中村勘三郎 (18代目)のソースを表示

{{歌舞伎役者
| 芸名 = 十八代目 中村 勘三郎
| ふりがな = じゅうはちだいめ なかむら かんざぶろう
| 画像ファイル = Nakamura_Kanzaburo_XVIII.jpg
| 画像サイズ = 
| 画像コメント = 
| 屋号 = [[中村屋 (歌舞伎)|中村屋]]
| 定紋 = 角切銀杏　[[File:Sumikiri Ichō inverted.png|50px]]
| 生年 = 1955
| 生月 = 5
| 生日 = 30
| 没年 = 2012
| 没月 = 12
| 没日 = 5
| 本名 = 波野哲明
| 襲名歴 = 1. 五代目中村勘九郎<br />2. '''十八代目中村勘三郎'''
| 俳名 = 
| 別名 = 藤間勘暢
| 出身地 = [[東京都]]
| 父 = [[中村勘三郎 (17代目)|十七代目中村勘三郎]]
| 母 = 波野久枝{{smaller|（[[尾上菊五郎 (6代目)|六代目菊五郎]]の娘）}}
| 兄弟 = 長姉：[[波乃久里子]]<br/>次姉：澤村千代枝（[[澤村藤十郎 (2代目)|二代目澤村藤十郎]]の妻）
| 妻 = 波野好江{{smaller|（[[中村芝翫 (7代目)|七代目芝翫]]の娘）}}
| 子 = [[中村勘九郎 (6代目)|六代目中村勘九郎]]<br />[[中村七之助 (2代目)|二代目中村七之助]]
| 当たり役 = 『春興鏡獅子』の獅子の精<br />『梅雨小袖昔八丈<small>（髪結新三）</small>』の髪結新三<br />『[[鰯売恋曳網]]』の猿源氏<br />『[[隅田川続俤]]』の法界坊
}}
[[File:Tokyo Kabuki-za-Theatre 1831.jpg|right|thumb|262px||襲名披露興行中の歌舞伎座正面]]
'''十八代目 中村 勘三郎'''（じゅうはちだいめ なかむら かんざぶろう、[[1955年]]（昭和30年）[[5月30日]] - [[2012年]]（平成24年）[[12月5日]]）は、[[歌舞伎]]役者、[[俳優]]。本名は'''波野 哲明'''（なみの のりあき）。[[屋号]]は[[中村屋 (歌舞伎)|中村屋]]。[[定紋]]は[[:File:Sumikiri Ichō inverted.jpg|角切銀杏]]、替紋は[[:File:Maru-ni Mai-zuru.jpg|丸に舞鶴]]。舞踊名に'''藤間勘暢'''（ふじま かんちょう）がある。

子役時代から46年間名乗った前名、'''五代目 中村 勘九郎'''（ごだいめ なかむら かんくろう）としても知られた。愛称は本名からきた「のりちゃん」。

所属事務所は[http://www.fernwood.jp/　ファーンウッド]。

== 人物 ==
歌舞伎役者としては[[江戸]]の[[世話物]]から[[関西歌舞伎|上方狂言]]、[[時代物]]、[[新歌舞伎]]から[[新作歌舞伎|新作]]など、幅広いジャンルの役柄に挑み続けたことで知られた。[[コクーン歌舞伎]]や[[平成中村座]]を立ち上げ、[[渡辺えり]]や[[野田秀樹]]、[[串田和美]]などといった現代劇の劇作家、演出家らと組んで、古典歌舞伎の新解釈版や新作歌舞伎の上演に取り組んだり、地方巡業や海外公演も精力的に行うなど、その演劇活動は常に進取的であった。

また現代劇にも積極的に出演し、特に長姉・[[波乃久里子]]や[[藤山直美]]・[[柄本明]]らと組んで出演した『浅草パラダイス』は長期にわたる人気演目となった。2006年（平成18年）には同じ顔合わせで『ヨイショ!の神様』にも出演している。

父は[[中村勘三郎 (17代目)|十七代目中村勘三郎]]、母方の祖父は[[尾上菊五郎 (6代目)|六代目尾上菊五郎]]で、長男は[[中村勘九郎 (6代目)|六代目中村勘九郎]]、次男は[[中村七之助 (2代目)|二代目中村七之助]]。妻・好江は[[中村芝翫 (7代目)|七代目中村芝翫]]の次女で、[[日本舞踊]][[中村流]]の[[中村梅彌 (2代目)|二代目中村梅彌]]は義姉、[[中村福助 (9代目)|九代目中村福助]]、[[中村橋之助 (3代目)|三代目中村橋之助]]は義弟にあたる。また、次姉・千代枝の夫は[[澤村藤十郎 (2代目)|二代目澤村藤十郎]]で義兄にあたる。

また同世代の歌舞伎役者とも交流が広く、自著でも名前を挙げ、特に懇意にしている役者としては[[坂東三津五郎 (10代目)|十代目坂東三津五郎]]、[[坂東彌十郎]]らがおり、コクーン歌舞伎や平成中村座公演など自身の公演の脇役としても数多く起用するなど、その信頼は厚かった。

2013年4月には新生・[[歌舞伎座]]こけら落としを控え、今後の歌舞伎界の牽引役の一人と目されてただけに、亨年57という早すぎる死は梨園にとどまらず多方面から大変惜しまれた名優でもあった。

== 年譜 ==
* 1955年（昭和30年）5月30日、[[東京都]]に生まれる。[[中村勘三郎 (17代目)|十七代目中村勘三郎]]の長男。姉は[[新派]][[女優]]の[[波乃久里子]]。
* 1959年（昭和34年）4月、[[歌舞伎座]]『昔噺桃太郎』の[[桃太郎]]で五代目[[中村勘九郎]]を襲名して初舞台を踏む。
** 以後、舞台、映画、テレビ・ラジオで子役として活躍。その天真爛漫で、有名俳優との共演にも物怖じひとつしない、のびのびとした演技は「天才少年」と称され、父や祖父の芸を受け継ぐ、歌舞伎界のホープとして期待された<ref name="あの人に会いたい">{{Cite web |url=http://www.nhk.or.jp/archives/anohito/past/2013/373.html|title=あの人にあいたい File No.373 十八代目 中村勘三郎|publisher=[[NHKアーカイブス]] |date=|archiveurl=http://archive.is/bCv5C|archivedate=2013-11-28|accessdate=2013-11-28}}</ref>。[[思春期]]を迎えて以降も、父・十七代目勘三郎からの厳しい指導の傍ら、[[ミュージカル]]など、様々な分野の活動に貪欲に挑み、演技力に磨きをかけていく。その後も貪欲に学び、勇壮な立役から女方まで幅広い役柄を器用に演じ、当代随一の人気俳優となっていった<ref name="あの人に会いたい"/>。「元禄忠臣蔵」や「髪結新三」、そして「鏡獅子」などの舞台は特に高い評価を得た<ref name="あの人に会いたい"/>。
* 1980年（昭和55年）11月27日、[[中村芝翫 (7代目)|七代目中村芝翫]]の次女・好江と結婚式を執り行う。
* 1990年（平成2年）8月休演が通例となっていた歌舞伎座で「[[納涼]]歌舞伎」を初上演する。
* 1994年（平成6年）5月[[シアターコクーン]]で「[[コクーン歌舞伎]]」を初上演する。
* 2001年（平成13年）8月、野田秀樹脚本・演出による新作歌舞伎『野田版 研辰の討たれ』を歌舞伎座で上演する。大評判となり、第1回朝日舞台芸術賞グランプリを受賞して、勘九郎個人も舞台芸術賞（コクーン歌舞伎公演、平成中村座公演等の成果と併せて）を受賞する。
* 2004年（平成16年）
** 7月、[[ニューヨーク市]][[リンカーンセンター]]内に、平成中村座を設営して『[[夏祭浪花鑑]]』を上演。演出に串田和美を迎え、幕切れでは花道から続々と出てくる[[目明かし]]の代わりにニューヨーク市警の警官たちを舞台奥からパトカーで登場させ、団七・徳兵衛にピストルの銃口を一斉に向けて「フリーズ！」と叫ばせ、観客を驚かせた。[[ニューヨークタイムズ]]紙は「（当時上映中の）大作映画よりはるかに刺激的で面白い」と絶賛した。
** 12月、歌舞伎座上演の[[渡辺えり|渡辺えり子]]脚本・演出による『苦労納御礼・今昔桃太郎』<small>（くろうの かいあり かんしゃ かんしゃ・いまはむかし ももたろう）</small>の桃太郎で五代目勘九郎としての舞台納め。初舞台作品を洒落のめした舞踊劇。
* 2005年（平成17年）3月3日、歌舞伎座『鬼一法眼三略巻』「一條大蔵譚」の[[一条長成|一條大蔵卿]]、『近江源氏先陣館』「盛綱陣屋」の[[佐々木盛綱]]ほかで十八代目[[中村勘三郎]]を襲名。以後5月まで3ヵ月間にわたる襲名興行は[[市川團十郎 (12代目)|十二代目市川團十郎]]以来の事。
* 2006年（平成18年）、前年の定期公演主体の襲名披露を終え、この年は巡業公演で各地を襲名披露に訪れる。愛媛県の[[内子座]]、岐阜県の数箇所など、昔ながらの芝居小屋を活用。名古屋では、[[名古屋平成中村座]]も開設。歳末に京都[[南座]]顔見世興行<!--（前年は坂田藤十郎襲名が行われていた）-->で一連の襲名興行を打上げる。
* 2007年（平成19年）7月、平成中村座ニューヨーク公演。今回はリンカーンセンターの[[エイヴリー・フィッシャー・ホール]]の内装を芝居小屋風にして上演。演出は再び串田和美で、『[[隅田川続俤]]』（法界坊）を[[科白]]の一部を英語で廻したり、花道は設けずに既存の通路のそこかしこを駆使した工夫を凝らした演出が好評だった。
* 2010年（平成22年）暮れに[[難聴|特発性両側性感音難聴]]を発症して漸く休養<ref>{{Cite news|title=勘三郎は特発性難聴!原因不明の特定疾患|url=http://www.daily.co.jp/gossip/article/2011/02/08/0003791670.shtml|newspaper=[[デイリースポーツ|デイリースポーツOnline]] |date=2011-02-08 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20110209033746/http://www.daily.co.jp/gossip/article/2011/02/08/0003791670.shtml |archivedate=2011-02-09|accessdate=2011-02-09}}</ref>、2011年7月24日に[[長野県]][[松本市]]の[[まつもと市民芸術館]]での特別公演で舞台に復帰<ref>{{Cite news|title=中村勘三郎　約8か月ぶり舞台復帰…会場総立ちに号泣|url=http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2011/07/24/kiji/K20110724001268390.html|newspaper=[[スポーツニッポン|Sponichi Annex]] |date=2011-07-24 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20130513054545/http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2011/07/24/kiji/K20110724001268390.html |archivedate=2013-05-13|accessdate=2013-05-13}}</ref>。
* 2011年（平成23年）11月から2012年（平成24年）5月にかけ、自身の長男・[[中村勘九郎 (6代目)|中村勘太郎]]の六代目勘九郎襲名披露舞台（3月）を含む平成中村座ロングラン公演を行う。
* 2012年（平成24年）
** 5月30日、57回目の誕生日を迎え、翌31日に平成中村座ロングラン公演千秋楽。長期公演を無事成功させ、その後に受けた健康診断で、初期の[[食道癌]]に罹患していることが判明したため、6月18日、年内の演劇活動を停止し療養に専念することを発表した<ref>{{Cite news|title=中村勘三郎　食道がん告白「私自身も大変に驚いちゃいました」|url=http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2012/06/18/kiji/K20120618003494270.html|newspaper=Sponichi Annex |date=2012-06-18 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20131027154932/http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2012/06/18/kiji/K20120618003494270.html |archivedate=2013-10-27|accessdate=2013-10-27}}</ref>。
** ガン公表後の7月18日に[[長野県]][[松本市]]の[[まつもと市民芸術館]]での『平成中村座 信州まつもと大歌舞伎』の『天日坊』千秋楽で<!--[[沢村國久]]の代わりに「源頼朝の幻影」役 → 出典無し-->木曽義仲の役でサプライズ出演<ref>{{Cite news|title=盟友・串田「あまりに大きすぎた人」|url=http://www.daily.co.jp/gossip/2012/12/06/0005578970.shtml|newspaper=デイリースポーツOnline|date=2012-12-06|archiveurl=https://web.archive.org/web/20121206030115/http://daily.co.jp/gossip/2012/12/06/0005578970.shtml|archivedate=2012-12-06|accessdate=2012-12-06}}</ref>、そのカーテンコールで舞台衣装姿のまま登場し、観客の声援に応えて「必ずや松本（の舞台）に帰って来てみせます」と挨拶。これが最後の舞台出演であり、かつ公の場での最後の姿となった<ref>{{Cite news|title=中村勘三郎さん死去:7月の松本「大歌舞伎」であいさつ|url=http://mainichi.jp/select/news/20121205k0000e040202000c.html|newspaper=[[毎日新聞|毎日jp]] |date=2012-12-05 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20121208020238/http://mainichi.jp/select/news/20121205k0000e040202000c.html |archivedate=2012-12-08|accessdate=2012-12-08}}</ref>。手術は[[桑田佳祐]]と同じ執刀医により行われ<ref>{{Cite news|title=食道がん公表の中村勘三郎　桑田佳祐の執刀医にかかり手術へ|url=http://www.news-postseven.com/archives/20120621_122557.html|newspaper=NEWSポストセブン |date=2012-06-21 |archiveurl= https://web.archive.org/web/20130705163622/http://www.news-postseven.com/archives/20120621_122557.html|archivedate=2013-07-05|accessdate=2013-07-05}}</ref>、7月27日に食道がん摘出手術を行う<ref>{{Cite news|title=中村勘三郎さん、57歳早すぎる死　歌舞伎界の革命児、道半ば|url=http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20121205-OHT1T00263.htm|newspaper=[[スポーツ報知]] |date=2012-12-05 |archiveurl=http://archive.is/ICsaE |archivedate=2013-05-01|accessdate=2013-05-01}}</ref>、一時は病棟内を歩行できるまでに回復した<ref>{{Cite news|title=中村勘三郎さん死去:「癌晴ってまいりました」　闘病支えた家族も無念|url=http://mainichi.jp/sponichi/news/20121206spn00m200022000c.html|newspaper=毎日jp|date=2012-12-06|archiveurl=https://web.archive.org/web/20130109150839/http://mainichi.jp/sponichi/news/20121206spn00m200022000c.html|archivedate=2013-01-09|accessdate=2013-01-09}}</ref>。
** 11月13日、快方に向かっていたが、9月に入り、肺疾患が見つかったことが松竹・所属事務所ファーンウッドの連名で発表<ref>{{Cite news|title=中村勘三郎、肺に疾患見つかり復帰延期 7月、食道がん手術も「転移ではない|url=http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20121114-OHT1T00016.htm|newspaper=スポーツ報知 |date=2012-11-14 |archiveurl=http://archive.is/YoxkE |archivedate=2013-05-01|accessdate=2013-05-01}}</ref>。<ref group="注">この肺疾患の直接の原因は誤嚥性肺炎を起こしたことによるものであることが判明している。[http://snn.getnews.jp/archives/208196 中村勘三郎さんの妻　毎晩握って寝た夫の手の思い出を告白] 女性セブン2013年12月19日号（Social News Network）</ref>翌14日には、肺疾患が癌の転移ではなく、抗がん剤治療などに伴う免疫力低下の影響から[[ウイルス]]に感染、[[肺炎]]を発症したこと、さらに、その悪化により[[急性呼吸窮迫症候群]]から[[肺水腫]]を発症し、人工肺および[[人工呼吸器]]を使用しているなど、詳細な病状とともに、重篤な状態であることが報道された<ref>{{Cite news|title=肺疾患の中村勘三郎、9月に転院して人工肺を使用|url=http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/121115/ent12111509130006-n1.htm|newspaper=msn産経ニュース|date=2012-11-15|archiveurl=http://archive.is/NKU2M|archivedate=2013-01-04|accessdate=2013-01-04}}</ref>。
** 12月5日午前2時33分、急性呼吸窮迫症候群のため、東京都[[文京区]]の[[日本医科大学付属病院]]で死去。{{没年齢|1955|5|30|2012|12|5}} <ref name="yomiuri20121205">{{Cite news|title=歌舞伎俳優の中村勘三郎さん死去…57歳|url=http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20121205-OYT1T00259.htm|newspaper=[[読売新聞|YOMIURI ONLINE]]|date=2012-12-05|archiveurl=https://web.archive.org/web/20121206230021/http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20121205-OYT1T00259.htm?|archivedate=2012-12-06|accessdate=2012-12-06}}</ref>。最期は家族の他、親交の深かった女優の[[大竹しのぶ]]・[[演出家]]の[[野田秀樹]]・[[野球評論家]]の[[江川卓 (野球)|江川卓]]が看取った<ref>{{Cite news|title=大竹しのぶ最期みとる「愛を持った人」|url=http://www.nikkansports.com/entertainment/news/f-et-tp0-20121205-1055961.html|newspaper=[[日刊スポーツ|nikkansports.com]]|date=2012-12-05|archiveurl=http://archive.is/UnL9j|archivedate=2013-04-27|accessdate=2013-04-27}}</ref>。
** 12月10日、都内文京区の自宅で通夜が営まれた。あくまで「近親者だけの密葬」とされていたが、[[長嶋茂雄]]、[[宮沢りえ]]、[[山田洋次]]、七之助の高校時代の同級生だった[[嵐 (グループ)|嵐]]の[[松本潤]]ら、各界から約700名が弔問、改めてその人柄と広い交友関係が偲ばれた。また、一時は自宅前から約80メートルの長い列ができるほどだった<ref>{{Cite news|title=中村勘三郎さん通夜　宮沢りえも弔問|url=http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20121211-1058221.html|newspaper=nikkansports.com|date=2012-12-11|archiveurl=http://archive.is/BFqwd|archivedate=2014-03-19|accessdate=2014-03-19}}</ref>。
** 翌11日、告別式・葬儀が営まれ、この時も約500名を数える関係者が参列、その早過ぎる別れを惜しんだ。棺には歌舞伎の「船弁慶」の前半部で着用される[[静御前]]の衣装が掛けられ、中には[[2013年]]4月開場予定の新しい[[歌舞伎座]]の完成予想図や好江夫人との写真が納められた。[[法名 (浄土真宗)|法名]]は演劇の「演」の字を取って「'''演暢院釋明鏡大居士'''（えんちょういんしゃくみょうきょうだいこじ）」とされた<ref>{{Cite news|title=勘三郎さん葬儀　ひつぎに歌舞伎座完成図|url=http://www.nikkansports.com/entertainment/news/f-et-tp0-20121211-1058393.html|newspaper=nikkansports.com|date=2012-12-11|archiveurl=http://archive.is/KL2P9|archivedate=2013-04-27|accessdate=2013-04-27}}</ref>。通夜、告別式、葬儀は中村屋代々の[[菩提寺]]である[[台東区]][[竜泉 (台東区)|竜泉]]の[[西徳寺]]（[[真宗佛光寺派]]）の僧侶が務めた<ref name = "chunichi">{{Cite news|title=勘三郎さん通夜に700人参列|url=http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/entertainment/news/CK2012121102000134.html|newspaper=[[中日スポーツ]]|date=2012-12-11|archiveurl=https://web.archive.org/web/20121214052020/http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/entertainment/news/CK2012121102000134.html|archivedate=2012-12-14|accessdate=2012-12-14}}</ref>。
** [[12月12日]]、生前最後の舞台の地であった長野県松本市が『松本市民に伝統芸能を認識させ、市の芸術文化発展に寄与した』ことを理由に、『中村勘三郎さんを名誉市民に推戴する』議案をこの日、松本市議会に提出。当日の議会での可決を経て没日の12月5日付にて名誉市民称号を追贈した<ref name="matsumoto">{{Cite web |url=http://www.city.matsumoto.nagano.jp/miryoku/syasin/2012/20121201.html|title=2012年12月　中村勘三郎さんを松本市名誉市民に推戴|publisher=松本市公式ホームページ くるくるねっとまつもと |date=2012-12-27|archiveurl=https://web.archive.org/web/20130610062343/http://www.city.matsumoto.nagano.jp/miryoku/syasin/2012/20121201.html|archivedate=2013-06-10|accessdate=2013-06-10}}</ref><ref>{{Cite news|title=中村勘三郎さん、松本市の名誉市民に　「歌舞伎定着させた」 |url=http://www.shinmai.co.jp/news/20121213/KT121212FTI090009000.php|newspaper=[[信濃毎日新聞|信毎web]]|date=2012-12-13|archiveurl=https://web.archive.org/web/20121218060530/http://www.shinmai.co.jp/news/20121213/KT121212FTI090009000.php|archivedate=2012-12-18|accessdate=2012-12-18}}</ref>。
**12月27日、前日には6代目勘九郎と七之助が南座公演千秋楽を盛況のうちに閉幕させた、この日の正午、都内[[中央区 (東京都)|中央区]]：[[築地本願寺]]にて本葬が営まれ、多くの芸能関係者や一般の弔問客など1万2000人が訪れた。当日、遺骨の乗せた車は午前9時に自宅を出発、平成中村座の跡地である[[隅田公園]]・山谷堀広場を皮切りに、[[新橋演舞場]]、[[歌舞伎座]]など、故人ゆかりの場所を回った後に築地本願寺に到着した。隅田公園には700人以上、歌舞伎座には200人のファンが集まった。特に隅田公園では、「あやめ連」が賑やかな[[祭囃子]]を披露、勘三郎の遺骨を胸に抱いた勘九郎と七之助、好江未亡人や勘九郎夫人の[[前田愛 (女優)|前田愛]]らが見守る中、18代目勘三郎、6代目勘九郎襲名披露の際に使用されたゆかりの[[神輿]]が、平成中村座の従業員や[[浅草寺|浅草仲見世商店街]]の人々によって担がれ、祭り好きだった故人を粋に送り出した。葬儀では初舞台の『昔噺桃太郎』から2012年5月、平成中村座で上演された『[[神明恵和合取組|め組の喧嘩]]』までの当たり役の数々とプライベート映像を交えた約15分の特別映像が流され、大竹しのぶ、野田秀樹、坂東三津五郎らが弔辞を読んだ。また、一般焼香は1万人を超え、2キロにも及ぶ長い列を作った<ref>{{Cite news|title=中村勘三郎さん:築地本願寺で本葬　1万2000人が弔問に訪れる|url=http://mainichi.jp/mantan/news/20121227dyo00m200002000c.html|newspaper=毎日jp|date=2012-12-27|archiveurl=https://web.archive.org/web/20130520082048/http://mainichi.jp/mantan/news/20121227dyo00m200002000c.html|archivedate=2013-05-20|accessdate=2013-05-20}}</ref><ref>{{Cite news|title=勘三郎さん、みこしとはやしで天国へ(1/2ページ)|url=http://www.sanspo.com/geino/news/20121228/oth12122805050016-n1.html|newspaper=[[サンケイスポーツ|SANSPO.COM]]|date=2012-12-28|archiveurl=https://web.archive.org/web/20130107034607/http://www.sanspo.com/geino/news/20121228/oth12122805050016-n1.html|archivedate=2013-01-07|accessdate=2013-01-07}}</ref>。
* 2013年（平成25年）
** 10月27日、中村勘三郎事務所（ファーンウッド）主催で東京・築地本願寺にて一周忌追善となる『十八世 中村勘三郎一周忌メモリアルイベント』が執り行われ、人間・中村勘三郎の姿を捉えた映像を集め、ドキュメンタリーとして編集・製作した『映画 中村勘三郎』も同日公開された<ref>{{Cite web |url=http://www.fernwood.jp/event.html|title=十八世　中村勘三郎　一周忌メモリアルイベント・『映画　中村勘三郎』上映会|publisher=株式会社ファーンウッド |date=2013-09-27|archiveurl=https://web.archive.org/web/20131002121520/http://www.fernwood.jp/event.html|archivedate=2013-10-02|accessdate=2013-10-02}}</ref>。
** 11月27日、18世中村勘三郎・好江夫妻の33回目の結婚記念日でもあったこの日に、西徳寺に於いて18世勘三郎の一周忌追善法要と納骨式が執り行われた<ref>{{Cite news|title=中村勘三郎さんの一周忌法要と納骨式　勘九郎ら150人しのぶ|url=http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20131127-OHT1T00074.htm|newspaper=スポーツ報知|date=2013-11-27|archiveurl=http://archive.is/ZdSqf#selection-567.0-567.29|archivedate=2013-11-27|accessdate=2013-11-27}}</ref>。

== 賞詞・栄典 ==
* 1989年（平成元年）[[芸術祭賞]]、都民文化栄誉章
* 1990年（平成2年）第9回[[真山青果|眞山青果賞]]大賞
* 1994年（平成6年）第2回[[読売演劇大賞]]最優秀男優賞
* 1998年（平成10年）第18回眞山青果賞大賞
* 1999年（平成11年）[[日本芸術院賞]]
* 2000年（平成12年）第16回[[浅草芸能大賞]]
* 2001年（平成13年）第9回[[スポーツニッポン|スポニチ]]文化芸術大賞グランプリ
* 2002年（平成14年）第23回[[松尾芸能賞]]大賞、第39回[[ゴールデン・アロー賞]]演劇賞および大賞、第1回朝日舞台芸術賞
* 2004年（平成16年）第52回[[菊池寛賞]]
* 2008年（平成20年）11月[[紫綬褒章]]
* 2009年（平成21年）第44回長谷川伸賞
* 2010年（平成22年）[[ジョン・F・ケネディ・センター]]芸術金賞
* 2012年（平成24年）
** [[長野県]][[松本市]][[名誉市民]]（没後追贈）<ref name="matsumoto"/>
** [[旭日中綬章]]（没後追贈）<ref>{{Cite news|title=故中村勘三郎氏に旭日中綬章贈呈決定|url=http://www.sanspo.com/geino/news/20121222/oth12122205010003-n1.html|newspaper=SANSPO.COM|date=2012-12-22|archiveurl=https://web.archive.org/web/20130106163418/http://www.sanspo.com/geino/news/20121222/oth12122205010003-n1.html|archivedate=2013-01-06|accessdate=2013-01-06}}</ref>
* 2013年（平成25年） {{仮リンク|シビウ国際演劇祭|en|Festivalul International de Teatru de la Sibiu}} ウォーク・オブ・フェイム受賞（没後追贈）<ref>{{Cite news|title=中村勘三郎さんにルーマニア演劇賞…08年に「夏祭浪花鑑」上演|url=http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20130617-OHT1T00023.htm|newspaper=スポーツ報知|date=2013-06-17|archiveurl=http://archive.is/vCl8g|archivedate=2013-06-25|accessdate=2013-06-25}}</ref>

== エピソード ==
{{出典の明記|section=1|date=2007年5月|ソートキー=人2012年没}}
* 子役時代からヤンチャぶりは知られ、出演した映画から「ベビーギャング」と呼ばれたこともある。
* 非常に多趣味で知られていた。幼少期からの[[野球]]好きで、大の[[長嶋茂雄]]ファン。また[[メジャーリーグ]]通でもあり、[[アリゾナ州|アリゾナ]]に別荘を所有していることから、[[アリゾナ・ダイヤモンドバックス]]のファンだった。また、[[ゴルフ]]や[[ボウリング]]も得意としており、ボウリングはマイボールを持っていたほどであった<ref>{{Cite web|url=http://yaplog.jp/sakuraya2006/archive/501|title=七之助さん　「はなまる」ゲスト|publisher=優雅な修行日記|date=2008-01-08|accessdate=2014-03-20}} 2007年12月18日の[[はなまるマーケット]]に出演した息子・七之助の証言</ref>。歌舞伎以外のジャンルにも精通し、行動派としても知られていた。
* 幼い頃は『[[頓馬天狗]]』の[[大村崑]]が大好きで、その事は当時の「明星」に紹介された。後に舞台で共演を果たした。
* 6&#x301C;7歳の時に[[三木のり平]]（当時37歳）と共にラジオ番組のパーソナリティとしてレギュラー番組『勘九郎・のり平の大人の幼稚園』（1961年、[[ニッポン放送]]）、『お早う僕勘九郎』（1962年、同）を持っていたことがある<ref>{{Cite news|title=大竹しのぶ、オールナイトニッポンで思い出語った…勘三郎さん死去から一夜明け|url=http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20121206-OHT1T00266.htm|newspaper=|date=2012-12-07|archiveurl=http://archive.is/QxMSw|archivedate=2013-05-01|accessdate=2013-05-01}}</ref>。
* [[俳優]]の[[三波豊和]]は[[暁星小学校]]時代からの親友であり、小学校の6年間ずっとクラスメイトであった。2人は互いの家に遊びに行くほど仲が良く、豊和の父である[[三波春夫]]からも大変可愛がられていたという<ref>{{Cite web|url=http://toyokazu.cocolog-nifty.com/blog/cat6636640/|title=波野君が逝ってしまった…|publisher=三波豊和の『こんな話あんな話』|date=2012-12-05|accessdate=2012-12-05}}</ref>。
* 藤山直美との付き合いは、歌舞伎公演がほぼ[[松竹]]の独占的状況で行われている関係で、双方の親の代から誼を通じていたことによる（[[中村勘三郎 (17代目)|父親]]の項を参照）。歌舞伎以外の人脈もそこから派生して広がり、勘三郎自身が開拓したものも多かった。生前の交友は世代を問わず幅広く、[[宮藤官九郎]]、[[明石家さんま]]、[[佐藤浩市]]、[[立川談志]]、[[笑福亭鶴瓶]]と非常に仲が良かった。
* [[1999年]]、[[フジテレビジョン|フジテレビ系列]]「しのぶとえり子のふっふっふ」（MC・[[大竹しのぶ]]、[[渡辺えり|渡辺えり子]]）に出演。若かりし頃の話として、ミュージカル<ref>1977年[[日生劇場]]の8月公演、音楽劇「[[アルト・ハイデルベルク|若きハイデルベルヒ]]」。大竹は20歳、勘三郎（当時は勘九郎）は22歳だった。</ref>で共演した大竹しのぶを「大好きになっちゃって」と、本気で恋愛感情を抱いた事を語っており、成就する事は無かったものの、大竹もその思いには気づいていた旨を述べている。しかし決して暴露話にはならず、相手を立てながらオープンに、「微笑ましい思い出話」として語られている。これも勘三郎の人柄と話術の巧みさがあっての事であった。大竹は「（渡辺も含め）こうやって昔の話が出来る友達って、素敵ですよね。…青春ですよね。」とコメントしている。
* 大竹に恋心を抱いた当時、実は12歳年上の[[太地喜和子]]と交際していた。だが、執心するあまり太地との連絡をとることができず、大竹と「遊園地デート」を重ねた。しかし結局、大竹への恋心はミュージカルの役を通して「役柄の町娘に対して抱いた恋愛感情」であったことに気づき、公演終了と共に気持ちが冷めていったという。その後太地に連絡をとるが、時すでに遅く、見事にフラれてしまった、と述懐している。その後も女性関係に関する噂は後を絶たず、週刊誌上やマスコミを賑わした<ref>{{Cite web|url=http://www.news-postseven.com/archives/20121221_160996.html|title=中村勘三郎さん　大竹しのぶ好きになり太地喜和子さんと別離|publisher=NEWSポストセブン（[[小学館]]）|date=2012-12-21|accessdate=2013-04-23}}<br />{{Cite web|url=http://www.j-cast.com/tv/2012/12/13158104.html?p=all|title=元木昌彦の深読み週刊誌「勘三郎にメロメロになった女たち！宮沢りえ、石川さゆり、米倉涼子、椎名林檎、吉沢京子…」|publisher=J-CASTテレビウォッチ|date=2012-12-13|accessdate=2013-04-23}}</ref>。
* 明石家さんまが語ったところによると、女優の[[穂花]]のファンであったという。
* [[星野源]]のアルバム『[[Stranger (星野源のアルバム)|Stranger]]』に収録されている「化物」は、勘三郎へ宛てた曲だという<ref>{{Cite web |url=http://www.inlifeweb.com/reports/report_4067.html|title=男の履歴書　星野源編|publisher=インライフ|date=|archiveurl=https://web.archive.org/web/20140321100936/http://www.inlifeweb.com/reports/report_4067.html|archivedate=2014-03-21|accessdate=2014-03-21}}</ref>（二人は舞台での共演経験がある）。
* 舞台・ドラマの「[[忠臣蔵]]」で、今まで[[大石良金|大石主税]]・[[大石良雄|大石内蔵助]]・[[浅野長矩|浅野内匠頭]]を演じており「これで[[吉良義央|吉良上野介]]を演じたら、忠臣蔵[[グランドスラム]]になりますね（笑）」と、吉良役のオファーが来るのを楽しみにしていたという<ref>2012年12月5日日発行の[[東京スポーツ]]より</ref>。
* [[ファミリーコンピュータ]]版『[[ドラゴンクエストIII そして伝説へ…]]』を予約するほどのゲーム好きであった。この当時、芸能人で入手が厳しい発売日に購入していたために、ワイドショー<!--1988年2月10日からすぐの土曜日朝8時、東京放送局系列かフジTV系列しか憶えていません。-->にゲスト出演したほどで、「このソフトは子供専用ではなく、自分専用」と述べた。
* 2007年（平成19年）5月21日、[[東京国税局]]から2005年までの3年間で約7000万円の申告漏れを指摘されたと報じられた。このうち約2000万円は、架空の人件費を計上するなどの[[脱税|悪質な所得隠し]]として、[[附帯税#附帯税の種類|重加算税]]を含め約3000万円の[[追徴課税]]となった<ref>{{Cite news|title=中村勘三郎さんが謝罪会見　「申告漏れは事実」|url=http://www.asahi.com/culture/stage/kabuki/TKY200705280109.html|newspaper=[[朝日新聞|asahi.com]]|date=2007-05-28|archiveurl=https://web.archive.org/web/20070602060107/http://www.asahi.com/culture/stage/kabuki/TKY200705280109.html|archivedate=2007-06-02|accessdate=2014-03-21}}</ref>。報道当初は「7000万円もの申告漏れの事実はなく、隠蔽行為も行っていない」と主張、滞在していた米国から帰国した際にはレポーターに対し怒りを表していたが、5月28日一転して申告漏れを認め会見で謝罪した。しかし謝罪したものの非は自分ではなく会計担当者にあると主張し、「（担当者は）2歳のころからお世話になっている人だったが、怒りを感じる。辞めてもらう」と発言している。同時に、長男・勘太郎、二男・七之助、後援会「若鶴会」の代表も、総額で約1億3000万円の所得隠しを指摘された<ref>{{Cite news|title=中村勘三郎さん所得隠し、3年で2000万円　国税指摘|url=http://www.asahi.com/culture/stage/kabuki/TKY200705210135.html|newspaper=asahi.com|date=2007-5-27|archiveurl=https://web.archive.org/web/20070822125312/http://www.asahi.com/culture/stage/kabuki/TKY200705210135.html|archivedate=2007-08-22|accessdate=2007-08-22}}</ref>。
* 2009年（平成21年）10月28日に執り行われた長男：[[中村勘九郎 (6代目)|二代目勘太郎（現六代目勘九郎）]]と[[前田愛 (女優)|前田愛]]の結婚式並びに披露宴の際には、長男夫婦の晴れ姿を見て嬉しさの余りに酒を飲みすぎてしまい、予定していた記者会見をキャンセルした<ref>{{Cite news|title=勘三郎、息子の披露宴で泥酔 会見をキャンセル|url=http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/091029/tnr0910291041004-n1.htm|newspaper=msn産経ニュース |date=2009-10-29  |archiveurl=http://archive.is/m7Lsh |archivedate=2013-05-02|accessdate=2013-05-02|deadlinkdate=2014年3月}}</ref>。ちなみにこの結婚式の際に記念写真として撮影した[[モーニングコート|モーニング]]姿の一枚が、2012年12月11日の自身の密葬の際の遺影として採用された<ref>{{Cite news|title=勘三郎さん通夜に700人 遺影はタキシード姿|url=http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20121211-OHT1T00003.htm|newspaper=スポーツ報知 |date=2012-12-11  |archiveurl=http://archive.is/SMf3q |archivedate=2013-05-01|accessdate=2013-05-01}}</ref>（12月27日の本葬で採用された遺影はこの時のものではなく、[[2005年]][[1月29日]]の「十八代目中村勘三郎を祝う会」の折、[[篠山紀信]]によって撮影されたものである<ref>{{Cite news|title=勘三郎さん本葬　坂東三津五郎、大竹しのぶらが涙の弔辞|url=http://www.oricon.co.jp/news/entertainment/2020086/full/|newspaper=[[オリコン|ORICON STYLE]]|date=2012-12-27|archiveurl=https://web.archive.org/web/20121231190950/http://www.oricon.co.jp/news/entertainment/2020086/full/|archivedate=2012-12-31|accessdate=2012-12-31}}</ref>）。
* [[銀座]]の[[インド料理|インド料理店]]「ナイルレストラン」の常連でチキンマサラを絶賛し<ref>{{Cite web |url=http://www.ginzanet.com/ginzanettimes/pages/special1/index.php |title=マシュラン銀座の三ツ星店 / インド料理専門店 ナイルレストラン |publisher=Ginza Net Times |date= |accessdate=2014-05-29 }}</ref>、歌舞伎座出演中も出前をとって食べていた。その影響から歌舞伎座出演中の他の役者もナイルレストランの出前を取るようになり、楽屋から店内と同じ匂いが漂う有様になったこともあったという。勘三郎はオーナーの[[G. M. ナイル]]と懇意で、ナイルを通してインド旅行の手配をしていたが、急病のために旅行の夢は叶わなかった。

== 出演作品 ==
=== 歌舞伎 ===
* 『連獅子』<small>の狂言師後に親獅子の精</small>
* 『春興鏡獅子』<small>（しゅんきょう　かがみじし）</small>の獅子の精
* 『梅雨小袖昔八丈』<small>（つゆこそで　むかしはちじょう、通称：髪結新三 / かみゆいしんざ）</small>の髪結新三
* 『[[四谷怪談|東海道四谷怪談]]』の伊右衛門女房お岩、小仏小平、佐藤与茂七
* 『夏祭浪花鑑』<small>（なつまつり　なにわかがみ）</small>の團七九郎兵衛<small>（だんしち　くろべえ）</small>
* 『[[隅田川続俤]]』<small>（すみだがわ　ごにちのおもかげ、通称：法界坊 / ほうかいぼう）</small>の聖天町法界防<small>（しょうでんちょう　ほうかいぼう）</small>
* 『[[平家女護嶋]]・俊寛』<small>（へいけ　にょうごがしま・しゅんかん）</small>の[[俊寛僧都]]<small>（しゅんかん　そうず）</small>
* 『[[仮名手本忠臣蔵]]』の塩冶判官<small>（えんや　はんがん）</small>
* 『野田版研辰の討たれ』の守山辰次
* 『野田版鼠小僧』の棺桶屋三太<small>（かんおけや　さんた）</small>
* 『[[鰯売恋曳網]]』<small>（いわしうり　こいのひきあみ）</small>の猿源氏

=== その他の演劇 ===
* 『[[王様と私]]』（1967年） - [[ラーマ5世|チュラロンコーン王子]]
* 『[[アルト・ハイデルベルク|若きハイデルベルヒ]]』（1977年） - カール・ハインリッヒ　役。大竹しのぶとの初共演
* 『オセロ』（1988年） - イアーゴー 役
* 『浅草パラダイス』（1998年） - 卯之助 役
* 『ニンゲン御破産』（2003年） - 加瀬実之介 役
* 『ヨイショ!の神様』（2006年） - 桃川さの字 役
* 『寝坊な豆腐屋』（2007年） -  清一　役　<small>※ [[新橋演舞場]]10月公演 『錦秋演舞場祭り　中村勘三郎奮闘』として、昼の部は歌舞伎3演目。夜の部は『森光子・中村勘三郎特別公演』と銘打ち、森光子との初共演作が上演された。なお、姉役は実姉である[[波乃久里子]]が演じている。</small>
* 『表に出ろいっ!』（2010年） - 父 役

=== テレビドラマ ===
* [[大河ドラマ]]（[[日本放送協会|NHK]]）
** 『[[新・平家物語 (NHK大河ドラマ) |新・平家物語]]』（1972年） - [[平敦盛]] 役
** 『[[元禄太平記]]』（1975年） - [[大石良金|大石主税]] 役
** 『[[武田信玄 (NHK大河ドラマ) |武田信玄]]』（1988年） - [[今川義元]] 役
** 『[[元禄繚乱]]』（1999年） - [[大石良雄|大石内蔵助]]役、[[中村勘三郎|五代目中村勘三郎]] 役
** 『[[武蔵 MUSASHI]]』（2003年） - [[池田輝政]] 役
* [[白雪劇場]]『[[池田大助捕物日記]]』（1974年 - 1975年、[[関西テレビ放送|関西テレビ]]） - 池田大助　役
* 『[[道 (テレビドラマ)|道]]』（1978年 - 1979年、[[TBSテレビ|TBS]]） - 市郎　役
* 『[[幕末青春グラフィティ 福沢諭吉]]』（1985年、TBS） - [[福澤諭吉]] 役
* 『[[ばら色の人生 (テレビドラマ)|ばら色の人生]]』（1987年、NHK）
* [[新春ワイド時代劇|12時間超ワイドドラマ]]『[[大忠臣蔵 (1989年のテレビドラマ)|大忠臣蔵]]』（1989年、[[テレビ東京]]） - [[多門重共|多門伝八郎]] 役
* [[月曜ドラマスペシャル]]　春の時代劇特別企画　『袖ノ下捕物帳』（1991年、TBS） - 越生の猪之吉　役
* 新春時代劇スペシャル『森の石松 すし食いねェ!ご存じ暴れん坊一代』（1992年、[[フジテレビジョン|フジテレビ]]） - [[森の石松]] 役
* 12時間超ワイドドラマ『[[豊臣秀吉 天下を獲る!]]』（1995年、テレビ東京） - [[豊臣秀吉]] 役
* 12時間超ワイドドラマ『[[炎の奉行 大岡越前守]]』（1997年、テレビ東京） - [[浅野長矩|浅野内匠頭]] 役
* [[金曜エンタテイメント]]『天切り松 闇がたり』（2004年、関西テレビ） - 村田松蔵（天切り松） 役
* [[DRAMA COMPLEX]]『[[河井継之助 駆け抜けた蒼竜]]』（2005年、[[日本テレビ放送網|日本テレビ]]） - [[河井継之助]] 役

=== 映画 ===
* 『今日もまたかくてありなん』（1959年） - 佐藤一雄 役
* 『国定忠治』（1960年） - 勘太郎 役
* 『[[アッちゃんのベビーギャング]]』（1961年）- アッちゃん 役
* 『[[ベビーギャングとお姐ちゃん]]』（1961年）- アッちゃん 役
* 『[[風林火山 (映画)|風林火山]]』（1969年）- [[武田勝頼]] 役
* 『わが恋わが歌』（1969年） - 浩一（[[中村嘉葎雄]]）の少年時代 役
* 『[[戦争と人間 (映画)|戦争と人間]]・第一部』（1970年） - 伍代俊介 役
* 『[[幻の殺意]]』（1971年） - 田代稔 役
* 『友情』（1975年） - 三浦宏 役
* 『[[外科室#映画|外科室]]』（1992年） - 検校 役
* 『[[顔 (2000年の映画)|顔]]』（2000年） - 山本俊郎 役
* 『[[真夜中の弥次さん喜多さん]]』（2005年） - アーサー王 役
* 『[[この胸いっぱいの愛を]]』（2005年） - 花を愛する男 役
* 『[[やじきた道中 てれすこ]]』（2007年） - 弥次郎兵衛　役
* 『[[座頭市　THE LAST]]』（2010年） - 政吉 役

=== その他のテレビ番組 ===
* 『[[NHK紅白歌合戦]]』（[[日本放送協会|NHK]]） - 1989年・2004年・2007年は審査員、1999年は白組司会、2000年は応援ゲスト。[[第63回NHK紅白歌合戦|2012年]]も審査員として出演予定だったが、復帰が叶わず死去したため、長男の[[中村勘九郎 (6代目)|6代目勘九郎]]が代役を務めた。
* 『大当り 勘九郎劇場』（NHK）
* 『[[今宵はKANKURO]]』（[[MBSテレビ|毎日放送]]）
* 『[[クイズなっとく歴史館|おもしろ日本なっとく歴史館]]』（[[フジテレビジョン|フジテレビ]]）
* 『[[勘三郎が泣いた!勘太郎挙式&感動秘話〜さよなら歌舞伎座SP]]』（フジテレビ）
* 『激突ヒーロー列伝〜長嶋茂雄を超えるのは誰だ〜』（テレビ朝日）

=== ラジオ番組 ===
* 『勘九郎・のり平の大人の幼稚園』（[[ニッポン放送]]、1961年）
* 『お早う 僕 勘九郎』（ニッポン放送、1962年）

=== CM ===
* [[グラクソ・スミスクライン|SK&F]]（コンタック総合感冒薬、1987年）
* [[郵政省]] 学資保険（1989年）
* [[SMBC日興証券|日興證券]]
* [[黄桜酒造]] 山廃（1989年）
* [[日本たばこ産業|JT]] 峰
* [[サントリー]]
* [[東京三菱銀行]]
* [[イーオン]]　（2007年1月-）
* [[アサヒ飲料]]「[[若武者]]」『人力車篇』（2007年4月3日-）
* [[毛髪クリニックリーブ21]]（2012年3月23日-）

=== 著書 ===
*『勘九郎とはずがたり』（1991年4月25日、[[集英社]]）ISBN 4-08-772789-0
*『勘九郎芝居ばなし』共著：落合高仁、小田豊二（1992年8月5日、[[朝日新聞社]]）ISBN 4-02-256463-6
*『勘九郎ひとりがたり 中村屋歳時記』（1992年10月25日、集英社）ISBN 4-08-772878-1
*『中村屋三代記 小日向の家』（1995年1月30日、集英社）ISBN 4-08-774115-X
*『勘九郎ぶらり旅 因果はめぐる歌舞伎の不思議』（1999年3月30日、集英社）ISBN 4-08-775249-6
*『歌舞伎ッタ!』（1999年12月1日、[[アスペクト]]）ISBN 4-7572-0584-8
*『勘九郎日記「か」の字』（2004年11月10日、集英社）ISBN 4-08-775327-1
*『襲名十八代 これは勘三郎からの恋文である』（2005年5月20日、[[小学館]]）ISBN 4-09-387571-5

=== 写真集 ===
*『中村勘九郎 法界坊』撮影：[[荒木経惟]]（2000年11月10日、[[ホーム社]]）ISBN 4-8342-5207-8
*『十八代目中村勘三郎襲名記念写真集』撮影：[[篠山紀信]]（2005年8月1日、小学館）ISBN 4-09-681861-5
*『Mick Rock Meets Kanzaburo魂』撮影:ミックロック（2007年4月20日アシェット婦人画報社）ISBN 4-573-21004-2：限定4000部シリアルハンバー入り、ISBN 4-573-21003-5：通常版

== 注釈 ==
{{Reflist|group="注"}}

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist|2}}

== 外部リンク ==
* {{Official |www.fernwood.jp/ |中村勘三郎公式ページ}}
* [http://www.kabuki.ne.jp/meikandb/omoide/actor/55 歌舞伎俳優名鑑 想い出の名優篇 「中村勘三郎（十八代目）」]
* {{jmdb name |0273850 }}  - ※表記上は「中村勘九郎」
* {{allcinema name |127161 }}
* {{kinejun name |99263 }}
* <small>{{URL |movie.walkerplus.com/person/93646/ |十八代目中村勘三郎(ナカムラカンザブロウ,Kanzaburo Nakamura XVIII,五代目中村勘九郎)｜Movie Walker}}</small>
* {{imdb name |id=0620150 |name=中村勘三郎 }}

{{-}}
{{中村勘三郎}}
{{日本芸術院賞}}
{{NHK紅白歌合戦 白組司会}}
{{大河ドラマ主演俳優}}

{{デフォルトソート:なかむら かんさふろう18}}
[[Category:歌舞伎役者]]
[[Category:日本の子役]]
[[Category:日本の俳優]]
[[Category:日本の司会者]]
[[Category:日本の随筆家]]
[[Category:ラジオ番組のパーソナリティ・DJ]]
[[Category:紫綬褒章受章者]]
[[Category:菊池寛賞受賞者]]
[[Category:東京都出身の人物]]
[[Category:1955年生]]
[[Category:2012年没]]