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三銃士
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{{Otheruses|小説『三銃士』|映画やアニメ等の『三銃士』及び、その他の三銃士}} {{Portal|文学}} {{wikisourcelang|fr|Les Trois Mousquetaires|{{Lang|fr|''Les Trois Mousquetaires''}}}} 『'''三銃士'''』(さんじゅうし、{{Lang-fr-short|''Les Trois Mousquetaires''}})は、[[アレクサンドル・デュマ・ペール]]による小説。[[1844年]]に新聞『世紀』に連載された。 == 概要 == [[フランス]]の片田舎[[ガスコーニュ]]出身の若者[[ダルタニャン]]が、立身出世を夢見て、銃士になるべく都会[[パリ]]に出てきて、銃士隊で有名な[[アトス (ダルタニャン物語)|アトス]]・[[ポルトス]]・[[アラミス]]の三銃士(ダルタニャンが銃士になるのは後の話)と協力しながら、次々と迫りくる困難を解決していく物語である。フィクションだが、ダルタニャンを始めとする実在人物や[[ラ・ロシェル包囲戦]]などの史実が多く登場する。 日本では『三銃士』のみが有名だが、『三銃士』は第1部に過ぎず、全体の分量からも4分の1以下である。続編に第2部『[[二十年後]]』と第3部『[[ブラジュロンヌ子爵]]』がある。3部作をまとめて『[[ダルタニャン物語]]』と呼ぶ。 表題の[[銃士]]とは、元々は最新式の[[マスケット銃]]を装備した乗馬歩兵で[[竜騎兵]]の一種だが、『三銃士』の中では銃撃戦は少なく、剣での斬り合いが主になっている。 有名な言葉「一人は皆の為に、皆は一人の為に」(''"un pour tous, tous pour un"'')は、本作が出典である。 [[Image:Dartagnan-musketeers.jpg|thumb|350px|三銃士とダルタニャン]] == あらすじ == ところは[[フランス王国]]、時は[[ルイ13世 (フランス王)|ルイ13世]]の治世。 ガスコーニュ出身の田舎貴族ダルタニャンは、銃士になることを夢見てパリに出てくる。ところがパリへの道中で謎の騎士に紹介状を盗まれてしまう。何とか近衛銃士隊長トレヴィルへの謁見を成功させたが、またも謎の騎士のせいでトレヴィルの好意を無下にしてしまった。挙句、成り行きで銃士隊でも三銃士として名を馳せるアトス・ポルトス・アラミスと決闘をする羽目になる。 ダルタニャンは意を決して三銃士との決闘に赴いたが、アトスとの決闘を始めた途端に[[枢機卿]][[リシュリュー]]の護衛士が現れる。過去の因縁から決闘は中断となり、三銃士と護衛士の戦いとなる。ダルタニャンは三銃士の仲間として護衛士と戦う事を選び、枢機卿派きっての剣客ジュサックを下して三銃士側を勝利させる。この事件でダルタニャンは三銃士の仲間入りを果たした上に、トレヴィルや国王からも一目置かれる存在となる。 ある日、ダルタニャンは家主ボナシューの依頼で彼の妻である王妃の下着係コンスタンスを探す事になる。ダルタニャンはコンスタンスに恋をし、そこから枢機卿リシュリューの陰謀に陥れられる寸前の王妃[[アンヌ・ドートリッシュ]]の危機を知る。強引にコンスタンスの依頼を受けたダルタニャンは[[ジョージ・ヴィリアーズ (初代バッキンガム公)|バッキンガム公爵]]から[[ダイヤモンド|ダイヤ]]の飾り紐を返してもらうため、三銃士とともに[[イギリス]]を目指す。 一方、イギリスでは謎の貴婦人ミレディーが暗躍していた。 == 登場人物 == === 王妃側 === ==== フランス ==== ; [[ダルタニアン]] : [[ガスコーニュ]]地方、[[タルブ]]生まれの小貴族の勇敢な青年。田舎出身のため、若干都会の常識に疎い面もあるが、一応貴族としての礼節はある程度弁えている。銃士になるべくパリへ上り、三銃士と親交を深め、生涯の友情を誓う。また、コンスタンス・ボナシューに強い好意を寄せる。職務は護衛士、後のラ・ロシェル包囲戦のさなかに銃士となる。本作では、枢機卿リシュリューの腹心ミレディーと対決する。 : モデルは同名の実在した貴族で、デュマは彼を「[[ドン・キホーテ]]」と揶揄している。 ; プランシェ : ダルタニャンの従者。[[ピカルディー]]生まれ。 : ダルタニャンとともに手紙を持ってバッキンガム公爵のもとへと行く。勇敢でありながら機智にも優れ、用心深い。 ; [[アトス (ダルタニャン物語)|アトス]] : 三銃士の一人。本名は'''ラ・フェール'''[[伯爵]]。三銃士の中では最年長であり、最も理知的な性格。かつて結婚したこともあるが、それは忘れ去りたい思い出となっている。自分の名前を告げた際に、「それは山の名前ではないか」と言われる場面がある([[アトス山]]のこと)。 ; グリモー : アトスの従者。厳格な主人に仕込まれたため、必要な言葉以外は一切口にしない。 ; [[ポルトス]] : 三銃士の一人。仮名だが、本名は本作で明らかにされない。おしゃべりで見栄っ張りな性格で、三銃士の中で最も世俗に詳しい。また、大柄で三銃士一番の力持ちでもある。コクナール夫人の愛人。 : 実力はあるのだが、油断しやすい性格で決闘での見せ場は少ない。頭も三銃士達の中では一番悪く、ミレディーからは「木偶の坊」とまで呼ばれていた。 ; ムースクトン : ポルトスの従者。本名はボニファス。 ; コクナール夫人 : 代訴人コクナールの妻。あまり裕福ではなく、お金にはがめつい。ポルトス曰く枢機卿派。 ; [[アラミス]] : 三銃士の一人。仮名だが、本名は本作で明らかにされない。銃士を辞め、僧籍に身を置きたがっている。そのため[[神学]]者でもあり、[[ラテン語]]を使った詩も作ったりする。王妃側のシュヴルーズ夫人の恋人。 ; バザン : アラミスの従者。野心家で学問があり、いずれはアラミスとともに僧籍に入ろうと考えている。シュヴルーズ夫人との手紙のやり取りの遣いになる。 ; シュヴルーズ夫人 : 王妃の友人で、アラミスの恋人。実在の人物でフルネームは[[マリー・ド・ロアン=モンバゾン]]。アラミスを通じて、ダルタニャンと王妃の橋渡し役をする。アラミスとの手紙では、[[トゥール (アンドル=エ=ロワール県)|トゥール]]の織り子、マリー・ミションという[[偽名]]を使う。 ; トレヴィル : 銃士隊長。ダルタニャンとは同郷でダルタニャンの父とは幼馴染の間柄。ダルタニャンや銃士達に理解があり、色々と便宜を図ってくれる。 ; [[アンヌ・ドートリッシュ]] : ルイ13世の妻で、フランス王妃。実在の人物。バッキンガム公爵と思いを通じている。 ; ジャック・ミシェル・ボナシュー : ダルタニャンの[[家主]]。元小間物屋で小金持。コンスタンスの夫だが、反逆罪の容疑で[[バスティーユ牢獄]]に[[収監]]された後にリシュリューに籠絡され、枢機卿側に寝返る。ダルタニャンの行動をリシュリューに報告し、コンスタンスの誘拐にも加担した。 : 続編の「二十年後」でも乞食の総取締マイヤールとして再登場する。 ;コンスタンス・ボナシュー : ジャック・ミシェルの妻。王妃アンヌの忠実な下着係の侍女。歳の離れた夫がいるが、ダルタニャンにも好意を寄せられる。王妃のダイヤの一件を通じて彼と相思相愛になるも、ミレディーの復讐に巻き込まれ誘拐される。王妃により救出され、[[ベチューヌ]]の[[修道院]]にかくまわれていたが、そこでミレディーと対面、彼女に毒殺される。 ; [[リール (フランス)|リール]]の[[斬首|首切り]]役人 : ミレディーとは並々ならぬ因縁を持つ男。彼女のせいで弟を亡くしており、直接ミレディーを処刑した。 ==== イギリス ==== ; [[ジョージ・ヴィリアーズ (初代バッキンガム公)|バッキンガム公ジョージ・ヴィリアーズ]] : イギリスの宰相。フランス王妃であるアンヌに夢中で、王妃のためならフランスと戦争になることを厭わない。 : ミレディーにけしかけられた清教徒フェルトンにより暗殺される。実在の人物で、(理由は異なるが)最期も史実通りとなっている。 ; シェフィールド男爵 ウィンター卿 : イギリスの男爵。ダルタニャンと決闘するが、その後親交を持つ。ミレディーは亡き弟の嫁(義妹)。 ; {{仮リンク|ジョン・フェルトン|en|John Felton (assassin)}} : 実在の人物。ウィンター男爵の忠実な部下で、清廉潔白な[[清教徒]]。後にミレディーに篭絡され、バッキンガム公を殺害する。 === 枢機卿側 === ; [[リシュリュー]] : 枢機卿にしてフランスの宰相。実在の人物。フランスのため(そして己のため)、仇敵である[[ハプスブルク家]]から嫁いできた王妃を陥れようと、腹心のミレディーやロシュフォール伯爵を使い、様々な画策をする。アラミスに「赤公爵」とあだ名される。 : 物語前半では敵役として描かれるが、終盤ではダルタニャンや三銃士を認め、自身の部下にしようと画策している。 ; [[ルイ13世 (フランス王)|ルイ13世]] : フランス国王。実在の人物。リシュリューに絶大な信頼を置き、その言葉に耳を傾ける。王妃の浮気を疑っている。 ; ミレディー・ド・ウィンター : リシュリューの腹心で、美貌と知恵を兼ね備えた謎の女。他にアンヌ・ド・ブリュイ、シャルロット・バクソン、クラリックなどの別名・別姓を持つ。自分を貶めた者に復讐する癖があり、陰険。神を信じず、己の力のみを信じる。ワルド伯爵に熱を上げていたが、それに嫉妬したダルタニャンにより仕返しを受ける。胸に[[百合]]の[[烙印]]があり、秘められた過去を持つ。ウィンター卿は亡き夫の兄(義兄)。コンスタンス・ボナシュー殺害直後に、ダルタニャン達によってかつて犯した悪事を断罪された上、処刑される。生前最後の台詞は[[英語]]でなされた。モデルとなった人物は、バッキンガムの愛人だったカーライル公爵夫人ルーシー・ヘイ([[:en:Lucy Hay, Countess of Carlisle]])だと言われている。 ; ケティ : ミレディーの侍女。ダルタニャンに惚れるが、彼に利用される。 ; {{仮リンク|ロシュフォール伯爵|en|Comte de Rochefort}} : リシュリューの腹心。ダルタニャンから紹介状を奪った騎士で、コンスタンス誘拐の指揮も行っていた。 : 物語の最後で三度の決闘の末にダルタニャンと和解する。 ; ワルド伯爵 : ロシュフォールの従兄弟。ダルタニャンと戦い、傷を負わせるも重傷を受ける。 == 日本語訳 == 第1部『三銃士』の日本語訳は、[[講談社文庫]]([[復刊ドットコム]])、[[角川文庫]]、[[岩波文庫]]で完全訳され多く重版されている。また[[児童書]]としても数多くの訳が出版されているが、こちらは抄訳(残酷な描写や間接的ではあるが[[濡れ場|ベッドシーン]]があるため)である。 * 講談社文庫([[鈴木力衛]] 訳)-全11巻中1.2巻、現在は[[絶版]]。 * 復刊ドットコム(鈴木力衛 訳) ※[[講談社]]文庫の一部修正した新版。 * 角川文庫(竹村猛 訳)、上下巻 * 岩波文庫([[生島遼一]] 訳)、上下巻 第2部や第3部を読んでゆく場合は注意が必要。全訳は講談社文庫版のみで、この版は後に、復刊ドットコムで出版されている。詳しくは「[[ダルタニャン物語#日本語版について]]」を参照。 == ダルタニャンの冒険 == ;ロンドンまでの冒険 *[[パリ]] *[[シャンティイ]](ポルトスが脱落) *[[ボーヴェ]](アラミスが負傷) *クレーブクール(アラミスが脱落) *[[アミアン]](アトスが脱落) *[[サントメール (パ=ド=カレー県)|サン=トメール]] *[[カレー (フランス)|カレー]](ワルド伯爵と対決) *[[ロンドン]] *サン・ヴァレリー *ブランジー *[[ヌーシャテル]] *エクイ *[[ポントワーズ]] *パリ == 派生作品 == 『三銃士』は[[映画]]化、[[アニメ]]化等もされている。[[ダルタニャン物語#関連映画]]、及び[[:Template:ダルタニャン物語]]を参照。 また、「切っても切れない友情」を表現する意味で、'''三銃士'''という設定だけ流用されることもあるが、この場合には[[主人公]]が三銃士の一人となっていることが多い。これら「名前の流用」については、[[三銃士 (曖昧さ回避)]]を参照。 == 関連項目 == * [[フィリップ・キャンデロロ]](フランスの[[フィギュアスケート選手]]) - 1997年、日本で「三銃士」を演じた。 <!--テンプレに有るものは削除しました--> {{ダルタニャン物語}} {{DEFAULTSORT:さんしゆうし}} [[Category:ダルタニャン物語]] [[Category:1840年代の小説]] [[Category:新聞連載小説]] [[Category:歴史小説]]
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