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東電OL殺人事件
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{{性的}} {{暴力的}} {{最高裁判例 |事件名=勾留の裁判に対する異議申立て棄却決定に対する特別抗告事件 |事件番号= 平成12(し)94 |裁判年月日=2000年(平成12年)6月27日 |判例集=刑集第43巻6号427頁 |裁判要旨=第一審裁判所が犯罪の証明がないことを理由として無罪の判決を言い渡したとしても、控訴審裁判所は、記録等の調査により、第一審の無罪判決理由の検討を行い、それでもなお罪を犯したことを疑うに足りる相当の理由があるときは、勾留の理由があり、かつ、控訴審における適正、迅速な審理のためにも勾留の必要性がある場合、その審理の段階を問わず、被告人を勾留することができる。 |法廷名=第一小法廷 |裁判長=[[藤井正雄]] |陪席裁判官=[[遠藤光男]]、[[井嶋一友]]、[[大出峻郎]]、[[町田顕]] |多数意見=[[井嶋一友]]、[[大出峻郎]]、[[町田顕]] |意見=なし |反対意見=[[藤井正雄]]、[[遠藤光男]] |参照法条= 刑事訴訟法60条1項、刑事訴訟法345条 }} [[Image:Shibuya 109 Building Tokyo January 2006.jpg|thumb|180px|被害者は退勤後、着替えの為、渋谷109の化粧室に立ち寄ったという。]] [[Image:KTR Shinsen station North.JPG|thumb|180px|被害者が帰宅時によく利用した京王井の頭線神泉駅。この駅のそばに殺害現場となったアパートがある。]] [[Image:Shinsenkijyusou.JPG|thumb|180px|事件現場となったアパート]] [[Image:Maruyama-cho_Shibuya.jpg|thumb|180px|渋谷区円山町]] '''東電OL殺人事件'''(とうでんオーエルさつじんじけん)とは、[[1997年]]([[平成]]9年)[[3月19日]]に、[[東京電力]]の幹部社員だった[[女性]]が、[[東京都]][[渋谷区]][[円山町 (渋谷区)|円山町]]にある[[アパート]]で殺害された事件である。 == 事件の概要 == [[1997年]]([[平成9年]])[[3月19日]]に、[[東京都]][[渋谷区]][[円山町 (渋谷区)|円山町]]にあるアパートの1階空室で、[[東京電力]][[東京]]本店に勤務する女性(当時39歳)の[[遺体]]が発見された。発見し通報したのはこの[[アパート]]のオーナーが経営する[[ネパール]]料理店の店長であった。後に[[被告人]]となるネパール人、ゴビンダ・プラサド・マイナリ(当時30歳)はこのアパートの隣のビルの4階に同じく不法滞在のネパール人4名と住んでいて、[[被害者]]が生前に[[売春]]した相手の一人でもあった。死因は絞殺で、死亡推定日時は同8日深夜から翌日未明にかけてとされる。 1997年(平成9年)[[5月20日]]、[[警視庁]]は、殺害現場の隣のビルに住み、[[不法滞在]](オーバーステイ)していたゴビンダを殺人事件の実行犯として[[強盗殺人]]容疑で[[逮捕]]した。逮捕されたゴビンダは[[捜査]]段階から一貫して無実を主張し、一審無罪、控訴審での逆転有罪、上告棄却、再審決定を経て、2012年に無罪が確定した。 == 被害者女性 == 被害者女性は、[[慶應義塾大学経済学部]]を卒業した後、東京電力に初の女性[[総合職]]として入社したれっきとしたエリート社員(未婚)であったが、後の捜査で、退勤後は円山町付近の路上で客を勧誘し売春を行っていたことが判明する。被害者が、昼間は[[大企業]]の幹部社員、夜は[[娼婦]]と全く別の顔を持っていたことが[[マスコミ]]によって取り上げられ、被害者および家族のプライバシーをめぐり、議論が喚起された。 女性は東京電力の企画部調査課の副長であり、当時の直属上司は取締役企画部長[[勝俣恒久]](元・東電会長)。女性の殺害事件後、勝俣は常務取締役となる。殺害された女性は「原発の危険性を指摘」する報告書を作成していた。被害者の父親は東電工務部副部長。社内で原子力の危険性を指摘して降格人事となり、一年後にガンで死去。 ; 職場でのストレスと依存症 : ノンフィクション作家[[佐野眞一]]のノンフィクション『東電OL殺人事件』では、被害者女性には職場での[[ストレス (生体)|ストレス]]があったことが示唆されている。高学歴のエリート社員で金銭的余裕があるのに、夜は相手を選ばず不特定多数の相手との性行為を繰り返していたことには、自律心を喪失していたとする見方もある。 ; 拒食症 : 円山町近辺の[[コンビニエンスストア]]店員による、コンニャク等の低カロリー具材に大量の汁を注いだおでんを被害者が頻繁に購入していたとの証言や、「加害者」とされた男性による、被害者女性は「骨と皮だけのような肉体だった」との証言などから、[[拒食症]]を罹患していたことも推定されている。 == 裁判 == === 第一審(無罪判決) === 犯人を特定する直接の証拠はなく、[[検察]]側は[[状況証拠]]を複数積み上げることでゴビンダが犯人であることを立証できるとして、[[東京地方裁判所]]に[[起訴]]した。ゴビンダは[[無罪]]を主張した。 裁判では以下の状況証拠をどう判断するかが争点となった。 * 殺害現場に残された使用済み[[コンドーム]]に付着した被告人の精液と体毛。 * 被告人は被害者と面識はないと公判開始数ヶ月間は主張していたが、その後で数回性交するほどの間柄であったことが判明して、嘘が発覚したこと。 * 事件直前に現場近くで被害者とともに目撃された男性が被告人か否か。 * 現場アパートの鍵を被告人が所持していたが、事件2日前に管理人に返すために同室の人間に鍵を渡し、鍵を所持していなかったとする被告人の供述の信用性。 * 交遊関係を詳細にしるし、事件直前に会ったのが被告人であるとする被害者の手帳の信用性。 * 事件前に7万円しか所持していなかった被告人が、事件後に10万円を知人に渡した金の工面。 * 被告人が働いていた[[海浜幕張駅]]近くの料理店で午後10時閉店まで働いた場合、殺害時刻とされる午後11時30分前後まで[[渋谷駅]]付近の現場に辿り着けるか。 * 被害者の[[定期券]]が、被告人の土地勘のない[[豊島区]]の民家で発見されたこと。 [[2000年]](平成12年)[[4月14日]]、[[東京地方裁判所]]([[大渕敏和]]裁判長、[[森健二]]・[[高山光明]]裁判官)で、現場から第三者の体毛が見つかったことなどを「解明できない疑問点」として挙げ「第三者が犯行時に現場にいた可能性も否定できず、立証不十分」として、無罪[[判決]]が言い渡された。しかし、[[4月18日]]に検察側が[[控訴]]した。12月に[[大渕敏和]]裁判長が八王子支部に異動となり、この点につき[[佐野眞一]]は左遷に遭ったと指摘している<ref>佐野眞一『だれが「本」を殺すのか 延長戦』(プレジデント社、2002年5月3日)</ref>。その後、大渕裁判長は[[福井地方裁判所]]などを経て、依願退官した。 === 控訴審・上告審(無期懲役) === 2000年(平成12年)[[12月22日]]、[[東京高等裁判所]]([[高木俊夫]]裁判長、[[飯田喜信]]・[[芦沢政治]]裁判官)では、「犯行直前に被告人が事件現場にいたこと(鑑定により現場に残された使用済みコンドームに付着した精液と現場に残された体毛が被告人のものと一致)と、事件直後に金を工面できたこと」などいくつかの状況証拠を理由に有罪とし、[[無期懲役]]判決を言い渡した。その判決[[公判]]で、逆転有罪判決を言い渡されたゴビンダは、「神様、ぼくはやってない」と叫ぶ<ref>[http://enzaifile.com/publist/shosai/new.html ゴビンダさん再審開始決定!〈特別対談〉佐野眞一VS客野美喜子]([[冤罪File]] vol. 17)</ref>。 [[2003年]](平成15年)[[10月20日]]に、[[最高裁判所 (日本)|最高裁判所]]第三[[小法廷]]([[藤田宙靖]]裁判長、[[金谷利廣]]・[[濱田邦夫]]・[[上田豊三]]裁判官)で[[上告]]が[[棄却]]され、無期懲役の有罪判決が確定した<ref>{{Cite 判例検索システム | 事件名 = 強盗殺人被告事件 | 裁判所 = [[最高裁判所 (日本)|最高裁判所]] | 法廷 = 第三小法廷 | 裁判形式 = 決定 | 裁判年 = 2003 | 裁判月 = 10 | 裁判日 = 20 | 事件番号 = 平成13(あ)169 | 全文URI = http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/js_20100319125330803910.pdf | 検索結果詳細画面URI = http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=57828&hanreiKbn=02 | 閲覧日時 = 2012-7-29 }}</ref>。 === 再審請求 === [[2005年]](平成17年)[[3月24日]]、[[収監]]されたゴビンダは、獄中から東京高裁に[[再審]]を請求した。収監中の男性に対し、[[日本国民救援会]]が支援を行った。また、[[日本弁護士連合会]]も、[[2006年]](平成18年)[[10月]]に冤罪事件として専門家の派遣、費用の援助などさまざまなかたちでの支援を決定している<ref>[http://www.nichibenren.or.jp/ja/publication/press_release/070131.html 定例記者会見](日本弁護士連合会 2007年1月31日){{リンク切れ|date=2013年11月}}</ref>。 [[2011年]](平成23年)[[7月21日]]、[[東京高等裁判所|東京高裁]]の再審請求審で弁護側が要請し、東京高裁がそれを受けて現場で採取された物証のうちDNA鑑定をしていないものについて実施するよう検察側に要請し、[[東京高等検察庁|東京高検]]がDNA鑑定を実施した。その結果、遺体から採取された精液から検出されたDNAは、ゴビンダのものと一致しないことが判明し、現場に残された体毛と一致することがわかったと新聞、テレビにより報道された<ref>{{cite news|title=東電OL事件、再審の可能性…別人DNA検出|url=http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110721-OYT1T00090.htm|newspaper=[[読売新聞]]|date=2011-07-21|accessdate=2011-07-21}}{{リンク切れ|date=2013年11月}}</ref>。 これについて検察側は、複数の状況証拠を覆すものではなく、被害者は不特定多数の男性と性交渉をもっており、精液付着の時間も不明であることから、犯人が別にいることを直接示すものでもないとしている。なお、この新たに見つかったDNAを持つ人物は警察のデータバンクにはなく、現在のところ割り出すのは困難である。この男性Xが誰でいつ部屋に入ったかは特定できていないため、主に次の2つのシナリオが新たに浮上した。 * ケース1:ゴビンダが殺害前日までに部屋にいて、当日別の男性Xが部屋に入り殺害 * ケース2:男性Xが殺害される前日までに女性とDNAが残るような行為をした後に被告人が殺害 検察が上記の鑑定結果を踏まえてなお、犯人が別にいることを直接示すものでないと主張しているのは、ケース2のパターンがありえることが1つの理由となっている。一方、ケース1の場合はゴビンダは無実ということになり、弁護団の主張通り第三者Xが犯人となりえる。その後、検察が新たに裁判では鑑定していなかった唾液などについて再鑑定しようとしたものの、弁護側の再審開始の是非が決まるのが遅れるという抗議によって鑑定するものを絞ることを決定した。 さらに、被害者の体内から採取された精液とDNA型が一致するとの鑑定結果が出ている体毛が、別人の体毛のDNA型と一致したことが10月21日に判明した。この体毛は検察側が追加実施したDNA型鑑定で、被害者の胸や陰部などから採取された付着物だった<ref>{{cite news |title=被害者の付着物、別人体毛と一致=追加DNA型鑑定で判明―東電OL殺害|newspaper=時事通信 |date=2011-10-21 |url=http://www.jiji.com/jc/zc?k=201110/2011102100848|accessdate=2011-10-25}}{{リンク切れ|date=2013年11月}}</ref>。DNA型が判明しなかった2点を除いた、この時鑑定された5点のうち、右胸に付着していた唾液と下半身の陰部などの付着物が第三者Xの精液や唾液のDNA型と一致したことになる。この時は体内から検出されたことにより、第三者Xが事件当日に被害者と関係をもった可能性がより高まったと弁護側は主張した。一方、検察側は殺害を直接証明するものではなく、女性が第三者と別の場所で関係をもった際に着いた付着物が現場に落ちた可能性があるなどと主張して追加鑑定を求める方針だったが、弁護側は必要ないと主張した。 [[2012年]](平成24年)[[6月7日]]、東京高裁([[小川正持]]裁判長)は、再審の開始を認めた。また、ゴビンダの刑の執行を停止する決定をした<ref>[http://www.asahi.com/national/update/0607/TKY201206070123.html 元被告人の再審開始認める 東京高裁 東電社員殺害事件] 朝日新聞 2012年6月7日閲覧{{リンク切れ|date=2013年11月}}</ref>。検察側は職権で[[勾留]]を続けるよう要請したが退けられ、ゴビンダは同日中に[[釈放]]された。小川裁判長は決定理由で「もしも新たなDNA鑑定結果が公判に提出されていたなら、犯人は別の男性Xではないかという疑念を否定できず、ゴビンダの有罪認定には到達しなかったのではないかと思われる」とした。そのうえで新たな鑑定結果を「無罪を言い渡すべき明らかな証拠」と認め、[[再審#日本法上で再審の請求ができる理由|再審開始の要件]]が満たされていると判断した<ref>[http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0604Q_X00C12A6000000/?dg=1 東電女性社員殺害事件、再審開始を決定 東京高裁] 日本経済新聞 2012年6月7日閲覧</ref>。 この決定に対して検察側は異議申し立てをしたが、同年7月31日、東京高裁([[八木正一]]裁判長)は再審開始の判断を支持し、検察側の異議申し立てを棄却した<ref>[http://www.asahi.com/national/update/0731/TKY201207310184.html 東電社員殺害、再審確実に 東京高裁、検察側の異議棄却] 朝日新聞 2012年7月31日閲覧{{リンク切れ|date=2013年11月}}</ref>。重大事件の再審では、判断に数年かかるケースもある中、2ヶ月弱での決定は極めて異例。8月2日、検察は最高裁への[[特別抗告]]を断念することを発表し、再審開始が確定した。 === 帰国 === ゴビンダは[[入管難民法]]違反([[不法残留]])罪で有罪が確定しているため、[[強制退去|国外強制退去]]処分を受けて、[[横浜刑務所]]釈放後に[[東京入国管理局]]横浜支局に身柄を移され<ref>{{cite news|title=釈放、入管施設へ 東電女性殺害で高裁再審決定|url=http://www.47news.jp/news/2012/06/post_20120608112401.html|newspaper=47NEWS|date=2012-06-08|accessdate=2012-06-08}}</ref>、在日ネパール[[大使館]]から[[パスポート]]の発給を受けて、2012年6月15日、[[成田国際空港]]から[[タイ王国|タイ]]・[[バンコク]]行旅客機で[[日本]]を出国して故国へ帰国した<ref>[http://jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012061500765 家族「長年の夢かなった」=マイナリさん、出国-東電社員殺害・成田空港] 時事通信 2012年6月15日閲覧{{リンク切れ|date=2013年11月}}</ref><ref>[http://www.47news.jp/CN/201206/CN2012061601001518.html ネパールに帰国 逮捕、拘束経て18年ぶり] 共同通信 2012年6月16日閲覧</ref><ref>[http://www.thehimalayantimes.com/fullNews.php?headline=Mainali%E2%80%9A+who+languished+long+in+Japan's+jail%E2%80%9A+arrives+home+&NewsID=336231&a=3 Mainali‚ who languished long in Japan's jail‚ arrives home] The Himalayan Times 2012年6月16日閲覧</ref>。こうしてゴビンダは家族の元に帰ることができたが、実父は息子との再会を果たせないまま、5年前に他界していた<ref>[http://enzaifile.com/publist/shosai/new.html 「東電OL殺人事件」裁判所に届いた15年の無実の訴え]([[冤罪File]] vol. 17)</ref>。 === 再審(無罪判決) === 再審開始決定後も検察側は有罪主張を維持していたが、被害者の爪から男性XのDNAが検出されたことから、無罪主張に転換した。 再審初公判は2012年10月29日に開かれ、検察は、「被告以外が犯人である可能性を否定できない」として無罪を主張、結審した。同年11月7日、東京高裁(小川正持裁判長)が無罪判決を言い渡した<ref>[http://www.asahi.com/national/update/1107/TKY201211070387.html マイナリさんに再審無罪判決 東電女性社員殺害事件] 朝日新聞デジタル 11月7日{{リンク切れ|date=2013年11月}}</ref>。検察は上訴権を放棄し、ただちに無罪判決が確定した。12月末、ゴビンダ側から[[刑事補償]]請求がされた事が判明。2013年5月、補償額いっぱい(一日当たり12500円)の6800余万円が支払われた。 2013年3月24日、支援団体「無実のゴビンダさんを支える会」は任務完了により解散し、同年6月8日に「なくせ冤罪!市民評議会」としてリニューアルした。 == その他問題となった点 == === DNA鑑定の有効性 === 本事件では[[DNA鑑定]]の有効性が問われた。一審では反対解釈の余地もあるとして無罪となったが、二審では決定的な証拠であるとして無期懲役の判決が出た。 {{See also|DNA鑑定#犯罪捜査などへの応用}} === 無罪判決後の勾留の可否 === 東京地裁の一審無罪判決で[[勾留]](拘置)が一度失効し、不法滞在による母国ネパールへの[[強制退去]]の行政手続きが開始されることになった。 しかし、控訴していた検察は「ネパールへの出国を認めて送還した後に逃亡されてしまうと、裁判審理や有罪確定時の刑の執行が事実上不可能になる」として、裁判所に職権による勾留を要請し、最高裁は、「一審無罪の場合でも、上級審裁判所が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると判断できる場合は被告人を拘置できる」として勾留を認めた<ref>{{Cite 判例検索システム | 事件名 = 勾留の裁判に対する異議申立て棄却決定に対する特別抗告事件 | 裁判所 = [[最高裁判所 (日本)|最高裁判所]] | 法廷 = 第一小法廷 | 裁判形式 = 決定 | 裁判年 = 2000 | 裁判月 = 6 | 裁判日 = 27 | 事件番号 = 平成12(し)94 | 全文URI = http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/js_20100319115932833662.pdf | 検索結果詳細画面URI = http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=51224&hanreiKbn=02 | 閲覧日時 = 2012-7-29 }}</ref>。<!-- 以下何を言いたいのかよくわからない --><!--弁護側は、「控訴審は、文書送付先にネパール[[大使館]]を指定しており、無罪確定時の補償金受け取りのために、被告人は、日本政府の裁判審理のための出頭要請には応ずる」と反論し、勾留を行わないよう求めた。--> === 検察の証拠開示の問題 === 検察は、被害者の胸から第三者のものである唾液が検出されていたにもかかわらず、裁判において証拠開示をしていなかった<ref>[http://www.47news.jp/CN/201109/CN2011090401000255.html 女性の遺体の胸に別人の唾液 東電社員殺害の再審請求審] 共同通信 47News 2011年9月4日閲覧</ref>。この唾液は被告人の血液型B型と異なるO型だった。そのため、弁護側から「判決に影響を与えた可能性があるにもかかわらず、証拠を提出しなかったのは証拠隠しだ」という指摘がなされている。 === 警察捜査の問題 === 上述の「鍵を所持していなかった」とするゴビンダの供述に関し、元被告人の同居人が、鍵をゴビンダから事前に預かって管理人に返したと[[捜査本部]]に説明したにもかかわらず、ゴビンダが返したとする供述調書が作成され、この同居人には不法残留であったにもかかわらず警察が従来以上の月給の仕事を紹介したとされるなど、見立てに従った捜査が進められたとされる<ref>『読売新聞』2012年6月10日朝刊、35面。</ref>。また、事件当時の捜査一課に所属していた者の中には、今でもゴビンダが犯人だと思っている者がいると言う。<ref> [http://gendai.ismedia.jp/articles/-/34136 東電OL殺人事件]</ref>。 == 当事件を扱った作品 == === ノンフィクション書籍 === * 高橋龍太郎『あなたの心が壊れるとき』(1997年7月、[[扶桑社]]) * [[酒井あゆみ]]『禁断の25時』(1997年10月、ザ・マサダ) *: 酒井は1992年頃に被害者女性と同じホテトルに在籍していた人物。 * 酒井あゆみ『眠らない女 — 昼はふつうの社会人、夜になると風俗嬢』(1998年7月、[[幻冬舎]]。後にアウトロー文庫より文庫化) * 秋川義男『ワニの穴10 ドキュメント 消えた殺人者たち』所収の「渋谷・東電OL殺人事件、終わらない暗闇」(1999年2月、[[ワニマガジン社]]) * [[佐野眞一]]『東電OL殺人事件』(2000年、[[新潮社]]) * [[朝倉喬司]]『誰が私を殺したの — 三大未解決殺人事件の迷宮』(2001年、恒文社) *: 2007年に『女性未解決事件ファイル』に改題され、新風舎文庫より文庫化。 * 無実のゴビンダさんを支える会『神様、わたしやっていない! — ゴビンダさん冤罪事件』(2001年12月、現代人文社) * 佐野眞一『東電OL症候群』(2003年、新潮社) * 押田茂実『死人に口あり — 現場の法医学・法医解剖室より』(2004年11月、[[実業之日本社]]) * 真樹龍彦『「東電OL殺人事件」行 — 迷宮のヒロイン』(2005年8月、[[沖積舎]]) * 永島雪夫『東電OL強盗殺人事件 午前0時の逃亡者』(2008年4月、リアン合同会社) * [[読売新聞]]社会部『東電OL事件 — DNAが暴いた闇』(2012年11月、[[中央公論新社]]) * ゴビンダ・プラサド・マイナリ『ナラク — ゴビンダ・マイナリ獄中日記』(2013年7月、希の樹出版) *:ナラクはネパール語で“地獄”。日本語の“奈落”同様、サンスクリット語に語源を持つ。 === 小説 === * [[鳴海章]]『鹹湖 — 彼女が殺された街』(1998年、[[集英社]]) * [[久間十義]]『ダブルフェイス』(2000年、[[幻冬舎]]) * [[桐野夏生]]『グロテスク』(2003年:[[文藝春秋]]、2006年:[[文春文庫]]) * [[真梨幸子]]『女ともだち』(2006年、[[講談社]]) * [[折原一]]『追悼者』(2010年、[[文藝春秋]]) === コラム === * [[福田和也]]『乃木坂血風録 — 人でなし稼業』(2001年1月、新潮社) * [[中村うさぎ]]『穴があったら、落っこちたい!』(2003年、[[角川文庫]]) * 中村うさぎ『私という病』(第4章『東電OLという病』。2006年3月、新潮社) *: 中村うさぎはこれらに限らず、他の著書でもたびたび本件に触れている。ただし、事件そのものを取り上げているわけではなく、被害者を指す "東電OL" は「もはや記号である」という解釈の下、東電OLが抱えていたであろう心の闇に言及している。 * [[上野千鶴子]]『女ぎらい — ニッポンのミソジニー』(2010年10月、紀伊國屋書店) === 詩集 === * 柴田千晶『空室(1991 - 2000)』(2000年10月、ミッドナイト・プレス。写真:野口賢一郎) === 漫画 === * [[坂辺周一]]『ウラノルマ』(2008年 - 2009年、全3巻、[[グリーンアロー出版社]]) *: 主人公の人物設定が被害者女性を模している。 === 雑誌 === * 『[[噂の眞相]]』(1997年6月号、噂の真相) *: 東電エリートOL殺人事件に見る「禁忌」と「人権不在」の倒錯報道の悪弊(久野公生 著) * 『[[月刊現代|現代]]』(1997年7月号、[[講談社]]) *: 1992年10月30日から2年間にわたり、週1回のペースで売春の常連顧客だった経営コンサルタントの男性が手記を寄せている。 * 『UNO!』(1997年8月号、[[朝日新聞社]]) *: 1994年から殺害事件のあった前日まで3年間、計56回にわたる売春の常連顧客だった元大学教授(経済学)がインタビューに答えている。 * 『[[文藝春秋 (雑誌)|文藝春秋]]』(2001年6月号、[[文藝春秋]]) *: フリーライター・椎名玲による寄稿『現代のカリスマ 円山町OL 淋しい女たちの「教祖」になるまで』。椎名は、被害者女性が殺害される日からさかのぼった約2年間、同じ電車(京王井の頭線の最終電車)によく乗り合わせていた人物で、利用駅も同じ西永福駅だった。 * 『[[COSMOPOLITAN|COSMOPOLITAN JAPAN]]』(2002年12月号、[[集英社]]) *: 佐野眞一による寄稿『開かれた「パンドラの匣」』。写真:藤原新也。 * 『[[週刊新潮]]』(2007年3月22日号、[[新潮社]]) *: 作家の[[松田美智子 (作家)|松田美智子]]が、3年にわたる常連顧客だった元大学教授(経済学)をインタビューしている。 * 季刊誌『[[冤罪File]]』(2008年2月、創刊号) === 映画 === * TOKYO NOIR('''[[R-15]]指定作品'''。2004年9月25日公開) *: 当事件を題材にした3篇のオムニバス作品。 *: 「BIRTHDAY」(主演:[[吉本多香美]]) *: 「GIRL'S LIFE」(主演:[[中村愛美]]) *: 「NIGHT LOVERS」(主演:[[吉野公佳|吉野きみか]]) * [[恋の罪]]('''[[R-18]]指定作品'''。2011年11月公開) *: 監督:[[園子温]]。当事件の被害者女性の役を[[冨樫真]]が演じた。 === アダルトビデオ === * [[日本猟奇残虐事件簿 T電OL熟女陵辱殺人]]('''R-18指定作品'''。主演:安藤美里) === テレビ番組 === * ビートたけし新解釈ニッポン人の現代史!(2008年12月28日、[[テレビ朝日]]) *: 司会:[[ビートたけし]]、出演:[[鳥越俊太郎]]、[[茂木健一郎]]、[[阿川佐和子]]、[[森永卓郎]]。番組内では当事件を「渋谷OL殺人事件」と称し、再現映像を交えて紹介した。 === テレビドラマ === * [[独身生活]](1999年7月9日 - 9月17日、[[TBSテレビ|TBS]]、主演:[[江角マキコ]]) *: ※事件を直接扱ったものではないが、主人公のモデルが被害者の"東電OL"である(ドラマでは銀行員)。 === 演劇 === * 劇団1980 『天女譬え歌』(1998年、[[紀伊国屋ホール]]) * 転位21 『齧る女 — 東電OL殺人事件』(2004年、中野光座) === 当事件に類似する作品 === * 映画『[[ミスター・グッドバーを探して]]』([[1977年]]。主演:[[ダイアン・キートン]]) == 脚注 == {{Reflist}} == 関連項目 == *[[三鷹ストーカー殺人事件]] *[[日本弁護士連合会が支援する再審事件]] *[[日本の逆転有罪殺人事件一覧]] == 外部リンク == * [http://www.jca.apc.org/govinda 東電OL殺人事件 無実のゴビンダさんを支える会] * [http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/statement/year/2012/120731.html 「東電OL殺人事件」再審開始に関する会長談話] - [[日本弁護士連合会|日弁連]]([[山岸憲司]]会長)2012年7月31日 {{東京電力}} {{DEFAULTSORT:とうてんおえるさつしんしけん}}<!-- [[Category:日本の外国人犯罪]] 真犯人は元被告と同居していた他のネパール人なのかも知れないが、立件されていないので一応コメントアウト--> [[Category:平成時代の殺人事件]] [[Category:日本の未解決殺人事件]] [[Category:冤罪]] [[Category:渋谷区の歴史]] [[Category:東京電力]] [[Category:1997年の日本の事件]] [[Category:日本の判例]] [[Category:ネパールの国際関係]] [[Category:逆転有罪事件]]
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