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村八分
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{{Otheruses|村落における制裁行為|日本のロックバンド|村八分 (バンド)}} '''村八分'''(むらはちぶ)とは、[[日本]]の[[村落]]([[村社会]])の中で、[[掟]]や[[秩序]]を破った者に対して課される制裁行為についての俗称であり、一定の地域に居住する住民が結束して交際を絶つこと([[共同絶交]])。 ==概要== 地域の生活における十の共同行為のうち、[[葬儀|葬式]]の世話([[死体]]を放置すると腐臭が漂う、また伝染病の原因となるため。また死ねば生きた人間からは裁けないという思想の現れとも)と[[火事]]の消火活動(延焼を防ぐため)という、放置すると他の人間に迷惑のかかる場合(二分)以外の一切の交流を絶つこと(残り八分は[[成人式]]、[[結婚式]]、[[出産]]、[[病気]]の世話、新改築の手伝い、水害時の世話、年忌法要、[[旅行]])。また、「八分」は「はぶく」や「はじく」(爪弾きにする)の訛ったもので、十分のうち二分を除いたものというのは後世の附会であるとの説もある<ref>「はちぶされる」という言葉自体が、もともと地域生活とは無関係に発生した言葉である。</br>「ハチブサレタとはいかなる義ぞ。答、この俗語、ふるくは聞えず。[[寛政]]のはじめより、やうやく耳にふれしを、今は鄙俗の常談となれり」「人に物を云ふことあるに、そ人、拒みて遠ざくることをも、八分されたといひ、下郎の賤妓にふらるるをも、八分さるるといふ。いづれも拒み退るの義にて、彼雑費中の八分を省き退けしより、出たることなるべし」([[滝沢馬琴]]『随筆・兎園小説別集』)</ref><ref> # 蜂が刺して人に恐れられるところから、蜂吹くの意〔海録・世事百談〕。 # ハチブ(撥撫)の義〔一話一言・俚言集覧〕。 # ハブク、ハッチルなどと同様、仲間からはねのける意〔綜合日本民俗語彙〕。 # 十分の交際の中、葬式と火災の二分の他は絶交する意か〔江戸のかたきを長崎で=[[楳垣実]]〕。 (日本国語大辞典第二版編集委員会・小学館国語辞典編集部編『[[日本国語大辞典]]』第二版、[[小学館]]、「'''八分(はちぶ)'''」の項、語源欄より引用)</ref>。 作家の[[八切止夫]]は'''村八分'''の語源を'''村八部'''にあると唱えている。 [[江戸時代]]はこれを課されると[[入会地]]などの共同所有地が使えなくなり、薪炭や肥料(落ち葉堆肥など)の入手に窮するなど、事実上生活が出来なくなった。しかし、[[村落]]の中での掟や秩序は、合法的・客観的で公明正大なものとは程遠い、その地域の有力者の[[利益]]に沿うためのものも多く、公平な秩序維持活動とは言えない。[[1909年]]の[[大審院]]判決で、村八分は[[脅迫罪|脅迫]]あるいは[[名誉毀損]]とされた。しかしこういった村八分行為は戦後になっても存続し、戦後で有名になった事件としては[[1952年]]に[[静岡県]][[富士郡]][[上野村 (静岡県)|上野村]](現[[富士宮市]])で起きた、[[参議院]][[補欠選挙]]での村ぐるみの不正を告発した女子高校生が一家共々村八分にされた事件がある([[静岡県上野村村八分事件]])<ref>[http://jikenshi.web.fc2.com/newpage353.htm 事件史探求「静岡県上野村・村八分事件」]</ref>。 もう一つは村八分による対人トラブルが原因で起きた。2013年7月21日に山口県周南市金峰(みたけ。旧鹿野町)で発生した([[山口連続殺人放火事件]]) 多くの放送局では「村八分」ということばを放送自粛対象としている。 ==現代の村八分== *[[静岡県上野村村八分事件]](1952年) *新潟関川村村八分事件(2004年)後述 *愛知八草町八分騒動<ref>[http://diamond.jp/articles/-/20606 “厄介者”のレッテルを貼られて地縁の輪の外へ追放!「理不尽な村八分」の撤回を訴え続ける孤高の陶芸家]ダイヤモンド・オンライン「相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記」2012年6月26日 </ref> *兵庫加西市教育長による村八分事件(2011年)後述 *[[山口連続殺人放火事件]](2013年) ==法的評価== ===民事的責任=== 民事的には、村八分を受けることにより、社会的生活に困難を生ずるため権利侵害である違法な[[不法行為]]を構成し、差し止め請求や[[慰謝料]]を含めた[[損害賠償]]請求の対象となる。 ; [[新潟県]][[岩船郡]][[関川村]]沼集落 : [[2004年]]春、[[お盆]]の[[イワナ]]のつかみ取り大会において「準備と後片づけでお盆をゆっくり過ごせない」と一部の村民が不参加を申し出た。 : 集落の有力者が「従わなければ村八分にする」と、11戸に山菜採りやゴミ収集箱の使用を禁じた。この村八分行為を受けて、村民11人は同年夏、「村八分」の停止などを求めて有力者ら3人を新潟地裁に提訴した。1審の[[新潟地方裁判所]]新発田支部では有力者側に[[不法行為]]の禁止と計220万円の[[損害賠償]]を命じた。有力者は、[[東京高等裁判所]]に控訴したが、[[2007年]][[10月10日]]、東京高等裁判所も地裁の判断を支持し、控訴を棄却した。 ; [[兵庫県]][[加西市]]教育長らが村八分 : [[2011年]]5月、[[日本の携帯電話|携帯電話]]の中継基地局の設置をめぐってトラブルがあり、兵庫県加西市の永田岳巳教育長らは、近隣との関係が改善されない限り「個人的な付き合いをしません」などとする「共同絶交宣言」の文書を男性ら4人に送った。 : 損害賠償を求めた訴訟となり、[[2013年]][[3月26日]]、[[神戸地方裁判所]]社支部の新宮智之裁判官は人格権の侵害を認め、支払いなどを命じた。旅行の積立金が一方的に解約されたり、近隣の葬儀の連絡がもらえなかったりしており、「社会通念上、許される範囲を超えた『[[いじめ]]』や『[[嫌がらせ]]』に当たる」とした。 : [[2013年]][[8月30日]]、[[大阪高等裁判所]]は教育長らの控訴を棄却した。神戸地方裁判所社支部判決を支持し、「村八分ないし共同絶交宣言をしたもので、人格権を侵害する違法行為」などと認めた。 ===刑事的責任=== 村八分即ち、一定地域の住民が結束し交際を断つこと自体が刑事罰に触れるものではない([[罪刑法定主義]])。しかし、その旨を通告する行為は、『被絶交者の人格を蔑視し、その社会的価値である名誉を毀損するものであって、名誉に対する[[脅迫罪]]を構成するものとされている』<ref>[[大塚仁]]『刑法概説(各論)』有斐閣</ref>。 ==脚注== {{脚注ヘルプ}} <references/> ==関連項目== * [[村社会]] * [[社会的制裁]] * [[差別]] * [[惣掟]] * [[村八分 (映画)]] * [[名張毒ぶどう酒事件]] * [[静岡県上野村村八分事件]] * [[山口連続殺人放火事件]] * [[グーグル八分]] * [[差別用語]] * [[荒川友雪]] {{嫌がらせ}} {{デフォルトソート:むらはちふ}} [[Category:日本のいじめ]] [[Category:日本の差別]] [[Category:村落共同体]] [[Category:日本の人権侵害]]
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