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'''流暢性'''(りゅうちょうせい)とは、ヒトが、情報(主に言語情報)を適切に、素早く、数多く処理し出力する能力・特性のことである。 * '''[[言語]]流暢性課題''' (Verbal fluency task : VFT) は臨床や心理学的研究で使用される[[前頭葉機能検査]]の一つであり、ある条件に合致する単語などを、特定の時間内にどれだけ話したり書くことができるかを調べる課題である(例:「た」で始まる名詞を可能な限り沢山言ってください→「たまねぎ」「たばこ」「たいこ」「たらばがに」・・・)。 ** 長期[[記憶]]貯蔵からの'''取り出し'''と、条件に合致しているかどうか/既に出力した単語でないかどうかの'''吟味'''、さらに発声や書字などの'''出力'''へ、という一連の機能を見るものである。 ** 男性にくらべて女性の方がこの課題の成績がよい傾向がある。 ** [[痴呆|痴呆性疾患]]などの[[変性疾患]]、[[頭部外傷#頭部外傷後遺症|頭部外傷後遺症]]などの器質的疾患、[[統合失調症]]、一部の[[うつ病]]などの[[精神疾患]]などでこの課題成績が低下することがある。 ** [[脳機能イメージング]]研究では、[[ブローカ野]]を中心とする左の腹外側[[前頭前野]]、[[運動前野]]、右[[小脳]]などがこの課題の遂行に関与することが報告されている。 * '''流暢性[[失語]]・非流暢性[[失語]]''' : [[失語症]]の分類方法の一つで、自発言語が流暢性を保っているかどうかによる分類。 ** この場合の流暢性は単語列挙課題によって判定するのではない。構音障害あり(非流暢)なし(流暢)、プロソディーが異常(非流暢)正常(流暢)、文法構造が異常(非流暢)正常(流暢)、一息に話す文の文節数が2文節以下(非流暢)5文節以上(流暢)、1分あたりの発語数が少ない(非流暢)多い(流暢)、発語の努力性がある(非流暢)ない(流暢)などにより判定される。 ** 非流暢性失語とは運動性失語、伝導性失語など。流暢性失語とは健忘性失語、感覚性失語、全失語などである。 == 参考文献 == *Thurstone LL and Thurstone TG. Primary Mental Abilities. Univ. of Chicago Press, 1938 OCLC 741860993 *Goodglass H et al. Phrase length and the type and severity of aphasia. Cortex 1964; 1: 133-53 *Benson DF. Fluency in aphasia. Correlation with radioactive scan localization. Cortex 1967; 3: 258-71 == 関連項目 == * [[言語]] * [[脳科学]] * [[心理学]] * [[精神医学]] * [[神経学]] * [[高次脳機能障害]] * [[失語]] {{DEFAULTSORT:りゆうちようせい}} [[Category:心理学]] [[Category:神経言語学]]
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