川尻哲郎のソースを表示

{{Infobox baseball player
|選手名             = 川尻 哲郎
|所属球団           = 群馬ダイヤモンドペガサス
|役職               = 監督
|背番号             = 91
|選手写真ファイル名 = 
|写真サイズ         = 
|写真のコメント     = 
|国籍               = {{JPN}}
|出身地             = [[東京都]][[中野区]]
|生年月日           = {{生年月日と年齢|1969|1|5}}
|没年月日           = 
|身長               = 178
|体重               = 87
|利き腕             = 右
|打席               = 右
|守備位置           = [[投手]]
|プロ入り年度       = {{NPBドラフト|1994}}
|ドラフト順位       = ドラフト4位
|初出場             = 1995年4月28日
|最終出場           = 2005年7月4日
|経歴               = <nowiki></nowiki>
* [[日本大学第二中学校・高等学校|日本大学第二高等学校]]
* [[亜細亜大学硬式野球部|亜細亜大学]]
* [[日産自動車硬式野球部|日産自動車]]
* [[阪神タイガース]] (1995 - 2003)
* [[大阪近鉄バファローズ]] (2004)
* [[東北楽天ゴールデンイーグルス]] (2005)
|経歴補足題         = 監督・コーチ歴
|経歴補足           = <nowiki></nowiki>
* [[群馬ダイヤモンドペガサス]] (2013 - )
}}
{{存命人物の出典明記|date=2013年10月}}
'''川尻 哲郎'''（かわじり てつろう、[[1969年]][[1月5日]] - ）は、[[東京都]][[中野区]]出身の元[[プロ野球選手]]（[[投手]]）。現在は[[ベースボール・チャレンジ・リーグ|BCリーグ]]・[[群馬ダイヤモンドペガサス]]の監督を務める。

== 来歴・人物 ==
=== プロ入り前 ===
[[亜細亜大学硬式野球部|亜細亜大学]]時代は[[小池秀郎]]、[[高津臣吾]]の控えとして、[[東都大学野球連盟|東都大学]]通算24試合に登板し4勝1敗。その後、[[日産自動車硬式野球部|日産自動車]]に入社。投球フォームを[[サイドスロー]]に変えて頭角を現し、チームのストッパーとなる。[[1992年]]にはチームを[[都市対抗野球大会|都市対抗]]出場に導き、[[1993年]]にも前年に続いて都市対抗に出場。同年の[[社会人野球日本選手権大会|社会人野球日本選手権]]では準優勝、敢闘賞を獲得する。[[1994年]]には3年連続となる都市対抗出場、社会人野球日本選手権では2年連続準優勝と大活躍、日本代表にも選出される。同年ドラフト4位で[[阪神タイガース]]に入団。

=== プロ入り後 ===
[[1995年]][[4月28日]]の[[東京ヤクルトスワローズ|ヤクルトスワローズ]]戦ではプロ初登板初勝利。[[1996年]]には自己最多となる13勝をマーク、9月には[[月間MVP (日本プロ野球)|月間MVP]]を獲得する。以降は同い年の[[藪恵壹]]とともに1990年代後半・低迷期の阪神を支える存在となる。

しかし、[[1997年]]には開幕投手を務め同年から各地の球場で、試合中に[[レーザーポインター]]で投手の視界を遮る悪戯が多発していた。1998年5月の甲子園での試合では、ヒーローインタビューに応じる川尻の顔に、赤い光線が何度も走る様子がTV画面ではっきりと映り、各局のニュースでも採りあげられ、全国的な話題となった。同年、[[プロ野球脱税事件]]に[[小久保裕紀]]、[[波留敏夫]]らとともに関与していたことが明らかとなり、翌[[1998年]]に3週間の出場停止処分を受けることとなった。しかし、処分が解けた後は総崩れの投手陣を救う投球を見せ、[[5月26日]]のでの対[[中日ドラゴンズ]]戦（[[倉敷マスカットスタジアム]]）では[[矢野燿大]]とのバッテリーで[[ノーヒットノーラン]]を達成、5月の月間MVPを獲得。[[1998年のオールスターゲーム (日本プロ野球)]]にも出場し、2年ぶりの10勝を達成。さらに、同年オフの[[日米野球]]では[[カート・シリング]]と投げ合い、[[メジャーリーグベースボール|MLB]]選抜を0点に抑える投球を見せた。日米野球史上初完封目前の9回一死で死球を与え、監督の[[長嶋茂雄]]によって[[大塚晶文]]に交代させられた。[[2000年]]にも10勝を挙げ、またも日米野球で同僚の[[葛西稔]]、[[新庄剛志]]とともに大活躍を見せた。日米野球の好投により、メジャーリーグから誘いがあったが「まだメジャーにいくほどの実力ではない」と、断っている。

翌[[2001年]]は[[3月30日]]の[[読売ジャイアンツ]]との[[開幕戦]]で3対12と大敗していたため、6番手として調整のためにマウンドに上がるも[[清水隆行]]に[[満塁]][[本塁打]]を浴びた。結果的に巨人に1994年の[[福岡ソフトバンクホークス|福岡ダイエーホークス]]に並ぶ開幕戦最多得点記録（17点）を献上した。その後も不振で、1勝6敗、防御率は6.38の成績に終わった。しかし、同年オフの契約更改の席でこれまでの実績を盾に年俸のアップを要求、認められない場合は[[ポスティングシステム]]でのメジャー移籍を要求。球団、ファンの両方から大いに反発を買う。この騒動は新監督の[[星野仙一]]の仲裁で収まるが、その後、[[2002年]]は故障で出遅れてしまい一軍での初登板が[[7月4日]]だったものの、[[藤川球児]]、[[安藤優也]]、[[藤田太陽]]といったローテの谷間の中では、5勝4敗、防御率3.02と一番の成績を残した。メジャー行きは断ったものの、[[新庄剛志]]ら知己からメジャーの情報は細かく聞き出しており、球界再編時はメジャー行きも視野に入れていたという。優勝を決めた2003年[[9月15日]]には、ケガのため二軍調整中だった藪、[[濱中治]]らが「これまでの功労者」として一軍帯同・胴上げ参加を認められたが、その年一軍登板の少なかった川尻は、胴上げ参加を「俺の行く所じゃない」と拒否し、[[2003年の日本シリーズ|日本シリーズ]]にも登板機会は無かった。[[2003年]]オフに[[前川勝彦]]との交換[[トレード]]で[[大阪近鉄バファローズ]]に移籍。

しかし、翌[[2004年]]には[[プロ野球再編問題 (2004年)|球界再編問題]]でオリックスとの合併を迎える。この時には自身の登板日にも拘らず、試合開始直前まで熱心に署名活動に参加したり、登板のない日には試合に出場する他の選手に「後は俺がやっておくから、安心して試合に行ってこい」と声をかけ、[[吉田秀彦]]ら交友関係のある友人に協力を求めるなど、精力的に活動し、最後まで球団合併阻止に力を尽くした。

同年オフの分配ドラフトで[[東北楽天ゴールデンイーグルス]]に移籍。しかし、僅か2試合の登板に終わり、[[2005年]]に[[戦力外通告]]を受け、現役を引退し、緊急地震速報システムメーカー（3Softジャパン）の顧問に転身し、2006年緊急地震速報装置の特約店（ユニゾン）を仙台で設立。阪神時代の1995年に[[阪神・淡路大震災]]を経験しており、「人の命を守りたい」と思ったからだという。2009年5月に解雇され、給与の未払い（08年1月から09年5月に解雇されるまでの1年5か月分）を理由に同社を提訴した<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091217-OYT1T00050.htm?from=y10 元プロ野球投手、給料支払い求め勤務先提訴]　読売新聞</ref>が、2010年10月15日に雇用契約を結んでいたとは断定できないとされ、敗訴した<ref>[http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20101015084.html 元阪神の川尻さん　都内の会社へ賃金請求で敗訴] スポニチ</ref>。

2007年、[[松坂大輔]]がジャイロ回転のスライダーを投げているのではないかと噂になった時、ジャイロ回転のボールを投げられる投手としてTV各局の取材を受け、実際に投げてみせた。その際、現役時代より太っていたため、[[ますだおかだ]]が自身のラジオ内で「[[亀山努]]以来の太り方」とネタにしていた。

その後は、[[宮城テレビ放送|ミヤギテレビ]]の野球解説者を務めていたが、[[2013年]][[3月15日]]に[[群馬ダイヤモンドペガサス]]の投手コーチに就任することが発表された。[[2014年]]からは監督に就任する<ref>[http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2013/10/10/kiji/K20131010006784520.html ＢＣ群馬　元阪神・川尻哲郎氏が新監督就任] スポーツニッポン</ref>。

== プレースタイル ==
{{スポーツ選手の出典明記|プレースタイル|section=1|date=2013年10月}}
* 阪神時代、開幕投手を打診されながら「開幕投手をしたって年俸が上がるわけじゃない」と発言したり、1997年の脱税事件関与、2001年のメジャー移籍騒動をはじめとする契約更改でのトラブルの多さから「お騒がせ男」のイメージが付いて回った。しかし、2004年の球界再編問題での活躍や、ファンへの対応などの評判は良かった。
* 入団当初は球速が140km/hを越えていたが、年々球速が落ちた。しかし、変化球に磨きをかけ、[[ジャイロボール]]を習得するなどした。持ち球は、[[スライダー (球種)|スライダー]]・[[シンカー・スクリューボール|シンカー]]・[[シュート (球種)|シュート]]など。
* かつては[[皆川睦雄]]、[[小林繁]]、[[上田次朗]]ら多くのサイドスローの先発投手がいたが、現在はサイドスローの投手はリリーフでの起用が多くなっており、先発投手はほぼ皆無である。特に[[斎藤雅樹]]がケガのために登板数が減った1998年以降は唯一の先発サイドスローの生き残りと言われていた。

== 詳細情報 ==
=== 年度別投手成績 ===
{| {{投手成績|リーグ=日本プロ野球}}
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1995}}
|rowspan="9" style="text-align:center;"|[[阪神タイガース|阪神]]
|29||20||3||1||0||8||11||0||--||.421||612||148.0||130||18||36||7||11||105||1||3||62||51||3.10||1.12
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1996}}
|37||19||3||1||0||13||9||1||--||.591||654||157.1||159||12||41||6||8||127||0||2||59||57||3.26||1.27
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1997}}
|32||20||2||2||0||5||14||2||--||.263||543||124.0||146||10||38||2||7||89||1||1||59||54||3.92||1.48
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1998}}
|25||25||4||1||1||10||5||0||--||.667||660||158.2||150||13||52||5||8||88||0||1||56||50||2.84||1.27
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1999}}
|18||16||1||1||0||3||5||0||--||.375||391||91.2||105||10||23||0||5||66||0||3||50||46||4.52||1.40
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2000}}
|26||21||1||1||0||10||7||0||--||.588||566||136.1||129||15||38||3||9||105||0||0||57||48||3.17||1.22
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2001}}
|21||7||0||0||0||1||6||0||--||.143||231||48.0||71||6||15||3||5||28||1||1||38||34||6.38||1.79
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2002}}
|15||12||2||0||0||5||4||0||--||.556||335||83.1||81||7||13||1||2||59||0||3||29||28||3.02||1.13
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2003}}
|2||1||0||0||0||1||1||0||--||.500||26||5.0||10||1||1||0||0||5||0||0||5||5||9.00||2.20
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2004}}
|style="text-align:center;"|[[大阪近鉄バファローズ|近鉄]]
|20||20||4||0||1||4||9||0||--||.308||524||122.2||142||16||29||1||5||70||0||1||60||58||4.26||1.39
|-
|style="text-align:center"|{{by2|2005}}
|style="text-align:center"|[[東北楽天ゴールデンイーグルス|楽天]]
|2||2||0||0||0||0||1||0||0||.000||41||8.1||16||2||1||0||1||2||0||0||8||8||8.64||2.04
|-
!colspan="2"|通算：11年
|227||163||20||7||2||60||72||3||0||.455||4583||1083.1||1139||110||287||28||61||744||3||15||483||439||3.65||1.32
|}

=== 表彰 ===
* [[月間MVP (日本プロ野球)|月間MVP]]：2回 （1996年9月、1998年5月）
* 優秀[[JCB・MEP賞]]：1回 （1996年）

=== 記録 ===
{{出典の明記|date=2013年10月}}
;初記録
* 初登板・初勝利：1995年4月28日、対[[東京ヤクルトスワローズ|ヤクルトスワローズ]]4回戦（[[阪神甲子園球場]]）、7回表1死に2番手で救援登板、1回2/3無失点{{要出典|date=2013年10月}}
* 初奪三振：同上、7回表に[[古田敦也]]から{{要出典|date=2013年10月}}
* 初先発：1995年5月18日、対ヤクルトスワローズ9回戦（阪神甲子園球場）、5回1/3を1失点{{要出典|date=2013年10月}}
* 初先発勝利：1995年5月28日、対[[横浜DeNAベイスターズ|横浜ベイスターズ]]7回戦（阪神甲子園球場）、5回2/3を2失点（自責点1）{{要出典|date=2013年10月}}
* 初完投勝利：1995年6月17日、対[[中日ドラゴンズ]]10回戦（阪神甲子園球場）、9回5失点{{要出典|date=2013年10月}}
* 初完封勝利：1995年8月5日、対中日ドラゴンズ15回戦（[[ナゴヤ球場]]）{{要出典|date=2013年10月}}
* 初セーブ：1996年4月6日、対[[読売ジャイアンツ]]2回戦（[[東京ドーム]]）、7回裏に2番手で救援登板・完了、3回1失点{{要出典|date=2013年10月}}
;その他の記録
* 1000投球回数：2004年5月2日、対[[福岡ソフトバンクホークス|福岡ダイエーホークス]]8回戦（[[大阪ドーム]]）、9回表3死目に[[ペドロ・バルデス]]を二塁ゴロ併殺打に打ち取り達成　※史上297人目
* [[ノーヒットノーラン]]：1998年5月26日、対中日ドラゴンズ9回戦（[[岡山県倉敷スポーツ公園野球場|倉敷マスカットスタジアム]]）　※史上66人目
* [[オールスターゲーム (日本プロ野球)|オールスターゲーム]]出場：1回 （1998年）

=== 背番号 ===
* '''41''' （1995年 - 1997年）
* '''19''' （1998年 - 2003年、2005年）
* '''11''' （2004年）

== 関連情報 ==
=== 過去の出演番組 ===
* [[Dramatic Game 1844]]（2009年以降は出演していない）

== 脚注 ==
{{Reflist}}

== 関連項目 ==
* [[東京都出身の人物一覧]]
* [[阪神タイガースの選手一覧]]
* [[大阪近鉄バファローズの選手一覧]]
* [[東北楽天ゴールデンイーグルスの選手一覧]]
* [[ノーヒットノーラン達成者一覧]]
* [[亜細亜大学の人物一覧]]
* [[内田俊雄]] - [[亜細亜大学硬式野球部]]の恩師

{{群馬ダイヤモンドペガサス}}
{{群馬ダイヤモンドペガサス歴代監督|群馬ダイヤモンドペガサス|2014 - }}
{{阪神タイガース開幕投手|阪神タイガース}}
{{阪神タイガース1994年ドラフト指名選手}}

{{DEFAULTSORT:かわしり てつろう}}
[[Category:日本の野球選手]]
[[Category:亜細亜大学硬式野球部の選手]]
[[Category:日産自動車硬式野球部の選手]]
[[Category:阪神タイガース及びその前身球団の選手]]
[[Category:大阪近鉄バファローズ及びその前身球団の選手]]
[[Category:東北楽天ゴールデンイーグルスの選手]]
[[Category:野球解説者]]
[[Category:野球監督]]
[[Category:群馬ダイヤモンドペガサス]]
[[Category:東京都出身の人物]]
[[Category:1969年生]]
[[Category:存命人物]]