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工作機械
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'''工作機械'''(こうさくきかい、machine tool)は、[[金属]]、[[木材]]、石材、樹脂等に切断、穿孔、研削、研磨、圧延、鍛造、折り曲げ等の加工を施すための機械である<ref name="jpo-card-K7">[https://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/pdf/card/K7.pdf 意匠分類定義カード(K7)] 特許庁</ref>。一般に加工対象物または工具の運動(回転または直線移動)によって、加工対象物を削り取り目的の形状に加工する。工作機械を構成する要素は3つあり、加工対象物または工具に運動を与える動力、動力を特定の運動に変える案内機構、加工対象物を削り取る加工工具からなる。 おもな工作機械として、旋盤、ボール盤、中ぐり盤、フライス盤、歯切り盤、研削盤などがある。 近年では、数値制御を行う[[NC加工]]で、機械加工を自動化した工作機械が主流である。また、機械加工以外の作業も自動化するために、工具と加工対象物を自動で交換するATC (Automatic Tool Changer) ・APC (Automatic Pallet Changer)を搭載するものがある。これらの機能を搭載した工作機械は「マシニングセンタ」「ターニングセンタ」などと呼ばれている。 <!-- NC機能を持ち合わせていない、オペレータが手でハンドルなどを操作するタイプの工作機械を、汎用機という。汎用機を製造するメーカは国内ではわずか数社となってしまった。それに汎用旋盤や汎用フライス盤などの汎用機は、取り付けた刃物の「回転数」や工作テーブルの速度を意味する「送り速度」を、加工するワークの材質や切り込み量から適宜選んで加工しなければならないし、また自動的に機械が停止するわけではないので、削り込みすぎないように、常に作業者が機械と向き合っていなければならない場合が多い。NC機ではありえない面倒な作業でもあり、また生産効率の低さから敬遠されがちである。おもに単品加工向きと言えよう。また現在では汎用機を扱う経験を積んだ熟練者は、高齢の人が多い。NCを主体とする工作機械を操作するオペレータとは相容れない理由はここにあると言われている。 --> <!-- ==工作機械の発展と母性原理== 現存するすべての機械は、いずれも何らかの工作機械から生み出されている。そのため工作機械のことを母なる機械-マザーマシン-と呼ばれる。現代の工作機械もまた、歴代の工作機械から生み出された。これは、「はじめて作られた[[コンパイラ]]は何でコンパイルされたか」という疑問と同じく、はじめの工作機械はどうやって作られたかという疑問が出てくる。 これについて明確な答えはないが、有史前に職人が手作業で作り上げたと推測される。またおそらく、単純に全ての機械の生みの親と言えるべき工作機械が存在していたわけではなく、ほぼ同時期にいくつもの工作機械が手作業で作り出されたと考えられる。 初期の工作機械の精度は悪かったと考えられる。歴代の技術者の努力によって、精度の高い工作機械が作られ、それがさらに精度の高い工作機械を生み出すことを繰り返し、今の工作機械の精度が得られるようになった。機械の精度を高めるために、[[キサゲ]]や[[ラッピング (加工)|ラッピング]]という金属加工の技術が編み出された。キサゲとは、木の棒の先に、超硬バイトをつけて0.1μm単位で削る加工方法である。この手法で削られた金属面は、ウロコ状の模様になる。目的として、摺動面に油だまりを作り摺動摩擦を軽減するのと、0.1μm単位で機械の部分的な精度を向上させる。しかしながら、この手法は、高度な習得技術を必要として作業時間もかかる。このために、摺動面を持つような工作機械は高額になるといえる。 ところで工作機械には「工作機械以上の精度で部品を生み出すことが出来ない」という母性原理が存在する。この原理を真に受けると、このように次第に精度を上げてきた工作機械の歴史には矛盾があるように感じる。 しかしこれは、例えば 10μm の精度の工作機械が生み出す部品は、必ず 10μm の誤差があるわけではない(1μm=0.001mm)。精度 10μm の工作機械を用いてまったくおなじように 1000 個部品を作ってみると、出来る部品の誤差が ±10μm の範囲に収まるという意味であり中には 1 個くらい ±1μm の部品が出来る可能性がある。選りすぐられた精度の高い部品のみを使うことで、母性原理に反せず工作機械の精度を向上させることができる。また、職人が砥石等を使って精度を上げた部品の採用や誤差が出にくいように設計する工夫なども精度向上の歴史を担ってきている。 --> ==工作機械の歴史== 工作機械がいつ頃発明されたかは定かではない。[[紀元前12世紀|紀元前1200年]]頃の[[ミケーネ]]の墳墓から、旋盤によって加工されたと考えられる木鉢が発掘されている。[[紀元前6世紀]]頃、[[エトルリア]]や[[ケルト人|ケルト]]の中に、高度な旋盤技能を持つ人がいたと、発掘品から考えられている。 旋盤の技術は紀元前 2 世紀頃にはヨーロッパや近東にも広がった。工作機械が劇的に発展したのは 、[[14世紀]]以降で、これはまず14 世紀の機械[[時計]]の発明によって加工精度が必要になったためである。しかし、機械時計は対象物が小さく、比較的大きな物に対する工作機械が登場するのは18 世紀の[[蒸気機関]]の発明により、ピストンやシリンダを高精度に加工する時代まで待たないといけない。 20世紀後半になると[[コンピュータ]]の発明により、工作機械の自動制御化 ([[ロボット]]化) が進められた。 ==工作機械の種類== <!-- 工作機械には、大きく分けて'''汎用工作機械'''と'''単能工作機械'''の2種が存在する。前者は旋盤のように様々な加工をこなすことができる反面、十分な精度を出すには高い技術と熟練を要する。後者はボール盤のように単一の作業しかこなせない代わりに操作が容易で、多種の単能機械を組み合わせることで高精度の部品を大量に生産できる。この違いが顕著に示された例が[[第二次世界大戦]]の日本とアメリカで、熟練職人の操作する汎用工作機械に頼っていた日本の軍需工業が彼らの徴兵によって弱体化したのに対し、アメリカは経験に乏しい作業員でも精度の出せる単能工作機械を大量に駆使して高い生産力を維持し、物量でドイツや日本を圧倒したのである。 --> *[[旋盤]] ([[:en:Lathe|Lathe]]) -[[バイト (工具)|バイト]] ([[:en:Tool bit|Tool bit]]) **[[タレット旋盤]] ([[:en:Turret lathe|turret lathe]]) *[[フライス盤]] ([[:en:Milling machine|milling machine]]) -[[フライス (工具)|フライス]] ([[:en:Milling cutter|milling cutter]]) 、[[エンドミル]] *[[形削り盤]] ([[:en:Shaper|shaping machine]]) -バイト *[[平削り盤]] ([[:en:Planer (metalworking)|Planer]]) -バイト *[[ボール盤]] ([[:en:Drill|drilling machine]]) -[[ドリル (工具)|ドリル]]、[[リーマー]] ([[:en:Reamer|reamer]]) 、[[タップ (工具)|タップ]] *[[中ぐり盤]] (中刳盤、[[ボーリング]]・マシン、[[:en:Boring (mechanical)|boring]] machine) -バイト *[[放電加工機]] (electrical discharge machine) **ワイヤーカット放電加工機 **形彫放電加工機 *[[ブローチ盤]] (broaching machine) -[[ブローチ (工具)|ブローチ]] *[[歯切り盤]] (gear cutting machine) **[[ホブ盤]] ([[:en:Hobbing machine|gear hobbing machine]]) -[[ホブ]] **[[歯車形削り盤]] (gear shaping machine, gear shaper) -[[ラックカッタ]]、[[ピニオンカッタ]] *[[グラインダー|研削盤]] ([[:en:Grinding machine|grinding machine]]) -[[砥石]] *[[コンターマシン]] *[[帯鋸盤]] *[[マシニングセンタ]] (machining center, [[:en:Milling machine|CNC milling machine]]) *[[ウォータジェット|ウォータージェット加工機]] *[[レーザー加工機]] *電子ビーム加工機 *[[ホーニング加工機]] *[[電解加工機]] (electro chemical machining、ECM) *[[バリ取り・面取り機]] *[[電解バリ取り機]] (electro chemical deburring machining、ECDまたはECDM) *裁断機 **シャーやシャーリングなどと呼ばれる。鋼板を切断するための機械である。機械式と液圧式があり、機械式プレス機と同様にモーターで発生させた運動エネルギーをフライホイールへ蓄える構造になっている。板厚4mm程度までの鋼板には機械式が使われ、板厚3mm程度より厚い鋼板には液圧式が使われるようである。小型のものは単体であるが、3'×6'や4'×8'のような大きな鋼板を加工するような大型のものは、裁断機の他に母材を乗せておく台や切り落とした鋼板を搬出するベルトコンベアや搬出された鋼板を受ける台などで構成される。切断寸法はバックゲージの当て物を前後に動かすことによって無段階に調節できる。切断寸法が大きくなるにつれて、機械に投入した鋼板が自重で垂れ下がり正確な寸法が出なくなる。これを防止するために、バックゲージの上側には電磁石の付いたベルトコンベアがあり、鋼板を磁力で吸い付けるようになっている。 == 参考文献 == * [[日本規格協会]]編『JISハンドブック〈13〉工作機械』日本規格協会(2001年1月) [[ISBN]]978-4542170131 * 福田力也『工作機械入門 (機械工学入門シリーズ) 』[[理工学社]] ISBN978-4844522546 * 清水伸二『初歩から学ぶ工作機械―共通な基本構造と仕組みがわかる』[[大河出版]] ISBN978-4886617217 * 伊東誼・森脇俊道『工作機械工学 (機械系大学講義シリーズ) 』[[コロナ社 (出版社)|コロナ社]] ISBN978-4339040685 == 出典 == {{Reflist}} ==関連項目== *[[機械加工]] (machining) *[[切削工具]] *[[切削油]] *[[割り出し盤]] *[[産業用ロボット]] *[[数値制御]] - [[NC加工]] **[[CNC]] (コンピュータ数値制御) *[[主軸]] **[[主軸台]] **[[主軸端]] **[[カッタスピンドル]] *[[電解加工]] *大きさによる分類 **小型(総軸容量~2馬力) **中型(総軸容量~20馬力) **大型(総軸容量20馬力~) {{DEFAULTSORT:こうさくきかい}} [[Category:工作機械|*こうさくきかい]] [[Category:製造]] [[Category:技術史]] [[Category:ロボット工学]]
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