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最高速度
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{{出典の明記|date=2014年2月}} {{独自研究|date=2014年2月}} {{国際化|日本|date=2011年6月}} {{law}} '''最高速度'''(さいこうそくど) * 物体の移動、あるいは何らかの現象が伝播可能な最も速い速度のこと。たとえば、[[車両]]や[[航空機]]などの[[性能]]を示す最高速度、[[情報通信]]分野での[[データ]]の伝送量を示す最高速度などである([[通信路容量]]、[[スループット]]、[[帯域幅]]、[[スペクトル効率]]も参照)。物理現象としては[[真空]]中の[[光]]([[電磁波]])の速度があらゆるもののなかで最も速い。 * [[道路]]や[[鉄道]]などにおいて、[[法令]]の下で、[[車両]]がそれ以上の速度を出してはならないとする最高の速度。本項目においてはおもに、こちらについて詳述。 ---- '''最高速度'''(さいこうそくど)とは[[道路]]や[[鉄道]]などにおいて、[[法令]]の下で、[[車両]]がそれ以上の速度を出してはならないとする最高の速度。各種交通機関などに対して法令で定められており、'''制限速度'''とも'''規制速度'''とも言う。 == 日本の最高速度(道路) == [[ファイル:Japan road sign 323 (50).svg|thumb|200px|right|速度制限標識]] ここでは[[日本]]の[[道路]]において、法令の下で、[[車両]]などが出すことのできる最高の[[速度]]について説明する。()は標識の番号である。 === 通則 === 車両などは、次の最高速度に従わなければならない。最高速度は、車両などの種類により異なる。 以下、「最高速度」の[[道路標識]] (323) や[[道路標示]] (105) によって最高速度が指定されている区間を、単に''最高速度が指定されている区間''という。また、その指定されている最高速度は法的には'''指定最高速度'''というが、一般的な'''規制速度'''という言葉は特にこのことを指す。 # [[車両]](次の4号に挙げる車両を除く) #* ''最高速度が指定されている区間''では、その速度(指定最高速度。以下同)に従わなければならない。 #* 指定されていない区間では、政令で定める最高速度('''[[#法定最高速度|法定最高速度]]'''。以下同)に従わなければならない。 # [[原動機付自転車]]、故障車などを牽引している車両、125cc以下の自動二輪車の通常牽引(牽引側・被牽引側ともに規定構造装置具備の場合をいう。以下同) #* ''最高速度が指定されている区間''であっても、その速度が法定最高速度を超える速度である場合には、(法令上は指定されていないことになるので、)法定最高速度に従わなければならない。指定最高速度が法定最高速度以下の場合には、指定最高速度に従わなければならない。 #* 指定されていない区間では、法定最高速度に従わなければならない。 # [[緊急自動車]] #* ''最高速度が指定されている区間''であっても、その速度が法定最高速度未満の速度である場合には、(法令上は指定されていないことになるので、)法定最高速度に従わなければならない。指定最高速度が法定最高速度以上の場合には、指定最高速度に従わなければならない。 #* 指定されていない区間では、法定最高速度に従わなければならない。 # [[路面電車]]、[[トロリーバス]] #* ''最高速度が指定されている区間''であっても、その速度が[[軌道法]]で定める最高速度を超える速度である場合には、軌道法で定める最高速度に従わなければならない。指定最高速度が軌道法で定める最高速度以下の場合には、指定最高速度に従わなければならない。 #* 指定されていない区間では、軌道法で定める最高速度に従わなければならない。 なお、「特定の種類の車両の最高速度」の[[道路標識]] (323の2) によって車両の種類を特定して最高速度が指定されている場合には、当該特定された種類の車両(トロリーバスを除く)については、以上のような通則は適用されず、すべて当該道路標識により指定された速度が指定最高速度として適用される(無論、当該特定された種類の車両以外の車両に対しては、当該道路標識は効力を及ぼさない。)。 また、最高速度に違反する[[スピード違反]]車両などを取り締まる場合における緊急自動車には、最高速度に関する規定は一切適用されず、制限なしとなる。[[自動車警ら隊]]の[[パトカー]]や[[高速道路交通警察隊]]・[[交通機動隊]]の高速パトカーなどによる取り締まりの場合がこれに該当する。 === 法定最高速度 === 法定最高速度は、次の区分に従い次のとおりとなる。ここで、[[本線車道]]とは、[[高速自動車国道]]または[[自動車専用道路]]の本線車線により構成する車道をいう。 # [[高規格幹線道路]](高速自動車国道の[[本線車道]]およびこれに準ずる道路。) #* 100km/h([[大型乗用自動車]]([[バス]])、[[中型自動車]](車両総重量8トン未満・最大積載量5トン未満の貨物自動車と中型乗用自動車(制限なし))、[[普通自動車]]、[[軽自動車]]、[[大型自動二輪車]]、[[普通自動二輪車]]) #* 80km/h(大型自動車(貨物自動車)、大型特殊自動車、中型自動車(車両総重量8トン以上・最大積載量5トン以上の貨物自動車)、三輪自動車、牽引自動車) #** 高速自動車国道の本線車道のうち[[対面通行]]の区間([[暫定2車線]]区間など)においては緊急自動車以外の車両は通常最高速度70km/hに制限される。 # 上記以外の道路 #: 具体的には、[[一般道路]]、自動車専用道路、本線車道が道路の構造上往復の方向に分離されていない高速自動車国道の一部区間など。 #* 80km/h(緊急自動車) #* 60km/h(自動車、自動二輪車) #* 30km/h(原動機付自転車) # 特例(故障車等を牽引する場合、および125cc以下の自動二輪車または原動機付自転車の通常牽引または故障車等牽引) #* 40km/h(被牽引側が車両総重量2トン以下で、牽引側が車両総重量で被牽引側の3倍以上の自動車(125cc以下の自動二輪車以外)の場合) #* 30km/h(前号および次号以外) #* 25km/h(125cc以下の自動二輪車または原動機付自転車の通常牽引または故障車等牽引) === 最高速度の決め方 === まず、道路には[[設計速度]]が設定されているため、最高速度は設計速度と同じかそれ以下の速度となる。 最高速度は1979年に出された[[規制速度算出要領]]によって決められていた。これは、車線数・車線幅や交差点の数、中央分離帯の有り無し、住宅や店舗が道路沿いにあるかなどをポイント化し、それを足して行く形で決められていた。規制速度算出要領では車線数によるポイントが大きいため、[[郊外]]の片側一車線道路はすべてが50km/h規制になり、また、車線数の多い[[都市部]]では60km/h規制になることが多々あった。これにより、[[実勢速度]]が70km/h - 80km/h程度で流れている道路が50km/h規制になったり、または実勢速度が40km/h - 50km/h程度でも60km/h規制になるなどの矛盾が生じることも多々あった。 近年、この規制速度算出要領が廃止され、各県が自由に標識を設定できるようになった。これにより、[[郊外]]では60km/hに引き上げられたり、[[バイパス道路|バイパス]]などの[[地域高規格道路]]では80km/hや70km/hに引き上げられるケースも出た。また、自動車専用道路は以前は最高でも80km/hと決められていたが(片側二車線以上の場合)、100km/h規制の自動車専用道路も出てきた。規制速度算出要領が廃止された現在でも、これを基準に決めている自治体も多く存在する。 現在、実勢速度を基準にする[[85パーセンタイル]]の導入もある程度取り入れられ、警察庁は2009年10月29日に通達を出し、規格の高い一般道路(中央分離帯があり、立体交差化された第3種1級や2級道路)については標識により80kmまでの設定を認め、その他の一般道路についても実勢速度を基に40 - 60kmの基準速度を定め、個別の状況に応じてプラスマイナス10kmで規制速度を設定するという方針を固めた。 また、生活道路については原則30kmに設定する方針を定めた。 また、高速道路についてはIC間[[設計速度]]ではなく線形などから細かく抽出した、[[構造適合速度]]を導入し、上限100kmの範囲内で規制速度を決定することになった。 === その他 === 実際のところ、高速自動車国道の中央分離帯の無い区間(簡易分離帯により[[対面通行]]が実施されている[[暫定2車線]]など)、自動車専用道路の一部は標識や標示によって最高速度70km/hに指定されることも多い。また、自動車専用道路のうち[[都市高速道路]]の多くは標識や標示によって60km/hまたは50km/hに指定されることが多い。逆に、法定最高速度が普通車で60km/hである一般国道の自動車専用道路で、高速自動車国道並の規格で作られている区間([[高規格幹線道路]]など)では、「100(大型貨物等・三輪・牽引を除く)」「80(大型貨物等・三輪・牽引)」「50(最低速度)」の3つの規制標識が掲示されている([[仙台東部道路]]や[[東水戸道路]]など)。 実際の運用において[[高速自動車国道]]以外の[[自動車専用道路]]を60km/h規制にする場合、法定最高速度であるため最高速度の規制標識を立てなくてもよいことになるが、多くの区間では建てられている。これは、高速自動車国道において、法定速度を100km/hとして最高速度の規制標識を省いているところ、一般利用者にとって高速自動車国道も高速自動車国道以外の自動車専用道路も道路規格が同じであるため(高速道の設計速度は80km/h - 120km/h、自動車専用道路の設計速度は80km/h - 100km/hの場合が多い)、見分けがつかないからである。 一般道路では、その道路に道路標識などが無くとも、地域を包括して最高速度を指定(40km/hなど)している場合もあり、その場合には、その地域に入る際にその旨を指定(すなわち、道路標識などにより最高速度の指定がされていない道路における当該地域内の最高速度を指定)するような道路標識などが設置されている場合がある。このような道路標識などの設置は判例においても法的有効性が認められている。たとえば、○○[[市]]において、最高速度「40」で補助標識に「市内全域」とあれば、高速道路等および幹線道路(最高速度「60」や「50」)や道幅の狭い道路(同「30」や「20」)などで別に最高速度が指定されている区間を除いた○○市内の[[公道]]はすべて最高速度が40km/hとなる。 なお、[[自転車]]を含む[[軽車両]]については法定最高速度が規定されていないことから、標識や標示によって最高速度(指定最高速度)が指定されていない区間においては、最高速度が無制限であるとする解釈も可能ではある(これを盾に取ったクイズも存在する)。 また、諸外国では、高速道路は110km/h - 130km/h、都市部・住宅地を除く一般道路は80km/h - 100km/hぐらいに制定されていることが多いのに対し、日本の最高速度(高速道路100km/h〈指定された区間で80・70・60〉、一般道路60km/h〈指定された区間でそれ未満〉)はこれに比べると非常に厳しい規制となっている。これは当時の道路事情(特に郊外の一般道路のほとんどが未舗装状態)などが影響しており、舗装道路が多い現在でも諸外国に比べて[[曲率半径]]が小さい箇所が多いことや[[勾配]]が急である箇所が多いことが原因となっている。また、高速道路では[[暫定2車線]]で供用されている区間で60 - 70km/h制限となっていることが多い。その他、日本の道路は交通量が過密なことや道路の密度が高く[[信号]]や交差点が多いという事情もある。 警察庁は、国土交通省の担当者や学識者らをメンバーに加えた「規制速度決定の在り方に関する調査研究検討委員会」において、高速道路や[[一般道路]]の[[最高速度]]引き上げを[[2006年]]から3年がかりと長期間かけて検討を行った。高速道路については新たに導入された概念である[[構造適合速度]]では120kmが算出可能になるが「上限を上げるにはさらなる検証が必要で、直ちに上げる必要はない」と見送りという方針を示した<ref name="読売新聞2">{{Cite news|url=|title =最高速度どこまで…新東名、有効利用か安全か|newspaper = 読売新聞|publisher = 読売新聞社|date = 2012年1月20日}}</ref>。 ただし、有識者として会議に出席した[[中村英樹]]教授は制限速度引き上げに肯定的なコメントを出している。 === 速度超過に対する取締り === 法定最高速度を超過して検挙された場合、違反点数が付され、[[反則金]]が科される。 スピード違反の取締方法として、[[光電管]]の利用・走ってくる[[自動車]]・[[オートバイ]]に対して、[[電波]]を発射する[[ドップラー・レーダー]]による[[ドップラー効果]]の利用がある。 なお、レーダーによる取締りについては、[[日本の警察|警察]]用のレーダーであるので、第二級[[陸上特殊無線技士]]以上の[[無線従事者]]がレーダーの操作またはその監督 <ref>[[電波法施行規則]]第33条第6号(5)に基づく平成2年郵政省告示第240号第1項第4号および第5号により、警察用の[[無線標定陸上局]]と[[無線標定移動局]]の操作は、'''無線従事者を必要としない「簡易な操作」ではない'''ため。</ref> をしなければならない。 一般道路で30km/h以上、高速道路で40km/h以上超過した場合(反則点数6点以上の場合)は、反則行為に該当しないため(非反則行為)、通常の刑事手続となる。また、反則金を支払わず、再三の督促を無視し続けている場合も[[刑事手続]]に移行することになる。 ==== 違反点数 ==== * 一般道路 ** 50km/h以上:12点(酒気帯び0.25未満 13点・酒気帯び0.25以上 19点) ** 40km/h以上50km/h未満:6点(酒気帯び0.25未満 9点・酒気帯び0.25以上 16点) ** 30km/h以上40km/h未満:6点(酒気帯び0.25未満 9点・酒気帯び0.25以上 16点) ** 25km/h以上30km/h未満:3点(酒気帯び0.25未満 8点・酒気帯び0.25以上 15点) ** 20km/h以上25km/h未満:2点(酒気帯び0.25未満 7点・酒気帯び0.25以上 14点) ** 15km/h以上20km/h未満:1点(酒気帯び0.25未満 7点・酒気帯び0.25以上 14点) ** 15km/h未満:1点(酒気帯び0.25未満 7点・酒気帯び0.25以上 14点) * 高速道路 ** 50km/h以上:12点(酒気帯び0.25未満 13点・酒気帯び0.25以上 19点) ** 40km/h以上50km/h未満:6点(酒気帯び0.25未満 9点・酒気帯び0.25以上 16点) ** 35km/h以上40km/h未満:3点(酒気帯び0.25未満 8点・酒気帯び0.25以上 15点) ** 30km/h以上35km/h未満:3点(酒気帯び0.25未満 8点・酒気帯び0.25以上 15点) ** 25km/h以上30km/h未満:3点(酒気帯び0.25未満 8点・酒気帯び0.25以上 15点) ** 20km/h以上25km/h未満:2点(酒気帯び0.25未満 7点・酒気帯び0.25以上 14点) ** 15km/h以上20km/h未満:1点(酒気帯び0.25未満 7点・酒気帯び0.25以上 14点) ** 15km/h未満:1点(酒気帯び0.25未満 7点・酒気帯び0.25以上 14点) ==== 反則金 ==== 以下の各反則金は、大型車(中型車を含む)・普通車・自動二輪・原付自転車の順で、単位は円である。 * 一般道路 ** 25km/h以上30km/h未満:25,000・18,000・15,000・12,000 ** 20km/h以上25km/h未満:20,000・15,000・12,000・10,000 ** 15km/h以上20km/h未満:15,000・12,000・9,000・7,000 ** 15km/h未満:12,000・9,000・7,000・6,000 * 高速道路 ** 35km/h以上40km/h未満:40,000・35,000・30,000・20,000 ** 30km/h以上35km/h未満:30,000・25,000・20,000・15,000 ** 25km/h以上30km/h未満:25,000・18,000・15,000・12,000 ** 20km/h以上25km/h未満:20,000・15,000・12,000・10,000 ** 15km/h以上20km/h未満:15,000・12,000・9,000・7,000 ** 15km/h未満:12,000・9,000・7,000・6,000 == 日本の最高速度(鉄道) == [[File:Kousokushinko.png|thumb|日本の在来線最高速の160km/h制限(GG)を示す信号(北越急行)]] ここでは[[日本]]の[[鉄道]]において、監督省庁の認可および設備・車両設計上の環境の下で、[[鉄道車両]]などが出すことのできる最高の[[速度]]について説明する。 鉄道においては列車を高速で走行させることよりも、列車を安全に停止させることの方が技術的に困難である。日本では鉄道運転規則によって、列車が[[鉄道のブレーキ|非常ブレーキ]]をかけてから600m以内に停止させる必要があった([[600m条項]])ため、営業最高速度はこれによって制限されていた。また、[[新幹線]]における200km/hを超える最高速度は、[[新幹線鉄道における列車運行の安全を妨げる行為の処罰に関する特例法]]によって必要な措置を講じたうえで600m条項の例外とすることで実現したものである。在来線においても、[[高架橋]]上や[[トンネル]]内で[[踏切]]がないなどの線区の事情に応じて、特認により最高速度を引き上げた例が見られる。 鉄道運転規則は[[2002年]]に廃止されたが、現在この関係条文は[[鉄道に関する技術上の基準を定める省令]]第106条の解釈基準において、非常ブレーキによる制動距離は600m以下を標準としているものの、[[列車防護無線装置|防護無線]]など迅速な列車防護の方法による場合は、その方法に応じた制動距離とすることができるとしている。 ただし、線区の最高速度を引き上げるためには、走行する車両の性能向上ばかりでなく、[[軌道 (鉄道)|軌道]]の強化や曲線における[[カント (路線)|カント]]の扛上、速度制限のある[[分岐器]]の交換などの改良工事、[[鉄道信号|信号システム]]の変更など、設備への投資が不可欠となる。近年では、その費用を[[鉄道事業者]]ではなく沿線の自治体などが[[第三セクター]]を設立して負担し、[[高速化 (鉄道)|高速化]]を行う事例もしばしば見られる。 また、鉄道利用客が重視するのは最高速度よりもむしろ[[表定速度]](距離 ÷ トータル所要時間)であり、所要時間短縮のためには、瞬間的な最高速度を上げるよりも全体的な速度向上の方が効果的である場合も多い。具体的には上述の設備投資のほか、車両面でも、[[線形 (路線)|線形]]の劣る路線が多い日本では、曲線通過速度を引き上げるため[[振り子式車両]]や、最高速度を維持して走る[[定速運転]]が可能な車両を導入するなどの手段が講じられる。 === 営業最高速度 === 実際の営業運転において定められている最高速度である。後述の設計最高速度が営業最高速度よりも高い場合であっても、回送列車を含め営業列車では営業最高速度以下の速度で走行しなければならない。 ==== 線区(路線)最高速度 ==== * [[全国新幹線鉄道整備法]]にて定義される[[新幹線]]については以下のとおり。 ** 2013年現在、[[東北新幹線]]320km/h、[[山陽新幹線]]300km/h、[[東海道新幹線]]270km/h、[[長野新幹線]]と[[九州新幹線]]が260km/h、[[上越新幹線]]240km/hとなっている。新幹線における最高速度や制限速度は[[自動列車制御装置]]によって制御される。 ** [[山形新幹線]]、[[秋田新幹線]]は法的には新幹線でなく、新幹線乗入区間以外での最高速度は130km/hである。 ** 東海道・山陽新幹線の主力である[[新幹線700系電車|700系]]は、東海道区間270km/h、山陽区間は騒音基準をクリアできないため300km/hとはならず285km/hとされている。なお同車の設計最高速度は340km/hである。 * 旧国鉄(現在のJR各社)の[[在来線]]において、各路線の該当する[[線路等級|線路種別]]ないし[[線路等級]]に基づく最高速度。 ** 線路種別が制定された戦前から戦後にかけては特別甲線(1級線)でも95km/hであったが、[[国鉄181系電車|151系]]・[[国鉄153系電車|153系]]などの[[新性能電車]]が出揃った1958年から[[東海道本線]]で特例を適用して110km/hへ、さらに1968年(いわゆる[[ヨンサントオ]]改正)から[[東北本線]]・[[高崎線]]・[[上越線]]・[[信越本線]](宮内 - 新潟間)・[[北陸本線]]・[[山陽本線]]で120km/hへと引き上げられた(ただ、山陽本線は曲線や勾配が多く、他の路線に比べて最高速度引き上げの効果は薄かった)。 ** 120km/h線区・区間は1970年代以降、[[鹿児島本線]]・[[常磐線]]・[[総武本線]](快速線開通時)・[[中央本線]]([[国鉄381系電車|381系]]投入時は西線、後年東線も)・[[函館本線]]・信越本線(高崎 - 長野間)・[[阪和線]]・[[大和路線]]などへと拡大した。いずれもこの時点では、120km/h運転が行われたのは特急形電車(185系を除く)と181系気動車による特急列車のみである。その後、立体交差の[[湖西線]] (130km/h) 、JR化後に開業した[[海峡線]] (140km/h) などでこれを上回る速度での走行が開始された。 ** JR化後は、地平路線でも各地の主要幹線で、特急列車のみならず一部の普通列車(おもに快速列車)についても120 - 130km/h運転が行われるようになった。これは通勤形・近郊形電車や一般形気動車の飛躍的な性能向上(後述)に負うところが大きい。首都圏の一例としては、今や元々貨物線であった[[品鶴線]]でさえも、横須賀線と[[湘南新宿ライン]]の列車が最高速度120km/hで走る。 ** 2010年現在、特急列車以外で130km/h運転が行われる路線および列車は、JR北海道の函館本線・[[千歳線]](721系快速[[エアポート (列車)|エアポート]]ほか)、JR東日本の常磐線(E531系特別快速)、JR東海の中央本線(313系[[セントラルライナー]])、JR西日本の東海道本線・山陽本線(223系以降の新快速)、JR西日本・JR四国の[[瀬戸大橋線]]・[[予讃線]](5000系・223系快速[[マリンライナー]])などが挙げられる。 ** 私鉄ほど細分化されていないが、[[鉄道の電化|電化]]・[[非電化]]の違いや、[[複線]]か[[単線]]かを始めとした線路規格、[[閉塞 (鉄道)|閉塞]]方式などの差に起因して区間ごとに最高速度が変わる路線もある([[大糸線]]、[[室蘭本線]]、[[宗谷本線]]、[[山陰本線]]、[[日豊本線]]など多数)。[[東海道本線]]一つ取っても、現在はJR東日本の戸塚 - 小田原間および品鶴線区間とJR東海の豊橋 - 米原間が120km/h、JR西日本の米原 - 神戸間が130km/h、それ以外(垂井線、美濃赤坂線などの支線を除く)が110km/hと区間によって異なってきている。また、列車種別や車両によって最高速度が異なるケースも多々みられる。 * 私鉄においては、各社が路線・区間・列車種別・使用車両ごとに届け出、認可を受けたうちの、路線ごとの最高速度。 ** [[大手私鉄]]では戦後間もない1947年に[[近畿日本鉄道|近鉄]](大阪線・山田線)が、1949年に[[阪急電鉄|阪急]](神戸本線・京都本線。当時は京阪神急行電鉄)が110km/hの[[運輸省]]認可を取得。まだ高性能車(新性能車)は登場せず電車はすべて[[吊り掛け駆動方式|吊り掛け駆動]]、また多くが[[自動空気ブレーキ|自動ブレーキ]]の時代であった。以降[[阪神電気鉄道|阪神]](本線。1954年、高性能車登場時。ATS導入後は106km/h)、[[名古屋鉄道|名鉄]](名古屋本線、1961年)、[[東武鉄道|東武]](伊勢崎線・日光線、1962年)、[[小田急電鉄|小田急]](小田原線、1963年)が順次110km/h運転を開始した。以上6社のうち初めの3社が[[標準軌]]、のちの3社が[[狭軌]]である。なお当時、阪急神戸本線と阪神は[[軌道法]]準拠で架線電圧も600Vであった。 ** 近鉄は1988年に私鉄で初めて120km/h運転を開始、現在は大阪線・志摩線などの一部区間で130km/h運転を行っている。その他では1990年以降、東武(日光線)、[[京浜急行電鉄|京急]](本線の一部、大半が通勤形電車)、名鉄(名古屋本線・常滑線・空港線。名古屋本線のみ通勤形電車を含む)、[[南海電気鉄道|南海]](空港線)が120km/h、阪急(神戸本線・京都本線)が115km/hへと最高速度を引き上げた。 ** 新規に開業した[[北越急行]]では、2002年から特急列車の最高160km/h運転が実施され、2010年からは[[京成電鉄|京成]][[京成成田空港線|成田空港線]]でも大手私鉄で初めて160km/h運転が実施されている。現在のところ160km/hはJR在来線にも類例が無く(ただし北越急行は[[第三セクター]]でJRの車両が直通運転される)、新幹線以外の鉄道としては北越急行と京成の両社が国内最速となっている。また、これも第三セクターであるが、[[首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス|つくばエクスプレス]]は高規格の新線であり、路線の性格上全車両が通勤形電車ながらも130km/h運転を行っている。 ** 2010年現在、大手私鉄では[[西武鉄道|西武]] (105km/h) と[[相模鉄道|相鉄]] (100km/h) と[[阪神電鉄]](106km/h)のみ営業最高速度が110km/h未満である。上記以外の[[京王電鉄|京王]](京王線、相模原線)、[[京阪電気鉄道|京阪]](京阪本線)、[[西日本鉄道|西鉄]](天神大牟田線)はいずれも110km/hとなっているほか、[[東京急行電鉄|東急]]は田園都市線に加えかつて高速運転のイメージから程遠かった[[東急東横線|東横線]]、あるいは[[準大手私鉄|準大手]]の[[山陽電気鉄道|山陽]]でも最高速度110km/h運転が行われている。ただし、東武や小田急などでも通勤形車両による列車は100km/hに留まっており、有料特急の格付けを尊重して序列を付けた形になっている。また、京王(井の頭線)や阪急(宝塚本線)などは主要路線でも[[線形 (路線)|線形]]が主因となって運転速度に較差があるため、一概にどの会社が高速化に熱心であると言い切れない。 ==== 認可(最高)速度 ==== * 前項の私鉄における営業最高速度と同義。 ==== 区間最高速度 ==== * 私鉄の認可最高速度のうち、区間・駅間における最高速度。 ==== [[ダイヤグラム|ダイヤ]]上の最高速度 ==== * 実際のダイヤ(列車運行図表)作成において、[[運転曲線]](ランカーブ)を引く過程で設定される最高速度。 * 最高速度の向上が直ちに時間短縮として反映されるか否かは、運転曲線の引き方すなわち走り方による。たとえば5km程度の区間で1回だけ120km/hまで上げて後は次駅まで[[力行|惰行]]のみの走行(平坦や上り勾配の場合徐々に速度が下がる)と、110km/hまでしか出さなくても再[[力行]]を行い最高速度付近の速度を維持する走行([[定速運転]]に近い走り方)とでは、[[基準運転時分|運転時分]]に大差はなくなる。 * 上記に関連して、最高速度向上を時間短縮ではなく遅延回復余力([[余裕時分]])として用いる場合もある。 ==== その他 ==== * 地平を走り道路との平面交差のある在来鉄道では非常停止距離を600m以内としなければならない(上述の600m条項)。在来鉄道の[[高速化 (鉄道)|スピードアップ]]はこの[[鉄道のブレーキ|ブレーキ]]性能に関する規定によって制約を受けるケースが多い。 ** 1968年に国鉄の在来線特急が初めて最高速度を120km/hに引き上げた際にも、車両側ではブレーキ関係の強化改善が行われ、初速120km/hからの非常減速度が4.0km/h/s以上とされている。 * 鉄道において制限速度とは、曲線、[[分岐器]]、下り[[線形 (路線)#勾配|勾配]]、徐行信号(標識状の黄丸)などによる速度制限箇所や、スピードシグナルの[[日本の鉄道信号|信号]]現示に対応する速度について用いる用語である。[[自動列車停止装置]] (ATS) の照査速度を指す場合もある。 * 鉄道において規制速度とは、悪天候などによる速度規制の際に用いる用語である。 * 運転台のアナログ式速度計に、営業最高速度や信号現示による制限速度を赤色の目盛で表示している鉄道事業者もある。 * 複々線以上の路線のうちの緩行線で上述の自動列車制御装置 (ATC) を導入している場合は、概してその設定最高速度が線区最高速度よりも低い。たとえば[[山手線]]の環状運転は線区最高速度95km/hに対してATCの上限は90km/h、[[常磐線]]の各駅停車も同130km/hに対して90km/hとなっている。 * 速度照査式ATSやATCによる制御以外に、車両側で営業最高速度に達すると自動的に加速を止める[[スピードリミッター]]やブレーキがかかる[[過速度検知装置]]を採用している鉄道事業者もある。 * [[日本の地下鉄|地下鉄]]は、曲線が多く、また、[[建築限界]]が狭小なトンネル内の列車走行による風圧を考慮し、都市部で駅間が短いことから、最も高い[[東京地下鉄|東京メトロ]]でも80km/hである(同社[[東京メトロ東西線|東西線]]の地上区間は100km/h)。地下鉄ではない山岳トンネルと同規格の地下線については各社の記事を参照。 * [[第三軌条方式]]の鉄道路線では、[[近鉄けいはんな線]]の95km/hが国内最速である。 * [[日本の路面電車一覧|路面電車]]は、[[軌道運転規則]]に基づいて道路との併用軌道区間では40km/hとされている。専用軌道(新設軌道)においてはこの限りではない([[阪堺電気軌道]]の50km/hなど)。また、路面電車の車両が鉄道線に乗り入れて、さらに高い速度で運転されるものもある(福井鉄道福武線65km/h、広島電鉄宮島線62km/hなど)。 * [[モノレール]]、[[新交通システム]]、[[磁気浮上式鉄道]]については各路線の記事を参照のこと。 === 設計最高速度 === 車両の走行性能(おもに動力性能)の観点から、車両(車種)ごとに設定されている理論上の最高速度。[[鉄道車両]]における性能指標の一つである。多くの場合営業最高速度と同じかそれよりも高いが、高い場合は試運転や高速走行試験でのみ実際に記録することができる。 ==== 許容最高速度(最高許容速度) ==== * 動力源である[[内燃機関]]や[[電動機]]の最高回転数(許容回転数)と[[歯車比|減速比・歯車比]]、[[駆動輪|動輪]][[径]]によって決まる最高速度。動力源の最高回転数と動輪径に[[比例|正比例]]し、減速比や歯車比に[[反比例]]する。 * 国鉄電車の場合はさらに15%程度の余裕を差し引いて公称値としていた(例:[[国鉄485系電車|485系]]は主電動機の最高回転数4320rpmにおいて190km/hとなるが、設計最高速度は160km/hと公表されている。[[営業]]最高速度は[[海峡線]]における140km/h)。 ==== 平坦線[[均衡速度]] ==== * 平坦(0‰勾配)上で力行(加速)を続けて達することのできる最高速度。車両重量当たりの動輪周引張力と、空気抵抗を含めた走行抵抗(列車抵抗)が均衡する速度、すなわち加速力が0となる速度である。実用面では許容最高速度よりも重視される。 * [[電車]]や[[電気機関車]]といった電気車は、[[直流整流子電動機]]の時代には重量当たり出力をより大きく取るための大出力モーターの開発や車重の軽量化、[[定格|定格速度]]を高く取る(定格速度が低くても[[電気車の速度制御#弱め界磁制御|弱め界磁制御]]を広範囲で行う)など様々な技術を駆使して高速性能を向上させていた。しかし1990年代以降は、[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]の普及によって比較的容易に高速性能の向上が可能となり、全般的に平坦線や後述する上り勾配における均衡速度は著しく向上している。逆に在来車と共通運用するために出力を抑えるケースも現れている([[JR貨物EF210形電気機関車|EF210形]]など)。 * 新幹線ほどの高速になると、トンネル内と外(明かり区間)とで差が大きくなる。 * 在来線の[[気動車]]についても、1960年代に[[国鉄キハ181系気動車|キハ181系]]などで高速化が試みられた後、1990年ごろから大出力エンジンを2基搭載し、直結段を複数設けて最終減速比を小さく取ることで電車並みに120 - 130km/hの巡航速度を可能とした特急形車両が続出したほか、[[JR北海道キハ201系気動車|JR北海道キハ201系]]のように一般形であっても電車と同等の走行性能を持たせ、電車と併結・総括制御を行う例も現れた。 * 出力の高い車両では許容最高速度を上回ることもある。逆に、出力が低かったり低速域重視に特化した車両では、許容最高速度や営業最高速度に達することができない例も過去には多かった。 ==== 実用最高速度 ==== * その他、先述のブレーキ性能や、脱線係数に係わる車体の重心高さ、台車の性能に起因する揺動特性、直進安定性などから設計最高速度が制約を受ける場合もある。これらの安全性を鑑みて「実用最高速度」が設定されることもある。 ==== [[速度種別]] ==== * 旧[[日本国有鉄道|国鉄]](現在の[[JR]]各社)のダイヤ作成において、車両・編成([[MT比]])・積空・線区ごとに計測または計算された10‰上り[[線形 (路線)#勾配|勾配]]における均衡速度に基づき、運行される鉄道車両の速度の基準を記号で表したものである。これについても近年は営業最高速度を上回る車両が多い。 ==== その他 ==== * 運転台のアナログ式速度計のスケールがそのまま設計最高速度を表すとは限らない。多くの場合速度計のスケールの方が余裕をもって目盛られている。 * 運転最高速度(最高運転速度)と言った場合、基本的には営業最高速度を指すが、設計最高速度に関しても用いられる場合がある。 * また、新線建設に当たってはその路線について設計最高速度の用語が用いられることもある(道路の場合と同様の用法)。海峡線や京成成田空港線などは、最小曲線半径や分岐器の番数などに関して新幹線並みの規格で設計・建設されている。 * 車輪研削を考慮して、許容最高速度や定格速度は最小の動輪径(直径860mmの車輪を2回研削した場合820mmとなる)を用いて算出されることが多い。 * 電気車の出力や速度特性は、架線など電源の電圧の変動によって高下する。特に私鉄電車には架線電圧10%減(直流1500Vの場合1350V)という条件で主電動機の定格を設定しているケースが散見される。 * 動力装置を持たない[[客車]]や[[貨車]]の最高速度は、第一に走行装置の構造([[二軸車 (鉄道)|二軸]]か[[ボギー台車|ボギー]]かなど)と[[鉄道のブレーキ|空気ブレーキ]]の方式・機能によって規定され、次いで牽引する[[機関車]]によって左右される。基本は国鉄の旧形客車が95km/h、[[2段リンク式走り装置|2段リンク式]]二軸貨車は75km/hであり、以来速度向上が試みられて客車、ボギー貨車([[JR貨物コキ100系貨車|コキ100系]]など)ともに110km/hまで引き上げられている。 * 国内最速の貨物列車として、最高速度130km/hで走行する「スーパーレールカーゴ」([[JR貨物M250系電車|M250系]]使用)が挙げられる。 == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} {{Reflist}} == 関連項目 == * [[巡航速度]] * [[最低速度]] * [[道路構造令]] * [[高速鉄道の最高速度記録の歴史]] * [[表定速度]] * [[平均速度]] * [[定速運転]] * [[起動加速度]] * [[基準運転時分]] * [[運転取扱実施基準規程]] * [[鉄道に関する技術上の基準を定める省令]] * [[あじあ号]] * [[新京阪鉄道]] * [[阪和電気鉄道]] * [[JR福知山線脱線事故]] * [[超音速機]] {{デフォルトソート:さいこうそくと}} [[Category:道路交通]] [[Category:鉄道運転業務]]
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