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海底
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#海の底。本稿で示す。 #[[麻雀]]における'''海底'''(ハイテイ)。→[[海底_(麻雀)]] #日本における地名、'''海底'''(おぞこ)。 ---- '''海底'''(かいてい)とは、[[海]]の底のことである。より厳密には、海中の[[地殻]]やその上層の地面を指す。 海底は、海の[[海水]]以下にある[[地面]]であればその水深の深い浅いに拠らず海底には違いないが、その多くは水深によって大きく様相は異なり、[[太陽光線]]が直接届く浅い海底では様々な[[生物]]が活発に活動する様が見られるが、太陽光線が届かない海底では生物の種類や量が限られ、更に大深度な[[深海]]ともなると生物活動はかなり限定される。 反面では深海調査の歴史は短く、まだ不明なことも多いほか、広大な[[大洋]]の調査も進んでおらず、21世紀に入ってからも様々な発見の報がたびたび聞かれるなどしている。 == 海底地形 == [[大陸]]周辺では水深200m以浅の[[大陸棚]]が広がっていることが多い。海底も[[有光層]]に属し、多様な生物が生息している。また、[[石油]]などの天然資源も豊富で、かつ採掘しやすいなど、国家にとって海底の利権も重要視されている。そのため[[経済水域]]などが規定されている。 大陸から見て、大陸棚以遠には[[大陸斜面]]が存在し、それ以遠の[[大洋]]沖合いの海底の大部分は水深が約6,000mの平坦な地形となっている。そのほかの部分は、[[海嶺]]と呼ばれる海底山脈や[[海溝]]で構成されている。詳しく見ると、[[海盆]]、[[ギョー]]([[海山]])など、海底にも多様な地形が見られる。 [[国際水路機関]](IHO)と[[国際連合教育科学文化機関]](ユネスコ)の政府間海洋学委員会(IOC)の主導によって[[海図]]に表記する地名の統一が図られ、その一環として海底地形の名称の統一が行なわれている。 以下にその日本語名称と定義を示す。 === 高み地形 === ;[[海嶺]](ridge) :いくつかの意味がある。(a)急峻な斜面を有する細長い高まり。(b)細長い高まりで、しばしば大洋の海盆を分ける。(c)地球的規模を持つ大きな大洋の山系。 ;[[海台]](plateau) :かなりの広さを有する平坦ないしはほぼ平坦な地域で、一方またはそれ以上の側面で急に深くなっているもの。 ;[[海膨]](rise) :海底から緩やかに、全体としてなだらかに盛り上がっている幅広い高まり。 ;[[海山]](seamount) :大きな孤立した高まりで、特徴として円錐形をなす。 ;[[ギョー]]、平頂海山(guyot or tablemount) :比較的滑らかで平らな頂部を持つ海山。 ;[[海丘]](knoll) :孤立した小さな丸い高まりで、孤立した特徴がある。 ;[[海脚]](spur) :海台や島の基盤のような、規模の大きな地形から外に向かって張り出している副次的な高まりの地形、または海嶺。 ;[[堆]](bank) :比較的浅いが、通常は海上の安全航行には十分な深さを持つ高まり。 ;[[礁]](reef) :海面か海面近くにある岩で、海上航行の障害になりうる岩。 === くぼみ地形 === ;[[海溝]](trench) :細長くかつ特に非常に深くて、非対称断面を示す海底のくぼみで、比較的急峻な斜面を有する。 ;[[海盆]](basin) :平面的には多少とも等方形を示す海底のくぼみで、大きさはさまざまである。 ;[[トラフ (地形)|トラフ]]、舟状海盆(trough) :海底の細長いくぼみで平坦な底と急峻な斜面を特徴とし、通常、海溝より浅いもの。 ;[[海穴]](hole) :海底にある小さなくぼみで、しばしば縁辺が急である。 ;海谷(valley) :比較的浅く幅の広いくぼみで、その底は、普通、順傾斜を示す。この用語は、かなりの部分にわたって渓谷状の特徴を有する地形に対しては、一般に使用しない。 ;[[海底谷]](canyon) :比較的狭くて深いくぼみで、両側は急な斜面をなす。底が一般に連続性のある傾斜をなし、大陸斜面に特徴的に発達する。 ;長谷(seachannel) :連続的に傾斜する細長い不連続なくぼみで、通常海底扇状地または深海平原に見られる。片側または両側に海底堤防があるのを通例とする。 === 平坦地形 === ;棚、[[大陸棚]](shelf or continental shelf) :大陸に隣接する(または島の周囲の)地帯で、低潮線から大洋の深部に向かって傾斜が著しく増大する水深までの地域。 ;[[深海平原]](abyssal plain) :深海における広大かつ平坦な地域で、緩やかに傾斜するかほとんど水平な地域。 === その他の地形 === ;大陸縁辺部(continental margin) :大陸を深海平原または深海底から隔てる地域で、通常、大陸棚、大陸斜面及びコンチネンタルライズからなる。 ;[[大陸斜面]](continental slope) :大陸の外縁からコンチネンタルライズの上限部までに至る、もしくは傾斜が急に減少するところまでの斜面をいう。 ;[[コンチネンタルライズ]](continental rise) :大洋の深部から大陸斜面のふもとに向かって上がる緩やかな斜面。 ;[[トランスフォーム断層#中央海嶺-中央海嶺(R-R)型トランスフォーム断層|断裂帯]](fracture zone) :急峻な斜面または非対称断面を有する海嶺、トラフ(舟状海盆)、あるいは海底崖によって特徴づけられる不規則な海底地形が非常に長い距離にわたって直線上に連なる地帯。 ;海底崖(escarpment) :平坦な地域あるいは緩く傾斜する海域を、長い距離にわたって水平的に分断している直線的な特徴をもつ斜面。scarpと略される。 ;[[海底扇状地]](fan) :海底谷または海底谷群の末端から順傾斜する比較的滑らかな扇状地状の堆積地帯<ref>満田豊他著 『海のなんでも小事典』 講談社ブルーバックス 2008年3月20日第1版発行 ISBN 9784062575935</ref>。 == 生態 == 大陸棚の海底には多様な生物が生息している。[[藻類]]、[[貝類]]、[[ヒトデ]]・[[ウニ]]・[[ナマコ]]などの[[棘皮動物]]、[[カレイ目]]などの[[魚類]]、[[熱帯]]地方では[[サンゴ]]が多い。これらの生物を採取する方法として、[[地引網]]、[[トロール網|海底トロール]]などが知られている。 === 海底火山に依存する生物 === 一方、海嶺周辺の海底には[[チムニー]]と呼ばれる熱水噴出孔が存在し、地球の熱エネルギーや[[硫化水素]]を利用した[[生態系]]が存在する。 こういった生物は、地上や海面の生物が[[酸素]]を使って[[呼吸|好気呼吸]]しているのとは全く違う[[嫌気呼吸]]という代謝機構を持っており、これらは単体の酸素が少なかった[[原始地球]]における初期の生物(→[[生命の起源]])が行っていた方法ではないかと考えられている。この環境に住む[[微生物]]は[[極限環境微生物]]に含まれる。 極限環境微生物はエネルギーを地熱や硫黄化合物などから得ているが、この微生物を食料とする生物も見られ、更にその微生物を捕食する生物群も他の生物に捕食されたりしている。 === 深海の生物 === :深海の生物に関しては[[深海#生物|深海の生物]]を参照。 大陸沖合いの海底や海溝では生物の種類・個体数とも少ない。しかし[[トリエステ (潜水艇)|バチスカーフ・トリエステ号]]の潜水によって、世界で最も深い[[マリアナ海溝]]にも[[ヒラメ]]が存在することが確認されている。 こういった大深度の海底に生息する生物群の多くは、独自進化を遂げているが、環境の変化が乏しいことから、生物的にも古い形質を残すものも見られる。また深海では酸素が少ないほか水温も低いこともあり、これら生物は[[新陳代謝]]も非常に緩やかで、エネルギー消費が抑えられた「省エネ生物」だとみられている。 これらの生物は、有光層で蓄えられた生物資源的なエネルギーが、それら生物の死骸の形で沈降してきたものを利用していると考えられている。[[クジラ]]は地球上でも最大規模の動物だが、深海海底では朽ちかけたクジラの骨周辺に[[エビ]]などの生物がコロニーを作る様も確認されている。 これら深海生物の多くは、高い[[水圧]]に順応して低い水圧では致命的なダメージを負うものもいるが、逆に一部の生物は夜間食料となる生物資源を求め、海面近くまで浮上してくるものも見られる(日中は水深200m付近にいる[[サクラエビ]]などもその一つ)。こういった夜間海面近くまで浮上してくる生物もまた、深海に生物的なエネルギー資源を運搬していると考えられている。 いわゆる[[マリンスノー]]など海底に沈降する[[デトリタス]]は、生命誕生以降の歴史の中で海底に降り注いでいるが、これを嫌気分解して[[メタン]]などにする[[古細菌]]類も存在する。こうしたメタンが[[メタンハイドレート]]など常温一気圧下では自然発生しにくい特殊な状態で海底に蓄積されているところもある。 == 調査 == 経済水域の確定、[[化石燃料]]や鉱床の発見、水産、軍事、学術、防災などの目的で、さまざまな海底の調査が行われている。[[資源]]開発の分野では、海底に存在するメタンハイドレートも、20世紀後半から化石燃料枯渇に対する懸念もあって注目を集めている。 [[水深測量]]や海底地形の調査はおもに[[音波測距]]と[[紡錘]]によって行われる。現在では音波測距の方法も改善されている。 [[1872年]]から[[1876年]]にかけて[[チャレンジャー (コルベット)|チャレンジャー号]]によって実施された調査([[チャレンジャー号探検航海]])により、世界の海底の様子が明らかにされた。また、[[1960年代]]には[[アメリカ西海岸]]で[[ファンデフカプレート]]の調査が行われ、海底の[[古地磁気]]記録の詳細が明らかになった。[[日本]]では[[海上保安庁]]によって世界でも最高水準の海底地形調査が実施された。現在でも地震後などに海底地形の調査が行われている<ref>http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAIYO/iroiro/press_H14_tokachi_plan/tokachi_kouhou.html</ref>。さらに、同庁・[[名古屋大学]]・[[東北大学]]によって、プレート境界の海底[[地殻変動]]が調査され、地震学に貢献している。 === おもな海底調査船 === :深海の探査に関しては[[深海#深海探査|深海探査]]を参照。 海底を調査する船を掲げる。ただし海底調査が主たる目的とは限らない。 *[[チャレンジャー (海洋調査船)|チャレンジャー]]([[イギリス]]):学術調査目的の[[帆船]]。[[19世紀]]に世界一周し海底を含む様々な海洋調査を行った。 *[[トリエステ (潜水艇)|バチスカーフ・トリエステ号]]([[アメリカ海軍]]):[[1960年]]に[[マリアナ海溝]]最深部(10,900m)に到達。 *[[バチスカーフ・アルキメデス号]]([[フランス]]):[[1961年]]に日本近海で9,500mの潜水。 *[[しんかい]](海上保安庁):有人調査艇。600mまで潜水可能 *[[しんかい2000]]([[海洋研究開発機構]]):有人深海調査艇。2,000mまで潜水可能 *[[しんかい6500]](海洋研究開発機構):有人深海調査艇。6,500mまで潜水可能 *[[ノチール号]]([[フランス]]):有人深海調査艇。6,000mまで潜水可能 *[[アルビン号]]([[アメリカ合衆国|アメリカ]]):有人深海調査艇。4,500mまで潜水可能 *[[シークリフ号]](アメリカ):有人深海調査艇。6,000mまで潜水可能 *[[ちきゅう]](海洋研究開発機構):海底掘削船 == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} {{Reflist}} == 参考文献 == * 加古里子 『海』 [[福音館書店]]、1969年 ISBN 4-8340-0201-2 == 関連項目 == <!-- {{Commonscat|Seabed}} --> * [[海底平野]] * [[海底火山]] * [[海底谷]] * [[海底油田]] * [[日本の海底資源]] * [[海底トンネル]] * [[海底ケーブル]] * [[海底ポスト]] * [[堆積物]] * [[海底遺跡]] * [[海底人]] == 外部リンク == * [http://www.mirc.jha.or.jp/knowledge/index.html 海洋情報研究センター・日本水路協会 海の知識] * [http://www.mirc.jha.or.jp/knowledge/survey/vessels/index.html 海洋情報研究センター] - 日本の海底調査船。 {{地形}} {{DEFAULTSORT:かいてい}} [[Category:海]] [[Category:海底地形]] [[Category:海溝]]
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