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有気音
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'''有気音'''(ゆうきおん)は、[[閉鎖音]]([[破裂音]]・[[破擦音]])を開放するとき、'''気音'''(きおん)を伴うもの。[[対義語]]の[[無気音]]に比べて、強い息の流れを伴う[[子音]]で、'''帯気音'''(たいきおん)とも称される。[[調音器官]]の開放より少し遅れて[[母音]]の[[声帯]][[振動]]が始まるという特徴も持つ。[[国際音声字母]]では{{IPA|ʰ}}、[[X-SAMPA]]では[_h]であらわされる。 ==概要== ===特徴と表し方=== *[[ヒンディー語]]などで[[有声音|有声]]の有気音もあるのを除いて、通常は[[無声音]]である。 *[[破裂]]から声帯振動まで、無気音は14[[ms]]、有気音は100ms程度という差がある。 *[[ラテン文字]]表記ではhや'([[アポストロフィ]])で表される。 **例:タイ→Thai、平壌→P'yŏngyang *音声表記で「‘」を用いる例もあるが、{{IPA|ʰ}}の代用である。 *[[ハングル]]では有気音(激音)の字は、無気音(平音)の字に1画加えるものが多い。 **例:無気音 다 {{IPA|ta}}, 有気音 타 {{IPA|tʰa}} ==各言語における特徴と例== ;[[シナ・チベット語族]]など [[中国語]]や[[朝鮮語]]などでは、有気音と無気音とが[[弁別]]的な対立をなしている。中国語では有気音を「'''送气音''' sòngqìyīn」、無気音を「'''不送气音''' búsòngqìyīn」と称する。朝鮮語の有気音を日本語では'''激音'''と称するが、朝鮮語では激音の朝鮮語読み「{{lang|ko|격음}}」はあまり使われず、普通は固有語で「{{lang|ko|거센소리}}」(コセンスリ、「激しい音」)といわれる。 *中国語の例 *:有気音: 踏 tà {{IPA|tʰa}} *:無気音: 大 dà {{IPA|ta}} 表記に関して、中国語や朝鮮語のように有声音と無声音の区別が無い言語の場合、無気音をb,d,gなどの有声子音を表すローマ字で、有気音をp,t,kなどの無声子音を表すローマ字で表す方式を用いる場合もある。中国語の[[漢語拼音]]、朝鮮語の[[文化観光部2000年式]]なども参照。 朝鮮語の場合、無気音の子音は母音に夾まれると有声化するが、有気音は有声化しない。 :例:바다 {{IPA|pa}} + {{IPA|ta}} → {{IPA|pada}},바타 {{IPA|pa}} + {{IPA|tʰa}} → {{IPA|patʰa}} また、中国語の有気音は朝鮮語の激音、無気音は[[平音]]におおむね相当するが、漢字音も対応する場合が多いが、例外も多く、必ずしも一致しない。 *中国語では有気音、朝鮮語では平音で読む漢字 :例: 朴({{lang|zh|piáo}}、{{lang|ko|박}} bak)、同({{lang|zh|tóng}}、{{lang|ko|동}} dong)、場({{lang|zh|chǎng}}、{{lang|ko|장}} jang)、{{lang|ko|동}}、区({{lang|zh|qū}}、{{lang|ko|구}} gu) *中国語で無気音、朝鮮語で激音で読む漢字 :例: 覇({{lang|zh|bà}}、{{lang|ko|패}} pay)、打({{lang|zh|dǎ}}、{{lang|ko|타}} ta)、卓({{lang|zh|zhuō}}、{{lang|ko|탁}} tak) 同様に、中国語でも[[方言]]によっては[[普通話]]([[北京語]])の有気音と無気音が異なって読まれる例外的、または特徴的な字音もある。 *北京語で有気音、[[潮州語]]で無気音で読む漢字 :例:同({{lang|zh|tóng}}、dang5・tong5)、場({{lang|zh|chǎng}}、dion5) *北京語で無気音、[[台湾語]]で有気音で読む漢字 :例: 覇({{lang|zh|bà}}、pa3)、打({{lang|zh|dǎ}}、ta<sup>n</sup>2)、卓({{lang|zh|zhuō}}、tah4) 中国語では、無気音は直前に[[声門破裂音]]を伴うことがある。同様に、日本語で[[促音]]に続く破裂音は無気音で発音されることが多い。 [[タイ語]]では無声有気音、無声無気音、有声音の3種が弁別的に用いられており、文字も異なる。 :例: ::無声有気音 [tʰ]: {{lang|th|ถ ถุง}} (tho thung) : トホー・トゥフン (袋のトホー)<br> ::無声無気音 [t]: {{lang|th|ต เต่า}} (to tao) トー・タウ (亀のトー)<br> ::有声音 [d]: {{lang|th|ด เด็ก}} (do dek) : ドー・デッ (子供のドー)<br> ;印欧語族 [[ヒンディー語]]、[[ウルドゥー語]]など、[[インド]]系の多くの言語では、有気音と無気音の対立に加え、[[有声音]]と無声音の対立を組み合わせて、同一調音部位で4つの[[子音]]を弁別的に用いている。 :例:ヒンディー語の軟口蓋音 {{lang|hi|क}} {{IPA|ka}}, {{lang|hi|ख}} {{IPA|kʰa}}, {{lang|hi|ग}} {{IPA|ga}}, {{lang|hi|घ}} {{IPA|gʰa}} [[古典ギリシア語]]にも無気音との区別が存在したが、現在では[[摩擦音]]になっている。 [[フランス語]]で、[[リエゾン]]、[[エリジオン]]を起こさない[[h]] aspiréを、「'''有気'''(音)の '''h'''」と訳す場合がある。ただし、「[[無音のh・有音のh|有音のh]]」と呼ぶのが普通である。辞書では[[短剣符|ダガー]](†)などの[[約物|記号]]で示される。 [[英語]]では[[強勢]]のある[[音節]]頭位の[[破裂音|無声破裂音]](s に続く場合を除く)が、[[ドイツ語]]では無声破裂音すべてが、帯気している。 [[アイスランド語|現代アイスランド語]]は、'''前気音'''(ぜんきおん)を有する。 {{子音}} {{デフォルトソート:ゆうきおん}} [[category:音声学]] {{language-stub}}
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