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動力車
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'''動力車'''(どうりょくしゃ)とは、[[動力]]を有する車両のことである。 ==鉄道車両== ===概要=== [[Image:Keio7421F.jpg|200px|thumb|right|先頭が制御電動車<br />([[京王電鉄]][[京王7000系電車|7000系デハ7400型]])]] [[日本]]における[[鉄道車両]]の「動力車」とは、「[[動力車操縦者運転免許に関する省令]]」の第2条で、 : 「[[鉄道]]及び[[軌道 (鉄道)|軌道]]の[[蒸気機関車]]、[[電気機関車]]、[[電車]]、[[二次電池|蓄電池]]機関車、蓄電池電車、[[ディーゼル機関車|内燃機関車]]、[[気動車|内燃動車]]、[[トロリーバス|無軌条電車]]」 と定義されており、[[電動機]]や[[エンジン]]などを有し、自走のために必要な機能を備えている車両がこれにあたる<ref>かつての『[[国鉄動力車労働組合]]』は[[機関士]]・[[運転士]]の組合であり、「動力車」は機関車、および動力車を含む電車[[列車]]・気動車列車そのものを意味していた。</ref>。運転に際しては[[動力車操縦者]]の免許を要する。 このように本来「動力車」の語は、[[動力集中方式]]の場合の機関車と、[[動力分散方式]]の場合の動力を持つ車両を共に指すが、現代日本においては動力分散方式が(世界でも珍しいほどに)高い割合を占めることになったため、その文脈の中では、「[[付随車]]」(「[[制御車]]」を含む)との対比において電車や気動車のそれを指す際に用いられるケースが多い<ref>これは各時代ごとに比較した場合、鉄道車両においては動力車単体での性能差がそれほど顕著ではなく(同一時期に設計された車両、それも同様の目的に供されるものを比較する場合、相互間の性能、例えば主電動機やエンジンの出力に極端な性能差が生じることは少ない)、[[列車]]の性能が[[編成 (鉄道)|編成]]中に含まれる動力車と付随車(制御車を含む)の比率([[MT比]])で決定される事例が過半を占めることに由来する。換言すれば、列車性能を議論する場で「動力車」が意識されるのは、一般にMT比との関連においてのみである。</ref>。電車の場合は'''電動車'''と称する。 編成表などでは、''Motor''の頭文字である「M」で略記する事がある。電車の[[操縦席|運転台]]を有する車両を特別に'''[[制御車|制御電動車]]'''(せいぎょでんどうしゃ)と呼び、先のMと運転席を示す''controller'' の頭文字である「c(慣例で小文字とする場合が多い)」を組み合わせ、車体の片側に運転席がある車両を「Mc」、車体の両側に運転席がある車両を「cMc」と略記する。 また国鉄型気動車の場合、[[DMH17系エンジン]]を走行用として1台搭載した車両を小文字の「m」とし、同系エンジンを2台搭載したもの、あるいはそれに相当する[[DML30系エンジン]]などの大出力エンジンを1台搭載した車両を大文字の「M」で表し、区別していた。 以上は[[日本国有鉄道]](国鉄)・[[JR]]に見られる略記方法であり、[[鉄道事業者]]によっては異なる表記を用いている場合がある。例えば、[[帝都高速度交通営団]](営団)・[[東京地下鉄]](東京メトロ)では車体の片側に運転席がある車両のことを「C」を大文字で、なおかつ「M」の前に置いて「CM」と表記している。[[近畿日本鉄道]]ではcを小文字にして「cM」という表記をしている。 === 称号について === ==== 日本での事例 ==== ;電車 国鉄・JR各社(JR四国が自社で発注した車両を除く)の[[在来線]]電車では、''[[モーター]]''の頭文字である「モ」の略称が与えられている。戦前の電車は単行あるいは短編成での運行だったので、電動車は全て運転台付き(現在でいう制御電動車)であり、これに「モ」の[[形式称号|記号]]を与えていた。 戦後、[[1950年]]の[[国鉄80系電車|モハ80形]]で初めて運転台無しの中間電動車が登場し、さらに続く[[国鉄70系電車|70系]]で在来車との混用が実施されて運用上、制御電動車と中間電動車を区分する必要が生じた。 このことから、[[1959年]]の称号規定改正に際し、運転台の付いた電動車は[[制御車]]を意味する「ク」を前に置いて「クモ」と表記し、中間電動車は「モ」とするように規定が変更された。これらの記号の後に客車同様、[[普通車_(鉄道車両)|普通車]]を表す「ハ」や[[グリーン車]]を表す「ロ」などの車両等級、[[荷物車]]を表す「ニ」などの車種を表す記号が入れ、「モハ」「クロ」などとされる。ただし、[[新幹線#新幹線車両|新幹線車両]]については数字のみで構成されている関係でこの称号は用いられない。 しかし、国鉄・JR以外の日本国内の鉄道事業者においては、異なる表記を用いる例が複数存在する。 私鉄では、制御電動車を「クモ」と区別しているのは[[西武鉄道]]や[[三岐鉄道]]、それに[[山陽電気鉄道]]<ref>ただし山陽の場合、竣工図や許認可申請書類で用いる形式称号においては「クモハ」などの称号を冠しているが、実車では数字による車番だけで、車内等にも一切称号の表記がない。</ref>など少数派であり、制御電動車も含めて「モ」とする方が一般的である。[[名古屋鉄道]]・[[近畿日本鉄道]]などでは、「モハ」などのような等級表示との組み合わせとせず、電動車は全て「モ」1文字としている。[[東京急行電鉄]]・[[小田急電鉄]]・[[京王電鉄]]など<ref>関東では旧『[[大東急]]』への統合を経験した各社など。関西では[[叡山電鉄]]・[[神戸電鉄]]が現在も用いているほか、かつて[[大阪電気軌道]]などで用いられた実績がある。</ref>では、「モ」の代わりに「電動車」の頭文字である「デ」を用い、「デハ」などとしている<ref>「デ」は国鉄でも昭和初期まで用いられていた。</ref>。また、その他にも電化から昭和初期まで「電」を用いた[[南海電鉄|南海鉄道]]などや、「M」を用いた[[くりはら田園鉄道|栗原電鉄]]<ref>内燃化まで使用。</ref>及び[[札幌市交通局]]<ref>市電のラッシュ対策として導入した、「[[親子電車]]」の[[札幌市交通局M100形電車|電動車(M101)に付与。なお、制御車はTc1]]と呼称した。</ref>の様に、独自の称号を用いた例も幾つかあった。また、[[阪急電鉄]]や[[東京地下鉄]]の様に片仮名などの記号を一切用いずに番号だけとする会社もあり、JR四国が自社で発注した電車も同様である<ref>例えば[[JR西日本223系電車|JR西日本223系]]と設計を共通化した[[JR四国5000系電車|5000系]]でもJR四国の規則に則った独自の形式番号となっている。</ref>。[[京成電鉄]]などでは、従来は「モハ」などの記号と組み合わせていたのを近年では番号のみとしている。 ;気動車 国鉄・JR各社(JR四国が自社で発注した車両を除く)の[[気動車]]の場合、走行用エンジンを持つ動力車は運転台の有無にかかわらず「キ」、制御車(走行用エンジン無し)は「キク」、付随車(中間車)は「キサ」としている。 私鉄の気動車の場合、弱小事業者群が試行錯誤を繰り返し、鉄道省に先駆けて気動車の普及を進めたという経緯もあり、[[戦前]]期においてはその称号は千差万別で、ガソリン動車を示す「ガソ」や「カ」、レールカー(日本語に直訳して軌道自動車とも称された)を略した「レカ」、自働(自動)客車を示す「ジ」や「ホジ」([[ボギー車]]に使用)、自社の社名の頭文字を取って「ゼ」([[善光寺白馬電鉄]])あるいは「ミヤ」([[筑前参宮鉄道]])、さらにはgasoline Carから「C」を称号とするもの([[江若鉄道]]<ref>ただし実車表記の記号番号では「キハ」(三等旅客気動車)や「キニ」(三等旅客・荷物合造気動車)を用いた。</ref>)など、各社の独創性を示す多様な称号が用いられた。 鉄道省で気動車の量産が行われるようになって以降はその称号に準じる例が増え、戦後も1980年代まではその傾向が続いたが、1980年代中盤に赤字ローカル線の第三セクター転換が行われるようになって以降は、それぞれ独自の称号を与える例が急増、現在もその状況が続いている。 なお、JR四国では車両総数が少ないこともあって、自社が発注した気動車についても電車と同様に2000系や1500系など、全て4桁の数字のみの形式称号を与えるようになっており、気動車を示す称号は与えられていない。ただし[[国鉄キハ32形気動車#キクハ32形|キクハ32形]]は国鉄時代に製造されたキハ32形をベースにしているためか、称号が与えられている。 === 動力車の制御方式 === [[鉄道車両]]は発進時に低速で最大の[[トルク]]を必要とする。蒸気機関車の場合、低速でトルクが大きく高速になるに従いトルクが減るのでこの必要に合致していた。電車でも一般的な[[電動機]]が同様の特性を持つので、変速機を用いずに制御するのが一般的である。詳細は、[[電気車の速度制御]]を参照。 一方[[内燃機関]]は、回転数におおむね比例して出力が増大し、トルクは余り変わらない(ある程度回転が上がったところで最大)という基本的な性質を持つ。従って内燃機関を鉄道車両に使用する場合には動力伝達の段階において何らかの形で[[変速機]]を用いる必要が生じるため、気動車の制御は他の要素もあるが、変速・動力伝達方式を中心に考えられてきた。これについて詳細は、[[気動車・ディーゼル機関車の動力伝達方式]]を参照されたい。 === ユニット方式 === 鉄道車両、特に電車においては、1両で各機能を完結させず、複数の車両間で主制御器、[[電動発電機]](MG)、[[圧縮機|空気圧縮機]](CP)などの主要機器を集約分散搭載する、ユニット方式と呼ばれるシステムが採用されることがある。 ==== MM'ユニット方式 ==== [[ファイル:Tokyometro8817.jpg|thumb|right|200px|[[営団8000系電車|東京地下鉄8000系]]の8800形動力車。ユニットのM車側で、パンタグラフと主制御器を搭載している(黄緑の線上部が主制御器)]] [[ファイル:Tobu53065-Side.jpg|thumb|right|200px|[[東武50000系電車|東武50050系]]の53050形動力車。ユニットのM’車側である。]] 2両の電動車をひとまとまり(= 1ユニット)として取り扱い、片方の電動車('''M車'''と呼ぶ)に主制御器、[[抵抗器|主抵抗器]]、[[集電装置|パンタグラフ]](若干の異同がある)といった主電動機のコントロールに直接関係した機器を2両分、もう片方の電動車('''M'車'''と呼ぶ)に[[電動発電機|MG]]、[[圧縮機|CP]]といった補機類を、2両(付随車があればその分も)に必要な規模で集約分散搭載することからMM'ユニット方式と呼ぶ。ただし私鉄に関しては同じような構成をとってもM車に対してM'車と呼ぶとは限らない。 [[1954年]][[7月]]に完成した、[[近鉄1450系電車|近畿日本鉄道モ1450形電車]]において、[[三菱電機]]と[[近畿日本鉄道]]の共同開発により、異なる機器を搭載する2種類の電動車を連結する事で1つの機構として成立する、'''1C8M制御'''<ref>1 Controller 8 Motorsの略で、2両分で合計8台の主電動機を、1台の主制御器によって一括制御することから命名された。以後、近鉄などではこの呼称が常用されている。</ref>によるユニット方式が実用化された。(これに対し従来同様の1両分4台の主電動機を単位に制御する方式は'''1C4M制御'''や'''1M方式'''([[#1M方式|下記]]参照)と呼ばれる)。 この方式は当初、[[カルダン駆動方式]]を採用する高性能車において、[[回生ブレーキ|回生]]/[[発電ブレーキ]]の常用を可能とするため、主電動機が低電圧・大電流・高回転化した<ref>電気ブレーキの使用時には電圧が定格の2倍程度まで達するため低電圧化が必要であった。</ref>ことに対応して、直並列制御の組み合わせの自由度を高めるべく、より多数の主電動機を1台の制御器で制御する必要が生じたことから考案されたものであった<ref>2両単位の制御となり並列接続時に4個直列となるため、端子電圧は従来(並列接続時に2個直列)の半分となった。</ref>。 だが、この方式のメリットはそれだけではなかった。2両分の機器を集約分散搭載した結果、各機器の製造・保守コストが大幅に削減され、さらにMGやCPについては容量増 = 重量増ではないため、ユニット全体の軽量化が実現されたのである。 この方式は近鉄モ1450形での長期試験において成功を収め、[[近鉄1460系電車|1460系]]以降の同社の一部の車両に採用されたばかりでなく、小田急電鉄などの三菱電機製品を採用する私鉄各社にも急速に伝播した。さらには[[国鉄101系電車]]へMM'ユニット方式としてこのアイデアが採用されたことによってそのノウハウが公開され<ref>101系電車においては三菱のMM'ユニット方式、東洋電機の[[中空軸平行カルダン]]、それに東芝のパッケージ制御器、と主要電機メーカー各社の持つ最新技術がつまみ食い状態で集大成されており、その代償として参加各社は公開されたライバル各社のノウハウを自社製品に使用する権利を得ている。</ref>、他の電機メーカー各社においても同種のシステム採用が可能となったため、この方式は以後一般化し、日本の各鉄道会社に幅広く普及している。 欠点としては、ユニット内の主要機器が故障するとユニット全車が走行不能、あるいは電動車として使用不能となる(一気に2両が無動力化し、かつ死重となる)こと<ref>もっとも、2000年代以降の[[可変電圧可変周波数制御|VVVF制御]]車などでは機器の内部構成を並列化(2C8M)し、一部を解放することでユニット全車の共倒れを防ぐ設計の導入が進んでおり、こういったデメリットが表面化する機会は次第に減少しつつある。</ref>、列車の最小運行単位が2両となり、1両単位での編成調整や単行運転が出来ないことが挙げられる。このため竣工時の[[南海電気鉄道]][[南海21000系電車|21001系]]など比較的短編成で運行される一部の山岳線区向けの車両では、営業運転中の1ユニット故障が直接列車の運転不能に繋がる恐れがあると考えられ、冗長性確保の面からユニット構成をあえて回避する事例が見られる。 このシステムは長大編成の電車列車を、電気制動による[[抑速ブレーキ]]必須の連続急勾配区間を含む線区で長期にわたり運行してきた近鉄と、MGやCP、それに空気ブレーキまでグループ内で製造している三菱電機のコンビならではの卓抜なアイデア<ref>この方式の考案者は近鉄の[[赤尾公之]]技師(後の常務取締役。同社を代表する[[ラビットカー]]や[[ビスタカー]]の生みの親の一人としても知られる)であったとされる。なお、この種の機器の集約分散による電動車のユニット構成については、[[1952年]]に[[日立製作所]]笠戸工場が製造した[[高松琴平電気鉄道10000形電車]]が先駆例として知られ、他にも[[1950年]]製造の[[山陽電気鉄道850形電車]]が制御車にMGとCPを分散搭載する方式の先鞭をつけており、重量軽減の一方策として電動車機器の他車への分散搭載という考え方がこの時期には既に存在していたことが確認できる。もっとも、高松琴平の例は本来1C4M方式で旧式の吊り掛け式モーター搭載する電動車と、主要機器を搭載しない制御車のペアとすべき所を、[[橋|橋梁]]などの地上施設の制約から、自重減を目的としてやむなく2個モーター搭載の制御電動車2両のペアとして機器を分散搭載としたものであり、その[[概念|コンセプト]]においては同様に1両の電動車を4個モーターとすべきところを橋梁の耐荷重制限から2両の2個モーター電動車とした[[阪急500形電車]]に近い。つまりこれは、ユニット方式とは得られた結果は類似しているがその方法論の立脚点(主電動機の端子電圧に幅を持たせる)が異なっており、本質的には似て非なるものであった。</ref>であり、この方式の実用化は特に国鉄における長大編成の機関車牽引による客車列車を動力分散方式の電車で置き換える上で、高価な制御器の数を減らすことによるイニシャルコストの減少や保守性の向上、編成全体の重量減による軌道破壊の減少、あるいは相対的な性能の向上など、後の新幹線電車の成功に繋がる重要な役割を果たした。 用途により、1ユニットが必ずしも運行時の最小単位となるとは限らない。例えば[[国鉄117系電車]]の場合、電動車自体は2両1ユニットであるが、電動車に運転台付きの車両が存在しないため、両端に制御車を連結した4両が最短の編成となる。 ====ユニット方式の拡大==== 一般的には取り扱いの利便性から2両(主電動機8台)単位とされることが多いユニット方式であるが、様々な事情から、下記のように1C8M以外の変則例が幾つか存在する。 *[[京浜急行電鉄]][[京急800形電車 (2代)|800形]]:高加減速性能を実現する必要と、当時3両編成が基本であった普通列車に使用する必要から、異例の1C12M方式として設計された。そのため主電動機の端子電圧は250Vである<ref>京浜急行ではこの800形の他にも、800形を基本として設計された[[京急2000形電車|2000形]]も1C12M構成となっている。</ref>。 *新幹線[[新幹線500系電車|500系]]・[[新幹線N700系電車|N700系(一部)]]:最高300km/hでの超高速運転を実現すべく、軽量化と高出力化を両立するための手段としてM+M1+Mp+M2の4両1ユニット化が選択された。(但しN700系16両編成の1-4・13-16号車はTc+M1+Mp+M2の4両1ユニット) *[[京成電鉄]][[京成3300形電車|3300形]]・[[京成3500形電車|3500形]]など:2両ユニットの4つの台車のうち1つの台車にモーターがない1C6M方式を採用する。<!-- 3200形は廃車が進んでいるのと初期の車両は一般的な1C8Mであるので、現存率が高い形式を例とするよう修正しました。京急乗り入れの件は6M車として製作された後の改造なので直接は無関係。 --> *[[小田急電鉄]][[小田急2600形電車|2600形]]:設計当時の輸送需要や主電動機性能、それに経済性を勘案して3両1ユニットが採用され、1C6M制御器をユニットあたり2基搭載する。主電動機の端子電圧は500Vである。 ====付随車を含むユニット方式==== 上記以外にも、電動車以外に付随車を含めたひとまとまりを1ユニットとする場合がある。例えば[[新幹線300系電車]]では、通常のMM'ユニット間に変電機器を集約搭載した付随車を挿入する、M1+Tp+M2による3両ユニットを基本としている。この例を含め、電動車の機能の一部を分散搭載された付随車をユニットに含む例は交流電化線区向け車両に多く見られ、それらの大半では付随車に交流→直流変換機能を集約搭載することで、電動車の機器設計を直流電化向けと共通化することや、高圧機器と低圧機器の混在によるトラブル防止に役立てている。 なお、この300系のMTMユニット方式は後続の500系で4両ユニット構成の全電動車方式となり、さらに[[新幹線700系電車|700系]]では経済性を重視してそこから1両分の主電動機を省略した、T+M2+Mp+M1の4両ユニットとなったため、日本の新幹線においては他例が存在しない。ただし、ドイツ鉄道(DB)の[[ICE|ICE3]]においては、重量軽減と日本に比べて遙かに複雑な電化方式<ref>電化方式の異なる各国への直通に対応するため、最大4電源方式対応となっている。</ref>への対応の必要からこの方式が採用されている。 <!-- ====2モータ独立制御==== 台車の1軸に対して電動機が1台であるから、電動機が2台ついているが、それぞれを個別にコントロールできる仕組みを指す。なお、片側の台車だけに電動機が搭載されているものを0.5Mと表記する場合がある。 又、この方式では2台車全てに電動機が4台搭載してあるものを1Mとして表す。このようなシステムを持つものの例として[[京成3500形電車|京成電鉄3500形電車]]の先頭車両等が挙げられる。 なお、、ディーゼルカーなどには片側のみの台車を駆動するものも多い。 --> <!--電動機の搭載数に関する記事としては内容に歴史的な考察が欠如し、ミスリーディングを誘う要素があると判断したためコメントアウト。少なくとも、直角カルダンによるモノモーター制御や路面電車の1台車1電動機構成等に関する言及は必要です。--> ===ユニットカット=== 地下鉄や山岳線区など、故障による走行不能が重大な事故に繋がりかねない路線では、冗長性確保のため1編成内に2組以上の電動車ユニットが連結される。そのような編成が、故障などの異常時や運行上1組の動力を用いないことを「ユニットカット」という。 通常の運転で行われることはまれであり、電動機に過剰な負担が掛かるという点からも望ましい処置ではなく、事故などの際に短期に行われることは見受けられるものの、長期では行われることはほとんどない。 例えば、連続14‰の上り勾配を持つ[[青函トンネル]]の通過を前提として設計を行った[[北海道旅客鉄道]](JR北海道)の[[JR北海道789系電車|789系電車]]では6両編成([[MT比]]=3M3T)のうち2組ある動力車ユニット1つが欠けても青函トンネルを通過できる設計とされている。 なお過去には、[[東日本旅客鉄道]](JR東日本)の[[国鉄103系電車|103系]]松戸電車区所属車両のように8M2Tの基本編成と4M1Tの付属編成を連結した場合、架線の電流値が容量をオーバーしてしまう為、付属編成のうち1ユニットの力行機能をカットし発電ブレーキのみ作動するように改造した例があるが、これは一般的な意味でのユニットカットではなく電動車の付随車化に近い。<!--そもそも103系のユニット表示灯は4灯しかなく、15両運転時に5灯表示できるよう改造したものである。--> 気動車で特定の[[内燃機関|機関]]のみを停止させ、開放することを「エンジンカット」と呼ぶ。2エンジン車では両方の機関が使用不能に陥らない限り、ある程度の冗長性が確保できる。 === 1M方式 === 新性能電車の登場以来、特に国鉄では長らくユニット方式が大原則となっていた<ref>私鉄ではMT比1:1を厳密に守るため、同じ系列の電車でもMM'ユニットと1M方式の電動車とを作り分けていた会社もあり、2で割ると奇数になる両数の編成ではユニット方式と1M方式の電動車を混在させたり、2両の付属編成を1M1Tで構成したりする例も多かった。</ref>。しかしこの方式では、最低2両(車種によってはそれ以上)でないと運転できないデメリットがあり、[[国鉄123系電車|123系]]などの1両で運転できる車両が出てきた。また長編成の場合でも編成両数によらずMT比を一定にできるなどユニット方式をとらないことのメリットもあり、その後の機器の進歩もあってJRにおいても1M方式の車両が現れ始めた他、さらに動力を分散して1車両2台車のうち1台車のみ動力台車とする方式('''0.5M方式'''あるいは'''0.5Mシステム'''と呼ぶ)も有力な選択肢になってきている([[JR西日本321系電車#0.5Mシステム|JR西日本321系]]の例を参照)。 ==自動車== [[自動車]]の場合[[原動機]]を持つものを指すが、「動力車」と呼ばれるものは[[牽引自動車|トレーラーヘッド]]等無動力車を引く'''牽引車'''(けんいんしゃ)のみを指す場合が多い。 ==脚注== {{脚注ヘルプ}} {{Reflist|2}} == 関連項目 == * [[付随車]] * [[気動車]] * [[形式称号]] {{rail-stub}} {{デフォルトソート:とうりよくしや}} [[Category:鉄道車両 (種類別)]]
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