四国八十八箇所のソースを表示

{{出典の明記|date=2014年7月28日 (月) 05:04 (UTC)}}
{{密教}}
[[ファイル:四国八十八番霊場御印譜P4022366.jpg|thumb|八十八番霊場御印譜]]
[[ファイル:osamefrda1.jpg|thumb|納札]]
'''四国八十八箇所'''（しこくはちじゅうはっかしょ、「'''四国八十八ヶ所'''」とも表記される）は、[[四国]]にある[[空海]]（弘法大師）ゆかりの88か所の寺院の総称で、四国霊場のもっとも代表的な札所である。
単に'''八十八箇所'''とも言い、あるいは'''お四国さん'''、あるいは'''本四国'''とも言われている。四国八十八箇所を巡拝することを'''四国遍路'''、'''四国巡拝'''などともいう。

== 概要 ==
[[江戸時代]]ごろから[[西国三十三所]]観音霊場、[[熊野三山|熊野詣]]、[[善光寺|善光寺参り]]など庶民の間に[[巡礼]]が流行するようになり、そのうちの1つが四国八十八箇所である。これを模して[[四国別格二十霊場|四国別格]]（番外）霊場や[[小豆島]]には[[小豆島八十八箇所]]霊場・[[江戸]]には御府内八十八ヵ所霊場など、全国各地に大小さまざまな巡礼地が作られた。「移し」または「写し」とも呼ばれ、四国遍路隆盛の証左ともいわれている。

88の霊場寺院を結ぶ道を'''[[遍路道]]'''という。[[阿波国]]の霊場（23か寺）は「発心の道場」、[[土佐国]]の霊場（16か寺）は「修行の道場」、[[伊予国]]の霊場（26か寺）は「菩提の道場」、[[讃岐国]]の霊場（23か寺）は「涅槃の道場」と呼ばれる。

他の巡礼地と異なり、四国八十八箇所を巡ることを特に'''遍路'''と言い、地元の人々は巡礼者を'''お遍路さん'''と呼ぶ。また、霊場に参詣することを「打つ」と表現する。八十八箇所を通し打ち（後述）で巡礼した場合の全長は1100<ref>1108km 山と渓谷社 四国八十八ヶ所を歩く旅 2008年</ref><ref>1116km へんろみち保存協力会 四国遠路ひとり歩き同行二人 地図編 第9版 2010年 p1</ref> - 1400km程である。距離に幅があるのは遍路道は一種類のみではなく、選択する道で距離が変わるためである。自動車を利用すると、打戻りと呼ばれる来た道をそのまま戻るルートや遠回りのルートが多いので、徒歩より距離が増える傾向にある。一般的に、徒歩の場合は40日程度、自動車や団体バスの場合で異なるが8日から11日程度で1巡できる。さらに、高速道路の整備により、最短で巡拝する熟練者は5日で1巡する。

遍路は順番どおり打たなければならないわけではなく、各人の居住地や都合により、移動手段や日程行程などさまざまである。1度の旅で八十八箇所のすべてを廻ることを「通し打ち」、何回かに分けて巡ることを「区切り打ち」といい、区切り打ちのうち阿波、土佐、伊予、讃岐の4つに分けて巡礼することを特に「一国参り」という。また、順番どおり廻るのを「順打ち」、逆に廻るのを「逆打ち」（さかうち、または、ぎゃくうち）という。近年は順序にこだわらず打つことを「乱れ打ち」といわれている。なお、逆打ちは順打ちよりも御利益があるとされるが、これは一般的に順打ちを前提とした道案内などがなされていることから難易度が高くなることや、[[衛門三郎]]が順打ちではお大師様（弘法大師）と出会えなかったが逆打ちすることによって出会えたとされる言い伝えなどが理由とされる。さらに、[[閏年]]に逆打ちを行うと倍の御利益があるとする考えがあり、閏年は逆打ちが平年に較べ多くなり、それに目をつにけた旅行会社が逆打ちツアーを閏年に行うようになった。

遍路（巡拝者）は札所に到着すると、およそ決められた手順（宗派や指導者によって多少異なる）に従って参拝する。それは、[[手水舎]]でお清めをしたのち[[本堂]]と[[大師堂]]において燈明・線香奉納をし[[般若心経]]・本尊真言・大師宝号などの[[読経]]を行い、最近は希になったが[[ご詠歌|御詠歌]]を唱え、その証として納札（おさめふだ、後述）を納める、また、写経を納めることもある。

境内にある納経所（のうきょうじょ）では、持参した納経帳（のうきょうちょう）や[[掛軸]]や[[白衣 (巡礼用品)|白衣]]に、札番印、宝印、寺号印の計3種の[[朱印 (神社仏閣)|朱印]]と、寺の名前や本尊の名前、本尊を表す[[梵字]]の種字などを墨書してもらう。この一連の所作を納経とも言う。

八十八箇所すべてを廻りきると「結願」（けちがん、結願[[成就]]）となる。その後、[[高野山]]（[[金剛峯寺#奥の院|奥の院]]）に詣でて「満願成就」となるが、これは特に定められたものでないものの、納経帳や掛軸に高野山奥の院の項があるので参拝するのが一般的である。

== 歴史 ==

=== 修行の地、四国 ===
[[ファイル:Mikurodoɨ.jpg|thumb|Right|160px|空海が修行した室戸岬の御厨人窟]]
古代から、都から遠く離れた四国は辺地（へじ・へぢ）と呼ばれていた。[[平安時代]]頃には修験者の修行の道であり、讃岐国に生れた若き日の空海もその一人であったといわれている。空海の[[入定]]後、修行僧らが大師の足跡を辿って遍歴の旅を始めた。これが四国遍路の原型とされる。時代がたつにつれ、空海ゆかりの地に加え、[[修験道]]の修行地や[[足摺岬]]のような[[補陀洛山寺#補陀洛渡海|補陀洛渡海]]の出発点となった地などが加わり、四国全体を修行の場とみなすような修行を、修行僧や修験者が実行した。また、[[西行]]の白峰御陵（[[白峰寺]]）の参拝、弘法大師遺蹟巡礼や、[[一遍]]の影響もあるといわれている。[[室町時代]]には僧侶の遍路が盛んになる。

=== 四国遍路の成立 ===
江戸時代初期に「四国遍路」という言葉と概念が成立したとされる。この頃には僧侶だけでなく民衆が遍歴しはじめる。[[17世紀]]には真念という僧によって『四国遍路道指南』（しこくへんろみちしるべ）という今日でいうガイドブックが書かれている。手の形の矢印で順路を示した遍路道の石造の道しるべも篤志家によってこの時期に設置され始めたと言われる。修行僧や信仰目的の巡礼者以外にも、[[ハンセン病]]患者などの、故郷を追われた、もしくは捨てざるをえなかった者たちが四国遍路を終生行う「職業遍路<ref>[http://maenaem.com/henro/sp.htm お遍路のススメ・遍路とは]</ref>」が存在した。また、犯罪やそれに類する行為で故郷を追われた者も同様に居たといわれている。もっともこれらの者たちも、信仰によって病気が治るのではないかという期待や、信仰による贖罪であったので、信仰が目的であったともいえる。また、信仰によって病気や身体の機能不全が治るのではないかと一縷の望みをかけ、現代でいう視聴覚障害者や身体障害者が巡礼することも始まった。その後、地区によっては一種の[[通過儀礼]]として村内の若衆が遍路に出るといったこともあったとされる。

=== 神仏分離・廃仏毀釈と札所の変遷 ===
[[ファイル:Jinnein-kannonji 01.jpg|thumb|Right|160px|神恵院と観音寺の境内図]]
明治初頭の[[神仏分離令]]およびそれをきっかけにおこった[[廃仏毀釈]]運動により、それまで札所だった神社から[[別当寺]]などへ霊場を移したり、[[神仏習合]]の寺が神社と分離独立したり、寺そのものが廃寺になるなど四国八十八箇所霊場の一部が大きく変わっていった。

とくに影響を受けたのは[[高知県]]と[[愛媛県]]の[[東予地方]]で、のちに同じ場所に再興されたり別の寺が札所になるなど徐々に復興していったが、神仏分離から100年以上経った1993年に第三十番札所が確定したときに、現在の霊場の形に落ち着いた。

==== 影響を受けた札所 ====
* 13番札所 [[一宮神社 (徳島市)|一宮神社]] ''詳しくは[[大日寺 (徳島市)|大日寺]]を参照。''
* 27番札所 [[神峯神社]]観音堂 ''詳しくは[[神峯寺]]を参照。''
: いったん廃寺となり寺格がない札所となったが、[[1912年]]（[[大正]]元年）[[茨城県]][[稲敷郡]][[朝日村 (茨城県)|朝日村]] 竹林山地蔵院を移転し再興して神峯寺になる<ref>[http://www.88shikokuhenro.jp/kochi/27kounomineji/ 27番札所 神峯寺]（四国八十八ヶ所霊場会公式）</ref>。
* 28番札所 [[大日寺 (香南市)|大日寺]]（再興）
* 30番札所 土佐一ノ宮高賀茂大明神（[[土佐神社]]） ''詳しくは[[善楽寺]]を参照。''
: 納経は[[神宮寺]]（別当寺）で行っていたが塔頭寺院の善楽寺とともに廃寺となり、以降札所が[[安楽寺 (高知市)|安楽寺]]に移った。[[1929年]]（昭和4年）善楽寺が復興され札所を名乗るようになり、以降第三十番札所が2か所存在し混乱することになるが、[[1993年]]（平成5年）[[元日]]から善楽寺が第三十番札所と定められた。
* 33番札所 [[雪蹊寺]]（再興）
* 37番札所 [[高岡神社 (四万十町)|高岡神社]] ''経緯について詳しくは[[岩本寺]]を参照。''
* 41番札所 [[龍光寺 (宇和島市)|龍光寺]]
: 創建当初から[[神仏習合]]の寺であったが、神仏分離により、旧本堂が稲荷社になった。
* 55番札所 [[別宮大山祇神社]] [[別当寺]]・[[南光坊]]
: 大通智勝如来を本尊とする独立した寺になった。
* 57番札所 [[栄福寺]]（勝岡八幡宮と分離独立）
* 60番札所 [[横峰寺]]
: 蔵王権現を祀る別当寺だったが廃寺になり、[[1909年]]（明治42年）再興する。
* 62番札所 [[宝寿寺]]（再興）
* 64番札所 [[前神寺]]（再興）
* 68番札所 [[琴弾八幡宮]] ''経緯について詳しくは[[神恵院]]を参照。
* 79番札所 摩尼珠院妙成就寺 ''経緯について詳しくは[[天皇寺 (坂出市)|天皇寺]]を参照。
: 妙成就寺が廃寺となり、末寺の高照院（天皇寺）が移転して札所となった。

=== 近代における遍路の「観光化」 ===
[[ファイル:Zentsu-ji in Zentsu-ji City Kagawa pref04s3s4290.jpg|thumb|弘法大師生誕地 [[善通寺]]]]
昭和30年代頃までは「辺土」と呼ばれ、交通事情も悪く、決して今日のような手軽なものではなかった。今日でこそその心理的抵抗は希薄になっているが、どこで倒れてもお大師のもとへ行けるようにと[[死装束]]であり、その捉え方も明るいイメージではなかった。しかしながら、次第に観光化の道を歩み始める。

近代以降、四国遍路はさまざまな場面で取り上げられることとなった。以下は、[[森正人 (国文学者)|森正人]]の『四国遍路の近現代 - 「モダン遍路」から「癒しの旅」まで』創元社に詳しく紹介されているが、1908年には現在の『[[毎日新聞]]』の前身である『[[大阪毎日新聞]]』で、四国遍路の巡礼競争が企画された。全国紙での企画ではこれが最初のものであるらしい。1930年代には乗り物を用いて、旅館などに宿泊する巡礼者が登場した。彼らは「モダン遍路」と呼ばれた。四国遍路は観光としてみなされたのだった。

観光として四国遍路を捉える人々に対して、伝統的な四国遍路を主張する「遍路同行会」が1929年に東京に誕生した。同書によると、現在のような四国霊場会は存在しなかったが、1910年ごろに小林正盛という人物が組織化を模索した形跡があるとされる。ただし実質的な活動はしておらず、1942年に善通寺を中心とした「四国八十八ヶ所霊場会」が組織されたのが、四国側での活動組織となっている。この霊場会の組織に先立って1937年、[[高野山電気鉄道]]を子会社に持つ大阪の[[南海電気鉄道|南海鉄道]]によって「四国八十八ヶ所出開帳」というイベントが開かれた。このとき、それまで全寺院が協力して何かを成し遂げることなどなかったが、初めて全寺院が団結して出開帳を成功させた。「この経験が、1942年の霊場会の成立と関わっているのではないか」と、同書は解説している。

=== 現代 ===
[[ファイル:Jikuwasan Ryozenji 01.JPG|thumb|1番 [[霊山寺 (鳴門市)|霊山寺]]]]

現代においては、従来の信仰に基づくものや、現世・来世利益を期待する巡礼者も引き続き大勢いるが、1990年代後半からは信仰的な発心よりも、いわゆる自分探し、[[癒し]]としての巡礼者が増えたといわれている。一時期減ったといわれるすべての札所を徒歩で巡礼する歩き遍路も同じころから増えた。[[徳島大学]]、[[今治明徳短期大学]]など、四国の大学・短期大学の中には歩き遍路を自分を見つめなおす機会ととらえ、教育課程に組み込んでいる学校もある。

遍路をするにあたり[[予約]]や届け出などをする必要がなく、いつどの札所から初めても終わっても自由で[[統計]]が取れないため人数は定かではないが、巡礼者数は年間10<ref>[http://ilove.manabi-ehime.jp/system/regional/index.asp?P_MOD=2&P_ECD=1&P_SNO=10&P_FLG1=3&P_FLG2=2&P_FLG3=1&P_FLG4=2 愛媛県生涯学習センター 四国遍路のあゆみ（平成12年度） (1) 戦後の遍路 (2)（エ）「車遍路」と「歩き遍路」]</ref> - 30万人（うち歩き遍路が2500<ref>[http://www.omotenashi88.net/ac/ac_sh.html#ac_sh_htaishi NPO法人 遍路とおもてなしのネットワーク 前山おへんろ交流サロンにて配布される「遍路大使任命書」数より]</ref> - 5000人）ともいわれる。

== いろいろな巡礼手段 ==
[[ファイル:Henro-michishirube.JPG|thumb|道しるべ]]
[[ファイル:Ohenro-2010-DSC9468.jpg|thumb|158px|道しるべ]]
[[ファイル:Ogurizan Dainichiji 04.jpg|thumb|150px|巡礼者]]

=== 徒歩 ===
伝統的には、四国遍路は「歩き」（歩き遍路と呼ばれる）で、1日30km歩いても約40日を要する。一時期は峠道や山道などの旧来の遍路道も廃れ、幹線道路になった遍路道は車の排気ガスが充満するなど歩き遍路にとってはつらい状況になったが、排気ガス規制や、寺院や地元の人たち、へんろみち保存協力会などによって、[[遍路道]]の整備や復興、道しるべの設置などが行なわれ一時期よりは歩きやすくなった。[[国道55号]]などの遍路道と幹線道路とが一体化している道や旧来の遍路道では、遍路装束の歩き遍路を目にすることができる。遍路の中には先を急ぐあまり夜間も歩こうとする者がいるが、[[街灯]]のない遍路道も多く、遍路道しるべを見逃して平成の現代においても遭難事故が発生<ref>[http://www.ippoippodo.com/blog/?eid=80 いっぽ一歩堂・遍路客に遭難注意のチラシ 阿南署配る]</ref>している。歩き遍路は朝早くに出て、夕方までには宿に着くのが基本である。歩き遍路向けに歩き遍路のルートを解説した書籍も何点か販売されている。また、全行程ではないが、いくつかの区間においてハイキングも兼ねたウォークガイド本も出ている。

==== 公共交通機関の利用 ====
体力や身体的な理由などですべてを徒歩で巡礼するのは無理だが、できる限り歩きつつ公共交通機関を利用する巡礼者もいる。2006年から四国運輸局では、公共交通を利用した四国遍路のためのガイドリーフレットを作成、配布している。ただし、公共交通機関が無い区間や、電車やバスの本数が少なく不便な地域も多い。

=== バスによる団体巡礼 ===
昭和40年代からの四国内の道路事情の改善もあり、大型観光バスによるお四国巡りの団体巡礼が企画催行されている。何泊もしながら1回で回り切る本格的なもの、一国参りといって1つの県内を回るもの、原則日帰りで、1回で10か寺程度ずつお参りし、何回かのツアーに参加して結願となる手軽なものなど、さまざまである。地元の会社が主催する四国発着の団体巡礼もあるが、大手ツアー会社が主催する関西や中国地方からの団体巡礼も多く、近年では関東などからの団体巡礼も増えている。団体巡礼では本堂や大師堂での読経は先達（後述）や僧侶が先導してくれ、納経帳に判を貰うのは添乗員が代行してやってくれる。このようなツアー会社やバス会社主催の団体巡礼以外にも、札所や寺院、各地の参拝団（講）が主催する団体巡礼もある。小規模な団体や大型バスが通行できない札所への参拝は、マイクロバスやジャンボタクシー等も利用される。

=== 自動車・オートバイでの巡礼 ===
マイカーやレンタカーなど、自動車やオートバイを利用して巡礼する人も多い。自分の休日を利用して少しずつ計画的に回る人もいる。今では車道の整備が進み、ほとんどの札所で境内に隣接した駐車場まで行けるようになり、駐車場から境内まで時間をかけて歩かないと行けないところはわずかになった。そして、高速道路を利用すれば、四国の主要都市からすべての札所へ日帰りが可能である。

=== 自転車での巡礼 ===
自転車を利用する巡礼者もいる。自転車を趣味とする人や、歩きでは時間的・体力的に無理でも自分の力で巡礼をしたいという人が自転車を利用している。

自転車での巡礼では、[[ロードバイク]]・[[クロスバイク]]・[[マウンテンバイク]]・[[シクロクロス]]・[[ランドナー]]といった変速ギアのある長距離走行に向いた車種を使用することが多いが、[[シティサイクル]]（ママチャリ）や[[電動アシスト自転車]]、折りたたみ自転車等も使用されている。

自転車を使った巡礼者も増え、関連書籍も発売されている。<ref>『ママチャリお遍路1200km - サラリーマン転覆隊』（本田亮、小学館、2008年7月）、『旅好きオヤジの自転車巡礼記 - 四国八十八ヶ所とスペイン巡礼』（小林建一、えい出版社、2008年12月）</ref>

=== 開創1200年記念事業 ===
{{出典の明記|section=1|date=2014年6月20日 (金) 01:49 (UTC)}}
[[ファイル:Zentuuzi0ɨ.JPG|thumb|Right|160px|善通寺御影堂2014.5.9]]
[[ファイル:Tohorenɡyou.jpg|thumb|Right|160px|四国の遍路道を徒歩練行一行が歩む]]
空海（弘法大師）が42歳のとき四国を巡錫したとされる年を起点に1200年目にあたる2014年には、各寺院がふだんは公開されない秘仏の本尊や秘蔵の仏像を公開したり、本堂や大師堂の開扉や入堂が許されたり、特別法要や公演が行われた。また徒歩練行と称し、善通寺を起点に木彫りの練行大師像を背負った者を先頭に若い寺院方と健脚の先達で数十人の隊を組み1年をかけ88の札所を25回の区切りで一巡し、5月9日善通寺において結願法要が行われた。

開創事業は50年毎に行われたようで、50年前の納経帳に記念スタンプが押されたものが残っていたり、59番国分寺の境内入口門柱に「為四国開創一千百年記念建立」と刻まれていることが示している。

; おもな開帳（予定を含む）
1番霊山寺本尊、3番金泉寺本尊、7番十楽寺本尊、9番法輪寺本尊と大師像、13番大日寺本尊と大師像、14番常楽寺本尊、18番恩山寺前仏、20番鶴林寺大師像、21番太龍寺大師像、23番薬王寺大師像、28番大日寺本尊、31番竹林寺本尊、33番雪蹊寺本尊、34番種間寺本尊と大師像、35番清滝寺本尊、38番金剛副寺本堂内拝、45番岩屋寺大師像、47番八坂寺本尊、52番太山寺本尊、53番円明寺大師像、55番南光坊本尊と大師像、65番三角寺旧本尊と大師像、66番雲辺寺本尊、67番大興寺天台大師像、69番観音寺本尊と涅槃釈迦像、70番本山寺前仏と大師像、71番弥谷寺大師像、72番曼荼羅寺本堂内拝、73番出釈迦寺珊瑚仏、74番甲山寺大師像、76番金倉寺大師堂内拝、79番妙成就寺大師像、81番頓証寺殿奥殿、82番根香寺五大明王、83番一宮寺前仏、86番志度寺五重塔本尊、87番長尾寺本尊、88番大窪寺本尊（以上のほかにも毎年恒例の開帳の期間を延長したり回数を増やした寺院がある）
。<ref>『平成２６年　四国八十八ケ所霊場　開創１２００年記念事業日程』（四国八十八ケ所霊場会）現地各寺での配布パンフレット</ref>

== 霊場一覧 ==
{{JIS2004|対象=節|説明=38番の山号「蹉跎山」の2文字目は足偏に它。60番、64番の山号や宗派の「石鈇」の2文字目は金偏に夫}}
[[ファイル:Shikoku Pilgrimage Map01.png|270px|thumb|全札所位置図]]
以下に四国八十八箇所霊場の一覧を国（県）ごとに示す。

1番から23番は[[阿波国]]（徳島県）、24番から39番は[[土佐国]]（高知県）、40番から65番は[[伊予国]]（愛媛県）、66番から88番は[[讃岐国]]（香川県）に位置する。ただし、66番雲辺寺は、行政区画上は徳島県に属する。

阿波国の霊場を「発心の道場」、土佐国の霊場を「修行の道場」、伊予国の霊場を「菩提の道場」、讃岐国の霊場を「涅槃の道場」と称する。

このほかに、[[東寺]]では同寺を四国八十八箇所の出発寺と案内しており<ref>[http://www.toji.or.jp/noukyousho.shtml 食堂内 納経所] - 東寺</ref>、[[與田寺]]は、かつて近隣の港への航路が遍路で賑わったころに多くの人が「お礼参り」に訪れたことから、四国（八十八箇所）総奥之院とされる<ref>宮崎建樹『四国遍路ひとり歩き同行二人 地図編 第8版』（へんろみち保存協力会、2007年） p.87</ref>。

また、[[中華人民共和国|中国]][[西安市]]の[[青龍寺 (西安市)|青龍寺]]は、空海ゆかりの寺ということで元霊場会会長[[蓮生善隆]]により四国零番札所とされている。以上の番外寺院についてはこの一覧には掲載しない。

{{-}}
{{座標一覧}}

<small>地図で場所を確認したい場合、表中の左の寺の番号 (No.) に各々の寺の地図がリンクし、また右の「座標を示した地図」ではすべて（または県別）の寺の地図一覧ができる。</small>

=== 阿波（発心の道場） ===
[[徳島県]]にある1 - 23番までの寺院一覧。
{|
|- style="background-color: #eeeeee;"
!No. !!山号 !!山号の読み !!寺号（括弧は通称） !!寺号の読み !!宗派 !!本尊 !!所在地
|-
|{{ウィキ座標|34|9|33.85|N|134|30|10.7|E|region:JP-36|1|name=1 霊山寺}} ||竺和山 ||じくわざん ||[[霊山寺 (鳴門市)|霊山寺]] ||りょうぜんじ ||[[高野山真言宗]] ||[[釈迦如来]] ||[[鳴門市]]
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|9|20.34|N|134|29|25.25|E|region:JP-36|2|name=2 極楽寺}} ||日照山 ||にっしょうざん ||[[極楽寺 (鳴門市)|極楽寺]] ||ごくらくじ ||高野山真言宗 ||[[阿弥陀如来]] ||鳴門市
|-
|{{ウィキ座標|34|8|50.77|N|134|28|6.76|E|region:JP-36|3|name=3 金泉寺}} ||亀光山 ||きこうざん ||[[金泉寺]] ||こんせんじ ||高野山真言宗 ||釈迦如来 ||[[板野郡]][[板野町]]
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|9|4.7|N|134|25|51.2|E|region:JP-36|4|name=4 大日寺}} ||黒巖山 ||こくがんざん ||[[大日寺 (板野町)|大日寺]] ||だいにちじ ||[[東寺真言宗]] ||[[大日如来]] ||板野郡板野町
|-
|{{ウィキ座標|34|8|13.99|N|134|25|54.93|E|region:JP-36|5|name=5 地蔵寺}} ||無尽山 ||むじんざん ||[[地蔵寺 (板野町)|地蔵寺]] ||じぞうじ ||[[真言宗御室派]] ||勝軍[[地蔵菩薩]] ||板野郡板野町
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|7|5|N|134|23|18.2|E|region:JP-36|6|name=6 安楽寺}} ||温泉山 ||おんせんざん ||[[安楽寺 (上板町)|安楽寺]] ||あんらくじ ||高野山真言宗 ||[[薬師如来]] ||板野郡[[上板町]]
|-
|{{ウィキ座標|34|7|14.7|N|134|22|40.53|E|region:JP-36|7|name=7 十楽寺}} ||光明山 ||こうみょうざん ||[[十楽寺]] ||じゅうらくじ ||高野山真言宗 ||阿弥陀如来 ||[[阿波市]]
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|7|21.93|N|134|20|24.14|E|region:JP-36|8|name=8 熊谷寺}} ||普明山 ||ふみょうざん ||[[熊谷寺 (阿波市)|熊谷寺]] ||くまだにじ ||高野山真言宗 ||[[千手観世音菩薩]] ||阿波市
|-
|{{ウィキ座標|34|6|15.76|N|134|20|1.73|E|region:JP-36|9|name=9 法輪寺}} ||正覚山 ||しょうかくざん ||[[法輪寺 (阿波市)|法輪寺]] ||ほうりんじ ||高野山真言宗 ||涅槃[[釈迦如来]] ||阿波市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|6|27.9|N|134|18|15.4|E|region:JP-36|10|name=10 切幡寺}} ||得度山 ||とくどざん ||[[切幡寺]] ||きりはたじ ||高野山真言宗 ||千手観世音菩薩 ||阿波市
|-
|{{ウィキ座標|34|3|6|N|134|20|54.6|E|region:JP-36|11|name=11 藤井寺}} ||金剛山 ||こんごうざん ||[[藤井寺 (吉野川市)|藤井寺]] ||ふじいでら ||[[臨済宗妙心寺派]] ||薬師如来 ||[[吉野川市]]
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|59|6.1|N|134|18|36.9|E|region:JP-36|12|name=12 焼山寺}} ||摩盧山 ||まろざん ||[[焼山寺]] ||しょうさんじ ||高野山真言宗 ||[[虚空蔵菩薩]] ||[[名西郡]][[神山町]]
|-
|{{ウィキ座標|34|2|17.22|N|134|27|45.66|E|region:JP-36|13|name=13 大日寺}} ||大栗山 ||おおぐりざん ||[[大日寺 (徳島市)|大日寺]] ||だいにちじ ||[[真言宗大覚寺派]] ||[[十一面観世音菩薩]] ||[[徳島市]]
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|3|1.2|N|134|28|32.3|E|region:JP-36|14|name=14 常楽寺}} ||盛寿山 ||せいじゅざん ||[[常楽寺 (徳島市)|常楽寺]] ||じょうらくじ ||高野山真言宗 ||[[弥勒菩薩]] ||徳島市
|-
|{{ウィキ座標|34|3|20.2|N|134|28|25|E|region:JP-36|15|name=15 国分寺}} ||薬王山 ||やくおうざん ||[[阿波国分寺|国分寺]] ||こくぶんじ ||[[曹洞宗]] ||薬師如来 ||徳島市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|4|6.5|N|134|28|27.64|E|region:JP-36|16|name=16 観音寺}} ||光耀山 ||こうようざん ||[[観音寺 (徳島市)|観音寺]] ||かんのんじ ||高野山真言宗 ||千手観世音菩薩 ||徳島市
|-
|{{ウィキ座標|34|5|6.6|N|134|29|7.6|E|region:JP-36|17|name=17 井戸寺}} ||瑠璃山 ||るりざん ||[[井戸寺]] ||いどじ ||[[真言宗善通寺派]] ||七仏薬師如来 ||徳島市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|59|9.6|N|134|34|41.7|E|region:JP-36|18|name=18 恩山寺}} ||母養山 ||ぼようざん ||[[恩山寺]] ||おんざんじ ||高野山真言宗 ||薬師如来 ||[[小松島市]]
|-
|{{ウィキ座標|33|58|4.3|N|134|36|20.9|E|region:JP-36|19|name=19 立江寺}} ||橋池山 ||きょうちざん ||[[立江寺 (小松島市)|立江寺]] ||たつえじ ||高野山真言宗 ||延命地蔵菩薩 ||小松島市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|54|49.9|N|134|30|20.2|E|region:JP-36|20|name=20 鶴林寺}} ||霊鷲山 ||りょうじゅぜん ||[[鶴林寺 (勝浦町)|鶴林寺]] ||かくりんじ ||高野山真言宗 ||地蔵菩薩 ||[[勝浦郡]][[勝浦町]]
|-
|{{ウィキ座標|33|52|57.1|N|134|31|18.8|E|region:JP-36|21|name=21 太龍寺}} ||舎心山 ||しゃしんざん ||[[太龍寺]] ||たいりゅうじ ||高野山真言宗 ||虚空蔵菩薩 ||[[阿南市]]
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|51|6.6|N|134|34|58|E|region:JP-36|22|name=22 平等寺}} ||白水山 ||はくすいざん ||[[平等寺 (阿南市)|平等寺]] ||びょうどうじ ||高野山真言宗 ||薬師如来 ||阿南市
|-
|{{ウィキ座標|33|43|56.3|N|134|31|39.3|E|region:JP-36|23|name=23 薬王寺}} ||医王山 ||いおうざん ||[[薬王寺 (美波町)|薬王寺]] ||やくおうじ ||高野山真言宗 ||薬師如来 ||[[海部郡 (徳島県)|海部郡]][[美波町]]
|-
|}

=== 土佐（修行の道場） ===
[[高知県]]にある24 - 39番までの寺院一覧。
{|
|- style="background-color: #eeeeee;"
!No. !!山号 !!山号の読み !!寺号（括弧は通称） !!寺号の読み !!宗派 !!本尊 !!所在地
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|14|56.43|N|134|10|32.66|E|region:JP-39|24|name=24 最御崎寺}} ||室戸山 ||むろとざん ||[[最御崎寺]]（東寺） ||ほつみさきじ ||[[真言宗豊山派]] ||虚空蔵菩薩 ||[[室戸市]]
|-
|{{ウィキ座標|33|17|16.1|N|134|8|53.7|E|region:JP-39|25|name=25 津照寺}} ||宝珠山 ||ほうしゅざん ||[[津照寺]]（津寺） ||しんしょうじ ||真言宗豊山派 ||延命地蔵菩薩 ||室戸市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|18|26|N|134|07|22.3|E|region:JP-39|26|name=26 金剛頂寺}} ||龍頭山 ||りゅうずざん ||[[金剛頂寺 (室戸市)|金剛頂寺]]（西寺） ||こんごうちょうじ ||真言宗豊山派 ||薬師如来 ||室戸市
|-
|{{ウィキ座標|33|28|3.4|N|133|58|29.2|E|region:JP-39|27|name=27 神峯寺}} ||竹林山 ||ちくりんざん ||[[神峯寺]] ||こうのみねじ ||真言宗豊山派 ||十一面観世音菩薩 ||[[安芸郡 (高知県)|安芸郡]][[安田町]]
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|34|39.3|N|133|42|19.4|E|region:JP-39|28|name=28 大日寺}} ||法界山 ||ほうかいさん ||[[大日寺 (香南市)|大日寺]] ||だいにちじ ||[[真言宗智山派]] ||大日如来 ||[[香南市]]
|-
|{{ウィキ座標|33|35|55.3|N|133|38|25.5|E|region:JP-39|29|name=29 国分寺}} ||摩尼山 ||まにざん ||[[土佐国分寺|国分寺]] ||こくぶんじ ||真言宗智山派 ||千手観世音菩薩 ||[[南国市]]
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|35|30.9|N|133|34|39.2|E|region:JP-39|30|name=30 善楽寺}} ||百々山 ||どどざん ||[[善楽寺]] ||ぜんらくじ ||真言宗豊山派 ||阿弥陀如来 ||[[高知市]]
|-
|{{ウィキ座標|33|32|47.8|N|133|34|38.9|E|region:JP-39|31|name=31 竹林寺}} ||五台山 ||ごだいさん ||[[竹林寺 (高知市)|竹林寺]] ||ちくりんじ ||真言宗智山派 ||[[文珠菩薩]] ||高知市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|31|36.1|N|133|36|41|E|region:JP-39|32|name=32 禅師峰寺}} ||八葉山 ||はちようざん ||[[禅師峰寺]] ||ぜんじぶじ ||真言宗豊山派 ||十一面観世音菩薩 ||[[南国市]]
|-
|{{ウィキ座標|33|30|3|N|133|32|35.1|E|region:JP-39|33|name=33 雪蹊寺}} ||高福山 ||こうふくざん ||[[雪蹊寺]] ||せっけいじ ||臨済宗妙心寺派 ||薬師如来 ||[[高知市]]
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|29|30.2|N|133|29|15.3|E|region:JP-39|34|name=34 種間寺}} ||本尾山 ||もとおざん ||[[種間寺]] ||たねまじ ||真言宗豊山派 ||薬師如来 ||高知市
|-
|{{ウィキ座標|33|30|45|N|133|24|34.2|E|region:JP-39|35|name=35 清瀧寺}} ||醫王山 ||いおうざん ||[[清瀧寺 (土佐市)|清瀧寺]] ||きよたきじ ||真言宗豊山派 ||薬師如来 ||[[土佐市]]
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|25|33.6|N|133|27|2.9|E|region:JP-39|36|name=36 青龍寺}} ||独鈷山 ||とっこうざん ||[[青龍寺 (土佐市)|青龍寺]] ||しょうりゅうじ ||真言宗豊山派 ||波切[[不動明王]] ||土佐市
|-
|{{ウィキ座標|33|12|28.7|N|133|8|4.6|E|region:JP-39|37|name=37 岩本寺}} ||藤井山 ||ふじいざん ||[[岩本寺]] ||いわもとじ ||真言宗智山派 ||阿弥陀如来<br />観世音菩薩<br />不動明王<br />薬師如来<br />地蔵菩薩 ||[[高岡郡]][[四万十町]]
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|32|43|33.7|N|133|1|6.8|E|region:JP-39|38|name=38 金剛福寺}} ||蹉跎山 ||さだざん ||[[金剛福寺]] ||こんごうふくじ ||真言宗豊山派 ||三面千手観世音菩薩 ||[[土佐清水市]]
|-
|{{ウィキ座標|32|57|40.7|N|132|46|26.6|E|region:JP-39|39|name=39 延光寺}} ||赤亀山 ||しゃっきざん ||[[延光寺]] ||えんこうじ ||真言宗智山派 ||薬師如来 ||[[宿毛市]]
|-
|}

=== 伊予（菩提の道場） ===
[[愛媛県]]にある40 - 65番までの寺院一覧。
{|
|- style="background-color: #eeeeee;"
!No. !!山号 !!山号の読み !!寺号（括弧は通称） !!寺号の読み !!宗派 !!本尊 !!所在地
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|32|57|52.8|N|132|33|50.6|E|region:JP-38|40|name=40 観自在寺}} ||平城山 ||へいじょうざん ||[[観自在寺]] ||かんじざいじ ||真言宗大覚寺派 ||薬師如来 ||[[南宇和郡]][[愛南町]]
|-
|{{ウィキ座標|33|17|42.7|N|132|35|54.6|E|region:JP-38|41|name=41 龍光寺}} ||稲荷山 ||いなりざん ||[[龍光寺 (宇和島市)|龍光寺]] ||りゅうこうじ ||真言宗御室派 ||十一面観世音菩薩 ||[[宇和島市]]
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|18|38.1|N|132|34|53.3|E|region:JP-38|42|name=42 佛木寺}} ||一{王果}山 ||いっかざん ||[[佛木寺]] ||ぶつもくじ ||真言宗御室派 ||大日如来 ||宇和島市
|-
|{{ウィキ座標|33|22|9.2|N|132|31|8.3|E|region:JP-38|43|name=43 明石寺}} ||源光山 ||げんこうざん ||[[明石寺]] ||めいせきじ ||[[天台寺門宗]] ||千手観世音菩薩 ||[[西予市]]
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|39|39.2|N|132|54|43.5|E|region:JP-38|44|name=44 大寶寺}} ||菅生山 ||すごうざん ||[[大寶寺]] ||だいほうじ ||真言宗豊山派 ||十一面観世音菩薩 ||[[上浮穴郡]][[久万高原町]]
|-
|{{ウィキ座標|33|39|31.2|N|132|58|50.6|E|region:JP-38|45|name=45 岩屋寺}} ||海岸山 ||かいがんざん ||[[岩屋寺 (久万高原町)|岩屋寺]] ||いわやじ ||真言宗豊山派 ||不動明王 ||上浮穴郡久万高原町
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|45|12.8|N|132|49|8.8|E|region:JP-38|46|name=46 浄瑠璃寺}} ||医王山 ||いおうざん ||[[浄瑠璃寺 (松山市)|浄瑠璃寺]] ||じょうるりじ ||真言宗豊山派 ||薬師如来 ||[[松山市]]
|-
|{{ウィキ座標|33|45|28.6|N|132|48|46.3|E|region:JP-38|47|name=47 八坂寺}} ||熊野山 ||くまのざん ||[[八坂寺 (松山市)|八坂寺]] ||やさかじ ||[[真言宗醍醐派]] ||阿弥陀如来 ||松山市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|47|37.4|N|132|48|50.2|E|region:JP-38|48|name=48 西林寺}} ||清滝山 ||せいりゅうざん ||[[西林寺 (松山市)|西林寺]] ||さいりんじ ||真言宗豊山派 ||十一面観世音菩薩 ||松山市
|-
|{{ウィキ座標|33|49|0|N|132|48|30.7|E|region:JP-38|49|name=49 浄土寺}} ||西林山 ||さいりんざん ||[[浄土寺 (松山市)|浄土寺]] ||じょうどじ ||真言宗豊山派 ||釈迦如来 ||松山市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|49|41.3|N|132|48|16.4|E|region:JP-38|50|name=50 繁多寺}} ||東山 ||ひがしやま ||[[繁多寺]] ||はんたじ ||真言宗豊山派 ||薬師如来 ||松山市
|-
|{{ウィキ座標|33|50|52.3|N|132|47|47.3|E|region:JP-38|51|name=51 石手寺}} ||熊野山 ||くまのざん ||[[石手寺]] ||いしてじ ||真言宗豊山派 ||薬師如来 ||松山市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|53|6.3|N|132|42|53.9|E|region:JP-38|52|name=52 太山寺}} ||瀧雲山 ||りゅううんざん ||[[太山寺 (松山市)|太山寺]] ||たいさんじ ||真言宗智山派 ||十一面観世音菩薩 ||松山市
|-
|{{ウィキ座標|33|53|30.3|N|132|44|22.8|E|region:JP-38|53|name=53 圓明寺}} ||須賀山 ||すがざん ||[[圓明寺]] ||えんみょうじ ||真言宗智山派 ||阿弥陀如来 ||松山市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|4|0.6|N|132|57|50.4|E|region:JP-38|54|name=54 延命寺}} ||近見山 ||ちかみざん ||[[延命寺 (今治市)|延命寺]] ||えんめいじ ||真言宗豊山派 ||不動明王 ||[[今治市]]
|-
|{{ウィキ座標|34|4|7.5|N|132|59|44.7|E|region:JP-38|55|name=55 南光坊}} ||別宮山 ||べっくさん ||[[南光坊]] ||なんこうぼう ||真言宗醍醐派 ||[[大通智勝如来]] ||今治市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|3|0.4|N|132|58|28.5|E|region:JP-38|56|name=56 泰山寺}} ||金輪山 ||きんりんざん ||[[泰山寺]] ||たいさんじ ||真言宗醍醐派 ||地蔵菩薩 ||今治市
|-
|{{ウィキ座標|34|1|46.1|N|132|58|42.5|E|region:JP-38|57|name=57 栄福寺}} ||府頭山 ||ふとうざん ||[[栄福寺]] ||えいふくじ ||高野山真言宗 ||阿弥陀如来 ||今治市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|0|47.5|N|132|58|38.5|E|region:JP-38|58|name=58 仙遊寺}} ||作礼山 ||されいざん ||[[仙遊寺]] ||せんゆうじ ||高野山真言宗 ||千手観世音菩薩 ||今治市
|-
|{{ウィキ座標|34|1|34.2|N|133|1|31.6|E|region:JP-38|59|name=59 国分寺}} ||金光山 ||こんこうざん ||[[伊予国分寺|国分寺]] ||こくぶんじ ||[[真言律宗]] ||薬師如来 ||今治市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|50|16.3|N|133|6|40.1|E|region:JP-38|60|name=60 横峰寺}} ||石鈇山 ||いしづちざん ||[[横峰寺]] ||よこみねじ ||真言宗御室派 ||大日如来 ||[[西条市]]
|-
|{{ウィキ座標|33|53|36.7|N|133|06|11.9|E|region:JP-38|61|name=61 香園寺}} ||栴檀山 ||せんだんざん ||[[香園寺]] ||こうおんじ ||真言宗御室派 ||大日如来 ||西条市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|53|50.4|N|133|6|53.8|E|region:JP-38|62|name=62 宝寿寺}} ||天養山 ||てんようざん ||[[宝寿寺]] ||ほうじゅじ ||高野山真言宗 ||十一面観世音菩薩 ||西条市
|-
|{{ウィキ座標|33|53|45.8|N|133|7|45|E|region:JP-38|63|name=63 吉祥寺}} ||密教山 ||みっきょうざん ||[[吉祥寺 (西条市)|吉祥寺]] ||きちじょうじ ||[[真言宗東寺派]] ||[[毘沙門天]] ||西条市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|33|53|24.8|N|133|09|38.4|E|region:JP-38|64|name=64 前神寺}} ||石鈇山 ||いしづちざん ||[[前神寺]] ||まえがみじ ||真言宗石鈇派 ||阿弥陀如来 ||西条市
|-
|{{ウィキ座標|33|58|3.5|N|133|35|11.4|E|region:JP-38|65|name=65 三角寺}} ||由霊山 ||ゆれいざん ||[[三角寺]] ||さんかくじ ||高野山真言宗 ||十一面観世音菩薩 ||[[四国中央市]]
|-
|}

=== 讃岐（涅槃の道場） ===
[[香川県]]にある66 - 88番までの寺院一覧。ただし、66番は香川県・徳島県境の徳島県側にある。
{|
|- style="background-color: #eeeeee;"
!No. !!山号 !!山号の読み !!寺号（括弧は通称） !!寺号の読み !!宗派 !!本尊 !!所在地
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|2|6.8|N|133|43|25.4|E|region:JP-36|66|name=66 雲辺寺}} ||巨鼇山 ||きょごうざん ||[[雲辺寺]] ||うんぺんじ ||真言宗御室派 ||千手観世音菩薩 ||[[三好市]]
|-
|{{ウィキ座標|34|6|7.9|N|133|43|9|E|region:JP-36|67|name=67 大興寺}} ||小松尾山 ||こまつおざん ||[[大興寺 (三豊市)|大興寺]]（小松尾寺） ||だいこうじ ||真言宗善通寺派 ||薬師如来 ||[[三豊市]]
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|8|2.35|N|133|38|50.4|E|region:JP-36|68|name=68 神恵院}} ||琴弾山 ||ことひきざん ||[[神恵院]]（琴弾八幡） ||じんねいん ||真言宗大覚寺派 ||阿弥陀如来 ||[[観音寺市]]
|-
|{{ウィキ座標|34|8|4.2|N|133|38|51.1|E|region:JP-36|69|name=69 観音寺}} ||七宝山 ||しっぽうざん ||[[観音寺 (観音寺市)|観音寺]] ||かんおんじ ||真言宗大覚寺派 ||[[聖観世音菩薩]] ||観音寺市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|8|22.8|N|133|41|38.6|E|region:JP-36|70|name=70 本山寺}} ||七宝山 ||しっぽうざん ||[[本山寺 (三豊市)|本山寺]] ||もとやまじ ||高野山真言宗 ||[[馬頭観世音菩薩]] ||三豊市
|-
|{{ウィキ座標|34|13|47|N|133|43|27.34|E|region:JP-36|71|name=71 弥谷寺}} ||剣五山 ||けんござん ||[[弥谷寺]] ||いやだにじ ||真言宗善通寺派 ||千手観世音菩薩 ||三豊市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|13|9.8|N|133|45|1|E|region:JP-36|72|name=72 曼荼羅寺}} ||我拝師山 ||がはいしざん ||[[曼荼羅寺 (善通寺市)|曼荼羅寺]] ||まんだらじ ||真言宗善通寺派 ||大日如来 ||[[善通寺市]]
|-
|{{ウィキ座標|34|13|23.9|N|133|45|0.79|E|region:JP-36|73|name=73 出釈迦寺}} ||我拝師山 ||がはいしざん ||[[出釈迦寺]] ||しゅっしゃかじ ||真言宗御室派 ||釈迦如来 ||善通寺市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|13|59.5|N|133|45|56.75|E|region:JP-36|74|name=74 甲山寺}} ||医王山 ||いおうざん ||[[甲山寺]] ||こうやまじ ||真言宗善通寺派 ||薬師如来 ||善通寺市
|-
|{{ウィキ座標|34|13|30.4|N|133|46|26.9|E|region:JP-36|75|name=75 善通寺}} ||五岳山 ||ごがくざん ||[[善通寺]] ||ぜんつうじ ||真言宗善通寺派 ||薬師如来 ||善通寺市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|15|0.35|N|133|46|51.65|E|region:JP-36|76|name=76 金倉寺}} ||鶏足山 ||けいそくざん ||[[金倉寺]] ||こんぞうじ ||天台寺門宗 ||薬師如来 ||善通寺市
|-
|{{ウィキ座標|34|16|36.3|N|133|45|45.7|E|region:JP-36|77|name=77 道隆寺}} ||桑多山 ||そうたざん ||[[道隆寺]] ||どうりゅうじ ||真言宗醍醐派 ||薬師如来 ||[[仲多度郡]][[多度津町]]
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|18|24.1|N|133|49|28.5|E|region:JP-36|78|name=78 郷照寺}} ||仏光山 ||ぶっこうざん ||[[郷照寺]] ||ごうしょうじ ||[[時宗]] ||阿弥陀如来 ||[[綾歌郡]][[宇多津町]]
|-
|{{ウィキ座標|34|18|41.3|N|133|52|58.3|E|region:JP-36|79|name=79 天皇寺}} ||金華山 ||きんかざん ||[[天皇寺 (坂出市)|天皇寺]]（高照院） ||てんのうじ ||真言宗御室派 ||十一面観世音菩薩 ||[[坂出市]]
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|18|11.3|N|133|56|39|E|region:JP-36|80|name=80 國分寺}} ||白牛山 ||はくぎゅうざん ||[[讃岐国分寺|國分寺]] ||こくぶんじ ||真言宗御室派 ||十一面千手観世音菩薩 ||[[高松市]]
|-
|{{ウィキ座標|34|20|0.7|N|133|55|36.35|E|region:JP-36|81|name=81 白峯寺}} ||綾松山 ||りょうしょうざん ||[[白峯寺]] ||しろみねじ ||真言宗御室派 ||千手観世音菩薩 ||坂出市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|20|40.2|N|133|57|38|E|region:JP-36|82|name=82 根香寺}} ||青峰山 ||あおみねざん ||[[根香寺]] ||ねごろじ ||天台宗単立 ||千手観世音菩薩 ||高松市
|-
|{{ウィキ座標|34|17|11.8|N|134|1|35.7|E|region:JP-36|83|name=83 一宮寺}} ||神毫山 ||しんごうざん ||[[一宮寺]] ||いちのみやじ ||真言宗御室派 ||聖観世音菩薩 ||高松市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|21|28.5|N|134|6|4.5|E|region:JP-36|84|name=84 屋島寺}} ||南面山 ||なんめんざん ||[[屋島寺]] ||やしまじ ||真言宗御室派 ||十一面千手観世音菩薩 ||高松市
|-
|{{ウィキ座標|34|21|35.6|N|134|8|22.3|E|region:JP-36|85|name=85 八栗寺}} ||五剣山 ||ごけんざん ||[[八栗寺]] ||やくりじ ||真言宗大覚寺派 ||聖観世音菩薩 ||高松市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|19|27.5|N|134|10|46.7|E|region:JP-36|86|name=86 志度寺}} ||補陀洛山 ||ふだらくざん ||[[志度寺]] ||しどじ ||真言宗善通寺派 ||十一面観世音菩薩 ||[[さぬき市]]
|-
|{{ウィキ座標|34|16|0.14|N|134|10|18.19|E|region:JP-36|87|name=87 長尾寺}} ||補陀洛山 ||ふだらくざん ||[[長尾寺]] ||ながおじ ||天台宗 ||聖観世音菩薩 ||さぬき市
|- style="background-color: #f5fffa;"
|{{ウィキ座標|34|11|29.07|N|134|12|24.24|E|region:JP-36|88|name=88 大窪寺}} ||医王山 ||いおうざん ||[[大窪寺]] ||おおくぼじ ||真言宗単立 ||薬師如来 ||さぬき市
|}

== 四国遍路にちなむ文化 ==
; 衛門三郎伝説
: [[衛門三郎]]は、四国霊場にまつわる伝説上の人物。
; 四國邊路指南（しこくへんろみちしるべ）の刊行
: ここまで四国遍路が盛んになったのは、[[貞享]]4年（1687年）に刊行された『四国遍路指南』という新書版の本の刊行による。この本を著したのは'''眞念'''という僧であるが、そこには宿泊所情報なども盛り込まれており、遍路をしたい人にとって重要なガイドブックとなった。さらに、この本によって八十八箇所が固定化され、それまで順番などなかった札所の寺に順番が付けられたものと考えられる。現在は「へんろみち保存協力会」編の『四国遍路ひとり歩き同行二人 地図編』が重要なガイドブックとなる。
; 同行二人（どうぎょうににん）
: 仮に一人で四国八十八箇所をめぐっても、'''同行二人'''と言って常に「お大師さん」（弘法大師）と一緒にいる想いで巡礼している。「同行二人」は参拝の道具にも記されている。同行二人の巡礼者ともう一人は弘法大師以外でも、亡くなった家族や先祖、帰依する如来や菩薩などのことを想ってもよいとする教えもある。
; [[南無大師遍照金剛]]（なむだいしへんじょうこんごう）・宝号
: 『南無』は「帰依する。信じる」という意味。「遍照金剛」は、空海の師・[[恵果]]から授けられた空海の名。宗派によっては「南無遍照金剛」と唱えるところもある。現在では「空海」「弘法大師」または「お大師」と呼ぶのが一般的であるが、本人は遍照金剛の名を好んだとみえて自身の著作にはこの名を使い天皇に上奏するときは謙って空海と記しているという見解もある。
; 十善戒（じゅうぜんかい）
: 遍路が守るべき[[戒律#戒|戒]]。{{Main2|[[十善戒]]を}}
[[ファイル:Iwamotoji PilgrimGirl.JPG|thumb|210x210px|白衣]]
; [[白衣 (巡礼用品)|白衣]]（びゃくえ）
: 笈摺（おいずる。おいずり）とも呼ばれる。巡礼者が着用する白い着衣。四国八十八箇所の寺院や門前の店で購入すると、弘法大師を表す[[梵字]]と「南無大師遍照金剛」と背中に書かれたものが一般的である。袖があるものを白衣、袖無しのものを笈摺とする説明もあるが、はっきりと区別されているわけではない。宝印を受領するためだけの実際には着衣しない白衣は判衣とも呼ばれる。巡礼の途中でいつ行き倒れてもいいように死装束としてとらえる説もあれば、巡礼といえども修行中なので清浄な着衣として白を身につける、どんな身分でも仏の前では平等なのでみな白衣を着るとする説もある。四国では、すべての札所で判を戴いた判衣を亡くなったとき着せて送り出す風習がある。なお、判衣を着て遍路をする者もいるがそれは自由である。
; 金剛杖（こんごうづえ）
: 木製の杖で空海が修行中に持っていた杖に由来する。巡礼者が持つ金剛杖は弘法大師の化身ともいわれるほどで、宿に着いたら杖の足先を清水で真っ先に洗い、部屋では上座や床の間に置くなどの扱いをするのがならわしである。巡礼中、行き倒れた巡礼者の[[卒塔婆]]として使用されたといわれる。市販されているものは「同行二人」「南無大師遍照金剛」や頭部に『地』『水』『火』『風』『空』の[[五輪塔|五輪]]を表す梵字が書かれ、頭部の五輪は直接手で触れない様に金襴を巻いて持つ、般若心経が書かれているものもあり、橋の上ではついてはならない（後述）。
[[File:TaroTokyo-2012-HenroGasa-IMG 0437.jpg|thumb|160px|遍路で使用する[[笠]]]]
; [[菅笠]]（すげがさ）
: [[日光]]や風雨から頭部を守る。笠には「迷故三界城」「悟故十方空」「本来無東西」「何処有南北」と「同行二人」と梵字が書かれている。梵字が前になるようにかぶるのが一般的。遍路笠を身につけた巡礼者は、境内で笠を脱がないでお参りすることが許される。読みは『迷うが故に三界は城、悟が故に十方は空、本来は東西は無く、何処に南北有らん。』。
; 逆打ち（さかうち。ぎゃくうち）
: 四国を時計回りに札所の数字を昇順に巡礼するのを順打ちといい、反時計回りに降順に巡礼するのを逆打ちという。また、四国八十八ヶ所霊場会によると、お遍路は何番札所からを始めてもよいといわれ、88か所の寺院を巡礼することで結願したとされる。
: 映画『[[死国]]』では禁忌などのようにとらえられているが、順打ちよりも困難な場合が多く、ご利益が順打ちよりも大きく、順打ち3回分のご利益があると言われている。また、逆打ちだと順廻りしているお大師さんと遭遇する確率が高いので、この理由でご利益があるとも言われている。
; お接待
[[ファイル:Shikokumura11s3200.jpg|thumb|Right|160px|茶堂の例（[[四国村]]。[[北宇和郡]]より移築）]]
: 道中、お遍路さんに対して地元の人々から食べ物や飲み物、手ぬぐいや[[善根宿]]、ときには現金を渡す無償の提供がなされる伝統。これに対し、遍路は持っている納札（おさめふだ）を「お接待」してくれた人に渡すことになっている。こうした文化のおかげで、昔は比較的貧しい人であってもお参りができたといわれる。今日でも四国西南部ではお接待の場ともなった「[[茶堂]]」が残っている。「お接待」の心は、接待することによって功徳を積む、巡礼者もまた弘法大師のある種の化身であるという言い伝えからや、一種の代参のようなものなどさまざまである。観光振興や観光従事者の研修等では「もてなしの心」と拡大解釈されることがある。もともと、関西で[[西国三十三所]]観音霊場の修行者、巡礼者に対して始まったとされるが、 観光化、俗化したために関西では早くに廃れたといわれている。四国以外の地域でも、接待講と呼ばれる[[講]]を組み、浄財を集め、四国で遍路にたいして接待をするということも行われた。また、どこに行けばお接待が受けられるなどの情報が流れると遍路が集まり、善意の気持ちで行われるお接待が義務化され負担になってしまうことから、へんろみち保存協力会では善根宿などのお接待の情報は掲載せずに「縁をたずね歩いてほしい」と伝えている<ref>[http://www.iyohenro.jp/serviceindex1.html へんろみち保存協力会 皆様の声]</ref>。
; 納札（おさめふだ）
[[ファイル:写真.jpg|thumb|Right|160px|公認金納札と金色のバッジ]]
: 札所などにお参りし、納経した証に収める札。[[般若心経]]を[[写経]]したものを納める（経を納める）のが正式とされているが、読経したのちに自分の名前を書いた納札を納めてもよい。衛門三郎が自分が空海を探しているということを空海に知らせるために（空海が立ち寄ると思われる）寺にお札を打ちつけたのが始まりとされる。かつては木製や金属製の納札を山門や本堂の柱などに釘で打ちつけていた。このことから、遍路自体や、札所に参拝したことを'''「打つ」'''とも言う。現在では、お寺の建築物の損傷を避け、持ち運びの利便性を考え、紙製の納札を納札箱に入れることになっている。また、接待をしてもらったら、その人にお礼の気持ちも込めて納札を渡すのが決まりである。結願した回数によってお札の色を変えてもよい。1 - 4回が白、5 - 7回が緑、8 - 24回が赤、25回以上で銀、50回以上で金、そして100回以上で錦の札となる。ただし、白より錦の札がよりよいとされるわけではない。100回以上回っても白の納札を使う人もいる。また、札所寺院を通じて霊場会に申請することによって25回以上から公認の銀納札と四国を型どった銀色のバッジを、50回以上から公認の金納札と金色のバッジを授けられ使用できる。
; 善根宿（ぜんこんやど。ぜごんやど）
: 善人宿とも呼ばれる。広義では自宅の前を通った遍路に「一晩泊っていきなさい」と一夜の宿を提供するのも善根宿といわれる。一般的には「お接待」の心で善意で用意された簡易宿泊施設である。施設を提供するのは個人や企業、地域ぐるみなどさまざまである。
; [[通夜堂]]（つやどう）
: 本来は寺院内で夜を徹して読経や真言を唱える修行をするための施設（お堂）だが、四国八十八箇所においては霊場が巡礼者にたいして用意した簡易宿泊施設という意味合いが強い。[[宿坊]]とは違い寝るだけの最低限の設備しかない（布団も基本的にはない）。かつては通夜堂を持つ霊場が多かったが、旅館などの宿泊施設が増えたことや、利用者のマナーなどの問題により減少し、現在では通夜堂を持つ霊場（小屋やガレージなどを一時的に利用してもよいとする霊場を含む）は2割程度である。
; 十夜ヶ橋（とよがはし）
: 現在の愛媛県[[大洲市]]付近で空海が一宿を求めたがどの家からも断られ、仕方なく橋の下で寝ることとなった。寒さと旅人が杖で橋を突く音でまったく眠れず、一夜が十夜にも感じられた、という和歌が残っている。このため巡礼者は橋の下には空海がいるかもしれないから橋をわたるときは杖を突いてはならないというならわしがある。すぐそば、国道に面して永徳寺（番外霊場）があり、お参りする人も多い。現在、その橋は「十夜ヶ橋」と呼ばれ国道56号の一部となり、交通量の多いコンクリート橋になっているが、橋の下で空海を偲びつつ野宿することができる。雨期には冠水する場合もあり、夏季は蚊が多い。
{{Main2|詳しくは、[[永徳寺]]を}}
; 地四国・島四国・新四国
: 四国八十八箇所のことを略して「お四国参り」あるいは「お四国」「お大師さん」と呼ぶことがあるが、日本の各地には民衆信仰としての[[地四国]]あるいは「ミニ四国」「新四国」と呼ばれるものがある。離島では島を四国に見立てて、八十八箇所を再現した[[島四国]]も[[瀬戸内海]]を中心に存在し、小豆島や伊予大島が代表例である。また、[[愛知県]]を中心とする周辺（[[東海地方]]）では新四国に対して四国八十八箇所を「本四国」と呼ぶ。
; 先達（せんだつ）
: 四国八十八箇所霊場会では、昭和30年代に「公認先達」という認定制度を発足させた。ツアー会社の団体巡礼に同行する先達はほぼ「公認先達」である。徒歩による巡礼のガイドを引き受けてくれる先達もいる。公認先達は4回以上の結願の後に札所寺院の住職の推薦により霊場会の承認を経て毎年12月の善通寺における研修を修め補任される。先達には昇進制度があり、先達として2年以上の経験と貢献を経て権中先達、さらに2年以上で中先達、3年以上で権大先達、3年以上で大先達となる。そして最高位は定員10名の特任先達である。なお、特任先達に定員があるため準特任先達という位が作られている。
{{要出典範囲|この規定通りに昇補すると最短で１４回の結願で大先達に補任される。しかし、赤札の大先達としてお遍路関係者からは嘲笑をうけるケースが多い。少なくとも銀札　出来れば金札で大先達に申請することが望ましい。さらに上には　準特任大先達　特任大先達　四国の寺院の住職には元老大先達という位があるが、いずれも人数制限があるので、普段のお遍路で、お目にかかれることは殆ど無い|date=2014年7月29日 (火) 01:15 (UTC)}}。

準特任大先達の制限人数は３０名である。

{{要出典範囲|準特任大先達になるには、その前に、たくさんいる大先達の中から、四国４県のいずれかの霊場会県部会で推薦を受けて、霊場会から先達功労者表彰を受けなければならない。
功労者の表彰の規定にあたっては特に公開はされていない。
多くの参拝者を自らが声をかけて発願させた等、いわゆるツアーの職業先達とは異なる要因で霊場会の発展に寄与するといった要素が重要になっているようだ。　巷で噂になっているような多額の寄付等をしたという要素は、ほとんど実態とは異なっている。
功労者表彰は毎年９月に行われる先達大会の会場にて発表・表彰される。およそ毎年５名程度の大先達が功労者表彰を受けている。|date=2014年7月29日 (火) 01:15 (UTC)}}

「準特任大先達はこれまでに表彰を受けた大先達の中から選ばれる（先達教典P３７　２－⑦参照）」

{{要出典範囲|上記の規定により、功労者表彰を受けた大先達が平均的に５年～１０年の間
３０名の空き（死亡等）を待って待機していて、それから四県の部会が承認し推薦した者が、準特任に補任される。したがってまずは先達表彰を受けないと、準特任のノミネート候補には入らない。さらに準特任大先達でさらに、功労者表彰を受けた者が、何年間か待機して、特任大先達に補任される。特任大先達の人数は１０名。しかし、ほとんどの特任大先達は、先達会の支部長といった役職者に限られている為、事実上の先達の頂点は準特任大先達である。|date=2014年7月29日 (火) 01:15 (UTC)}}
[[File:Henromichi 08.JPG|thumb|160px|中司茂兵衛が建立した、しるべ石と地蔵の1つ（[[大興寺 (三豊市)|大興寺]]門前）]]
; 中司茂兵衛（大先達）
: [[弘化]]2年（[[1845年]]）[[周防国]]（現在の[[山口県]]）生まれ。四国八十八箇所巡礼を[[慶応]]2年（[[1866年]]）から[[大正]]11年（[[1922年]]）まで歩きで280回巡拝した。また、しるべ石を240基余りを建立した。

== 世界遺産化をめぐる動き ==
{{出典の明記|section=1|date=2012年6月}}
1000年を越える歴史を有する巡礼を基礎とした特異な文化であり、[[世界遺産]]への登録をめざす動きが四国にはあり、特に[[香川県]]<ref>[http://www.pref.kagawa.lg.jp/bunka/henro_world_heritage/ 香川県政策部文化振興課世界遺産グループ]</ref>が意欲的であるものの4県の中でも温度差があったが、2006年11月、[[文化庁]]に対して「四国八十八箇所霊場と遍路道」の「[[日本の世界遺産#暫定リスト掲載物件|暫定リスト]]」への登載を求め、要望書を提出した<ref>[http://www.pref.tokushima.jp/docs/2006120100017/ 徳島県 四国八十八箇所「遍路文化」を世界遺産に]</ref><ref>[http://www.shikoku-np.co.jp/feature/tuiseki/365/ 四国新聞社「世界遺産に 四国遍路 名乗り」]</ref>。

また、民間で遍路道を含めて世界遺産登録に向けた活動を行なっている団体があり、その活動に積極的に関わっている札所もある。ただし、霊場会全体で見解が統一されているわけではない。ちなみに、キリスト教の[[サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路]]や日本の[[紀伊山地の霊場と参詣道]]は世界遺産登録されている。

結局、2007年1月には採択されなかったが、四県関係者は今回の関係者の認識統一や採択に向けた課題も整理でき一歩前進と受け止めている。

== その他 ==
{{雑多な内容の箇条書き|section=1|date=2012年6月}}
* 江戸期の巡礼では河川や湾口の通行に[[渡し船]]を使うことがあり、[[吉野川]]、[[浦戸湾]]、[[須之内湾]]、[[四万十川]]などにあった。2005年末までは四万十川にも渡し船があったが、現在では浦戸湾の種崎・長浜間の渡し船（県営フェリー）が残るのみである。巡礼者が渡し船を使うと多くの場合渡し賃が無料（接待）であったと伝えられている（現在の浦戸湾の渡し船は巡礼者でなくとも無料）。歴史的な経緯から渡し船に乗った以外を徒歩で結願した場合は、すべて徒歩で結願したとみなされる。
* 歩行不可能、困難な巡礼者はかつて「[[いざり車]]」に乗って巡礼した。これは現代でいう[[車椅子]]にあたるもので、小さいものは台車のようなものだが、大きなものは小屋に両輪がついたようなもので、この中で寝泊りできたという。遍路では主に後者の小屋タイプが使われていた。村によってはいざり車をみかけると隣村まで押していく、という決まりごとがあったと伝えられている。
* 江戸時代、[[土佐国]]（現[[高知県]]）では巡礼者の入国、出国は甲浦（現[[東洋町]]甲浦地区）と松尾峠（現[[宿毛市]]）の[[関所]]2か所のみとされた。入国してからも札所以外の立ち寄りは禁止など厳しい制限がかけられた。また遍路狩りのようなこともあったと言われている。また、四国でもっとも廃仏毀釈が激しかったのは土佐であり、このようなことから、巡礼者の間では「鬼国土佐」などと呼ばれることもあった。といっても、入ってしまえば、草の根を分けてでも取り締まることはそうそうなく、気候温暖ですごしやすく、民衆の接待は他の国と同様であったため、冬には乞食遍路が集まってきたといわれている。そのため晩秋のころからは遍路に対しては関所を閉じるということもあった。
* 国や自治体では、四国八十八箇所やその他の史跡や自然を辿る道を「[[四国のみち]]」として各種整備している。旧来の遍路道が「四国のみち」が重なっている場合などは、「四国のみち」として案内版や登山道の整備などがされているが、かならずしも「四国のみち」と旧来の遍路道は一体となっているわけではない（札所間のルートで四国遍路とは関係がない史跡が組み込まれて遠回りになる場合がある）ので、遍路道を辿りたい場合には注意が必要である。

== 関連作品 ==

=== 書籍 ===
; 入門書・解説本・ガイド
* 牛山 泰博『四国遍路 はにほへと』（ビコー出版、2010年5月）
* 宮崎建樹『四国遍路ひとり歩き同行二人 地図編 第10版』（へんろみち保存協力会、2013年）（第9版 2010年）（第8版 2007年）（第7版 2006年）- 書籍流通ルートには乗っていないが、通販もしくは一部の札所（[[霊山寺 (鳴門市)|1]],[[安楽寺 (上板町)|6]],[[太龍寺|21]],[[最御崎寺|24]],[[金剛頂寺 (室戸市)|26]],[[岩本寺|37]],[[観自在寺|40]],[[明石寺|43]],[[大寶寺|44]],[[岩屋寺 (久万高原町)|45]],[[石手寺|51]],[[善通寺|75番]]）・門前店で購入が可能。
* 宮崎建樹『四国遍路ひとり歩き同行二人 解説編 第7版』（へんろみち保存協力会、2007年）（第6版 2004年）
* 本田 亮『ママチャリお遍路1200km - サラリーマン転覆隊』（小学館、2008年7月）
* 須藤 元気『幸福論』（ネコ・パブリッシング、2005年）
* 森 正人『四国遍路の近現代 - 「モダン遍路」から「癒しの旅」まで』（創元社、2005年）
* 加賀山 耕一『お遍路入門・人生ころもがえの旅』（ちくま新書、2003年）
* 串間 洋『四国遍路のはじめ方』（明日香出版社、2003年）
* 永井吐無『四国霊場八十八ヵ寺』（講談社、2001年）
* 藤岡直樹『愛媛へんろ道ウオーキング7コース』（アトラス出版、アトラス地域文化新書01、2005年）
* 桜井恵武 『四国名刹』（明報社、2008年）
; 研究書
* 頼富本宏・白木利幸『四国遍路の研究』（国際日本文化研究センター、2001年）
* 愛媛県生涯学習センター『四国遍路のあゆみ-平成12年度遍路文化の学術整理報告書』（非売品）
* 愛媛県生涯学習センター『遍路のこころ-平成14年度遍路文化の学術整理報告書』（非売品）
* 藤沢真理子『風の祈り-四国遍路とボランタリズム』（創風社、風ブックス004、1997年）
* 柴谷宗叔『江戸初期の四国遍路-澄禅「四国辺路日記」の道再現』（法蔵館、2014年）

=== テレビ ===
{{JIS2004|対象=節|説明=德光和夫の「德」（徳の旧字体）}}
* [[花へんろ]] - NHK [[ドラマ人間模様]] -  [[1985年]]から[[1988年]] - 四国・松山近くの遍路道沿いにある商家を舞台に、作者である[[早坂暁]]の家族とそれを取り巻く人々の織りなす人間模様を描いた名作ドラマ。 [[1986年]]（昭和61年）「第4回[[向田邦子賞]]」、「[[芸術選奨文部大臣賞]]」、「[[放送文化基金賞]]」個人賞受賞作品。
* [[四国八十八か所 (テレビ番組)|四国八十八か所]] - [[1998年]][[4月5日]]から[[2000年]][[3月26日]]まで[[NHK総合テレビジョン|NHK総合]]で放送された。各界の著名人がリレー方式で八十八箇所を巡る。
* [[街道てくてく旅]] - [[NHK衛星ハイビジョン|NHK-BShi]]と[[NHK衛星第二テレビジョン|BS2]]で[[2008年]]に放送されている。プロ[[卓球]]選手の[[四元奈生美]]が春と秋に分け、合計約5か月かけ徒歩で踏破する。
* [[水曜どうでしょう]] - [[大泉洋]]らが四国88か所を回る企画「[[水曜どうでしょうの企画 (日本国内)#四国八十八ヶ所シリーズ|四国八十八ヶ所完全巡拝]]」がある。ただし番組内では各霊場の門の前で写真を撮ることで「巡礼」したと見做し、参拝や納経は行わない。
** [[四国R-14]]（[[2000年]] 制作：[[北海道テレビ放送|北海道テレビ]] [[水曜どうでしょう]]プロジェクト2000） - スピンオフ。上記企画内で起きた怪奇現象を基にお遍路にまつわるテレビドラマを制作・放映。
* NHK [[連続テレビ小説]] 「[[ウェルかめ]]」 - 23番礼所（薬王寺）のある徳島県[[美波町]]の遍路宿「はまもと荘」が舞台。
* NHK総合テレビ [[土曜ドラマ (NHK)|土曜ドラマ]]「[[ウォーカーズ〜迷子の大人たち]]」 - お遍路を通じて、すべての悩める日本人に贈るメッセージドラマ。
* NHK総合テレビ 「[[野のきよら山のきよらに光さす]]」 - 夫を殺した母と娘2人が四国八十八か所の巡礼に出る。出演・[[左幸子]]、[[吉田日出子]]、[[杉田かおる]]、[[田村高廣]]ほか。
* [[ザ!世界仰天ニュース]] - 過去の特番にて[[あべこ]]（胡蝶蘭）ほか、男女各1名のデブ[[キャラ (コミュニケーション)|キャラ]]芸人が長期間かけて四国八十八箇所を回るというロケ企画を敢行。その内容を番組内で数回に分けて放映された。
* [[徳さんのお遍路さん 四国八十八カ所 心の旅]]<ref>[http://www.bs-tbs.co.jp/documentary/KDT1203800/ BS-TBS 徳さんのお遍路さん 四国八十八カ所 心の旅]</ref> - 2012年[[10月7日]]より毎週日曜日に[[BS-TBS]]で放送されている番組。[[フリーアナウンサー]]の[[徳光和夫|德光和夫]]がお遍路となり、歩き遍路を中心に区切り打ちにて実施。各札所の住職と語るコーナーがある。
* [[NHK BSプレミアム]] 歩く、歩く、歩く〜四国遍路道〜<ref>[http://www.nhk.or.jp/matsuyama/drama/index.html NHK BSプレミアム 歩く、歩く、歩く 〜四国遍路道〜]</ref> - [[2013年]][[1月20日]]放送のドラマ。善根宿に泊まり合わせた遍路たちと、宿の女主人が織りなすヒューマンドラマ。主演は[[田中麗奈]]。
* <ref>[http://www.nhk.or.jp/matsuyama/henro1200/]「 四国遍路1200「1200年 悠久の“祈り”」</ref>- [[2014年]][[4月4日]]、NHK四国4局≡企画「四国遍路1200」キャンペーンの始まりとなる番組。出演は夢枕獏、紫舟、ラブリ、愛媛大学・胡光准教授ほか。
* [[おへんろ。|おへんろ。〜八十八歩記〜]]<ref>[http://www.ufotable.com/ohenro/ おへんろ。〜八十八歩記〜 公式サイト]</ref> - [[2014年]][[5月3日]]より四国地方を中心に放送されている旅情報番組。原作は[[徳島新聞]]で連載されているイラストストーリー「おへんろ。」。

=== 映画 ===
* 『[[旅の重さ]]』（[[1972年]] [[松竹株式会社]]・監督[[斎藤耕一]]）[[素九鬼子]]原作の同名[[小説]]の[[映画]]化。[[母]]との生活に疲弊した16歳の[[主人公]]が、自分自身を見つめ直すために四国遍路へと旅に出、さまざまな体験をする。
* 『[[砂の器]]』（監督[[野村芳太郎]]） - [[ハンセン病]]患者が故郷を追われお遍路になったことを取り上げた。
* 『[[ロード88 出会い路、四国へ]]』（2004年[[ギャガ|ギャガ・コミュニケーションズ]] 監督：[[中村幻児]]）
* 『[[死国]]』（[[1999年]] 製作：「死国」製作委員会 配給：[[東宝]] 100分）
* 『[[釣りバカ日誌14 お遍路大パニック!]]』（[[2003年]]制作.）

=== 演劇 ===
* 夢へんろ 〜どんな時も希望をすてず〜（[[前進座]]、 2007年6月）

=== 漫画 ===
* 『めぐる88』全3巻（2011年 初版発行）岡本一広（電撃ジャパンコミックス）
* 『アルキヘンロズカン』上・下（2012年 初版発行）しまたけひと(アクションコミックス)
* 『おまいりんぐ』（[[Webコミック]] 2012年8月8日 - ）愛媛のWeb制作会社OpenDesignによる四国ご当地企画。原作小説を元に[[河原デザイン・アート専門学校]]漫画クリエイター科の学生とコラボレーションにより更新。四国八十八箇所霊場公認先達の監修。<ref>[http://oh-my-ring.com/ おまいりんぐ 公式ホームページ]</ref>
* 『[[おへんろ。]]』（[[徳島新聞]]朝刊 2013年10月14日 - ）アニメ制作会社[[ufotable]]が徳島新聞朝刊にて毎週火曜日に連載しているイラストストーリー。上記テレビ番組の原作にあたる記事。<ref>[http://www.ufotable.com/ohenro/index.html おへんろ。 公式ホームページ]</ref>

== ギャラリー ==
<gallery>
画像:Jikuwasan Ryozenji 05.JPG|[[霊山寺 (鳴門市)|霊山寺]]（1番）
画像:Nisshozan Gokurakuji 01.JPG|[[極楽寺 (鳴門市)|極楽寺]]（2番）
画像:P4022349-３番金泉寺本堂.jpg|[[金泉寺]]（3番）
画像:Kokuganzan-dainichiji-sanmon.JPG|[[大日寺 (板野町)|大日寺]]（4番）
画像:Mujinzan Jizoji 01.JPG|[[地蔵寺 (板野町)|地蔵寺]]（5番）
画像:Anrakuziɨ.jpg|[[安楽寺 (上板町)|安楽寺]]（6番）
画像:P4022609-7番十楽寺鐘楼門.jpg|[[十楽寺]]（7番）
画像:Kumataniji 01.JPG|[[熊谷寺 (阿波市)|熊谷寺]]（8番）
画像:Shokakuzan Horinji 01.JPG|[[法輪寺 (阿波市)|法輪寺]]（9番）
画像:Kirihataji 04.JPG|[[切幡寺]]（10番）
画像:Fujiizenji 04.JPG|[[藤井寺 (吉野川市)|藤井寺]]（11番）
画像:Shozanji 03.JPG|[[焼山寺]]（12番）
画像:Dainichiji, Tokushima 02.JPG|[[大日寺 (徳島市)|大日寺]]（13番）
画像:Seijuzan Jorakuji 04.JPG|[[常楽寺 (徳島市)|常楽寺]]（14番）
画像:Awa Kokubunji 07.JPG|[[阿波国分寺]]（15番）
画像:Kanonji, Tokushima 01.JPG|[[観音寺 (徳島市)|観音寺]]（16番）
画像:Idoji 02.JPG|[[井戸寺]]（17番）
画像:Onzanji 09.JPG|[[恩山寺]]（18番）
画像:Tatueji 02.JPG|[[立江寺 (小松島市)|立江寺]]（19番）
画像:Ryojuzan Kakurinji 05.JPG|[[鶴林寺 (勝浦町)|鶴林寺]]（20番）
画像:Tairyuji 09.JPG|[[太龍寺]]（21番）
画像:Byodoji 03.JPG|[[平等寺 (阿南市)|平等寺]]（22番）
画像:Yakuoji 04.JPG|[[薬王寺 (美波町)|薬王寺]]（23番）
画像:Hotsumisakiji 05.JPG|[[最御崎寺]]（24番）
画像:Shinshoji 03.JPG|[[津照寺]]（25番）
画像:Kongochoji 01.JPG|[[金剛頂寺 (室戸市)|金剛頂寺]]（26番）
画像:Kounomineji 03.JPG|[[神峯寺]]（27番）
画像:Houkaisan Dainichiji 04.JPG|[[大日寺 (香南市)|大日寺]]（28番）
画像:Tosakokubunnzi05.JPG|[[土佐国分寺]]（29番）
画像:Zenrakuji temple.JPG|[[善楽寺]]（30番）
画像:Tikuriziɨ.jpg|[[竹林寺 (高知市)|竹林寺]]（31番）
画像:Zenjibuji 04.JPG|[[禅師峰寺]]（32番）
画像:Sekkeiji 03.JPG|[[雪蹊寺]]（33番）
画像:Tanemaji 01.JPG|[[種間寺]]（34番）
画像:Iozan Kiyotakiji 04.JPG|[[清瀧寺 (土佐市)|清瀧寺]]（35番）
画像:Shoryuji 01.JPG|[[青龍寺 (土佐市)|青龍寺]]（36番）
画像:Iwamotoji 03.JPG|[[岩本寺]]（37番）
画像:Kongofukuji 15.JPG|[[金剛福寺]]（38番）
画像:Shakkizan Enkoji 04.JPG|[[延光寺]]（39番）
画像:Kanjizaiji 05.JPG|[[観自在寺]]（40番）
画像:Inarizan Ryukoji 04.JPG|[[龍光寺 (宇和島市)|龍光寺]]（41番）
画像:Butumokuziɨ.jpg|[[佛木寺]]（42番）
画像:Meisekiziɨ.jpg|[[明石寺]]（43番）
画像:Sugozan Daihoji 09.JPG|[[大寶寺]]（44番）
画像:Iwayaji 07.JPG|[[岩屋寺 (久万高原町)|岩屋寺]]（45番）
画像:Iozan Joruriji 01.JPG|[[浄瑠璃寺 (松山市)|浄瑠璃寺]]（46番）
画像:Yasakaji 01.JPG|[[八坂寺 (松山市)|八坂寺]]（47番）
画像:Seiryuzan Sairinji 01.JPG|[[西林寺 (松山市)|西林寺]]（48番）
画像:Sairinzan Jodoji 07.JPG|[[浄土寺 (松山市)|浄土寺]]（49番）
画像:50番繁多寺本堂P1010126.jpg|[[繁多寺]]（50番）
画像:Ishiteji 04.JPG|[[石手寺]]（51番）
画像:Ryuunzan Taisanji 05.JPG|[[太山寺 (松山市)|太山寺]]（52番）
画像:Enmyoji 03.JPG|[[圓明寺]]（53番）
画像:Chikamizan Enmeiji 05.JPG|[[延命寺 (今治市)|延命寺]]（54番）
画像:Nankobo 02.JPG|[[南光坊]]（55番）
画像:Taisanji 01.JPG|[[泰山寺]]（56番）
画像:Eifukuji 04.JPG|[[栄福寺]]（57番）
画像:Senyuji 01.JPG|[[仙遊寺]]（58番）
画像:Iyo Kokubunji 04.JPG|[[伊予国分寺]]（59番）
画像:Yokomineji 05.JPG|[[横峰寺]]（60番）
画像:Koonji 02.JPG|[[香園寺]]（61番）
画像:Hojuji 02.JPG|[[宝寿寺]]（62番）
画像:Mikkyozan Kichijoji 01.JPG|[[吉祥寺 (西条市)|吉祥寺]]（63番）
画像:Maegamiji 04.JPG|[[前神寺]]（64番）
画像:Sankakuji 01.JPG|[[三角寺]]（65番）
画像:Unpenji 07.JPG|[[雲辺寺]]（66番）
画像:Daikoji 07.JPG|[[大興寺 (三豊市)|大興寺]]（67番）
画像:Jinnein 01.JPG|[[神恵院]]（68番）
画像:Shippozan Kanonji 02.JPG|[[観音寺 (観音寺市)|観音寺]]（69番）
画像:Motoyamaji 03.JPG|[[本山寺 (三豊市)|本山寺]]（70番）
画像:Iyadaniji 06.JPG|[[弥谷寺]]（71番）
画像:Gahaishizan Mandaraji 01.JPG|[[曼荼羅寺 (善通寺市)|曼荼羅寺]]（72番）
画像:Shusshakaji 03.JPG|[[出釈迦寺]]（73番）
画像:Koyamaji 01.JPG|[[甲山寺]]（74番）
画像:Zentsuji 02.JPG|[[善通寺]]（75番）
画像:Konzoji 03.JPG|[[金倉寺]]（76番）
画像:Doryuji 04.JPG|[[道隆寺]]（77番）
画像:Goshoji 01.JPG|[[郷照寺]]（78番）
画像:Tennoji Koshoin 01.JPG|[[天皇寺 (坂出市)|天皇寺高照院]]（79番）
画像:Sanuki Kokubunji 06.JPG|[[讃岐国分寺]]（80番）
画像:Shiromineji 04.JPG|[[白峯寺]]（81番）
画像:Aominezan Negoroji 02.JPG|[[根香寺]]（82番）
画像:Ichinomiyaji 01.JPG|[[一宮寺]]（83番）
画像:Yashimaji 06.JPG|[[屋島寺]]（84番）
画像:Yakuriji 01.JPG|[[八栗寺]]（85番）
画像:Shidoji 05.JPG|[[志度寺]]（86番）
画像:Nagaoji 05.JPG|[[長尾寺]]（87番）
画像:Okuboji 04.JPG|[[大窪寺]]（88番）
</gallery>

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
<references />

== 関連項目 ==
* [[四国別格二十霊場]]
* [[四国三十六不動尊霊場]]
* [[遍路道]]
* [[巡礼]]
* [[四国のみち]]
* [[:Category:八十八箇所巡礼]] : 日本の八十八箇所巡礼一覧
* {{仮リンク|台北四国八十八箇所|zh|台北四國八十八所靈場}} : 台湾にある四国八十八箇所巡礼

== 外部リンク ==
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* [http://www.iyohenro.jp/ へんろみち保存協力会] - 遍路道の整備・復元作業、遍路橋の架設、道標の表示、遍路石の建立などを行っている協力会
* [http://www.88shikokuhenro.jp/ 四国八十八ヶ所霊場会公式ホームページ] - 四国八十八ヶ所霊場会による公式ホームページ
* [http://www.omotenashi88.net/index.html NPO法人 遍路とおもてなしのネットワーク] - 遍路への支援、世界遺産に向けての活動を行う法人
* [http://maenaem.com/henro/ お遍路のススメ] - 遍路のススメ友の講による総合情報サイト
* [http://www.ohenro-portal.jp/ 四国八十八箇所 お遍路ポータル] - ボランティアによる総合情報サイト
* [http://wwwtb.mlit.go.jp/shikoku/soshiki/kikaku/88navi.html 四国88NAVI] - 四国運輸局による情報サイト
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