ヴァーリ (オーディンの息子)のソースを表示

[[ファイル:AM 738 4to, 39v, BW Váli.jpeg|thumb|right|250px|17世紀の[[アイスランド]]の写本『[[AM 738 4to]]』に描かれたヴァーリ。]]
'''ヴァーリ'''（'''ヴァリ'''とも）('''Vali'''、'''Váli''')は、北欧神話に登場する[[司法]]神の一人。

== 『エッダ』 ==
『[[古エッダ]]』の『[[巫女の予言]]』<ref>『エッダ 古代北欧歌謡集』12頁。</ref>および『[[バルドルの夢]]』<ref>『エッダ 古代北欧歌謡集』200頁。</ref>によると、[[バルドル]]が[[ロキ]]にだまされた[[ヘズ]]（ホズとも）に殺された後、父[[オーディン]]は[[霜の巨人|巨人]]の女<ref group="注釈">ロキとの間に魔物を産んだ[[アングルボザ]]であろう。</ref>の予言に従って、復讐者となる息子ヴァーリを女性[[リンド (北欧神話)|リンド]]に産ませた。ヴァーリは一夜にして成人し、腹違いの兄であるヘズを殺した。

『[[ヴァフスルーズニルの言葉]]』<ref>『エッダ 古代北欧歌謡集』49頁。</ref>および『[[スノッリのエッダ]]』第一部『[[ギュルヴィたぶらかし]]』<ref>『エッダ 古代北欧歌謡集』279-280頁。</ref>によれば、[[ヴィーザル]]とともに[[ラグナロク]]を生き延びるとされる。伝承では、再生したバルドルとヘズとも出会うといわれている。

なお『[[詩語法]]』ではヴァーリを表す[[ケニング]]として、「オーディンとリンドの子」、「バルドルの復讐者の[[アース神族|アース]]」、「ホズの敵で殺し手」などを紹介している<ref> [[谷口幸男]]「スノリ『エッダ』「詩語法」訳注」『広島大学文学部紀要』第43巻No.特輯号3、1983年、23頁。</ref>。

== 『デンマーク人の事績』 ==
[[サクソ・グラマティクス]]が著した歴史書『[[デンマーク人の事績]]』では、オーティヌス（オーディン）とリンダ（リンド）の息子・ボーウス<ref>『北欧神話』（[[菅原邦城]]著、[[東京書籍]]、1984年、ISBN 978-4-487-75047-4）で確認できる表記。</ref>（またはボウ<ref>『デンマーク人の事績』（谷口）で確認できる表記。</ref>）として登場し、最終的にホテルス（ヘズ）と相討ちになる<ref>『デンマーク人の事績』95-110頁。（第三の書4章）</ref>。
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== 脚注 == 
{{脚注ヘルプ}} 
=== 注釈 === 
<div class="references-small"><references group="注釈"/></div> 
=== 出典 === 
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== 参考文献 ==
{{Commons|Category:Váli}}
* サクソ・グラマティクス『デンマーク人の事績』[[谷口幸男]]訳、[[学校法人東海大学出版会|東海大学出版会]]、1993年、ISBN 978-4-486-01224-5。
* V.G.ネッケル他編 『エッダ 古代北欧歌謡集』谷口幸男訳、[[新潮社]]、1973年、ISBN 978-4103137016。
{{北欧神話}}

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[[Category:北欧神話の神]]
[[Category:復讐の神]]