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[[Image:Katori-shinto-ryu,doujyou-training-hall,katori-city,japan.JPG|thumb|right|300px|香取神道流宗家道場]] '''天真正伝香取神道流'''(てんしんしょうでんかとりしんとうりゅう)とは[[室町時代]]中期に[[飯篠家直]]によって創始された[[古武道|武術]]流儀で[[兵法三大源流]]の一つである。流儀の興った頃から[[江戸時代]]初期迄'''新當流'''、'''天真正新當流'''<ref>国史大辞典、日本武道大系等に依る。天真正伝香取神道流の流名は、室町時代は新當流と呼ばれていたのが定説である。</ref>、或いは'''神道流'''、'''香取神道流'''とも呼ばれる。古い[[伝書]]では香取新当流となっているものもある。[[旧字]]表記では'''天眞正傳香取神道流'''。なお、[[神道夢想流杖術]]の併伝武術として伝えられている剣術も神道流という名称だが、上記の神道流とは別系統のものである。 ==流儀の内容== [[剣術]]、[[居合]]、[[柔術]]、[[棒術]]、[[槍術]]、[[薙刀術]]、[[手裏剣術]]等に加えて、築城、風水、忍術等も伝承されている総合武術である。 [[打太刀]]と[[仕太刀]]が何度も何度も技を繰り出し合うという独特な長い[[形稽古|形]]を数多く持つ。 現存最古の武術流儀であり、その意味で貴重な流派である。 ◎剣術(太刀術)<br> ・表之太刀(四ヶ条)<br> 1 五津之太刀(いつつのたち)<br> 2 七津之太刀(ななつのたち)<br> 3 神集之太刀(かすみのたち)<br> 4 八神之太刀(はっかのたち)<br> ・五行之太刀(五ヶ条)<br> 1 三津之太刀(みっつのたち)<br> 2 四津之太刀(よっつのたち)<br> 3 陰之太刀(いんのたち)<br> 4 捨之太刀(しゃのたち)<br> 5 發之太刀(はつのたち)<br> ・極意七條之太刀(三ヶ條)<br> 1 遠山之太刀(浮舟之位)<br> 2 片浪之太刀(葉水之位)<br> 3 揚波之太刀(山月之位)<br> ◎両刀術(四ヶ条)<br> 1 永月之太刀(えいげつのたち)<br> 2 水月之太刀(すいげつのたち)<br> 3 磯浪之太刀(いそなみのたち)<br> 4 村雲之太刀(むらくものたち)<br> ◎極意小太刀術(三ヶ条)<br> 1 清眼之小太刀(せいがんのこだち)<br> 2 水月之小太刀(すいげつのこだち)<br> 3 半月之小太刀(はんげつのこだち)<br> ◎居合術<br> ・表居合術(六ヶ条)<br> 1 草薙之剣(くさなぎのけん)<br> 2 抜附之剣(ぬきつけのけん)<br> 3 抜討之剣(ぬきうちのけん)<br> 4 右剣(うけん)<br> 5 左剣(さけん)<br> 6 八方剣(はっぽうけん)<br> ・立居合術(五ヶ条)<br> 1 行合逆抜之太刀(いきあいぎゃくぬきのたち)<br> 2 前後千鳥之太刀(ぜんごちどりのたち)<br> 3 行合右千鳥之太刀(いきあいみぎちどりのたち)<br> 4 逆抜之太刀(ぎゃくぬきのたち)<br> 5 抜討之太刀(ぬきうちのたち)<br> ・極意居合術(五ヶ条)<br> 1 雲切之剣(くもきりのけん)<br> 2 半月之剣(はんげつのけん)<br> 3 無一之剣(むいつのけん)<br> 4 無二之剣(むにのけん)<br> 5 清眼之太刀(せいがんのたち)<br> ◎棒術<br> ・表之棒術(六ヶ条)<br> 1 迫合之棒(せりあいのぼう)<br> 2 臑挫之棒(すねひしぎのぼう)<br> 3 左右之棒(さゆうのぼう)<br> 4 笠研之棒(かさはずしのぼう)<br> 5 刎釣瓶之棒(はねつるべのぼう)<br> 6 立浪之棒(たちなみのぼう)<br> ・五行之棒(六ヶ条)<br> 1 下段構之棒<br> 2 霞掛之棒<br> 3 雷光構之棒<br> 4 陰構之棒<br> 5 引杖構之棒<br> 6 立杖構之棒<br> ◎薙刀術<br> ・表之薙刀(四ヶ条)<br> 1 五津之長刀(いつつのなぎなた)<br> 2 七津之長刀(ななつのなぎなた)<br> 3 霞之長刀(かすみのなぎなた)<br> 4 八箇之長刀(はっかのなぎなた)<br> ・極意七條之薙刀(三ヶ條)<br> 1 燕飛之長刀<br> 2 蜻蛉之長刀<br> 3 龍虎之長刀<br> ◎槍術<br> ・槍術(六ヶ条)<br> 1 飛龍之槍(ひりゅうのやり)<br> 2 去龍之槍(きょりゅうのやり)<br> 3 突留之槍(つきどめのやり)<br> 4 楊矢之槍(あんやのやり)<br> 5 電光之槍(でんこうのやり)<br> 6 夜之矢槍(よるのややり)<br> ・秘伝(二ヶ条)<br> 1 上段之鎗合<br> 2 下段之鎗合<br> ◎柔術(三十六ヶ条)<br> 通拳、内取手、外取手、木葉返、無左足、片衣紋、両衣紋、衣搾、枯木折、鬼抑、天狗返、闇之夜、佐寿留、疑寳珠返、滝落、七里引、姿見、羽衣搾、夢枕、臂金、猿子絞、鳥羽外折、鹿之一足、山落、袖車、立横聲、胴搾、引搾、将棋倒折、逆指、首搾、鷲之羽落、空向伏、片羽子抑、鬼木離、御膳取。 ◎手裏剣術<br> ・表之手裏剣(七ヶ條)<br> ・五教之手裏剣(八ヶ條)<br> ・極意之手裏剣(九ヶ條)<br> ◎その他<br> 忍術、風水術、築城術<br> (各術に七條、八箇、九重の極意秘傳有り) ==歴史== *[[室町時代]]中期、「天真正伝神道流」として飯篠家直が創始 *以後「神慮神道流」「天真正伝神刀流」などを経て現在の名称に落ち着く *[[1941年]]、『天眞正傳香取神道流武道教範』([[神田書房]])出版 *[[1960年]]、[[千葉県指定文化財一覧#無形文化財|千葉県の無形文化財]]に指定される *[[1977年]][[6月1日]]、『無形文化財香取神道流』全3巻([[港リサーチ]])出版 ==関連流儀== [[埼玉県]][[熊谷市]]上川原地区に'''神道香取流棒術'''と称して表裏24手の形が伝承されており、[[棒の手]]として地域の[[祭り]]や行事で披露されている。 同流儀は現在では棒術とされているが伝書等古い記録には'''香取流剣術'''とかかれており、技法は剣術そのものである。伝承、記録によると、上川原地区に同流儀を伝えたのは[[17世紀]]頃の中津川亦右衛門と言う人物である。 その技法は成田市の天真正伝香取神道流と同じく軽い木刀を使用し、ひとつひとつの形は他流に比べて長い。 *[http://www.kumagaya-bunkazai.jp/siteibunnkazai/b232.htm 上川原の棒術] *http://kumagaya-vfc.2-d.jp/tayori/tayori_11.html == 脚注 == <div class="references-small"><references /></div> ==関連項目== *[[地福寺]] ===神道流を修めた人物=== *[[十瀬与左衛門長宗]] *[[松本備前守]] *[[穴澤盛秀]] *[[雲林院松軒]] *[[塚原安幹]] *[[塚原卜伝]] *[[上泉信綱]] *[[疋田景兼]] *[[飯篠金次郎]] *[[杉野嘉男]] *[[玉井済道]] *[[久保木惣左衛門]] *[[伊藤種吉]] *[[椎名市蔵]] *[[上保久吉]] *[[大竹利典]] *[[飯篠快貞]] *[[大竹信利]] *[[京増重利]] *[[山崎烝]] ==外部リンク== *[http://www.city.narita.chiba.jp/DAT/p16_5.pdf 天真正伝香取神道流(千葉県指定無形文化財)](千葉県[[成田市]]のサイト内の[[Portable Document Format|PDF]]) *[http://www.tenshinsho-den-katori-shinto-ryu.org/ Tenshinshō-den Katori Shintō Ryū] *[http://www.afaqsaleem.com] {{DEFAULTSORT:てんしんしようてんかとりしんとうりゆう}} [[Category:剣術流派]] [[Category:居合]] [[Category:槍術]] [[Category:薙刀術]] [[Category:柔術]] [[Category:日本武術]] [[Category:千葉県の文化]] [[Category:都道府県指定無形文化財]] [[Category:ちば遺産100選]]
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