南アフリカ航空のソースを表示

{{航空会社情報ボックス 
|航空会社 = 南アフリカ航空<br>South African Airways<br>Suid-Afrikaanse Lugdiens
|ロゴ = 
|ロゴサイズ = 
|保有機材数 = 49機
|目的地 = 35都市
|IATA = SA
|ICAO = SAA
|コールサイン = Springbok
|親会社 = トランスネット
|設立日 = [[1934年]]
|本拠地 = [[南アフリカ共和国]][[ハウテン州]][[ヨハネスブルグ]]
|代表者 = [[最高経営責任者|CEO]] - カヤ・ウンクラ<br/>[[最高財務責任者|CFO]] - カウシク・パテル
|ハブ空港 = [[ヨハネスブルグ国際空港]]<br/>[[ケープタウン国際空港]]
|焦点都市 = 
|マイレージサービス = Voyager
|ラウンジ = Cycad／Baobab Lounge
|航空連合 = [[スターアライアンス]]
|ウエブ = [http://www.flysaa.jp/ 南アフリカ航空]
}}
'''南アフリカ航空'''（みなみアフリカこうくう、{{Lang-en|'''South African Airways'''}}、[[アフリカーンス語]]: '''Suid-Afrikaanse Lugdiens'''、略称：'''SAA'''/'''SAL'''）は、[[南アフリカ共和国]]の[[航空会社]]。同国の[[フラッグ・キャリア]]でもある。

== 概要 ==
[[File:New SAA Airbus A340 at Ysterplaat Airshow.jpg|thumb|right|南アフリカ航空のエアバスA340-600]]
[[File:SAA-Airways Park-002.jpg|thumb|Airways Park、南アフリカ航空の本社]]
[[アフリカ]]最大の航空会社で、かつアフリカで最も歴史の長い航空会社でもある。拠点は[[南アフリカ共和国]]の[[ヨハネスブルグ国際空港]]である。[[スターアライアンス]]の加盟航空会社で、独自の[[マイレージプログラム]]「ボイジャー」を運営している。

ヨハネスブルク国際空港やケープタウン国際空港から、アフリカ周辺国及び[[ヨーロッパ]]、[[アジア]]、[[オセアニア]]、[[南アメリカ]]、[[北アメリカ]]の主要都市へと運航されている。

なお、長距離路線の運航機材は[[1970年代]]より[[ボーイング747]]シリーズが主力であったが、[[2008年]]6月までに全機退役し、現在では[[エアバスA340]]-600と300へ切り替えられている。

==歴史==
===設立===
[[1934年]]2月に南アフリカ政府がユニオン・エアウェイズを買収し、南アフリカ航空と改名したことによって設立された。[[1930年代]]から[[1940年代]]においては、その多くが[[イギリス]]などのヨーロッパ諸国の[[植民地]]であったアフリカ各地への運航のみを行っていた。当時はユンカースJu-86などのドイツ機と、エアスピード・エンボイなどのイギリス機を主に使用していた。

===拡張===
[[Image:ILA 20000041.JPG|thumb|240px|right|ダグラスDC-4B]]
[[第二次世界大戦]]後は、アブロ・ヨークを使用してヨーロッパ線を開設したほか、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]製の[[ダグラス・エアクラフト|ダグラス]][[DC-4]]Bなどの大型プロペラ機を導入した。

[[1957年]]には[[英国海外航空]]からリースした[[デ・ハビランド DH.106 コメット]]で[[オーストラリア]]線を開設したほか、[[リオ・デ・ジャネイロ]]経由での[[ニューヨーク]]線を開設した。

===アパルトヘイト政策の影響===
しかし、南アフリカ政府が悪名高い[[アパルトヘイト]]政策をとっていたことから、[[1950年代]]から[[1960年代]]にかけて相次いで独立を果たした他のアフリカ諸国が、南アフリカの領空通過を拒否。そのため、アフリカ諸国の上空を通るのが最短ルートであるヨーロッパ線はアフリカ諸国の上空を通過できなかったために、やむなく大西洋上に出る遠回りのルートで運航されていた。

また、同じ理由から国際線は[[アフリカ大陸]]内の近隣諸国への路線がほぼ皆無で、イギリスや[[オーストラリア]]、[[シンガポール]]などの[[イギリス連邦]]諸国の他は、[[イスラエル]]や[[中華民国]]や[[ブラジル]]、[[アルゼンチン]]などの、南アフリカ航空機の乗り入れを認めていた国への長距離路線が中心だった。

[[File:South African Airways Boeing 747SP.jpg|thumb|240px|right|ボーイング747-SP]]
[[File:SAA 747old.jpg|thumb|240px|right|ボーイング747-300コンビ]]
このような長距離路線はその後導入された[[ボーイング707]]によって運航され、一部は[[カーボベルデ共和国]]や[[モーリシャス]]などの、南アフリカと友好関係を持っていた数少ないアフリカ周辺諸国の空港を経由または[[テクニカルランディング]]して運航されていた。

[[1970年代]]の後半に入ると、長距離路線用に製造された[[ボーイング747-SP]]で運航されるようになった。この便は、ヨーロッパ各国とヨハネスブルグを大西洋ルートで結ぶ便に使用された。また、1980年代前半には、ボーイング747-SPと同程度の航続距離を持つボーイング747-200/300コンビが導入され、アメリカ線や中華民国路線に導入された。

また、アパルトヘイト政策に反発する勢力により、国内外の南アフリカ航空の支店が度々放火された。

===現在===
その後、[[1980年代]]終盤に南アフリカ政府がアパルトヘイト政策の撤廃を表明したため、アフリカ諸国が上空通過と路線の開設を許可。また、就航を禁止していたヨーロッパ諸国も乗り入れを解禁したことから飛躍的にその就航地を増やすこととなった。また、ニューヨーク線も再就航した。同時に各国の航空会社とのコードシェア便も開始された。

その後塗装を一新し、スターボードのアフリカーンス語表記を廃止した。また、世界最大の航空会社連合であるスターアライアンスに加盟し現在に至る。

== 就航都市 ==
{| class="collapsible wikitable collapsed" style="width: 90%; border: #999 solid 1px; text-align: lcenter; margin-bottom: 0; margin: 1em auto 1em auto"
! colspan="5" style="background: #8B8589;"| '''南アフリカ航空 就航都市''' (2010年6月現在)
|- style="font-weight:bold; background-color:#D3D3D3"
| '''国'''
| '''都市'''
| '''空港'''
| '''備考'''
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[南部アフリカ]]
|-
|{{ZAF}}
|[[ヨハネスブルグ]]
|[[ヨハネスブルグ国際空港]]
|ハブ空港
|-
|{{ZAF}}
|[[ケープタウン]]
|[[ケープタウン国際空港]]
|ハブ空港
|-
|{{ZAF}}
|[[ダーバン]]
|[[キング・シャカ国際空港]]
|
|-
|{{ZAF}}
|[[イースト・ロンドン]]
|[[イースト・ロンドン空港]]
|
|-
|{{ZAF}}
|[[ポートエリザベス]]
|[[ポートエリザベス国際空港]]
|
|-
|{{NAM}}
|[[ウィンドフック]]
|[[ウィンドフック・ホセア・クタコ国際空港]]
|
|-
|{{BOT}}
|[[ハボローネ]]
|[[セレツェカーマ国際空港]]
|
|-
|{{ZAM}}
|[[ルサカ]]
|[[ルサカ国際空港]]
|
|-
|{{ZAM}}
|[[リヴィングストン]]
|[[リヴィングストン空港]]
|
|-
|{{ZIM}}
|[[ハラレ]]
|[[ハラレ国際空港]]
|
|-
|{{ZIM}}
|[[ヴィクトリアの滝|ヴィクトリアフォールズタウン]]
|[[ヴィクトリアフォールズ空港]]
|
|-
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[西アフリカ]]
|-
|{{CIV}}
|[[アビジャン]]
|[[フェリックス・ウフエ・ボワニ国際空港]]
|
|-
|{{GHA}}
|[[アクラ]]
|[[コトカ国際空港]]
|
|-
|{{NGA}}
|[[ラゴス]]
|[[ムルタラ・モハンマド国際空港]]
|
|-
|{{SEN}}
|[[ダカール]]
|[[レオポール・セダール・サンゴール国際空港]]
|
|-
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[中央アフリカ]]
|-
|{{ANG}}
|[[ルアンダ]]
|[[ルアンダ国際空港]]
|
|-
|{{CMR}}
|[[ドゥアラ]]
|[[ドゥアラ国際空港]]
|
|-
|{{COD}}
|[[キンシャサ]]
|[[ヌジリ国際空港]]
|
|-
|{{GAB}}
|[[リーブルヴィル]]
|[[リーブルヴィル国際空港]]
|
|-
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[東アフリカ]]
|-
|{{KEN}}
|[[ナイロビ]]
|[[ジョモ・ケニヤッタ国際空港]]
|
|-
|{{MWI}}
|[[リロングウェ]]
|[[リロングウェ国際空港]]
|
|-
|{{MWI}}
|[[ブランタイヤ]]
|[[チレカ国際空港]]
|
|-
|{{MOZ}}
|[[マプト]]
|[[マプト国際空港]]
|
|-
|{{TAN}}
|[[ダルエスサラーム]]
|[[ジュリウス・ニエレレ国際空港]]
|
|-
|{{TAN}}
|[[ウングジャ島]]
|[[ザンジバル国際空港]]
|
|-
|{{UGA}}
|[[エンテベ]]
|[[エンテベ国際空港]]
|
|-
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[東アジア]]
|-
|{{HKG}}
|[[香港]]
|[[香港国際空港]]
|
|-
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[南アジア]]
|-
|{{IND}}
|[[ムンバイ]]
|[[チャットラパティー・シヴァージー国際空港]]
|
|-
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[ヨーロッパ]]
|-
|{{GER}}
|[[フランクフルト]]
|[[フランクフルト国際空港]]	
|
|-
|{{GER}}
|[[ミュンヘン]]
|[[ミュンヘン国際空港]]	
|
|-
|{{GBR}}
|[[ロンドン]]
|[[ロンドン・ヒースロー空港]]
|
|-
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[北アメリカ]]
|-
|{{USA}}
|[[ニューヨーク]]
|[[ジョン・F・ケネディ国際空港]]
|
|-
|{{USA}}
|[[ワシントンD.C.]]
|[[ワシントン・ダレス国際空港]]
|
|-
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[南アメリカ]]
|-
|{{ARG}}
|[[ブエノスアイレス]]
|[[エセイサ国際空港]]
|
|-
|{{BRA}}
|[[サンパウロ]]
|[[グアルーリョス国際空港]]
|
|-
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[オセアニア]]
|-
|{{AUS}}
|[[パース (西オーストラリア州)|パース]]
|[[パース空港]]
|
|-
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
| colspan="4" style="text-align: center;" | 休・廃止路線
|-
|{{JPN}}
|[[大阪市|大阪]]
|[[関西国際空港]]
|
|-
|-
|{{ROC}}
|[[台北市|台北]]
|[[中正国際空港|台湾桃園国際空港]]
|
|-
|-
|}
[[画像:South.african.b747-400.zs-sax.arp.jpg|thumb|240px|right|南アフリカ航空のボーイング747-400]]
かつて[[バンコク]]経由で[[関西国際空港]]に乗り入れていたことがある。1997年4月から週2便で就航を開始、1997年10月には[[日本航空]]との[[コードシェア便]]となり、[[東京国際空港|羽田空港]]からの乗継も考慮されるようになった。しかし、わずか2年後の1999年1月、収益が上がらないとして廃止された。収益が上がらなかった理由は乗客数の低迷に加え、[[運輸省]]（現[[国土交通省]]）が日本の航空会社の保護を理由に関空-バンコク間のみの航空券の販売許可（[[以遠権]]）を出さなかったためである。その後、2010年現在まで日本には就航していない。

[[2007年]][[4月22日]]から[[全日本空輸|全日空]]の[[成田国際空港|成田]]－[[香港国際空港|香港]]便と[[関西国際空港|関空]]－香港便のうち各往復1便ずつが南アフリカ航空とのコードシェア便となった。これにより、成田と関空のいずれからでも香港経由でヨハネスブルグまで行けるようになった。週7便のデイリー運航。

== 保有機材 ==
南アフリカ航空の機材は以下の通りである。

<center>
{| class="toccolours" border="1" cellpadding="3" style="border-collapse:collapse"
|+ '''南アフリカ航空の機材'''（[[2007年]][[11月]]現在）
|- bgcolor="lightblue"
!機種
!機材数
!定員<br>（ビジネス/エコノミー）
!使用路線
!補足
|-
|-
|[[エアバスA319|エアバスA319-100]] || align="center"|11 ||align="center"|120 (25/95) ||align="center"|国内線および近距離国際線||
|-
|[[エアバスA340|エアバスA340-200]] || align="center"|6 ||align="center"|250 (24/226) ||align="center"|長距離国際線<br>オーストラリア/ヨーロッパ/インド/南アメリカ ||
|-
|[[エアバスA340|エアバスA340-300]] || align="center"|6 ||align="center"|253 (38/215) ||align="center"|長距離国際線<br>オーストラリア/ヨーロッパ/北アメリカ/南アメリカ ||
|-
|[[エアバスA340|エアバスA340-600]] || align="center"|9 ||align="center"|317 (42/275) ||align="center"|長距離国際線<br>北アメリカ/香港/ヨーロッパ ||<small>ヨハネスブルグ～ケープタウン国内線の一部にも使用</small>
|-
|[[ボーイング737#737NG（Next-Generation）737-600/-700/-800/-900（第3世代）|ボーイング737-800]] ||align="center"|17 ||align="center"|157 (32/125) ||align="center"|国内線および近距離国際線 ||
|-
||[[ボーイング737#737-100/-200（第1世代）|ボーイング737-200F]] || align="center"|1　|| ||align="center"|貨物専用機 ||
|-
||[[ボーイング737#737-300/-400/-500（第2世代）|ボーイング737-300QC]] || align="center"|2　|| ||align="center"|貨物専用機<br>自社にて改造||
|-
!合計機数
!49
!
!
!
|}
</center>

なお、南アフリカ航空が発注したボーイング社製航空機の顧客番号（カスタマーコード）は'''44'''で、航空機の形式名は737-8'''44'''などとなる。

==事故==
*[[南アフリカ航空295便墜落事故]]

== 関連項目 ==
* [[航空会社の一覧]]

== 外部リンク ==
{{commons|Category:South African Airways}}
*[http://www.flysaa.com/ South African Airways]{{en icon}}


{{スターアライアンス}}
{{airline-stub}}
{{SouthAfrica-stub}}


{{DEFAULTSORT:みなみあふりかこうくう}}
[[Category:南アフリカ共和国の航空会社]]
[[Category:スターアライアンス]]