憲仁親王妃久子のソースを表示

{{基礎情報 皇族・貴族
| 人名       = 憲仁親王妃久子
| 各国語表記 = 
| 家名・爵位 = 高円宮妃
| 画像       = Prinsessan Takamado.jpg
| 画像サイズ = 200px
| 画像説明   = 2013年、スウェーデン王女マデレーンの挙式にて
| 続柄       =
| 称号       = 
| 全名       = 
| 身位       = [[親王妃]]
| 敬称       = [[殿下]]</br>Her Imperial Highness
| お印       = [[扇]]
| 出生日     = {{生年月日と年齢|1953|7|10}}
| 生地       = 
| 死亡日     = 
| 没地       = 
| 埋葬日     = 
| 埋葬地     = 
| 配偶者1    = [[高円宮憲仁親王]]
| 子女       = [[承子女王]]</br>[[典子女王]]</br>[[絢子女王]]
| 父親       = [[鳥取滋治郎]]
| 母親       = 鳥取二三子
| 役職       = [[日本赤十字社]]名誉副総裁</br>[[日本水難救済会]][[名誉総裁]]</br>[[海洋少年団|日本海洋少年団連盟]]名誉総裁</br>[[名誉総裁]]</br>[[日本サッカー協会]]名誉総裁</br>[[日本ホッケー協会]]名誉総裁</br>[[日本フェンシング協会]]名誉総裁</br>[[全日本軟式野球連盟]]名誉総裁</br>[[いけばなインターナショナル]]名誉総裁</br>他多数
}}
{{日本の皇室}}
'''憲仁親王妃久子'''（のりひとしんのうひ ひさこ、[[1953年]]（[[昭和]]28年）[[7月10日]] - ）は、[[日本]]の[[皇族]]で、[[高円宮憲仁親王]]の妃。旧名は、'''鳥取久子'''（とっとり ひさこ）。[[身位]]は[[親王妃]]。[[皇室典範]]における[[敬称]]は[[殿下]]。[[お印]]は[[扇]]（おうぎ）。[[勲等]]は勲一等<ref>1984年（昭和59年）12月7日『官報』第17351号9ページ「叙勲」</ref>。[[学位]]は[[博士|博士 (芸術文化学)]]。[[称号]]（[[名誉学位]]）として[[名誉博士|名誉法学博士]]（[[アルバータ大学]]、[[プリンスエドワードアイランド大学]]）<ref>[http://www.kunaicho.go.jp/about/history/history08.html 宮内庁・高円宮妃の略歴]</ref>。憲仁親王[[薨去]]後は、[[高円宮家]]の当主を務めている。

== 略歴 ==
[[1953年]]（昭和28年）[[7月10日]]、実業家である[[鳥取滋治郎]]・二三子夫妻の長女として誕生。鳥取家は[[香川県]][[三豊郡]]出身の[[旧家]]の家柄であった。[[聖心女子学院中等科・高等科|聖心女子学院]]初等科・中等科を[[卒業]]後、[[三井物産]]に務める父の[[イギリス]]転勤のため渡英。[[ケンブリッジ大学]][[ガートン・カレッジ]]で[[人類学]]・[[考古学]]を学び、[[1975年]]（昭和50年）に卒業した後、日本に帰国し[[翻訳]]会社に勤める。一時帰国の後、[[法律]]を学ぶために再び渡英し、[[1982年]]（昭和57年）に帰国した。

[[三笠宮崇仁親王]]が総裁を務めた第31回国際アジア・北アフリカ人文科学会議で、三笠宮の[[通訳]]・[[助手]]を務めた。[[結婚]]前、旧姓の「鳥取」と「久子」のバランスが悪いため、仕事の際は「恒久子」という名前の[[名刺]]を使っていた。

[[1984年]]（昭和59年）4月23日、カナダ大使館のレセプションパーティーにて1歳年少の憲仁親王と出会う。5月上旬には、憲仁親王の父・三笠宮から好意の有無を確認される。5月20日に英語で「Will you marry me?」とのプロポーズに「Yes.」と答え承諾。同年[[9月17日]]に[[納采の儀]]、[[12月6日]]に結婚の礼を行い<ref>1984年（昭和59年）12月6日宮内庁告示第10号「憲仁親王殿下は、昭和五十九年十二月六日、鳥取久子と結婚の礼を行われた件」</ref>、憲仁親王と結婚。婚儀と同日に、[[高円宮]]家が創設された<ref>1984年（昭和59年）12月6日宮内庁告示第11号「天皇陛下は、昭和五十九年十二月六日、憲仁親王殿下に、高円宮の称号を賜つた件」</ref>。[[承子女王]]<ref>1986年（昭和61年）3月11日宮内庁告示第2号「憲仁親王妃久子殿下は、愛育病院において御出産、女王が御誕生になった件」、1986年（昭和61年）3月15日宮内庁告示第3号「御誕生になった憲仁親王殿下の第一女子は、御名を承子と御命名になった件」</ref>、[[典子女王]]<ref>1988年（昭和63年）7月23日宮内庁告示第4号「憲仁親王妃久子殿下は、愛育病院において御出産、女王が御誕生になつた件」、1988年（昭和63年）7月29日宮内庁告示第5号「御誕生になつた憲仁親王殿下の第二女子は、御名を典子と御命名になつた件」</ref>、[[絢子女王]]<ref>1990年（平成2年）9月18日宮内庁告示第12号「憲仁親王妃久子殿下は、愛育病院において御出産、女王が御誕生になった件」、1990年（平成2年）9月25日宮内庁告示第15号「御誕生になった憲仁親王殿下の第三女子は、御名を絢子と御命名になった件」</ref>の3人の女子をもうけたが、[[女王 (皇族)|女王]]のみで男子はいない。

[[日本サッカー協会]]・名誉総裁である憲仁親王とともに、彼女もサッカー関係の行事に出席する際にはサッカー関連の[[装身具|アクセサリー]]を身につける等、振興に協力した。[[2002年]]（[[平成]]14年）には、[[2002 FIFAワールドカップ|サッカー・ワールドカップ日韓大会]]が開催された。5月末に夫妻で韓国を公式訪問し、開会式にも出席した。ちなみに日本サッカー協会総裁としてではあるが皇族の公式な韓国訪問は、高円宮夫妻が第二次世界大戦後初である。

[[ファイル:2013 Prince Takamado Cup Championship Winners - Ryukei Kashiwa 02.jpg|thumb|left|[[高円宮杯U-18サッカーリーグ]]の「高円宮杯」を授与する妃殿下（2013年）]]
2002年（平成14年）に憲仁親王が薨去し<ref>2002年（平成14年）11月25日宮内庁告示第9号「憲仁親王殿下が薨去された件」</ref>、高円宮家の当主となった。その後は[[日本サッカー協会]]、[[全日本軟式野球連盟]]、[[日本水難救済会]]をはじめ憲仁親王が務めていた諸々の総裁・名誉総裁職を引き継ぎ、精力的に活動している。

[[2012年]]（平成24年）に、[[根付]]に関する[[研究]]で[[大阪芸術大学]]より[[博士]] （芸術文化学） の学位を授与された<ref>「「根付」研究で博士号 高円宮妃久子さま取得 大阪芸大から」『読売新聞』2012年5月18日東京朝刊34面参照。</ref>。

[[2013年]]（平成25年）9月、日本サッカー協会（JFA）・[[アルゼンチンサッカー協会]]の友好記念行事に日本サッカー協会名誉総裁として出席するために[[アルゼンチン]]を訪問し、記念式典ではJFAを代表して挨拶を行った後にアルゼンチンナショナルサッカートレーニングセンターを視察した<ref name="JFA">[http://www.jfa.or.jp/jfa/topics/2013/74.html アルゼンチンサッカー協会との友好記念行事に高円宮妃殿下がご臨席] 日本サッカー協会オフィシャルサイト トピックス（2013年9月7日付）</ref>。また、両国サッカー協会の記念行事と同時期に[[ブエノスアイレス]]で[[2020年夏季オリンピックの開催地選考]]を行っていた[[国際オリンピック委員会総会|IOC総会]]が開催されることから、日本の皇族として初めて出席することになった。だが、[[2020年夏季オリンピック|東京オリンピック]]招致に結び付けたい首相官邸と皇室の政治利用を懸念する宮内庁との駆け引きの末、出席してスピーチはするもののオリンピック招致を直接呼びかけず招致委員会メンバーのユニホームを着ないことになった<ref>高円宮妃久子さま、IOC総会出席へ　朝日新聞 2013年9月2日</ref>。東京のプレゼンテーションにおいて冒頭のスピーチで[[国際オリンピック委員会|IOC]]やスポーツ団体の[[東日本大震災]]救援に対する感謝のスピーチを流暢なフランス語と英語で行った<ref>{{Cite news
|url=http://sankei.jp.msn.com/life/news/130908/imp13090802030000-n1.htm
|title=久子さま「震災支援、国民代表し御礼」プレゼンでご登壇
|work=MSN産経ニュース
|newspaper=[[産経新聞]]
|date=2013-09-08
|accessdate=2013-09-08
}}</ref>。スピーチではオリンピック招致を直接呼びかけることはなかったが、スピーチの最後で「チームジャパンがこれからプレゼンテーションを始めます。説得力のあるものとして聞いていただけると思います」とオリンピック招致について間接的に触れた<ref>[http://sankei.jp.msn.com/life/news/130908/imp13090802410001-n1.htm 髙円宮妃久子さまお言葉要旨]　産経新聞 2013年9月8日</ref>。

この[[第125次IOC総会]]で2020年夏季オリンピックの誘致活動を行った東京は、[[マドリード]]と[[イスタンブール]]を破り、2020年東京オリンピック開催が確定した。開催地が東京に決定したのは、このスピーチが大きな影響を与えたとの分析がある<ref>{{cite news |title=「なぜ、東京は五輪を勝ち得たのか？」記者座談会 |newspaper=[[朝日新聞]] |date=2013-9-8|url=http://www.asahi.com/sports/update/0908/TKY201309080141.html |accessdate=2013-9-9}}</ref>。このスピーチについては、オリンピック誘致に政治的な側面があることから[[宮内庁]]は慎重であったが、内閣と東京都が押し切って実現した。なお、ライバルのマドリードは、フェリペ王太子（のちの国王[[フェリペ6世 (スペイン王)|フェリペ6世]]）など王室メンバーが積極的に関わっていた<ref>{{cite news |title=久子さまＩＯＣ総会ご出席の舞台裏　官邸の意向、渋る宮内庁押し切る |newspaper=[[産経新聞]] |date=2013-9-29|url=http://sankei.jp.msn.com/life/news/130929/imp13092900390000-n1.htm|accessdate=2013-9-29|author=菅原慎太郎}}</ref>。

== 子女 ==
* 第1女子 - [[承子女王]]〈つぐこ〉（[[1986年]]（昭和61年）-）
* 第2女子 - [[典子女王]]〈のりこ〉（[[1988年]]（昭和63年）-）
* 第3女子 - [[絢子女王]]〈あやこ〉（[[1990年]]（平成2年）-）

== 外遊歴 ==
{{節stub}}
* 2000年（平成12年）5月〜6月
:{{EGY}}、{{MAR}}
* 2002年（平成14年）5月〜6月
:{{KOR}}
:[[2002 FIFAワールドカップ|サッカー・ワールドカップ日韓大会]]開会式出席のため。高円宮に同伴。
* 2003年（平成15年）6月〜7月
:{{IRL}}、{{GBR}}
:[[スペシャルオリンピックス]]等に出席のため。
* 2004年（平成16年）6月
:{{CAN}}
:日本とカナダの外交関係樹立75周年にあたり、親善訪問。
* 2004年（平成16年）11月
:{{THA}}
:世界自然保護会議等に出席のため。
* 2005年（平成17年）6月
:{{GER}}、{{JOR}}
:FIFAコンフェデレーションズカップ視察、ヨルダンのバディーア王女の結婚式に参列のため。
* 2005年（平成17年）11月
:{{GBR}}
:バードライフ世界理事会に出席のため。
* 2006年（平成18年）1月
:{{CAN}}
:「高円宮殿下日本ギャラリー」開会式典に出席のため。
* 2006年（平成18年）6月
:{{GER}}
:[[2006 FIFAワールドカップ|サッカー・ワールドカップドイツ大会]]、日本選手激励のため。
* 2008年（平成20年）[[9月16日]]〜[[10月3日]]
:{{URY}}、{{BRA}}、{{ARG}}、{{PRY}}
:[[バードライフ・インターナショナル]]世界大会出席などのため。
* 2010年（平成22年）6月
:{{RSA}}
:[[2010 FIFAワールドカップ|サッカーワールドカップ南アフリカ大会]]視察のため。
* 2013年（平成25年）9月
:{{ARG}}
:[[アルゼンチンサッカー協会]]・[[日本サッカー協会]]友好記念行事<ref name="JFA"/>並びに[[第125次IOC総会|IOC総会]]出席のため。

== 家系 ==
[[東邦物産]]専務・[[三井物産]]関連会社役員等を務めた[[鳥取滋治郎]]の長女。鳥取家は[[香川県]]の旧家である。

母方の曾祖母の晃子は、[[貞明皇后]]と従姉妹にあたる。その後、晃子は[[鷹司煕通]][[公爵]]の養女となり、[[曾我祐邦]][[子爵]]に嫁いだ。したがって、久子は高円宮と遠縁にあたる。

 [[九条尚忠]]┬[[松園尚嘉]]—[[曽我晃子]]—友田盛子—鳥取二三子—'''久子'''
 　 　 　|
 　　 　 └[[九条道孝]]—[[貞明皇后]]—[[三笠宮崇仁親王|三笠宮]]—[[高円宮憲仁親王|高円宮]]

== エピソード ==
[[2010 FIFAワールドカップ|サッカーワールドカップ南アフリカ大会]]終了後、日本サッカー協会名誉総裁である久子は出場した[[サッカー日本代表|日本代表]]の[[岡田武史]]監督や一部選手、同じく大会に参加した[[西村雄一]]審判員の表敬訪問を受けた。その際、日本代表監督の辞任を表明したものの、その後の予定が決まっていない岡田に対し「いつまでも浮草のようにフラフラしてないで、もう夏休みは終わりですよ」と声をかけたという。

== 著作 ==
* 『夢の国のちびっこバク』ブライアン・ワイルドスミス画（[[学研ホールディングス|学習研究社]]、1996年） ISBN 4052008235
* 『氷山ルリの大航海』[[飛鳥童]]画（[[講談社]]、1998年） ISBN 4062092344 - 2007年6月、[[大阪芸術大学]]の学生により舞台化された
* 『宮さまとの思い出』（[[扶桑社]]、2003年） ISBN 4594042481
* 『根付 高円宮コレクションII』（思文閣出版、2006年） ISBN 4784212736
* 『旅する根付 高円宮妃現代根付コレクション』（講談社、2008年） ISBN 4062150018
* 『龍の子ケンとリン』（小峰書店、2009年） ISBN 4338180366
* 『寄り鳥見鳥』（産経新聞出版、2010年） ISBN 4863060718

== 備考 ==
[[政府]]による正式表記（[[内閣]]告示や[[宮内庁]]告示など）では皇族に[[宮号]]が冠されることはない（「[[皇太子]]」を除く）ため、それらの告示が掲載される[[官報]]での表記は「憲仁親王妃久子」とされ、「高円宮」が冠されることはない。ただし、同じ政府による表記であっても[[ホームページ]]など「[[国民]]一般へのわかりやすさ」が重視される場面では「高円宮妃」の表記も用いられる。

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}

== 参照文献 ==
*『読売新聞』2012年5月18日東京朝刊

== 関連項目 ==
* [[海洋少年団]]
* [[日本水難救済会]]
* [[川淵三郎]]
* [[日本水難救済会名誉総裁章]]

==外部リンク==
{{Commonscat|Princess Takamado}}
* [http://www.kunaicho.go.jp/about/history/history08.html 宮内庁・憲仁親王妃久子殿下]
{{デフォルトソート:のりひとしんのうひ ひさこ}} 
[[Category:高円宮|ひさこ]]
[[Category:日本の親王妃・王妃]]
[[Category:勲一等宝冠章受章者]]
[[Category:日本サッカー協会の人物]]
[[Category:サッカー組織の幹部]]
[[Category:日本の海事団体幹部]]
[[Category:野球に関する人物]]
[[Category:大阪芸術大学の教員]]
[[Category:帰国子女]]
[[Category:東京都出身の人物]]
[[Category:1953年生]]
[[Category:存命人物]]