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揚げる
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[[File:Deep frying chicken upper wing.JPG|thumb|揚げている様子]] [[File:Frituren.jpg|thumb|揚げる料理]] '''揚げる'''(あげる [[:en:Deep frying|en:Deep frying]])とは、高温の多量の[[油]]の中で[[食材]]を[[調理|加熱調理]]する[[調理法|調理技法]]をいう。揚げて調理した[[料理]]を'''揚げ物'''、'''フライ'''などという。 == 特徴 == 揚げ調理に利用される油の[[沸点]]は摂氏100度以上であり、摂氏100度で沸騰する水で[[煮る]]調理とは異なり、高温の加熱調理が可能である。<!--二度揚げなど低温で揚げる調理法がある なお、多量の油で加熱する場合でも、摂氏100度以下の温度で調理する場合は揚げるとは呼ばない。--> 食材を高温の油に投入すると、表面の水分が瞬間的に[[沸騰]]し[[蒸発]]する(揚げ物をする際に泡が出るのはこのため)と同時に、油に直接接した部分は短時間で[[蛋白質]]等が熱変性し硬化する。食材の表面に硬い殻が出来た状態となるので、表面のみがサクッとした食感となり内部は水分が保たれ、軟らかさが残る。 炒め物等の素材をあらかじめ下揚げすることは'''油通し'''(あぶらどおし)といい、[[中華料理]]の基本的な技法である。野菜は炒めて火を通すと、どうしても焦げ目がついて見た目が悪くまた苦味がつく。素揚げして火を通すことで、炒めより短時間かつ均一に火を通すことができ、食感よく、また鮮やかな色に仕上げることができるのである。 == 歴史 == 日本では[[奈良時代]]にはこの調理法が知られていたが、油の生産量が少なく高価であったため広く普及することはなかった。[[江戸時代]]、[[植物油]]の生産量増加と[[天ぷら]]の普及に伴い、広く庶民にも食されるようになった。 西洋においては、「揚げる(deep frying)」という単語は1930年代におけるまで記述が存在しなかった。古くは、古代ローマのレシピ本である[[:w:Apicius|アピシウス]]の中で[[Pullum Frontonianum]]という鶏料理の下準備として、揚げる技法が初めて紹介される。 == 器具 == [[File:Tempura nabe with abura kiri.jpg|thumb|天ぷら鍋]] 揚げ物に用いられる器具としては[[鍋]]・フライヤーがある。 「天ぷら鍋」には銅製、鉄製、アルミ製、ステンレス製などがある。調理した揚げ物をのせて油を切るための半円形の天ぷら網を鍋にかけて用いることも多い。油の温度を計測するための温度計が用いられることもあり、鍋に付属している製品もある。 フライヤーには電気式とガス式がある。このうち電気式の卓上型フライヤー(蓋付きタイプ)は、温度調節が的確、持ち運びが容易、油が周囲に飛び散る心配がないといった利点がある。 == 揚げ方 == === 揚げ油 === 揚げ油として使用される油は、料理・地域・嗜好によって異なる。[[ごま油]]、[[米油]]、[[サラダ油]]、[[綿実油]]、[[白絞油]]、[[椿油]]、[[ショートニング]]などの[[植物油の一覧|植物性油脂]]や<ref>[http://www.kadoya.com/sesameweb/enjoy/dictionary/dictionary6/dictionary6_2.html 植物油]</ref>、[[ラード]]、[[バター]]などの動物性油脂など、様々な[[食用油]]が利用される。また、業務用として販売されている「天ぷら油」は白絞油が多く使用される<!--断定を避ける-->が、こだわる料理店ではごま油や綿実油をベースにブレンドして使用することがある。[[ドーナツ]]、[[フライドポテト]]などの、さくっとした食感を重視するものには、ショートニングなど、[[軟化点]]の高い油脂が使われる場合がある。 深めの鍋を使い油をたっぷり使うことが上手く揚げるコツである。油の量が少なすぎると温度管理が難しくなる。温度調節機能付きの[[コンロ]]では、最低でも200[[立方センチメートル|mL]]以上の油で調理することが推奨されている。 === 温度 === [[ファイル:Chip-pan-fire.jpg|サムネイル|油が燃えている様子]] <!--油の温度は一般に180℃が適温とされる。-->油の温度の見分け方には色々あるが、少量の[[衣]]を油に落とした様子で見る方法が有名。 <table class="wikitable"> <tr height="18"> <th height="30" width="74">温度</th> <th width="220">ころもの様子</th> <th width="160">料理</th> </tr> <tr height="18"> <td height="18">150℃~160℃</td> <td>鍋の底に沈んでゆっくり浮き上がる</td> <td>青じそ、三つ葉</td> </tr> <tr height="18"> <td height="18">170℃~180℃</td> <td>一旦沈んですぐ浮き上がる</td> <td>野菜、から揚げ、魚介類</td> </tr> <tr height="18"> <td height="18">180℃~190℃</td> <td>油の表面で散る</td> <td>天ぷら、とんかつ、フライ</td> </tr> <tr height="18"> <td height="18">190℃~</td> <td></td> <td>コロッケ</td> </tr> </table> 温度計付きの揚げ物用鍋も市販されているほか、揚げ物に適した温度調節機能付きの[[フライヤー (料理)|フライヤー]]も販売されている。また、一度に食材を入れすぎると急激に温度が下がるため、油表面の1/3程度の面積に留めておくことが大切である。 揚げ油は加熱したままだと300℃ほどで大量の白煙が発生し、さらに加熱を続けると370℃で自然発火する。揚げ物の料理中は鍋に火をかけたまま放置せず、常にそばに付いていることが安全のために重要である。[[総務省]][[消防庁]]の統計では[[2007年|07年]]に発生した[[火災]]の着火原因では紙類に次いで天ぷら油が多く、全体の13.4%を占めている。<ref>http://juki.nomaki.jp/kaji.htm</ref> より、ぱりっと揚げるためには、'''二度揚げ'''にし、一度目は低い温度でじっくりと水分を減らし、二度目は高温、短時間で仕上げるようにする。 === 廃油 === 使い終わった油は[[油こし]]で[[天かす]]や細かいかすをこして、油自体の酸化が進まないように冷暗所で保管すれば2~3回は繰り返して使用可能である。熱いままの天かすをゴミ袋等に集積すると、天かす自体の持つ熱が逃げず、油の酸化反応が次第に加速し発火するため、[[火災]]発生の原因となる。従って、確実に室温まで冷えた状態になるまでは廃棄してはならない。天かすは多孔質であり、空気に触れる面積が大きいため、天かすの油の酸化反応は急激に進行する。例えば、500グラム程度の天かすでも、熱を持った状態で集積すればほぼ確実に発火する程度である。 揚げ物の廃油をそのまま捨てると排水管の内側にこびりついて詰まりの原因となる上、[[生活排水]]として水系を汚染する。家庭における少量の油は、なるべく炒め物などで使い切る。捨てる場合は、冷めてから[[新聞紙]]や[[キッチンペーパー]]に染みこませて[[牛乳パック]]などに詰めて捨てる。市販の廃油凝固剤(油固剤ともいい、投入することで廃油を固めて捨てやすくする薬剤で、[[ヒマシ油]]誘導体などが成分)や吸収剤が利用されることもある。また、[[界面活性剤]]で[[乳化]]して廃棄させる製品や、[[オルトケイ酸ナトリウム]]、[[メタケイ酸ナトリウム]]、[[オルトケイ酸カリウム]](液状)を主成分とし、[[石けん]]として利用できるようにする製品もある。大量の廃油を出す飲食店や事業所などでは廃油が下水に流れないよう、グリストラップ(廃油槽)を設置し、定期的に専門の産廃業者に油を回収させることが昭和51年の建設省告示で義務化されている。 自治体や地域コミュニティーによっては、廃油の回収を呼びかけ、工業用[[脂肪酸]]、[[塗料]]樹脂の原料、[[ゴム]]添加剤、石けん原料などに[[リサイクル]]をしている例もある。大規模な例としては、[[東京国際空港]](羽田空港)では2008年より施設内の食堂街から出た廃油を処理し、貨物運搬車の燃料として用いている。<ref>旅客ビルの食用油を再利用 羽田空港で作業車燃料に[http://www.47news.jp/CN/200802/CN2008021401000010.html]</ref> == 揚げ方の種類と料理 == * 素揚げ:衣をつけずにそのまま食材を揚げたもの。[[昆布]]、[[沢蟹]]、魚([[アジ]]、[[ウナギ]]など)の骨など。[[おつまみ]]や[[おやつ]]、[[軽食]]とする。[[フライドポテト]]、[[ドーナツ]] ** 豆腐加工。[[油揚げ]]:豆腐を薄く切って油で素揚げしたもの。[[厚揚げ]]:豆腐を四角く切って油で素揚げしたもの。 ** [[揚げパン]]、[[油条]] ** 皮を衣として食材を揚げたもの。[[春巻き]]、[[サモサ]] ** [[スコッチエッグ]] パン粉を使用するが「[[ハンバーグ]]」のように衣としてではなく素材として使用する。 * [[揚げかまぼこ]] - [[魚肉練り製品]]で魚のすり身を揚げたもの。[[薩摩揚げ]] など。「天ぷら」「テンプラ」「○○天」とも。<!--** [[さつま揚げ]]:魚介類のすり身を油で素揚げしたもの。--> *[[フライ (料理)|フライ]] - 魚を素材としパン粉の衣を使用する「カツ」や、衣を使用しない「薩摩揚げ」など多種が含まれる。 * [[天ぷら]]:小麦粉と卵を使用した衣をつけて揚げたもの。衣の中で素材を蒸し上げる独特な技法<ref>[http://www.tv-asahi.co.jp/miracle-earth/backnumber/20111127/ 「衣の水分がどんどん抜けていく。中の素材は衣でガードされているから、短い時間だと水分が抜けることなく、自分の持っている水分で蒸されるというかたちで加熱されます。」 衣をカプセルとした『蒸す』という手法を施す。これが揚げ料理である天ぷらの極意の一つなのである]</ref><ref name="nhk">[http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20111207.html NHK『ためしてガッテン』 銀座・高級天ぷら技が我が家のものになる]</ref>。 ** [[かき揚げ]] * [[フリッター]]:洋風天ぷら。小麦粉と卵黄を牛乳か水で溶き、これに泡立てた卵白を加えた衣をつけて、魚・野菜・果物などを揚げたもの。衣が柔らかく、甘みのあるものがある。 * [[磯辺]]揚げ:小麦粉を水と卵で溶き、[[青のり]]を加えた衣に食材につけて揚げたもの。板海苔を巻いて揚げたもの。 *[[カツ]] : [[パン粉]]を衣として揚げたもの ** [[豚カツ]] ** [[牛カツ]] ** [[チキンカツ]] ** [[串カツ]] * [[コロッケ]] <!--衣を付けないものが多い** [[揚げパン]]--> <!--フライパンで[[焼く|焼いた]]料理がある*[[カツレツ]]--> * [[から揚げ]]:小麦粉や片栗粉の衣を粉のまま、あるいは調味料と混ぜてもみ込むようにつけて一度だけ揚げるもの。[[ざんぎ]]と呼ぶ地方もある。 ** [[竜田揚げ]]:醤油や味醂で下味を付けた具材に、片栗粉をまぶして揚げたから揚げ。 ** [[排骨]] ** 鶏のから揚げ([[フライドチキン]]とも)<!--「二度揚げ」に関する、出典無しの部分を除去--> ** [[チキン・ナゲット]] ** [[フィッシュ・アンド・チップス]] * [[パコラ]] <!--** 南蛮煮:材料を素揚げする事がある。([[ナス]]や高野豆腐など)、肉や魚をネギや唐辛子を醤油やダシなどで煮る料理。--> == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} <references /> == 関連項目 == {{commonscat|Deep-fried food|揚げ物}} *[[焼く (調理)]] *[[茹でる]] *[[蒸す]] *[[煮る]] {{デフォルトソート:あける}} [[Category:調理法]] [[Category:動詞]]
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