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'''友愛数'''(ゆうあいすう)とは、異なる2つの[[自然数]]の組で、自分自身を除いた[[約数]]の和が、互いに他方と等しくなるような数をいう。'''親和数'''とも呼ばれる。 一番小さな友愛数の組は([[220]], [[284]])である。 :220の自分自身を除いた約数は、1,2,4,5,10,11,20,22,44,55,110で、和は284となる。一方、284の自分自身を除いた約数は、1,2,4,71,142で、和は220である。 現在まで知られる友愛数の組は、すべて[[偶数]]同士または[[奇数]]同士の組である。 友愛数は[[ピタゴラス]]学派の時代にはすでに知られていた(ダンブリクス Damblichus)。 [[850年]]頃に[[サービト・イブン=クッラ]] ([[826年]]-[[901年]])によって友愛数を求める事が出来る可能性のある関係式が導き出されている: :''p'' = 3 × 2<sup>''n''-1</sup> <tt>-</tt> 1, :''q'' = 3 × 2<sup>''n''</sup> <tt>-</tt> 1, :''r'' = 9 × 2<sup>2''n''-1</sup> <tt>-</tt> 1, ここで、''n''は、1以上の整数であり、''p'',''q'',''r''が素数であるような''p'',''q'',''r'',''n''が存在したとき、 2''<sup>n</sup>pq''と 2''<sup>n</sup>r''は友愛数の対となる。 この式は全ての友愛数の組に対して成立するわけではない。例えば、友愛数の組(220、284), (17,296、18,416), (9,363,584、9,437,056)はこの関係式を満たしているが、(6,232、6,368)は友愛数であるにも関わらずこの関係式を満たさない。 (220, 284)の次に求められた友愛数は(17,296、18,416)である。この友愛数はそれ以前にも求められていたが、[[フェルマー]]により再発見された。その後、[[レオンハルト・オイラー|オイラー]]により60余りの友愛数が求められている。 なお、自分自身を除いた約数の和が元の数と等しい場合には、[[完全数]]と呼ばれる。自身を除いた約数の和を次の数として同じように計算していき元の数に戻る場合には、その組を[[社交数]]という。 ==小さい順の友愛数40組== (220、284)、(1,184、1,210)、(2,620、2,924)、(5,020、5,564)、(6,232、6,368)、</br> (10,744、10,856)、(12,285、14,595)、(17,296、18,416)、(63,020、76,084)、(66,928、66,992)、</br> (67,095、71,145)、(69,615、87,633)、(79,750、88,730)、(100,485、124,155)、(122,265、139,815)、</br> (122,368、123,152)、(141,664、153,176)、(142,310、168,730)、(171,856、176,336)、(176,272、180,848)、</br> (185,368、203,432)、(196,724、202,444)、(280,540、365,084)、(308,620、389,924)、(319,550、430,402)、</br> (356,408、399,592)、(437,456、455,344)、(469,028、486,178)、(503,056、514,736)、(522,405、525,915)、</br> (600,392、669,688)、(609,928、686,072)、(624,184、691,256)、(635,624、712,216)、(643,336、652,664)、</br> (667,964、783,556)、(726,104、796,696)、(802,725、863,835)、(879,712、901,424)、(898,216、980,984) ==未解決問題== 参照:[[数学上の未解決問題]] * 友愛数の組は無限に存在するか?</br> :''x'' が大きいとき、''x'' より小さい友愛数の個数は<math>xe^{(\log x)^{-\frac{1}{3}}}</math>以下であることが知られている。</br> :特に友愛数の逆数の和は収束する。 * 偶数と奇数からなる友愛数の組は存在するか? == 参考 == C. Pomerance, On the distribution of amicable numbers II, ''J. reine angew. Math.'' 325 (1981), 183--188. Richard K. Guy, Unsolved problems in number theory, 3rd edition, Springer-Verlag, 2004. == 関連項目 == * [[完全数]] * [[婚約数]](準友愛数) * [[社交数]] * [[博士の愛した数式]] …作品の中で[[友愛数]]が登場する。 [[Category:数論|ゆうあいすう]] [[Category:整数の類|ゆうあいすう]] [[Category:数学に関する記事|ゆうあいすう]]
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