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[[File:Gamma abs 3D.png|thumb|right|320px|[[ガンマ関数]]は全複素平面で有理型である。]] [[数学]]において、'''有理型関数'''(ゆうりけいかんすう、meromorphic function)あるいは、[[関数 (数学)|関数]]が'''有理型'''(ゆうりけい、meromorphic)であるとは、[[複素平面|複素数平面]]あるいは連結[[リーマン面]]のある領域で定義され、その中で[[極 (複素解析)|極]](仮性特異点)以外の特異点を持たない[[解析関数]](特異点以外では正則な関数)のことを指す。 有理型関数は[[正則関数]]の[[分数|商]]として表され、その分母となる正則関数の[[零点]]が元の有理型関数の極となる(分母は定数関数 <math>0</math> にはならない)。 == 例 == 多項式関数は正則であるから、例えば <math>f(z) = \frac {z^3-2z+1} {z^5+3z-1}</math> のような[[有理関数]]は全て有理型である。また、関数 <math>f(z) = \frac {\exp (z)} {z}</math> や <math>f(z) = \frac {\sin (z)} {(z-1)^2}</math> も有理型で、[[ガンマ関数]] や [[リーマンゼータ函数|リーマンのゼータ関数]]も同様である。 一方、[[自然対数|対数関数]] <math>f(z) = \ln (z)</math>や<math>f(z) = \exp \left( \frac {1} {z} \right)</math> は有理型でない。例えば後者は <math>z = 0</math> に真性特異点を持つ。 == 性質 == * 有界閉領域上で定義される有理型関数は、零点も極も有限個しか持たない。 * [[解析接続]]を使って[[可除特異点|除きうる特異点]]を解消してやれば、有理型関数同士で四則演算をとったものはやはり有理型である(勿論除法に関して、定数関数 <math>0</math> で除することは除く)。従って、(同じ領域で定義される)有理型関数の全体の成す集合は[[体 (数学)|体]]を成す。この体は[[複素数|複素数体]]の拡大体である。 == 言い換え == [[リーマン面]]の言葉で言えば、有理型関数というのは、「[[リーマン球面]]への正則関数であって、常に <math>\infty</math> の値をとる定数関数ではないもの」ということと同じである。このとき有理型関数の極とはリーマン球面の[[無限遠点]] <math>\infty</math> へ移される複素数のことである。 == 関連項目 == * [[関数 (数学)]] * [[正則関数]] [[Category:解析学|ゆうりけいかんすう]] [[Category:関数|ゆうりけいかんすう]] [[Category:数学に関する記事|ゆうりけいかんすう]]
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