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'''控除率'''(こうじょりつ) # [[税制]]における控除(率)とは、[[税金]]などで、ある一定の条件を満たすことで本来の勘定に入れなくてよい値(割合)。 # [[ギャンブル]]における控除率とは、ある賭けにたいしてどれだけの手数料をとられるかを示す割合:ここで記述する。 ---- [[ギャンブル]]における'''控除率'''とは、ある賭けにたいしてどれだけの手数料をとられるかを示す割合。'''ハウスエッジ'''とも呼ぶ。似た言葉に'''[[寺銭]]'''(てらせん)があり、これは割合だけでなく一定の手数料、参加料も示す。 控除率に対して、ある賭けにたいしていくら払い戻されるかの割合を'''還元率'''(かんげんりつ)と呼ぶことがある。 == 概要 == 控除率が'''高い'''ことはそれだけ手数料を取られ損をする可能性があることを示し、'''低い'''ことはプレイヤーにとって相対的に有利であることを示す。それでも0%より大きければ、長期的なプレイにおいて勝つことは難しい。 控除率は、稀にマイナスになることもある。これは、プレイすればするほど儲かるという一見おかしな状況であるが、いくつかの条件をみたせば起こりうる。 *客を集める宣伝手段もしくはサービスとして。小額の[[スロットマシン]]や、日本では[[パチンコ店]]の集客イベント等において行われることが多い。 *特に複雑な技量がいるため、期待値通りにプレイすることに熟練が必要なもの。[[ブラックジャック]]、いくつかの[[ビデオポーカー]]の機種などがあげられる。 *理論上は得られるものの、当選確率が非常に低いもの。具体的には、ラスベガスに設置された[[スロットマシン]]ネットワーク Mega Bucksがある。このマシンは多くのカジノに渡って徐々に[[ジャックポット]]金額を積み立てるシステム([[プログレッシブジャックポット]])をとっており、長期にわたって獲得者がでなかったある一時期に、期待値が100%を超える。 *[[ブックメーカー方式]]で配当を算定するもの、例えば[[スポーツブック]]など。 ==控除率の算出== ヨーロピアンスタイルの[[ルーレット]]の1目賭けを例にあげる。このゲームは、1~36,0の37通りのうちランダムに選ばれる一つの数を当てるゲームであり、当たれば36倍(35倍+掛け金)になって戻ってくる。 つまりこのゲームは、一回の賭けに対して97.3%(=36/37)の[[期待値]]を持つ。期待値を1からを引いたもの、2.7%(=1/37)が控除率である。ここでこの期待値をプレイ効率と呼ぶこともある。 ==控除率の実際== 以下に主なカジノ[[ゲーム]]、公営[[ギャンブル]]などにおける控除率を挙げる。プレイの方法や技量が影響するゲームにおいては、最大の期待値を得られうるベットを行い、ミスのない完全なプレーを行うことを前提とする。 *[[日本]]の自治体が運営する[[宝くじ]] - 55% *[[スポーツ振興くじ]](toto) - 50% *[[キノ]] - 25%~30% :[[ビンゴ]]に似た数字を当てるゲームの一つ。 *日本の[[公営競技]] - 20%~30%前後 :原則として[[中央競馬]]・[[地方競馬]]が賭式により20~30%、[[オートレース]]が30%、それ以外が25%。ただし[[JRAプレミアム]]のように、特定のレースのみ控除率を下げる場合もある。 *[[パチンコ]]、[[パチスロ]] - 平均10%~15% :控除率がハウス側の意図で変動させられる他(景品交換率の設定に加え、短期的には[[釘調整]]や[[設定 (パチスロ)|設定]]変更による調整が可能)、プレイヤーの技術介入による控除率の変動が大きいことが特徴。新規開店などで客寄せのため、または致命的な攻略法発覚により、100~200割(控除率-1000~-2000%)などといった破格の営業がなされる場合もある一方で、ほとんど還元しない営業も可能である。[[大阪商業大学]]学長の[[谷岡一郎]]教授([[社会学]]専攻)は、業界の営業全体における平均的な控除率を10%~15%と分析している。 *スロットマシン - 3%~15% :様々。ここでは一般的と思われる値を挙げた。 *アメリカンスタイルルーレット - 5% :ヨーロピアンスタイルと違い、1~36,0,00というレイアウトを持つ。 *ヨーロピアンルーレット - 2.7% :前述のアメリカンルーレットと違い、0が1つのため、ハウスエッジは半分となる。 *カリビアンスタッドポーカー - 5% :ディーラーと対決するスタイルの[[ポーカー]]の一変種。 *[[バカラ (トランプ)|バカラ]] - 1~4%前後 :「カジノゲームの王様」とよばれる[[カード]]ゲーム。[[おいちょカブ]]と似たゲーム。ハウスエッジと呼ばれる場代が任意に決定されるため、カジノおよびレートによって異なる。 *[[クラップス]] - 1% *[[ビデオポーカー]] - 0%〜 :台の種類、配当金の設定による。Jack or Better 9/7は期待値100%超(つまり控除率マイナス)で好評を博した。 *ブラックジャック - -1%~1% :ルールによって1%程度の変動がある。一般的なルールを[[ブラックジャック#基本戦略|ベーシックストラテジ]]でプレイすると1%程度。[[ブラックジャック#応用戦略|カウンティング]]を行えばさらに1~2%程度下降させうる。 *[[麻雀]] - 5~200% :収支がゲーム終了までわからないため控除率の計算が非常に難しいが、レートに関わらずゲーム代(控除額)はほとんど変動しないため、一般的にレートが上がるほど控除率は低く、レートが下がるほど控除率は高くなる。1000点20円以下の低レートでは、控除率が100%を超える(ゲームの勝者でも収支がマイナスになるほど)ことすらある。 {{DEFAULTSORT:こうしよりつ}} [[Category:ギャンブル]]
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