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消波ブロック
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{{出典の明記|date=2013年4月}} [[ファイル:千葉ねじ式 八幡岬153.jpg|thumb|200px|right|太平洋の荒波を受けるシェークブロック([[千葉県]][[八幡岬]])]] '''消波ブロック'''(しょうはブロック)は、[[海岸]]や[[河川]]などの[[護岸]]を目的に設置する[[コンクリートブロック]]。'''波消しブロック'''(なみけしブロック)と呼ばれることもある。 なお、「テトラポッド (tetrapod)」は株式会社 [[不動テトラ]]社[[商標|登録商標]]である'''テトラポッド'''という商品名であり、その他のブロックについてもそれぞれ登録商標名が存在する。そのため、海岸や河川に設置されているブロックを指して「テトラポッド」と呼ぶことは誤りである。正しくは、「消波ブロック」または、「消波根固ブロック」が正しい呼称である。 == 概要 == 外海に面した地域では、[[水深]]が浅くなる海岸近くに於いて[[波]]の影響により[[海岸線]]が浸食されることがある。特に戦後は日本全土の[[水系]]に大量の[[ダム]]が建造されたため、河川から[[河口]]や海岸線への土砂の流出と堆積が極端に少なくなり、著しい[[海岸侵食]]が発生している。さらに、海岸線近くにまで建造物が建てられていることが多く、一層海岸線の浸食を防ぐ必要性がある。 このため、海岸沿いに多数の大型ブロックをかみ合わせて並べることで、波のエネルギーを減衰・消散させる目的で設置される。設置される場所は海岸線の他、[[離岸堤]](人工の離水海岸)として沖合に設置されることもある。 また、ブロックを[[クレーン]]で積み上げるという施工性の容易さから、近年では海岸ばかりではなく[[砂防]]、[[治山]]などの防災工事の現場でも利用されており<ref>[http://www.pref.nagano.lg.jp/xdoboku/himekawa/iroiro/iroiro.htm いろいろな砂防えん堤](長野県ホームページ)</ref>、[[火山]][[噴火]]の際の緊急工事などに利用されている(この場合、単にコンクリートブロックと呼ばれる)。 == 種類 == [[Image:Wave dissipating blocks.jpg|thumb|250px|設置前の消波ブロック]] [[画像:Shouha-block.JPG|thumb|250px|right|消波ブロック設置例]] [[波]]の[[エネルギー]]に抵抗するため、単体でも重量は0.5t - 80tと大きいのが特徴である。形状もかみ合わせを考慮し、四脚ブロック、六脚ブロック、八脚ブロック、中空三角ブロック、ドーム型等様々なものがある。これらは[[型枠]]を制作する会社毎にバリエーションが異なることの他、波や河川の水流の強さなどで適した形状を製作しているためである。 日本国内で見かけることが多い四脚ブロック「テトラポッド」は放射状に4本の脚が伸びた形のコンクリート製の消波ブロックである。[[1949年]]に[[フランス]]のネールピック社により発売されたもので、[[モロッコ]]の[[火力発電]]所の護岸工事に用いられた。日本国内には、日本テトラポッド株式会社(現・[[不動テトラ]])により1960年代頃から導入され普及した。なお、テトラポッドの名称および形状は日本では不動テトラの[[商標|登録商標]](商標登録第1184901号等)であり、他社の同種の製品で勝手に使用することができない。 国産の消波ブロック第1号は[[技研興業]](1958年創業)による六脚ブロックである。 == 製作と据付け == ブロックの製作は、主に工事施工業者がブロックを取り扱う業者より鋼製の[[型枠]]のリースを受け、現場周辺で[[コンクリート]]を流し込み製作する。他の[[コンクリートブロック]]のように工場製作しないのは、大量生産によるコストダウンのメリット以上に輸送にコストがかかるためである。 製作したブロックは[[クレーン船]]などで現地に据え付ける。ブロックの形は、複数基を立体的に強固に組み上げられるよう設計されているが、施工性や目的により最初から組み上げない「乱積み」をすることもある。 == 景観上の議論 == 消波ブロックの設置は、独特の形状と色彩から[[日本]]の[[海岸]]の[[原風景]]である[[白砂青松]]を破壊するものとして批判が強い<ref>[http://www.fujitv.co.jp/b_hp/fnsaward/backnumber/back/01-109.html テレビ報道の例:第10回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品『鳥風よ!時を超えて』(制作:石川テレビ)]</ref>。また、[[アレックス・カー]]は自著の『犬と鬼』で、日本に必要のない過剰な[[公共事業]]や、規制が不十分なことによる日本の醜い[[景観]]の一例として、[[電線]]、[[看板]]、[[雑居ビル]]の塔屋、[[高速道路]]の高架、[[砂防ダム]]などと同時に、日本の海岸線にある過剰な消波ブロックの存在を批判している。このような批判に対して、[[国土交通省]]は「美しい国づくり政策大綱」で「景観阻害要因になっている消波ブロックの除却」を掲げており、実際に[[静岡県]]の富士海岸を始めとして多くの海岸で消波ブロックを撤去して[[人工リーフ]]を整備して砂浜を回復するなどの試みがなされはじめた<ref>{{PDFlink|[http://www.mlit.go.jp/keikan/bessatu/bessatu.pdf 美しい国づくり政策大綱別冊 美しい国づくりのための取り組み事例]}}</ref>。 ただし、海岸侵食や高波などの防災上との兼ね合いから、日本全土の消波ブロックを完全に撤去できるかどうかについては議論の余地がある。 == 危険性 == テトラポッドの設置された海岸は水深があり、またテトラポッド自体やその周辺の[[捨石]]などが[[漁礁]]の役目を果たすことから[[根魚]]など魚種が豊富であることが多く、格好の釣り場となっていることが多い。しかし、テトラポッドからの転落事故が多く、問題となることがある。コケや海草が付着したテトラポッドは非常に滑りやすい。管理者によっては立入禁止などの措置を取ることもあり、釣り人との間でいさかいとなることも多い。また企業がこうした海岸を占領し立入りできない[[工業地帯]]もあり[[環境権]]・[[自然享受権]]・[[幸福追求権]]のひとつとして「[[入浜権]]」を主張するものもいるが、日本ではこの権利は[[裁判所]]ではまだ認められていない。 == 雑学 == 歌手の[[aiko]]のヒット曲『[[ボーイフレンド (aikoの曲)|ボーイフレンド]]』の歌詞の中に「テトラポッ'''ト'''登って」という言葉が出てくる。同曲で彼女が[[NHK紅白歌合戦]]に出演する際、[[日本放送協会|NHK]]は[[公共放送]]のため、宣伝行為となる歌詞での商標名の放送を制限することがあり、前記の歌詞が[[商標|登録商標]]である「テトラポッ'''ド'''」に類似していることが問題となった。 しかし、テトラポッド(消波ブロック)が個人で消費されるものではないとの判断から、歌詞は改変されることなくそのまま放送された。「aikoのオールナイトニッポン」によれば、aikoはテトラポッド株式会社(当時)から記念品をもらったという。 なお、民間放送でも同様の理由で、テトラポッドではなく「'''消波ブロック'''」「'''波消しブロック'''」と称する場合も多い。 == 脚注 == <div class="references-small"><references /></div> ==関連項目== *[[波浪]] *[[高潮]] *[[養浜]] *[[突堤]] *[[離岸堤]] ==外部リンク== *[http://www.shouha.jp/ 日本消波根固ブロック協会] *[http://www.fudotetra.co.jp/ 不動テトラ] *[http://www.gikenko.co.jp/ 技研興業] *[http://www.nikken-kogaku.co.jp/ 日建工学] {{DEFAULTSORT:しようはふろつく}} {{tech-stub}} [[Category:土木]] [[Category:海岸]] [[Category:治水]] [[Category:防災施設]]
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