宇品線のソースを表示

{{Otheruses|広島駅と宇品駅を結んでいた日本国有鉄道の宇品線|広島電鉄の宇品線|広島電鉄宇品線}}
{{画像提供依頼|
#旅客営業時代の宇品線列車の写真
#旅客営業時代の宇品線の駅の写真
#宇品線（宇品四者協定線）の廃止時最終列車の写真
|date=2012年7月30日|cat=広島県|cat2=鉄道}}
{| {{Railway line header}}
{{BS-header|宇品線}}
{{BS-daten
| LNGE           = 5.9
| SPURWEITE      = 1067
| NEIGUNG        = <!-- 最急勾配 (&permil;) -->
| RADIUS         = <!-- 最急曲線 -->
| V-MAX          = <!-- 最高速度 (km/h) -->
| BILDPFAD_KARTE = 
| PIXEL_KARTE    = 
| IMAGE          = 19860814 upEnkogawa.jpg
| CAPTION        = 大洲口橋梁（南段原 - 大須口）を渡る<br />上り貨物列車（1986年8月）
| IMAGE_SIZE     = 200px
}}
{{BS-table}}
{{BS4||STRrg|STRq|STRrf|||[[芸備線]]|}}
{{BS4|BHFq|ABZqr+xr|eABZq+l|DSTq|0.0|[[広島駅]] [[ファイル:BSicon TRAM.svg|14px|link=広島電鉄本線|広島電鉄本線]]|[[広島貨物ターミナル駅|東広島駅]]|}}
{{BS2|exSTR|exSTR|||←[[山陽本線]]→|}}
{{BS2|exBHF|exSTR|0.4|''安芸愛宕駅''<ref group="*" name="stop" />||}}
{{BS2|exABZrg|exSTRrf||||}}
{{BS2|exWBRÜCKE|||''西蟹屋ガード橋''||}}
{{BS2|exBHF||1.2|''[[大須口駅]]''<ref group="*">1966年に駅から信号場に変更</ref>||}}
{{BS2|exBUE|||''大須口踏切''||}}
{{BS2|exWBRÜCKE|||''大洲口橋梁''||}}
{{BS2|exBUE|||''日の出踏切''||}}
{{BS2|exBHF||1.4|''東段原駅''<ref group="*" name="stop">1943年休止、実質廃止</ref>||}}
{{BS2|exBUE|||''段原新町踏切''||}}
{{BS2|exBUE|||''南段原踏切''||}}
{{BS2|exBHF||1.8|''[[南段原駅]]''||}}
{{BS2|exBUE|||''段原踏切''||}}
{{BS2|exBUE|||''比治山第三踏切''||}}
{{BS2|exBHF||2.4|''[[上大河駅|比治山駅]]''<ref group="*" name="stop" />||}}
{{BS2|exBHF||2.4|''[[上大河駅]]'' (II)|1947-|}}
{{BS2|exBUE|||''霞通り踏切''||}}
{{BS2|exBHF||2.7|''[[上大河駅]]'' (I)|-1947|}}
{{BS2|exHST||2.7|''比治山簡易停車場'' (I)|-1906|}}
{{BS2|exBUE|||''出汐踏切''||}}
{{BS2|exHST||2.9|''比治山簡易停車場'' (II)|-1919|}}
{{BS2|exBHF||3.3|''[[下大河駅]]''||}}
{{BS2|exBUE|||''旭町踏切''||}}
{{BS2|exHST||3.7|''丹那簡易停車場''|-1919|}}
{{BS2|exBUE|||''丹那踏切''||}}
{{BS2|exBHF||3.8|''[[丹那駅]]''||}}
{{BS2|exBHF||4.7|''下丹那駅''<ref group="*" name="stop" />||}}
{{BS2|exKBHFe||5.9|''[[宇品駅]]''||}}
{{BS-colspan}}
-----
{{Reflist|group="*"}}
|}
|}
[[ファイル:19860728 宇品線 上り貨物DE10.jpg|thumb|宇品四者協定線時代の上り貨物列車（宇品駅 - 丹那駅間 1986年7月）]]
'''宇品線'''（うじなせん）は、[[広島県]][[広島市]]の[[広島駅]]から南下し[[宇品駅]]までを結んでいた[[日本国有鉄道]]（国鉄）の[[鉄道路線]]である。現在は廃止されている。

== 概要 ==
当初は[[日清戦争]]の人員・物資輸送のための[[軍用鉄道|軍事専用線]]として建設された。開戦の[[1894年]]（[[明治]]27年）には[[山陽鉄道]]（現在の[[山陽本線]]）が広島駅まで開業したため、この広島駅と宇品港（現在の[[広島港]]）とを連絡するために、[[陸軍省]]の委託により山陽鉄道が軍用線を建設することになり、同年8月4日着工、8月20日竣工、[[8月21日]]に開業した。

以後、宇品港から日清戦争・[[日露戦争]]・[[太平洋戦争]]に出征・復員する兵士や物資の輸送を担った。[[1897年]]（明治30年）には山陽鉄道が陸軍省から借入れて一般旅客営業を開始し、[[1906年]]（明治39年）には[[鉄道国有法]]（同年施行）に基づき国有化されたが、[[1919年]]（[[大正]]8年）に旅客営業はいったん廃止され貨物専用線化された。旅客営業が復活したのは[[昭和]]初期であり、その運行は[[芸備鉄道]]（現在の[[芸備線]]の前身）に[[1930年]]（昭和5年）から[[1937年]]（昭和12年）まで委託されたが、1937年の芸備鉄道国有化（買収）により再び国鉄に移管された。[[戦時|戦争期間]]中の一般旅客の利用は軍の規程により、基本的に認められていなかった。[[1945年]]（昭和20年）[[8月6日]]の[[広島市への原子爆弾投下|原爆投下]]に際しては、比較的被害が少なかった[[南段原駅]] - 宇品駅間で[[被爆者]]の輸送が行われた。

戦後は沿線の学校、大学病院、[[広島県庁舎|県庁仮庁舎]]、工場などへの通勤・通学および貨物輸送を行っていた。広島駅では1番線ホーム東側切欠き部の0番線に発着していた。しかし市内の復興が進行するとともに県庁を始めとする沿線の公共施設が市の中心部へと転出、また同様に広島駅 - 広島港を結ぶ[[広島電鉄]][[広島電鉄皆実線|皆実線]]・[[広島電鉄宇品線|宇品線]]（路面電車）やバス路線の利便性との差が大きくなり客足が減少、[[営業係数]]が4000を超える全国有数の赤字路線となった。[[定期乗車券|定期券]]客をのぞいて旅客営業は[[1966年]]（昭和41年）限りで廃止（同時に広島駅0番線も廃止され、市販の時刻表にも非掲載となる）。その定期券旅客扱いおよび貨物扱いも[[1972年]]（昭和47年）に廃止され、国鉄の営業線としては使命を終えた。

その後は「宇品四者協定線」として通運業者四者（広島県経済連・[[日本通運]]・[[トナミ運輸]]・広島運輸）が、広島駅東側に位置する[[貨物駅]]の東広島駅（現在の[[広島貨物ターミナル駅]]） - 宇品駅間の国鉄側線扱いとして使用していたが、[[1986年]]（昭和61年）に[[廃線|廃止]]された。

=== 路線データ ===
* 路線距離（[[営業キロ]]）：広島駅 - 宇品駅間 5.9km
* [[軌間]]：1067mm
* 駅数：7駅（起終点駅含む。1966年旅客営業廃止時点）
* 複線区間：なし（全線単線、交換可能駅は下大河駅のみ）
* 電化区間：なし（全線[[非電化]]）

== 運行形態 ==
旅客列車運行本数（平日）
; [[1953年]]6月
: 広島駅 - 宇品駅間で23往復。
:
; [[1964年]]10月ダイヤ改正
: 広島駅 - 宇品駅間で14往復（うち下り3本は呉線から、上り1本は徳山行き、計4往復が客車列車）と、広島駅 - 下大河駅間では平日のみ2往復。
:
; 1966 - 1972年
: 上大河駅 - 宇品駅間の廃止後から国鉄宇品線全線廃止まで
: 広島駅 - 上大河駅間は平日4往復、休日2往復（原則として旅客は定期券所持者のみの扱いとなり、時刻表から消える）。
: [[貨物列車]]は1日1往復で、広島発5時→宇品着5時25分・宇品発5時44分→広島着6時10分。宇品駅には「広島駅宇品貨物取扱所」を設置。
:
; 宇品四者協定線
: 国鉄宇品線廃止後から1986年の廃線までの貨物専用線時代は、（貨）東広島駅 - 宇品駅間 貨物列車早朝1往復（ダイヤは上記とほぼ同一）。
: 貨物営業のみとなった[[1972年]]（昭和47年）以降は、途中2箇所の踏切（上大河駅南の国道2号線、旧丹那駅付近）を越える際には列車の方が一旦停止して乗務員が降車し、道路側の信号機を手動で赤信号にして通過していた。

== 使用車両 ==
; [[蒸気機関車]]
: [[国鉄860形蒸気機関車|860形]]・[[国鉄C11形蒸気機関車|C11形]]・[[国鉄C12形蒸気機関車|C12形]]・[[国鉄C58形蒸気機関車|C58形]]・[[国鉄D51形蒸気機関車|D51形]]など
:: 旅客用、貨物用の区別なく運用。線内は広島駅にしか[[転車台]]がなく、宇品行きは往路か復路のいずれかが、[[テンダー機関車]] (C58・D51) では[[炭水車]]、自車に石炭を積む[[タンク機関車]] (C11・C12) では炭庫側を先頭とするバック運転となっていた。日本初の国産蒸気機関車である860形は、書類上の記録は無いものの、宇品線を走行している姿が当時の絵葉書に残されている。
:
; [[ディーゼル機関車]]
: [[国鉄DE10形ディーゼル機関車|DE10形]]
:
; [[気動車]]
: [[国鉄キハ04形気動車|キハ04形]]・[[国鉄キハ10系気動車|キハ10系]]
:: おもに1・2両で運用。[[レールバス]]の[[国鉄キハ01系気動車|キハ02形]]を閑散時間帯用に他線から転入する案も検討されたほか、他線の間合運用で[[国鉄キハ20系気動車|キハ20形]]が使用されたこともあった。
:
; [[客車]]
: [[国鉄オハ35系客車|35系]]・[[国鉄スハ43系客車|43系]]などの旧形客車
:: おもに3から5両で運用。戦後間もない頃は[[国鉄ワキ1形貨車|ワキ1形貨車]]が客車代用として用いられた。末期には座席をロングシートに改造した車両（[[国鉄60系客車#オハ63形|オハ63形]]）もあった。
:
; [[貨車]]
: [[国鉄ワム80000形貨車|ワム80000形]]・タキ24700形（[[日清製粉]]保有の[[私有貨車]]）・タム5000（[[味の素]]保有）など

== 歴史 ==
{{Vertical_images_list
|寄せ=
|幅= 300px
|枠幅= 
|1=Hiroshima map circa 1930.PNG
|2=[[1930年]]頃（[[昭和]]初頭）の[[広島市|廣島市]]の地図。
|3=Hiroshima City Map 1945.jpg
|4=1945年アメリカ軍作成の広島市地図。開業当初のもので書かれている。
}}
記録によれば、宇品線は[[1894年]]（明治27年）8月4日から同年8月20日までのわずか17日間の突貫工事で完成し、翌日から兵員輸送が開始された。しかし具体的な計画は軍部により同年の5月末ごろから秘密裏に進められていたともいわれていることから、建設についても実際には以前より準備がされていた可能性がある。

* [[1894年]]（[[明治]]27年）[[8月21日]]：[[陸軍省]]の委託で[[山陽鉄道]]が広島 - 宇品間に軍用線を敷設し、[[日清戦争]]用軍事物資の輸送を開始。
* [[1897年]]（明治30年）[[5月1日]]：山陽鉄道が陸軍省から広島駅 - 宇品駅間（3[[マイル|M]]46[[チェーン (単位)|C]]≒5.75km）を借入れて一般営業を開始。宇品駅が開業。
* [[1901年]]（明治34年）[[9月1日]]：全線休止。
* [[1902年]]（明治35年）[[12月29日]]：全線（3.7M≒5.95km）の営業が再開。宇品駅が移転。
* [[1903年]]（明治36年）[[1月20日]]：比治山簡易停車場が開業。
* [[1904年]]（明治37年）[[6月12日]]：丹那簡易停車場が開業。
* [[1906年]]（明治39年）[[12月1日]]：山陽鉄道が国有化。陸軍省から[[鉄道省|鉄道院]]（[[日本国有鉄道|国有鉄道]]）に移管。
* [[1909年]]（明治42年）[[10月12日]]：線路名称制定により、広島駅 - 宇品駅間が'''宇品線'''になる。
* [[1915年]]（[[大正]]4年）：[[第一次世界大戦]]で中国青島進攻のために再び軍事専用線となる。
* [[1919年]]（大正8年）[[8月1日]]：全線の旅客営業が廃止され、'''[[山陽本線]]'''に編入され同線貨物支線となる。比治山簡易停車場・丹那簡易停車場が廃止。
* [[1923年]]（大正12年）[[2月15日]]：全線の[[チッキ|荷物]]営業が再開。
* [[1930年]]（[[昭和]]5年）
** 4月1日：営業距離が[[マイル]]表記から[[メートル]]表記に変更（3.7M→5.9km）。
** [[12月20日]]：芸備鉄道が鉄道省から借り受け、全線で旅客営業（荷物営業も含む）が再開。国有鉄道としては荷物営業が廃止され貨物線となる。大須口[[停留所|停留場]]・東段原停留場・被服支廠前停留場（のちの上大河駅）・丹那停留場が開業。
* [[1931年]]（昭和6年）
** [[3月20日]]：愛宕町停留場（のちの安芸愛宕駅）・女子商業前停留場（のちの南段原駅）・大河地蔵前停留場（のちの下大河駅）が開業。
** [[11月29日]]：大河地蔵前停留場が駅に変更され、大河駅に改称。
* [[1932年]]（昭和7年）[[9月25日]]：兵器支廠前停留場（のちの比治山駅）が開業。
* [[1934年]]（昭和9年）[[12月1日]]：人絹裏停留場（のちの下丹那駅）が開業。
* [[1937年]]（昭和12年）[[7月1日]]：芸備鉄道の国有化と同時に、山陽本線から分離され'''宇品線'''となる。停留場が駅に変更され、愛宕町停留場が安芸愛宕駅に、女子商業前停留場が南段原駅に、兵器支廠前停留場が比治山駅に、被服支廠前停留場が上大河駅に、大河駅が下大河駅に、人絹裏停留場が下丹那駅に改称。
* [[1943年]]（昭和18年）[[10月1日]]：安芸愛宕駅・東段原駅・比治山駅・下丹那駅が休止。
* [[1945年]]（昭和20年）[[8月6日]]：[[広島市への原子爆弾投下|広島に原爆投下]]により、宇品へ負傷者の輸送を行う。
* [[1945年]]（昭和20年）[[9月17日]]：[[枕崎台風]]により猿猴川の大洲口橋梁の一部が流失。十数メートル下流（東側）に橋梁を新設して軌道を移設。（旧橋梁は橋脚を利用して歩行者専用の「平和橋」として再利用。）
* [[1947年]]（昭和22年）[[3月20日]]：上大河駅が0.3km広島駅方面に移転（旧・比治山駅へ移転した）。広島県庁は原爆で壊滅した後、1946年6月に広島市霞町に移転したため、上大河駅が最寄り駅になった。
* [[1966年]]（昭和41年）12月20日：上大河駅 - 宇品駅間が廃止。下大河駅・丹那駅・宇品駅が廃止。大須口駅が大須口[[信号場]]に変更。
** 上大河駅のすぐ南で宇品線と交差する国道2号（当時バイパス）工事に伴い宇品線との交差方法が検討されたが、赤字線に転落していた宇品線との立体交差化は見送られた。国道2号線とは平面交差（霞通り踏切<ref>現在の出汐2丁目北東角交差点。「出汐踏切」とも称されるが、正確にはこれより一つ南の踏切（現在の出汐3丁目9番交差点）が本来の出汐踏切である。踏切の名称については長船友則『宇品線92年の軌跡』pp.42-43、に掲載の[[鉄道管理局|広島鉄道管理局]]作成の図面を参照。</ref>）となり、この踏切以南の上大河 - 宇品間を廃止し、同区間は宇品積卸線として側線扱いとした。
** 上大河付近への通学者の利便を図るために旅客営業が広島 - 上大河間に残されたが、乗車は原則として定期券所持者のみに限定<ref>1966年（昭和41年）12月9日日本国有鉄道公示第786号「停車場の営業範囲を改正」</ref>。ただ実際としては、車内で補充券を購入する事によってそれ以外の人も利用できた。また、[[時刻表]]からはこの時消えた。
* [[1968年]]（昭和43年）9月：国鉄[[赤字83線]]に宇品線（広島駅 - 上大河駅間）が指定される。1970年度の[[営業係数]]が4,049と国鉄全線中最悪。
* [[1972年]]（昭和47年）[[3月7日]]：国鉄宇品線の廃止を申請
* 1972年（昭和47年）[[4月1日]]：広島駅 - 上大河駅間が廃止となり「国鉄宇品線」としては全廃<ref name="kouji678">1972年（昭和47年）3月29日日本国有鉄道公示第678号「旅客運輸営業の廃止の件」</ref>。大須口信号場・南段原駅<ref name="kouji678"/>・上大河駅廃止<ref name="kouji678"/>。その後宇品駅までの全線が東広島駅（現在の[[広島貨物ターミナル駅]]）を起点とする「'''宇品四者協定線'''」として側線扱いに。以降東広島駅 - 宇品駅間で午前5時台に1往復の貨物列車が運行される。
* [[1986年]]（昭和61年）[[10月1日]]：宇品四者協定線が廃止。

== 駅一覧 ==
* 全駅[[広島県]][[広島市]]に所在。
* <nowiki>*</nowiki>印を付した駅は一般旅客営業廃止時点（1966年）に営業していた駅。

{|class="wikitable" rules="all"
|-
!style="width:9em;"|駅名
!style="width:10em"|読み
!style="width:2.5em"|駅間キロ
!style="width:2.5em"|営業キロ
!接続路線・備考
|-
|[[広島駅]]*
|&nbsp;
|style="text-align:center;"|-
|style="text-align:right;"|0.0
|日本国有鉄道：[[山陽本線]]・[[芸備線]]<br />[[広島電鉄]]：[[広島電鉄本線|本線]]
|-
|[[大須口駅#安芸愛宕駅|安芸愛宕駅]]
|あきあたご
|style="text-align:right;"|0.4
|style="text-align:right;"|0.4
|&nbsp;
|-
|[[大須口駅]]*
|おおずぐち
|style="text-align:right;"|0.8
|style="text-align:right;"|1.2
|1966年に大須口信号場に変更
|-
|[[南段原駅#東段原駅|東段原駅]]
|ひがしだんばら
|style="text-align:right;"|0.2
|style="text-align:right;"|1.4
|&nbsp;
|-
|[[南段原駅]]*
|みなみだんばら
|style="text-align:right;"|0.4
|style="text-align:right;"|1.8
|&nbsp;
|-
|[[上大河駅|比治山駅]]
|ひじやま
|style="text-align:right;"|0.6
|style="text-align:right;"|2.4
|&nbsp;
|-
|[[上大河駅]]*
|かみおおこう
|style="text-align:right;"|0.6
|style="text-align:right;"|2.4
|比治山駅跡地に設置
|-
|[[上大河駅|上大河駅（旧）]]
|かみおおこう
|style="text-align:right;"|0.3
|style="text-align:right;"|2.7
|&nbsp;
|-
|[[上大河駅|比治山簡易停車場]]
|ひじやま
|style="text-align:right;"|0.2
|style="text-align:right;"|2.9
|&nbsp;
|-
|[[下大河駅]]*
|しもおおこう
|style="text-align:right;"|0.4
|style="text-align:right;"|3.3
|&nbsp;
|-
|[[下大河駅|大河地蔵停留場]]
|おおこうじぞう
|style="text-align:right;"|0.0
|style="text-align:right;"|3.3
|下大河駅の位置より13m南に設置されるも同駅新設により廃止
|-
|[[丹那駅]]*
|たんな
|style="text-align:right;"|0.5
|style="text-align:right;"|3.8
|&nbsp;
|-
|[[丹那駅|丹那簡易停車場]]
|たんな
|style="text-align:right;"|0.2
|style="text-align:right;"|4.0
|&nbsp;
|-
|[[丹那駅#下丹那駅|下丹那駅]]
|しもたんな
|style="text-align:right;"|0.7
|style="text-align:right;"|4.7
|&nbsp;
|-
|[[宇品駅]]*
|うじな
|style="text-align:right;"|1.2
|style="text-align:right;"|5.9
|&nbsp;
|}

※広島駅 - 大須口駅 - 広島駅東側の貨物ヤード（1969年から[[広島貨物ターミナル駅|東広島駅]]）はいわゆる[[デルタ線]]となっており、国鉄線として廃止され広島駅0番ホームからの線路が撤去された1972年以降は、（貨）東広島駅が宇品線（宇品四者協定線）の基点となった。

== 廃線跡現況 ==
以下は、2010年11月現在のもの。
; 大須口駅付近 - 南段原駅北側
: 大須口駅跡北側の旧[[国道2号]]（現[[広島県道164号広島海田線]]）との立体交差（アンダーパス）跡は、宇品線の桁が撤去された後もしばらく掘り下げられた道路線形のまま残っていたが、ほどなく両側の橋台は撤去され、道路の掘り下げ部分も埋められ平面となった。大洲口橋梁は、宇品線の橋桁は撤去され、上流側の旧宇品線橋梁（1945年枕崎台風で流失）の橋脚を利用した平和橋歩道橋だけ残されていたが、2002年6月17日に広島市道段原蟹屋線・[[平和橋 (広島市)|平和橋]]に架け替えられ、それに伴い宇品線橋脚・旧平和橋ともすべて撤去された。大洲口鉄橋南詰から南段原駅北側の[[広島市立段原中学校]]付近までは、広島市道段原蟹屋線として整備されている。
:
; 南段原駅北側 - 上大河駅付近
: ほとんどは未整備のまま空き地である。南段原駅跡付近の段原南第5公園は「宇品線公園」として宇品線のモニュメントが設置されているが、実際に駅や線路が存在した位置から外れた地点に所在する。上大河駅跡付近は小公園・車道となっているがかつての駅跡であることを示すモニュメントは設置されていない。
:
; 上大河駅南側付近（国道2号線交差点） - 丹那駅付近（[[広島県警察|広島南警察署]]前交差点）
: 廃線跡をやや拡幅して車道として整備している。このため他の区間と比べ、かつての宇品線のルートをたどることが比較的容易な状況である。下大河駅跡地は小公園として整備され、駅跡であることを示すモニュメントが設置されている。丹那駅跡地付近にも当時の線路・ポイントなどのモニュメントが設置されているが、旧駅跡・線路跡とは異なる位置にある。
:
; 丹那駅付近 - 宇品駅進入手前（広島高速道路の高架まで）
: レールは撤去されたが未利用のまま放置され、一部区間には近隣の住民が植えた[[タチアオイ]]が咲いていた時期もあったが、その後10年近くは荒れ地となっていた。
: [[2009年]]（平成21年）度、広島市南区宇品東三～五丁目区間の宇品線跡地の活用方策について、周辺町内会をはじめとする地域団体と、広島市南区役所など関係機関とで協議が進められ、南側を「スポーツ・交流スペース」、北側を「花と農のスペース」として活用することになった。そして[[2010年]]（平成22年）、地域ボランティアと南区との協働により、南側が「パークゴルフ場」、北側は「花壇と菜園」として整備され、2010年（平成22年）11月には、宇品パークゴルフオープン記念大会と第1回収穫祭が行われた。
:
; 宇品駅部分
: [[広島高速3号線]][[宇品出入口]]（および高速道路本線用地）となっている。高速道路の工事進展に伴い、宇品線の遺構は[[宇品陸軍糧秣支廠|糧秣支廠]]レンガ倉庫も含め1999年 - 2004年5月までにすべて取り壊された。宇品インターチェンジ入口交差点南西側には糧秣支廠の壁の一部が保存され、記念碑が設置されている。
<gallery>
ファイル:Heiwa-bashi_at_Hiroshima_01.jpg|旧大洲口鉄橋跡に架かる平和橋（2009年）
ファイル:The Ruins of JNR Ujina Line 03.jpg|南段原駅跡（2007年）
ファイル:南段原駅跡01.jpg|南段原駅跡南にある段原南第五公園のモニュメント（2009年8月）
ファイル:The Ruins of JNR Ujina Line 04.jpg|南段原駅南側の線路跡（2007年）
ファイル:JNR Ujina Line Shimoōkō Sta 20120805.JPG|下大河駅跡に出来たポッポ広場（2012年8月）
ファイル:JNR Ujina Line Tanna Sta 20120805.JPG|丹那駅跡近辺に出来たモニュメント（2012年8月）
ファイル:The Ruins of JNR Ujina Line 01.jpg|丹那駅南側の線路跡（2009年）
ファイル:The Ruins of JNR Ujina Line 02.jpg|糧秣支廠倉庫モニュメント（2009年）
</gallery>

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}

== 関連項目 ==
* [[宇品]]

== 関連文献 ==
* [[長船友則]] 『宇品線92年の軌跡』（RM LIBRARY 155） [[ネコ・パブリッシング]]、[[2012年]]　ISBN 9784777053285 - 駅・路線の歴史のほか、国鉄時代の各駅の駅舎・ホームや入線する列車などの写真が掲載されている。関連リンク： [http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2012/06/22_1.html] [http://shopping.hobidas.com/shop/hobidas-syoten/item/77705328.html] 

== 外部リンク ==
{{Commonscat|JNR Ujina Line}}
* [http://www.city.hiroshima.lg.jp/minami/gaido/map/eki/11/index.html 「旧国鉄宇品線の跡 92年間の歴史を運んだ線路跡を散策」] - 広島市
* [http://www.city.hiroshima.lg.jp/minami/gaido/photos/old_6.html 下大河付近を走る列車遠景　1957年] - 広島市
* [http://www.city.hiroshima.lg.jp/minami/gaido/dennsetu/tetudou/tetudou.html 「南区7大伝説：鉄道伝説」] - 広島市
* [http://www.city.hiroshima.lg.jp/minami/gaido/fudoki/dango/dango.html 鉄道草ダンゴ] - 広島市（宇品線の線路敷に生えたヨモギを使って、かつて作られていたダンゴに関する話題。[[カルビー]]の起源の一部も伺える。）
* [http://www.himahima.co.jp/PeaceWeb/virtual/VirtualMuseum_j/visit/est/panel/A2/2106_2.htm 急設された宇品線] - 広島平和記念資料館（開通間もないころの宇品線の写真がある。）
* [http://www.arch-hiroshima.net/arch-hiroshima/city/militarycity/militarycity.html arch-hiroshima 広島の建築「006軍都としての景」] 広島が軍都として発展してきた歴史的背景と宇品線の果たしてきた役割などを紹介。
* 地図・空中写真閲覧サービス（[[国土地理院]]）
** [http://mapps.gsi.go.jp/contentsImage.do?specificationId=868226&dispType=1 1974年の空中写真 (CCG747-C12B-19)] - 大須口 - 下大河間。
** [http://mapps.gsi.go.jp/contentsImage.do?specificationId=869502&dispType=1 1974年の空中写真 (CCG747-C13-29)] - 上大河 - 丹那間。
** [http://mapps.gsi.go.jp/contentsImage.do?specificationId=870762&dispType=1 1974年の空中写真 (CCG747-C14A-26)] - 丹那 - 宇品間。
** [http://mapps.gsi.go.jp/contentsImage.do?specificationId=882694&dispType=1 1981年の空中写真 (CCG811-C12-25)] - 下大河 - 宇品間。
* [http://www.city.hiroshima.lg.jp/www/contents/0000000000000/1293502523647/html/common/4d19491d097.html 旧国鉄宇品線跡地の「宇品パークゴルフ」]
* [http://www.hiroshima-navi.or.jp/sightseeing/sports_leisure/52973.php ひろしまナビゲーター「宇品パークゴルフ」 ]
* [http://www.youtube.com/watch?v=JzIm00kGfZw 鉄道伝説　南区魅力発見委員会 （広島市南区役所区政振興課）] 国鉄時代の宇品駅、レールバス、蒸気機関車に牽引される列車、また宇品四者協定線の貨物列車などの動画も紹介されている。
* [http://www.youtube.com/watch?v=1C5eFPRt2HM 旧宇品線跡地利用プログラム　南区魅力発見委員会]
* [http://www.youtube.com/watch?v=26QVKGFGXy0 宇品パークゴルフ・オープン　南区魅力発見委員会]
* [http://www.youtube.com/watch?v=0n5TlUwvqfQ&feature=relmfu 第1回収穫祭　南区魅力発見委員会]
* [http://www.geocities.jp/rr1222r111/index/indexframe.htm 広島探訪]　メインページより「調査レポート」→「他」→「宇品線跡を訪ねて」

{{赤字83線}}
{{DEFAULTSORT:うしなせん}}
[[Category:中国地方の鉄道路線 (廃止)|うしな]]
[[Category:日本国有鉄道の廃線|うしな]]
[[Category:芸備鉄道|路うしなせん]]
[[Category:山陽鉄道|路うしなせん]]
[[Category:広島市南区の交通|廃うしなせん]]
[[Category:赤字83線|うしな]]
[[Category:広島市南区の歴史]]
[[Category:日清戦争]]
[[Category:広島原爆]]