宮崎吾朗のソースを表示

{{記事名の制約|title=宮﨑吾朗}}
{{JIS2004}}
{{ActorActress
| 芸名 = 宮﨑 吾朗
| ふりがな = みやざき ごろう
| 画像ファイル = Goro Miyazaki.jpg
| 画像サイズ = 200px
| 画像コメント = [[2007年]][[1月]]、[[パリ]]にて
| 本名 = 宮﨑 吾朗（みやざき ごろう）
| 別名 = 宮崎 吾朗（みやざき ごろう）
| 出生地 = {{Flagicon|JPN}} [[東京都]]
| 死没地 = 
| 国籍 = {{JPN}}
| 血液型 = 
| 生年 = 1967
| 生月 = 1
| 生日 = 21
| 没年 = 
| 没月 = 
| 没日 = 
| 職業 = [[建設コンサルタント]]、[[映画監督]]
| ジャンル = [[映画]]
| 活動期間 = 
| 活動内容 = [[2006年]] - 
| 配偶者 = 
| 家族 = [[宮崎駿|宮﨑駿]]（父）<br />[[宮崎朱美|宮﨑朱美]]（母）<br />[[宮崎敬介|宮﨑敬介]]（弟）
| 公式サイト = 
| 主な作品 = <!--皆が認める代表作品を入力-->'''映画'''<br />『[[ゲド戦記 (映画)|ゲド戦記]]』（[[脚本]]・[[監督]]）<br />『[[コクリコ坂から]]』（監督）
----
'''音楽'''<br />『[[テルーの唄]]』（作詞）
| アカデミー賞 = 
| AFI賞 = 
| 英国アカデミー賞 = 
| セザール賞 = 
| エミー賞 = 
| ジェミニ賞 = 
| ゴールデングローブ賞 = 
| ゴールデンラズベリー賞 = 
| ゴヤ賞 = 
| グラミー賞 = 
| ブルーリボン賞 = 
| ローレンス・オリヴィエ賞 = 
| 全米映画俳優組合賞 = 
| トニー賞 = 
| 日本アカデミー賞 = 第30回優秀アニメーション作品賞
| その他の賞 = [[芸術選奨]]文部科学大臣新人賞
| 備考 = 
}}
'''宮﨑 吾朗'''（みやざき ごろう、[[1967年]][[1月21日]] - ）は、[[日本]]の[[ランドスケープアーキテクト]]、[[映画監督]]。公益財団法人[[徳間記念アニメーション文化財団]]理事。映画などのクレジットでは'''宮崎 吾朗'''（みやざき ごろう）とも表記する。父はアニメーション作家、映画監督の[[宮崎駿|宮﨑駿]]。[[版画家]]の[[宮崎敬介|宮﨑敬介]]は弟。

株式会社ムゼオ・ダルテ・ジブリ代表取締役、[[三鷹の森ジブリ美術館|三鷹市立アニメーション美術館]]館長、株式会社[[マンマユート団]]社長などを歴任した。

== 来歴 ==
=== 生い立ち ===
[[1967年]]、[[宮崎駿|宮﨑駿]]の長男として[[東京都]]にて生まれた<ref>「プロフィール」『[http://www.ghibli.jp/ged_02/30profile/ 映画「ゲド戦記」監督日誌 - 30profile]』[[スタジオジブリ]]、[[2005年]][[12月13日]]。</ref>。自宅を引越したため、[[1970年]]からは[[所沢市]]にて育つ。子供の頃から父のアニメーション企画などを見学していて、[[押井守]]とは度々顔を合わせており、現在でも交流がある。多忙な宮﨑駿は自宅に帰らないことも多く、一時は宮崎アニメを見ることが父親との唯一のコミュニケーションになっていた。幼少時から絵を描くことが好きで、宮﨑駿や押井守の映像作品のほか、[[藤子不二雄]]の漫画などを好んでいた。

[[埼玉県立所沢高等学校]]、[[信州大学]]農学部森林工学科（現・[[森林科学科]]）を卒業。高校では山岳部、大学では児童文化研究会に所属した。森林工学科を選んだのは自然環境やその保護・保全についての勉強をしたかったから。その学科のある大学の中で信州大学を選んだのは高校時に山岳部であり「山があるのは信州だしなあ」と思ったから<ref>[http://www.shinshu-u.ac.jp/intro/2006/09/5.html 「第5回　映画監督　宮崎吾朗氏（農学部卒）」] - 信大人百科</ref>。

=== ランドスケープアーキテクトとして ===
大学卒業後は[[ランドスケープコンサルタント]]の株式会社森緑地設計事務所に入社し、[[建設コンサルタント]]・[[環境デザイナー]]として公園緑地や都市緑化などの計画・設計に従事した。当時の会社は若くめちゃめちゃだったため、これを何とかしようとしていたら2-3年で仕事をほぼ一人前にこなせるようになったという。都内の児童公園や総合公園の設計、岡谷湖畔公園の一部設計、工業団地の景観設計などを行った。

その後、[[スタジオジブリ]]の[[鈴木敏夫]]から「宮さん（宮崎駿）がジブリの美術館をつくりたいと言ってる。ジブリにはそういうのがわかる人がいないんだけど、吾朗君、やらない?」<ref name="bunsyunp130-131">『週刊文春』53巻30号、130-131頁。</ref>と誘われた。見せられた宮崎駿のプランに刺激を受け、「やります」<ref name="agawa20110728132">『週刊文春』53巻30号、132頁。</ref>と回答し、森緑地設計事務所を退職した。

[[1998年]]、スタジオジブリに入社した<ref name="bunsyunp130-131"/>。[[三鷹の森ジブリ美術館]]の総合デザインを手がけ、運営会社である株式会社ムゼオ・ダルテ・ジブリの代表取締役に就任。三鷹の森ジブリ美術館竣工後は、[[2001年]][[10月1日]]から[[2005年]][[6月23日]]まで三鷹市立アニメーション美術館の初代館長を務めた。また、2001年[[10月]]には株式会社マンマユート団の初代社長にも就任する。2004年度の[[芸術選奨]]にて、芸術振興部門の文部科学大臣新人賞を受賞した<ref>「芸術選奨文部科学大臣新人賞」『[http://www.bunka.go.jp/1bungei/16-geijyutusenshou.html 平成16年度芸術選奨　受賞者及び贈賞理由]』[[文化庁]]。</ref>。

=== アニメーション演出家として ===
[[2006年]][[7月]]に公開されたスタジオジブリの長編[[アニメーション映画]]作品『[[ゲド戦記 (映画)|ゲド戦記]]』では、挿入歌『テルーの唄』の作詞とともに、脚本・監督を務めた。アニメーション、劇場用映画ともに初監督作品となった。本作では、アニメーターの仕事であるレイアウトでも参加している。その後は、三鷹市立アニメーション美術館で皿洗いをしたり<ref name="nishinaka20110801056">宮崎吾朗談、西中賢治取材・文「“スタジオジブリの貴公子”を週プレが叱咤激励!!――『コクリコ坂から』宮崎吾朗監督、ともに上を向いて歩こう!」『[[週刊プレイボーイ]]』46巻28号、[[集英社]]、[[2011年]][[8月1日]]、56頁。</ref><ref name="agawa20110728134">『週刊文春』53巻30号、134頁。</ref>、美術館の企画のアイディアを提案していた<ref name="agawa20110728134"/>。

2008年、[[神奈川近代文学館]]で開催された[[堀田善衞]]の展示会にジブリ担当のパートが設けられ、父が長年アニメ化を希望していて果たせなかった堀田善衛の作品を架空のアニメ映画の企画として立ち上げ、その作り絵を展示した。イメージボードとキャラクター設定を吾朗が、美術ボードを美術スタッフが担当。企画は『方丈記私記』『定家妙月記私抄』を原作とする「定家と長明」と「路上の人」の二本。このイメージボードは、「堀田善衞展 スタジオジブリが描く乱世。」として展示された。2010年には堀田善衞の故郷[[高岡市]]でも開催され、2012年には「定家と長明」の企画が[[下鴨神社]]の「『方丈記』800年記念」の一環として展示された。

2011年7月、自身の監督作品二作目となる『[[コクリコ坂から#劇場版アニメ|コクリコ坂から]]』が公開された。

2014年、初のテレビアニメ監督作品として『[[山賊の娘ローニャ]]』（NHK）が放送予定。製作はポリゴン・ピクチュアズ。スタジオジブリは協力という形となる。

== エピソード ==
; 三鷹市立アニメーション美術館
: スタジオジブリに移ってからは、「三鷹の森ジブリ美術館」の設立に携わり、3年がかりで開館にこぎつけた。宮崎駿や、実際に設計を担当する関係者らを取りまとめ、「宮崎駿のイメージに近いものをどうやって実現するか」<ref name="agawa20110728132"/>に腐心したという。しかし、駿の提案に対して吾朗が法律上の問題点を指摘すると、駿は「なんでそんな法律があるんだ!」<ref name="agawa20110728132"/>と食ってかかるなど、駿との間で議論が絶えなかった。
: 吾朗をスタジオジブリに誘った鈴木敏夫は、駿と議論を交わす吾朗について「宮さんの描くイメージで曖昧な部分があると、断固として受け付けなかった」<ref name="yorita20051215">依田謙一「世界一早い『ゲド戦記』インタビュー（完全版）」『[http://www.ghibli.jp/20special/000283.html スタジオジブリ - STUDIO GHIBLI - 世界一早い「ゲド戦記」インタビュー（完全版）]』[[スタジオジブリ]]、[[2005年]][[12月15日]]。</ref>と指摘しており、その姿勢について「非常に頼もしく思えた」<ref name="yorita20051215"/>と述懐している。その具体例として、鈴木は「宮さんは美術館を作る際も、ありとあらゆることに口を出しましたが、頭の中にあるものは空想の産物の場合もある。それに対して、吾朗君は『駄目なものは駄目』と明快だった」<ref name="yorita20051215"/>と説明している。そのうえで鈴木は「ジブリ美術館を完成させた上で、運営まで見事にやってのけてくれた」<ref name="yorita20051215"/>と語るなど、吾朗の仕事ぶりについて高く評価している<ref>依田謙一「世界一早い『ゲド戦記』インタビュー――鈴木敏夫プロデューサーに聞く」『[http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/ghibli/cnt_interview_20051226.htm 世界一早い「ゲド戦記」インタビュー　鈴木敏夫プロデューサーに聞く : １００人のジブリ : ジブリをいっぱい : エンタメ : YOMIURI ONLINE（読売新聞）]』[[読売新聞グループ本社]]、[[2005年]][[12月26日]]。</ref>。
; アニメーション演出家への転身
: 父である宮崎駿は、吾朗が『ゲド戦記』の監督を務めることに強く反対していた。駿は「あいつに監督ができるわけがないだろう」<ref name="yorita20051215"/>と指摘したうえで「絵だって描けるはずがないし、もっと言えば、何も分かっていないやつなんだ」<ref name="yorita20051215"/>と吾朗を厳しく批判した。さらに、駿は、吾朗を監督に推薦した鈴木敏夫に対して「鈴木さんはどうかしている」<ref name="yorita20051215"/>と激昂。しかし、『ゲド戦記』に登場する竜とアレンを描いた吾朗の絵を見せられると、駿は黙り込んでしまったという<ref name="yorita20051215"/>。なお、吾朗が描いた竜とアレンの絵は、『ゲド戦記』のポスターとしても使用されている。
: 宮崎がアニメーション演出家に転身すると知った[[日本テレビ放送網]]の[[氏家齊一郎]]から「後戻りするつもりでやっちゃダメだ。館長は辞めろ!」<ref name="nishinaka20110801056"/>と叱咤激励された。この氏家からのアドバイスもあり、宮崎は『ゲド戦記』の監督をやると決定した時点で、三鷹市立アニメーション美術館の館長を辞任している。
: また、『ゲド戦記』製作時に吾朗が描いた[[絵コンテ]]を鈴木敏夫が[[庵野秀明]]に見せたところ、庵野は「これは完全に宮崎アニメですね」<ref name="yorita20051215"/>と語ったとされる。また、庵野は吾朗が38歳だと知ると、鈴木に対して「どうしてもっと早くやらせなかったんだ」<ref name="yorita20051215"/>と指摘した。
: 同様に吾朗の絵コンテを見せられた[[大塚康生]]は、当初吾朗が絵コンテを描いたとは信じられず、鈴木に対して「ところで誰が描いたんですか」<ref name="yorita20051215"/>「いや、そうじゃなくて、吾朗君が指示して描いたのは誰ですか」<ref name="yorita20051215"/>と繰り返し質問した。しかし、吾朗本人が描いたと知ると「蛙の子は蛙だったんだ。びっくりしたなぁ」<ref name="yorita20051215"/>と語ったとされる。

== 人物像 ==
* 喫煙者<ref>[http://www.jti.co.jp/sstyle/entertainment/stylecafe/69/index.html 『たばこワールド』STYLE CAFE vol.69][[日本たばこ産業]]。</ref>。
* [[2008年]][[8月]]、[[長男]]が誕生した。
* [[川上量生]]によるインタビューで、「ファンなんですよ、父親の。... だから『別のアニメーションスタジオに行って映画監督をやってくれ』と言われて『はい』と答える動機が持てるかというと怪しい」と答えている<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/ghibli/cnt_interview_20110712.htm 吾朗さんはかわいそう？　宮崎吾朗監督インタビュー　聞き手・川上量生]</ref>。
*NHKで放送された、『コクリコ坂・父と子の300日戦争〜宮崎 駿×宮崎吾朗〜』では、父である宮崎駿が仕事で忙しく、幼少期は母子家庭に近い状態であったと語られている。

== 略歴 ==
* [[1967年]][[1月]] - 誕生。
* [[2001年]][[10月]] - 三鷹市立アニメーション美術館館長。
* 2001年10月 - 株式会社マンマユート団社長。
* [[2006年]][[7月]] - 『ゲド戦記』公開。
* [[2008年]]10月 - 「堀田善衞展 スタジオジブリが描く乱世。」公開。
* [[2011年]]7月 - 『[[コクリコ坂から#劇場版アニメ|コクリコ坂から]]』公開。

== 賞歴 ==
* [[2005年]][[3月]] - [[芸術選奨新人賞]]。

== 作品 ==
[[ファイル:Ghibli museum.png|thumb|200px|宮崎が手がけた[[三鷹市立アニメーション美術館]]]]
[[ファイル:Satsuki and Mei's House 01.JPG|thumb|200px|宮崎が手がけた[[サツキとメイの家]]]]
=== 映画 ===
* [[ゲド戦記 (映画)|ゲド戦記]]（[[2006年]]） - 脚本・監督
* [[コクリコ坂から]]（[[2011年]]） - 監督

=== テレビアニメ ===
* [[山賊のむすめローニャ|山賊の娘ローニャ]]（[[2014年]]） - 監督

=== CM ===
* [[読売新聞]]「杉浦茂のふうせんガムすけ」（[[2009年]]） - 監督

=== 音楽 ===
==== シングル ====
* テルーの唄（2006年）
** [[テルーの唄]] - 作詞

==== マキシシングル ====
* さよならの夏〜コクリコ坂から〜（2011年）
** 朝ごはんの歌 - 作詞（[[谷山浩子]]と共同）
** 初恋の頃 - 作詞

==== アルバム ====
* ゲド戦記 歌集（2006年）
** 数え唄 - 作詞
** 竜 - 作詞
** 黄昏 - 作詞
** 別の人 - 作詞
** 旅人 - 作詞
** ナナカマド - 作詞
** 空の終点 - 作詞
** 春の夜に - 作詞
** テルーの唄（歌集バージョン） - 作詞
** 時の歌（歌集バージョン） - 作詞（[[新居昭乃]]と共同）   
* コクリコ坂から 歌集（2011年）
** エスケープ - 作詞
** 朝ごはんの歌 - 作詞（谷山浩子と共同）
** 旗 - 作詞
** 春の風 - 作詞（谷山浩子と共同）
** 懐かしい街 - 作詞（谷山浩子と共同）
** 並木道 帰り道 - 作詞
** 雨 - 作詞（谷山浩子と共同）
** 初恋の頃（ALBUMバージョン） - 作詞（谷山浩子と共同）
** 赤い水底 - 作詞
** 紺色のうねりが - 作詞（宮崎駿と共同。[[宮沢賢治]]の原案）
** 愛をこめて。海 - 作詞

== 参考文献 ==
* 宮崎吾朗監督に聞く「このままじゃ終われない宿命を受け入れあえて挑む」（2011年7月8日、朝日新聞朝刊全面広告8、9面、映画・コクリコ坂から、[[川上量生]]と対談）
*[[阿川佐和子]]・宮崎吾朗談、柴口育子構成「阿川佐和子のこの人に会いたい――宮崎駿と机を叩いて、怒鳴り合いの喧嘩をしました。（監督を）『やめろ!』『やる!』と。」『[[週刊文春]]』53巻30号、[[文藝春秋]]、2011年7月28日

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist|3}}

== 関連項目 ==
* [[マンマユート団]]
* [[スタジオジブリ]]
* [[アーシュラ・K・ル＝グウィン]]
* [[夢と狂気の王国]]

==外部リンク==
*[http://www.ghibli.jp/ged_02/ 映画「ゲド戦記」監督日誌]
*[http://www.kanabun.or.jp/te0160.html 神奈川近代文学館／(財)神奈川文学振興会｜堀田善衞展　スタジオジブリが描く乱世。]

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  {{S-bus}}
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    | title  = [[マンマユート団|マンマユート団社長]]
    | years  = 初代：[[2001年]] - [[2005年]]
    | before = （新設）
    | after  = [[玉川典由]]
  }}
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  {{Succession box
    | title  = [[三鷹市立アニメーション美術館|三鷹市立アニメーション美術館館長]]
    | years  = 初代：[[2001年]] - [[2005年]]
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    | after  = [[中島清文]]
  }}
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[[Category:日本の映画監督]]
[[Category:日本のアニメーション監督]]
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