北都交通 (北海道)のソースを表示

{{基礎情報 会社
|社名 = 北都交通 株式会社
|英文社名 = HOKUTO KOTSU Inc.
|ロゴ = 
|画像 = [[ファイル:大型バスSタイプ.jpg|280px]]
|画像説明 = 
|種類 = [[株式会社 (日本)|株式会社]]
|市場情報 = 非上場
|略称 = 北都ハイヤー、北都バス
|国籍 = {{JPN}}
|郵便番号 = 060-0042
|本社所在地 = [[北海道]][[札幌市]][[中央区 (札幌市)|中央区]]大通西6丁目10-11<br/>{{Coord|43|3|37.97|N|141|20|51.97|E|}}
|設立 = [[1950年]]（昭和25年）[[7月3日]]
|業種 = 5050
|事業内容 = 一般旅客自動車運送事業（[[日本のタクシー|乗用]]、[[路線バス|乗合]]、[[観光バス|貸切]]）、等
|代表者 = 代表取締役：渡辺克仁
|資本金 = 8,000万円
|売上高 = 
|従業員数 = 
|決算期 = 
|主要株主 = <!--[[銀嶺バス]]-->
|主要子会社 = <!--[[根室交通]]「主要」です。-->
|関係する人物 = 
|外部リンク = http://www.hokto.co.jp/
|特記事項=
}}
{{ウィキプロジェクトリンク|バス|[[ファイル:FHI R13 sideview K-RA60S.gif|65px|link=プロジェクト:バス|プロジェクト:バス]]|break=yes}}
{{ウィキポータルリンク|バス|[[ファイル:AERO_BUS_Sideview.png|65px|link=Portal:バス|Portal:バス]]|break=yes}}
'''北都交通株式会社'''（ほくとこうつう）は、[[北海道]][[札幌市]]に本社を置き[[ハイヤー]]事業や[[バス (交通機関)|バス]]事業などを行う企業である。

== 概要 ==

=== 北都タクシー設立 ===
戦後、各種統制が徐々に解除される中でバス事業やタクシー事業においても新規会社が設立された。発起人を始めとした会社設立を目指す有志は[[1949年]]（昭和24年）[[12月24日]]に一般貸切旅客自動車運送事業の免許を申請。翌[[1950年]]（昭和25年）[[4月19日]]付で免許が下り、同年[[7月3日]]に資本金500万円で'''株式会社北都タクシー'''を設立登記、同月12日に営業運転を開始した。申請台数は7台であったが、実際に走ることができたのは電気自動車4台とフォードの中古ガソリン車1台の5台であった。本社および車庫は[[札幌駅]]北側に置かれたが、ガソリンは統制未解除により入手が難しく、電気自動車の充電スタンドは[[すすきの|薄野]]にあるため営業開始前に出向かねばならず、1度の充電に何時間もかかり40 km程度しか走行できないため、極めて非能率的な状態での営業であった。なお、同年[[12月1日]]に商号を'''北都ハイヤー株式会社'''に改称している<ref>[[#hokuto40|『40年史』 p. 22]]</ref><ref>[[#hokuto40|『40年史』 p. 25]]</ref>。

[[1951年]]（昭和26年）になり、燃料事情好転の兆しが見えていたことから[[2月6日]]付で1台増車の認可を受け、非効率であった電気自動車を廃して新たに国産自動車「オータ号」に切り替えた。当時は札幌駅や[[苗穂駅]]での駅待ち体制が一般的であり、大雪などで市電がストップする中でも運行できたため、ここに来てようやく一般に認知されるようになっていった。なお、同年[[6月1日]]に新たな道路運送法が公布され、従来の一般貸切旅客自動車運送事業は乗車定員11名以上の大型車が対象となり、10名以下のハイヤー・タクシーは一般乗用旅客自動車運送事業に分離された。これにより一般乗用旅客自動車運送事業の免許に変更、同年[[7月1日]]から施行された<ref>[[#hokuto40|『40年史』 pp. 25 - 28]]</ref>。

しかし経営基盤は盤石ではなく、現金収入は毎日あるものの月末の集計では常に赤字を計上するような状態であった。加えて、取締役の一人が以前勤務していた会社での問題が発端となり、乗っ取り工作を仕掛けられるなど紛争に巻き込まれた。防戦の結果同年末までに解決をみたものの、倒産寸前の状態まで追い込まれた。[[1952年]]（昭和27年）に役員を降格させ新体制で再出発。同年11月に資本金を倍増させ、同年12月には薄野地区の南4条西6丁目に営業所を設置し飲食店利用者をターゲットとするなどの営業活動を行った結果、同年末までに債務の解消を果たした。その後も[[朝鮮特需]]などによりハイヤー需要は上向きとなり、[[1953年]]（昭和28年）後半には台数15台、従業員数25人程度に成長した<ref>[[#hokuto40|『40年史』 pp. 28 - 31]]</ref>。

=== 昭和30年代の北都ハイヤー ===
[[1956年]]（昭和31年）10月に本社営業所を移転し、旧本社営業所を営業所に変更。[[1957年]]（昭和32年）7月には西営業所を開設し30台に増車された。同年[[9月1日]]より[[タクシーメーター]]が導入され区間制から距離制に変更されるなど、事業拡大・近代化が図られた。一方で運賃が高いとの批判が根強く、同年4月26日と[[1958年]]（昭和33年）7月からの北海道大博覧会開催を前にした[[5月29日]]の2度に渡って運賃の引き下げが行われた<ref>[[#hokuto40|『40年史』 pp. 36 - 37]]</ref>。

[[1960年]]（昭和35年）[[4月1日]]からは札幌乗用自動車協会を中心とした共通タクシーチケットの取扱を開始した。それまでは各社独自にチケットを発行していたが、後払いであるが故に集金に訪れた社員に代金を支払わないといった乗客もおり業績に影響を及ぼすほどであった。これが協会が中心となって集金等を行うようになり不払いが解消されたことから利益率が大幅にアップしている<ref>[[#hokuto40|『40年史』 p. 38]]</ref>。

[[1961年]]（昭和36年）[[4月21日]]、労働時間を8時間2交替とする勤務体制を導入した。24時間拘束が当たり前であった当時としては画期的なことで、拘束時間が長いことによる事故発生率の高さや健康問題に配慮したものである。この勤務体制導入に際しては北都ハイヤーは潰れると陰口を叩く者もいたが、1台あたりの収益率は低下したものの、人件費が大幅に圧縮できたことから乗務員1人当たりの売上としては向上し、労使ともにメリットが大きく経営基盤の向上に大きく寄与した<ref>[[#hokuto40|『40年史』 pp. 48 - 50]]</ref>。

=== 航空会社と提携、北都航空バス設立 ===
[[1954年]]（昭和29年）[[8月10日]]、日本ヘリコプター輸送（日ペリ航空）が[[東京国際空港|東京]] - [[三沢飛行場|三沢]] - [[千歳基地|千歳]]に定期航路を就航させた。当時日ペリ航空の札幌地区総代理店であった[[日通航空]]は顧客先として関係が深かったこともあり、日通航空と提携して札幌市内と千歳空港間で日ペリ航空利用者専用ハイヤーを走らせた。これが現在の[[#新千歳空港連絡バス|新千歳空港連絡バス]]の原点である。就航当初は乗客定員が14名の[[デ・ハビランド DH.114 ヘロン|デ・ハビランド ヘロン]]型機であったため地上輸送はハイヤー数台で間に合っていたが、[[1955年]]（昭和30年）には[[DC-3]]型機になり地上輸送も大型化が迫られたことから、日ペリ航空が所有する白ナンバーのバスを北都ハイヤーの乗務員が運行する形態に変更された。側面に日ペリ航空と大書され、飛行機に関連したイラストが描かれた車両が地上輸送にあたった<ref>[[#hokuto40|『40年史』 pp. 32 - 35]]</ref>。

[[1957年]]（昭和32年）12月に日ペリ航空は[[全日本空輸]] (ANA)となり、[[1959年]]（昭和34年）には[[コンベア440]]を投入するなど機材の更なる大型化を行った。今後も航空需要の増大が予測されたため、ANAとの提携を強化し地上輸送の増加に対応できる体制を整えるため、新たなバス会社の設立を計画。同年[[6月10日]]に子会社として'''北都航空バス株式会社'''を資本金500万円で設立登記し、同年7月25日よりANA旅客の地上輸送を引き継ぎ営業開始した。特定旅客自動車運送事業の免許を受け、本社は北都ハイヤー本社に併設して置かれた<ref>[[#hokuto40|『40年史』 p. 35]]</ref>。

ANAは[[1960年]]（昭和35年）[[8月1日]]より[[ビッカース バイカウント|バイカウント]]744型機を、翌[[1961年]]（昭和36年）[[7月17日]]より同828型機を就航させた。これによる地上輸送の増加に対応するため、1960年（昭和35年）7月に資本金を倍増させ、同年10月に営業所を設置、同年11月より増車して対応した。この頃から貸切バス事業にも着目し、1961年（昭和36年）[[5月1日]]に一般貸切旅客自動車運送事業免許を取得。事業区域は札幌市、千歳市、[[千歳郡]]で、ANA旅客の地上輸送も同免許に切り替えられ運行された。また同日に商号を'''北都バス株式会社'''に変更している<ref>[[#hokuto40|『40年史』 pp. 40 - 41]]</ref>。

=== 低迷する北都バス 北都ハイヤーと合併へ ===
[[1962年]]（昭和37年）2月に北都バス本社を北30条に移転し旧営業所を廃止。車庫は北都ハイヤーと同居していたがすべて本社に集約された。[[1964年]]（昭和39年）[[7月22日]]には一般乗合旅客自動車運送事業免許を取得し、ANA旅客の地上輸送は同年[[11月21日]]より路線バス事業に切り替えられた<ref>[[#hokuto40|『40年史』 p. 41]]</ref>。

貸切バス事業は現在は旅行代理店を通すのが主流であるが、当時の北都バスでは直接予約を受け付ける直扱いが多数であった。直扱いばかりでは収支の改善は難しく、慢性的な赤字を抱える状態となっていた。ANA旅客地上輸送に関しては比較的安定していたものの、[[1966年]]（昭和41年）は日本国内で[[航空事故の一覧 (1960年から1979年)#1966年|航空事故]]が5件発生し航空旅客の低下を招いた。中でも[[全日空羽田沖墜落事故]]と[[全日空松山沖墜落事故]]の2件の事故を起こしたANAに対する風当たりは強く、特に[[2月4日]]に発生した前者は千歳空港便であることから地上輸送でも低迷を極めることになった。不安定なバス事業を継続するために採られた方策は、黒字経営であった北都ハイヤーとの合併であった<ref>[[#hokuto40|『40年史』 pp. 41 - 42]]</ref><ref>[[#hokuto40|『40年史』 pp. 51 - 52]]</ref>。

同年[[5月27日]]には北都ハイヤー、翌[[5月28日]]には北都バスの株主総会にて合併が決議された。この合併に際しては赤字会社が黒字会社を吸収した方が税法上メリットがあるとのアドバイスから、北都バスを存続会社とし北都ハイヤーを吸収する合併が行われることになった。決議に基づいて合併準備を進めた結果、同年[[11月28日]]に合併新会社が成立。同年[[12月1日]]に商号を'''北都交通株式会社'''に変更し登記を完了。翌[[1967年]]（昭和42年）[[2月8日]]に陸運局から合併の認可が下り、同月14日をもって合併に伴うすべての手続きが完了した<ref>[[#hokuto40|『40年史』 p. 52 - 53]]</ref>。

=== 北都交通発足、事業拡大 ===
資本金3,900万円、従業員数約230名、ハイヤー69台、バス20台と事業規模を拡大した北都交通では、業務の運営はハイヤーとバスの事業部制を採用し、呼称は従来通り「北都ハイヤー」「北都バス」とすることになった。合併前の北都バスでは1,500万円の資本金に対し2,600万円の負債を抱えており3年で解消させる計画であったが、ANAが[[ボーイング727]]型機を投入するなど事故によるイメージ悪化払拭に全力を挙げたところ客足が戻り、地上輸送も安定を見せた。合わせて社内体制の合理化を徹底的に進めるなど体制の見直しを行った結果、赤字を1年で解消するに至った<ref>[[#hokuto40|『40年史』 p. 53 - 54]]</ref>。

==== ハイヤー事業部 ====
[[1970年]]（昭和45年）の創業20周年には、記念事業として1億円の巨費を投じて琴似町[[八軒 (札幌市)|八軒]]（現・[[ダイイチ (帯広市) |ダイイチ]]八軒店敷地）にハイヤー営業所を開設した。それまでは本社併設で、事業拡大後となっては手狭な敷地にならざるを得なかったが、[[5月7日]]に起工式を行い8月上旬に完成した。広大な敷地に温水暖房や浴室などを設け労使ともに使いやすい施設が出来上がった。その後は[[1972年]]（昭和47年）に開催された[[札幌オリンピック]]特需があったが、過ぎ去った後は過当競争に巻き込まれ、実車率にして48%程度となっている。[[1975年]]（昭和50年）5月には観光営業課を開設しハイヤーによる観光客の集客を始めた<ref>[[#hokuto40|『40年史』 pp. 55 - 59]]</ref><ref>[[#hokuto40|『40年史』 pp. 68 - 69]]</ref>。

[[1989年]]（平成元年）[[6月1日]]、太平自動車、北びしハイヤーと組み「札幌タクシー無線事業組合」を設立した。3社同一の車体カラーを導入し、同一タイプの無線装備により基地局から配車指令が出されるもので、会社の区別無く配車することによって待ち時間短縮など効率的な配車を目的とし、予約電話番号の語呂合わせから「ニコニコ無線」と呼ばれた。当時の札幌地区では珍しいシステムで、1日平均1,000 - 2,000件の利用があった<ref>[[#hokuto40|『40年史』 pp. 63 - 64]]</ref>。

==== バス事業部 ====
[[1968年]]（昭和43年）[[1月10日]]に篠路にバス営業所を開設。同年[[4月25日]]には[[ワンマン運転|ワンマンバス]]運行指定を受けた。運転手と[[バスガイド]]（車掌）の2名乗務ではコストが嵩むことがいちばんであったが、札幌市内 - 千歳空港間をノンストップで運行しており、運転手の労力増大は最低限で済むことから労働組合からも特に反対の動きは出ずに移行することができた。さらに同年8月には貸切事業区域を[[江別市]]、[[札幌郡]]、[[石狩郡]]、札幌市の旧[[手稲町]]域に拡大している。[[1969年]]（昭和44年）[[5月1日]]には夏期限定で[[札幌飛行場|丘珠空港]]線の運行を開始、同月26日はバス営業所が自動車分解整備業の認証を受けて整備事業を自社運営化。同年[[7月21日]]には千歳市にバス営業所を開設している<ref>[[#hokuto40|『40年史』 pp. 54 - 55]]</ref>。

[[1975年]]（昭和50年）1月には広島町（現：北広島市）の大曲工業団地にバス営業所を開設し大型バス110台を集約。千歳空港へも比較的近く効率的な配車が可能となった。中・小型バスについては[[1976年]]（昭和51年）10月にマイクロバス営業所を開設し、[[1978年]]（昭和53年）3月の移転と同時に小型バス営業所に改称された。大曲の営業所は後に本社となり、現在は営業部とバス事業部が置かれている。[[1977年]]（昭和52年）10月には月寒営業所を新築開設。ガイド課を新設しバスガイドの自社養成を開始した。翌1978年（昭和53年）10月には本社を月寒営業所ビルに移転。翌[[1979年]]（昭和54年）6月からはANAからの委託を受け「全日空ビッグスニーカー号」の運行を開始。[[1981年]]（昭和56年）3月からは日本近距離航空（現：[[エアーニッポン]]）との提携により丘珠空港線の定期運行を開始した<ref>[[#hokuto40|『40年史』 p. 68]]</ref><ref>[[#hokuto40|『40年史』 pp. 70 - 71]]</ref>。

札幌地区以外の地域への進出も行われ、1979年（昭和54年）9月には函館市にバス営業所を開設。北海道観光拠点のひとつである函館進出を果たした。[[1984年]]（昭和59年）2月に北海道バス<ref group="注">現存する[[大阪バス#北海道バス株式会社|北海道バス（旧：北海観光バス）]]とは別会社で廃業済。</ref>から定期観光バス事業の譲渡を受け、函館地区定期観光バスの営業を開始。[[1985年]]（昭和60年）8月には[[函館空港]] - [[大沼 (七飯町)|大沼公園]]間路線バスの運行を開始した。函館に拠点を構えたメリットとして、1984年（昭和59年）に開設された「オーロラ号」では札幌・函館双方の乗務員が運行し、中間地点で車両を交換して札幌・函館に戻る方策が採られ、人件費抑制に繋がったことなどが挙げられている<ref group="注">詳細は[[高速はこだて号#オーロラ号（札幌函館線）]]を参照。</ref>。[[1987年]]（昭和62年）6月には[[道東]]地区のANAビッグスニーカー号や貸切バスの拠点として[[釧路市]]に釧路営業所を開設した<ref>[[#hokuto40|『40年史』 pp. 71 - 72]]</ref>。[[1992年]]（平成4年）には[[名古屋鉄道]]より[[根室交通]]を買収し子会社化している。

しかし、[[1980年]]（昭和55年）[[10月1日]]の[[日本国有鉄道|国鉄]]千歳空港駅（現・[[南千歳駅]]）開業では、千歳空港連絡バスの乗客が大幅に減少するなどの影響が見え始めていた<ref>[[#hokuto40|『40年史』 p. 82]]</ref>。

==== 関連事業 ====
関連事業にも注力し、一時期は13社・1協同組合の系列会社を擁していた。

代表的なものとして、関連会社第一号で[[1958年]]（昭和33年）に設立され保険等を取り扱う「株式会社北都商会」（取扱業務拡大による分社化で、保険業務は[[1987年]]（昭和62年）に「株式会社北都サービス」へ分社）、[[1974年]]（昭和49年）12月に設立され、ANA航空券販売業務を主体とした「株式会社北都交通トラベルサービス」、昭和40年代から[[三菱ふそうトラック・バス|三菱]]製バスを継続導入したことに関連して[[1977年]]（昭和52年）[[12月16日]]に設立された「北都三菱自動車販売株式会社」等がある。[[1987年]]（昭和62年）7月に設立された「株式会社札幌霊柩社」は札幌市内ではそれまで1社独占であった[[霊柩車|葬儀用車両]]運行事業に参入している<ref>[[#hokuto40|『40年史』 p. 74- 78]]</ref>。

[[1990年]]（平成2年）[[7月3日]]、貸切バスの途中休憩・食事を行う[[ドライブイン]]施設「越後の舘・ましけ」が開業した。これは40周年記念事業として新たな戦略を模索していたところに、北都交通トラベルサービス社員の先祖が[[新潟県]]出身で実兄が[[新発田市]]に在住しており、[[村上市]]にある旧[[町屋 (商家)|商家]]「吉田邸」が道路拡張工事により解体が計画されていたことから移築話があったものである。当時[[天売島]]・[[焼尻島]]への定期観光バスを運行していたが途中で休憩・食事をとる適当な施設が無く、ちょうど中間地点にあたる[[増毛町]]に移築してオープンを目指す構想が固まり、[[1988年]]（昭和63年）より担当者が村上市や増毛町を幾度と無く訪問して折衝を続けて[[1989年]]（平成元年）に決定。同年9月27日に増毛町別刈コチャナイの現場で地鎮祭を挙行した。同年11月に海上輸送で吉田邸が到着し、村上市の大工による復元工事や関連する建物の新築が進められた。運営会社として1990年（平成2年）4月に「ほくと開発株式会社」を設立<ref>[[#hokuto40|『40年史』 pp. 78 - 82]]</ref>。合わせて増毛町内の水産加工会社を買収するなどして備えている。

=== 民事再生法適用を申請 ===
景気低迷の影響を受けて不振に陥り、[[1992年]]（平成4年）の[[北海道旅客鉄道|JR]][[新千歳空港駅]]開業による新千歳空港連絡バスの更なる低迷、[[2002年]]（平成14年）[[2月1日]]のバス事業規制緩和による新規会社との価格競争の煽りを受けて売り上げは激減。ハイヤー利用客も減少し、さらに[[バブル景気]]時にオープンした増毛町の関連事業不振に圧迫され、[[2003年]]（平成15年）3月期には10億8,500万円の債務超過に陥った<ref name="doshin2004-06-18">“バス・タクシー大手 北都交通が再生法申請 貸し切り事業不振”. 北海道新聞. 2004年6月18日朝刊。</ref>。

[[2004年]]（平成16年）5月、このままだと1箇月後に経営破綻する状態となった。[[銀嶺バス]]社長は知り合いの弁護士から北都交通の経営を打診され、即答はできないと持ち帰った。北都交通が止まると北海道観光への影響は計り知れず、規模が大きい事業者であるが銀嶺バスを立て直した経験があることなどを勘案し、1週間後に受諾した<ref>“トップの決断 北の経営者たち”. 北海道新聞. 2013年7月11日朝刊 p. 12経済面。</ref>。

2004年（平成16年）[[6月17日]]に[[民事再生法]]の適用を申請。約53億円の負債を抱えて破綻した。申請時点でバス126台、ハイヤー131台、従業員数は嘱託を含めて623名、営業拠点は7箇所であった。北都交通の資本金2億5,000万円を全額減資し、第三者割当増資に銀嶺バスが応じる方向で再建が進められることになった<ref name="doshin2004-06-18"/>。同時に北都交通トラベルサービスと北都サービスは[[自己破産]]を申請している。

=== 銀嶺バス傘下で再スタート ===
[[2005年]]（平成17年）に提出された計画では[[2014年]]（平成26年）3月までに再建を完了する予定であったが、貸切バス台数半減、路線バスダイヤ・運賃見直し、燃費の良い車両への入れ替え、営業所の整理（この間に本社を北広島市大曲の営業所へ移転）、関連会社整理などを進めた結果、収益が改善し再建開始直後から黒字となった。[[2008年]]（平成20年）8月中に残債務を弁済し、約6年前倒して再生手続きを完了した<ref>北海道新聞「北広島の北都交通 再生手続き完了へ 収益改善で6年前倒し」（2008年8月2日）</ref>。

10数社あった関連会社は根室交通と札幌霊柩社の2社となり、北都交通トラベルサービスの自己破産申請後も北都交通の窓口として営業を続けていた[[大谷地バスターミナル]]内の旧北都交通トラベルサービス大谷地営業所は[[2009年]]（平成21年）[[8月20日]]をもって営業を終了している。資本関係は無くなったが北都交通が関連会社として設立し現存するものには、各種警備や清掃業、丘珠空港で[[空港警備]]を行う「ジーエム北都株式会社」などがある。

[[2013年]]（平成25年）9月を目処に、銀嶺バスよりバス事業の譲渡を受け事業を一本化、銀嶺バスは持ち株会社「北都ホールディングス」に改組する予定であることが報じられている<ref>{{Cite web|date= 2013-07-26|url= http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/481859.html|title= 北都交通が経営統合 9月にも 親会社の銀嶺バスと|publisher= 北海道新聞 |accessdate= 2013-08-18 |archiveurl=http://archive.is/iL11W |archivedate=2013-08-17}}</ref>。同年10月に経営統合されたことが銀嶺バスのウェブサイトで告知され<ref name="ginrei-bus-top">{{cite web|url=http://www.ginreibus.co.jp/|archiveurl=http://web.archive.org/web/20131021081127/http://www.ginreibus.co.jp/|archivedate=2013-10-21|title=楽しい北海道旅行は銀嶺バスで!!|publisher=銀嶺バス|accessdate=2014-06-17}}</ref>、銀嶺バスとして運行されてきたバスは同年10月2日より北都交通としての運行に変わっている<ref>{{cite web|url=http://www.soyabus.co.jp/tosikan.htm|archiveurl=http://web.archive.org/web/20140202114203/http://www.soyabus.co.jp/tosikan.htm|archivedate=2014-02-02|title=都市間バス時刻表|publisher=[[宗谷バス]]|accessdate=2014-06-17}}</ref>。

=== 年表 ===
* [[1950年]]（昭和25年）
** [[7月3日]] '''株式会社北都タクシー'''設立。
** [[12月1日]] 商号を'''北都ハイヤー株式会社'''に変更。
* [[1959年]]（昭和34年）[[6月10日]] '''北都航空バス株式会社'''設立。
* [[1961年]]（昭和36年）[[5月1日]] 北都航空バスを'''北都バス株式会社'''に商号変更。
* [[1967年]]（昭和42年）[[2月8日]] 北都バスを存続会社、北都ハイヤーを吸収会社とする合併を行い、'''北都交通株式会社'''に商号変更。
* [[2004年]]（平成16年）[[6月17日]] [[民事再生法]]に基づき[[札幌地方裁判所|札幌地裁]]に民事再生手続開始を申し立て。
* [[2008年]]（平成20年）[[8月]] 債務弁済に伴い、再生手続を終了。
* [[2010年]]（平成22年）[[6月10日]] 本社を札幌市に移転。バス関連の営業機能は引き続き北広島市に存置。
* [[2013年]]（平成25年）[[10月]] 銀嶺バスと経営統合<ref name="ginrei-bus-top" />。

== 事業所 ==
[[ファイル:Okadama airport03.JPG|thumb|180px|丘珠空港案内所。現在は無人]]
; 本社
: [[北海道]][[札幌市]][[中央区 (札幌市)|中央区]]大通西6丁目10-11 北都ビル
; 営業部・バス事業部・大曲営業所
: 北海道[[北広島市]]大曲工業団地1丁目7-1
; ハイヤー事業部・札幌営業所
: 北海道札幌市[[中央区 (札幌市)|中央区]]北4条西13丁目1-1
; 千歳営業所
: 北海道[[千歳市]]北信濃783-1-4
; 新千歳空港営業所
: 北海道千歳市美々 [[新千歳空港]]ターミナルビル内
; 函館支店
: 北海道[[函館市]]瀬戸川町34-10
; 稚内営業所
: 北海道[[稚内市]]潮見5丁目5-1

== ハイヤー事業 ==
[[ファイル:Hokuto kōtsū S500B 4210.JPG|thumb|千歳営業所の車両]]
[[タクシーの営業区域#札幌運輸支局（12区域）|札幌交通圏と千歳市]]で事業を行い、観光貸切ハイヤーも運行する。

札幌タクシー無線事業組合（通称：ニコニコ無線）は解散し単独で事業を行う。ニコニコ無線に属していた太平自動車と北びしハイヤーは解散後[[三和交通 (北海道)|三和交通]]傘下のSKグループに属している。

== バス事業 ==

=== 路線バス ===
路線バス事業は[[リムジンバス|空港連絡バス]]、[[高速バス|都市間バス]]、[[定期観光バス]]のみで、いわゆる一般路線バスは運行していない。路線バス車両は2013年（平成25年）3月31日現在で北都交通が57台、銀嶺バスが10台保有する<ref>{{Cite web|date= |url= http://www.mlit.go.jp/common/001014461.pdf|title= 全国乗合バス事業者の基準適合車両導入状況|publisher= 国土交通省|format= PDF|accessdate= 2013-10-21}}</ref>

==== 空港連絡バス ====

===== 新千歳空港連絡バス =====
{{Double image stack|right|Hokuto kōtsū S022F 2928.JPG|Hokuto kōtsū S200F 2454.JPG|180|新千歳空港連絡バス}}
* [[新千歳空港]]・[[南千歳駅]] - 
** [[札幌ドーム]]・[[福住駅]]・[[ルネッサンスサッポロホテル]]/[[中島公園]]・[[すすきの]]・[[札幌駅]]（北海道中央バスと相互乗り入れ）
** [[大谷地駅]]（北海道中央バスと相互乗り入れ）
** [[南郷18丁目駅|南郷18丁目]]・福住3条9丁目（[[さっぽろ羊ヶ丘展望台|羊ヶ丘展望台]]）・[[澄川駅]]・[[電車事業所前停留場|電車事業所前]]・[[円山公園駅]]
** [[三井アウトレットパーク 札幌北広島|三井アウトレットパーク]]・[[札幌大学]]・[[真駒内駅]]・[[アパホテル]]&リゾート札幌
[[1954年]]（昭和29年）[[8月10日]]より北都ハイヤーがANA旅客専用ハイヤーを走らせたのを原点に、北都航空バス、北都バス、北都交通と現在に至るまで半世紀以上に渡り航空旅客の地上輸送路線として運行する。現在はANAとの提携を解き、路線バスとして運行されている。

[[1992年]]（平成4年）のJR[[新千歳空港駅]]開業による影響を抑えるため、かつて[[日本航空インターナショナル|日本航空]] (JAL)との提携により運行され、停車停留所も異なり別の路線として運行していた[[北海道中央バス]]（中央バス）と協調路線を取るようになり、段階的に両社時刻表への時刻併記や停車停留所の共通化が行われ、[[2002年]]（平成14年）より[[共通乗車制度|共通乗車券取扱]]が開始された。両社とも運行する路線の他に、北都交通単独運行路線で中央バスの乗車券が、中央バス単独運行路線で北都交通の乗車券が使用できるようになった<ref group="注">北都交通が単独運行する円山公園系統と真駒内系統では[[WILLER TRAVEL]]サイトで空港発に限り便指定事前決済を受け付けており（{{Cite web |author=WILLER ALLIANCE|url=http://www.willer.co.jp/news/press/2010/10-12.html#002|title=ウィラー・トラベル、北海道高速バスのWEB割を販売開始|format=|pages=|language=|date=2010-12-20|accessdate=2011-07-10|quote= }}）、この場合は指定便のみ有効となる。</ref>。[[2006年]]（平成18年）3月より札幌市内と[[千歳アウトレットモール・レラ]]のアクセスとして[[南千歳駅]]に停車開始し、空港アクセスに限らない利用促進を図っている。

2013年（平成25年）7月1日より運行を開始した札幌都心直行便（新千歳空港 - （[[新千歳空港インターチェンジ|新千歳空港IC]]<ref group="注">新千歳空港ICが開通する8月3日の一部便と前日までは[[千歳インターチェンジ|千歳IC]]経由。{{Cite web |author=北海道中央バス|url=http://www.chuo-bus.co.jp/information/images/airport201308.pdf|title=新千歳空港連絡バス 札幌都心直行便は8/3から新千歳空港IC経由になります!!|format=PDF|pages=|language=|date=|accessdate=2014-06-17|quote= }}</ref> - [[北郷インターチェンジ|北郷IC]]） - すすきの・札幌駅）は同年[[12月1日]]から2014年（平成26年）3月31日まで運休となった。2014年（平成26年）4月1日再開予定とされていたが同日のダイヤ改正でも設定されていない<ref>{{Cite web |author=北海道中央バス|url=http://www.chuo-bus.co.jp/information/images/131121_04.pdf|title=新千歳空港連絡バス札幌都心直行便 冬期間運休のお知らせ|format=PDF|pages=|language=|date=|accessdate=2014-06-17|quote= }}</ref><ref>{{Cite web |author=北都交通|url=http://www.hokto.co.jp/pdf/20140401_air_time.pdf|title=空港連絡バス時刻表 2014年4月1日改定版|format=PDF|pages=|language=|date=|accessdate=2014-06-17|quote= }}</ref>。

中央バスが運行する新千歳空港連絡バスについては、[[急行千歳線 (北海道中央バス)#新千歳空港連絡バス]]を参照されたい。
<gallery>
ファイル:Hokuto kōtsū S200F 2452cts.JPG|新千歳空港連絡バスには "AIRPORT LINER"の装飾が加えられた
ファイル:Hokuto kōtsū S200F 2452.JPG|同車の当初の姿
ファイル:Hokuto kōtsū S200F 3196.JPG|一部車両は装飾を抑えて導入される
</gallery>

===== 丘珠空港連絡バス =====
* [[札幌飛行場|丘珠空港]] - [[栄町駅 (北海道札幌市)|栄町駅]]（・札幌駅前・[[大通公園|大通]]西3丁目：栄町駅以遠は夏期ダイヤ期間に運行）
[[1969年]]（昭和44年）5月1日、全日本空輸との提携により航空旅客および送迎客専用として夏期限定で開設。[[1981年]]（昭和56年）3月からは日本近距離航空（現：[[エアーニッポン]]）との提携で路線バスとして通年運行となった。以降は[[北海道エアシステム]]便の連絡バスも運行する。[[2010年]]（平成22年）10月1日より大通西3丁目・[[北洋大通センター|大通ビッセ]]前（丘珠空港行は大通西6丁目・北都交通本社前始発）に延長された。

大通や札幌駅などの札幌都心間との運行は[[2011年]]（平成23年）[[11月1日]]に休止され、同日より栄町駅間との運行に短縮された<ref>{{Cite web|date= 2011-10-21|url= http://www.info.hac-air.co.jp/common/pdf/20111021141045.pdf|title= 北都交通 丘珠空港連絡バスの運行について|publisher= 北海道エアシステム|format= PDF|accessdate= 2013-06-01}}</ref>。2013年（平成25年）は夏期の利用客増加を見込み、6月1日から8月31日（延長により11月30日）まで都心間との運行を再開<ref>{{Cite web|date= 2013-05-30|url= http://www.info.hac-air.co.jp/news/779/|title= 札幌丘珠空港連絡バスの都心部延長について|format= |publisher= 北海道エアシステム|accessdate= 2013-06-01}}</ref><ref>{{Cite web|date= |url= http://www.city.sapporo.jp/shimin/okadama/access/shuttle.html|title= 丘珠空港シャトルバスの運行について|publisher= 札幌市|format= |accessdate= 2013-06-01}}</ref>。2014年（平成26年）度は4月1日から11月30日までの予定で札幌都心との運行となる<ref>{{Cite web|date= |url= http://www.hokto.co.jp/a_airport_index.htm|title= 空港連絡バス目次|publisher= 北都交通|format= |accessdate= 2014-06-17}}</ref>。

==== 都市間バス ====
予約制路線はバス会社窓口や旅行会社のほか、北海道中央バス共同運行路線は[[発車オ〜ライネット]]と[[ジェイティービー|JTB]]高速バスサイト、その他の路線は北都交通グループ運営のインターネット予約サイト「バスNAVI北海道」および[[2010年]]（平成22年）[[9月14日]]より提携を開始した[[WILLER TRAVEL]]<ref>{{Cite web |author=WILLER ALLIANCE|url=http://www.willer.co.jp/news/press/2010/10-09.html#003|title=ウィラー・トラベル、北海道の路線バス会社と提携|format=|pages=|language=|date=2010-09-24|accessdate=2011-07-10|quote= }}</ref>で受け付ける。

===== 高速はこだて号 =====
{{main|高速はこだて号}}

[[ファイル:Hokuto kōtsū H200F 0508.JPG|thumb|180px|札幌ターミナル付近にて]]
* 札幌駅前ターミナル - （直行/八雲・森経由）・[[函館駅前バスターミナル|函館駅前ターミナル]]・[[湯の川温泉 (北海道)|湯の川温泉]]（北海道中央バス、[[道南バス]]との共同運行）
予約制。[[1984年]]（昭和59年）[[3月1日]]に「オーロラ号」として北都交通単独で運行。会員制貸切バス（いわゆる[[ツアーバス]]）として運行を開始した後に路線バスへ変更された。[[2003年]]（平成15年）[[4月21日]]より北海道中央バス・道南バスが同区間で運行する「オーシャンドリーム」と統合、共同運行を開始した。

===== ポテトライナー =====
[[ファイル:Hokuto kōtsū S200F 2216.JPG|thumb|180px|札幌ターミナル付近にて]]
* 札幌駅前ターミナル・[[北海道中央バス札幌ターミナル|札幌ターミナル]] - （直行/芽室経由/音更経由）・[[帯広駅バスターミナル]]・[[十勝川温泉]]（北海道中央バス、[[ジェイ・アール北海道バス]]、[[十勝バス]]、[[北海道拓殖バス]]との共同運行）
予約制。[[1989年]]（平成元年）[[8月11日]]より繁忙期の臨時帰省バスとして各社1往復ずつを担当する5往復で運行を開始。[[1990年]]（平成2年）[[3月9日]]より「ポテトライナー」として通年運行が開始された。[[1995年]]（平成7年）[[12月1日]]に[[大谷地バスターミナル|大谷地ターミナル]]、[[1997年]]（平成9年）[[9月1日]]に清水と芽室を新設し1往復を十勝川温泉まで延長。[[2002年]]（平成14年）12月1日には[[発車オ〜ライネット]]によるインターネット予約開始し御影を新設。[[2005年]]（平成17年）4月1日より音更経由（音更大通11丁目、木野大通16丁目、木野農協前）2往復を新設し、芽室経由は4往復とし臨時便を廃止。[[2009年]]（平成21年）[[12月23日]]から音更経由を1往復増回。[[2011年]]（平成23年）[[10月30日]]の[[道東自動車道]]全通による改正で直行便を含む3往復を増回し計10往復、所要時間が約20分短縮となった<ref>{{Cite web|date=|url=http://www.rakutokubus.jp/news/pdf/poteto_riner.pdf|format=PDF|title=札幌 - 帯広：道東自動車道（夕張I.C〜占冠I.C間）開通により「ポテトライナー」が早く!便利に!|publisher=楽得バス13|accessdate=2012-01-23}}</ref>。

運行を開始するにあたり北海道中央バスが共同運行事業者を募ったところ、他4社が名乗りを上げた。1路線5社での運行は極めて異例であり[[北海道運輸局]]の指導で調整が図られたが不調に終わり、結局5社揃って認可された経緯がある<ref>[[#hokuto40|『40年史』 p. 73]]</ref>。

札幌と帯広の間は200キロ強の距離であるが、帰省バス当時から夜行便が設定されていた。[[1991年]]（平成3年）[[9月20日]]の[[国道274号]][[日勝峠]]開通に伴う改正で定期運行を廃止し、[[2000年]]（平成12年）夏期まで繁忙期臨時便として運行されていた。{{-}}

===== オーロラ号 =====
[[ファイル:いすゞ・ガーラ都市間高速仕様.jpg|thumb|180px|トーヨーグランドホテル（中標津）にて]]
* [[札幌駅バスターミナル|札幌駅前]]・[[バスセンター前駅|大通バスセンター]] - （中標津・別海/直行）・[[厚床駅|厚床]]・[[根室駅]]前ターミナル・有磯営業所（[[根室交通]]と共同運行）
予約制、夜行便のみの運行。中標津・別海経由と直行便を1往復ずつ運行していたが、[[2011年]]（平成23年）4月1日より直行便は金曜 - 日曜と祝日・祝前日の運行に変更された。繁忙期は昼行の臨時便が設定される場合がある。

[[1992年]]（平成4年）[[8月7日]]から[[8月31日]]まで臨時直行便を運行し、同年[[11月20日]]より定期運行化されている。[[1993年]]（平成5年）[[7月20日]]より厚床を新設。[[1997年]]（平成9年）6月1日より別海・中標津経由便の運行を開始した。中標津の乗降場所となるトーヨーグランドホテルでは、オーロラ号利用者向けに喫茶室とロビーを待合所代わりに開放する。

両社で[[管理の受委託 (バス)|運行管理委託]]を行っており、[[幕別町]]の乗務員休憩地点を境に札幌側の運行を北都交通が、根室側の運行を根室交通が担当する。{{-}}

===== とかちミルキーライナー =====
[[ファイル:Hokuto kōtsū S200F 2081.JPG|thumb|180px|新千歳空港にて]]
* [[南千歳駅]]・[[新千歳空港]] - 帯広営業所・[[帯広駅]]前・[[十勝川温泉]]（[[帯運観光]]との[[共同運行]]）
予約制。2008年（平成20年）[[1月17日]]に帯運観光とともに路線認可申請を行い、同年4月25日より4往復で運行を開始した。

2009年（平成21年）7月1日の3往復に減便と同時に南千歳駅まで延伸。同年12月18日より2往復を十勝川温泉まで延伸している。おびうん観光帯広営業所に[[パークアンドライド|パーク&ライド]]専用駐車場を設置する。{{-}}

===== 快適湯ったりライナー =====
* 新千歳空港・南千歳駅 - [[小金湯温泉]]・[[定山渓温泉]]
[[2008年]]（平成20年）[[7月1日]]開設。従前より新千歳空港連絡バス真駒内系統と12 定山渓線（じょうてつ運行）の乗継割引乗車券を発売している。
2014年2月28日をもってじょうてつが撤退<ref>[http://www.jotetsu.co.jp/bus/oshirase3/oshirase20140227.html 新千歳空港（湯ったりライナー号）の「じょうてつ」での運行終了のお知らせ]</ref>。

===== 新千歳空港 - 苫小牧港 =====
* 新千歳空港 - [[苫小牧港|苫小牧西港フェリーターミナル]]
[[2012年]]（平成24年）4月1日開設<ref>{{Cite web|date=|url=http://www.hokto.co.jp/pdf/201204_b_tomakomai.pdf|format=PDF|title=空と海をお得に結ぶバス|publisher=北都交通|accessdate=2012-04-01}}</ref>。

===== 特急はまなす号 =====
* [[札幌駅]]前/[[バスセンター前駅|大通バスセンター]] - [[稚内駅]]前ターミナル・[[稚内港|稚内フェリーターミナル]]（[[宗谷バス]]特急わっかない号と[[共同運行]]）
[[ファイル:Ginrei bus S200F 3165.JPG|thumb|180px|特急はまなす号（銀嶺バス運行時）]]
旧・銀嶺バス路線。行程の内札幌留萌間は、昼行便の場合[[道央自動車道]]と[[深川留萌自動車道]]を通行するが、夜行便の場合[[国道275号]]と[[国道233号]]を通行する。

座席は原則として3列独立シートで、夜行便は前3列が女性専用席となる。昼行便の一部及び夜行便は運行両社で[[管理の受委託 (バス)|運行管理委託]]を行っており、小平 - 稚内間は宗谷バスが担当する。[[道の駅おびら鰊番屋]]で上り便と下り便が合流し、双方の乗務員が車両を交換して基点に戻る。

[[1981年]]（昭和56年）[[4月1日]]運行開始。当初は会員制貸切バス（いわゆる[[ツアーバス]]）として運行された。[[豊富町]]にも停車したが、[[1985年]]（昭和60年）4月1日に前年より[[沿岸バス]]が札幌 - 羽幌 - 豊富間の運行を開始したことを受けて廃止されている。札幌市内は当初[[京王プラザホテル札幌]]に発着していたが、[[札幌駅バスターミナル|札幌駅前ターミナル]]、センチュリーロイヤルホテルへの変更を経て現在は大通バスセンター発・札幌駅前着で運行。[[2005年]]（平成17年）11月よりバスを利用した生鮮品輸送サービスを試験的に開始した。

宗谷バス特急わっかない号とは競合していたが、バス路線新規参入自由化や、[[JR]]の「[[宗谷_(列車)|宗谷]]」などの特急化に対する競争力強化のため[[2001年]]（平成13年）[[7月20日]]より共同運行を開始し、運賃値下げや[[回数乗車券]]設定を行っている。

<gallery widths="140">
ファイル:GINREIBUS.jpg|銀嶺バス旧来塗装3列シート車 稚内市内にて
ファイル:Ginrei bus hamanasu HINO KC-RU4FSCB FHI 7S.jpg|銀嶺バス旧来塗装4列シート車 2001年、札幌駅前ターミナル入線の様子
</gallery>{{-}}

===== 特急せたな号 =====
* 札幌駅前/大通バスセンター - [[長万部町|長万部]]物産センター・[[今金町|今金]]町民センター・温泉ホテル[[北檜山町|北檜山]]・[[せたな町|せたな]]フェリーターミナル（夏期）/[[瀬棚町|せたな]]総合支所（冬期）
[[ファイル:Ginrei bus S200F 2260.JPG|thumb|180px|特急せたな号（銀嶺バス運行時）]]
旧・銀嶺バス路線。夏期（[[ハートランドフェリー]][[奥尻町|奥尻]] - 瀬棚航路運航期間）と年末年始限定で運航。夏期は奥尻 - 瀬棚航路に接続運行し、関連会社の北海道アクセスネットワークがバス往復と[[奥尻島]]観光をセットにした旅行パックを発売する。かつては[[豊浦町]]立国保病院にも停車していたが、[[長万部駅]]前の長万部物産センターへの変更と同時に廃止されている。

==== 主な廃止系統 ====
; 新千歳空港連絡バス[[麻生駅]]系統
: 北海道中央バスとは別系統
; [[函館空港]] - [[大沼 (七飯町)|大沼公園]] - [[鹿部町|鹿部]]ロイヤルホテル
: 現在は[[大沼交通]]が函館空港 - 大沼公園間を運行
; [[函館駅]]前 - [[函館港]]フェリーターミナル - 大沼公園
: 現在は[[函館タクシー|函館帝産バス]]が函館市街 - [[津軽海峡フェリー]]ターミナル間を運行
; 特急すずらん号 旭川 - 稚内
: 旧・銀嶺バス、道北観光バス路線
: 競合していた[[宗谷バス]]特急わっかない号旭川系統はその後も残存していたものの、2010年3月31日の運行をもって休止。
; 特急るもい号 札幌 - 留萌
: 旧・銀嶺バス、道北観光バスによるツアーバス形態での運行。
; 特急札幌江差線
: 旧・銀嶺バス路線。[[2005年]]（平成17年）の夏休み期間より運行し[[江差町|江差]] - 奥尻航路に接続。途中[[乙部町]]にも停車した。[[2006年]]（平成18年）度をもって廃止。

==== 定期観光バス ====
かつては札幌発着の、[[ジンギスカン (料理)|ジンギスカン]]の夕食をとった後に[[キャバレー]]でショーを見物する「夜の札幌お楽しみツアー」や、増毛町内関連施設での休憩等を含めた[[天売島]]・[[焼尻島]]を巡るコースが設定されていた。

2013年（平成25年）現在は函館地区で[[HKB]]（旧・檜山観光バス）との共同で定期観光バスを運行する。函館駅や[[湯の川温泉 (北海道)|湯の川温泉]]を発着地とし、函館市内観光、[[函館山]]登山バス、大沼公園めぐりなどが運行される。

=== 貸切バス ===
[[ファイル:Hokuto kōtsū S200F 2468.JPG|180px|thumb|北海道リゾートライナー]]
[[観光バス|貸切バス]]事業は[[札幌運輸支局]]・[[函館運輸支局]]管内および[[苫小牧市]]、[[勇払郡]][[厚真町]]・[[安平町]][[早来町|早来]]での発着が認められている。会社再建前は63台であったが、2012年（平成24年）9月現在は36台となっている。銀嶺バスは事業譲渡まで[[札幌運輸支局]]・[[旭川運輸支局]]管内発着が認められ、車両を35台保有していた。

関連会社である北海道アクセスネットワーク主催の[[ツアーバス]]「北海道リゾートライナー」の運行を担当、専用塗装を施された車両が使われる。

=== 車両 ===
[[1959年]]（昭和34年）7月25日の北都航空バスによるANA旅客地上輸送開始時には[[三菱ふそうトラック・バス|三菱ふそう]]製の空気ばね車を導入し、荷物置場設置などの改造を行って旅客定員は42名として運行した。[[1963年]]（昭和38年）には[[層雲峡]]の渓谷美を一望できるようにと総ガラス張りの特別仕様展望車2台が導入されたが、夏場の太陽照りつけによる車内温度急上昇に悩まされ、数年後に廃車された。その後は三菱ふそう製を中心に導入し、[[1979年]]（昭和54年）からは[[三菱ふそう・エアロエース#MS512/513系|デッカー車]]の導入を開始。当時の北海道に冷房車は不要とされていた中で北海道中央バスが前年から冷房車を導入したことから、同年より冷房車での導入となった。非冷房で導入された[[1978年]]（昭和53年）年式車15台は[[富山県]]の呉羽自動車工業（現：[[三菱ふそうバス製造]]）に送って冷房化改造を施している<ref>[[#hokuto40|『40年史』 pp. 42 - 43]]</ref>。

昭和後期から平成初期にかけて[[三菱ふそう・エアロエース#エアロバス/スーパーエアロ（MS系）|MS7系エアロバス]]を大量導入し旧式車両を置き換えている。スーパーハイデッカー車は[[1989年]]（平成元年）12月に[[三菱ふそう・エアロエース#エアロクィーンM/MV（MS系）|エアロクィーンM]]を導入し同月の帯広臨時帰省バスで使用された。[[1990年]]（平成2年）までに10台が導入されてオーロラ号などでも使われた<ref name="hokuto40-43-44">[[#hokuto40|『40年史』 pp. 43 - 44]]</ref>。

全日空スカイホリデー専用車として、[[1982年]]（昭和57年）に[[ネオプラン]]・[[ネオプラン・スカイライナー|スカイライナー]]1台、翌[[1983年]]（昭和58年）に[[三菱ふそう・エアロキング]]2台の2階建てバスが導入され<ref name="hokuto40-43-44"/>、定期観光バス等に転用された後に廃車となった。[[2006年]]（平成18年）には[[日の丸自動車興業]]より[[スカイバス東京]]のネオプラン・スカイライナーを借り受け、[[6月27日]]から[[8月27日]]まで「スカイバス札幌」として運行した。

大型車は三菱ふそう製で統一が図られた一方で、中型車は[[UDトラックス|日産ディーゼル（現:UDトラックス）]]製で統一が図られていた。銀嶺バス傘下となった以降は新車・グループ内移籍車・中古車ともに[[いすゞ自動車]]製や[[日野自動車]]製も導入される。
<gallery>
ファイル:Hokuto kotsu airport bus.jpg|大量導入されたMS7系エアロバス（画像は1991年式）
ファイル:U-MS729SA-Nemuro-Aurora.jpg|1990年に導入されたエアロクィーン（画像は根室交通へ移籍後）
ファイル:Hokuto kōtsū S022F 3165.JPG|貸切バス（エアロクィーンI）
ファイル:Hokutokoutuu_P-RM81G.jpg|中型貸切バス（[[日産ディーゼル・スペースランナーRM|日産ディーゼルRM]]）
ファイル:Hokuto kōtsū S200F 3028.JPG|中古導入路線車（[[いすゞ・ガーラ]]）
ファイル:Hokuto kōtsū S200F 3116.JPG|中古導入貸切車（[[日野・セレガ]]）
</gallery>

銀嶺バスは[[2008年]]（平成20年）に解散した[[ブルーバス (北海道)|ブルーバス]]グループに加盟していたが、共通塗装は導入していなかった。
<gallery caption="銀嶺バス 旧来からの塗装">
ファイル:Ginreibus P-RU638BB fuzizyuu R3.jpg|日野 P-RU638BB 富士重R3
ファイル:Ginrei bus S200F 2017.JPG|[[いすゞ・スーパークルーザー|スーパークルーザー]] らくがきバス・とら号
ファイル:Ginrei-bus Asahikawa200ka754 front.jpg|[[三菱ふそう・エアロエース|エアロクィーンI]] 元特急はまなす号車両
ファイル:Dohokukanko isuzu lv219s.jpg|道北観光バス いすゞ P-LV219S 富士重R3
</gallery>
<gallery caption="銀嶺バス その他塗装">
ファイル:Ginrei-bus Sappoo200ka2682 front.jpg|セレガGT
ファイル:Ginrei bus S200F 2567.JPG|[[いすゞ・ガーラ|ガーラ]]GHD
ファイル:Ginrei bus S200F 2455.JPG|セレガ [[近畿日本ツーリスト]]塗装
ファイル:Ginrei bus S230A 3172.JPG|スーパークルーザー ひまわり塗装
</gallery>

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}

=== 注釈 ===
{{Reflist|group=注}}

=== 出典 ===
{{Reflist|3}}

== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書|author = |year = 1990|title = 北都交通40年史|publisher = 北都交通40年史編纂委員会|isbn =|ref = hokuto40}}

== 関連項目 ==
{{Commonscat|Hokuto Kōtsū (Hokkaidō)}}
* [[北海道の乗合バス事業者]]
* [[北海道の貸切バス事業者]]
* [[中央コンピューターサービス]]

== 外部リンク ==
* [http://www.hokto.co.jp/ 北都交通]
* [http://www.busnavi-hk.jp/index.html バスNAVI北海道]
* {{Twitter|HOKUTOKOTSU|北都交通【高速都市間バス・空港連絡バス】}}
* {{Facebook|hokutokotsu|北都交通　株式会社}}

{{Bus-stub}}
{{DEFAULTSORT:ほくとこうつう}}
[[Category:北海道地方の乗合バス事業者]]
[[Category:北海道地方の貸切バス事業者]]
[[Category:日本のタクシー事業者]]
[[Category:札幌市中央区の企業]]