丁一権のソースを表示

{{基礎情報 軍人
|氏名 = 丁 一権
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|生年月日 = [[1917年]][[11月21日]]
|没年月日 = {{死亡年月日と没年齢|1917|11|21|1994|1|17}}
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|渾名 = 
|生誕地 = {{RUS1917}}[[ウスリースク]]
|死没地 = {{USA}}[[ハワイ州]]
|所属組織 = [[満州国軍]]<br />[[大韓民国陸軍]]
|軍歴 = 1937 - 1945（満州国軍）<br />1946 - 1957（韓国陸軍）
|最終階級 = 陸軍[[大尉]]（満州国軍）<br />陸軍[[大将]]（韓国陸軍）
|除隊後 = 外交官、政治家
|墓所 = ソウル特別市
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{{朝鮮語圏の人物
|title=丁一権
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'''丁 一権'''（チョン・イルグォン、[[1917年]][[11月21日]] - [[1994年]][[1月17日]]）は、[[大韓民国陸軍]]の[[軍人]]、[[政治家]]。[[創氏改名]]時の[[日本名]]は'''中島一権'''（なかじま・いっけん）。[[本貫#朝鮮の本貫|本貫]]は[[族譜#朝鮮の族譜|羅州丁氏]]。[[号 (称号)|号]]は淸史（{{Lang|kn|청사}}）。

== 人物 ==
[[ファイル:Yun dj & Mun Ih & Chang Jh.jpg|thumb|中学時代の友人と撮った写真。最前列に座っているのが丁一権。後列左が社会運動家の[[張俊河]]、中央がクリスチャンで民主化運動指導者の{{仮リンク|文益煥|ko|문익환}}牧師、右が詩人の[[尹東柱]]。]]
[[1917年]][[11月21日]]、両親が入植していたロシア沿海州[[ウスリースク]]で生まれる。

父親は[[ロシア帝国|帝政ロシア]]極東軍で通訳を務めていたという。ロシア革命が起こると父親は解任され、父母の故郷である日本統治下の朝鮮半島、[[咸鏡北道 (日本統治時代)|咸鏡北道]]の[[セビョル郡|慶源郡]]に戻ってきた。1930年春、[[満州国]][[間島省]]龍井の永信中学校に入学。家は貧しく、豆満江に渡り荒れ地を開墾し、中学の学費は牛乳配達などで丁一権自身が捻出した。在学中の1934年5月に中学校が合併され、合併先の光明中学校を卒業した。

中学校で成績優秀であったことから推薦を受け、[[奉天]]の[[満州国軍#軍官学校|満州国軍官学校]]に入学。1937年9月首席卒業（第5期）。任少尉。同期に金燦圭（のちの[[金白一]]、韓国陸軍中将）、[[申鉉俊]]（のちの韓国海兵隊中将、外交官）など。成績抜群につき[[日本]]の[[陸軍士官学校 (日本)|陸軍士官学校]]に留学し、騎兵55期卒相当。のちに日本の[[陸軍大学校]]にあたる高等軍事学校の1期生に合格し、1945年8月13日に繰上げ卒業する<ref>{{cite book | author = 佐々木春隆 | title = 朝鮮戦争／韓国編 下巻 | edition = 再版 | pages = p. 70.}}</ref>。[[太平洋戦争]]終戦時は満州国軍憲兵大尉。終戦後、ソ連軍に逮捕されるも脱走し帰国した。

=== 光復前後 ===
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=== 朝鮮戦争 ===
[[ファイル:지리산지구 전투사령관 정일권.jpg|thumb|智異山地区戦闘司令部開設直後（1949年3月1日）]]
復員後は[[平壌]]に戻ったが、共産化したことから身の危険を感じ、[[白善ヨプ|白善燁]]の弟である[[白仁ヨプ|白仁燁]]と共に1945年末に越南<ref>{{cite book | author = 白善燁 | title = 若き将軍の朝鮮戦争 | edition = 第1刷 | pages = p. 91.}}</ref>。1946年1月15日付けにて[[韓国陸軍士官学校|軍事英語学校]]卒。軍番5番。任大尉。ただちに[[南朝鮮国防警備隊]]にてソウルと京畿道を担当する第1連隊のB中隊長<ref>{{cite book | author = 佐々木春隆 | title = 朝鮮戦争／韓国編 上巻 | edition = 再版 | pages = p. 449.}}</ref>。

1946年5月、第4連隊長。1947年1月、陸士校長。1947年9月、南朝鮮国防警備隊総参謀長<ref>{{cite book | author = 佐々木春隆 | title = 朝鮮戦争／韓国編 上巻 | edition = 再版 | pages = p. 449.}}</ref>。

1948年8月、作戦参謀副長。1949年2月、陸軍准将。1949年3月1日、智異山地区戦闘司令部司令官。南労党パルチザン討伐に従事<ref>{{cite book | author = 佐々木春隆 | title = 朝鮮戦争／韓国編 上巻 | edition = 再版 | pages = p. 449.}}</ref>。

[[朝鮮戦争]]勃発時は[[アメリカ合衆国|アメリカ]]各地を視察中であったが、命令により帰国している途上のハワイにて変事の報を聞く<ref>{{cite book | author = 佐々木春隆 | title = 朝鮮戦争／韓国編 上巻 | edition = 再版 | pages = p. 449.}}</ref>。ただちに帰国し、首都陥落の責任を問われて解任された[[蔡秉徳]]の後を継ぎ1950年6月30日に[[大韓民国陸軍]][[参謀本部|参謀総長]]に就任。任少将。1950年7月より3軍総司令官。大韓民国陸海空軍を総指揮した。1951年6月、[[国民防衛軍事件]]と[[居昌事件]]の監督責任から参謀総長を辞任。1951年、中将昇進と同時にアメリカ陸軍参謀大学に留学。修了後、帰国した。

1952年7月、第2師団長。1952年11月、アメリカ第9軍団副軍団長。1953年2月、第2軍団長。朝鮮戦争休戦後の1954年2月、任大将、陸軍参謀総長。1953年6月、合同参謀会議議長<ref>{{cite book | author = 佐々木春隆 | title = 朝鮮戦争／韓国編 上巻 | edition = 再版 | pages = p. 449.}}</ref>。

1957年、予備役編入<ref>{{cite book | author = 佐々木春隆 | title = 朝鮮戦争／韓国編 上巻 | edition = 再版 | pages = p. 449.}}</ref>。

=== 政界にて ===
1957年6月、駐[[トルコ]][[特命全権大使|大使]]。1959年、駐フランス大使。1960年、駐アメリカ大使<ref>{{cite book | author = 佐々木春隆 | title = 朝鮮戦争／韓国編 上巻 | edition = 再版 | pages = p. 449.}}</ref>。

[[ファイル:정일권circa1975.png|thumb|1975年頃]]
その後は政治家として、[[大韓民国外交通商部|外務部]]長官（第11代・13代）や[[国務総理 (大韓民国)|国務総理]]（第9代・[[第三共和国_(大韓民国)|第三共和国]]）を歴任。国務総理時代には[[サッカリン密輸事件]]について[[国会 (大韓民国)|国会]]で質問していた[[金斗漢]]（[[韓国独立党]]）による[[国会汚物投擲事件]]に見舞われている。

1971年からは与党[[民主共和党 (韓国)|民主共和党]]の[[国会 (大韓民国)|国会]]議員を連続3期（第8代・9代・10代）務め、1973年から1979年の第9代国会では議長を務めた。

=== 後半生 ===
{{節stub}}
1991年3月、リンパ癌治療のためにアメリカのハワイ州にて療養。1992年に民主自由党常任顧問に任命。1992年の第14代韓国大統領選では[[金泳三]]を支持して遊説を行った。1993年に鄭仁淑の子供が丁一権に対する親子確認訴訟をソウル地方裁判所に提訴。しかし持病悪化により病気治療出国し、1994年1月にハワイ州ストラウブ病院に入院。1月17日、死亡した。遺体は飛行機で帰国し、1月22日午前、国会議事堂前で告別式が行われ、ソウル市内の国立墓地に埋葬された。

なお、同じ中学校に通っていて、1994年1月18日に死亡した[[文益煥]]（ムン・イクファン）牧師<ref group="†">映画俳優出身で政治家の[[文盛瑾]]の父。</ref>と、その生き方の違いが大きく報道された。文益煥は民主活動家としてたびたび投獄され、獄中生活は7回11年に及んだ。

== チョン・インスク（鄭仁淑）殺害事件 ==
{{Main|{{仮リンク|チョン・インスク殺害事件|ko|정인숙 살해 사건}}}}

== 評価 ==
満州国軍将校の経歴により、[[2008年]]に[[民族問題研究所]]で親日人名辞書に収録する為に整理した[[親日派リスト|親日人名辞書収録予定者]]の軍の部門に記載され、[[2009年]]に[[親日反民族行為真相糾明委員会]]の選定した[[親日反民族行為者]]リストに記載された。

== 学歴 ==
* [[咸鏡北道]] 慶源小学校
* 満州北間島 永信中学校
* 満州北間島 光明中学校
* 満州国軍官学校（第5期）
* 日本陸軍士官学校（騎兵55期相当）
* 軍事英語学校（第1期）
* アメリカ陸軍参謀大学
* オックスフォード大学大学院政治学 修士

== 脚注 ==
<div class="references-small">
{{脚注ヘルプ}}
<references group="†" />
</div>

== 出典 ==
{{Reflist|2}}

== 参考文献 ==
{{Refbegin}}
*{{citation | author = 佐々木春隆 | title = 朝鮮戦争 韓国編 上・中・下巻 | year = 1977 | publisher = [[原書房]] | isbn = }}
*{{citation | author = 白善燁 | title = 若き将軍の朝鮮戦争 | year = 2000 | publisher = [[草思社]] | isbn = 4-7942-0974-6}}{{Refend}}

== 関連項目 ==
*[[野人時代]]

== 外部リンク ==
* [http://www.rokps.or.kr/profile_result_ok.asp?num=1038 정일권(丁一權)]。大韓民国憲政会ホームページ{{大韓民国の首相|1964-1970}}

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| title  = {{Flagicon|KOR}} [[国会 (大韓民国)|大韓民国国会]]議長
| years  = 第9代：1972 - 1979
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| title  = {{Flagicon|KOR}} [[国務総理 (大韓民国)|大韓民国国務総理]]
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| title  = {{Flagicon|KOR}} [[大韓民国外交通商部|大韓民国外務部]]長官
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| title  = {{Flagicon|KOR}} 在アメリカ合衆国大韓民国大使
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[[Category:朝鮮人の日本陸軍軍人]]
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