本四備讃線のソースを表示

{| {{Railway line header}}
{{UKrail-header|[[ファイル:JR logo (west).svg|25px|link=西日本旅客鉄道]][[ファイル:JR logo (shikoku).svg|25px|link=四国旅客鉄道]] 本四備讃線}}
{{BS-daten |LNGE=31.0|SPURWEITE=1067|STROMG=1500 V [[架空電車線方式]]|NEIGUNG=|RADIUS=|V-MAX=|BILDPFAD_KARTE=Map_railroad_japan_honshibisan_rough.png|PIXEL_KARTE=220|IMAGE=JRW series223-5000 Seto-Ohashi.JPG|CAPTION=本四備讃線を通過する快速「マリンライナー」|IMAGE_SIZE=220px}}
|}
'''本四備讃線'''（ほんしびさんせん）は、[[岡山県]][[倉敷市]]の[[茶屋町駅]]から[[瀬戸大橋]]を渡り、[[香川県]][[綾歌郡]][[宇多津町]]の[[宇多津駅]]に至る[[西日本旅客鉄道]]（JR西日本）・[[四国旅客鉄道]]（JR四国）の[[鉄道路線]]（[[幹線]]）である。

== 概要 ==
[[1988年]]に開通した6つの橋梁からなる[[瀬戸大橋]]を渡り[[本州]]と[[四国]]を結ぶ。瀬戸大橋は道路（[[瀬戸中央自動車道]]）との併用橋となっており、本四備讃線は道路の下部を通る。アプローチ区間は本州側が高架とトンネル、四国側が高架線となっている。

[[宇野線]]・[[予讃線]]の一部を合わせた[[岡山駅]] - [[高松駅 (香川県)|高松駅]]間に「'''[[瀬戸大橋線]]'''」の[[鉄道路線の名称#路線の系統名称・愛称|愛称]]がつけられている<ref>[http://www.westjr.co.jp/railroad/digest/#aisho 鉄道事業ダイジェスト] - 西日本旅客鉄道</ref>。交通新聞社発行の『JR時刻表』をはじめとする旅客向けの案内においても「瀬戸大橋線」と記されることが多く、「本四備讃線」という表現はほとんど使用されていない。

瀬戸大橋橋上の鉄道施設は[[日本高速道路保有・債務返済機構]]が所有しているが、[[鉄道事業法]]第59条の規定で同機構は[[鉄道事業者|第三種鉄道事業者]]として認定されておらず、JR四国が第一種鉄道事業者となる。

JR西日本が保有する区間は[[西日本旅客鉄道岡山支社|岡山支社]]の直轄である。なお、同支社管内で独自に設定されている[[日本の鉄道ラインカラー一覧|ラインカラー]]は、宇野線と共通の青（{{Color|#33c|■}}）である。JR四国が保有する区間はラインカラーを設定しておらず、路線図<ref>{{PDFlink|[http://www.jr-shikoku.co.jp/01_trainbus/st_number/map.pdf JR四国 路線図]}} - 四国旅客鉄道（2011年3月4日閲覧）</ref>などでは当該区間も含めた本四備讃線全線をJR西日本のコーポレートカラーで表現しているものや、予讃線と同一の表現も存在する<ref>[http://www.jr-eki.com/2011/index.html ［JR四国］ダイヤ改正] - 四国旅客鉄道</ref>。

茶屋町駅 - [[児島駅]]間は[[ICカード|IC]][[乗車カード]]「[[ICOCA]]」の岡山・広島エリアのうち、岡山・福山地区に含まれている<ref>[http://www.jr-odekake.net/icoca/area/map/okayama.html ご利用可能エリア 岡山・広島エリア｜ICOCA｜ICOCA：JRおでかけネット] - 西日本旅客鉄道</ref>。また児島駅 - [[宇多津駅]]間には、[[1996年]][[1月10日]]から[[運賃#加算運賃|加算運賃]]100円が設定され、道路との共用部の維持費として支払われる「本四利用料」や軌道の維持費などの一部に充当されている<ref>[http://www.jr-shikoku.co.jp/04_company/information/seto.shtm 瀬戸大橋線における加算運賃の状況について] - 四国旅客鉄道（2011年9月24日閲覧）</ref>。

=== 路線データ ===
* 管轄・路線距離（[[営業キロ]]）：全長31.0km
** 西日本旅客鉄道（[[鉄道事業者#第一種鉄道事業者|第一種鉄道事業者]]）
*** 茶屋町駅 - 児島駅間 12.9km
** 四国旅客鉄道（第一種鉄道事業者）
*** 児島駅 - 宇多津駅間 18.1km
** [[日本貨物鉄道]]（[[鉄道事業者#第二種鉄道事業者|第二種鉄道事業者]]）
*** 茶屋町駅 - 児島駅 - 宇多津駅間 (31.0km)
* [[軌間]]：1067mm
* 駅数：6（起終点駅含む）
** JR西日本：5
** JR四国：1（児島駅除く）
*** 本四備讃線所属駅に限定した場合、宇野線所属の茶屋町駅と予讃線所属の宇多津駅<ref>『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』[[ジェイティービー|JTB]]、1998年。ISBN 978-4-533-02980-6。</ref>が除外され、4駅となる（これらはすべてJR西日本所属。JR四国としての本四備讃線所属駅はない）。
* 複線区間：全線
* 電化区間：全線（[[直流電化|直流]]1500V）
* 閉塞方式：自動閉塞式
* 最高速度：
** 茶屋町駅 - 児島駅間 130km/h
** 児島駅 - 宇多津駅間 120km/h
* [[運転指令所]]：
** 茶屋町駅 - 児島駅間 岡山輸送指令所
** 児島駅 - 宇多津駅間 高松指令所

== 沿線概況 ==
{| {{Railway line header|collapse=yes}}
{{UKrail-header|停車場・施設・接続路線|}}
{{BS-table}}
{{BS|STR|||JR西：[[宇野線]]}}
{{BS|BHF|0.0|[[茶屋町駅]]}}
{{BS3|STRrg|ABZrf||}}
{{BS3|STRlf|KRZo||||JR西：宇野線}}
{{BS|BHF|2.9|[[植松駅]]}}
{{BS|TUNNEL1||蟻峰山トンネル|2155m}}
{{BS|BHF|5.6|[[木見駅]]}}
{{BS|TUNNEL1||福南山トンネル|3652m}}
{{BS|BHF|9.7|[[上の町駅]]}}
{{BS|TUNNEL1||児島トンネル|1605m}}
{{BS|BHF|12.9|[[児島駅]]}}
{{BS|STR+GRZq|||↑JR西日本／JR四国↓}}
{{BS3|exSTRlf|eKRZo|exSTRlg|||''[[下津井電鉄線]]''}}
{{BS3||tSTRa|exHST|||''[[琴海駅]]''}}
{{BS3||tSTR|exSTR||神道山トンネル|}}
{{BS3||tSTR|O2=exTUNNEL1q|exSTRrf||||}}
{{BS|tSTRe||[[鷲羽山トンネル]]||230m}}
{{BS|eGRENZE+WBRÜCKE||[[下津井瀬戸大橋]]||1447m}}
{{BS|STR|||↑[[岡山県]]／[[香川県]]↓}}
{{BS|STR|||[[櫃石島]]}}
{{BS|WBRÜCKE||[[櫃石島橋]]||792m}}
{{BS|STR|||[[岩黒島]]}}
{{BS|WBRÜCKE||[[岩黒島橋]]||792m}}
{{BS|STR|||[[羽佐島]]}}
{{BS|WBRÜCKE||[[与島橋]]||877m}}
{{BS|STR|||[[与島]]}}
{{BS|WBRÜCKE||[[北備讃瀬戸大橋]]||1611m}}
{{BS|STR|||[[三つ子島]]}}
{{BS|WBRÜCKE||[[南備讃瀬戸大橋]]||1723m}}
{{BS|STR|||JR四国：[[予讃線]]}}
{{BS3||ABZgl+l|HSTq|||[[坂出駅]]}}
{{BS|BHF|31.0|[[宇多津駅]]}}
{{BS|STR|||JR四国：予讃線}}
|}
|}
宇野線との分岐駅である[[茶屋町駅]]は本四備讃線専用のホームがなく、茶屋町駅を発車するとしばらく宇野線と同じ線路上を走行し、宇野線が右に分かれていく。左にカーブしてもなお宇野線は本四備讃線の高架下を走行し、右にカーブすると左手には引き続き直進していく宇野線が見える。その先で植松駅を過ぎると、すぐに蟻峰山トンネル・福南山トンネル・児島トンネルと立て続けに通過し、トンネル間に[[木見駅]]・[[上の町駅]]が設けられている。児島トンネルを出ると[[瀬戸内海]]が見え、繊維（[[アパレル]]）産業で栄えている[[児島駅]]に到着し、JR西日本の区間が終わる。

児島駅を出ると、JR四国の区間に入り、[[鷲羽山]]の山麓を進み、[[瀬戸中央自動車道]]の交点付近で神道山トンネル・[[鷲羽山トンネル]]を通過し、[[瀬戸大橋]]を渡り始める。新道山トンネルでは複線でトンネルに入るが、トンネルの途中から鷲羽山トンネルに接続して上下線で分かれて、鷲羽山トンネルおよび瀬戸大橋では上り線が[[四国新幹線|四国横断新幹線]]用の下り線を、下り線が在来線用の上り線を使用している。そのため、瀬戸大橋は在来線と新幹線を合わせて4線敷設できるように考慮されているが、現在は中央の2線しか線路が敷設されていない。[[櫃石島]] - [[与島]]間は人家に近いことから、これらの区間を通過する際は騒音を抑えるよう速度を落として運転している。

JR四国では、一部区間をのぞき風速が30[[メートル毎秒|m/s]]以上になると列車の運転を見合わせるとしているが、海上を走行することから、瀬戸大橋上での風速規制値は25m/s以上と厳しくしている。瀬戸大橋に設置されている風速計は[[鉄道信号機|信号機]]と連動しており、風速規制値を超えると自動的に停止信号を現示し、風が弱まるまで列車を一時安全な場所に停車させる。また、閉塞信号機の配置によって、橋上に3列車以上（同じ橋の同じ線路に列車があること）運転しないようになっている。

吊り橋の荷重制限から一列車の重量は最大1400tまで、1橋には同時に2列車までという運転上の制限があることから、[[日本の鉄道信号#閉塞信号機|閉塞信号機]]はすべて陸地にあたる高架橋部に設置されている。また、列車火災に備えて櫃石島と与島の高架橋部には消火設備と避難通路が備えられている。

四国に入ると工業地帯を通過し、瀬戸中央自動車道と分かれて右にカーブし、快速「[[マリンライナー]]」など坂出駅へと向かう連絡線が左へ分岐するが、[[特別急行列車|特急]]「[[しおかぜ (列車)|しおかぜ]]」や普通などは直進し、宇多津駅に到着する。

全線を通してほとんどが橋梁・高架およびトンネルで地平を走行する区間はなく、[[踏切]]は1か所も設けられていない。

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ファイル:Seto-Ohashi_Line_001.JPG|瀬戸大橋の鉄道部
ファイル:Great Seto Bridge-Rikujyo01.jpg|四国側の鉄道と道路の合流点付近
</gallery>

== 運行形態 ==
2009年3月現在、本四備讃線のみを走る列車は1本もなく、ほぼすべての列車が岡山駅から直通している。
=== 旅客列車 ===
本四連絡列車として以下の列車が運行されている（定期列車のみ掲げる）。

* 特急「[[しおかぜ (列車)|しおかぜ]]」：岡山駅 - 伊予西条駅・松山駅・宇和島駅間
* 特急「[[南風 (列車)|南風]]」：岡山駅 - 高知駅・中村駅・宿毛駅間
* 特急「[[うずしお (列車)|うずしお]]」：岡山駅 - 徳島駅間
* 寝台特急「[[瀬戸 (列車)|サンライズ瀬戸]]」：東京駅 - 高松駅間
* 快速「[[マリンライナー]]」：岡山駅 - 高松駅間
* 普通：岡山駅 - 観音寺駅・琴平駅間

本四備讃線の終点は宇多津駅だが、高松方面と直通する快速「マリンライナー」や寝台特急「サンライズ瀬戸」は、宇多津駅構内にある短絡線（通過線）を通って[[坂出駅]]方面と行き来するため宇多津駅のホームは経由しない。ただし、特急「うずしお」は岡山駅 - 宇多津駅間で特急「南風」と併結運転するため、宇多津駅に停車する。運賃はいずれの場合も宇多津経由で計算される。

このほか、岡山駅 - 児島駅間の普通も運転されている。

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ファイル:JR Shikoku 5000 Marine-liner.jpg|快速「マリンライナー」
ファイル:285 seto.jpg|本四備讃線を走行する「サンライズ瀬戸」（2009年5月3日 茶屋町駅）
</gallery>

=== 貨物列車 ===
{{See|宇野線#貨物列車}}

== 歴史 ==
{{Main2|瀬戸大橋架橋の経緯については「[[瀬戸大橋]]」および「[[本州四国連絡橋#沿革]]」を}}
児島駅前で瀬戸大橋開通に先立ち、1988年3月20日 - 8月31日に開催された「[[瀬戸大橋架橋記念博覧会]]」（瀬戸大橋博'88・岡山）の観客輸送のため、同駅以北を先行開業している。<!--ただし植松駅、木見駅、上の町駅は瀬戸大橋線の本開通から営業開始している。 →1988年3月20日から快速のほか、3駅にも停車する普通列車も運行されていたようですが? 交通公社の『時刻表』1988年3月号付録38ページで確認 -->

* 1988年（[[昭和]]63年）[[3月20日]]：茶屋町駅 - 児島駅間暫定開業（西日本旅客鉄道・第一種鉄道事業）。
* 1988年（昭和63年）[[4月10日]]：児島駅 - 宇多津駅間と坂出駅への短絡線が開業（四国旅客鉄道・第一種鉄道事業）。日本貨物鉄道が全線の第二種鉄道事業者となる。与島にて瀬戸大橋開通式を開催。
* [[2007年]]（平成19年）[[9月1日]]：茶屋町駅 - 児島駅間が「ICOCA」の利用エリアになる<ref>[http://web.archive.org/web/20080106200750/http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/1173198_799.html 岡山・広島エリアに｢ICOCA｣デビュー！]（インターネット・アーカイブ）- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2007年8月8日</ref><ref>[http://web.archive.org/web/20070428195334/www.westjr.co.jp/news/newslist/article/060524b.html 岡山・広島エリアへICカード乗車券「ICOCA」を導入します]（インターネット・アーカイブ） - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2006年5月24日</ref>。

== 駅一覧 ==
{{See also|瀬戸大橋線#駅一覧}}

{| class="wikitable" rules="all"
|-
!style="width:5em;"|会社
!style="width:6em;"|駅名
!style="width:2.5em;"|駅間営業キロ
!style="width:2.5em;"|累計営業キロ
!接続路線
!colspan="2"|所在地
|-
|rowspan="5" style="text-align:center; border-right:2px solid #0072bc;"|西日本<br />旅客鉄道
|[[茶屋町駅]]
|style="text-align:center;"| -
|style="text-align:right;"|0.0
|[[西日本旅客鉄道]]：[[宇野線]]
|rowspan="6" style="width:1em;"|[[岡山県]]
|[[倉敷市]]
|-
|[[植松駅]] 
|style="text-align:right;"|2.9
|style="text-align:right;"|2.9
|&nbsp;
|[[岡山市]][[南区 (岡山市)|南区]]
|-
|[[木見駅]]
|style="text-align:right;"|2.7
|style="text-align:right;"|5.6
|&nbsp;
|rowspan="4"|倉敷市
|-
|[[上の町駅]]
|style="text-align:right;"|4.1
|style="text-align:right;"|9.7
|&nbsp;
|-
|rowspan="2"|[[児島駅]]
|rowspan="2" style="text-align:right;"|3.2
|rowspan="2" style="text-align:right;"|12.9
|rowspan="2"|&nbsp;
|-
|rowspan="3" style="text-align:center; border-right:2px solid #1cadca;"|四国<br />旅客鉄道
|-
|colspan="6" style="text-align:center;"|（この間で[[瀬戸大橋]]を通過する）
|-
|[[宇多津駅]]
|style="text-align:right;"|18.1
|style="text-align:right;"|31.0
|[[四国旅客鉄道]]：[[予讃線]]
|colspan="2"|[[香川県]][[綾歌郡]]<br />[[宇多津町]]
|}
茶屋町駅と児島駅はJR西日本の[[日本の鉄道駅#直営駅|直営駅]]、宇多津駅はJR四国の直営駅である。植松駅・木見駅・上の町駅の3駅は[[無人駅]]となっている。茶屋町駅・植松駅・木見駅・上の町駅の4駅は児島駅が管理している。

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}

== 関連項目 ==
{{Commons|Category:Honshi-Bisan Line}}
* [[日本の鉄道路線一覧]]
* [[本州四国連絡橋]]
* [[一本列島]]
* [[海峡線]]（[[津軽海峡線]]）・[[青函トンネル]]

{{西日本旅客鉄道岡山支社}}
{{四国旅客鉄道}}
{{瀬戸大橋}}
{{DEFAULTSORT:ほんしひさん}}

[[Category:中国地方の鉄道路線]]
[[Category:四国地方の鉄道路線]]
[[Category:西日本旅客鉄道の鉄道路線]]
[[Category:四国旅客鉄道の鉄道路線]]
[[Category:岡山県の交通]]
[[Category:香川県の交通]]
[[Category:瀬戸大橋|線ほんしひさん]]