国鉄キハ183系気動車のソースを表示

{{半保護}}
{{鉄道車両|unit = self
|社色 = #000000
|形式 = 国鉄キハ183系気動車<br />基本番台・900番台
|画像 = Kiha183 oozora sapporo.jpg
|画像説明 = 特急「おおぞら」（1986年 / 札幌駅）
|最高速度 = 100km/h→110km/h
|最大寸法 = 21,300mm×2,903mm×4,090mm
|車体材質 = [[炭素鋼|普通鋼]]
|車両質量 = キハ183 46.0t（0番台）・47.4t（900番台）<br />キハ182 42.6t（0番台）・44.8t（900番台）<br />キハ184 46.6t（0番台）・44.2t（900番台）<br />キロ182 44.7t（0番台）・45.2t（900番台）
|車両定員 = キハ183 40人<br />キハ182 68人<br />キハ184 52人（0番台）・44人（900番台）<br />キロ182 32人（0番台）・40人（900番台）
|機関出力 = 別表参照
|駆動方式 = 液体式
|変速段 = 変速1段・直結1段
|台車形式 = ダイレクトマウント空気バネ台車<br />DT47A/TR233A（キハ183・キハ184 0番台）<br />DT47/TR233（キハ183・キハ184 900番台）<br />DT48A/TR233A（キハ182・キロ182 0番台）<br />DT48/TR233（キハ182・キロ182 900番台）
|ブレーキ方式 = 電磁[[自動空気ブレーキ]]（CLE）・機関ブレーキ（抑速）
|保安装置 = [[自動列車停止装置#B形（軌道電流形）・S形（地上子形）|ATS-S]]
|製造メーカー = [[新潟鐵工所]]・[[富士重工業]]<!--情報源：『形式キハ183・185系』p.102-109-->
}}
'''国鉄キハ183系気動車'''（こくてつキハ183けいきどうしゃ）<ref group="注">本系列は新系列気動車として3桁で付番された「183系」である。しかし、慣習的なものや[[国鉄183系電車|183系電車]]と混同しやすいことから、「キハ183系」と呼ぶことが多い。</ref>は、[[日本国有鉄道]]（国鉄）が開発し、[[北海道旅客鉄道]]（JR北海道）が継承し保有する[[特急形車両|特急形]][[気動車]]である。本稿ではこの形式をベースにした[[九州旅客鉄道]]（JR九州）が保有する1000番台やリゾート編成についても述べる。

== 概要 ==
従来の特急形気動車の仕様を再検討し、諸設備の機能向上と耐寒耐雪機能に留意した[[北海道]]専用車両として開発された系列である。

北海道内各系統の[[特別急行列車|特急列車]]は[[1961年]]以来[[国鉄キハ80系気動車|キハ80系気動車]]を使用してきた。同系列は「[[北斗 (列車)|北斗]]」「[[おおぞら (列車)|おおぞら]]」「[[オホーツク (列車)#石北本線優等列車沿革|おおとり]]」などの道内特急列車網を確立し長期にわたって使用されてきたが、[[1975年]]頃から接客設備の陳腐化と酷寒地運用ゆえの故障多発・損耗が顕在化し、取替えが喫緊の課題とされた<ref group="注">同世代の[[国鉄181系電車|181系電車]]はこの頃営業運転を終了している。</ref>。後継車両の計画に際しては北海道内での使用に留意し、厳しい気象条件に適合した「雪と寒さに強い」特急形気動車として開発が進められ、[[1979年]]にキハ183系先行試作車が完成した。[[1980年]]から1年半の試用の後、[[1981年]]10月から量産車の使用を開始した。

[[1986年]]11月の[[1986年11月1日国鉄ダイヤ改正|国鉄最後のダイヤ改正]]で、各部の大規模な設計変更がなされた500番台（N183系）が投入され、キハ80系を完全に淘汰した。JR移行後の[[1988年]]には走行性能の向上に留意した550番台（NN183系）を投入し、道内特急列車の高速化と設備水準向上を実現した。

[[2001年]]から経年の進んだ車両が順次淘汰されつつあるが、使用路線の実情を考慮した仕様変更や改造も多数なされ、現在に至るまで道内各路線の特急列車に使用されている。

== 新造車 ==
=== 900番台（試作車） ===
量産に先立って製造された[[プロトタイプ#鉄道車両|試作車]]は900番台を付番され、1979年に12両が製作された。

[[北海道]]内では[[長距離列車]]の運行体系を[[函館駅|函館]]中心から[[札幌駅|札幌]]中心に転換する構想が具体化しつつあり、基本[[編成 (鉄道)|編成]]を7両、必要に応じ中間電源車を含む3両を挿入して最大10両編成とする運用方式が採られた。

特急気動車としては[[国鉄キハ181系気動車|キハ181系]]以来11年ぶりの新形式だったが、保守の省力化と信頼性の確保に鑑み各部仕様は先行形式で実績のある構造を主軸に採用する方針が採られた<ref group="注">[[国鉄キハ90系気動車|キハ90系]]や新系列気動車（キハ181系・キハ391系）にあった[[人間工学]]を応用した独特の[[マスター・コントローラー|マスコン]]・ブレーキハンドルや、スピードに応じて自動的に変速したり[[クラッチ]]を直結する自動進段装置などの新機軸の採用は見送られた。</ref>。

量産移行後は仕様を統一する量産化改造がなされて量産車と完全に混用されていたが、老朽化や余剰のため[[2001年]]9月までに全車が[[廃車 (鉄道)|廃車]]となった。

==== 車体 ====
同時期に[[試作]]された[[国鉄781系電車|781系電車]]の仕様を踏襲した耐寒耐雪設備を有し、客室窓の天地寸法は[[本州]]以南向け特急形車両に比べ小さい。客用扉は各車とも片側1か所に片開きのものを設けた。

列車の[[増解結|分割併合]]を前提とせず、先頭車は特急形電車同様の高[[操縦席|運転台]]式非貫通型で、着雪防止のため、直線と平面で構成され正面中位が前方に突出した「スラント形」と称される独特の前頭部形状をもつ。灯火類は正面下部左右に[[前照灯]]と[[尾灯|標識灯]]を設けるほか、運転台直上部中央にも2灯の前照灯を設けた。外部塗色は[[クリーム4号]]+[[赤2号]]の国鉄特急形車両の標準配色である。

車体側面には非常時脱出用の[[非常口|非常扉]]を設け、客室窓は冷房故障時換気用の内傾式窓を片側2か所に装備する。[[機械|機器]]用の[[フルオロカーボン|ハロン]]消火装置は自動と手動の2系統を装備する。

キハ183形・キハ184形は床下に最大4両分の給電能力を有する電源装置を設置し、客室床上に機器室を設けた。

==== 走行装置 ====
{{Double image stack|right|Dml30hsi.jpg|DMF15HSA.jpg|240|上：DML30HSI 形エンジン<br />下：DMF15HSA 形エンジン}}
駆動機関として、各車に1基の[[ディーゼルエンジン|ディーゼル機関]]を搭載する。発電設備の搭載・非搭載で駆動系の仕様が異なり、2種の系統がある。

[[発電]]設備をもつ形式（キハ183形・キハ184形）は[[国鉄キハ40系気動車 (2代)|キハ40系気動車]]の駆動系を基本とした[[直列6気筒]]機関を搭載し、動力台車は1軸駆動の DT47 形である。発電設備のない形式（キハ182形・キロ182形）には[[国鉄キハ66系気動車|キハ66系気動車]]の駆動系を基本とした大出力の[[水平対向12気筒]]機関を搭載し、動力台車は2軸駆動の DT48 形である。

[[鉄道車両の台車|台車]]は車体直結式の[[空気バネ]]台車で、円筒案内式の軸バネには雪の侵入を防ぐゴム被覆を設けた。動力台車は駆動軸数の異なる DT47 形・ DT48 形の2種があり、付随台車は各形式とも TR233 形である。

最高速度は基本番台と共に新製時は100km/hだったが、後に対応工事がなされ110km/h運転を可能としている。

==== 接客設備 ====
[[普通車 (鉄道車両)|普通車]]の[[鉄道車両の座席|座席]]はR51形2人掛けの回転[[リクライニングシート]]で、座席間隔は 940 [[ミリメートル|mm]] である。座席の配色はモケットが薄茶色、肘掛・フレーム部はロームブラウン（濃い茶色）。[[グリーン車]]キロ182形の座席はR27形で座席間隔は 1,160 mm である。座席の配色はモケットがワインレッド、フレーム部は灰色。[[食堂車]]は製作されず、キロ182形の[[車内販売|車販]]準備室で対応することとした。

[[列車便所|トイレ]]・[[洗面器#洗面台・洗面所|洗面所]]はキハ183形以外の全形式に設置し、キハ183形には業務用室、キロ182形には車掌室を設置している。

[[エア・コンディショナー|冷房装置]]は[[集中式冷房装置|集中式]]の AU79X 形を屋根上に1基搭載し、[[空気調和|通風]]・[[換気]]は各車の屋根上に2基設置された新鮮外気取入装置によって行う。

==== 形式 ====
; キハ183形
: 運転台をもつ普通車で、発電装置を収納する機器室を車体前位に設ける。トイレ・[[洗面台|洗面所]]は設けず、定員は40名である。後位の[[ジャンパ連結器|ジャンパ栓]]は両側に装備する「両渡り」構造で方向転換が可能である。
[[ファイル:JR Hokkaido kiha183-900 Okhotsk.jpg|thumb|200px|right|キハ183-900番台<br />特急「オホーツク」（1990年）]]
:; 901 - 904
:: 1979年に4両が製作された。業務用窓は開閉が可能である。正面下部の[[排障器]]（スカート）は裾部に折り曲げ加工がなされている。特急マークの両脇には車体色と同色の飾り帯が付く。
{{-}}
; キハ182形
: 編成の中間に組成される、運転台のない普通車である。トイレ・洗面所を設け、定員は68名である。トイレ隣接の床上に水タンクを設置した。
[[ファイル:Kiha183series hokuto kiha182-901 sapporo.jpg|thumb|200px|right|キハ182-901<br />（1986年 / 札幌駅）]]
:; 901 - 906
:: 1979年に6両が製作された。
{{-}}
; キハ184形
: 運転台のない普通車で、発電装置を収納する機器室を車体後位に設ける。機器室は出入台と客室の間にあり、通路は片側に寄せられる。
:; 901
:: 1979年に1両が製作された。トイレ・洗面所を設け、定員は44名である。
:: 量産車と定員や車体構造が異なり、[[1985年]]にグリーン車'''キロ184形'''（キロ184-901）に改造された。
{{-}}
; キロ182形
: 本系列のグリーン車である。室内の一部を供食設備として使用する。
[[ファイル:JNR Hokkaido kiro182-901.jpg|thumb|200px|right|キロ182-901<br />（1986年 / 札幌駅）]]
:; 901
:: 1979年に1両が製作された。客用扉は車体の端部に設け、定員は40名である。
:: 新製時の車内の側壁面、床構造は量産車とは大きく仕様が異なっていた。
:: 量産化改造時に車販準備室を拡大し、仕様を量産車と統一したが、客用扉の移設は行われなかった。2001年に廃車され区分消滅した。

<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align: left;">新造車一覧表（試作車）</div>
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
{| class="wikitable" style="font-size:80%; text-align:left; margin:1em 0em 0em 3em;"
|+キハ183系新造車一覧（1979年）
!車両形式!!車両番号!!予算!!製造メーカー!!落成日!!除籍日!!処遇!!備考

|-
!rowspan="4"|キハ183形
|キハ183-901
|rowspan="12"|1978年度2次債務
|rowspan="2"|新潟鐵工所
|rowspan="2"|1979年9月29日
|rowspan="2"|2001年10月1日
|rowspan="2"|廃車
|

|-
|キハ183-902
|

|-
|キハ183-903
|rowspan="2"|富士重工業
|rowspan="2"|1979年9月28日
|2001年3月31日
|廃車
|


|-
|キハ183-904
|2001年10月1日
|廃車
|

|-
!rowspan="6"|キハ182形
|キハ182-901
|rowspan="3"|新潟鐵工所
|rowspan="3"|1979年9月29日
|rowspan="6"|2001年3月31日
|rowspan="6"|廃車
|

|-
|キハ182-902
|

|-
|キハ182-903
|

|-
|キハ182-904
|rowspan="4"|富士重工業
|rowspan="3"|1979年9月28日
|

|-
|キハ182-905
|

|-
|キハ182-906
|

|-
!キハ184形
|キハ184-901
|1979年9月24日
|1985年3月13日
|キロ184-901に改造
|

|-
!キロ182形
|キロ182-901
|新潟鐵工所
|1979年9月29日
|2001年3月31日
|廃車
|
|}
</div></div>

=== 基本番台（量産車） ===
[[ファイル:JNR-Kiha183 Okhotsk.jpg|thumb|240px|right|「オホーツク」（1985年 / 網走駅）]]
量産車は1981年 - [[1983年]]に4形式合計89両が製作された。消火装置は自動1系統のみに簡略化され、燃料タンクは使用距離を考慮して容量を削減した。1982年の増備車からは[[列車便所|トイレ]]に循環式汚物処理装置を搭載している。

==== 車体 ====
外観はキロ182形およびキハ184形に大幅な変更があった以外は試作車に準じたものとなる（詳細は後述）。キハ80系から特急気動車に装備されていた外開きの非常扉は廃止された。非常時の避難誘導方針改訂により非常扉から脱出する誘導法をやめて隣の車両へ誘導する方法に変更されたことや、氷雪の侵入による腐食の懸念があったためである。また、内傾式の換気用窓も腐食や[[結露]]の誘発などの問題があるため廃止された。また、車端ダンパも廃止される。[[石勝線]]の長大トンネル対策として新鮮外気取入装置の性能向上が行われ、外気導入ルーバーの形状が大型化された。戸閉め確認灯が縦長の形状となる。

==== 走行装置 ====
[[ファイル:JRN DC183-0 Truck TR233A 20071020 001.jpg|thumb|right|240px|キハ183-3のTR233A形台車<br />（2007年10月20日 / 札幌駅）]]
{{Sound|JNR kiha183 ozora No.13 kiro182-9 chitosekuko.ogg|国鉄キロ182-9の走行音 41D おおぞら11号|（函館本線札幌-千歳線千歳空港間、1986年8月7日）}}
駆動系の変更はないが、台車は軽量化されたDT47A・DT48A・TR233Aに変更された。

※形式毎の駆動系の仕様は下表のとおりである。

{| class="wikitable" style="font-size:90%; text-align:center;"
|- style="word-break:keep-all"
!形式
!機関<br />（定格出力）
![[トルクコンバータ|液体変速機]]
!台車
!発電装置
|-
|style="text-align:right"|キハ183<br />キハ184
|[[DMF15系エンジン|DMF15HSA]]<br /> (220[[馬力|PS]]/1,600rpm)
|DW10<ref group="注">キハ40系で使用するものと同一仕様である。</ref>
|DT47A<br />TR233A
|DMF15HSA-G<br />DM82 (180kVA)
|-
|style="text-align:right"|キハ182<br />キロ182
|DML30HSI<br /> (440PS/1,600rpm)
|DW9A<ref group="注">キハ66系用 DW9 の改良型で、出力軸系統の強化・軽量化がなされた。</ref>
|DT48A<br />TR233A
|なし
|}

==== 接客設備 ====
座席は配色を変更し普通車はモケット・肘掛がロームブラウン（濃い茶色）、フレーム部がクリーム色に変更される。

[[エア・コンディショナー|冷房装置]]は改良型の AU79 形を搭載する。
{{-}}

==== 形式 ====
; キハ183形
[[ファイル:JNR kiha183 ozora onuma.jpg|thumb|200px|right|キハ183-0番台<br />特急「おおぞら」（1986年）]]
:; 1 - 20
:: 1981年から1983年までに20両が製作された。業務用窓は固定式である。正面下部のスカートは裾部の折り曲げをなくし、簡素な形状である。また前面の飾り帯がステンレス製に変更された。
{{-}}
; キハ182形
[[ファイル:JRH-kiha182-42.jpg|thumb|200px|right|キハ182-42<br />（2008年8月 / 釧路駅）]]
:; 1 - 48
:: 1981年から1983年までに48両が製作された。妻面と側面腰板部の通風口を大型化している。
{{-}}
; キハ184形
[[ファイル:Kiha183series hokuto kiha184-8 sapporo.jpg|thumb|200px|right|キハ184-8<br />（1986年 / 札幌駅）]]
:; 1 - 11
:: 1981年から1983年までに11両が製作された。定員を確保するためトイレ・洗面所を廃し、定員を52名に増加した。機器室は長さを 290 mm 拡大したほか、横の通路配置を変更してデッキ - 機器室間の仕切扉を廃止している。
:: 1985年に4両が運転台取付を行い'''キハ183形100番台'''に改造された。
:: 老朽化および余剰により淘汰が進み、残存3両 (2, 7, 8) の2007年度除籍を以って全車が廃車された。
{{-}}
; キロ182形
[[ファイル:Kiha183series hokuto kiro182-5 sapporo.jpg|thumb|200px|right|キロ182-5（1986年 / 札幌駅）]]
:; 1 - 10
:: 1981年から1983年までに10両が製作された。供食設備の大幅な拡充が行われ、[[新幹線]][[食堂車|ビッフェ車]]レベルの[[コーヒーメーカー]]・[[流し台]]・[[電子レンジ]]・[[炊飯器]]等の[[台所|調理・厨房用設備]]および[[売店]]が設置された。車内では炊き立ての[[飯|ご飯]]がつがれた[[カレーライス]]や[[鰻重|うな重]]の他に[[唐揚げ|から揚げ]]も提供されていた。
:: 試作車で車端部にあった出入台は車体中央部寄りに移設され、荷物積込み口が新設された。客室の定員は32名に減少している。座席のモケットは紫系統の配色とされた。
:: 1996年に5両が'''キロハ182形'''へ改造、2001年までに4両が廃車されキロ182-9の1両のみ残存している。
{{-}}

<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align: left;">新造車一覧表（量産車）</div>
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
{| class="wikitable" style="font-size:80%; text-align:left; margin:1em 0em 0em 3em;"
|+キハ183系新造車一覧（1981年 - 1983年）
!車両形式!!車両番号!!予算!!製造メーカー!!落成日!!除籍日!!処遇!!備考

|-
!rowspan="20"|キハ183形
|キハ183-1
|rowspan="8"|1980年度2次債務
|rowspan="4"|新潟鐵工所
|1981年8月21日
|rowspan="2"|2010年3月24日
|rowspan="2"|ミャンマーへ売却
|rowspan="2"|国鉄特急色復元車

|-
|キハ183-2
|1981年9月4日

|-
|キハ183-3
|rowspan="2"|1981年9月18日
|
|
|rowspan="2"|旭山動物園号

|-
|キハ183-4
|

|-
|キハ183-5
|rowspan="4"|富士重工業
|rowspan="2"|1981年8月29日
|2007年8月24日
|廃車
|

|-
|キハ183-6
|2008年9月22日
|廃車
|

|-
|キハ183-7
|rowspan="2"|1981年9月11日
|1993年8月20日
|キハ183-207に改造
|

|-
|キハ183-8
|1993年7月30日
|キハ183-208に改造
|

|-
|キハ183-9
|rowspan="10"|1981年度1次債務
|rowspan="6"|新潟鐵工所
|rowspan="2"|1982年5月28日
|1993年11月2日
|キハ183-209に改造
|

|-
|キハ183-10
|1993年10月19日
|キハ183-210に改造
|

|-
|キハ183-11
|rowspan="2"|1982年8月27日
|1992年6月8日
|キハ183-211に改造
|

|-
|キハ183-12
|1992年6月29日
|キハ183-212に改造
|

|-
|キハ183-13
|rowspan="2"|1982年9月17日
|1994年1月31日
|キハ183-213に改造
|

|-
|キハ183-14
|1993年11月30日
|キハ183-214に改造
|

|-
|キハ183-15
|rowspan="4"|富士重工業
|rowspan="2"|1982年5月24日
|1994年4月16日
|キハ183-215に改造
|

|-
|キハ183-16
|2008年9月22日
|廃車
|

|-
|キハ183-17
|rowspan="2"|1982年8月20日
|1993年11月25日
|キハ183-217に改造
|

|-
|キハ183-18
|1993年9月16日
|キハ183-218に改造
|

|-
|キハ183-19
|rowspan="2"|1982年度1次債務
|rowspan="2"|新潟鐵工所
|rowspan="2"|1983年5月10日
|1993年12月18日
|キハ183-219に改造
|

|-
|キハ183-20
|1994年7月15日
|キハ183-220に改造
|

|-
!rowspan="48"|キハ182形
|キハ182-1
|rowspan="24"|1980年度2次債務
|rowspan="14"|新潟鐵工所
|rowspan="6"|1981年8月21日
|rowspan="2"|2010年3月24日
|rowspan="2"|ミャンマーへ売却
|rowspan="2"|国鉄特急色復元車

|-
|キハ182-2

|-
|キハ182-3
|
|
|

|-
|キハ182-4
|rowspan="2"|2010年3月24日
|rowspan="2"|ミャンマーへ売却
|

|-
|キハ182-5
|

|-
|キハ182-6
|1997年3月31日
|キハ182-106に改造
|

|-
|キハ182-7
|rowspan="5"|1981年9月4日
|1997年1月10日
|キハ182-107に改造
|

|-
|キハ182-8
|1996年12月27日
|キハ182-108に改造
|

|-
|キハ182-9
|2005年3月18日
|廃車
|

|-
|キハ182-10
|2008年9月22日
|廃車
|

|-
|キハ182-11
|
|
|

|-
|キハ182-12
|rowspan="3"|1981年9月18日
|2008年9月13日
|廃車
|

|-
|キハ182-13
|2010年3月24日
|ミャンマーへ売却
|

|-
|キハ182-14
|rowspan="2"|2008年9月22日
|rowspan="2"|廃車
|

|-
|キハ182-15
|rowspan="10"|富士重工業
|rowspan="5"|1981年8月28日
|

|-
|キハ182-16
|
|
|

|-
|キハ182-17
|2010年3月24日
|ミャンマーへ売却
|

|-
|キハ182-18
|2010年10月6日
|廃車
|

|-
|キハ182-19
|rowspan="2"|2001年3月31日
|rowspan="2"|廃車
|

|-
|キハ182-20
|rowspan="5"|1981年9月11日
|

|-
|キハ182-21
|
|
|

|-
|キハ182-22
|
|
|

|-
|キハ182-23
|
|
|

|-
|キハ182-24
|1994年6月14日
|キハ182-224に改造
|

|-
|キハ182-25
|rowspan="18"|1981年度1次債務
|rowspan="12"|新潟鐵工所
|rowspan="3"|1982年5月28日
|1994年6月30日
|キハ182-225に改造
|

|-
|キハ182-26
|1994年4月29日
|キハ182-226に改造
|

|-
|キハ182-27
|1994年3月30日
|キハ182-227に改造
|

|-
|キハ182-28
|rowspan="4"|1982年8月27日
|2002年9月30日
|廃車
|

|-
|キハ182-29
|
|
|

|-
|キハ182-30
|
|
|

|-
|キハ182-31
|
|
|

|-
|キハ182-32
|rowspan="5"|1981年9月17日
|2002年9月30日
|廃車
|

|-
|キハ182-33
|1994年3月30日
|事故廃車
|

|-
|キハ182-34
|2005年10月26日
|廃車
|

|-
|キハ182-35
|2006年10月6日
|廃車
|

|-
|キハ182-36
|rowspan="2"|2002年9月30日
|rowspan="2"|廃車
|rowspan="3"|宗谷線急行用改造車

|-
|キハ182-37
|rowspan="6"|富士重工業
|rowspan="2"|1982年5月24日

|-
|キハ182-38
|2003年3月31日
|廃車

|-
|キハ182-39
|rowspan="4"|1982年8月20日
|
|
|

|-
|キハ182-40
|
|
|

|-
|キハ182-41
|
|
|

|-
|キハ182-42
|
|
|

|-
|キハ182-43
|rowspan="6"|1982年度1次債務
|rowspan="3"|新潟鐵工所
|rowspan="3"|1983年5月10日
|
|
|

|-
|キハ182-44
|
|
|

|-
|キハ182-45
|
|
|

|-
|キハ182-46
|rowspan="3"|富士重工業
|rowspan="3"|1983年5月20日
|
|
|rowspan="3"|旭山動物園号

|-
|キハ182-47
|
|

|-
|キハ182-48
|
|

|-
!rowspan="11"|キハ184形
|キハ184-1
|rowspan="5"|1980年度2次債務
|rowspan="3"|新潟鐵工所
|1981年9月4日
|1984年12月1日
|キハ183-101に改造
|

|-
|キハ184-2
|rowspan="2"|1981年9月18日
|2008年3月17日
|ミャンマーへ売却
|

|-
|キハ184-3
|1985年1月9日
|キハ183-103に改造
|

|-
|キハ184-4
|rowspan="2"|富士重工業
|1981年8月28日
|1984年12月18日
|キハ183-102に改造
|

|-
|キハ184-5
|1981年9月11日
|1985年3月13日
|キハ183-104に改造
|

|-
|キハ184-6
|rowspan="5"|1981年度1次債務
|rowspan="3"|新潟鐵工所
|1982年5月28日
|2001年3月31日
|廃車
|

|-
|キハ184-7
|1982年8月27日
|rowspan="2"|2008年3月17日
|ミャンマーへ売却
|

|-
|キハ184-8
|1982年9月17日
|廃車
|

|-
|キハ184-9
|rowspan="3"|富士重工業
|1982年5月24日
|rowspan="2"|2001年3月31日
|rowspan="2"|廃車
|

|-
|キハ184-10
|1982年8月20日
|

|-
|キハ184-11
|1982年度1次債務
|1983年5月20日
|1994年3月30日
|事故廃車
|

|-
!rowspan="10"|キロ182形
|キロ182-1
|rowspan="5"|1980年度2次債務
|rowspan="3"|新潟鐵工所
|1981年8月21日
|2001年3月31日
|廃車
|

|-
|キロ182-2
|1981年9月4日
|1996年9月13日
|キロハ182-2に改造
|

|-
|キロ182-3
|1981年9月18日
|1996年6月21日
|キロハ182-3に改造
|

|-
|キロ182-4
|rowspan="2"|富士重工業
|rowspan="2"|1981年9月11日
|1996年10月30日
|キロハ182-4に改造
|

|-
|キロ182-5
|2001年3月31日
|廃車
|

|-
|キロ182-6
|rowspan="4"|1981年度1次債務
|rowspan="2"|新潟鐵工所
|1982年5月28日
|1996年7月26日
|キロハ182-6に改造
|

|-
|キロ182-7
|1982年8月27日
|rowspan="2"|2001年3月31日
|rowspan="2"|廃車
|

|-
|キロ182-8
|rowspan="3"|富士重工業
|1982年5月24日
|

|-
|キロ182-9
|1982年8月20日
|
|
|

|-
|キロ182-10
|1982年度1次債務
|1983年5月20日
|1996年11月30日
|キロハ182-10に改造
|
|}
</div></div>

=== 500・1500番台（N183系） ===
{{鉄道車両|unit = self
|社色 = #000000
|形式 = 国鉄・JR北海道キハ183系気動車<br />N・NN183系
|画像 = JR Hokkaido kiha183series N183 hokuto.jpg 
|画像説明 = 特急「北斗」（1992年 / 長都駅付近）
|最高速度 = 110km/h→120km/h（N183系）<br />120km/h→130km/h（NN183系）
|最大寸法 = 21,300mm×2,903mm×4,090mm（キハ183・182）<br />21,300mm×2,903mm×4,080mm（キロ182）
|車体材質 = [[炭素鋼|普通鋼]]
|車両質量 = キハ183 40.9t（500番台）・40.8t（1500番台）・40.9t（1550番台）<br />キハ182 38.8t（500番台）・40.4t（550番台）<br />キロ182 40.8t
|車両定員 = キハ183 60人（500番台）・68人（1500番台・1550番台）<br />キハ182 68人<br />キロ182 32人
|機関出力 = 別表参照
|駆動方式 = 液体式
|変速段 = 変速1段・直結1段
|台車形式 = ダイレクトマウント空気バネ台車
|ブレーキ方式 = 電磁[[自動空気ブレーキ]]（CLE）ダイナミックブレーキ付・機関ブレーキ（抑速）
|保安装置 = [[自動列車停止装置#B形（軌道電流形）・S形（地上子形）|ATS-S]]
|製造メーカー = [[新潟鐵工所]]・[[富士重工業]]
|備考 = 
}}
[[国鉄分割民営化]]後のJR北海道の経営基盤整備を主目的とし、1986年に[[新潟鐵工所]]および[[富士重工業]]で36両が製作された。性能と内装設備の向上および製造コスト低減を図り各部の仕様が変更され、[[鉄道の車両番号|車両番号]]は500番台、1500番台を付番して区別する。車体は同時期に四国に導入されたキハ185系の鋼製車体版で、'''新183系'''、'''N183系'''とも称される。
道内特急の短編成化を実施するにあたって基本番台の中間電源車キハ184形の運用方が再検討され、本区分のキハ183形は2種類が製作された。電源機関付きのトイレ・洗面所なしキハ183形1500番台、電源機関をもたず大出力の走行用機関を搭載、トイレ・洗面所つきのキハ183形500番台である。電源装置のないキハ183形500番台はキハ184形との組で運用し、既存の電源装置を活用した。新製時の最高速度は 110 km/h とされたが、将来の速度向上に備えて機器類は最高速度 120 km/h に対応した設計とされている。基本番台では廃止した車端ダンパが取付可能だが、実際の運用には使用されず台座部分のみの設置としている。

==== 車体 ====
先頭車のキハ183形は高運転台非貫通構造をやめ、増結・切離しが臨機応変に行える貫通型の前頭部構造とされた。室内空間の 1/3 を占めていた発電装置は小型化して床下に移され、客室空間が拡大した。灯火類は正面中位左右に前照灯を、正面上部左右に保護ガラスで覆われた前照灯・標識灯を設けた。客用ドアの窓はHゴムから金属部品による固定に変更、各車両側面の確認灯は窓枠から離れた場所に設置された。外板は1.6mm鋼板を採用した<ref>レイル・マガジン1986年12月号</ref>。

側窓は天地寸法が 80 mm 拡大され、連続窓風の外観処理がなされた。グリーン車は[[寝台車 (鉄道)|寝台車]]並みに天井高さを上げ、床面を嵩上げした[[ハイデッカー]]構造を採用、客室窓は眺望を重視し、上部を曲面とした大型ガラスを用いた。新鮮外気取入装置は使用頻度が低いことからキハ183形・キハ182形では装備せず、電動押込み[[換気扇]]と従来型の[[ベンチレーター|通風器]]に変更された。車端部の貫通扉は有効開口幅の大きい特殊な形状となった。普通車は後に交換。外部塗色は地色が白色、橙色と赤色の帯を正面と側面下部に配し<ref group="注">1987年式の[[ジェイ・アール北海道バス|自動車部門]]の[[札樽線 (ジェイ・アール北海道バス)|札樽線]]の高速用車両にも導入当初、登場時のN/NN183系と同じデザインが施されていた。</ref>、側窓周囲を黒色とした配色に変更された。床下機器・台車は灰色で落成した。

==== 走行装置 ====
{{Double image stack|right|Dml30hsj-1.jpg|Dmf13hs.jpg|240|上：DML30HSJ 形エンジン<br />下：DMF13HS 形エンジン}}
[[ファイル:JRN DC183-500 Truck TR239 20071017 001.jpg|thumb|right|240px|キハ182形（500番台）のTR239形台車<br />（2007年10月17日 / 旭川駅）]]

駆動系も仕様変更され、大出力の12気筒機関は直噴化された [[DML30系エンジン|DML30HSJ]]形、6気筒機関は新仕様の[[DMF13系エンジン (2代)| DMF13HS]] 形<ref group="注">[[国鉄キハ38形気動車|キハ38形]]が搭載した機関で、定格回転数を向上させるなどの変更がなされる。</ref>を搭載した。液体変速機はダイナミックブレーキの装備空間を確保するため小型軽量化され、形式は DW12・DW13 に変更された。

台車は積層ゴム支持構造の軸箱装置をもつボルスタレス台車で、動力台車は DT53 形（1軸駆動、6気筒機関用） DT54 形（2軸駆動、12気筒機関用）の2種を駆動系に合わせて装備し、付随台車は各車共通の TR239 形である。将来の速度向上に備えて[[蛇行動#ヨーダンパ|ヨーダンパ]]（台車の[[蛇行動]]防止用[[ショックアブソーバー|ダンパ]]）が取付可能である。

ブレーキ装置は従来車と同様の CLE 方式（応荷重式電磁[[自動空気ブレーキ]]）を装備し、高速運転に対応するためダイナミックブレーキの準備工事がなされた。これは高速域から踏面ブレーキを使用する場合の踏面への熱影響とフラット防止のため、電子制御によりコンバーターブレーキや[[エンジンブレーキ]]を併用するものである。現在はN183系全車がダイナミックブレーキの本工事を施工され、120 km/h 運転対応になった。

※形式毎の駆動系の仕様は下表のとおりである。

{| class="wikitable" style="font-size:90%; text-align:center;"
|- style="word-break:keep-all"
!形式
!機関<br />（定格出力）
!液体変速機
!台車
!発電装置
|-
|style="text-align:right"|キハ183<br />-500
|[[DML30系エンジン|DML30HSJ]]<br /> (550PS/2,000rpm)
|DW12
|DT54<br />TR239
|なし
|-
|style="text-align:right"|キハ183<br />-1500
|[[DMF13系エンジン (2代)| DMF13HS]]<br /> (250PS/2,000rpm)
|DW13
|DT53<br />TR239
|DMF13HS-G<br />DM82A (180kVA)
|-
|style="text-align:right"|キハ182<br />キロ182
|[[DML30系エンジン|DML30HSJ]]<br /> (550PS/2,000rpm)
|DW12
|DT54<br />TR239
|なし
|}

==== 接客設備 ====
座席は、普通車はR55A形でモケットは薄茶色の地にオレンジと黒の帯を配する。グリーン車の座席はR36形でモケットは緑色となった。内装は明るめの色になり、客室と出入口を仕切る自動ドアは床の段差をなくした光電管式である。仕切ドアの色は先頭車は青色、普通車は黄色、グリーン車は緑色である。
==== 形式 ====
; キハ183形
[[ファイル:JR Hokkaido kiha183series N Okhotsk.jpg|thumb|200px|right|キハ183形500番台<br />（1990年 / [[網走駅]]）]]
:; 501 - 507
:: N183系の運転台つき普通車である。1986年に7両が製作された。
:: 電源装置をもたず、大出力機関を装備する。便所・洗面所を設け、座席定員は60名である。
:: 1994年3月に502が事故廃車となり、2010年3月に501が廃車された。505・506は出力適正化改造を受け405・406に、507はお座敷車キハ183-6001に改造。
{{-}}
[[ファイル:JNR DC Kiha183-1506.jpg|thumb|200px|right|キハ183-1506<br />（2002年3月 / [[函館駅]]）]]
:; 1501 - 1507
:: N183系の運転台つき普通車である。1986年に7両が製作された。
:: 床下に4両給電可能な電源装置を搭載する。便所・洗面所は設けず、座席定員は68名である。デッキ部分にくずもの入れは設置されなかった。
{{-}}
[[ファイル:JRN DC183-500 M182-504 20071020 001.jpg|thumb|200px|right|キハ182-504<br />（2007年10月 / [[札幌運転所]]）]]
; キハ182形
:; 501 - 514
:: N183系の中間車である。1986年に14両が製作された。便所・洗面所を設け、座席定員は68名である。
:: 504 - 506・513は出力適正化改造を受け404 - 406・413に、514はお座敷車キハ182-6001に改造。
{{-}}
[[ファイル:JRH-kiro182-508.jpg|thumb|200px|right|キロ182-508<br />（2009年8月 / 札幌運転所）]]
; キロ182形 
:; 501 - 508
:: 1986年に8両が製作された。従来車両より床面を 500 mm 嵩上げした[[ハイデッカー|高床式]]構造で、床は通路が一段低く<ref group="注">[[国鉄20系客車|20系客車]]のナロ20形と同一の構造である。</ref>、デッキ部分にかけてスロープを設ける。出入口のステップは2段構造である。側窓は天地寸法 1,000 mm の大型で、上部が屋根肩に達する曲面ガラスである。
:: 座席配置は従来車と同じ 2+2 列の配置である。洗面台は普通車のものとは差別化され、[[テレホンカード]]式[[公衆電話|電話機]]が設置された。居住性と[[車両限界]]の都合上、冷房装置を屋根中央部に設置できないため、[[国鉄14系客車|14系寝台車]]などと同様の[[集約分散式冷房装置]] AU76 形を車端部に2基搭載した。
:: 2010年3月に506、507、508が廃車されている。
:: 501 - 503は2550番台に改造。
{{-}}
<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align: left;">新造車一覧表（N183系）</div>
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
{| class="wikitable" style="font-size:80%; text-align:left; margin:1em 0em 0em 3em;"
|+キハ183系新造車一覧（1986年）
!車両形式!!車両番号!!製造メーカー!!落成日!!除籍日!!処遇!!備考

|-
!rowspan="14"|キハ183形
|キハ183-501
|rowspan="3"|新潟鐵工所
|1986年9月2日
|2010年3月24日
|廃車
|

|-
|キハ183-502
|rowspan="2"|1986年9月16日
|1994年3月30日
|事故廃車
|

|-
|キハ183-503
|
|
|


|-
|キハ183-504
|rowspan="4"|富士重工業
|1986年8月29日
|
|
|

|-
|キハ183-505
|1986年9月10日
|rowspan="2"|2009年10月30日
|キハ183-405に改番
|

|-
|キハ183-506
|rowspan="2"|1986年9月24日
|キハ183-406に改番
|

|-
|キハ183-507
|1999年1月30日
|キハ183-6001に改造
|

|-
|キハ183-1501
|rowspan="2"|新潟鐵工所
|1986年9月2日
|
|
|rowspan="3"|サロベツ用改造車

|-
|キハ183-1502
|1986年9月16日
|
|

|-
|キハ183-1503
|rowspan="5"|富士重工業
|1986年8月29日
|
|

|-
|キハ183-1504
|1986年9月10日
|
|
|

|-
|キハ183-1505
|1986年9月24日
|
|
|

|-
|キハ183-1506
|rowspan="2"|1986年10月6日
|
|
|

|-
|キハ183-1507
|
|
|

|-
!rowspan="14"|キハ182形
|キハ182-501
|rowspan="4"|新潟鐵工所
|rowspan="4"|1986年9月2日
|
|
|rowspan="3"|サロベツ用改造車

|-
|キハ182-502
|
|

|-
|キハ182-503
|
|

|-
|キハ182-504
|rowspan="3"|2009年10月30日
|キハ182-404に改番
|

|-
|キハ182-505
|rowspan="10"|富士重工業
|rowspan="4"|1986年8月29日
|キハ182-405に改番
|

|-
|キハ182-506
|キハ182-406に改番
|

|-
|キハ182-507
|
|
|

|-
|キハ182-508
|
|
|

|-
|キハ182-509
|rowspan="4"|1986年9月10日
|
|
|

|-
|キハ182-510
|
|
|

|-
|キハ182-511
|
|
|

|-
|キハ182-512
|
|
|

|-
|キハ182-513
|rowspan="2"|1986年9月24日
|2009年10月30日
|キハ182-413に改番
|

|-
|キハ182-514
|1999年1月30日
|キハ182-6001に改造
|

|-
!rowspan="8"|キロ182形
|キロ182-501
|rowspan="3"|新潟鐵工所
|rowspan="3"|1986年9月16日
|1994年1月29日
|キロ182-2551に改造
|

|-
|キロ182-502
|1993年12月10日
|キロ182-2552に改造
|

|-
|キロ182-503
|1993年7月29日
|キロ182-2553に改造
|

|-
|キロ182-504
|rowspan="5"|富士重工業
|1986年9月24日
|
|
|

|-
|キロ182-505
|rowspan="4"|1986年10月6日
|
|
|

|-
|キロ182-506
|rowspan="3"|2010年3月24日
|rowspan="3"|廃車
|

|-
|キロ182-507
|

|-
|キロ182-508
|
|}
</div></div>

=== 550・1550番台（NN183系） ===
N183系のマイナーチェンジ車でJR移行後の[[一本列島|1988年3月改正]]から[[函館本線]]で最高速度 120 km/h 運転を行うため[[1988年]] - [[1990年]]に28両が富士重工業で製作された。'''NN183系'''とも称する。キハ183形・キハ182形のみで、グリーン車の製作はない。内装はN183系と大きな差異はないが客室仕切り扉の窓を大型化している。

==== 車体 ====
車体構造はN183系とほぼ同様であるが、N183系普通車で設置を見送っていた新鮮外気取入装置を再び屋根上に設置した。これはトンネル通過時の客室内への[[煤煙]]侵入防止のためである。これに伴い妻面の貫通路上方の通気口が設置されたが、トンネル通過時の気圧変動の問題のため早期に塞がれている。外部塗色はN183系と同一の配色であるが、台車・床下機器は当初より黒色である。車端部の貫通扉は基本番台と同じタイプに戻る。N183系同様車端ダンパの台座が存在する。

==== 走行装置 ====
駆動機関は6気筒・12気筒とも[[過給機|過給器]]の[[インタークーラー]]追設などで出力を増大し、変速機は減速比を変更した DW12A・DW13A を搭載した。台車は基本構造に変更ないが、高速走行のためヨーダンパ・滑走検知装置が追設された。またブレーキ装置もN183系と同様だが、当初から120km/h運転を実施するためダイナミックブレーキは新製時より取付けられている。

[[ファイル:JRN DC183-550 Truck DT53 20071017 001.jpg|thumb|240px|right|キハ183形（1550番台）のDT53形台車<br />ヨーダンパを追加装備する<br />（2007年10月17日 / 旭川駅）]]

※形式毎の駆動系の仕様は下表のとおりである。

{| class="wikitable" style="font-size:90%; text-align:center;"
|- style="word-break:keep-all"
!形式
!機関<br />（定格出力）
!液体変速機
!台車
!発電装置
|-
|style="text-align:right"|キハ183<br />-1550
|[[DMF13系エンジン (2代)| DMF13HZ]]<br /> (330PS/2,000rpm)
|DW13A
|DT53<br />TR239
|DMF13HS-G<br />DM82A (180kVA)
|-
|style="text-align:right"|キハ182<br />-550
|[[DML30系エンジン|DML30HZ]]<br /> (660PS/2,000rpm)
|DW12A
|DT54<br />TR239
|なし
|}

==== 形式 ====
; キハ183形
[[ファイル:Kiha183 Okhotsk03.JPG|thumb|200px|right|キハ183形1550番台<br />（2010年6月 / [[石北本線]]）]]
:; 1551 - 1554, 1555 - 1566
:: NN183系の運転台つき普通車である。1988年から1990年までに16両が製作された。キハ183形1500番台の機器構成を踏襲し、電源装置を床下にもち、便所・洗面所は装備しない。座席定員は68名である。デッキ部分にくずもの入れ、公式側客用ドア後方に通風口を設置する。
:: 後期型（1555 - 1566）は、室内の座席種別・号車・禁煙表示の変更、客室仕切ドアのガラスをプライバシーガラスに変更、室内側窓枠形状の変更など、細かい仕様変更が見られる。
:: 1557はお座敷車キハ183-6101に改造。一部は3550番台・4550番台に改造された。
{{-}}
; キハ182形
[[ファイル:JR Hokkaido kiha182-550.jpg|thumb|200px|right|キハ182-550番台<br />（1990年 / 札幌駅）]]
:; 551 - 554, 555 - 562
:: NN183系の中間車で、1988年から1989年までに12両が製作された。洗面所の仕様を変更し男子用の[[便器#小便器|小便所]]を新たに設置したため、床上にあった水タンクを屋根上に移設した。
:: 後期型（555 - 562）はキハ183形（1555 - 1566）と同一の仕様変更や洗面所・小便所の改良がなされた。また555 - 558は方向転換可能な両渡り構造となった。
:: 全車2550番台に改造された。
{{-}}
<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align: left;">新造車一覧表（NN183系）</div>
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
{| class="wikitable" style="font-size:80%; text-align:left; margin:1em 0em 0em 3em;"
|+キハ183系新造車一覧（1988年 - 1990年）
!車両形式!!製造区分!!車両番号!!製造メーカー!!落成日!!除籍日!!処遇!!備考
|-
!rowspan="16"|キハ183形
!rowspan="4"|前期型
|キハ183-1551
|rowspan="16"|富士重工業
|rowspan="4"|1988年2月17日
|
|
|

|-
|キハ183-1552
|
|
|

|-
|キハ183-1553
|
|
|

|-
|キハ183-1554
|
|
|

|-
!rowspan="12"|後期型
|キハ183-1555
|rowspan="4"|1988年7月28日
|
|
|

|-
|キハ183-1556
|
|
|

|-
|キハ183-1557
|1999年2月12日
|キハ183-6101に改造
|

|-
|キハ183-1558
|1993年10月9日
|キハ183-4558に改造
|

|-
|キハ183-1559
|rowspan="4"|1989年4月14日
|1993年5月28日
|キハ183-3559に改造
|

|-
|キハ183-1560
|1994年2月4日
|キハ183-4560に改造
|

|-
|キハ183-1561
|1993年9月14日
|キハ183-4561に改造
|

|-
|キハ183-1562
|1994年5月12日
|キハ183-4562に改造
|

|-
|キハ183-1563
|rowspan="2"|1990年5月29日
|1993年4月20日
|キハ183-3563に改造
|

|-
|キハ183-1564
|1993年12月24日
|キハ183-3564に改造
|

|-
|キハ183-1565
|rowspan="2"|1990年5月30日
|1994年1月29日
|キハ183-3565に改造
|

|-
|キハ183-1566
|1993年11月19日
|キハ183-3566に改造
|

|-
!rowspan="12"|キハ182形
!rowspan="4"|前期型
|キハ182-551
|rowspan="12"|富士重工業
|rowspan="4"|1988年2月19日
|1993年7月21日
|キハ182-2551に改造
|

|-
|キハ182-552
|1994年6月9日
|キハ182-2552に改造
|

|-
|キハ182-553
|1993年7月28日
|キハ182-2553に改造
|

|-
|キハ182-554
|1993年11月22日
|キハ182-2554に改造
|

|-
!rowspan="8"|後期型
|キハ182-555
|rowspan="4"|1988年7月28日
|rowspan="2"|1994年1月28日
|キハ182-2555に改造
|

|-
|キハ182-556
|キハ182-2556に改造
|

|-
|キハ182-557
|1993年12月15日
|キハ182-2557に改造
|

|-
|キハ182-558
|1993年4月16日
|キハ182-2558に改造
|

|-
|キハ182-559
|rowspan="4"|1989年4月14日
|1993年10月6日
|キハ182-2559に改造
|

|-
|キハ182-560
|1994年2月17日
|キハ182-2560に改造
|

|-
|キハ182-561
|1993年11月1日
|キハ182-2561に改造
|

|-
|キハ182-562
|1993年9月14日
|キハ182-2562に改造
|
|}
</div></div>


=== 550番台（スーパーとかち用） ===
[[ファイル:JRH-kisaroha182-550.jpg|thumb|200px|right|留置中のキサロハ182形<br />（2005年5月 / 釧路運輸車両所）]]
; キサロハ182形
:; 551 - 554
:: 本系列の[[付随車]]で、[[2階建車両]]である。[[1991年]]に4両が[[日立製作所笠戸事業所]]で製作された。車体構造は[[クリスタルエクスプレス]]用キサロハ182-5101を基本としたダブルデッカー車。台車はN-TR239。1階に機械室、転換可能なソファタイプの座席を設けた2人用普通個室を5室（定員10名）オーディオ装置、室内灯スイッチ、暖房調節装置を設置。2階は荷物室、変則2+1列のグリーン室（定員24人）オーディオ装置、背面に液晶テレビを設置している（後に液晶テレビは撤去）。前位側にトイレ・洗面所の一体化ユニット、男子小便所、電話室。後位側に出入り台と車掌室、床置き式の冷房装置を設置する。外部は前位側の両面に「SUPER TOKACHI」の大型ロゴが入っていた。後に「おおぞら」にも使われるようになり、HET色に準じた配色に変更され、大型ロゴも「HET183」に変更された。
:: 1991年[[7月27日]]から[[2000年]][[3月10日]]まで特急「[[とかち (列車)|スーパーとかち]]」に使用された。「スーパーとかち」がキハ283系に置き換わった2000年[[3月11日]]ダイヤ改正から、当形式の連結の有無に関係なく、キハ183系使用列車は「[[とかち (列車)|とかち]]」となる。
:: [[2001年]][[7月1日]]ダイヤ改正をもって「とかち」、「おおぞら」の両列車の運用から外れ、全車が[[釧路運輸車両所]]で[[保留車]]となっていたが、2013年12月20日付で4両とも廃車となり、区分消滅した<ref name="RF639">{{Cite journal|和書|author=編集部|year=2014|month=7|title=JR各社の車両配置表 平成26年4月1日現在|journal=鉄道ファン|volume=54|issue=第7号 (No.639) 特別付録|pages=p2}}</ref>。

<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align: left;">新造車一覧表（スーパーとかち用）</div>
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
{| class="wikitable" style="font-size:80%; text-align:left; margin:1em 0em 0em 3em;"
|+キハ183系新造車一覧（1991年）
!車両形式!!車両番号!!製造メーカー!!落成日!!除籍日!!処遇!!備考
|-
!rowspan="4"|キサロハ182形
|キサロハ182-551
|rowspan="4"|日立製作所
|rowspan="2"|1991年7月13日
|rowspan="4"|2013年12月20日
|rowspan="4"|廃車
|

|-
|キサロハ182-552
|

|-
|キサロハ182-553
|rowspan="2"|1991年7月12日
|

|-
|キサロハ182-554
|
|}
</div></div>

=== 1000番台（JR九州所属車） ===
{{鉄道車両|unit = self
|社色 = #FF0000
|形式 = JR九州キハ183系気動車<br />1000番台
|画像 = Kiha183-1000 oranndamura.jpg
|画像説明 = 協調運転する「オランダ村特急」と「有明」<br />（1990年 / 小倉駅）
|最高速度 = 120km/h
|最大寸法 = 21,570mm×2,903mm×4,090mm（キハ183）21,300mm×2,903mm×4,090mm（キハ182）
|車体材質 = [[炭素鋼|普通鋼]]
|車両質量 = 
|車両定員 = キハ183 52人<br />キハ182-1001 48人<br />キハ182-1002  68人
|機関出力 = 別表参照
|駆動方式 = 液体式
|変速段 = 変速1段・直結1段
|台車形式 = ダイレクトマウント空気バネ台車
|ブレーキ方式 = 電磁[[自動空気ブレーキ]]（CLE）ダイナミックブレーキ付・機関ブレーキ（抑速）
|保安装置 = [[自動列車停止装置#B形（軌道電流形）・S形（地上子形）|ATS-S]]
|製造メーカー = [[富士重工業]]・[[鹿児島総合車両所|鹿児島車両所]]
}}
{{Sound|JR kyusyu kiha183-1002 Holland village ariake kokura.ogg|JR九州キハ183-1002の走行音（有明11号・オランダ村特急）|（鹿児島本線門司港-小倉間、1992年3月16日）}}
{{Sound|JR kyusyu kiha182-1002 Holland village hakata.ogg|JR九州キハ182-1002の走行音（オランダ村特急）|（鹿児島本線鳥栖-博多間、1992年3月16日）}}
「[[長崎オランダ村]]」（[[ハウステンボス]]のルーツとなった[[テーマパーク]]）方面へのアクセス輸送および PR に用いる専用車両として、JR九州が1988年に製作した区分である。電化の有無によらず広汎に使用できるよう気動車として計画され、北海道で使用するN183系の主要構造を基本に設計したことから本系列の一区分として付番された。

本区分は、「オランダ村特急」運行開始当時の運転区間の一部（小倉・門司港 - 鳥栖間）の列車の運転頻度が高く、電車特急に併結する運用形態をとる必要が生じたため、[[国鉄485系電車|485系電車]]との[[協調運転]]が可能な設計とされた。先頭部の連結器は[[連結器#双頭型両用連結器|双頭連結器]]を装備した。

前頭部は運転台を2階に配し、大型の曲面ガラスを配した[[展望車|展望室]]をもつ（[[排障器]]を除いた全体的な形状は[[国鉄165系電車#「パノラマエクスプレス アルプス」|国鉄165系「パノラマエクスプレス アルプス」]]→[[富士急行2000形電車|富士急2000形]]の展望車に類似するが、窓割が異なる）。側窓枠と窓柱を黒色とした連続窓風処理など、車体各部の基本構造はN183系とほぼ同一である。外部塗色はオランダ国旗をモチーフにした、窓上部が赤色、窓周囲が白色、車体下部が青色の「[[トリコロール]]塗装」で、青色地の上下に白色の帯を2本配する。

当初「線路があればどこまでも」のキャッチフレーズが付され、「[[ハウステンボス (列車)#沿革|オランダ村特急]]」として[[国鉄485系電車|485系特急電車]]との協調運転による直通運用に使用されたが、運用区間や使用目的の変更による数度の改装を経て、2011年6月4日からは[[豊肥本線]]の観光列車「[[九州横断特急#あそぼーい!・阿蘇ゆるっと博号|あそぼーい!]]」に使用されている。転用の詳細は「改造」節を参照されたい。

駆動系はN183系の駆動機関・変速機の構成をそのまま踏襲し、電源装置の有無による仕様の相違も同一である。台車も同一の仕様で、搭載機関によって DT53Q （1軸駆動）または DT54Q （2軸駆動）のいずれかを装備し、付随台車は各車共通の TR239Q である。当初よりダイナミックブレーキを装備する。

※形式毎の駆動系の仕様は下表のとおりである。

{| class="wikitable" style="font-size:90%; text-align:center;"
|- style="word-break:keep-all"
!形式
!機関<br />（定格出力）
!液体変速機
!台車
!発電装置
|-
|style="text-align:right"|キハ183
|DML30HSJ<br /> (550PS/2,000rpm)
|DW12
|DT54Q<br />TR239Q
|なし
|-
|style="text-align:right"|キハ182<br />-1001
|DMF13HS<br /> (250PS/2,000rpm)
|DW13
|DT53Q<br />TR239Q
|DMF13HS-G<br />DM82A (180kVA)
|-
|style="text-align:right"|キハ182<br />-1002
|DML30HSJ<br /> (550PS/2,000rpm)
|DW12
|DT54Q<br />TR239Q
|なし
|}
{{-}}

==== 形式 ====
{{Double image aside|right|JRK kiha183-1001 ASO BOY.jpg|200|JRK kiha183-1002 ASO BOY.jpg|200|キハ183-1001|キハ183-1002<br />（2011年10月 / [[博多駅]]）}}
{{Double image aside|right|JRK kiha182-1001 ASO BOY.jpg|200|JRK kiha182-1002 ASO BOY.jpg|200|キハ182-1001|キハ182-1002<br />（2011年10月 / 博多駅）}}
; キハ183形
:; 1001, 1002
: 本区分の先頭車で、1988年に 1001・1002 の2両が製作された。電源装置はもたない。
; キハ182形
:; 1001, 1002
: 本区分の中間車で、 1001・1002 の2両が製作された。 1001 は1988年に鹿児島車両所（現・[[鹿児島総合車両所]]）で[[ノックダウン生産]]された車両で、電源装置を床下に装備する。室内の一部にカフェ室・区分室を配する。 1002 は1989年に追加製製作された車両で、電源装置はもたず、大出力の駆動機関を搭載する。室内の一部に[[ロビーカー|子供向け空間]]「ぷれいらんど」を設けた。

<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align: left;">新造車一覧表（1000番台）</div>
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
{| class="wikitable" style="font-size:80%; text-align:left; margin:1em 0em 0em 3em;"
|+キハ183系新造車一覧（1988年 - 1989年）
!車両形式!!車両番号!!製造メーカー!!落成日!!除籍日!!処遇!!備考
|-
!rowspan="2"|キハ183形
|キハ183-1001
|rowspan="2"|富士重工業
|1988年
|
|
|

|-
|キハ183-1002
|1988年
|
|
|

|-
!rowspan="2"|キハ182形
|キハ182-1001
|鹿児島車両所
|1988年
|
|
|

|-
|キハ182-1002
|富士重工業
|1989年
|
|
|
|}
</div></div>

== 改造 ==
=== 国鉄時代 ===
; 試作車の量産化改造
: 12両の試作車について、運用上の取扱い共通化のため各部仕様を量産車に合わせる改造を1982年 - 1984年に施工した。
: 車体は非常窓と非常口を撤去<ref group="注">キハ182形の非常口は完全に撤去されず、扉は溶接された。キハ182形は量産化改造後も非常窓が存置された車両が存在した。904は廃車まで非常窓が残存。</ref>、普通車は座席モケットを茶色の単色に変更した<ref group="注">試作車の座席は、フレームが茶色単色だった</ref>。
: キロ182-901 は車販準備室の拡大・車掌室の客室側への移設などの改造を実施し、座席定員は8名減の32名に変更された。非常扉は完全に撤去され、床や壁も量産タイプに交換された。座席配列は4列シートのまま2001年の廃車まで使用された。
: 本件による改造にあわせて、循環式汚物処理装置の取付を全車に実施している。
{{-}}

; 編成短縮対応
:; 先頭車化改造（キハ183形100番台）
:: 1985年3月ダイヤ改正での編成短縮に伴い不足する先頭車を補うため、電源装置付きの中間車キハ184形を先頭車（キハ183形）に改造したものである。運転台は後位に新設された。
:: 運転台は分割併合に対応する貫通型<ref group="注">特徴的な外観から「坊主」と呼ばれている。</ref>で、在来のキハ183形とは形態が異なり100番台を付番して区別した。改造後の定員は40名で、キハ183形初期車と同一である。トイレ・洗面所は装備しない。
:: 正面貫通扉上部付近の手すりの取付け方は改造施工工場ごとに異なり、[[五稜郭車両所|五稜郭工場]]施工車 (101, 103) は縦配置、[[北海道旅客鉄道苗穂工場|苗穂工場]]施工車 (102, 104) は横配置である。
:: 外部塗色は当初、前頭部の正面 - 側面下部を赤2号とするキハ183形基本番台に準じた塗り分けだったが、投入後短期間で正面中央に翼状の意匠を配したキハ82形類似の塗り分けに変更された。
<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align: left;">改番照合表</div>
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
{| class="wikitable" style="text-align:left; font-size:80%; margin:1em 0em 0em 3em;"
|+キハ183系改造車一覧（編成短縮対応）
!改造内容!!車両形式!!車両番号!!種車!!改造工場!!落成日!!落成配置!!最終配置!!除籍日!!備考

|-
!rowspan="4"|先頭車化
!rowspan="4"|キハ183形
|キハ183-101
|キハ184-1
|[[五稜郭車両所]]
|1984年12月1日
|rowspan="4"|函館
|rowspan="2"|札幌
|rowspan="2"|2008年9月13日
|rowspan="2"|廃車

|-
|キハ183-102
|キハ184-4
|[[北海道旅客鉄道苗穂工場|苗穂工場]]
|1984年12月18日

|-
|キハ183-103
|キハ184-3
|五稜郭車両所
|1985年1月9日
|函館
|2010年3月24日
|ミャンマーへ売却

|-
|キハ183-104
|キハ184-5
|苗穂工場
|1985年3月13日
|
|
|
|}
</div></div>
<gallery perrow="4" widths="155" style="font-size:90%;">
ファイル:JNR Hokkaido kiha183-104 hokuto.jpg|104 国鉄特急色<br />（1986年 札幌駅）
ファイル:JR Hokkaido kiha183series kiha183-100 Okhotsk.jpg|101 新特急色<br />（1990年 旭川駅）
ファイル:JRH-Kiha183-103.jpg|103 HET色<br />（1998年 網走駅）
ファイル:JRN DC183-100 20071020 001.jpg|104 とかち色<br />（2007年 札幌駅）
</gallery>

[[ファイル:JR Hokkaido kiro184-901.jpg|thumb|240px|right|キロ184-901<br />（1992年 / 札幌駅）]]
:; グリーン車化改造（キロ184形900番台）
:: 1985年3月改正ではグリーン車も不足するため、キハ184-901がグリーン車に改造された。
:: 電源用機関を撤去<ref group="注">撤去された電源用機関は、同時期に先頭車化改造された [[国鉄キハ181系気動車|キハ181-101]] に転用されている。</ref>して機器室を車販準備室に改装した。座席はグリーン車用のリクライニングシート<ref group="注">中古品の R27B 形座席を使用し、モケットを張替えたうえで転用している。</ref>に交換され、定員は32名とされた。
:: 走行用機関は種車の DMF15HSA をそのまま使用した。
:: 1988年度に内装更新を行い、座席配置を2+1列に変更して定員24名となった。並行して車販準備室の拡大と車掌室の設置を行い、キロ182形と設備を統一している。同時に走行用機関と変速機を各々 DMF13HZ (330PS/2,000rpm) ・DW13A に更新した。
<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align: left;">改番照合表</div>
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
{| class="wikitable" style="text-align:left; font-size:80%; margin:1em 0em 0em 3em;"
|+キハ183系改造車一覧（編成短縮対応）
!改造内容!!車両形式!!車両番号!!種車!!改造工場!!落成日!!落成配置!!最終配置!!除籍日!!備考

|-
!グリーン車化
!キロ184形
|キロ184-901
|キハ184-901
|苗穂工場
|1985年3月13日
|札幌
|釧路
|2001年3月31日
|廃車
|}
</div></div>

; 110 km/h 運転対応
: 1985年6月以降、試作車（900番台）・量産車（基本番台）を対象に、最高速度を 100 km/h から 110 km/h に向上するための対応が行われた。機関出力の増強とブレーキの強化が主で、キハ183形・キハ184形では定格出力が 220PS→250PS に、キハ182形・キロ182形では 440PS→500PS に向上された。機関形式の変更はない。ブレーキ装置はブレーキシリンダを強化とともに焼結合金製制輪子への交換、台車周りでは[[車輪]]の保守限界の引き上げを実施している。

; 塗色変更
: 国鉄特急色であった試作車・基本番台の塗装色を1986年11月のダイヤ改正で投入するN183系の塗装色に変更する作業が同年より開始され、まずN183系に連結するキハ184形が塗装変更。他の車両も1987年までに完了した。

=== JR北海道 ===
==== 民営化初期の改造 ====
; 120 km/h 運転対応（N183系）
: 1988年3月ダイヤ改正に伴い「北斗」の 120 km/h 運転に対応させるため、最高速度 110 km/h のN183系にダイナミックブレーキ本工事を実施し、NN183系と同じ最高速度 120 km/h に引き上げる。

; グリーン車（基本番台・キロ184形）内装更新
: N183系の導入により、陳腐化が目立っていたグリーン車の内装更新工事を1987 - 1988年に実施した。
: 客室内張りや敷物の張り替え、トイレ・洗面所の更新を行ったほか、座席は配置を 2+1 列に変更のうえ各席に[[液晶ディスプレイ]]を設置した。施工後の定員は24名である。車掌室にはカード式公衆電話が設置された。
:* キロ182形（5両）：1, 5, 7 - 9
:* キロ184形（1両）：901

[[ファイル:JNR 183 series DMU 121.JPG|thumb|200px|right|キハ183-1の座席]]
; 普通車（基本番台・900番台）内装更新
: 窓際の灰皿を撤去し、肘掛を灰皿付きの肘掛に交換。
: モケットも順次N183系タイプに交換。<!--カーテンをN183系タイプに交換。--><!-- 更新時期確認できず。検証を要す -->

; 通気口閉鎖工事（基本番台・900番台・NN183系）
: 高速でトンネルを通過する際に、気圧の変動で耳の鼓膜を刺激するいわゆる耳ツンが生じるため、妻面の貫通路上方の通気口を塞ぐ工事が行われ、該当する全車両の工事を完了している。

; ヘッドマークのロールマーク化
: 貫通形先頭車（100番台・500番台・1500番台）はキハ82形同様にアクリル板のヘッドマークを照明板の外側に取り付けていたが、それをやめて14系客車や非貫通形先頭車（基本番台・900番台）のように電動のロールマークを内蔵する仕様に変更された。この変更によりヘッドマークはやや小さめのサイズとなっている。
{{-}}

==== 「北斗」向け改造 ====
[[ファイル:JR DC kiha182-2551.jpg|thumb|200px|right|キハ182-2551（2004年3月）]]
[[ファイル:JR DC kiro182-2551.jpg|thumb|200px|right|キロ182-2551（2004年3月）]]
; 130 km/h 運転対応改造（2550・3550番台）
: 1994年3月ダイヤ改正のキハ281系による特急「スーパー北斗」運転開始に合わせ、本系列を使用する一部の「北斗」で最高速度 130 km/h 運転を実施するための改造である。
: N183系（キロ182形500番台）NN183系（キハ182形550番台・キハ183形1550番台）を対象にブレーキ装置を強化する改造を行い、ブレーキテコ比変更・ブレーキシリンダーの大型化・圧力の増強、滑走検知装置の各軸方式への変更が実施された。改造実施車はブレーキ圧力が在来車と異なるため、未施工車との混結はできない。
: キロ182形は機関にインタークーラーを追加し、NN183系と同等の DML30HZ (660PS/2,000rpm) に変更された。台車にはヨーダンパが追設された。
: 形式番号は、キハ182形・キハ183形は 原番+2000 、キロ182形は 原番+2050 の付番とされた。
<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align: left;">改番照合表</div>
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
{| class="wikitable" style="text-align:left; font-size:80%; margin:1em 0em 0em 3em;"
|+キハ183系改造車一覧（「北斗」向け）
!改造内容!!車両形式!!車両番号!!種車!!改造工場!!落成日!!落成配置!!最終配置!!除籍日!!備考

|-
!rowspan="20"|130km/h運転対応
!rowspan="5"|キハ183形
|キハ183-3559
|キハ183-1559
|rowspan="20"|苗穂工場
|1993年5月28日
|rowspan="5"|札幌
|札幌
|1994年4月3日
|キハ183-4559に再改造

|-
|キハ183-3563
|キハ183-1563
|1993年4月20日
|
|
|

|-
|キハ183-3564
|キハ183-1564
|1993年12月24日
|
|
|

|-
|キハ183-3565
|キハ183-1565
|1994年1月29日
|
|
|

|-
|キハ183-3566
|キハ183-1566
|1993年11月19日
|
|
|

|-
!rowspan="12"|キハ182形
|キハ182-2551
|キハ182-551
|1993年7月21日
|rowspan="2"|函館
|
|
|

|-
|キハ182-2552
|キハ182-552
|1994年6月9日
|
|
|

|-
|キハ182-2553
|キハ182-553
|1993年7月28日
|rowspan="10"|札幌
|
|
|

|-
|キハ182-2554
|キハ182-554
|1993年11月22日
|
|
|

|-
|キハ182-2555
|キハ182-555
|1994年1月28日
|
|
|

|-
|キハ182-2556
|キハ182-556
|1994年1月28日
|
|
|

|-
|キハ182-2557
|キハ182-557
|1993年12月15日
|
|
|

|-
|キハ182-2558
|キハ182-558
|1993年4月16日
|
|
|

|-
|キハ182-2559
|キハ182-559
|1993年10月6日
|
|
|

|-
|キハ182-2560
|キハ182-560
|1994年2月17日
|
|
|

|-
|キハ182-2561
|キハ182-561
|1993年11月1日
|
|
|

|-
|キハ182-2562
|キハ182-562
|1993年9月14日
|
|
|

|-
!rowspan="3"|キロ182形
|キロ182-2551
|キロ182-501
|1994年1月29日
|rowspan="3"|函館
|
|
|

|-
|キロ182-2552
|キロ182-502
|1993年12月10日
|
|
|

|-
|キロ182-2553
|キロ182-503
|1993年7月29日
|
|
|
|}
</div></div>
{{-}}

[[ファイル:JRH-kiha183-4559.jpg|thumb|200px|right|キハ183-4559（2009年8月）]]
{{Sound|JR hokkaido kiha183 hokuto No.14 kiha182-2554 minamichitose.ogg|JR北海道キハ182-2554の走行音 5014D 北斗14号|（函館本線札幌-千歳線南千歳間、2001年5月10日）}}
; 従来車混結対応改造（4550番台）
: 在来車と共用で予備車を確保するため、キハ183形の一部を 130・120 km/h 両用仕様とする改造を[[1993年]] - 1994年に実施した。ブレーキシリンダー圧力切替弁による自動切替機能を追加し、車号は 原番+3000 を付番した。
<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align: left;">改番照合表</div>
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
{| class="wikitable" style="text-align:left; font-size:80%; margin:1em 0em 0em 3em;"
|+キハ183系改造車一覧（「北斗」向け）
!改造内容!!車両形式!!車両番号!!種車!!改造工場!!落成日!!落成配置!!最終配置!!除籍日!!備考

|-
!rowspan="5"|130km/h運転対応<br />（従来車混結対応）
!rowspan="5"|キハ183形
|キハ183-4558
|キハ183-1558
|rowspan="5"|苗穂工場
|1993年10月9日
|rowspan="4"|札幌
|
|
|

|-
|キハ183-4559
|キハ183-3559
|1994年4月3日
|
|
|

|-
|キハ183-4560
|キハ183-1560
|1994年2月4日
|
|
|

|-
|キハ183-4561
|キハ183-1561
|1993年9月14日
|
|
|

|-
|キハ183-4562
|キハ183-1562
|1994年5月12日
|函館
|
|
|
|}
</div></div>

; グリーン車（500番台）内装更新
: キハ281系のグリーン車と設備をあわせるため、「北斗」用のグリーン車キロ182形（500番台）の内装更新を行った。
: 座席配置は1+2列に変更され、定員は24名に減少した。客室内は完全禁煙とされ、車掌室横の荷物室を撤去して喫煙コーナーが設置された。
: 対象は 501 - 507 の7両<ref group="注">1両のみ当初の仕様で残存した 508 も、後年に3列化改造が行われている。</ref>で、501 - 503 は 130 km/h 運転対応を併せて実施し、2551 - 2553 を付番した。

; 内装更新・塗装変更（HET183）
: 上記の 130 km/h 対応改造車を含め「北斗」に使用する本系列全車について、座席や[[カーテン]]の取替えなどキハ281系に準じた内外装の改良を行った。また一部の車両はキハ283系でも導入されているグレートアップ指定席に変更され、これに伴い大型荷物コーナーも設置した。各車両の定員は2名減となった。近年、全車両に自動放送装置も搭載された。
: 施工車の外部塗色は地色がライトグレー、前頭部とデッキ周囲がコバルトブルー+萌黄色の塗り分けに変更され、客室窓直下に[[ラベンダー]][[紫|パープル]]+[[萌黄|萌黄色]]の帯を配した。キハ281系の意匠に合わせた配色で、運転台側面には'''" HET183''' ''Hokkaido Express Train 183'' '''"''' の[[ロゴタイプ|ロゴマーク]]が配された。

; 最高速度の識別表記
: 「北斗」向け 130 km/h 対応改造後は、最高速度の異なる車両を同一編成に混用できなくなった。速度種別を明確にし、列車組成の相違を防ぐため、本系列の全車に最高速度表示が付記された。リゾート用車両は付記の対象外としている。
: 各車両の正面・妻面下方に最高速度を表記するもので、 130 km/h 対応改造車は「130」、混結対応車（4550番台）<ref group="注">後年改造されたお座敷車（6000番台）も同様である。</ref>は「130/120」を表記した。他の車両は各々の仕様毎に「110」、「120」を表記した<ref group="注">本系列を使用する[[夜行列車]]に寝台車として併結される14系客車には「95」の表記がなされる。</ref>。

; グレードアップ指定席
: [[2008年]]（平成20年）7月から、「北斗」向けのキハ183系の一部で、キハ281系と共に普通車[[座席指定席|指定席]]の座席改装が開始された<ref>{{PDFlink|[http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2008/080714-2.pdf 函館方面特急列車の指定席が全てグレードアップ座席になります！]}} - JR北海道プレスリリース 2008年7月14日</ref>。これは、2006年[[12月17日]]からキハ283系が行っているものと同様、座席幅の拡大・背もたれ枕の設置・[[快速列車|快速]]「[[エアポート (列車)|エアポート]]」などに設定されている「[[uシート]]」と同様なチケットホルダーなどの設備を導入し、居住性の向上を図るものである<ref>{{PDFlink|[http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2006/061213-1.pdf 特急列車の指定席にグレードアップ座席が新登場！]}} - JR北海道プレスリリース 2006年12月13日</ref>。
:* キハ183形（7両）：1506, 1507, 3565, 3566, 4560 - 4562
:* キハ182形（14両）：508 - 511, 2553 - 2562

; グリーン車リニューアル
: 2011年（平成23年）10月から2013年3月にかけて、キハ281系、キハ283系と共に、「北斗」向けのキハ183系のグリーン車でも座席改装が開始された<ref>{{PDFlink|[http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2011/111013-2.pdf グリーン車の座席をリニューアル！]}} - JR北海道プレスリリース 2011年10月13日</ref>。
:* キロ182形（5両）：504, 505, 2551 - 2553

==== 「とかち」・「オホーツク」向け改造 ====
[[ファイル:Kiha183 tokati sapporo.jpg|thumb|right|240px|開閉式下降窓に変更したキハ183<br />「とかち」（1990年9月 / 札幌駅）]]
; 車掌室設置改造（キハ183形）
: 1990年9月に新設された特急「とかち」ではグリーン車を連結しないため、編成中に車掌室を確保するために実施された改造である。
: 同列車に運用されるキハ183形（基本番台）の業務用室を車掌室・電話室に改造し、旧業務用室の固定窓は開閉式下降窓に変更された。改造による番号の変更はない。
:* キハ183形（4両）：17 - 20
{{-}}
[[ファイル:Kiha183 supertokati.jpg|thumb|right|240px|「スーパーとかち」<br />（1993年 / 長都駅付近）]]
; 「スーパーとかち」用グレードアップ
: 1991年7月に新設された特急「スーパーとかち」に対応する改造である。
: [[座席指定席|指定席]]車として使用する普通車（基本番台）12両の座席を[[JR北海道785系電車|785系電車]]と同等のバケットシートに交換し、内装材を更新した。外部塗色は同時に製作されたキサロハ182形に合わせ、濃淡グレーにラベンダーパープル+萌黄色の帯を配した意匠に改められた。
: 当該列車では編成中に付随車キサロハ182形を含むことから、編成全体の機関出力を補うためNN183系（キハ182形550番台）を組成した。NN183系の組込車は外板塗色の変更<ref group="注">N/NN183系の現在の「とかち」色とは窓枠の塗り分けが若干異なっていた。</ref>のみ施工し、内装の更新は行われていなかった。
:* キハ183形（8両）：7 - 10, 17 - 20
:* キハ182形（12両）：16, 17, 19, 20, 553 - 560
{{-}}

; '''「オホーツク」用グレードアップ'''
: [[1992年]]3月ダイヤ改正にあわせて特急「[[オホーツク (列車)|オホーツク]]」用車両の設備更新を行ったものである。
: 「スーパーとかち」用とは異なり、座席自体の交換は実施せず、モケットのみ交換された。外部塗色は、予備車共通化のため「スーパーとかち」用と同様のものに改められたが、先頭車の塗り分けは若干異なっている<ref group="注">後に「スーパーとかち」用も同様の塗り分けに改められた。</ref>。
: 同列車に組成されるキハ182-561・562、およびキロ182形については外板塗色のみを変更し、内装の更新は実施していない。
:* キハ183形（10両）：11 - 16, 901 - 904
:* キハ182形（10両）：41 - 48, 561, 562
:* キロ182形（6両）：2 - 4, 6, 10, 901
<!--（エビデンスの提示があるまでコメントアウト）
: 2007年秋頃から、主に「オホーツク」で運用される、札幌運転所所属の一部の基本番台車の普通席で、座席を交換された車両も出始めている。（2008年10月現在）
: 座席は、従来の簡易リクライニングシートから、キハ283系のグレードアップ指定席への換装に伴って余剰発生した、フリーストップ式のリクライニングシートに、タンチョウ柄のモケットから暖色系のワインレッドカラーのモケットに張り替えた上、座席の脚台を785系リニューアル車と同じものとした。
:* キハ183形（5両）：211 - 215
:* キハ182形（7両）：3, 11, 22, 23, 39, 42, 43
:* キロハ182形（3両）：2, 3, 10
-->

{{Double image aside|right|JRH-kiha183-214.jpg|240|N-DMF13HZC.jpg|201|キハ183-214<br />（2008年3月 / 函館本線 旭川駅）|N-DMF13HZC エンジン<br /> 新潟鐵工所（現・新潟原動機）製<br /> （キハ183-215）}}
; 駆動系出力増強改造（キハ183形200番台）
: 夜行特急「オホーツク9・10号」に寝台車[[国鉄14系客車|スハネフ14形]]を組成するため、1992年にキハ183形（基本番台）の駆動系増強が行われた。対象は「オホーツク」用のキハ183形5両（11 - 15）。
: 機関は「ノースレインボーエクスプレス」（5200番台）で採用された DMF13HZC (420PS/2,000rpm) に、変速機は変速1段・直結2段の N-DW14C に交換された。減速機の換装も行われている。ブレーキ装置の仕様は変更されず、最高速度は 110 km/h のままである。番号は原番号に200を加えた付番である。
: 「北斗」の 130 km/h 運転用にNN183系を転用するため、1993年からは「スーパーとかち」用のキハ183形8両（7 - 10, 17 - 20）にも同一の改造が行われた。
<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align: left;">改番照合表</div>
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
{| class="wikitable" style="text-align:left; font-size:80%; margin:1em 0em 0em 3em;"
|+キハ183系改造車一覧（「とかち」・「オホーツク」向け）
!改造内容!!車両形式!!車両番号!!種車!!改造工場!!落成日!!落成配置!!最終配置!!除籍日!!備考

|-
!rowspan="13"|駆動系出力増強<br />（キハ183形200番台）
!rowspan="13"|キハ183形
|キハ183-207
|キハ183-7
|rowspan="13"|苗穂工場
|1993年8月20日
|rowspan="13"|札幌
|苗穂
|2010年3月24日
|ミャンマーへ売却

|-
|キハ183-208
|キハ183-8
|1993年7月30日
|
|
|

|-
|キハ183-209
|キハ183-9
|1993年11月2日
|
|
|

|-
|キハ183-210
|キハ183-10
|1993年10月19日
|
|
|

|-
|キハ183-211
|キハ183-11
|1992年6月8日
|
|
|

|-
|キハ183-212
|キハ183-12
|1992年6月29日
|
|
|

|-
|キハ183-213
|キハ183-13
|1994年1月31日
|
|
|

|-
|キハ183-214
|キハ183-14
|1993年11月30日
|
|
|

|-
|キハ183-215
|キハ183-15
|1994年4月16日
|
|
|

|-
|キハ183-217
|キハ183-17
|1993年11月25日
|苗穂
|2010年3月24日
|ミャンマーへ売却

|-
|キハ183-218
|キハ183-18
|1993年9月16日
|
|
|

|-
|キハ183-219
|キハ183-19
|1993年12月18日
|
|
|

|-
|キハ183-220
|キハ183-20
|1994年7月15日
|
|
|
|}
</div></div>
{{-}}

; 駆動系出力増強改造（キハ182形200番台）
: 「北斗」の 130 km/h 運転用にNN183系を転用するため、1993年に「スーパーとかち」用キハ182形（基本番台）の駆動系増強が行われた。
: 機関は新型の N-DMF18HZ (600PS/2,000rpm) 、変速機は N-DW17 （変速1段・直結3段）に変更した。ブレーキ装置の仕様は変更されず、最高速度は 110 km/h のままである。番号は原番号に200を加えた付番である。
: 「とかち」系統へのキハ261系1000番台投入で用途がなくなり、2007年度中に全車が廃車された。
<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align: left;">改番照合表</div>
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
{| class="wikitable" style="text-align:left; font-size:80%; margin:1em 0em 0em 3em;"
|+キハ183系改造車一覧（「とかち」・「オホーツク」向け）
!改造内容!!車両形式!!車両番号!!種車!!改造工場!!落成日!!落成配置!!最終配置!!除籍日!!備考

|-
!rowspan="4"|駆動系出力増強<br />（キハ182形200番台）
!rowspan="4"|キハ182形
|キハ182-224
|キハ182-24
|rowspan="4"|苗穂工場
|1994年6月14日
|rowspan="4"|札幌
|rowspan="4"|札幌
|rowspan="4"|2008年3月17日
|rowspan="4"|ミャンマーへ売却

|-
|キハ182-225
|キハ182-25
|1994年6月30日

|-
|キハ182-226
|キハ182-26
|1994年4月29日

|-
|キハ182-227
|キハ182-27
|1994年3月30日
|}
</div></div>

[[ファイル:JRH-kiroha182-6.jpg|thumb|right|240px|キロハ182-6<br />（2008年3月 / 函館本線 岩見沢駅）]]
; グリーン・普通車化改造（キロハ182形）
: 特急「オホーツク」の利用率の低いグリーン車の輸送力適正化と利用の季節波動の大きい普通車の増結の抑制を図り、運用の合理化を図るため、[[1996年]]にキロ182形（基本番台）の車販準備室を普通客室に転用したものである。
: 車販準備室部分の側構体を撤去して新たな窓付きの側構体を取付け、新設した客室内には普通車用リクライニングシート16人分を設置した。屋上の水タンクは撤去され、新鮮外気導入装置も車端部に移設された。普通室部分の屋上には、普通室用の空調装置が増設されている。
: グリーン室は、座席をキハ281系に準じた 2+1 人掛けのものに交換するとともに、車掌室寄りの1列分を喫煙室に転用した。これにより、グリーン室の定員は21人となっている。喫煙室部分の窓は縦長のものに変更されている。番号は原番号を踏襲し、形式のみ変更した。
: この改造で「オホーツク」編成中に車販準備室がなくなるため、次項のとおり札幌方先頭車の業務用室を車販準備室に転用することとなった。
<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align: left;">改番照合表</div>
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
{| class="wikitable" style="text-align:left; font-size:80%; margin:1em 0em 0em 3em;"
|+キハ183系改造車一覧（「とかち」・「オホーツク」向け）
!改造内容!!車両形式!!車両番号!!種車!!改造工場!!落成日!!落成配置!!最終配置!!除籍日!!備考

|-
!rowspan="5"|グリーン・普通車化
!rowspan="5"|キロハ182形
|キロハ182-2
|キロ182-2
|rowspan="5"|苗穂工場
|1996年9月13日
|rowspan="5"|苗穂
|
|
|

|-
|キロハ182-3
|キロ182-3
|1996年6月21日
|
|
|

|-
|キロハ182-4
|キロ182-4
|1996年10月30日
|
|
|

|-
|キロハ182-6
|キロ182-6
|1996年7月26日
|
|
|

|-
|キロハ182-10
|キロ182-10
|1996年11月30日
|
|
|
|}
</div></div>

[[ファイル:JNR 183 series DMU 007.JPG|thumb|right|240px|車販準備室を設置したキハ183<br />「オホーツク」（2009年1月）]]
; 車販準備室設置（キハ183形200番台）
: キロハ182形への改造に伴い、「オホーツク」編成中の車販準備室を確保するための改造である。
: キハ183形の業務用室を車販準備室に改造し、業務用[[冷蔵庫]]やコーヒーメーカーの設置が行なわれた。外観は[[方向幕|行先表示器]]が改造前の業務用室部分から隣接する客室部分へ移設された。対象となったのは、「オホーツク」用のキハ183形5両（211 - 215）で、その後「スーパーとかち」用の4両（207 - 210）にも同様の改造が行なわれている。改造による番号の変更はない。
:* キハ183形（9両）：207 - 215

==== 「おおぞら」向け改造 ====
[[ファイル:JRH-kiha183 Limited-express Ozora.jpg|thumb|right|240px|「おおぞら」（1998年8月 / 札幌駅）]]
; グレードアップ改造
: [[1997年]]3月ダイヤ改正の特急「[[おおぞら (列車)|スーパーおおぞら]]」運転開始に合わせ、特急「おおぞら」用車両の内外装を更新した。
: 床敷物・カーテン・仕切戸化粧板を更新し、普通車は座席モケットを張り替え、グリーン車では喫煙コーナーを設置し、座席の液晶ディスプレイを撤去した。一部の車両では座席をキハ283系と同一のものに交換した。
: 外部塗色は「北斗」系統の車両と同一の「HET183」色に変更されたが、キハ183形のスカートは「北斗」系統の車両と異なり青色である。
:* '''座席交換車'''
:** キハ183形（8両）：501, 503 - 505, 1551 - 1554
:** キハ182形（7両）：1 - 5, 10, 11
:** キハ184形（4両）：2, 6 - 8
:** キロ182形（3両）：1, 5, 7
:** キロ184形（1両）：901
:* '''モケット張替車'''
:** キハ183形（3両）：101 - 103
:** キハ182形（9両）：6 - 8<ref group="注">キハ182-6 - 8 は仕切戸化粧板取替えも実施した。</ref>, 12 - 15, 28, 29

[[ファイル:キハ182-107.jpg|thumb|right|240px|キハ182-107<br />（2005年5月 / [[釧路運輸車両所]]）<br />トンネル対策のため貫通扉上部の通気口は塞がれている]]
; 回送運転台設置改造（キハ182形100番台）
: 「おおぞら」系統において弾力的な輸送力調整を行うため、途中駅での分割併合が行えるよう中間車のキハ182形に回送用運転台を新設したものである。
: 1996年 - 1997年に3両が改造され、施工車は番号に100が加えられた。出入り台を移設して運転台を設置し、客室定員は8人減少して60人となった。
: 新設された運転台は、回送用とはいえ前照灯や尾灯のみならず[[列車防護無線装置]]や[[自動列車停止装置]] (ATS-SN) といった保安装置など本線運転が可能な設備を完全に備えたもので、札幌駅 - [[札幌運転所]]間などの[[回送]]時にも速度制限を受けることがない。
: 「とかち」系統へのキハ261系1000番台投入で用途がなくなり、2007年度中に全車が廃車された。
<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align: left;">改番照合表</div>
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
{| class="wikitable" style="text-align:left; font-size:80%; margin:1em 0em 0em 3em;"
|+キハ183系改造車一覧（「おおぞら」向け）
!改造内容!!車両形式!!車両番号!!種車!!改造工場!!落成日!!落成配置!!最終配置!!除籍日!!備考

|-
!rowspan="3"|回送運転台設置
!rowspan="3"|キハ182形
|キハ182-106
|キハ182-6
|rowspan="3"|[[釧路運輸車両所]]
|1997年3月31日
|rowspan="3"|釧路
|rowspan="3"|釧路
|rowspan="3"|2008年3月17日
|ミャンマーへ売却

|-
|キハ182-107
|キハ182-7
|1997年1月10日
|廃車

|-
|キハ182-108
|キハ182-8
|1996年12月27日
|ミャンマーへ売却
|}
</div></div>

==== 宗谷本線系統の改造車 ====
{{Double image aside|right|JR hokkaido kiha480 1301 rishiri.jpg|245|JRhokkaido-kiha182-expSOYAver.jpg|236|急行「利尻」<br />前から2両目がキハ182形（札幌駅）|資材置き場として使用<br />（2004年7月）}}
; キハ400系への組込改造
: [[国鉄キハ40系気動車 (2代)#キハ400形・キハ480形|キハ400形]]気動車を使用する[[宗谷本線]]系統の[[急行列車]]に組成するため、キハ182形を1997年に改造した。老朽化したお座敷車[[国鉄キハ56系気動車|キロ29形・キロ59形]]の取替え用としてキハ400形3両を[[国鉄キハ40系気動車 (2代)#キハ400形500番台|お座敷車]]に充当するための補充措置である。
: ジャンパ連結器をキハ400系の仕様に変更したほか、電源装置を搭載するため客室の一部を機器室に転用し、定員は16人減少して52人となった。外部塗色はキハ400系と同一の濃淡グレー+赤帯とされた。車両番号の変更はない。
: 急行「宗谷」「サロベツ」「利尻」の指定席車として使用されたが、[[2000年]]3月の宗谷本線高速化完成による急行の特急格上げで用途がなくなり、2002年度に全車が廃車された。
:* キハ182形（3両）：36 - 38
{{-}}

{{Double image aside|right|JRhokkaido-kiha183-sarobetsu.jpg|217|JR Hokkaido DC183.jpg|240|特急「サロベツ」<br />（2005年5月 / 稚内駅）|お座敷車を増結する回送列車<br />（2006年7月 / 琴似駅付近）}}
; 特急「サロベツ」・「利尻」用改造
: 2000年3月の高速化完成により、宗谷本線に4往復の特急列車が新設された。2往復の「[[宗谷 (列車)|スーパー宗谷]]」には新製の[[JR北海道キハ261系気動車|キハ261系]]を使用し、「サロベツ」「[[利尻 (列車)|利尻]]」の各1往復に本系列を使用することとなった。
: 当該列車に使用する編成はキハ261系に準じた内装に改装された。座席は新品に交換され、座席の配色は稚内方から1両ごとに赤・緑・青で統一される。車内の各側窓下に電源[[配線用差込接続器|コンセント]]を増設している。指定席として使用する キハ183-1501 - 1503 と キハ182-501 - 503 は座席間隔を従来の 940 mm から 1,040 mm に拡大した。
: 稚内方先頭車となる キハ183-1501 - 1503 では、デッキ側の座席3列分を撤去してトイレ・洗面所と[[清涼飲料水]]の[[自動販売機]]を設置した。定員は キハ183-1501 - 1503 で68人から48人に、 キハ182-501 - 503 では68人から60人に減少している。
: 後年、デッキと客室間の自動ドアのタッチセンサー化・[[貫通扉]]のオートクローザー機構設置が行われ、指定席用の6両では暖房装置の強化が行なわれている。
:* キハ183形（6両）：1501 - 1504, 1555, 1556
:* キハ182形（3両）：501 - 503
{{-}}

==== その他の改造 ====
{{Double image aside|right|JNR 183 series DMU 105.JPG|240|Kiha183 Okhotsk06.JPG|203|窓を強化改造した改良型編成|窓を強化改造した基本番台編成}}
; 客室窓破損防止改造
: 2000年頃より冬季の窓ガラス破損事故が多発したため、破損防止のため客室窓に[[ポリカーボネート]]板を追設する工事を行った。最高速度 120 km/h 以上に対応する N183 系・ NN183 系の全車を対象とし、連続窓構造の外枠を上張りして設置された。
: 基本番台では側窓にフィルムを貼付する対策を実施したが、ポリカーボネート板の追設工事が順次行われている。
[[ファイル:JRH-Kiha182-42 Restroom.jpg|thumb|right|200px|洋式化されたトイレ<br />（2008年8月撮影）]]
; トイレの洋式化改造
: お座敷車、および「サロベツ」・「利尻」用改造車では真空式汚物処理装置による[[便器#腰掛大便器（洋式・洋風大便器）|洋式]]トイレへの改造を行ったが、引き続き2001年から一部の車両について真空式の洋式トイレを設置する改造が行われた。
:* キハ183形（4両）：501, 503 - 506
:* キハ182形（36両）：39 - 48, 224 - 227, 504 - 513, 2551 - 2562
:* キロ182形（8両）：504 - 508, 2551 - 2553
:* キロハ182形（5両）：2 - 4, 6, 10
: 2006年からはトイレ・洗面所の大規模改造が行われている。これはトイレの洋式化とともに、従来の洗面所・隣接する自動消火装置を撤去し、小便所と扉つきの洗面所を新設するもので、洋式トイレにおむつ替え用台と赤ちゃんホルダーを、洗面所にはエアータオルと更衣用の踏み台、赤ちゃんホルダーを、新たに設置している。
:* キハ182形（9両）：3, 11, 16, 21 - 23, 29 - 31

==== 観光・団体・臨時運用への対応 ====
; 「フラノエクスプレス」増結
: キハ80系のリゾート編成「[[フラノエクスプレス]]」への増結用車両として、1990年1月からキハ184形1両を使用した。
: キハ184-11 の制御回路をキハ80系の仕様に変更し、[[幌]]高さや外板塗色を同編成に合わせる変更を実施した。本車を組成した5両編成で運用されたが、同年中に増結運用を終了し一般の仕様に復元された。
: なお同車は、1994年2月に発生した[[日本の鉄道事故 (1950年から1999年)#特急おおぞら脱線転覆事故|特急おおぞら脱線転覆事故]]で罹災し、1994年3月30日付で廃車となっている。
:* キハ184形（1両）：11

; 「ちゃいるどさろん」（キハ183形）
: 客室内の一部を[[絨毯|カーペット]]敷きとした子供向けの遊び場「ちゃいるどさろん」を設ける改造を1995年から実施した。
: 「おおぞら」に使用する キハ183-3 の前位側20名分の座席を撤去し、カーペット敷きの空間を設けた。1998年には臨時「オホーツク夏休み」号に使用する キハ183-5・6 に同様の改造を行った。
: 「オホーツク夏休み」用の2両は同列車の運転終了後に一般の座席へ復元され、 キハ183-3 は2007年に「旭山動物園号」編成の1両として改造されている。
:* キハ183形（3両）：3, 5, 6

; 「ノースレインボーエクスプレス」代用（キハ183形）
: 1997年2月に[[根室本線]]内で[[踏切障害事故|踏切事故]]に遭遇した「[[ノースレインボーエクスプレス]]」編成の先頭車 キハ183-5201 を修理復旧するため、一般車のキハ183形を代用とした。
: 対象車は キハ183-1 で、外部塗装を キハ183-5201 に準じたものに変更し、青函トンネル通過対策として運転台側のスカートに元空気だめ管の引き通しを追加<ref group="注">機関車牽引により青函トンネルを通過する場合、走行用機関が停止しているため空気圧縮機が使えず、機関車から圧縮空気の供給を受ける必要がある。</ref>した<ref group="注">この運用中の1997年5月3日には[[奥羽本線]][[弘前駅|弘前]]まで乗り入れ、基本番台で唯一本州に乗り入れた例となっている。</ref>。キハ183-5201 の修理復旧後すぐに「とかち色」に復元し、一般の運用に復帰している。
:* キハ183形（1両）：1

{{Double image aside|right|JR-Hokkaido kiha 183-6000.jpg|240|Kiha183-6001 Hokuto zashiki.jpg|240|[[東室蘭駅]]に停車中のお座敷車<br />（2008年10月）|お座敷車の車内の様子<br />（2008年12月）}}
; お座敷車（6000番台）
: JR北海道が従来より使用するお座敷車（急行形気動車改造）は最高速度 95 km/h であり、[[団体専用列車|団体臨時列車]]での使用時に所要時間が長くなる難点があった。これらに使用する車両を高速化するため、特急形の本系列を1999年に改造したお座敷車両が本区分である。 N183系 から2両、 NN183 系から1両の3両が改造された。
: N183 系の2両は走行用機関と変速機を NN183 系と同一仕様に変更し、 130 km/h 運転対応を全車に実施した。 120 km/h 車とのブレーキ切替機能を装備し、他の本系列全車との連結が可能である。[[青函トンネル]]通過対策がなされ、同トンネル内を[[電気機関車]]牽引により本州に乗り入れることが可能である。外部塗色は側面上部を濃灰色、正面と側面下部を赤色、車体裾部とスカートを金色としている。
: 団体臨時列車として単独編成で使用するのみならず、閑散期には定期特急列車に併結して使用することも考慮され、団体使用時は床面を完全にフラットにできるが、定期列車併結時には車内販売や乗務員の往来のため中央部に通路を設けることができる構造とし、左右に2人用と4人用の座卓を設置している。それぞれの座卓の下部は深さ 30 [[センチメートル|cm]] の掘り[[炬燵]]構造としている。定員はキハ183形が団体使用時46人、キハ182形が56人であるが、定期列車併結時には、それぞれ36人・42人となる。
<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align: left;">改番照合表</div>
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
{| class="wikitable" style="text-align:left; font-size:80%; margin:1em 0em 0em 3em;"
|+キハ183系改造車一覧（観光・団体・臨時向け）
!改造内容!!車両形式!!車両番号!!種車!!改造工場!!落成日!!落成配置!!最終配置!!除籍日!!備考

|-
!rowspan="3"|お座敷車化
!rowspan="2"|キハ183形
|キハ183-6001
|キハ183-507
|rowspan="3"|苗穂工場
|1999年1月30日
|rowspan="3"|札幌
|
|
|

|-
|キハ183-6101
|キハ183-1557
|1999年2月12日
|
|
|

|-
!キハ182形
|キハ182-6001
|キハ182-514
|1999年1月30日
|
|
|
|}
</div></div>

: <span style="margin-right: 0.3em">[[ファイル:JRH-Kiha183-6101.jpg|240px]]</span><span style="margin-right: 0.3em">[[ファイル:JRH-Kiha182-6001.jpg|248px]]</span>
: <small>'''左'''：キハ183-6101（2009年9月 [[札幌運転所]]）</small>
: <small>'''右'''：キハ182-6001（2009年9月 札幌運転所）</small>
{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|お座敷車
|&nbsp;
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183-6101
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182-6001
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183-6001
|}
{{-}}

[[ファイル:JRH-kiha183-JNR color.jpg|thumb|240px|right|国鉄色復元編成の団体列車<br />（2009年11月 / [[苫小牧駅]]）]]
; 国鉄色復元編成
: 臨時用として[[函館運輸所]]に配置される本系列の4両について、赤2号+クリーム4号の「国鉄色」への復元を2001年に実施した。次回検査までの一時的な措置とされていたが、検査後も引き続き国鉄色のまま使用された。
: 「とかち」系統のキハ261系導入で捻出された本系列車両による波動輸送用車両置換えに伴って運用を終了した。[[2009年]]12月以降、他の余剰車とともに釧路運輸車両所に疎開留置の後、2010年3月24日付で廃車となった。同年11月13日に釧路駅で展示の後<ref>[http://www.jrkushiro.jp/183.html JR北海道釧路支社 キハ183-1さよなら展示会]</ref>、当該4両を含む本系列11両が[[ミャンマー国鉄]]に売却された<ref>[http://mainichi.jp/photo/news/20101123k0000m040016000c.html 雑記帳：JR北海道の特急車両13両、ミャンマーで再出発 - 毎日新聞 2010年11月22日]</ref>。
:* キハ183形（2両）：1, 2
:* キハ182形（2両）：1, 2
{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|国鉄色復元編成
|&nbsp;
|colspan="4" style="border-bottom:solid 4px #c00;"|{{TrainDirection|函館・釧路|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183-2
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182-2
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182-1
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183-1
|}
{{-}}

; 「旭山動物園号」編成
: [[旭川市旭山動物園|旭山動物園]]（[[旭川市]]）へのアクセス輸送に使用する車両について、内外装の改装工事を2007年に[[五稜郭車両所]]で実施した。当初は4両編成で使用を開始し、2008年4月28日以降は「オオカミ号」を追加して5両編成で使用する。2009年現在、全車ともポリカーボネート板の追設工事を実施済みである。
: 旭山動物園の元飼育係で[[絵本作家]]の[[あべ弘士]]がデザインを手がけ、旭川側から1号車「[[ホッキョクグマ]]号」（キハ183-3）、2号車「[[オオカミ]]号」（キハ182-46）、3号車「[[ライオン]]号」（キハ182-47）、4号車「[[チンパンジー]]号」（キハ182-48）、5号車「[[ペンギン]]号」（キハ183-4）と名づけられ、それぞれの動物の親子などの絵が描かれている。
: 接客設備にも種々の改装がなされる。各車両には動物をかたどった記念撮影用の「ハグハグシート」が設けられた。1号車の キハ183-3 は旧「ちゃいるどさろん」の空間を転用し、カーペット敷きで子供が靴を脱いで遊べる「モグモグコーナー」に改装された。また5号車の キハ183-4 には2007年12月の冬期運転より業務用室部分を転用した[[授乳]]室が設置された。[[車内放送#車内チャイム|車内メロディ]]は[[童謡]]「森のくまさん」を用いる。
: 週末や[[ゴールデンウィーク]]、[[夏休み]]などを中心に[[臨時列車|臨時]]特急「[[スーパーカムイ (列車)#旭山動物園号|旭山動物園号]]」<ref>[http://www.jrhokkaido.co.jp/travel/asahiyamazoo/index.html 旭山動物園号｜GOTTON JR北海道]</ref>として2007年より運行を開始、[[2013年]]4月からのリニューアル準備のための運休をはさんで、同年7月13日より内外装を一新し運行を再開した<ref>{{PDFlink|[http://www.jrhokkaido.co.jp/travel/asahiyamazoo/pdf/info/20130515info.pdf ～7月13日の運転よりデザインが新しくなります～ 特急「旭山動物園号」リニューアルデビュー！！]}} - JR北海道プレスリリース 2013年5月15日</ref>。
:* キハ183形（2両）：3, 4
:* キハ182形（3両）：46 - 48

; 旭山動物園号（2007年 - 2013年）
{{double image|left|JNR 183 series DMU 053.JPG|285|JNR 183 series DMU 055.JPG|285|「旭山動物園号」苗穂-白石<br />2010年2月5日|「旭山動物園号」苗穂-白石<br />2010年8月28日|「ペンギン号」正面}}
{{triple image|left|JRH-Kiha182-48 inside hughugchair.jpg|213|JRH-Kiha183-4 inside Animal-seat.jpg|213|JRH-Kiha183-4 inside hughugchair.jpg|200|「チンパンジー号」ハグハグシート|「ペンギン号」アニマルシート|「ペンギン号」ハグハグシート}}
{{-}}
{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|旭山動物園号
|&nbsp;
|colspan="5"|{{TrainDirection|旭川|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|5
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183-3<br />ホッキョクグマ号
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182-46<br />オオカミ号
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182-47<br />ライオン号
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182-48<br />チンパンジー号
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183-4<br />ペンギン号
|}
{{-}}

; 旭山動物園号（2013年 - ）
{{triple image|left|JR_Hokkaido_kiha183-4.jpg|211|JR Hokkaido-kiha183-4 hughugchair.jpg|252|JR Hokkaido-kiha182-47 hughugchair.jpg|252|「極寒の銀世界号」正面|「極寒の銀世界号」ハグハグシート|「北海道の大地号」ハグハグシート}}
{{triple image|left|JR Hokkaido-kiha182-46 hughugchair.jpg|252|JR Hokkaido-kiha183-3 hughugchair.jpg|252|JR Hokkaido-kiha183-3 mogmogCorner.jpg|112|「熱帯のジャングル号」ハグハグシート|「草原のサバンナ号」ハグハグシート|「草原のサバンナ号」モグモグコーナー}}
{{-}}
{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|旭山動物園号
|&nbsp;
|colspan="5"|{{TrainDirection|旭川|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|5
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183-3<br />草原のサバンナ号
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182-46<br />熱帯のジャングル号
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182-47<br />北海道の大地号
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182-48<br />鳥たちの大空号
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183-4<br />極寒の銀世界号
|}
{{-}}

; 駆動系出力適正化改造（400番台）
: 「とかち」系統へキハ261系を追加投入して余剰化した札幌運転所のN183系に対し、団体・波動輸送を主とする運用に供するため、機関出力の適正化（パワーダウン）を主とする改造を施したものである。
: 改造はキハ183形2両とキハ182形4両の合計6両に施工され、車両番号は原番号から100を減じた付番とされた。外観の変更はない。
: 改造後は函館運輸所に転属し、同所で波動輸送に用いられてきた初期車を淘汰している。
<div class="NavFrame" style="clear: both; border: 0px;">
<div class="NavHead" style="text-align: left;">改番照合表</div>
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
{| class="wikitable" style="text-align:left; font-size:80%; margin:1em 0em 0em 3em;"
|+キハ183系改造車一覧（観光・団体・臨時向け）
!改造内容!!車両形式!!車両番号!!種車!!改造工場!!落成日!!落成配置!!最終配置!!除籍日!!備考

|-
!rowspan="6"|駆動系出力適正化
!rowspan="2"|キハ183形
|キハ183-405
|キハ183-505
|rowspan="6"|苗穂工場
|rowspan="6"|2009年10月30日
|rowspan="6"|函館
|
|
|

|-
|キハ183-406
|キハ183-506
|
|
|

|-
!rowspan="4"|キハ182形
|キハ182-404
|キハ182-504
|
|
|

|-
|キハ182-405
|キハ182-505
|
|
|

|-
|キハ182-406
|キハ182-506
|
|
|

|-
|キハ182-413
|キハ182-513
|
|
|
|}
</div></div>

=== JR九州 ===
JR九州所属の1000番台は、2012年現在までに複数回の転用改造を受けている。「オランダ村特急」の後、4種の特急に充当され、「ゆふDX」時代には再改造も受けていることから、合計5回の改造を受けていることになる。

; 「ゆふいんの森II世」向け改造
: 「オランダ村特急」廃止後の1992年、[[久大本線]]の特急「[[ゆふ (列車)#ゆふいんの森|ゆふいんの森]]」の増発用に転用されることになり、内外装を改造した。
: キハ182-1002では子供向け空間「ぷれいらんど」を一般座席に改装し、キハ183形の展望室座席は[[バー (酒場)|ミニバー]]に改装された。外部塗色は[[JR九州キハ71系気動車|キハ71系気動車]]（ゆふいんの森I世）の配色に準じ、メタリックグリーンの地に金帯を配したものである。
: 「ゆふいんの森II世」と愛称され、博多駅 - 由布院駅 - 小倉駅間の特急「ゆふいんの森」1往復に使用されたが、1999年に[[JR九州キハ72系気動車|キハ72系気動車]]（ゆふいんの森III世）が製造され、同列車での運用はなくなった。

; 「シーボルト」向け改造
: 「ゆふいんの森」での運用終了後、[[大村線]]の特急「[[シーサイドライナー_(列車)|シーボルト]]」に使用するため再度改造された。
: 「[[ハウステンボス (列車)|オランダ村特急]]」時代とほぼ同じ塗装<ref group="注">名称の由来である[[ドイツ人]]医師[[フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト|シーボルト]]が[[オランダ]]商館医師として最初に来日したことや、列車が[[ハウステンボス駅|ハウステンボス]]を経由することによる。</ref>となったが、青色の細帯は省略され、側面にはロゴが入れられた<ref group="注">1編成のみで使用するため、本編成の検査時などは[[国鉄キハ185系気動車|キハ185系]]が代走していた。</ref>。
: 佐世保駅 - 長崎駅間の特急「シーボルト」2往復に使用されたが、2003年の「シーボルト」廃止（快速「[[シーサイドライナー (列車)|シーサイドライナー]]」に格下げ）で用途がなくなり、一旦は保留車扱いとなった。

; 「ゆふDX」向け改造
: 2004年に久大本線の特急「[[ゆふ (列車)|ゆふDX]]」に使用するため3度目の転用改造が実施された。初期の塗装は「古代漆色」と称する配色で、展望室には通年割増料金のパノラマシートが設置された。走行機関の換装を同時に実施している。
: 2008年の定期検査時に再改造が実施され、車体色を「古代漆色」から[[山吹]]色（プレミアムイエロー）に変更し、前面腰部に同社の[[国鉄キハ185系気動車|キハ185系気動車]]と同様の補助灯を左右1対追設している。
: 博多駅 - 別府駅・大分駅間1.5往復に使用された（キハ185系使用の「ゆふ」と交互運用）が、2011年に後述の「あそぼーい!」転用のために廃止（全列車キハ185系に変更）となった。

; 「あそぼーい!」向け改造
: 2011年に[[豊肥本線]]の特急「[[九州横断特急|あそぼーい!]]」に使用するため4度目の転用改造（改造自体は5度目）が行われている。
: 車体は黒と白のツートンカラーに塗り分けられ、車内外に同列車の[[マスコット]]キャラクターである犬の『くろちゃん』のイラストがちりばめられている<ref>[http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2011/06/post_159.html 編集長敬白：観光特急「あそぼーい！」運転開始。] - [[レイルマガジン|Rail Magazine]]鉄道ホビダス2011年6月16日</ref>。また、3号車に9組設置された『白いくろちゃんシート』は、通路側と窓側の座席構造を非対称とし、窓側の着席部を子供の体格に合わせて座面の幅とクッションの厚みを変えることで、常に子供用の座席が窓際に確保され、保護者が通路側に座る構造としている<ref>[http://www.jrkyushu.co.jp/tabi/kuro_seat/index.jsp お子さまの旅が楽しくなる！！「白いくろちゃんシート」登場！] - JR九州公式サイト</ref>。
: このリニューアルデザインについては、JR九州の車両デザイン顧問を務める[[水戸岡鋭治]]が[[2011年]][[4月4日]]放送の[[プロフェッショナル 仕事の流儀]]（[[NHK総合テレビジョン|NHK総合]]）にて取り上げられた際に、この車両のコンセプトを「こども専用特急」と見据え、「白いくろちゃんシート」についても「常に子供が快適に、かつ窓側に座れる」構造を実現するため、敢えて[[転換式クロスシート]]を採用する様子が描かれている。
<gallery perrow="3" widths="200" heights="150">
File:Kiha183-1000 oranndamura.jpg|「[[ハウステンボス (列車)|オランダ村特急]]」<br />（1988年 - 1992年）
File:KiHa183-1000 Yufuin no Mori II Hakata 19980700.jpg|「[[ゆふいんの森 (列車)|ゆふいんの森II世]]」<br />（1992年 - 1999年）
File:JR kyusyu kiha183-1000 siebold.jpg|「[[シーサイドライナー (列車)|シーボルト]]」<br />（1999年 - 2003年）
File:Kiha183-1000 Yufu DX Beppu 20040920.JPG|「[[ゆふ (列車)|ゆふDX]]」旧塗色<br />（2004年 - 2008年）
File:JNR Kiha 183-1000-Kagoshima Main Line-Dazaifu-20090904-162502.jpg|「[[ゆふ (列車)|ゆふDX]]」新塗色<br />（2008年 - 2011年）
File:JR Kyushu Kiha 183-1000 ASO BOY.jpg|「[[九州横断特急|あそぼーい!]]」<br />（2011年 - 現在）
</gallery>

== リゾート編成 ==
北海道では、[[1980年]]の[[千歳線]][[鉄道の電化|電化]]時に、北海道の空の玄関口である[[新千歳空港|千歳空港]]に直結して千歳空港駅（現・[[南千歳駅]]）が開業、翌1981年には[[石勝線]]が開業し、主に[[道央]]地区に開発された[[リゾート|リゾート地]]への旅客が増加した。国鉄最末期にはさらなる集客を図るため、千歳空港とリゾート地を直結する移動手段として専用リゾート列車が既存車両の改造によって用意され、[[1985年]]に[[国鉄キハ56系気動車|キハ56系急行形気動車]]から改造された「[[アルファコンチネンタルエクスプレス]]」が登場した。この車両の好評を受け、[[1986年]]には[[国鉄キハ80系気動車|キハ80系特急形気動車]]を種車として高速性能の向上を図った「フラノエクスプレス」が、[[1987年]]には同様の手法で「トマムサホロエクスプレス」が増備された。

JR移行後の4編成目からは、さらなるサービス向上を目指して'''本系列の設計を基本とした新造車'''に移行され、[[1988年]]の「[[ニセコエクスプレス]]」を皮切りに、[[1989年]]に「[[クリスタルエクスプレス トマム & サホロ]]」、1992年に「[[ノースレインボーエクスプレス]]」の計3編成12両が自社（JR北海道）[[北海道旅客鉄道苗穂工場|苗穂工場]]で新製された。詳細は各項を参照されたい。

== 運用の変遷 ==
{{Color|#c00|■}}:国鉄特急色 {{Color|#ffbf80|■}}:新特急色 {{Color|#99f|■}}:とかち色 {{Color|#0000FF|■}}:HET色
※編成色が一部異なる場合がある。

=== 国鉄時代 ===
[[1979年]][[9月]]、試作車12両は函館運転所（現・函館運輸所）に配置され、各種試験の後、[[1980年]][[2月10日]]から函館 - [[釧路駅|釧路]]間の特急「おおぞら5・4号」で運用を開始した。編成は食堂車の5号車は欠車で増結1号車を連結した10両で、1編成を隔日で使用する体制であった。
{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|おおぞら
|&nbsp;
|colspan="10" style="border-bottom:solid 4px #c00;"|{{TrainDirection|函館・釧路|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|10
|9
|8
|7
|6
|4
|3
|2
|1
|増1
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-900
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-900
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-900
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ184<br />-900
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182<br />-900
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-900
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-900
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-900
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-900
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-900
|}

続いて、量産車が函館運転所・札幌運転所に配置され、[[1981年]]10月の[[石勝線]]開業時に「おおぞら」、「[[ニセコライナー#函館本線（長万部 - 小樽間）間における優等列車の沿革|北海]]」に投入された。翌[[1982年]]から「オホーツク」、[[1983年]]から「北斗」にも導入した。

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|おおぞら
|&nbsp;
|colspan="10" style="border-bottom:solid 4px #c00;"|{{TrainDirection|函館・釧路|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|10
|9
|8
|7
|6
|5
|4
|3
|2
|1
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ184<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|}
{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|おおぞら
|&nbsp;
|colspan="10" style="border-bottom:solid 4px #c00;"|{{TrainDirection|釧路|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|5
|6
|7
|8
|9
|10
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ184<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|}
{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|北海
|&nbsp;
|colspan="10" style="border-bottom:solid 4px #c00;"|{{TrainDirection|札幌|函館}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|5
|6
|7
|8
|9
|10
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ184<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|}
{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|オホーツク
|&nbsp;
|colspan="9" style="border-bottom:solid 4px #c00;"|{{TrainDirection|遠軽|札幌・網走}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|9
|8
|7
|6
|5
|4
|3
|2
|1
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ184<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|}

[[1985年]]3月のダイヤ改正では短編成化による増発を実施した。キハ184形改造のキハ183形100番台とキロ184形900番台が登場する。当初、車両需給の関係からグリーン車を連結しない編成が存在した。

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|オホーツク
|&nbsp;
|colspan="7" style="border-bottom:solid 4px #c00;"|{{TrainDirection|遠軽|札幌・網走}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|7
|6
|5
|4
|3
|2
|1
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|}

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|北海
|&nbsp;
|colspan="6" style="border-bottom:solid 4px #c00;"|{{TrainDirection|札幌|函館}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|5
|6
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|}

[[1986年]]11月のダイヤ改正に備えN183系を36両製作し、札幌運転所に配置した。同年10月に千歳線でエンジンを改造したN183系3両を使用した高速試験走行が行われ、当時の日本国内気動車列車の最高速度146.9km/hを記録した<ref>[http://photodb.hokkaido-np.co.jp/detail/0090264201 フォト海道 1986/10/20]</ref>。1988年2月にはNN183系で高速試験走行を行い、153.5km/hを記録している<ref>[http://bylines.news.yahoo.co.jp/kishidahougan/20130708-00026268/ Yahoo!ニュース 気になるJR北海道の出火事故 2013年7月8日]</ref>。

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|高速試験
|&nbsp;
|colspan="3" style="border-bottom:solid 4px #ffbf80;"|{{TrainDirection|千歳|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|3
|2
|1
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1500
|}

全車N183系とした編成は主に「おおぞら」で使用され、キハ183形500番台と従来型のキハ184形を組込んだ編成も存在した。グリーン車のキロ182は8両が増備され、初期車編成にも組込まれ普通車のみの編成を解消している。「北海」廃止に伴いキハ183系特急列車の全停車駅において車両の向きがほぼ統一される。本区分の使用開始により、キハ80系は北海道内定期列車での使用を終了した。

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|おおぞら
|&nbsp;
|colspan="8" style="border-bottom:solid 4px #ffbf80;"|{{TrainDirection|釧路|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|8
|7
|6
|5
|4
|3
|2
|1
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1500
|}

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|おおぞら
|&nbsp;
|colspan="8" style="border-bottom:solid 4px #ffbf80;"|{{TrainDirection|釧路|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|8
|7
|6
|5
|4
|3
|2
|1
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ184<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-500
|}

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|オホーツク
|&nbsp;
|colspan="6" style="border-bottom:solid 4px #ffbf80;"|{{TrainDirection|遠軽|札幌・網走}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|6
|5
|4
|3
|2
|1
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|}

1987年のJR北海道発足時には、試作車12両・基本番台89両・N183系36両の合計137両が承継された。

=== JR北海道 ===
[[1988年]]3月のダイヤ改正では「北斗」で120km/h運転実施のためNN183系8両を製作のうえ札幌運転所に配置し、本区分を主とする改良型のみで組成した編成を使用した。この編成では電源機関付きのキハ183形1500番台、1550番台を使用し、キハ183形500番台とキハ184形は初期車編成（基本番台・900番台）のみの運用となった。
{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|北斗
|&nbsp;
|colspan="7" style="border-bottom:solid 4px #ffbf80;"|{{TrainDirection|函館|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|7
|6
|5
|4
|3
|2
|1
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-550
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1550
|}

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|おおぞら
|&nbsp;
|colspan="7" style="border-bottom:solid 4px #ffbf80;"|{{TrainDirection|釧路|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|7
|6
|5
|4
|3
|2
|1
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ184<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-500
|}

[[1990年]]、「とかち」登場。キハ183系0番台によるモノクラス5両編成であった。なお、同年より号車番号は帯広・釧路方が1号車となる。

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|とかち
|&nbsp;
|colspan="5" style="border-bottom:solid 4px #ffbf80;"|{{TrainDirection|帯広|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|5
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|}

[[1991年]]、「スーパーとかち」用に2階建てグリーン車キサロハ182形を4両投入した。本形式が定期列車用のキハ183系最終増備となる。なお、帯広方キハ183形0番台はエンジン交換のため早期に離脱、代わりにキハ183形1550番台が連結された。エンジン交換されたキハ183形0番台は200番台として編成に復帰する。同様にキハ182形0番台の200番台化改造も行われた。

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|Sとかち
|&nbsp;
|colspan="6" style="border-bottom:solid 4px #99f;"|{{TrainDirection|帯広|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|5
|6
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キサロハ182<br />-550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|}

1992年に夜行「大雪」が「オホーツク」に、1993年に「まりも」が「おおぞら」に統合された際には寝台車を組成する必要から、[[国鉄14系客車|14系客車]]を本系列編成の中間に組み込む対応がなされた。「オホーツク」は編成を短縮し、「スーパーとかち」に準じた新しい前面デザインの塗装となり、後に「スーパーとかち」も新塗装となった。札幌方先頭車はエンジン交換した200番台となる。

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|オホーツク
|&nbsp;
|colspan="4" style="border-bottom:solid 4px #99f;"|{{TrainDirection|遠軽|札幌・網走}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-200
|}

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|オホーツク
|&nbsp;
|colspan="5" style="border-bottom:solid 4px #99f;"|{{TrainDirection|遠軽|札幌・網走}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|5
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#9cf;"|スハネフ14<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-200
|}

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|おおぞら
|&nbsp;
|colspan="6" style="border-bottom:solid 4px #ffbf80;"|{{TrainDirection|釧路|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|5
|6
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#9cf;"|スハネフ14<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#9cf;"|オハネ14<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ184<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-500
|}

1994年2月に発生した石勝線脱線事故<ref>フォト海道 [http://photodb.hokkaido-np.co.jp/detail/0090166023 1994/02/23][http://photodb.hokkaido-np.co.jp/detail/0090166044 1994/02/24][http://photodb.hokkaido-np.co.jp/detail/0090166061 1994/02/26]</ref>では3両が廃車<ref group="注">罹災した キハ183-502・キハ184-11・キハ182-33 は1994年3月30日付で車籍を抹消された。</ref>され、本系列初の除籍車となった。

1994年3月にキハ281系の「スーパー北斗」導入にあわせ、N183系・NN183系の一部車両は前述の改造工事を施行の上専用編成が組まれ130km/h運転を開始。120km/h運転対応のN183系・NN183系車両は別編成とした。

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|北斗（130km/h）
|&nbsp;
|colspan="5" style="border-bottom:solid 4px #0000FF;"|{{TrainDirection|函館|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|5
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-3550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-2550
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182<br />-2550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-2550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-3550/4550
|}

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|北斗（120km/h）
|&nbsp;
|colspan="5" style="border-bottom:solid 4px #0000FF;"|{{TrainDirection|函館|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|5
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1500/1550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1500/1550/4550
|}

「スーパーとかち」は2階建て車両を除き、機関出力を増強したキハ183形・キハ182形 200番台と基本番台のみの編成となる。

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|Sとかち
|&nbsp;
|colspan="5" style="border-bottom:solid 4px #99f;"|{{TrainDirection|帯広|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|5
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-200
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キサロハ182<br />-550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-200
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|}

1996年、「オホーツク」のキロ182形をキロハ182形に改造し、キハ183形に車販準備室の設置工事を順次実施。

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|オホーツク
|&nbsp;
|colspan="4" style="border-bottom:solid 4px #99f;"|{{TrainDirection|遠軽|札幌・網走}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-200
|}

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|オホーツク
|&nbsp;
|colspan="5" style="border-bottom:solid 4px #99f;"|{{TrainDirection|遠軽|札幌・網走}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|5
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#9cf;"|スハネフ14<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-200
|}

1997年3月にキハ281系の改良形となるキハ283系が石勝線の「スーパーおおぞら」で運転開始後、本系列の使用範囲は縮小に転じる。2000年には宗谷本線系統の優等列車特急化で「利尻」「サロベツ」での使用を開始したが、翌2001年にはキハ283系の増備完了により「おおぞら」での運用が終了する。夜行の特急は「まりも」に改称して運行継続となった。同年から老朽化による本系列の淘汰が開始され、試作車12両は同年中に全車が廃車された。以後、基本番台を中心に淘汰が進捗することとなる。

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|利尻
|&nbsp;
|colspan="4" style="border-bottom:solid 4px #0000FF;"|{{TrainDirection|稚内|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#9cf;"|スハネフ14<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1500/1550
|}

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|サロベツ
|&nbsp;
|colspan="3" style="border-bottom:solid 4px #0000FF;"|{{TrainDirection|稚内|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1500/1550
|}

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|とかち
|&nbsp;
|colspan="5" style="border-bottom:solid 4px #0000FF;"|{{TrainDirection|帯広|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
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|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1550
|}

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|おおぞら
|&nbsp;
|colspan="6" style="border-bottom:solid 4px #0000FF;"|{{TrainDirection|釧路|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|5
|6
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ184<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-500
|}

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|まりも
|&nbsp;
|colspan="5" style="border-bottom:solid 4px #0000FF;"|{{TrainDirection|釧路|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
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|3
|4
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|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1550
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#9cf;"|スハネフ14<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#9cf;"|オハネ14<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ184<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-500
|}

[[ファイル:JR hokkaido KIHA183 101.JPG|thumb|240px|right|「まりも」に使用される<br />キハ183形100番台<br />（2008年8月 / [[千歳線]] [[西の里信号場]]）]]
2007年にはキハ261系が「とかち」系統で使用を開始し、同系統で使用してきた出力増強改造車なども淘汰の対象となった。利用の振るわない夜行列車の運用も、臨時列車化などで運転本数は漸次削減され「利尻」「オホーツク」はそれぞれ2007年9月・2008年3月で運行を終了した。残存した「まりも」も2008年8月で運転を終了<ref>{{PDFlink|[http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2008/080715-1.pdf 2008.8.31ラストラン 夜行特急「まりも号」]}} - JR北海道プレスリリース 2008年7月15日</ref>、本系列の夜行運用は終了した。

2009年には「とかち」での運用を終了し、翌2010年に500番台（N183系）の4両が廃車となる。余剰となったキハ183形1550番台は「オホーツク」に転用された。

[[釧路運輸車両所]]にはキサロハ182形 (551 - 554) の4両が保留車として最後まで配置されていたが、2013年内に全て廃車となり、配置がなくなった。

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|まりも
|&nbsp;
|colspan="5" style="border-bottom:solid 4px #99F;"|{{TrainDirection|釧路|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|5
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-200
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#9cf;"|スハネフ14<br />-500
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-0
|}

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|オホーツク
|&nbsp;
|colspan="4" style="border-bottom:solid 4px #99f;"|{{TrainDirection|遠軽|札幌・網走}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
|2
|3
|4
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999; background-color:#cf9;"|キロハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-200
|}

==== 発火事故による運休・臨時特急運行 ====
2013年7月6日、函館本線[[山崎駅 (北海道)|山崎駅]] - [[鷲ノ巣駅]]間を走行中の特急「北斗」14号の4号車（キハ182-2557）の[[DML30系エンジン|DML30HZ形エンジン]]から発火する事故が発生した。JR北海道はこの問題を鑑み、7月8日に事故車両と同種の[[DML30系エンジン|DML30HSJ・DML30HZ形エンジン]]を搭載する車両（N・NN183系12気筒エンジン搭載車）36両の使用を当分の間休止し、当車両を編成する特急列車を運休とすることを発表した<ref>[http://response.jp/article/2013/07/08/201697.html JR北海道の特急「北斗14号」で出火…同種エンジン搭載車の使用を中止] - [[Response.]]（2013年7月8日）</ref><ref>{{PDFlink|[http://www.jrhokkaido.co.jp/pdf/130706.pdf 特急「スーパー北斗」「北斗」「サロベツ」号の運休について]}} - JR北海道プレスリリース 2013年7月6日</ref><ref>『鉄道ジャーナル』2014年1月号、鉄道ジャーナル社、2014年、p.48</ref>。

これに伴いキハ183系の運行は基本番台車両を連結する編成（最高速度110km/h）の「オホーツク」と臨時特急<ref group="注">繁忙期には「ノースレインボーエクスプレス」、「ニセコエクスプレス」のリゾート車両も使用する。</ref>のみとなり、改良型車両（N・NN183系）は36両の他に専用編成（最高速度130km/h）のみ連結可能なキハ183形3550番台も使用できない状況となっていた。

JR北海道では事故の原因を特定し必要な対策を講じた上で、運休となっていた「北斗」の一部列車と「サロベツ」を2014年8月1日から運行再開することを発表した<ref>{{PDFlink|[http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/140606-1.pdf 183系特急気動車のエンジン付近から出火したインシデントに対する原因と対策及び使用再開について]}} - JR北海道プレスリリース 2014年6月6日</ref>。

; 使用停止車両・36両
:* キハ183形（5両）：405, 406, 503, 504, 6001
:* キハ182形（26両）：404 - 406, 413, 501 - 503, 507 - 512, 2551 - 2562, 6001
:* キロ182形（5両）：504, 505, 551 - 553

{| style="text-align:center; font-size:90%; margin:0.5em auto 0.5em 3em; border-collapse:collapse;"
|-
|style="width:5em; background-color:#ccc;"|臨時北斗
|&nbsp;
|colspan="5" style="border-bottom:solid 4px #0000FF;"|{{TrainDirection|函館|札幌}}
|-
!style="background-color:#eee;"|号車
|&nbsp;
|1
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|4
|5
|-
!style="background-color:#eee;"|編成
|&nbsp;
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1500/1550
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ182<br />-0
|style="width:5em; border:solid 1px #999;"|キハ183<br />-1500/1550/4550
|}

2014年8月1日現在、JR北海道の所属車は[[函館運輸所]]・[[苗穂運転所]]に配置され、以下の列車で使用されている。
* 「[[北斗 (列車)|北斗]]」<ref group="注">一時期、使用車両の一部に[[日本プロサッカーリーグ|Jリーグ]]・[[コンサドーレ札幌]]のラッピングが施されていた。</ref>（[[札幌駅|札幌]] - [[函館駅|函館]]）：下り5・9・15・17号、上り4・6・12・16号<ref group="注">2014年3月15日改正のダイヤでは、17号はキハ281系が代走し、「スーパー北斗」13号は運休となっていた。</ref>
* 「[[オホーツク (列車)|オホーツク]]」（札幌 - [[網走駅|網走]]）
* 「[[宗谷 (列車)|サロベツ]]」（札幌 - [[稚内駅|稚内]]）

後継となるキハ281系・キハ283系・キハ261系の投入が進み、基本番台を恒常的に使用する列車は「オホーツク」のみとなった。余剰・老朽化で除籍となった車両の一部には[[ミャンマー]]に売却されたものも存在する。

==== 今後の予定 ====
2013年11月29日には、2015年度から2016年度にかけてキハ261系28両を新製し、キハ183系の一部を置き換える予定であることが報じられた<ref>[http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/507045.html ＪＲ北海道、１６年度までに８８車両導入　安全対策へ追加投資] - [[北海道新聞]] 2013年11月29日</ref><ref>[http://sankei.jp.msn.com/life/news/131129/trd13112900560000-n1.htm 新ディーゼル車導入へ　ＪＲ北海道、老朽化対策] - [[産経新聞]] 2013年11月29日</ref>。
{{-}}

=== JR九州（1000番台） ===
1000番台の新製当初は竹下気動車区（現・[[博多運転区]]）に配属され、「オランダ村特急」（[[小倉駅 (福岡県)|小倉]] - [[佐世保駅|佐世保]]）で使用された。1989年の[[門司港駅|門司港]]延長運転開始とともに4両編成となり、下り列車の門司港→博多間で電車特急「[[有明 (列車)|有明]]」との協調運転を開始した。1990年には協調運転区間が門司港→[[鳥栖駅|鳥栖]]間に延長され、程なく直方気動車区（現・[[筑豊篠栗鉄道事業部#直方運輸センター|筑豊篠栗鉄道事業部直方運輸センター]]）に転属した。

1992年、ハウステンボス開園とともに特急「[[ハウステンボス (列車)|ハウステンボス]]」（博多 - [[ハウステンボス駅|ハウステンボス]]）が485系電車で運行を開始し、「オランダ村特急」は廃止された。本区分は「ゆふいんの森II世」に転用され、1999年まで使用された。

「ゆふいんの森II世」時代には「阿蘇キャンペーン」（1994年12月 - 1995年2月）の一環として、臨時特急「阿蘇キャンペーン号」（[[博多駅|博多]] - [[宮地駅|宮地]]）にも使用された。

1999年には[[長崎鉄道事業部長崎運輸センター]]に転属し、特急「シーボルト」（佐世保 - [[長崎駅|長崎]]、大村線経由）として2003年まで使用された。

2004年以降は[[豊肥久大鉄道事業部#豊肥久大運輸センター|豊肥久大鉄道事業部豊肥久大運輸センター]]（現・[[大分鉄道事業部#大分車両センター|大分鉄道事業部大分車両センター]]）に配置し、「[[ゆふ (列車)|ゆふDX]]」（[[博多駅|博多]] - [[大分駅|大分]] - [[別府駅 (大分県)|別府]]）として2011年1月10日まで使用された<ref group="注">一時、[[日本放送協会|NHK]][[連続テレビ小説]]『[[風のハルカ]]』の[[ラッピング車両|ラッピング塗装]]を施した時期もある。</ref>。「ゆふ」3往復のうち、半分の1.5往復が本形式を使用する「ゆふDX」で、奇数日と偶数日で運用される列車が異なり、毎月31日とうるう年の2月29日および本形式の検査や故障などの場合は全列車をキハ185系による「ゆふ」として運転された。

2011年3月12日付で[[熊本鉄道事業部#熊本車両センター|熊本車両センター]]に転属し、再改造のうえ豊肥本線の観光列車「[[九州横断特急#あそぼーい!・阿蘇ゆるっと博号|あそぼーい!]]」として同年6月4日より運行されている。

== 脚注 ==
=== 注釈 ===
{{Reflist|group="注"}}

=== 出典 ===
{{Reflist}}
{{脚注ヘルプ}}


== 参考文献 ==
* 鉄道ジャーナル社 『国鉄現役車両1983』 [[鉄道ジャーナル]]別冊No.4 1982年
* 鉄道ジャーナル社 『鉄道ジャーナル』 2004年12月号 No.458 特集：JR北海道の幹線輸送
* [[イカロス出版]] イカロスMOOK 名列車列伝シリーズ 5 『特急おおぞら&北海道の特急列車』 1998年
* イカロス出版 国鉄型車両の系譜シリーズ08 『形式キハ183・185系』 2008年
* 電気車研究会 『[[鉄道ピクトリアル]]』 1994年12月号 No.599 特集：キハ183・185系
* 電気車研究会 『鉄道ピクトリアル』 2006年2月号 No.772 特集：キハ181・183・185系
* 交友社 『[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]』 1998年8月号 No.448 p38 - 45 『キハ183系診断記』
* 交友社 『鉄道ファン』 2007年8月号 No.556 p94 - 103 『 - 激動の時代の風雲児 - キハ183系特急形気動車』
* 交友社 『鉄道ファン』 2008年7月号 No.567 p66 - 83 『車両のうごき 2007 - 2008』
* 山と渓谷社 『国鉄車両形式集・2 気動車』 2007年
* 交友社 『鉄道ファン』 2010年7月号 No.591 p76 『車両のうごき 2009 - 2010』、付録p34 『JR車両のデータバンク 2009 - 2010』
* [[ネコ・パブリッシング]] 『レイル・マガジン』1986年12月号 No.35

== 外部リンク ==
* [http://www.jrhokkaido.co.jp/train/tr004_01.html JR北海道列車ガイド キハ183系 北斗]
* [http://www.jrhokkaido.co.jp/train/tr010_01.html JR北海道列車ガイド キハ183系 オホーツク]
* [http://www.jrhokkaido.co.jp/train/tr011_01.html JR北海道列車ガイド キハ183系 サロベツ]
* [http://www.jrhokkaido.co.jp/train/tr029_01.html JR北海道列車ガイド キハ183系5000番台 ニセコエクスプレス]
* [http://www.jrhokkaido.co.jp/train/tr028_01.html JR北海道列車ガイド キハ183系5100番台 クリスタルエクスプレス]
* [http://www.jrhokkaido.co.jp/train/tr030_01.html JR北海道列車ガイド キハ183系5200番台 ノースレインボーエクスプレス]

== 関連項目 ==
{{commonscat|JNR Kiha 183 series}}
* [[ジョイフルトレイン]]
** [[ニセコエクスプレス]]
** [[クリスタルエクスプレス]]
** [[ノースレインボーエクスプレス]]
{{国鉄の気動車リスト}}
{{JR北海道の車両リスト}}
{{JR九州の車両リスト}}

{{デフォルトソート:こくてつきは183けいきとうしや}}
[[Category:日本国有鉄道の気動車|183]]
[[Category:北海道旅客鉄道の気動車|183]]
[[Category:九州旅客鉄道の気動車|183]]
[[Category:1979年製の鉄道車両|こくてつ気183]]
[[Category:新潟トランシス製の気動車]]
[[Category:富士重工業製の気動車]]
[[Category:九州旅客鉄道の気動車|72]]
[[Category:九州旅客鉄道自社工場製の鉄道車両|JRき気183]]
[[Category:日立製作所製の鉄道車両|JRほきは183]]
[[Category:2階建の鉄道車両]]