松本剛明のソースを表示

{{政治家
|人名 = 松本 剛明
|各国語表記 = まつもと たけあき
|画像 = Takeaki Matsumoto 2011.jpg
|画像サイズ = 250px
|画像説明 = [[2011年]][[6月21日]]、[[アメリカ合衆国]][[アメリカ合衆国国務省|国務省]]にて
|国略称 = {{JPN}}
|生年月日 = {{生年月日と年齢|1959|4|25}}
|出生地 = {{Flagicon|JPN}} [[東京都]]
|没年月日 = 
|死没地 = 
|出身校 = [[東京大学]][[東京大学法学部|法学部]]
|前職 = [[日本興業銀行]][[従業員]]<br />[[防衛庁長官]][[秘書官]]
|現職 = 
|所属政党 = （[[無所属]]→）<br />[[民主党 (日本 1998-)|民主党]]（[[青山会|樽床グループ]]）
|称号・勲章 = [[法学士]]（東京大学）
|親族（政治家） = [[伊藤博文]]（[[高祖父]]）<br />[[松本十郎 (衆議院議員)|松本十郎]]（[[父]]）
|配偶者 = 
|サイン = 
|ウェブサイト = http://www.m-takeaki.jp/
|サイトタイトル = 民主党衆議院議員：松本たけあきオフィシャルウェブサイト
|国旗 = JPN
|職名 = [[衆議院|衆議院議員]]
|内閣 = 
|選挙区 = （[[兵庫県第11区|兵庫11区]]→）<br />（[[比例近畿ブロック]]→）<br />兵庫11区
|当選回数 = 5回
|就任日 = [[2000年]][[6月26日]]
|退任日 = 現職
|所属委員会 = [[外務委員会]]（理事）
|議員会館 = 衆議院第1議員会館707号室
|元首職 = 
|元首 = 
<!-- ↓省略可↓ -->
|国旗2 = JPN
|職名2 = 第145代 [[外務大臣 (日本)|外務大臣]]
|内閣2 = [[菅内閣_(第2次改造)|菅第2次改造内閣]]
|選挙区2 = 
|当選回数2 = 
|就任日2 = [[2011年]][[3月9日]]
|退任日2 = [[2011年]][[9月2日]]
|元首職2 = 
|元首2 = 
<!-- ↑省略可↑ -->
}}
'''松本 剛明'''（まつもと たけあき、[[1959年]][[4月25日]] ‐）は、[[日本]]の[[政治家]]。[[民主党_(日本 1998-)|民主党]]所属の[[衆議院議員]]（5期）、民主党[[政策調査会|政策調査会長]]代理、民主党[[税制調査会|税制調査会長]]、[[青山会]][[幹事長]]（初代）。

[[外務大臣 (日本)|外務大臣]]（[[菅内閣_(第2次改造)|第145代]]）、[[外務副大臣]]（[[菅内閣_(第1次改造)|菅第1次改造内閣]]・[[菅内閣_(第2次改造)|菅第2次改造内閣]]）、民主党[[政策調査会|政策調査会長]]（第8代）、民主党[[政策調査会|政策調査会長]]代行（第3代）、[[衆議院]][[議院運営委員会|議院運営委員長]]（第70代）等を歴任。

高祖父は初代[[内閣総理大臣]]の[[伊藤博文]]。父は[[防衛庁長官]]や[[衆議院議員]]を務めた[[松本十郎_(衆議院議員)|松本十郎]]。在[[アメリカ合衆国]][[特命全権大使]]や[[外務審議官]]を務めた[[藤崎一郎]]は従兄。

== 来歴 ==
[[ファイル:Toshikatsu Iwami Toru Toida and Takeaki Matsumoto cropped Takeaki Matsumoto Au10 05.JPG|thumb|left|200px|[[2010年]][[8月10日]]、[[姫路市|姫路市長]][[石見利勝]]（左）、政治家[[戸井田徹]]（中央）と]]
[[ファイル:US Navy 110411-A-VR663-003 Japan Minister of Foreign Affairs, Takeaki Matsumoto, left, presents a farewell gift to Adm. Patrick M. Walsh.jpg|thumb|left|200px|[[2011年]][[4月11日]]、[[アメリカ合衆国]][[アメリカ合衆国海軍|海軍]][[太平洋艦隊 (アメリカ海軍)|太平洋艦隊]][[司令官]][[:en:Patrick M. Walsh|パトリック・ウォルシュ]]（右）と]]
[[ファイル:Hillary Rodham Clinton and Takeaki Matsumoto 2 20110417.jpg|thumb|left|200px|[[2011年]][[4月17日]]、[[アメリカ合衆国]][[アメリカ合衆国国務長官|国務長官]][[ヒラリー・クリントン]]（左）と]]
[[東京都]]出身。[[武蔵中学校・高等学校|武蔵高等学校]]、[[東京大学]][[法学部]]卒業。[[1982年]]、[[日本興業銀行]]に入行。[[1989年]]8月、父・[[松本十郎_(衆議院議員)|松本十郎]]が[[第1次海部内閣]]で[[防衛庁長官]]に就任したのに伴い、興銀を退職し[[秘書官]]を務める。

[[1996年]]、[[第41回衆議院議員総選挙]]に[[兵庫県第11区]]から[[無所属]]で出馬したが、得票数3位で落選。[[2000年]]、[[民主党_(日本 1998-)|民主党]]公認で再度兵庫11区から出馬、[[自由民主党_(日本)|自由民主党]]の[[戸井田徹]]を破り、初当選した。

[[2003年]]、[[第43回衆議院議員総選挙]]で再び戸井田を破り、再選。同年、[[民主党代表]]の[[菅直人]]が「組閣」した民主党[[次の内閣|次の内閣（NC）]]において、NC防衛庁長官に就任。翌[[2004年]]、新代表の[[岡田克也]]による次の内閣では、NC防衛庁長官・[[前原誠司]]の下、NC防衛庁副長官を務める。民主党内では[[外交]]・[[安全保障]]の政策通で知られた。

[[2005年]]の[[第44回衆議院議員総選挙]]では兵庫11区で戸井田に敗れたが、[[重複立候補]]していた[[比例近畿ブロック]]で復活し、3選。この総選挙で民主党は惨敗を喫し、岡田克也は代表を辞任。岡田の辞任に伴う民主党代表選挙では前原誠司を支持し、前原執行部では[[政策調査会|政策調査会長]]に抜擢された。あわせて、前原新代表による次の内閣ではNC[[内閣官房長官]]（規制改革担当）に就任。同年、総選挙公示前に事前運動を行った疑いで、兵庫県の松本の地元事務所が家宅捜索を受け、秘書らが警察の事情聴取を受けた。[[2006年]]4月、偽メール問題で前原が代表を辞任。後任の[[小沢一郎]]の下でも政調会長に留任した。[[2007年]]8月の党役員人事により、政調会長を退任（後任は[[直嶋正行]]）。

[[2009年]]8月の[[第45回衆議院議員総選挙]]では兵庫11区で4選。同年9月、[[衆議院]][[議院運営委員会|議院運営委員長]]に就任した。なお各委員会の[[常任委員会|常任委員長]]を決定する際、[[鈴木宗男]]を[[外務委員会|外務委員長]]に起用する人事を内定していた民主党が、常任委員長人事を一括して議決するよう動議を出した際は、これを認める考えを示した。しかし、[[衆議院議長]]の[[横路孝弘]]が外務委員長人事のみを分離して議決する提案を、鈴木の外務委員長就任に反対する自民党や[[みんなの党]]に対して示したため、最終的に外務委員長人事案のみ分離した上で議決された。

[[2010年]]9月、[[菅内閣_(第1次改造)|菅第1次改造内閣]]で[[外務大臣 (日本)|外務大臣]]・[[前原誠司]]の下、[[外務副大臣|副大臣]]に任命された。同年10月、[[樽床伸二]]を中心に結成された議員グループ「青山会」の幹事長に就任。

[[2011年]]1月、[[菅内閣_(第2次改造)|菅第2次改造内閣]]で外務副大臣に再任。同年3月、[[在日韓国・朝鮮人|在日韓国人]]から献金を受けていた問題で辞任した[[前原誠司]]の後任の外務大臣に昇格した<ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2011030801000 新外相に松本副大臣] 時事通信 2011年3月9日閲覧</ref>。同年9月、[[野田内閣]]発足により外務大臣を退任。党に戻り国会対策委員長代理に就任したが、直後の[[第178回国会]]の会期延長をめぐって他の国対幹部2人と共に辞表を提出し<ref>{{Cite news
|url=http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011091600805
|title=松本国対代理ら辞表提出＝会期延長の混乱で引責－民主
|work=時事ドットコム
|newspaper=[[時事通信]]
|date=2011-09-16
|accessdate=2011-09-17
}}</ref>、党内に混乱をもたらしたとして[[民主党幹事長|幹事長]]の[[輿石東]]より1ヶ月間の謹慎処分を課された<ref>{{Cite news
|url=http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110920-OYT1T01096.htm
|title=民主国対3幹部、1か月謹慎…幹事長が独自処分
|work=YOMIURI ONLINE
|newspaper=[[読売新聞]]
|date=2011-09-20
|accessdate=2011-09-20
}}</ref><ref>{{Cite news
|url=http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_309277
|title=松本国対代理ら「謹慎」に＝輿石氏が処分、民主内に不満
|work=wsj.com
|publisher=[[ウォール・ストリート・ジャーナル]]
|date=2011-09-20
|accessdate=2011-09-20
}}</ref>。

[[2012年]]12月の[[第46回衆議院議員総選挙]]では民主党に猛烈な逆風が吹き荒れる中、兵庫11区で自民党新人の[[頭師暢秀]]らを破り、5選。同年、民主党政策調査会長代行に就任。[[2013年]]1月より民主党[[税制調査会|税制調査会長]]を務める。同年9月の党役員人事において、民主党政策調査会長代理に就任した。

[[2013年]][[12月6日]]、[[衆議院]]本会議で行われた[[第2次安倍内閣]][[内閣不信任決議|不信任決議]]案の採決に際し、賛成票を投じる民主党の方針に従わず議場から退席し、投票を棄権した。その後「不信任案提出で、どのように事態を打開するのか教えていただきたい」と述べ、[[民主党代表|代表]]の[[海江田万里]]ら党執行部の方針を批判した<ref>{{Cite news
|url = http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131206-00000115-mai-pol
|title = ＜民主党＞松本剛明・政調会長代理が造反
|publisher = [[毎日新聞]]
|date = 2013-12-06
|accessdate = 2013-12-08
}}</ref>。

== 政策・主張 ==
=== 外交・安全保障 ===
[[ファイル:Takeaki Matsumoto and Hillary Rodham Clinton 20110315.jpg|thumb|200px|[[2011年]][[3月15日]]、[[アメリカ合衆国]][[アメリカ合衆国国務長官|国務長官]][[ヒラリー・クリントン]]（右）と]]
[[ファイル:Hillary Rodham Clinton and Takeaki Matsumoto 1 20110417.jpg|thumb|200px|[[2011年]][[4月17日]]、[[アメリカ合衆国]][[アメリカ合衆国国務長官|国務長官]][[ヒラリー・クリントン]]（左）と]]
[[ファイル:G8 Foreign Ministers meeting member 20110314.jpg|thumb|200px|[[2011年]][[3月14日]]、主要8か国外相会合にて]]
[[ファイル:Tom J Donohue Hillary Rodham Clinton Takeaki Matsumoto and Hiromasa Yonekura 20110417.jpg|thumb|200px|[[2011年]][[4月17日]]、全米商工会議所会頭[[:en:Tom J. Donohue|トム・ドナヒュー]]（左から1人目）、[[アメリカ合衆国]][[アメリカ合衆国国務長官|国務長官]][[ヒラリー・クリントン]]（左から2人目）、[[日本経済団体連合会]][[会長]][[米倉弘昌]]（右から1人目）と]]
; 日米同盟
: 民主党内では外交・安全保障の政策通で知られる。[[日米同盟]]を外交の基軸に据え、同盟の深化を積極的に主張する[[親米]]派の1人。その上で、[[イラン]]への対応等で日米間で異なる考えが存在することも日米両国の国益には反しないとし、主体的かつ多角的な日米間のアプローチを提唱する。
; 集団的自衛権
: [[日本国憲法|憲法]]解釈の変更による[[集団的自衛権]]の行使に賛成しており<ref>[http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/mai/kaihyo/touha_hireik.php?mid=D08002001036 毎日新聞2009年総選挙]</ref><ref>[http://www.ja-nsrg.or.jp/forum2006-8/f2006-8-koenkiroku/forum8-104-matsumoto.pdf 安全保障議員協議会]</ref>、[[前原誠司]]が主宰する防衛研究会に参加した<ref>{{Cite news
|url = http://sankei.jp.msn.com/politics/photos/140607/stt14060700550002-p1.htm
|title = 橋下氏にバッサリ切られた海江田氏　“野党第一党死守”も足元バラバラ
|agency = [[産経新聞]] 
|date = 2014-06-07
|accessdate = 2014-06-10}}</ref><ref>{{Cite news
|url = http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140605-00050031-yom-pol
|title = 前原氏ら集団的自衛権を限定容認…海江田おろし
|agency = [[読売新聞]] 
|date = 2014-06-05
|accessdate = 2014-06-10}}</ref>。
; 核兵器
: 日本の核保有については、[[朝鮮民主主義人民共和国|北朝鮮]]の核保有の正当化に繋がるため、議論そのものも含めて反対する立場を取る{{要出典|date=2014年6月}}。
; 竹島問題
: 2011年3月、[[文部科学省]]の[[教科書検定]]の結果が公表され、各社の[[教科書]]に[[竹島 (島根県)|竹島]]が日本の領土と明記されていることが明らかになった<ref>「地理、公民で竹島、尖閣記述増――脱ゆとりでページ数25%増」『[http://sankei.jp.msn.com/life/news/110330/edc11033017120005-n1.htm 【教科書検定】地理、公民で竹島、尖閣記述増　脱ゆとりでページ数25％増＋（1/2ページ） - MSN産経ニュース]』[[産経デジタル]]、[[2011年]][[3月30日]]。</ref>。これに対し、[[在日本大韓民国大使|日本駐箚大韓民国大使]]の[[権哲賢]]は外務大臣であった松本に抗議を申し入れたが、松本は面会すること自体を2度にわたって拒否し、大使を相手にしなかった<ref name="sogo20110331">「日本の松本外相、駐日韓国大使の抗議訪問を拒否」『[http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2011/03/31/0200000000AJP20110331003900882.HTML 聯合ニュース]』[[聯合ニュース]]、[[2011年]][[3月31日]]。</ref>。かつて[[2008年]]にも同様の理由で当時の大使が抗議しているが、その際は大臣に代わって[[事務次官]]が応じており、松本のように面会自体を拒否して誰も応じないという強硬姿勢は異例とされた<ref name="sogo20110331"/>。3度目の要請に対してようやく面会に応じたが、教科書検定の結果に抗議する権に対して、松本は「抗議は受け入れられない」<ref>「教科書の竹島記述、韓国大使が松本外相に抗議」『[http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110401-OYT1T00681.htm 教科書の竹島記述、韓国大使が松本外相に抗議 : 政治 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）]』[[読売新聞]]、[[2011年]][[4月1日]]。</ref>と断言し、韓国側の主張を一蹴した。この態度は韓国の強い反発を招き、韓国政府は抗議の意味を込めて竹島への海洋基地建設を発表。松本が権に対して抗議を行うと、権は「日本が確執の原因を提供したのだから、わたしたちは言葉ではなく、行動で示さなければならない」と主張した<ref>韓国の竹島での基地建設に抗議、日本外相「受け入れられない」 2011/04/30(土) 14:45:31 [サーチナ] [http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0430&f=politics_0430_007.shtml]</ref><ref>独島：ますますおかしくなっていく日本 朝鮮日報 (2011/04/02)[http://www.chosunonline.com/news/20110402000002]</ref>。
; 復興外交の提唱
: 外務大臣在任中に[[東北地方太平洋沖地震]]による[[東日本大震災]]が発生すると、震災復興の観点から外交政策を戦略的に展開すべきと主張し、「復興外交」を提唱した<ref name="jiji20110418">「『復興外交』具体化を指示＝松本外相」『[http://www.jiji.com/jc/zc?k=201104/2011041800694 時事ドットコム：「復興外交」具体化を指示＝松本外相]』[[時事通信社]]、[[2011年]][[4月18日]]。</ref><ref name="inukai20110421">犬飼直幸「東日本大震災：復興外交に外相意欲――観光客誘致など」『[http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110421ddm005040011000c.html 東日本大震災：復興外交に外相意欲　観光客誘致など - 毎日ｊｐ(毎日新聞)]』[[毎日新聞社]]、[[2011年]][[4月21日]]。</ref>。従来の[[菅政権]]では、[[資源]]確保や[[インフラ]]輸出といった「経済外交」に力点が置かれていたが<ref name="jiji20110418"/>、松本はそれに加えて「復興外交」を柱に据え、被災地への投資の活性化や観光客の誘致など被災地を支援する方針を表明した<ref name="inukai20110421"/>。
: 松本は、2011年4月末から5月初めにかけて各国を歴訪し、震災への各国からの支援に感謝の意を示すとともに[[福島第一原子力発電所事故]]の状況などを説明するとの考えを明らかにした<ref name="tvAsahi20110426">「松本外務大臣の外遊――与党が異例のストップ」『[http://www.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/210426004.html 松本外務大臣の外遊　与党が異例のストップ]』[[テレビ朝日]]、[[2011年]][[4月26日]]。</ref>が、この時期は補正予算案審議中であり、[[国会]]の[[予算委員会]]の基本的質疑や締め括り質疑には全閣僚が出席するのが一般的であるため、賛否両論の事態となった。
: 民主党[[国会対策委員会]]の[[委員長]]である[[安住淳]]は「行かせない」<ref>「松本外相訪米『行かせない』＝補正予算審議を優先－民主・安住氏」『[http://www.jiji.com/jc/zc?k=201104/2011042100968 時事ドットコム：松本外相訪米「行かせない」＝補正予算審議を優先－民主・安住氏]』[[時事通信社]]、[[2011年]][[4月21日]]。</ref>と述べ国外出張に反対する考えを示し、民主党の執行部も補正予算案審議を優先すべきという意見が優勢であった<ref name="tvAsahi20110426"/><ref>「松本外相、大型連休中の外遊希望――補正審議でも『訪問させて』」『[http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110419/plc11041920100012-n1.htm 松本外相、大型連休中の外遊希望　補正審議でも「訪問させて」 - MSN産経ニュース]』[[産経デジタル]]、[[2011年]][[4月19日]]。</ref><ref>「松本外相、連休中の外遊を熱望――民主国対は『予算優先』」『[http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110422/plc11042220030028-n1.htm] 松本外相、連休中の外遊を熱望　民主国対は「予算優先」 - MSN産経ニュース]』[[産経デジタル]]、[[2011年]][[4月22日]]。</ref>が。一方で野党からは自民党[[総務会]][[会長]]の[[小池百合子]]が「今の日本の置かれている立場を考えたら対外的な発信をきちっとしなければいけない」<ref>「外相一転訪米、29日から＝補正審議欠席に野党理解」『[http://www.jiji.com/jc/zc?k=201104/2011042600740 時事ドットコム：外相一転訪米、29日から＝補正審議欠席に野党理解]』[[時事通信社]]、[[2011年]][[4月26日]]。</ref>と述べるなど、松本の方針に理解を示す発言が相次ぎ、[[読売新聞]]も「予算審議の基本的・総括的質疑に首相と全閣僚が出席する慣例がある。この慣例を墨守し、外交を二の次にすることの弊害に鈍感であってはなるまい」<ref name="yomiuri20110427">「閣僚の外遊――『外交重視』の国会慣例を作れ」『[http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20110426-OYT1T01110.htm 閣僚の外遊　「外交重視」の国会慣例を作れ : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE（読売新聞）]』[[読売新聞グループ本社]]、[[2011年]][[4月27日]]。</ref>「外交を重視する新たな国会慣例の確立を目指してもらいたい」<ref name="yomiuri20110427"/>と社説に掲載した。
: 最終的に、松本の国外出張を認めることで与野党が一致し<ref>「外務大臣の外遊に一転ゴーサイン――与野党が一致」『[http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/210426046.html 外務大臣の外遊に一転ゴーサイン　与野党が一致]』[[テレビ朝日]]、[[2011年]][[4月27日]]</ref>、松本ら外務省政務三役は各国歴訪に出発した。訪問先は米国、ブータン、スリランカなどが含まれる一方で、韓国・中国・インドなどの近隣国は外されており、[[産経新聞]]には復興外交に[[戦略]]が見受けられないと評されている<ref>「「復興外交」本格化も、訪問先に？　外相米国、政務官ブータン」 産経新聞 2011.4.29 19:21　[http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110429/plc11042919220016-n1.htm]</ref>。

=== 情報通信 ===
; ソーシャルメディアの活用
: 外務大臣在任中、「日本外交の発信強化だ」<ref name="sankei20110531">「外務省、フェイスブックとツイッターにアカウント開設」『[http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110531/plc11053119490022-n1.htm 外務省、フェイスブックとツイッターにアカウント開設 - MSN産経ニュース]』[[産経デジタル]]、[[2011年]][[5月31日]]。</ref>と主張し[[ソーシャルメディア]]の活用を図るなど、情報発信の強化に努めた。具体的には、[[フェイスブック]]や[[ツイッター]]などに、外務省の公式アカウントを開設させた<ref name="sankei20110531"/><ref name="jcast20110601">「外務省、フェイスブックとツイッターを開始」『[http://www.j-cast.com/2011/06/01097179.html 外務省、フェイスブックとツイッターを開始 : J-CASTニュース]』[[ジェイ・キャスト]]、[[2011年]][[6月1日]]。</ref><ref name="mofa20110531">「プレスリリース」『[http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/23/5/0531_05.html 外務省: 「フェイスブック」及び「ツイッター」の外務省公式アカウント開設]』[[外務省]]、[[2011年]][[5月31日]]。</ref>。ツイッターには日本語版だけでなく英語版のアカウントも設け、フェイスブックでは日本語と英語の2言語にて情報を発信することにした<ref name="jcast20110601"/><ref name="mofa20110531"/>。

=== 経済・通商 ===
; 福島第一原子力発電所事故による風評被害
: 外務大臣在任中、福島第一原子力発電所事故にともない、[[農産物]]を中心に風評被害が発生したとされている。これに対し、松本は日本国外で誤った報道がなされないよう対応する考えを明らかにした<ref>「地震・津波・原発事故に風評被害…『四重苦だ』」『[http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104160158.html asahi.com（朝日新聞社）：地震・津波・原発事故に風評被害…「四重苦だ」 - 東日本大震災]』[[朝日新聞社]]、[[2011年]][[4月16日]]。</ref>。さらに、松本は「海外に正確な情報を伝える必要がある。ささやかなメッセージになれば」<ref name="sponichi20110416">「風評被害NO! 霞が関で被災地産野菜直売会」『[http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/04/16/kiji/K20110416000639250.html 風評被害ＮＯ！霞が関で被災地産野菜直売会 ― スポニチ Sponichi Annex 社会]』[[スポーツニッポン新聞社]]、[[2011年]][[4月16日]]。</ref>と述べ、外務省庁舎の食堂で自ら率先して福島県の農産物を食している<ref name="sponichi20110416"/>。また、日本からの一部の輸入農産物に対し、[[ブラジル]]が安全性を保証する証明書の添付を求めたことについて、冷静に対応するようブラジルの[[:en:Ministry of External Relations (Brazil)|外務大臣]][[:en:Antonio Patriota|アントニオ・パトリオタ]]に直談判した<ref>「輸入規制で冷静対応要請――ブラジル外相に松本氏」『[http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110416/plc11041622540013-n1.htm 【放射能漏れ】輸入規制で冷静対応要請　ブラジル外相に松本氏　 - MSN産経ニュース]』[[産経デジタル]]、[[2011年]][[4月16日]]。</ref>。松本は国内での出荷制限措置や食品の安全性について説明したうえで、科学的根拠に基づく対応をとるよう理解を求め<ref>[[共同通信社|共同通信]]「ブラジル外相、輸入規制の撤廃も――『今後の推移見て』」『[http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011041601000343.html ブラジル外相、輸入規制の撤廃も　「今後の推移見て」 - 47NEWS（よんななニュース）]』[[全国新聞ネット]]、[[2011年]][[4月16日]]。</ref><ref name="nhk20110416">「ブラジル外相輸入規制撤廃も検討」『[http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110416/t10015355011000.html ブラジル外相 輸入規制撤廃も検討　NHKニュース]』[[日本放送協会]]、[[2011年]][[4月16日]]。</ref>、パトリオタから「今後の状況の推移を見て、変更や撤廃の可能性について検討していきたい」<ref name="nhk20110416"/>との言質をとった。
; 移民構想
''※[[移民]]も参照''
: [[浅尾慶一郎]]（現[[みんなの党]]）・[[大塚耕平]]・[[細野豪志]]・[[古川元久]]・[[松井孝治]]らと共に「1000万人移民受け入れ構想」を共同提案した。　「年金の財源がなくなり、若年サラリーマンの給与は膨らんだ老人たちを養うことにほとんど費やされてしまうだけでなく、マーケットの縮小による購買力の低下や土地価格の下落、国際社会での存在感や発言力の薄れといった変化が予測される」や「弥生時代には朝鮮半島から亡命者を中心に大量の外国人が日本に流入し、その彼らがもたらした稲作などの技術により急速に発展を遂げたという歴史があるのだ。」と主張し、移民の必要性を訴えた<ref name=imin10million>[http://www.matsui21.com/media/03/08_10voice.htm 【2003年9月号　月刊Voice掲載】1000万人移民受け入れ構想　日本を「憧れの国」にしたい。～民主党若手の共同提案～] 松井孝治公式サイト</ref>。

=== 政治倫理 ===
; 鈴木宗男事件
: [[2002年]]には[[鈴木宗男事件]]において5月に「国後島緊急避難所兼宿泊施設建設工事受注に秘書の関与否定」の[[証人喚問]]における[[鈴木宗男]]の証言を偽証として議院証言法違反での告発の案件で、自民党などの与党が「議員と秘書と法的としては別人格」として告発に反対した際、「極めて偽証の疑いが濃厚な案件であり告発すべき。もし否決されれば、単に前例がないだけでなく、憲政史上最大級の汚点を残す。自民党は身内の論理を優先させた。与党の公明党、保守党は良心に従って行動いただけるものと思っている。もし否決に加わったとすれば、議員は法に定められた公人の責任を放棄した者として、後世に残る悪名を刻むことになる。国民から負託を受けた議員として良心に従って判断され、必ずや本動議に賛意を表されると信じている」と演説した<ref>[http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/154/0018/15405100018027a.html 衆議院予算委員会2002年5月10日議事録]</ref>（この案件は最終的に与党の反対で偽証として告発はされなかった）。9月に「島田建設からの違法な金銭供与」「モザンビーク共和国洪水災害国際緊急援助隊派遣反対否定」「島田建設株式会社側による秘書給与の肩代わり」の証人喚問における[[鈴木宗男]]の3件の証言を偽証として議院証言法違反での告発に賛成した。

=== 外国人参政権 ===
* 永住外国人への地方選挙権付与の是非については賛否を明らかにしていない<ref>[http://www2.asahi.com/senkyo2009/carta/A28011001.html 2009年衆院選時朝日新聞アンケート回答]</ref>。

== 所属団体・議員連盟 ==
* [[海事振興連盟]]（副会長）
* 民主党拉致問題対策本部

== 人物 ==
[[ファイル:Takeaki Matsumoto Au10 01.JPG|thumb|200px|[[2010年]][[8月10日]]、「お夏清十郎まつり」にて]]
* 謹厳実直な性格やその仕事ぶりから、党内での綽名は「風紀委員長」。
* 党内では[[花斉会|野田グループ]]に所属していたが、次第に[[野田佳彦]]と距離を置き、[[小沢一郎]]との距離を縮め、[[2009年]]に[[衆議院]][[議院運営委員会|議院運営委員長]]に就任して以降は、[[総務大臣]]の[[原口一博]]、民主党副幹事長の[[細野豪志]]と共に「ごますり3人衆」と揶揄された<ref>[http://bunshun.jp/shukanbunshun/thisweek_pol/091224.html 独裁小沢一郎に急接近する民主党の「ごますり三人衆」]週刊文春2009年12月24日号</ref>。また[[2010年]][[9月14日]]の[[2010年9月民主党代表選挙|民主党代表選挙]]では菅ではなく小沢に投票した。また、[[青山会]]（樽床グループ）の幹事長も務めている。野田グループ退会後はしばらく特定のグループには所属していなかったが、[[2010年]]に[[青山会|樽床グル－プ]]結成に参加し同会幹事長に就任。なお、[[2012年]]の[[第46回衆議院議員総選挙]]では青山会会長の樽床伸二が落選し、同会所属の衆議院議員で当選したのは松本、[[笠浩史]]の2人だけであった。
* 大のマスコミ嫌いで有名である。議院運営委員長在任中、マスコミ各社との協議をすることなく、一方的に院内の撮影禁止を定めた印刷物を院内で掲示し、一部マスコミから反発を受けた。

== 親族 ==
[[ファイル:Takeaki Matsumoto cropped 1 Takeaki Matsumoto and Hillary Rodham Clinton 20110429.jpg|thumb|[[2011年]][[4月29日]]、[[アメリカ合衆国]][[アメリカ合衆国国務省|国務省]]にて]]
初代[[内閣総理大臣]]の[[伊藤博文]][[公爵]]は[[高祖父]]にあたる（松本の母・悦子は伊藤の三女・朝子の孫）。父は[[防衛庁長官]]を務めた元[[衆議院議員]]の[[松本十郎 (衆議院議員)|松本十郎]]。[[外交官]]の[[藤﨑一郎]]（駐米大使）は従兄。

* 高祖父 初代[[内閣総理大臣]]の[[伊藤博文]]
* 曽祖父 [[西源四郎]]（外交官、元駐ルーマニア公使、伊藤博文の子・朝子の夫）
* 祖父 [[藤井啓之助]]（外交官、元駐チェコスロヴァキア公使、伊藤博文の孫・清子の夫）
* 父 [[松本十郎 (衆議院議員)|松本十郎]]（元[[防衛庁長官]]・[[衆議院議員]]）
* 妹 令子　[[国税庁]]関東信越[[国税不服審判所長]]・元[[財務省大臣官房]]参事官[[寺内肇]]の妻 
* おじ
: [[田付景一]]（外交官、元駐デンマーク大使）
: [[藤﨑万里]]（外交官、元[[最高裁判所裁判官]]・駐オランダ大使）
: [[鶴見清彦]]（外交官、元ジュネーブ国際機関日本政府代表部大使）
* 従兄 [[藤﨑一郎]]（外交官、元在アメリカ合衆国特命全権大使）

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist|3}}

== 関連項目 ==
* [[民主党国会議員一覧]]

== 外部リンク ==
{{Commonscat|Takeaki Matsumoto}}
* [http://www.m-takeaki.jp/ 民主党衆議院議員：松本たけあきオフィシャルウェブサイト]（公式サイト）
* [http://www.dpjhyogo.jp/ 民主党兵庫県総支部連合会]

{{Start box}}
{{S-off}}
{{Succession box
| title  = {{Flagicon|JPN}} [[外務大臣 (日本)|外務大臣]]
| years  = 第145代：2011年
| before = [[前原誠司]]
| after  = [[玄葉光一郎]]
}}
{{Succession box
| title  = {{Flagicon|JPN}} [[外務副大臣]]
| years  = 2010年 - 2011年<br /><small>[[伴野豊]]と共同</small>
| before = [[武正公一]]・[[藤村修]]
| after  = [[伴野豊]]・[[高橋千秋]]
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{{Succession box
| title  = {{Flagicon|JPN}} [[議院運営委員会|衆議院議院運営委員長]]
| years  = 第70代：2009年 - 2010年
| before = [[小坂憲次]]
| after  = [[川端達夫]]
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{{S-ppo}}
{{Succession box
| title  = [[民主党執行部|民主党政策調査会長]]
| years  = 第8代：2005年 - 2007年
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{{succession box
| title = [[民主党執行部|民主党政策調査会長代行]]
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| title  = [[青山会|青山会幹事長]]
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{{外務大臣}}
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{{デフォルトソート:まつもと たけあき}}
[[Category:日本の閣僚経験者]]
[[Category:日本の外務大臣]]
[[Category:日本の副大臣経験者]]
[[Category:民主党の衆議院議員]]
[[Category:兵庫県選出の衆議院議員]]
[[Category:比例近畿ブロック選出の衆議院議員]]
[[Category:みずほフィナンシャルグループの人物]]
[[Category:東京大学出身の人物]]
[[Category:東京都出身の人物]]
[[Category:1959年生]]
[[Category:存命人物]]