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和音
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{{Otheruses|音楽の和音|[[漢字]]の[[音読み]]のひとつの和音(わおん・やまとごえ)|呉音}} {{出典の明記|date=2011年12月}} '''和音'''(わおん、{{lang-en|chord}}(コード)、{{lang-de-short|Akkord}})は、[[音高|高さ]]が異なる複数の[[ピッチクラス]]の[[楽音]]が同時にひびく音のことである。三つのピッチクラスからなる和音を「[[三和音]]」、四つのピッチクラスからなる和音を「[[四和音]]」などと呼ぶが、同時に8つの高さの音が鳴っても、ピッチクラスが3または4であれば、それは基本的には三和音または四和音とみなされる。つまり、「○和音」と「○[[声部]]」とは示す意味が異なっている。かつては、[[携帯電話|携帯電話機]]の[[着信メロディ]]表現力の表示などで、16声部を「16和音」とするような間違った用法もしばしば見られた。 古典的な[[西洋音楽]]の[[音楽理論]]では、[[三和音]]を基本として考えることが多く(実際の音楽では2音だけが同時に鳴ることもあるが、これらはすべて三和音のいずれかの音が省略されたものと考える)、[[ポピュラー音楽]]では[[四和音]]を基本として考えることが多い。 それぞれの和音の機能や使用例などは'''[[和声]]'''を参照。 == 和音の種類 == === 三和音(五の和音、トライアド) === ある音(根音という)と、根音の[[音程|3度]]上の音(第3音)と、根音の[[音程|5度]]上の音(第5音)の3つの音から成る和音を三和音({{lang-en-short|triad}}、{{lang-de-short|Dreiklang}})という。三和音には、[[長三和音]]、[[短三和音]]、[[増三和音]]、[[減三和音]]がある。 上記の三和音の一覧は次の通りである。コードネームは C を根音とするときのものを表記する {| border=1 cellspacing=0 cellpadding=2 |-bgcolor="#E0E0E0" |align=center|'''名称''' |'''第3音の根音からの音程''' |'''第5音の根音からの音程''' |'''コードネーム''' |'''備考''' |'''サンプル''' |- |style="width:7em" bgcolor="#E0E0E0"|[[長三和音]]<br/>[[長三和音|メジャー]] |長3度 | rowspan="2"|完全5度 |C、C<span style="font-size:90%">M</span>、C<span style="font-size:90%">MA</span>、Cmaj、C<span style="font-size:90%">△</span> |<br/> |[[Media:Waon_CEG.mid|サンプル]] |- |bgcolor="#E0E0E0"|[[短三和音]]<br/>[[短三和音|マイナー]] | rowspan="2"|短3度 |Cm、Cmi、Cmin、C-、C-<span style="font-size:90%">△</span> |<br/>一般的にm、mi minなどアルファベットを使う場合、マイナーはメージャーとの区別しやすくするため小文字で表記するが、一部では大文字が使われる(特にアメリカなどの英語圏)。 |[[Media:Waon_Cm.mid|サンプル]] |- |bgcolor="#E0E0E0"|[[減三和音]]<br/>[[減三和音|ディミニッシュト]] |減5度 |Cdim、C<sup>o</sup>、C<sup>o</sup><span style="font-size:90%">△</span>、<br/>Cm<sup>-5</sup>、Cm<sup>(♭5)</sup>、C diminished triad |三和音の表記であるdim(<sup>o</sup>)は、減七の和音dim<span style="font-size:90%">7</span>(<sup>o</sup><span style="font-size:90%">7</span>)の意味で表記されることがある(特に[[ジャズ]])。おおむね楽譜によって統一が取られているので判断できるが、そうでなければ[[和声]]的な意味合いを読み取って判断する必要がある。<br/>明示的に<sup>o</sup><span style="font-size:90%">△</span>と表記されていれば必ず減三和音を表す。 |[[Media:Waon_Cm-5.mid|サンプル]] |- |bgcolor="#E0E0E0"|[[増三和音]]<br/>[[増三和音|オーグメンテッド]]<br/> |長3度 |増5度 |Caug、C<sup>+</sup>、C<sup>+5</sup>、C<sup>(#5)</sup>、C<sup>+</sup><span style="font-size:90%">△</span>、C<span style="font-size:90%">△</span><sup>+5</sup>、C<span style="font-size:90%">△</span><sup>(#5)</sup> |<br/> |[[Media:Waon_Caug.mid|サンプル]] |} [[File:Waon_3waon.png]] ''譜例: 三和音の種類'' === 四和音(七の和音、セブンスコード) === 三和音に、根音の7度上の音(第7音という)を加えた和音を、四和音({{lang-en-short|four notes chord}})または、より一般的には[[七の和音]]({{lang-en-short|seventh chord}}、{{lang-de-short|Septimenakkord}})と呼ぶ。 {| border="1" cellspacing="0" cellpadding="2" |- style="background:#E0E0E0" !名称 !基準となる三和音 !第7音の根音からの音程 !コードネーム !備考 !サンプル |- | style="background:#E0E0E0"|[[属七の和音]] | rowspan="2"|長三和音 |短7度 |C<span style="font-size:90%">7</span> |<br/> |[[Media:Waon_C7.mid|サンプル]] |- | style="background:#E0E0E0"|[[長七の和音]] |長7度 |C<span style="font-size:90%">M7</span>、C<span style="font-size:90%">Ma7</span>、Cmaj<span style="font-size:90%">7</span>、C<span style="font-size:90%">△7</span> |<br/> |[[Media:Waon Cmaj7.mid|サンプル]] |- | style="background:#E0E0E0"|[[短七の和音]] |短三和音 | rowspan="2"|短7度 |Cm<span style="font-size:90%">7</span>、Cmi<span style="font-size:90%">7</span>、C-<span style="font-size:90%">7</span> |<br/> |[[Media:Waon_Cm7.mid|サンプル]] |- | style="background:#E0E0E0"|[[導七の和音]](半減七の和音) | rowspan="2"|減三和音 |Cm<span style="font-size:90%">7</span><sup>-5</sup>、Cm<span style="font-size:90%">7</span><sup>(♭5)</sup>、Cmi<span style="font-size:90%">7</span><sup>(♭5)</sup>、C<sup>Ø</sup>、C-<span style="font-size:90%">7</span><sup>-5</sup>、C-<span style="font-size:90%">7</span><sup>(♭5)</sup> |英語ではハーフ・ディミニッシュトともいうが、俗に言う[[トリスタン和音]]で減五七の和音という日本名もある<td>[[Media:Waon_Cm7-5.mid|サンプル]] |- | style="background:#E0E0E0"|[[減七の和音]] |減7度 |Cdim<span style="font-size:90%">7</span>、C<sup>o</sup>、C<sup>o</sup><span style="font-size:90%">7</span>、Cm<span style="font-size:90%">6</span><sup>-5</sup>、Cm<span style="font-size:90%">6</span><sup>(♭5)</sup> |減三和音ではなく、減七の和音をdim(<sup>o</sup>)と表記する場合がある(特に[[ジャズ]])。おおむね楽譜によって統一が取られているので判断できるが、そうでなければ[[和声]]的な意味合いを読み取って判断する必要がある。(注)dimは四和音であり、○7ではなく単に○と表記される) |[[Media:Waon_Cdim.mid|サンプル]] |- | style="background:#E0E0E0"|[[増七の和音]] |増三和音 | rowspan="2"|長7度 |Caug <span style="font-size:90%">M7</span>、C<span style="font-size:90%">M7</span><sup>+5</sup>、<br/>C<span style="font-size:90%">M7</span><sup>(#5)</sup>、C<sup>+</sup><span style="font-size:90%">△7</span>、C<span style="font-size:90%">△7</span><sup>(#5)</sup> |<br/> |[[Media:Waon_Caug7.mid|サンプル]] |- | style="background:#E0E0E0"|[[短三長七の和音]] |短三和音 |Cm<span style="font-size:90%">M7</span>、Cm maj<span style="font-size:90%">7</span>、C-<span style="font-size:90%">△7</span><td>英語ではマイナー・メイジャー・セブンスという。ルート音を省略すると、「E♭aug(オーグメント・コード)」になっている事に注目できる。 |[[Media:Waon_CmM7.mid|サンプル]] |} [[File:Waon_4waon.png]] ''譜例: 七の和音の種類'' === 五和音(九の和音、テンションコード) === 四和音に、根音の9度上の音(第9音)を加えた和音を、九の和音({{lang-en-short|ninth chord}}、{{lang-de-short|Nonenakkord}})または五和音と呼ぶ。 {| border="1" cellspacing="0" cellpadding="2" |- style="background:#E0E0E0" !名称!!基準となる七の和音!!第9音の根音からの音程!!コードネーム!!備考!!サンプル |- | style="background:#E0E0E0"|[[属九の和音]](長九の和音)|| rowspan="2"|属七の和音||長9度||C<span style="font-size:90%">9</span>、C<span style="font-size:90%">7</span><sup>(9)</sup>||<br/>||[[Media:Waon_C9.mid|サンプル]] |- | style="background:#E0E0E0"|属七短九の和音(短九の和音)||短9度||C<span style="font-size:90%">7</span><sup>(♭9)</sup>||<br/>||[[Media:Waon_C7(b9).mid|サンプル]] |} [[File:Waon_5waon.png]] ''譜例: 九の和音の種類'' === その他の和音 === 上記の他、次の和音などを独立した和音として扱うことがある。 * 長三和音や属七の和音の第3音を完全4度の音にした和音。クラシック音楽では第3音は次に完全4度から3度に解決。 *:コードネームではそれぞれ Csus<span style="font-size:90%">4</span>(サスペンデッド・フォース)[[[Media:Waon_Csus4.mid|サンプル]]]、C<span style="font-size:90%">7</span>sus<span style="font-size:90%">4</span>[[[Media:Waon_C7sus4.mid|サンプル]]]。 *:この派生としてポピュラー音楽では第3音を長2度にしたコードも存在する。コードネームでは Csus<span style="font-size:90%">2</span>[[[Media:Chord Csus2.mid|サンプル]]]。 * 長三和音や短三和音に長6度の音を加えた付加和音。アジュテー。 *:コードネームではそれぞれ C<span style="font-size:90%">6</span>[[[Media:Waon_C6.mid|サンプル]]]、Cm<span style="font-size:90%">6</span>[[[Media:Waon_Cm6.mid|サンプル]]]。 * 属七の和音などに増11度の音を加えた和音。 *:コードネームでは C<span style="font-size:90%">7</span><sup>(♯11)</sup>[[[Media:Waon_C7(11).mid|サンプル]]]。 * 属七の和音の第5音を省いて長13度または短13度の音を加えた和音。(注:長13度では第5音を使えるが、短13度では使えない) *:コードネームではそれぞれ C<span style="font-size:90%">7</span><sup>(13)</sup>[[[Media:Waon_C7(13).mid|サンプル]]]、C<span style="font-size:90%">7</span><sup>(♭13)</sup>[[[Media:Waon_C7(b13).mid|サンプル]]]。 * 和音に根音から単音程の長2度の音を加えた和音。 *:コードネームでは Cadd<span style="font-size:90%">9</span>[[[Media:Waon_Cadd2.mid|サンプル]]]。 * 第3音を省かずに完全4度の音を加えた和音。(非常にまれである) *:コードネームでは Cadd<span style="font-size:90%">4</span>[[[Media:Waon_Cadd4.mid|サンプル]]]。 * 長三和音や属七の和音の第5音を減5度とした和音。 *:コードネームではそれぞれ C<sup>-5</sup> または C<span style="font-size:90%">M</span><sup>-5</sup>[[[Media:Waon_C-5.mid|サンプル]]]、C<span style="font-size:90%">7</span><sup>-5</sup>[[[Media:Waon_C7-5.mid|サンプル]]]。 [[File:Waon_others.png]] ''譜例: その他の和音'' == 非和声音 == {{See also|非和声音}} 和音と和音を連結して[[和声]]を形成する過程で、ある和音が響いているときに、その和音の構成音以外の音が鳴らされるとき、これらの音を非和声音、和声外音などと呼ぶ<!--(実際には「[[和声]]の音でない音」ではなく「和音の音でない音」なので、これらの名称は不適当なのであるが、一般にそのように呼ばれている)-->。非和声音は、解決を必要とする等、和音の連結や音楽の時間的経過といった要素を無視できないため、あくまで「和声」のなかから生まれるものであり、時間の経過や連結を無視した単一の和音に、元の和音の構成音以外の音を新たに加えても、別種の新たな和音(不協和音など特殊な和音を含む)になるだけなので「非和声音」とはいえない。 和音にない音が鳴らされると、より心地よく豊かな響きが得られたり、より張りつめた緊張感のある響きや、さらにひどいと刺激的で不快な響きが得られる。不思議ではあるが、非和声音を含む和音は、それがまったく同じ和音であっても、豊かに響いたり刺激的に響いたりと、相反する効果が得られることがある。それがどのように響くのかは、その和音の前または後ろに、どんな和音が置かれているかによる。作曲家や編曲家は、どんな和音(あるいは非和声音)をどう配置するとどんな響きが得られるか十分に習得していて、もっとも効果的な非和声音の使い方をする。たとえば、非和声音による濁りが耳に快く、また、旋律が和音の縛りから解放されれば、メロディの自由な動きが可能になる。音楽は緊張と弛緩とを巧みに織り交ぜることで表現をする芸術であるので、たとえば、非和声音による響きが耳につく刺激的なものであれば、それと対照的な安定して澄んだ響きの和音とつなげることで音楽的な面白さを表現することができる。これは、協和音と不協和音とをいかに扱うかと同じである。また、旋律に和音を付ける立場からすると、もし非和声音がなければ、旋律の一音一音に異なる和音を付けることになりかねず、和音進行が縛られるだけでなく非常に煩雑となってしまうが、いくつかの音を非和声音として扱うことによって、和音進行が柔軟になり、またゆったり動かすことができるようになる。 非和声音の分類法にはいくつかがあるが、一般には次のように分類する。 # 経過音 - 2つの離れた和音構成音 ''i''、''j'' の間を音階的に音が動くときに生じる(''i''、''j'' に挟まれた)音。[[[Media:Waon_keikaon.mid|サンプル]]] # 刺繍音(ししゅうおん) - 補助音ともいい、ある和音構成音 ''k'' から2度上または2度下の音 ''l'' に行き、また''k''に戻ったときの、''l'' 音。[[[Media:Waon_shishuon.mid|サンプル]]] # 繋留音(けいりゅうおん) - 2つの和音 ''M''、''N'' が続くときに、''M'' の構成音のひとつ ''m'' が後続する和音''N''の構成音でないにもかかわらず ''N'' が鳴っても引き延ばされ (''m2'') 、2度下行または上行して ''N'' の構成音のひとつ ''n'' に進行したときの、''m2'' の音。[[[Media:Waon_keiryuon.mid|サンプル]]] # 倚音(いおん) - ある和音が鳴り始めたときにいきなり鳴らされる非和声音で、繋留音同様、2度下行または上行して和音の構成音に移行するもの。[[[Media:Waon_ion.mid|サンプル]]] # 先取音 - 2つの和音 ''P''、''Q'' が続くときに、''P'' が鳴っている間に、''Q'' の構成音のひとつである音 ''q'' が ''P'' の非和声音として先取りされ、''Q'' において、''q'' の同音が再び鳴らされる (''q2'') ときの ''q'' の音(繋留音の逆のようであるが、繋留音がタイであるのに対し、先取音はタイで結ばれないのが普通)。[[[Media:Waon_senshuon.mid|サンプル]]] # 逸音(いつおん) - ある和音が鳴り始まった後に、和音の構成音から2度上行または下行して鳴らされ、次の和音へ3度逆行して解決する非和声音。''Q'' において、''q'' への進行方向と逆方向へ3度異なる和声音へ解決する先取音の一種と見なすこともできる。(先取音の説明を参照のこと)[[[Media:Waon_itsuon.mid|サンプル]]] # 保続音 - 楽曲の最後に近いところで、低音 ''r'' が同じ音を鳴らし続け、その上で様々な和音がまるで ''r'' を無視するかのように進行するとき、この ''r'' を保続音、オルゲルプンクトと呼ぶ。理論書により、''r'' の方を非和声音と見るものと、さまざまな和音の方を巨大な非和声音の集団と見るものとがある。[[[Media:Waon_hozokuon.mid|サンプル]]] * 上の和音の一覧において、三和音以外の和音で、三和音に付け足された第7音、第9音、完全4度の音、長6度の音などをすべて非和声音の一種と捉える理論書もある。 [[File:Waon_hiwaseion.png]] ''譜例: 非和声音の種類'' === テンション === '''テンション'''という言葉は主にポピュラー音楽で用いられるが、これも非和声音である。また、テンションを含む和音は不協和音である。 テンションの使われ方は大きく2通りに分かれる。テンションは非和声音であるので、従来のクラシック音楽で一般的な非和声音の扱い方、つまり前述の分類のように用いられることもある。テンションが和声音に'''解決'''することを'''テンション・リゾルブ'''(英: tension resolve)という。 もう1つの用法は、主にポピュラー音楽において、テンションを和声音と同様に扱う方法である。つまり、予備も保留も繋留も考えることなく用いるのである。 == 和音の配置と転回 == 和音を構成する各音は、原則として任意のオクターブに置いたり、複数のオクターブに重ねて置いたりすることができる(第9音以上の音には制限がある)。たとえば、第5音を根音の5度上に置くこともでき、オクターブと5度上に置くこともでき、2オクターブと5度上に置くこともできるし、4度下に置くこともでき、5度上及びオクターブと5度上に重ねて置くこともできる。これを和音の配置と呼ぶ。 このようにして和音の最低音(音楽理論では[[バス (声域)|バス]]またはベースと呼ぶ)に根音以外の和音構成音を置くことを和音の'''転回(英: inversion)'''と呼ぶ。和音が転回すると多少和音の性格が変わる。転回した和音を和音の'''転回形'''、バスが根音である和音を基本形(英: Root)と呼ぶ。 # 第1転回形 - バスが第3音である和音を第1転回形(英: First inversion)と呼ぶ。 # 第2転回形 - バスが第5音である和音を第2転回形と呼ぶ。三和音の第2転回形は不安定であるとされる。 # 第3転回形 - バスが第7音である和音を第3転回形と呼ぶ。 # 第4転回形 - バスが第9音である和音を第4転回形と呼ぶ。ただし、バスに置かれた第9音は非和声音として解釈すべきで、第4転回形を認める必要は無い、とする理論書もある。 :: [[[Media:Waon_3waonTenkai.mid|三和音の転回形サンプル]]][[[Media:Waon_4waonTenkai.mid|7の和音の転回形サンプル]]][[[Media:Waon_5waonTenkai.mid|9の和音の転回形サンプル]]] [[File:Waon_tenkai.png]] ''譜例: 和音の転回'' == 分散和音 == 和音の各音を同時に鳴らさずに、順次鳴らすものを「'''分散和音'''」又は「'''アルペジオ'''」(伊: arpeggio、より正確には「アルペッジョ」)と呼ぶ。これは、音の残像効果を利用したものであり、理論上、同時に鳴ったものとして取り扱われる。 == 和音記号 == 和音は、[[調]]の中で、様々な働きを担っている。音楽理論では、調の中での和音の働きを表すのに、和音記号を用いる。和音記号は[[音名・階名表記|主音に対する度数]]をローマ数字で表す。すなわち、i度音を根音とする三和音を I、ii 度音を根音とする三和音をIIのように書く。また、七の和音の場合には、ローマ数字の右下に7を添え、V<small>7</small>のように書く。転回音程の書き方には2通りあるが、現在日本で一般的な書き方は右上に転回指数を添えるもので、IV<sup>2</sup> のように書く。 [[File:Waon_kigo.png]] ''譜例: 和音記号(和音の下) 和音の上はコードネームである。'' == コードネーム == '''コードネーム'''({{lang-en-short|chord symbol}})は和音を表す記号である。[[バークリー音楽大学]]の教授 Jerry Gates は「コードネームは[[ファーディ・グローフェ]](1892 – 1972)と[[ジェリー・ロール・モートン]](1890-1941)により発案されたと聞いている」と述べている<ref name="chord symbols origin">{{Cite web |url = http://jerrygates.berkleemusicblogs.com/2011/02/16/chord-symbols-as-we-know-them-today-where-did-they-come-from/ |title = Chord Symbols As We Know Them Today – Where Did They Come From? |accessdate = 2013-10-13 |last = Gates |first = Jerry |author = |authorlink = |coauthors = |date = 2011-02-16 |year = |month = |format = |work = |publisher = [[バークリー音楽大学]] |page = |pages = |quote = |language = 英語 |archiveurl = |archivedate = |deadlinkdate = |doi = |ref =}}</ref>。<!--'''コードネーム'''(英: chord symbol)は、旋律のバックに鳴っている和音を表すために、[[ジャズ]][[作曲家]]でジャズ・[[ピアノ]][[演奏者|奏者]]、[[ジェリー・ロール・モートン]] ''Jelly Roll Morton'' (1890-1941)により考案された記号である。-->ジャズ演奏において、[[リード・シート]]というメロディとコードネームが記されただけの楽譜を用いて、メロディをフェイクしたり、アドリブを演奏したりするのに非常に役に立つ。また、[[ポピュラー音楽]]や、[[ギター]]で和音を演奏するときに多用される。基本的に英語が使われる。コードネーム単体ではリズムを表すことができないので、旋律の楽譜の上に添えて書かれることが多い。 コードネームは、[[音名・階名表記|英語音名]]で根音(ルート)を表し、それに和音の種類を表す記号を添える。すなわち、上記のコードネームの例でCをルートの英語音名に書き換えればコードネームとなる(長三和音の場合には、種類を表す記号は不要である)。 例えば、変ホ(E♭)音上の短七の和音は E<sup>♭</sup>m<small>7</small> と書き表される。 転回和音などで、コードのルート以外の音がバス(ベース)に来るときには、そのベース音を斜線(/)または''on''のあとに加えて書くことができる(省略することも多い)。たとえば、コードがCでベースがE(第1転回形)の場合にはC/EまたはC<sup>''on''E</sup>のように書く。斜線を横にしてCをEの上に置くこともあるが、それが分数コード(後述)を示すことがあるので避けるべきである。 コードネームの読み方は次のようである。 # ルートの部分は、英語で読む。♯はシャープ、♭はフラットである。 # 和音の種類の部分は次のように読む。 #* M、ma、maj、Majは、メイジャー。日本ではメジャーと読むことが多い。 #* m、mi、min、(ルートの直後に置かれる、短三和音を表す)-は、マイナー。 #* aug(ルートの直後に置かれる、増三和音を表す)、♯5、+5、+は、オーグメンテッド。日本ではオーギュメントと読むことも多いが、「ギュ」という発音は他の英語発音のカタカナ表記と照らしても訛が強い(ュに対峙する英語の発音が存在しない)。 #* dim、<sup>o</sup>は、ディミニッシュト(diminished)。※以下、日本では過去分詞の-edを省略することが多い。 #* <small>△</small>はトライアド ''triad''(三和音)。またはメイジャー・トライアド。例外として<small>△7</small>は特にメイジャー・セブンスを表す。 #** -<small>△</small>はマイナー・トライアド。 #** <sup>o</sup><small>△</small>はディミニッシュト・トライアド。 #** <sup>+</sup><small>△</small>はオーグメンテッド・トライアド。 #* <sup>ø</sup>はハーフ・ディミニッシュト(マイナー・セブンス・フラッティド・フィフス)。 #* susは、サスペンデッド。日本ではサスとも読まれる。 #* addは、アディショナル。日本ではアドとも読まれる。 #* 数字は序数で読む。7はセブンスである。ただし、日本では基数で読むことも多い。 #* 数字の前の♯、+はシャープト(sharped)。 #* 数字の前の♭、-はフラッティド(flatted)。 #* ベースを表す斜線(/)、''on''は「オン」。 #* ()は読まない(「カッコ」と言わない)。 例えば、D<sup>♯</sup><small>7</small> <sup>-5<sup>(♭13)</sup></sup>/Gは、「ディー・シャープ・セブンス・フラッティド・フィフス・フラッティド・サーティーンス・オン・ジー」と読む。(注:一般的には「ディー・シャープ・セブン・フラット・ファイブ・フラット・サーティーン・オン・ジー」と読まれるでしょう) == 分数コード == '''分数コード'''とは、D/Cなどのように表記されるコードのことである。分数コードには以下の種類がある。 # 見かけの分数コード #* 転回形 (Inversion) を表す分数コード #* ペダル音を表す分数コード(分母はベース音、分子はコード) #* コードを直感的に読みやすくするための手段としての分数コード(分母はベース音、分子はコード) #* テンションコードの構成音を演奏者にわかりやすくするために使うアッパー・ストラクチャー・トライアド(コード)を表すための分数コード(分母はコード、分子はメイジャー・トライアドまたはマイナー・トライアド) # 真の分数コード #* 分母と分子を調性から切り離してサウンド作りをするための手法を表現するための分数コード(分母はベース音、分子はメイジャー・トライアドまたはマイナー・トライアド) アッパー・ストラクチャー・トライアドのように、分母がコードを表すときに分数の線を水平に、分母がベース音を表すときには分数の線を斜線(または''on''を使う)に、というような使い分けも行われる。 == 和音と周波数 == 一定の[[周波数]]をもった自然音は、その整数倍の周波数を持った[[倍音]]を成分として無限に含んでいる。こうした倍音の高さの音は、元の音([[基音]])の一部でもあるため同時に鳴らすと協和して聞こえる。それらの倍音を何オクターヴか下げて基音と同程度の音域に調整したものも、やはり周波数の最大公約数が大きく、同じように協和して感じられる。 古代ギリシャにおいて、[[ピュタゴラス]]が周波数の比率の単純な音は協和することを発見したとされるが、17世紀に倍音が発見されると、19世紀には[[ヘルマン・フォン・ヘルムホルツ|ヘルムホルツ]]が、共通の倍音を含む音は人間の耳に協和して感じられることを発見した。周波数の比率の単純な音はそれだけ共通した倍音も多く、ピュタゴラスの主張を科学的に裏付けたといえる。例えば、純正な音程の場合、周波数の比率は、オクターヴが1:2、完全5度は2:3、完全4度は3:4、長3度は4:5、短3度は5:6となり、長3和音は4:5:6、短3和音は10:12:15となる。 ただし、現在一般的に使用されている[[平均律]]では、あらゆる調に自由に移調できるという利点があるものの、オクターヴ以外の音程は純正なものから僅かにずれている。 音高をある程度以上自由に変えられる、ヴァイオリン属の楽器や管楽器、また声楽の[[アンサンブル]]では、ゆっくりとした曲で各音程や和音をなるべく純正なものに近づけて演奏することは行われる。 == ポピュラー音楽におけるコードと作曲・編曲の関係 == メロディーとそれに載せられるコード(和音)であるが、一対一の対応があるわけではなく、もちろん完全に自由とはいえないが、同じメロディーでも複数のコードから選択することができ、逆に同じコードでも、メロディーが同じになるわけではない。 また、メロディーを作る際にはコードが付されておらず、あとから付すことがある一方で、はじめにコード進行を決めて、あとからメロディーを載せることもある。先にコード進行が決まっている場合には、コード進行を決める行為は、[[作曲]]の範疇に属するが、あとからコード進行を決める場合には、[[編曲]]の範疇に属する場合がある。特に、作曲者と異なった者がコード進行を決める場合には、これを[[編曲]]とすることが多く、コード進行を決めた者が、編曲者である場合には、ほぼ確実に編曲の一部とされる。 コード進行が、同じ曲でも一律に同じとならないという点は、コードを付す行為に、作曲そのものとは異なる独創性が生じる余地があることを意味し、コード進行を決める行為が編曲の一部であるという考えの根拠ともなっている。 == 関連項目 == {{commonscat|Chords}} * [[音高]] * [[音名・階名表記]] * [[音程]] * [[和声]] * [[平均律]] * [[純正律]] * [[ピタゴラス音律]] * [[ウェル・テンペラメント]] * [[シントニックコンマ]] * [[五度圏]] * [[音階]] * [[ダイアトニック・コード]] == 出典 == {{reflist}} == 外部リンク == * [http://homepage3.nifty.com/iromono/kougi/ningen/node14.html ドレミファソラシドの物理-和音が美しい理由とは?] * [http://ontei.shigeta.net/ 音程計算ツール] コードネームの音と鍵盤の関係を表したり音を聞いたりすることができる。 * [http://www.shoshinsha.com/piano/pianoClip.html ピアノコード CLIP] ピアノコードを並べて表示できる。 * Jerry Gates(コードネームの由来を述べている人物) [http://www.berklee.edu/people/jerry-gates バークリー音楽大学の教員紹介ページ]、[http://www.jerrygatesmusic.com Jerry Gates 公式サイト] {{音楽}} {{DEFAULTSORT:わおん}} [[Category:音楽理論]] [[Category:音楽用語]]
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