または「受職灌頂」ともいう。現在の中国密教やチベット密教の「伝法灌頂」は日本のものとは大きく異なり、チベット密教では主にタントラ経典の灌頂の際に「阿闍梨灌頂」を伴い、別尊立ての大灌頂の際にも「阿闍梨灌頂」を行なうことができる。 **ただし、日本には「阿闍梨灌頂」はあっても、密教の阿闍梨が守り継承するべき徳目を挙げた戒律である「[[阿闍梨]]戒」が無い。それに対して、中国密教やチベット密教には今も「阿闍梨戒」が伝わっているところから、一説によると、「阿闍梨戒」は伝わっていないのではなく、現時点では「[[古密教]]」(こみっきょう:[[鑑真]]から「[[入唐八家]]」までの密教)の[[事相]]の大系や「出家戒」と同様に、鎌倉時代に失伝したのではないかと見られている。 また、日本では鎌倉時代から[[幕末]]にかけて[[天皇]]の[[即位の礼|即位式]]には[[即位灌頂]]という行事が行われていた。灌頂を受けた者として、[[後鳥羽天皇|後鳥羽院]]・[[後深草天皇|後深草院]]の名が記録されている。 == 脚注 == {{Reflist}} == 参考文献 == * 灌頂(智山伝法院、[[2001年]]) == 関連項目 == * [[密教]] * [[阿字観]] * [[洗礼]] * [[禊]] * [[チベット仏教]] * [[ゾクチェン]] {{Buddhism-stub}} {{DEFAULTSORT:かんしよう}} [[category:インドの文化]] [[Category:密教]] [[Category:仏教行事]] [[Category:水の文化]]
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