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二刀流
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[[File:Mongolian Armed Forces 100711-A-CE583-114.jpg|thumb|300px|二刀流を使用するモンゴル国軍の兵士]] '''二刀流'''(にとうりゅう)とは、両手(右手と左手)にそれぞれ[[刀]]もしくは[[剣]]を持って、攻守をおこなう技術の総称。'''二刀剣法'''とも呼ばれる。また、左右両方の手それぞれが[[武器]]を扱うことから、二つの異なる手段をもって事にあたること、あるいは同時に二つのことを行うことを意味するようにもなった。 拳銃を使う場合は[[二丁拳銃]]という。 == 日本 == === 剣術 === [[ファイル:Hyoho-niten-ichi-ryu-nito.jpg|thumb|280px|[[二天一流]]の演武]] 日本の[[剣術]]の二刀流は、利き手に[[本差]]を、反対側の手に[[脇差]]を持った形が最も多い。基本的に両手で把持して使用する目的で作られている[[日本刀]]を片手で使用することや、両手を別々に使用することは難しく、二刀を中心とする[[流派]]は少ない。二刀流を重視する流派としては、[[宮本武蔵]]が開いた[[二天一流]]が最も有名である。 二刀剣法の技術は、多くの[[古武道]]で継承されているが、形は様々で、左手に打刀を持つものや、逆手で扱うもの(片方だけ逆手の場合もあり、当然もう片方は順手で扱う)、珍しいものでは二振りの脇差を使う、二刀[[小太刀術]]([[柳生心眼流]]、[[天道流]]など)や二丁[[十手]]、二丁[[鎌]]なども存在する。[[手裏剣術]]では、片手に刀を持っていることを前提にして逆の手で[[手裏剣]]を打つ技もある。一刀で行う剣術に習熟する方法として、まず二刀を練習して慣れてきたら一刀に戻すという方法が行われることもあった。 中国や東南アジアの影響が多い[[琉球古武術]]では、[[釵]]や[[トンファー]]等の武器を両手に一つずつ持って使う。 ==== 流派 ==== * [[二天一流]](二刀が主流) * [[武蔵円明流]] * [[天真正伝香取神道流]] * [[新陰流]] * [[心形刀流]] * [[柳剛流]] * [[影山流]] * [[大石神影流]] * [[徳永双流]] * [[渋川流]](現存する広島藩伝の渋川流には二刀剣術が伝わっている) * [[神道夢想流杖術|神道夢想流]]([[打太刀]]が二刀の形がある) * [[駒川改心流]](小太刀と帯刀状態の太刀の二刀で両刀居合詰と称する) * [[大東流合気柔術|大東流]]の合気二刀流(大東流は柔術を主体とした流派) * [[柳生心眼流]](甲冑組討を主体とした総合武術、小太刀の二刀、太刀と鞘での二刀等) * [[天道流]](小太刀の二刀を使う技法がある) * [[一角流十手術|一角流]](十手と鉄扇の二刀技法) * [[浅山一伝流]](陣鎌術に二丁鎌を使う技法がある) * [[西岡是心流]](通常は長太刀をもつ右手に小太刀をもつ特殊な二刀流) * [[二刀鉄人流]] ==== 人物 ==== *[[新田義貞]] - 「[[太平記]]」では両手に持った太刀で矢を次々と叩き落とす場面が描かれている。 *[[宮本武蔵]] - [[江戸時代]]初期の剣客。[[二天一流]]の創始者。 *[[河西忠左衛門]] - 二刀流の使い手として藩外にも知られていた[[彦根藩]]一の剣豪。[[桜田門外の変]]において奮戦した。 *[[桂早之助]] - [[京都見廻組]]の一員で[[近江屋事件]]に関与したという。[[西岡是心流]]。 *[[服部武雄]] - [[新選組]]隊士。のち[[御陵衛士]]。[[油小路事件]]では二刀で奮戦した。 *[[高橋筅次郎]] - [[幕末]]から[[明治]]の剣客。[[田宮神剣流]]。 *[[奥村左近太]] - 幕末から明治の剣客。[[奥村二刀流]]の創始者。 *[[三橋鑑一郎]] - 幕末から明治の剣客。[[武蔵流]]。「[[カニ|蟹]]の三橋」の異名をとった。 *[[奥村寅吉]] - 奥村左近太と三橋鑑一郎から二刀流の[[免許皆伝]]を受けた。 *[[藤本薫]] - [[昭和]]9年の[[昭和天覧試合|天覧試合]]で準優勝した二刀流の剣道家。 *[[萱場照雄]] - 昭和15年の天覧試合で準優勝した二刀流の剣道家。 *[[戸田忠男]] - 最難関の[[剣道の段級位制|剣道八段]]審査に二刀流で合格。また、[[五行の構え#上段の構え|上段の構え]]で[[全日本剣道選手権大会]]優勝2回。 === 剣道 === [[ファイル:Nito ryu.jpg|thumb|280px|二刀流の剣道選手]] 現代の[[剣道]]では、成年者は二刀流を公式試合で使うことが認められているが、使用者の数は少ない。[[昭和]]初期に学生の間で試合に勝つためだけに、団体戦において二刀流の選手を防御一辺倒の[[引き分け]]要員とする手段が横行したため、一部の学生大会では二刀流を禁止するようになった。[[太平洋戦争]]後に発足した[[全日本剣道連盟]]も、戦前に倣って学生の二刀流を禁止したために、二刀流を学ぶ者が非常に少なくなってしまった。ただし、伝統が断絶するのを危惧する声もあり、[[1992年]](平成3年)に[[大学]]剣道では解禁された。 試合では、基本は小太刀で敵の攻撃を受け流し、太刀で打つ。太刀は一般の物より短めの竹刀を使う。小太刀は防御や崩しが中心で、完璧な形で決まれば小太刀の打突も有効打突となる場合もあるが、間合いの短い小太刀で完璧な打突は決まる事がほとんど無いうえ、太刀での打突に比べて判定自体も厳しくなるので、事実上有効打突とされないという認識が一般的である。かつて、二刀流の相手に対しては胸突きが認められていた時期があったが、[[1995年]]のルール改正以降は認められていない。 === スポーツチャンバラ === [[スポーツチャンバラ]]では、二刀の部では二刀流が義務づけられ、異種の部では二刀流が認められている。 == ヨーロッパ == [[ヨーロッパ]]の[[西洋剣術]]で[[レイピア]]における二刀流は 左手の[[マインゴーシュ]]という短剣と併用される。[[フェンシング]]や剣道から見ると奇異だがレイピア&マインゴーシュの組み合わせは非常にポピュラーであった。西洋では元来剣は右手、左手は[[盾]]で防御という概念の上に構成されているため二刀流は左の盾と考えると困難なものではない。また、突きが主な攻撃なので、斬りよりも防御しやすいという点もある。 このマインゴーシュには大型の[[鍔]]がついていたり[[十手]]のように鍔がフックとなっていたりするので、相手の剣を受け止めると動けなくなる。片手に短剣の二刀流の利点は間合いが長短二つあることだ。特に突きは離れた間合いから両者は急速に接近するので一撃目が失敗しはじかれても 次は[[ダガー]]で脇腹をさすことができる。 [[ルネサンス|ルネッサンス]]期の[[イタリア]]では[[フェンシング]]の技術として、利き手で[[レイピア]]、逆の手で[[マインゴーシュ|短剣]]を扱う技術があったが、防御専門であり用途は盾に近い。 == 中国 == [[中国剣|中国の剣術]]では[[双剣]]や[[双刀]]、東南アジアでは[[シラット]]や[[エスクリマ]]、[[クラビクラボーン]]などの武術で二刀流(東南アジアや中国では、短棒二本や短剣二本や長短の剣など二刀流のバリエーションが多い)が行われ、日本とは違い比較的一般的であった。 == 野球における二刀流 == [[プロ野球]]において、投手と野手を兼任する選手も二刀流と呼ばれる。[[日本野球連盟 (プロ野球)|日本プロ野球]]黎明期の1リーグ時代は兼任した選手が多くいたが、近年はほとんど存在せず、21世紀以降に[[日本野球機構|日本プロ野球]]の一軍やアメリカ[[メジャーリーグベースボール|メジャーリーグ]]で投手と野手の二刀流で公式戦出場を果たしたのは{{by|2003年}}から{{by|2004年}}の[[ブルックス・キーシュニック]]と、{{by|2013年}}からの[[大谷翔平]]のみである。特に大谷の挑戦は日本で話題を呼び、「二刀流」が同年の「ユーキャン新語・流行語大賞」の候補50語にも選出された<ref>{{Cite news |title=大谷の“二刀流”流行語大賞候補 |url=http://www.daily.co.jp/baseball/2013/11/21/0006513655.shtml |newspaper=デイリースポーツ |date=2013-11-21 }}</ref>。 また、野球以外の競技でもプレーする[[マルチアスリート]]も日本では二刀流と呼ばれる<ref>{{Cite news |title=ヤンキース 練習試合でハイズマン賞“二刀流”QBと対戦 |url=http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2014/02/26/kiji/K20140226007665820.html |newspaper=スポーツニッポン |date=2014-02-26 }}</ref>。中でも[[ボー・ジャクソン]]は[[NFL]][[プロボウル]]と[[メジャーリーグベースボール|MLB]][[MLBオールスターゲーム|オールスターゲーム]]に出場、[[ディオン・サンダース]]はNFL[[スーパーボウル]]とMLB[[ワールドシリーズ]]に出場、[[ジーン・コンリー]]は[[NBA]][[NBAファイナル|ファイナル]]とMLBワールドシリーズに出場し、複数のトッププロリーグで活躍を見せた。 {{Seealso|メジャーリーグベースボールとナショナルフットボールリーグの両方の試合に出場した選手の一覧}} {{Seealso|メジャーリーグベースボールとナショナルバスケットボールアソシエーションの両方の試合に出場した選手の一覧}} その他、全く違う投球フォームを二種類持つ選手を二刀流をもじって二投流と呼ばれたこともある<ref>{{Cite news |title=西武・牧田“二投流”失敗、ファン気づかず/球宴 |url=http://www.sanspo.com/baseball/news/20130721/lio13072105020000-n1.html |newspaper=サンケイスポーツ |date=2013-07-21 }}</ref>。 === 投手と野手の二刀流を経験した主な選手 === ==== 日本プロ野球 ==== * [[景浦將]] * [[服部受弘]] * [[西沢道夫]] * [[藤本英雄]] * [[野口二郎]] * [[呉昌征]] * [[ヴィクトル・スタルヒン]] * [[川上哲治]] * [[別所毅彦]] * [[藤村富美男]] * [[関根潤三]] * [[永淵洋三]] * [[新庄剛志]](オープン戦のみ) * [[フェリックス・ペルドモ]] * [[大谷翔平]] ==== メジャーリーグベースボール ==== * [[モンテ・ウォード]] * [[ティップ・オニール (野球)|ティップ・オニール]] * [[ベーブ・ルース]] * [[ブルックス・キーシュニック]] * [[ケイシー・ケリー]] ==== ニグロリーグ ==== * [[ブレット・ジョー・ローガン|ブレット・ローガン]] * [[ホセ・メンデス]] * [[マーティン・ディーゴ]] * [[テッド・ラドクリフ]] == その他の二刀流 == *[[西部劇]]等で、同時に二丁の拳銃を扱うことは、「[[二丁拳銃]]」と呼ばれる。 *俗語、隠語として、[[両性愛]]者(主に男性)を二刀流と表現する場合もある。両刀使いとも表す。 *酒と甘味の両方を好む人のことを指す。 *[[ボクシング]]において、右・左両方の構えで戦える選手、すなわちスイッチヒッターのことを指す。フィリピン系アメリカ人の世界チャンピオン[[ノニト・ドネア]]は宮本武蔵を敬愛し、二刀流として活躍している<ref>{{Cite news |title=二刀流・ドネア「勝って武蔵になる」…世界Sバンタム級王座統一戦 |newspaper=スポーツ報知 |date=2012-10-13 }}</ref>。 *前出の大谷の影響もあり、二つの職業やスポーツなどを兼ねるという意味合いでも使用されるようになった。 == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} {{Reflist}} == 関連項目 == {{Wiktionary|二刀流}} * [[五行の構え]] * [[マインゴーシュ]] * [[ソードブレイカー]] == 外部リンク == *[http://www1.ocn.ne.jp/~masaki-o/sotsuron.html 「剣道の二刀流に関する史的研究」] {{DEFAULTSORT:にとうりゆう}} [[Category:剣術]] [[Category:剣道]] [[Category:名数2|とうりゆう]]
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