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弥勒菩薩
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{{観点|date=2010年8月}} {{Redirect|弥勒}} <!--{{Redirect|マイトレーヤ|同名のホーリーネームを名乗った元オウム真理教幹部|上祐史浩}}:どうでもよい--> {{統合文字|薩}} [[画像:MaitreyaSeated.JPG|right|200px|thumb|弥勒菩薩]] '''弥勒菩薩'''(みろくぼさつ)、[[サンスクリット|梵名]]'''マイトレーヤ'''(Skt.मैत्रेय [maitreya])、パーリ名'''メッテーヤ''' (Pali. metteyya मेत्तेय्य)は[[仏教]]の[[菩薩]]の一尊である。一部の大乗経典では字(あざな)が阿逸多 Ajita とされているが、[[スッタニパータ]]第五章や、[[中阿含経]]中の説本経などの初期経典の記述では、弥勒と阿逸多は別人である。弥勒はインドの波羅奈(バーラナシー)国に生まれ[[釈迦仏]]の化導を受けて、人寿八万歳の未来においてその時代の[[仏陀]]となるという[[記別]]を受け、また阿逸多は仏陀ではなく[[転輪聖王]]となるという[[記別]]を受けている。 弥勒は音写であり、「慈しみ」(Skt: maitrī मैत्री, Pali: mettā मेत्ता)を語源とするため、慈氏菩薩(”慈しみ”という名の菩薩)とも意訳する。 [[三昧耶形]]は蓮華上の塔、賢瓶(水瓶)。[[種子 (密教)|種子]](種字)はयु(yu)。 == 未来仏 == {{Buddhism}} 弥勒は[[ゴータマ・シッダッタ]](悟りを開いたのちは[[仏陀]]、[[釈迦]]牟尼仏現在仏)の次に[[仏陀|ブッダ]]となることが約束された[[菩薩]](修行者)で、シッダッタの入滅後56億7千万年後の未来に姿を現れて、多くの人々を救済するとされる。それまでは[[兜率天]]で修行(あるいは説法)しているといわれ、中国・朝鮮半島・日本では、弥勒菩薩の兜率天に[[往生]]しようと願う信仰(上生信仰)が流行した。 前述のように弥勒の下生は56億7千万年後とされているが、この気の遠くなる年数は、弥勒の兜卒天での寿命が4000年であり、兜卒天の1日は地上の400年に匹敵するという説から、下生までに4000×400×12×30=5億7600万年かかるという計算に由来する。そして、後代になって5億7600万年が56億7000万年に入れ替わったと考えられている。 他の古い経典では3000年後とするものもあり、その未来仏の出現する時代は厳密には定かではなく「遠い未来」の比喩ではないかとの説もある。弥勒菩薩は[[バラモン]]として娑婆世界に出世して、シッダッタ同様に[[出家]]したのち竜華樹下で[[悟り]]を得て、三度にわたり説法を行い多くの人々を救うという(これを竜華三会という)。『弥勒下生経』には、初会96億、二会94億、三会92億の衆生を済度すると説いている。なお、現在の弥勒はまだ修行者(菩薩)だが、遠い未来の下生の姿を先取りして'''弥勒如来'''、'''弥勒仏'''と呼ばれることもあり、[[如来形]]<ref>http://kotobank.jp/word/%E5%A6%82%E6%9D%A5%E5%BD%A2 如来形とは</ref>の仏像も作られている<ref>http://narabungei.blog4.fc2.com/blog-entry-38.html 奈良の文化と芸術 当麻寺の塑像弥勒仏坐像</ref>。 『観弥勒菩薩上生兜率天経』、『弥勒下生経』、『弥勒大成仏経』の3本で『弥勒三部経』と呼ぶことがある。また、[[浄土宗]]系の『[[無量寿経]]』には、[[阿弥陀仏]]の[[本願]]を後世の苦悩の衆生に説き聞かせるようにと、釈迦牟尼仏から弥勒菩薩に付属されている。 仏教の中に未来仏としての弥勒菩薩が登場するのはかなり早く、すでに『[[阿含経]]』に記述が見える。この未来仏の概念は[[過去七仏]]から発展して生まれたものと考えられている。 == 下生信仰 == 弥勒信仰には、上生信仰とともに、下生信仰も存在し、中国においては、こちらの信仰の方が流行した。下生信仰とは、弥勒菩薩の兜率天に上生を願う上生信仰に対し、弥勒如来の下生が56億7千万年の未来ではなく現に「今」なされるからそれに備えなければならないという信仰である。 [[浄土信仰]]に類した上生信仰に対して、下生信仰の方は、弥勒下生に合わせて現世を変革しなければならないという[[終末論]]、救世主待望論的な要素が強い。そのため、反体制の集団に利用される、あるいは、下生信仰の集団が反体制化する、という例が、各時代に数多く見られる。[[北魏]]の[[大乗の乱]]や、[[北宋]]・[[南宋]]・[[元 (王朝)|元]]・[[明]]・[[清]]の[[白蓮教]]が、その代表である。 日本でも[[戦国時代 (日本)|戦国時代]]に、弥勒仏がこの世に出現するという信仰が流行し、[[ユートピア]]である「弥勒仏の世」の現世への出現が期待された。一種のメシアニズムであるが、弥勒を穀霊とし、弥勒の世を稲の豊熟した平和な世界であるとする農耕民族的観念が強い。この観念を軸とし、東方海上から弥勒船の到来するという信仰が、[[弥勒踊り]]などの形で太平洋沿岸部に展開した。[[江戸時代|江戸期]]には富士信仰とも融合し、[[元禄]]年間に[[富士講]]の行者、[[食行身禄]]が活動している。また[[百姓一揆]]、特に世直し一揆の中に、弥勒思想の強い影響があることが指摘されている。 == 唯識論師 == 300年前後に、インドの[[瑜伽行唯識学派]]の論師として[[唯識]]説を説く開祖の一人。後世の伝説によって、前述の未来仏としての弥勒菩薩と同一視された。著作に『[[瑜伽師地論]]』(漢訳説)、『[[大乗荘厳経論]]』、『[[中辺分別論]]』、『[[現観荘厳論]]』、『[[法法性弁別論]]』、『[[究竟一乗宝性論]]』(チベット説)などがある。 チベットでは、『瑜伽師地論』は[[無着]]菩薩造となっており、『究竟一乗宝性論』が弥勒(マイトレーヤ)造となっているが、漢訳では'''安慧'''([[スティラマティ]])造としている。 == ミスラ神との関係 == {{See also|ミトラ教|阿修羅}} [[ミスラ]]は[[インド神話]]における[[アーディティヤ神群]]の一柱ミトラと起源を同じくし、古くは古代[[アーリア]]において信仰されていた契約の神だった<ref>*フランツ・キュモン『ミトラの密儀』小川英雄訳 [[平凡社]](1993年)[[スティグ・ヴィカンデル]]「ミスラスの秘儀研究」(『アーリヤの男性結社』[[言叢社]]収録、1997年)</ref>。[[ゾロアスター教]]においては中級神[[ヤザタ]]の一柱とされ、英雄神、太陽神とされる。ただし、教祖[[ゾロアスター]]は、ミスラをはじめとする神々ではなく、[[アフラ・マズダー]]に対してのみ崇拝をすべきだと宗教改革をしたため、周辺のアーリア人の宗教に比べ、ミスラ神は低く位置づけられている。また、古代ギリシャ・ローマにおいてはミトラースと呼ばれ、太陽神・英雄神として崇められた。ミスラは[[クシャーナ朝]]では[[バクトリア語]]形のミイロ(Miiro)と呼ばれ、この語形が弥勒の語源になったという説もある<ref>『松本文三郎 弥勒浄土論・極楽浄土論』 平凡社東洋文庫 2006年、[[前田耕作]]『巨像の風景 インド古道に立つ大仏たち』 中公新書 1986年、同『バクトリア王国の興亡 ヘレニズムと仏教の交流の原点』 レグルス文庫:第三文明社 1992年</ref>。 ==ミルク神== [[画像:Miruku mask in Okinawa-Japan.jpg|right|thumb|ミルクの仮面(那覇市内のホテルで撮影)]] 沖縄県では、「ミルク神」、「ミルクさん」と呼び、弥勒信仰が盛んである。祭りでは、笑顔のミルク仮面をつけたミルク神が歩き回る。弥勒菩薩の化身とされた[[布袋]]との関係が指摘されている。 == 造像例 == [[画像:Bonji9.jpg|thumb|弥勒菩薩を表す梵字 『ユ』と読む]]弥勒菩薩像はインドでは水瓶を手にする像として造形されたが、中国においては、唐までは足を交差させ椅子に座る像として造像され、元・明時代以降は弥勒の化身とされた[[布袋]]として肥満形で表された。一方、飛鳥時代の日本では半跏思惟像として造像が行われた。椅坐して左足を下ろし、右足を上げて左膝上に置き、右手で頬杖を付いて[[瞑想]]する姿である。大阪・[[野中寺]]の金銅像(重文)が「弥勒菩薩」という銘文をもつ最古の半跏思惟像である。[[京都]]の[[広隆寺]]の弥勒菩薩像(木像)は特によく知られており、[[国宝]]に指定されている(→[[弥勒菩薩半跏思惟像]])。ただし、半跏思惟像の全てが弥勒菩薩像であるとは限らない。[[平安時代]]・[[鎌倉時代]]には、半跏思惟像は見られなくなり、立像や坐像として表されるようになる。京都・[[醍醐寺]]の[[快慶]]作の木像などがその作例である。 日本で広く目にされている弥勒菩薩像に、50円切手の図案がある。これは[[中宮寺]]の木造菩薩半跏像である。 弥勒如来像としては、前述の[[奈良]]の東大寺の木像(通称「試みの大仏」)(重文)や、[[当麻寺]]金堂の塑像(奈良時代、国宝)、[[興福寺]]北円堂の[[運慶]]一門作の木像(国宝)などが知られる。 <gallery> 画像:岩戸寺 弥勒菩薩像P9019178.jpg|[[岩戸寺 (丹波市)]]弥勒菩薩像 Image:Maitreya Koryuji.JPG|[[京都]] [[広隆寺]] Image:Bodhisattva Chuguji.JPG|奈良 中宮寺 Image:Maitreya Yachuji.JPG|大阪 [[野中寺]] </gallery> == 真言 == オン・マイタレイヤ・ソワカ(oṃ maitreya svāhā) [[画像:Maitreya-01.JPG|thumb|布袋]] == 布袋像 == 日本では[[七福神]]の一人として知られる[[布袋]]は、[[中国]]では、弥勒の化身とされ、下生した'''弥勒如来'''として仏堂の正面にその破顔と太鼓腹で膝を崩した風姿のまま祀られている。 ==脚注== <references /> == 関連項目 == {{Commonscat|Maitreya}} *[[仏の一覧]] == 外部リンク == *[http://www10.ocn.ne.jp/~mk123456/miku.htm 弥勒菩薩 古寺散策] *[http://ja.rael.org/rael 弥勒菩薩ラエル] {{DEFAULTSORT:みろくほさつ}} [[Category:菩薩]] [[Category:浄土教]] [[Category:浄土三部経]] [[Category:唯識]] [[Category:ミトラ教]] [[ml:മൈത്രേയന്]]
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