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'''ロエベ'''('''Loewe''')は、[[皮革]]製品で有名な[[スペイン]]の[[ブランド]]。1996年から[[ルイ・ヴィトン]]などに代表される[[LVMH]]グループに属している。 == 来歴 == === 創成期(1846年〜1910年代) === 1846年、[[マドリード]]市内の[[ロボ通り]](現、[[エチェガライ通り]])にて、ルーツとなる皮革工房が数人のスペイン人職人によって開かれたが、当時は、レザーケースやバッグ、財布、葉巻入れ、フレーム、コインケース、煙草入れといったレザー製品のみを扱っていた。 その後の1872年、当時[[ドイツ]]の職人であった[[エンリケ・ロエベ・ロスバーグ]](Enrique LOEWE Roessberg)は、マドリードへ訪れてエチェガライ通りのこの工房を見学した際、職人達の技術、そして素材や品質の高さに感銘を受け、パートナーとして工房で働く事になった。 彼らの手掛ける製品がマドリードの貴族達を魅了するようになり、それにともなって工房の規模も徐々に大きくなり、1892年には、当時マドリード市内の流行の発信地として名の通っていた[[プリンシペ通り]]にて、店舗併設型の工房である'''E.ロエベ'''ブティックを開いた。 この頃より、製品全てにLeather Goods Factory(レザーグッズファクトリー)というエンブレムが施されるようになり、また、婦人用ハンドバッグの製作もスタートされた。 1905年には、当時有力な顧客であった[[コンキスタ公爵夫人]]によって[[スペイン王室]]に紹介され、高品質でオリジナリティ溢れるロエベの製品が高く評価された事により、[[アルフォンソ13世 (スペイン王)|アルフォンソ13世]]から'''王室御用達'''の称号を授かった。 === 国内での事業拡大と海外の貴族からの注目の高まり(1910年代〜1950年代) === この頃より国内での事業拡大を始めるようになり、[[バルセロナ]]での2号店オープンを皮切りに、国内主要都市にて続々と店舗をオープンし、それにともなった各所からの注文増にあわせて、1949年には主要工場も建設している。 この頃より製品領域も拡がり、新たにトラベル用品やインテリア小物、靴、ギフト製品が商品ラインナップに加わった事に加え、当時スペインに輸入されていた海外ブランドの販売権も獲得、[[シャルル・ジョルダン]]や[[ロジェ・ヴィヴィエ]]、[[クロエ (ブランド) |クロエ]]、[[ディオール|クリスチャン・ディオール]]といったブランド製品の販売も手掛けるようになった。 また1939年には、マドリードのビジネスの中心地でもあった[[グラン・ビア8番地]]にて、半円形のショーウインドウが特徴的なグラン・ビア店をオープンするが、ブティックの建設には、高名な建築家である[[フランシスコ・フェレ・パルトロメ]]が携わり、半円形のショーウインドウは、店先の通行人の目から店内をカモフラージュする効果があり、このような造りがラグジュアリー、洗練といったロエベのイメージを一層強める事となった。 1945年から1978年にかけては、デザイナー兼アート・ディレクターの[[ホセ・ペレス・デ・ロサス]]がショーウインドウの設計に携わり、商品のディスプレイに留まらない、エレガントでかつ豪華で洗練された夢の舞台を演出したショーウインドウが話題となった。 1950年代からは、[[ヨーロッパ]]を中心に様々な国の貴族がロエベに訪れるようになり、グラン・ビア店のゲストブックには、当時の[[モナコ]]王妃であった[[グレース・ケリー]]などといった名高い貴族の名が記されるようになった。 1959年には、マドリード市内の[[セラーノ通り]]に床面積900m²のブティックをオープンしたが、この店舗の建設にはスペインでも最も権威のある建築家、[[ハビエル・カルバハル]]が携わっており、当時のスペインでは馴染みの薄かった[[スカンジナビアスタイル]]と呼ばれる内装と外装にコントラストを効かせた店舗コンセプトが、アバンギャルドなブランドといった新たなロエベの評価を得るきっかけとなった。 === 海外への進出とLVMHグループ入り(1950年代〜現在) === [[エンリケ・ロエベ・ナッペ]]は、マドリードとバルセロナにそれぞれ拠点を構えて事業を展開するようになった。1965年からは、ロエベ・ナッペの息子[[エンリケ・ロエベ・リンチ]]が事業に参画し、婦人向けの新ブランド'''ウィメンズ・プレタポルテ'''を開始、最初のデザイナーとして[[カール・ラガーフェルド]]や[[ラウラ・ビアジョッティ]]を迎えた。1970年代には海外進出も始めた。 1990年代からはコレクションのデザインを[[ナルシソ・ロドリゲス]]が手掛け、現在は、[[ホセ・エンリケ・オナ・セルファ]]がクリエイティヴ・ディレクターを務めている。 また1983年からは、[[ホセ・ルイス・トリビオ]]がデザインを手掛ける(現在は[[フランシスコ・ポコービ]]が手掛ける)紳士向けの'''メンズ・プレタポルテ'''を展開、1987年には初の紳士物専門ブティックがマドリードにオープンした。 1985年12月にはルイ・ヴィトンと販売契約を締結した。1989年には[[フランス]]・[[パリ]]の[[アヴェニュー・モンテーニュ]]に海外初のブティックをオープンし、その後も世界の主要都市でブティックを展開するようになった。 1996年には、ルイ・ヴィトンなどの多数の高級ブランドを抱えるコングロマリット[[LVMH]]グループの傘下に入り、レザー製品とプレタポルテの2分野を中心に事業展開を進めている。 == ショップ == [[Image:Hilton Osaka01s2400.jpg|thumb|right|220px|大阪店]] マドリード、バルセロナを中心に、ロンドン、パリといったヨーロッパの主要都市の他、サンフランシスコ、メキシコシティ、ボゴタといった北中南米の主要都市、東京、大阪、北京、上海、香港、ソウル、バンコク、ジャカルタ、シドニー、ホノルルといったアジア・太平洋の主要都市等、世界各国に出店している。 == 参考文献 == * Morris, Bernadatte: [http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9D00E0D71138F932A1575AC0A965948260 Loewe Leather Arrives], ''[[The New York Times]]'', 21 September 1983. == 外部リンク == * [http://www.loewe.com/ 公式サイト] {{DEFAULTSORT:ろえへ}} [[Category:スペインのファッションブランド]] [[Category:LVMH]] [[Category:マドリードの企業]]
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