リチャード・ドーキンスのソースを表示

{{Infobox Scientist
|box_width         = 
|name              = クリントン・リチャード・ドーキンス
|image             = Richard Dawkins Cooper Union Shankbone.jpg
|image_width       = 250px
|caption           = ニューヨーク 2010
|birth_date        = {{生年月日と年齢|1941|3|26}}
|birth_place       = [[ナイロビ]], [[ケニア]]
|death_date        = 
|death_place       = 
|residence         = [[オックスフォード]], [[イギリス|英国]]
|citizenship       = 
|nationality       = [[イギリス|英国]]
|ethnicity         = 
|field             = [[動物行動学]] および [[進化生物学]]  
|work_institution  = [[カリフォルニア大学バークレー校]]<br />[[オックスフォード大学]]
|alma_mater        = [[ベリオール・カレッジ (オックスフォード大学)|オックスフォード大学ベリオール・カレッジ]]
|doctoral_advisor  = [[ニコ・ティンバーゲン]] 
|academic_advisor  = 
|doctoral_students = 
|notable_students  = 
|known_for         = [[無神論]] および [[合理主義]]への支援<br />宗教批判<br />進化における遺伝子中心主義<br />[[ミーム]]
|author_abbrev_bot = 
|author_abbrev_zoo = 
|influences        = 
|influenced        = 
|prizes            = [[マイケル・ファラデー賞]] (1990)他
|religion          = [[無神論]]
|signature         =  
|footnotes         = [[王立協会|ロンドン王立協会員]]<br />ロンドン王立文学協会会員
}}

'''クリントン・リチャード・ドーキンス'''（Clinton Richard Dawkins, [[1941年]][[3月26日]] - ）は、[[イギリス]]の[[動物行動学]]者であり進化生物学者。''The Selfish Gene''（『[[利己的な遺伝子]]』）をはじめとする一般向けの著作を多く発表している。存命の一般向け科学書の著者としてはかなり知名度の高い一人である。（"Dawkins"の英語における発音は[ˈdɔːkɨnz]であり、多くの辞書の日本語表記は「ドーキンズ」とされているが、一般には「ドーキンス」という表記が多い。）

「不滅のコイル」「盲目の時計職人」「遺伝子の川」など、巧妙かつ多彩な比喩で科学を表現し、比喩使いの名手と称される<ref>科学はなぜ誤解されるのか・178頁</ref>。こうしたドーキンスの比喩表現は誤解を招く温床となりがちだが、ドーキンス自身は、「擬人的な思考は、使い方さえ間違えなければ、啓蒙に役立つ。また、そのレベルまで降り立って現象を解析できる。結果、科学者が正しい答えを出す助けになる」と、比喩を使った説明を擁護している<ref>科学はなぜ誤解されるのか・178頁</ref>。
== 概説 ==
ドーキンスは、「[[自然選択]]の実質的な単位が[[遺伝子]]である」とする[[利己的遺伝子|遺伝子中心視点]]を提唱したことでよく知られている。「生物は遺伝子によって利用される"乗り物"に過ぎない」という比喩表現は、多くの読者に衝撃を与えた。遺伝子中心視点の考え方は、[[ミツバチ]]が見せる一見利他的な行動など、動物のさまざまな社会行動の進化のプロセスを説明するために提唱された[[血縁淘汰]]説や[[ESS理論]]を先鋭なスタイルで表現したもので、[[社会生物学]]が広く受容されるきっかけの一つとなった。自然選択を重視する彼の立場から、[[:en:Marek Kohn|マレク・コーン]]はドーキンスをダーウィンの思想的後継者の一人と位置づけている。イギリスのメディアではダーウィンの[[ブルドッグ]]と呼ばれた[[トマス・ヘンリー・ハクスリー|T.H.ハクスリー]]になぞらえて、「ダーウィンの[[ロットワイラー_(犬種)|ロットワイラー]]」と呼ばれることもある。   
    
文化の伝播を遺伝子になぞらえた「[[ミーム]]」という語を考案した。[[スティーヴン・ジェイ・グールド]]との論争でも知られる。この論争は社会生物学を受容するグループと拒絶するグループの象徴となったが、二人は[[創造論]]に対しては共闘関係にあった。熱烈な[[無神論]]者、[[反宗教主義]]者、[[懐疑主義]]者、ダーウィニストとして知られ、[[世俗的ヒューマニズム]]や[[ブライト運動]]、科学的合理主義の推進者でもある。2004年にプロスペクト誌が行った「イギリスの知識人100人」で首位に選ばれた。2006年の著書『[[神は妄想である]]』は2007年11月の時点で英語版の売り上げが150万冊に達し、31カ国語に翻訳された。今日、彼の著書の中で最も有名な一冊となった。

==経歴==
1941年3月に、イギリスの植民地であった[[ケニア]]の[[ナイロビ]]に生まれた<ref name=cv>{{cite web |url=http://www.simonyi.ox.ac.uk/dawkins/CV.shtml |title=Curriculum vitae of Richard Dawkins |accessdate=2008-03-13 |publisher=The University of Oxford}}</ref>。父クリントン・ジョン・ドーキンスは軍人で、[[第二次大戦]]で[[連合国 (第二次世界大戦)|連合国]]軍に合流するためにイギリスからケニアに移住していた<ref name="Bio of Dawkins">{{cite web |url=http://www.simonyi.ox.ac.uk/dawkins/WorldOfDawkins-archive/Dawkins/Biography/bio.shtml |title=Biography of Richard Dawkins |accessdate=2006-01-29 |author=Catalano, John |year=1995 |publisher=The University of Oxford }}</ref>。1949年、ドーキンスが8歳の時に彼らの家族はイギリスに戻った<ref name="Bio of Dawkins"/>。彼の両親は[[自然科学]]に関心があり、幼いドーキンスの疑問に対して科学的な用語を用いて答えた<ref>{{cite news |url=http://news.bbc.co.uk/1/hi/in_depth/uk/2000/newsmakers/1595744.stm |title=Richard Dawkins: The foibles of faith |accessdate=2008-03-13 |date=2001-10-12 |publisher=[[BBC News]]}}</ref>。

ドーキンスは幼少時代を「ごく普通の[[英国国教会]]信徒として育てられた」と述べている。しかし9歳の頃には「神の存在は嘘である」と考え始めた。しばらくするとデザイン論、つまり「自然の秩序や目的、複雑なデザインは神の存在の証拠である」とする[[インテリジェント・デザイン]]説の主張に納得させられ、信仰に戻った。その後再び、「国教会の習慣は不条理で、神を用いた道徳の押しつけだ」と考えるようになった。そして進化のプロセスを理解するに従い、彼の宗教的な視点は最終的に転換し元には戻らなかった。彼は[[自然選択]]が生物の複雑さを十分な説得力を持って説明できると感じ、超自然的造物主の存在を不要と考えるようになった<ref>{{cite news |url=http://www.guardian.co.uk/world/2003/feb/10/religion.scienceandnature |author=Hattenstone, Simon |title=Darwin's child |accessdate=2008-04-22 |date=February 10, 2003 |publisher=The Guardian}}</ref> 。

1954年から1959年まで[[パブリックスクール]]のオンドル校に通った。その後[[オックスフォード大学]]の[[ベリオール・カレッジ (オックスフォード大学)|ベリオールカレッジ]]に進学し、[[ニコ・ティンバーゲン]]の元で[[動物学]]を学んだ。1962年に学部を卒業し、1966年に学位を取得した。その後もしばらく研究のためにティンバーゲンの研究室に残った<ref name=cv/>。ティンバーゲンは動物行動、特に動物の本能、学習、判断の研究の先駆者であった<ref name=Shrage>{{cite web| first=Michael |last=Schrage |title=Revolutionary Evolutionist  |year=July, 1995 |url=http://www.wired.com/wired/archive/3.07/dawkins_pr.html |publisher=Wired |accessdate=2008-04-21}}</ref>。ドーキンスはこの時代に、動物の意思決定について研究を行っている<ref>{{cite journal |first=Richard |last=Dawkins |title=A threshold model of choice behaviour |journal=Animal Behaviour |volume=17 |number=1 |year=1969 |doi=10.1016/0003-3472(69)90120-1 |pages=120}}</ref>。

1967年から1969年まで、[[カリフォルニア大学バークレー校]]に動物学の助教授として赴く。[[カリフォルニア]]では当時進行しつつあった[[ベトナム戦争]]への大規模な[[反戦運動]]が行われており、ドーキンスもこの運動に深く関わった<ref name="belief interview">{{cite web |url=http://www.bbc.co.uk/religion/religions/atheism/people/dawkins.shtml |title="Belief" interview |accessdate=2008-04-08 |date=April 5, 2004 |publisher=BBC}}</ref>。1970年にオックスフォード大学に講師として戻った。同年ニュー・カレッジの会員に選出されている<ref>{{cite web |url=http://www.simonyi.ox.ac.uk/dawkins/index.shtml |title=The Current Simonyi Professor: Richard Dawkins |accessdate=2008-03-13 |publisher=The University of Oxford}}</ref> 。1990年に助教授となった。1995年に、[[チャールズ・シモニー]]の寄付によって新設された“科学的精神普及のための寄付講座”の初代教授に就任した<ref>{{cite web |url=http://www.simonyi.ox.ac.uk/aims/manifesto.shtml |title=Manifesto for the Simonyi Professorship |accessdate=2008-03-13 |author=Simonyi, Charles |authorlink=Charles Simonyi |date=1995-05-15 |publisher=The University of Oxford}}</ref>。著名な教え子には[[数理生物学|数理生物学者]]の[[アラン・グラフェン]]、動物行動学者で[[サイエンスライター]]のマーク・リドレー（[[マット・リドレー]]とは別人）がいる

2008年9月にドーキンスはチャールズ・シモニー教授職を定年退職し、後任にワダムカレッジの数学教授[[マーカス・デュ・ソートイ]]が指名された<ref>http://www.ox.ac.uk/media/news_stories/2008/081028.html</ref>。

1967年に動物行動学者メリアン・スタンプ<ref>ドーキンスと離婚後も「メリアン・スタンプ・ドーキンス」の名で研究・著作活動を行う。著作の日本語翻訳時の名前は「マリアン・Ｓ・ド－キンス」。</ref>と結婚し、1984年に離婚した。その後Eve Barhamと結婚し娘のジュリエット・エマをもうけたが、彼らは再び離婚した。Eve Barhamは1999年に癌で死去した<ref>{{cite news |first=Mary |last=Riddell |title=Eating people is wrong |url=http://www.newstatesman.com/199903260013 |publisher=New Statesman |date=March 26, 1999 |accessdate=2008-03-13 }}</ref>。1992年に、共通の友人であった[[ダグラス・アダムス]]を介して知り合った女優のララ・ウォードと結婚した<ref name=McKie>{{cite news |first=Robin |last=McKie |title=Doctor Zoo |url=http://observer.guardian.co.uk/comment/story/0,6903,1268687,00.html |publisher=The Guardian |date=July 25, 2004 |accessdate=2008-03-17 }}</ref>。

== 業績 ==
=== 進化生物学 ===
[[画像:Dawkins aaconf.jpg|thumb|200px|right|アメリカ無神論協会の34回大会で講演するドーキンス。2008年3月21日]]
{{main|利己的遺伝子}}
科学的な業績において最もよく知られているのは利己的遺伝子論、すなわち進化における遺伝子中心の視点を広めたことである。この視点は1976年の著書『利己的な遺伝子』で明確に示されている。彼は「自己複製する実体の生存率の差によって全ての生命は進化する」と述べた。続く『延長された表現型』（1982）では自然選択を「自己複製子が互いよりもより多く増殖するプロセス」と表現した。動物行動学者としては、動物の行動と自然選択の関連に関心を持っている。また「遺伝子を進化の原理的な単位と見なすべきだ」と提唱している。

ドーキンスは進化における反適応主義（たとえばS.J.グールドとR.レウォンティンのスパンドレル主義、生物の形質には適応的な物もそうでない物もあり、適応主義[彼らはしばしば適応万能論と呼ぶ]のような作業仮説は不適当だとする立場）、および遺伝子より高次のレベルでの選択に懐疑的である。特に利他行動の理解の基盤として[[群選択]]を用いることに対して強く疑いを抱いている<ref>{{cite book |title=The God Delusion |last=Dawkins |first=Richard  |year=2006 |publisher=Transworld Publishers |isbn=0-5930-5548-9 |pages=169–172 }}</ref>。

[[利他的行動]]は、他者を助けるために自分の[[適応度]]を低下させるという行動がどのようにして進化するのかという点で、当初は進化上の[[パラドックス]]であった。以前は多くの生物学者が[[群選択]]的な視点、つまり「個体は自分自身の利益にならなくても[[群れ]]や種のためによいから利他行動を取るのだ」と解釈していた。イギリスの進化生物学者[[ウィリアム・ドナルド・ハミルトン|W.D.ハミルトン]]は包括適応度と[[血縁選択説|血縁選択]]という概念（個体の利他的な行為は遺伝子を高い確率で共有している近親者に向けられている）を提唱し、遺伝子中心の視点から利他行動を理解する道をひらいた<ref>{{cite journal |author=Hamilton, W.D. |authorlink=W. D. Hamilton |title=The genetical evolution of social behaviour I and II |journal=Journal of Theoretical Biology |volume=7 |issue= |pages=1–16, 17–52 |year=1964|doi=10.1016/0022-5193(64)90038-4 }}</ref>{{Ref_label|a|a|none}}。
同様に、[[ロバート・トリヴァーズ]]は遺伝子中心のモデルを発展させ、「個体が将来の返報を期待して他個体へ利益を与える」とする[[互恵的利他主義]]を提唱した<ref>{{cite journal |author=Trivers, Robert |title=The evolution of reciprocal altruism |journal=Quarterly Review of Biology |volume=46 |issue= |pages=35–57 |year=1971|url= |doi=10.1086/406755}}</ref>。
ドーキンスはこれらのアイディアを『利己的な遺伝子』で発展させた<ref name=dawkins79>{{cite journal |author=Dawkins, Richard |authorlink= |title=Twelve Misunderstandings of Kin Selection |journal=Zeitschrift fur Tierpsychologie |volume=51 |issue= |pages=184–200 |year=1979|url=http://www.simonyi.ox.ac.uk/dawkins/writings /Twelve%20Misunderstandings%20of%20Kin%20Selection.pdf}}</ref>。

ドーキンスの批判者は「選択の単位として遺伝子はふさわしくない」「個体が繁殖に成功するか失敗するかのみでそれ以外はない」と述べる。しかし「長い時間をかけ集団中で対立遺伝子の頻度が変化する」という進化の定義の元で、遺伝子は進化の説明に広く用いられている<ref>{{cite book |title=Dear Mr Darwin |last=Dover |first=Gabriel |year=2000 |publisher=London: Weidenfeld & Nicolson |isbn=0-7538-1127-8 |pages= }}</ref>。『利己的な遺伝子』でドーキンスは「遺伝子」の定義に[[ジョージ・クリストファー・ウィリアムズ|G.C.ウィリアムズ]]の「自然選択の単位として役立つだけの長い世代にわたって続きうる染色体物質の一部」を用いている<ref>より正確には「かなりの頻度で分離し、組み替えする物」{{cite book |title=Adaptation and Natural Selection |last=Williams |first=George C. |year=1966 |publisher=Princeton University Press |location=United States |isbn=0-691-02615-7}}</ref>。
他の一般的な批判には、「遺伝子は単独では生存できず個体を作るために他の遺伝子と協力し合わなければならないのだから単独の単位たり得ない」、がある<ref>{{cite book |title=What Evolution Is |last=Mayr |first=Ernst |authorlink=Ernst Mayr |year=2000 |publisher=Basic Books |isbn=0-465-04426-3 |pages= }}</ref>。『延長された表現型』でドーキンスは「遺伝子の[[乗換え (生物学)|乗換え]]と[[有性生殖]]が存在するために、個々の遺伝子の視点に立てば他の遺伝子は環境の一部と見なせる」と述べた。

リチャード・レウォンティン、デイビッド・スローン・ウィルソン、エリオット・ソーバーのような、より高次レベルの選択の支持者は「遺伝子に注目するだけでは生物の現象の理解に不十分だ」と批判している。1970年代以降、断続的にドーキンスを批判している哲学者メアリー・ミッジリーは、「遺伝子選択」、「ミーム」、社会生物学を極端な[[還元主義]]だと批判している<ref>{{cite book |title=Science and Poetry |last=Midgley |first=Mary |year=2000 |publisher=Routledge |isbn=0-415-27632-2 |pages= }}</ref>。

[[進化]]の解釈とメカニズムに対する一連の論争（「ダーウィン・ウォーズ」と呼ばれることもある<ref>{{cite book |title=The Darwin Wars: How stupid genes became selfish genes |last=Brown |first=Andrew |authorlink=Andrew Brown |year=1999 |publisher=London: Simon and Schuster |isbn=0-684-85144-X |pages= }}</ref>）は社会生物学論争の一端として、ドーキンスと彼のライバルであるアメリカの生物学者[[スティーヴン・ジェイ・グールド]]の間で行われた。二人は特に[[社会生物学]]と[[進化心理学]]の論争において、ほとんどの場合ドーキンスは擁護者として、グールドは批判者として論陣を張った<ref>{{cite book |title=The Evolutionists |last=Morris |first=Richard |year=2001 |publisher=W. H. Freeman |isbn=071674094X}}</ref>。ドーキンスの典型的な立場はスティーブン・ローズ、レオン・カミン、レウォンティンの『遺伝子の中にはない』に対する酷評によくあらわされている。ローズらやグールドの主な批判は「社会生物学者は[[遺伝子決定論]]者で[[還元主義]]者である」「現在の社会的不公平は遺伝子の不可避的な現れであると正当化している」であった。これに対し、「ローズらの批判は単なるウソである。遺伝的な効果の不可避性神話は社会生物学とは何の関係もなく、ローズらの[[偏執病|パラノイア]]的で悪魔神学的な科学の中にしかない」と述べた。また「社会生物学者が「遺伝子」について多く語るのは、行動であれその他の形質であれ、それに関わる遺伝子を想定しなければ進化の文脈で扱えないからだ」とも述べた。ローズらが遺伝子決定論の代替案として提示した「弁証法的生物学」の[[たとえ話]]はケーキであった。ケーキは材料の質や焼く温度や、それらの複雑な相互作用の結果であって、各要素に分離することはできない。ただし、この喩えはすでに1981年にドーキンスが用いていた。ドーキンスとパトリック・ベイトソンは、遺伝子の働きをレシピに、材料を環境に喩えていた<ref>{{Citation | last=Dawkins | first=Richard | publication-date=January 24, 1985 | title=Sociobiology: the debate continues | periodical=New Scientist | url=http://www.simonyi.ox.ac.uk/dawkins/WorldOfDawkins-archive/Dawkins/Work/Reviews/1985-01-24notinourgenes.shtml | accessdate=2008-04-03}}</ref>。しかしこの比喩は個体発生に対するものであり、「ローズらは個体発生と進化を混同している」とも述べた。

ドーキンスの側に立つ代表的な論者には[[スティーブン・ピンカー]]と[[ダニエル・デネット]]があげられる。デネットは遺伝子中心視点を支持し、生物学における[[還元主義]]を擁護している<ref>{{cite book |title=Darwin's Dangerous Idea |last=Dennett |first=Daniel |authorlink=Daniel Dennett |year=1995 |publisher=Simon & Schuster |location=United States |isbn=0-684-80290-2}}</ref>。ドーキンスとグールドは、学問上の意見の不一致にもかかわらず、敵意は個人的な関係にまでは及んでいなかった。ドーキンスはグールドの死の翌年に出版された『悪魔に仕える牧師』でグールド追悼のために一節を当てている。

ドーキンスのその後の著作は進化の経験的な証拠をまとめた内容で、[[チャールズ・ダーウィン]]の『[[種の起源]]』出版のちょうど150周年に当たる 2009年11月24日に出版が予定された<ref>{{cite news |url=http://www.observer.com/2008/richard-dawkins-follow-god-delusion-sold-free-press-3-5-million |title=Richard Dawkins' Follow-Up to God Delusion Sold to Free Press for $3.5 Million |accessdate=2008-03-04 |author=Neyfakh, Leon |date=February 7, 2008 |publisher=The New York Observer}}</ref>。

=== 創造論批判 ===
ドーキンスは[[創造論]]、すなわち「人間性や生命、世界は神によって創造された」という宗教的信念に対する熱烈な批判者である。彼は創造論を「不条理、知性の減衰、虚言」と表現している<ref>{{cite web |url=http://www.guardian.co.uk/uk/2002/mar/09/religion.schools1 |title=A scientist's view |accessdate=2008-04-03 |author=Dawkins, Richard |publisher=The Guardian}}</ref>。1986年の著書『[[盲目の時計職人]]』と2006年の『神は妄想である』では創造論における重要な主張であるデザイン論の時計職人アナロジー（および[[フレッド・ホイル]]のジャンボジェット・アナロジー）に反論を行っている。時計職人のアナロジーは18世紀のイギリスの神学者[[ウィリアム・ペイリー]]が『[[自然神学]]』で用いたもので、「時計のように非常に複雑で高い機能性を持つ存在がただの偶然で生まれるわけはなく、生命はそれ以上に複雑なのだから、それは意味深遠なデザインの証拠なのだ」とした。しかしながら、ドーキンスは、「自然選択の累積的な力は生物の世界の機能的で非ランダムな複雑さを説明することが可能である」とした。「自然は自動的で、無知性的で、"盲目の"時計職人の役割を果たしている」と述べた<ref>{{cite web |url=http://www.simonyi.ox.ac.uk/dawkins/WorldOfDawkins-archive/Dawkins/Work/Books/blind.shtml |title=Book: The Blind Watchmaker |accessdate=2008-02-28 |author=Catalano, John |publisher=The University of Oxford}}</ref>。また同書では「中間型の器官や行動は役に立たない」とする創造論の主張に対しても、「中間型の眼や翼が役立たないという前提に根拠はない」と述べた<ref>{{cite book |title=[[盲目の時計職人]]|author=リチャード・ドーキンス |year=2004 isbn=4-15-208557-6 |pages=134-189}}</ref>。

1986年に行われたオックスフォード協会のハクスリー記念討論で、ドーキンスと[[ジョン・メイナード＝スミス]]は[[若い地球の創造論]]者（「地球は6000年前に創造された」と主張している）のA.E.ワイルダー＝スミス、および聖書創造協会の会長エドガー・アンドリューズと討論を行った。しかしそれ以降、ドーキンスはスティーヴン・ジェイ・グールドの忠告に従って公的な討論を拒絶している。「創造論者は"社会的認知を得るための酸素" として討論を渇望しており、議論で打ちのめされることを意に介しない。公的な場で討論したという事実が、彼らを認めていることになるからだ」とグールドは述べた<ref>{{cite book |title=A Devil's Chaplain |last=Dawkins |first=Richard |year=2003 |publisher=Houghton Mifflin |isbn=0-618-33540-4 |pages=256}}</ref>。

ドーキンスはまた[[インテリジェント・デザイン]]を理科教育に含めることを「それは科学的な主張ではない。宗教の一つだ」と述べ、猛烈に反対している<ref>{{cite web |url=http://www.guardian.co.uk/science/2005/sep/01/schools.research |title=One side can be wrong |accessdate=2006-12-21 |date=September 1, 2005 |author=Dawkins, Richard and Coyne, Jerry |publisher=The Guardian}}</ref>。創造論を公立学校の教育に持ち込もうとするイギリスの団体「科学における真実」の強力な批判者であり、そのような試みは「教育のスキャンダル」だと述べた<ref>{{cite web |url=http://www.timesonline.co.uk/tol/life_and_style/education/student/news/article641971.ece |title=Godless Dawkins challenges schools |accessdate=2008-04-03 |date=November 19, 2006 |author=Swinford, Steven |publisher=The Times}}</ref>。

=== 無神論と合理主義 ===
ドーキンスは率直な無神論者で、[[反宗教主義|宗教批判者]]である。「無神論は進化を理解することの論理的な延長である」と考えている<ref>{{cite web |url=http://www.beliefnet.com/story/178/story_17889_2.html |title=The Problem with God: Interview with Richard Dawkins (2) |accessdate=2008-04-11 |author=Sheahen, Laura |date=October, 2005 |publisher=Beliefnet.com}}</ref> 。また「宗教は科学と両立し得ない」とも考えている<ref>{{cite web |url=http://www.pbs.org/faithandreason/transcript/dawk-frame.html  |title=Interview with Richard Dawkins |accessdate=2008-04-12 |publisher=PBS}}</ref>。

『盲目の時計職人』では次のように述べている。

:ダーウィンの以前に無神論者というものがいたとすれば、その人はヒュームに従ってこう言うこともできただろう。「生物の複雑なデザインについての説明を私は持ち合わせていない。私に分かっているのは、神を持ち出してもそれをうまく説明できないということだけだ。そういうわけで我々は、誰かがよりうまい説明を携えて現れるのを待ち望むほかない」と。そういう立場は、論理的に聞こえはしても、聞く者にとても納得のいかない気分を残すものだし、無神論はダーウィン以前でも論理的には成立し得たかもしれないが、ダーウィンによってはじめて、知的な意味で首尾一貫した無神論者になることが可能になった。<ref>『盲目の時計職人』p.26</ref>

1991年のエッセイ「心のウイルス」<ref>『悪魔に仕える牧師』所収 pp.226-256</ref>では「ミーム理論によって宗教信仰という現象、および非教徒への罰というような宗教が共通して持つ特徴を分析し、説明できるのではないか」といったことを主張している。ドーキンスによれば「信仰（「証拠に基づかない信念」と定義している）は世界の最も大きな悪の一つで、ウイルスによるものよりも根絶が難しい疫病」と表現している<ref name="Is Science a Religion?">{{cite web 
| author=Dawkins, Richard | date=January/February 1997 | url=http://www.thehumanist.org/humanist/articles/dawkins.html | title =Is Science a Religion? | accessdate=2008-03-15 | publisher = American Humanist Association}}</ref>。加えて過激な宗教、たとえば[[イスラム教]]徒の[[テロ]]や[[キリスト教原理主義]]への軽蔑でも知られている<ref>{{cite news |first=Richard |last=Dawkins |title=Religion's misguided missiles |url=http://www.guardian.co.uk/Archive/Article/0,4273,4257777,00.htm  |publisher=The Guardian |date=September 15, 2001 |accessdate=2008-04-13 }}</ref>。同時に、生物学者ケネス・ミラー<ref>{{cite web |url=http://www.discover.com/issues/sep-05/features/darwins-rottweiler/ |title=Darwin's Rottweiler |accessdate=2008-03-22 |author=Hall, Stephen S. |date=2005-08-09 |publisher=''Discover'' magazine}}</ref>や遺伝学者フランシス・コリンズ<ref>{{cite web |url=http://www.time.com/time/magazine/article/0,9171,1555132-1,00.html |title=God Vs. Science |accessdate=2008-04-07 |author=Biema, David Van |date=November 5, 2006 |publisher=[[Time (magazine)|Time]] }}</ref>、神学者[[アリスター・マクグラス]]やリチャード・ハリス<ref>{{cite web |url=http://www.channel4.com/culture/microsites/C/can_you_believe_it/debates/rootofevil.html |title=The Root of All Evil? |accessdate=2008-04-13 |author=Dawkins, Richard |year=2006 |publisher=[[Channel 4]]}}</ref>のような宗教的な科学者、宗教に寛容な知識人にも批判的である。ドーキンスは彼らの証拠に基づいた科学と証拠に基づかない信念の衝突についての二面性を批判している<ref>{{cite book |title=The God Delusion |last=Dawkins |first=Richard  |year=2006 |publisher=Transworld Publishers |isbn=0-5930-5548-9 |location= |pages=282-286 }}</ref>。一方でドーキンスは自らを教義は受け入れないが、文化や習慣の点では影響を受けているという意味で「文化的クリスチャン」「[[イエス・キリスト|イエス]]に賛成する無神論者」と表現している<ref>{{cite news |url=http://news.bbc.co.uk/1/hi/uk_politics/7136682.stm |title=Dawkins: I'm a cultural Christian |accessdate=2008-03-01 |date=December 10, 2007 |publisher=[[BBC News]]}}</ref><ref>{{cite web |url=http://richarddawkins.net/article,20,Atheists-for-Jesus,Richard-Dawkins |title=Atheists for Jesus |accessdate=2008-03-15 |author=Dawkins, Richard |date=April 11, 2006 |publisher=RichardDawkins.net}}</ref>。

2001年9月11日の[[アメリカ同時多発テロ事件]]の後にはこのように書いている：

:我々の多くは宗教を無害なナンセンスだと考えている。信仰はあらゆる種類の証拠を欠いているが、松葉杖を必要としている人たちの安らぎとなることができる。どこが危険なのだ？と。9月11日以降、全てが変わってしまった。宗教信仰は無害なナンセンスなどではなく、致命的に有害なナンセンスとなった。宗教は人々の持つ正義感に強固な信念を与えるために危険である。他人を殺害することへの抵抗心をなくし、殺人への誤った勇気を与えるために危険である。異なる伝統を持つ人々に敵というレッテルを張るために危険である。そして宗教は、特別に批判から守られるべきだという人々からの奇妙な賛同を得たために危険である。忌々しい敬意を払うことはもう止めるべきだ！<ref>{{cite web |url=http://www.guardian.co.uk/world/2001/oct/11/afghanistan.terrorism2 |title=Has the world changed? |accessdate=2006-01-29 |author=Dawkins, Richard |date=November 11, 2001 |publisher=The Guardian}}</ref>

ドーキンスは科学と宗教の関わりについて広い議論を行っていることでよく知られている。2006年の著書『神は妄想である』は世界中で大きな売り上げを達成し、今日では彼の著書の中で最もよく知られる一冊となった。この成功は文学における無神論の人気の高まりや[[時代精神]]を反映していると考えられている<ref>{{cite web |url=http://allafrica.com/stories/200707160152.html |title=The Death of Religion And Rise of Atheism in the West |accessdate=2008-03-15 |author=Odoyo, Peter |date=July 16, 2007 |publisher=[[The Nation]]}}</ref><ref>{{cite web |url=http://opinionjournal.com/editorial/feature.html?id=110010341 |title=The New Atheism |accessdate=2008-03-15 |author=Burkowitz, Peter |date=July 16, 2007 |publisher=[[The Wall Street Journal]]}}</ref>。『神は妄想である』は[[ノーベル賞]]受賞者である[[ハロルド・クロトー]]、[[ジェームズ・ワトソン]]や[[心理言語学|心理言語学者]][[スティーブン・ピンカー]]らを含む多くの知識人から賞賛された<ref>{{cite web |url=http://richarddawkins.net/godDelusionReviews |title=The God Delusion - Reviews |accessdate=2008-04-08 |author= |date= |work= |publisher=RichardDawkins.net }}</ref>。本書の中で、「無神論者は誇りを持つべきだ、卑屈になる必要はない、なぜなら無神論は健全で独立した精神の証拠だからだ」と述べている<ref name="The God Delusion, 3">{{cite book |title=The God Delusion |last=Dawkins |first=Richard |authorlink= |coauthors= |year=2006 |publisher= |location= |isbn=0-618-68000-4 |pages=3 }}</ref>。彼は教育と意識高揚が、宗教的ドグマや教化に対する最も有効な「道具」だと考えている<ref name="belief interview"/><ref name="bright">{{cite web |url=http://books.guardian.co.uk/review/story/0,12084,981412,00.html |title=The future looks bright |accessdate=2008-03-13 |author=Dawkins, Richard |date=June 21, 2003 |publisher=The Guardian}}</ref>。またこの「道具」は[[人種差別]]のような[[ステレオタイプ]]と戦うためにも有用だと主張している{{要出典|date=2008年9月}}。

彼は[[自然主義]]的な世界観を持っている事を表明するのに（自分の宗教を表すのと同じような意味合いで用いる語として）「ブライト」と言う語を提唱している<ref name="bright"/>。また[[フェミニスト]]の圧力で、読者(the reader)を指示するのに、「彼」(he)という語の代わりに「彼女」(she)や「彼あるいは彼女」(he-or-she)を用いることについて違和感を表明している<ref>{{cite book |title=The Blind Watchmaker |last=Dawkins |first=Richard  |year=1986 |publisher=Penguin Books |isbn=0-14-014481-1 |pages=xvi–xvii }}</ref>。同様に、「[[クリスチャン]]の子ども」や「[[ムスリム]]の子ども」のような呼び方は「[[マルクス主義|マルキスト]]の子ども」や「[[ケインジアン]]の子ども」と呼ぶのと同じように馬鹿げており<ref name="bright"/>、親のイデオロギーや信念で子どもを分類するべきではなく、子どもにクリスチャンもムスリムもないと主張している<ref name="The God Delusion, 3"/>。

前オックスフォードの神学者[[アリスター・マクグラス]]は、「ドーキンスはキリスト教神学に"無知"で、したがって宗教や信仰について論じる資格はない」と考えている<ref>{{cite book |last= McGrath |first=Alister |authorlink=アリスター・マクグラス|title=Dawkins' God: Genes, Memes, and the Meaning of Life |year=2004 |publisher=Blackwell Publishing |location=Oxford, England |isbn=1-405-12538-1 |pages=81}}</ref>。ドーキンスはそれに対し「[[妖精|妖精学]]を疑う前に妖精学について事細かに調べたりするものだろうか？」と反論した<ref>{{cite web |url=http://richarddawkins.net/articleComments,1647,Do-you-have-to-read-up-on-leprechology-before-disbelieving-in-them,Richard-Dawkins-The-Independent,page27 |title=Do you have to read up on leprechology before disbelieving in them? |accessdate=2007-11-14 |author=Dawkins, Richard |date=September 17, 2007 |publisher=RichardDawkins.net }}</ref>。『神は妄想である』のペーパーバック版ではアメリカの生物学者PZ.マイヤーズの「[[:en:Pharyngula_%28blog%29#The_Courtier.27s_Reply|廷臣の回答]]」という比喩に言及している。マイヤーズは「ドーキンスには現代の洗練された神学議論への理解が欠けているが、洗練された神学の議論は廷臣が皇帝に着せたきらびやかな衣類のようなものだ。ドーキンスが告発しようとしているのは衣類ではなく生身の皇帝だ」といった主旨のことを述べた。その後もマクグラスとドーキンスの議論は断続的に行われている<ref>{{cite web |url=http://www.timesonline.co.uk/tol/audio_video/podcasts/books/article1570989.ece |title=Richard Dawkins at The Sunday Times Oxford Literary Festival |accessdate=2008-03-04 |author=Cole, Judith |date=March 26, 2007 |work=The Times}}</ref> 

キリスト教哲学者[[キース・ワード]]は2006年の著書『宗教は危険か？』で、ドーキンスや同僚たちによる、宗教は社会的に危険であるという主張に反論している。『神は妄想である』への批判は他にも哲学教授[[ジョン・コッティングハム]]<ref>{{cite web |url=http://www.thetablet.co.uk/reviews/312 |title=Flawed case for the prosecution |accessdate=2008-03-04 |author=Cole, Judith |date=October 19, 2006 |work=The Tablet}}</ref>や[[倫理学]]者[[マーガレット・ソマーヴィル]]から<ref>{{cite web |url=http://www.smh.com.au/news/national/aiming-for-knockout-blow-in-god-wars/2007/05/24/1179601500045.html |title=Aiming for knockout blow in god wars |accessdate=2007-05-27 |author=Huxley, John |date=May 24, 2007 |publisher=The Sydney Morning Herald }}</ref>「過度の宗教批判」と指摘されている<ref>{{cite web |url=http://www.beliefnet.com/story/202/story_20279_1.html |title=Does God Believe in Richard Dawkins? |author=Easterbrook, Gregg |publisher=Beliefnet |accessdate=2007-05-26}}</ref>。同様のドーキンス批判で邦訳されているものには生物哲学者マイケル・ルースの『ダーウィンとデザイン -進化に目的はあるのか?-』などがある。

一方ドーキンスの擁護者たちは、批判者たちがドーキンスが提示した本当の論点について述べていないと指摘している。ドーキンスは、ルースの「味方となりうる人々を侮辱するのに時間を費やしている」と言う指摘に対して、遺伝学者ジェリー・コインの発言を次のように引用している。「単に創造論対進化論の論争ではない。ドーキンスや[[エドワード・オズボーン・ウィルソン|ウィルソン]]のような科学者からすれば本当の戦いは合理主義と迷信の間で繰り広げられている。科学は合理主義の一形式に過ぎず、一方で宗教は最もありふれた迷信の形式である」<ref>{{cite book |title=神は妄想である |author=リチャード・ドーキンス|year=2007 |isbn=4152088265 |pages=104から重引}}</ref>。

ドーキンスはまた、「他の仮説と同じように、神の存在も科学的仮説として扱える」と述べている<ref>{{cite book |title=The God Delusion |last=Dawkins |first=Richard |year=2006 |isbn=0-618-68000-4 |pages=50}}</ref>。そしてスティーブン・ジェイ・グールドが唱えた「重複しない教導権（NOMA）」にも同意していない。[[タイム誌]]のインタビューで次のように述べている。

:私はグールドの（宗教と科学の）棲み分けの提唱は、中道的な宗教者を科学の側に引きつけておくための純粋に政治的な戦略だったと思います。しかしそれは非常に空疎な考えです。多くの分野で、宗教は科学の芝生に踏み込んでいます。奇跡へのどんな信仰も、科学の事実だけでなく科学的精神と相容れないものです<ref>{{cite web |url=http://www.time.com/time/magazine/article/0,9171,1555132-3,00.html |title=God vs. Science (3) |accessdate=2008-04-03 |date=November 5, 2006 |author=Van Biema, David |publisher=[[Time (Magazine)|Time]]}}</ref>。

王立協会会長で天文学者である[[マーティン・リース]]は、「ドーキンスの宗教主流派への批判が役に立たないものだ」と述べている<ref>{{cite web |url=http://books.guardian.co.uk/hay2007/story/0,,2089947,00.html |title=Scientists divided over alliance with religion |accessdate=2008-03-17 |author=Jha, Alok |date=May 29, 2007 |publisher=The Guardian}}</ref>。リースは2007年の著書『宇宙の素顔』で「（宗教が扱うような）そのような問いは科学の範囲を超えている。そこは神学者と哲学者の領分である」と述べている。それに対し、ドーキンスは「なぜ科学者が答えられないからといって神学者に明け渡さなければならないのか？」と反論した<ref>{{cite book |title=神は妄想である |author=リチャード・ドーキンス |year=2007 |isbn=4152088265 |pages=88-89}}</ref>。また「神学者は科学者が答えることができない宇宙論の深遠な質問に対して、どのような専門的な回答をすることができるのか？」と指摘し<ref>{{cite web |url=http://www.secularhumanism.org/library/fi/dawkins_18_2.html |title=When Religion Steps on Science's Turf |accessdate=2008-04-03 |author=Dawkins, Richard |year=2006 |publisher=Free Inquiry magazine}}</ref><ref>{{cite book |title=The God Delusion |last=Dawkins |first=Richard |year=2006 |isbn=0-618-68000-4 |pages=55–56}}</ref>、「伝統、権威、神の啓示によってのみ支えられた信念と、証拠や論理によって支持されている信念の間には大きな隔たりがある」と述べた<ref name="Is Science a Religion?"/>。

ドーキンスは「誠実な信仰を持った良き科学者」として物理学者[[ラッセル・スタナード]]らの名を上げ、「キリスト教の細部について彼らがどのように考えているのか（中略）私は困惑させられる」と述べている。また『神は妄想である』の出版が、彼の宗教批判の「たぶん頂点」であると述べた。

2007年に、ドーキンスは世界中の無神論者が自分の立場を公言できるようにアウト・キャンペーンを始めた<ref name="rd-out-annouce">{{cite web |url=http://richarddawkins.net/article,1471,The-Out-Campaign,Richard-Dawkins |title=The Out Campaign (original announcement)  |accessdate=2008-04-01 |date=2007-07-30 |publisher=RichardDawkins.net }}</ref>。ゲイ人権運動のように、多くの人々が無宗教的な視点を持っていることを明らかにすることで、宗教的な人々の中で無神論者へのネガティブなイメージを軽減し、無神論者がその立場を維持できるようになることをドーキンスは願っている<ref>{{cite web |title=Richard Dawkins speech at Atheist Alliance International Convention 2007 |url=http://www.youtube.com/watch?v=q-Tu4JM1kk0 |work=The Richard Dawkins Foundation for Reason and Science |author=Dawkins, Richard |publisher=RichardDawkins.net |date=October 24, 2007 |accessdate=2008-04-01}}</ref>。

=== ミーム ===
ドーキンスは「[[ミーム]]」という用語を提案した。これは文化的進化において「遺伝子」に相当する語である。ダーウィン主義的原理のアイディアの広がりと、文化的現象を説明するためにどのように拡張されるかを「ミーム」を用いて表現した<ref> {{cite book |author=Dawkins, Richard |title=The Selfish Gene |publisher=Oxford University Press |edition=2nd ed. |year=1989 |location=United Kingdom |pages=11 |isbn=0-19-286092-5}}</ref>。そしてミーム学という新たなフィールドが生まれた。ドーキンスは「ミーム」という言葉を、観察者が自己複製子であると考えるいかなる文化的実体をも指す語として用いた。彼は多くの文化的実体を、「情報と行動の効率的な（正確ではないが）コピー機械」として進化した人間への暴露を通して増加する、自己複製可能な存在と見なすことができると主張した。

ミームは「必ずしも正確にコピーされないが、そのため洗練されることができる。他のアイディアと結合したり、修正されたりする過程を経て、新たなミームができ、それが広まることで前身よりも効率的な自己複製子であると立証される」。このように「ミーム」という概念は遺伝子を元にした生物学的進化の[[アナロジー]]として、文化的進化に関するフレームワークを提供する<ref>{{cite book |author=Kelly, Kevin |title=[[Out of Control: The New Biology of Machines, Social Systems, and the Economic World]] |publisher=Addison-Wesley |year=1994 |location=United States |pages=360 |isbn=0-201-48340-8}}</ref>。彼は最初に『利己的な遺伝子』でこのアイディアを概説したあとほとんど手を引き、[[スーザン・ブラックモア]]のような他の著者にこの理論の拡張を任せた<ref>{{cite book |title=The Meme Machine |last=Blackmore |first=Susan |year=1999 |publisher=Oxford University Press |isbn=0-19-286212-X |pages= }}</ref> 。

ドーキンスは独立してこの用語を作り出したが、彼はこのアイディアが完全に新しいものだとは主張しなかった。すでに類似したアイディアの類似した表現が存在した。ジョアン・ローランは「The Journal of Memetics」で、無名のドイツの生物学者リヒャルト・シーモンが1904年に「ミネーム」と言う概念を提案し、1924年に英国に持ち込まれたと述べ<ref name=mneme>{{Citation
| last =Laurent
| first =John
| year =1999
| title =A Note on the Origin of 'Memes'/'Mnemes'
| periodical =
| series =
| publication-place =
| place =
| publisher =Journal of Memetics
| volume =3
| issue =1
| pages =14–19
| url =http://cfpm.org/jom-emit/1999/vol3/laurent_j.html
| issn =
| doi =
| oclc =
| accessdate = 2008-03-17
}}</ref>、ドーキンスはその影響を受けたのではないかと示唆した。シーモンも文化の伝達を論じており、ドーキンスのアイディアは類似している。ローランはまた1926年にモーリス・マーテルリンクが『The Life of the White Ant』で同様の議論を行っていることも明らかにしている<ref name=mneme/>。

=== ドーキンス財団 ===
2006年にドーキンスは[[NPO]]の「理性と科学のためのリチャード・ドーキンス財団（RDFRS）」を設立した。財団は発展途上にある。イギリスとアメリカで慈善財団として認められている。RDFRSは信仰と宗教の心理学研究、科学教育プログラムや科学教育教材、世俗的な慈善団体などへの支援、融資を計画している。またウェブサイトを通じてヒューマニズム、合理主義、科学に関する情報や科学教材の提供を行っている<ref>{{cite web |url=http://www.richarddawkins.net/foundation,ourMission |title=Our Mission |accessdate=2006-11-17 |publisher=The Richard Dawkins Foundation for Reason and Science}}</ref>。

=== その他の分野 ===
[[画像:Richard Dawkin Kepler Talk.jpg|thumb|200px|[[カリフォルニア州]][[メンローパーク (カリフォルニア州)|メンローパーク]]にて。2006年11月]]
「公共の科学理解のための」教授として、彼は[[疑似科学]]と[[代替医療]]の批判者でもある。『虹の解体』では「[[アイザック・ニュートン]]が[[虹]]の原理を解明したことによって虹の美しさが損なわれた」という[[ジョン・キーツ]]の見解を批判している。「深遠な宇宙や生命の数十億年にわたる進化の理解、生物の分子的な解明は、[[神話]]や疑似科学よりも遥かに美しく、驚異の世界を我々に教えてくれる」と述べた<ref>{{cite book |title=Unweaving The Rainbow |last=Dawkins |first=Richard |year=1998 |publisher=Penguin |location=United Kingdom |isbn=0-618-05673-4 |pages=4–7}}</ref> 。[[カール・セーガン]]の最後の著書『カール・セーガン 科学と悪霊を語る』の書評では、セーガンの「科学への生涯の愛を反映している」という一文に触れ、「私自身でこのような本を書きたかった」と賞賛した<ref>{{cite web |title=Close Encounters with the Truth Review of Carl Sagan's: The Demon-Haunted World |url=http://www.simonyi.ox.ac.uk/dawkins/WorldOfDawkins-archive/Dawkins/Work/Reviews/1996-febsaganreview.shtml |author=リチャード・ドーキンス |publisher=published in The Times February 1996 |date=1996年1月 |accessdate=2008-08-14}}</ref>。

彼の友人ジョン・ダイヤモンドが代替医療の有害さを暴露するために出版した『スネーク・オイル』の序文を書いている。「代替医療はうまくいっている従来の治療から患者をそらし、誤った望みを人々に与えている<ref>{{cite book |title=Snake Oil and Other Preoccupations |last=Diamond |first=John |year=2001 |publisher=Vintage |location=United Kingdom |isbn=0-099-42833-4}}</ref>」。ドーキンスは次のように述べている。「代替医療などない。あるのは効く[[医療]]と[[偽医療|効かない医療]]だけだ。」<ref>{{cite book |title=A Devil's Chaplain |last=Dawkins |first=Richard |year=2003 |publisher=Houghton Mifflin |location=United States |isbn=0-618-33540-4 |pages=58}}</ref>

ドーキンスは[[人口爆発]]に懸念を表明している<ref>{{cite web |title=The Selfish Green |url=http://richarddawkins.net/article,829,The-Selfish-Green,Jonathan-Dimbleby-David-Attenborough-Richard-Dawkins-Jane-Goodall-Richard-Leakey |publisher=RichardDawkins.net |date=April 2, 2007 |accessdate=2008-04-22}}</ref> 。『利己的な遺伝子』では40年ごとに倍増している[[ラテンアメリカ]]の人口を例に出して簡潔に述べているにとどまるが、ローマ・カトリックの家族計画と人口抑制に対する態度は痛烈に批判している。ローマ教会は避妊を禁じ、より「自然な」方法での解決を呼びかけている。「この場合、「自然な」方法が行き着く先は、飢餓である<ref>{{cite book |title=The Selfish Gene |last=Dawkins |first=Richard |edition=2nd ed. |year=1989 |publisher=Oxford University Press |location=United Kingdom |isbn=0-19-286092-5 |pages=172-173}}</ref>」という 。

[[ジェーン・グドール]]らと共に[[ヒト科]]の類人猿にヒトと同じ道徳的、法的権利を与えるべきだとする類人猿プロジェクトの支持者でもある。パオラ・カバリエリと[[ピーター・シンガー]]によって編集された類人猿プロジェクトの本に「心の断絶」と題したエッセイを寄稿した<ref>『悪魔に仕える牧師』所収,1-3</ref>。彼は[[種差別|種差別主義]]と言う語を用い、人間主観的な現代の道徳心を批判している<ref>{{cite book |title=The Great Ape Project |coauthors=Paola Cavalieri, Peter Singer |year=1993 |publisher=Fourth Estate |location=United Kingdom |isbn=0-312-1181-8}}</ref>。

新聞や[[ブログ]]で現代の政治や社会に対する論評も行っている。特に2003年の[[イラク侵攻]]をはじめとする[[ジョージ・ウォーカー・ブッシュ|ジョージ・W・ブッシュ]]の政策や、イギリスの抑止力としての核兵器保有に批判的である<ref>{{cite news |first=Richard |last=Dawkins |title=Bin Laden's victory |url=http://www.guardian.co.uk/world/2003/mar/22/iraq.usa |publisher=The Guardian |date=March 22, 2003 |accessdate=2008-03-15}}</ref><ref>{{cite news |first=Richard |last=Dawkins |title=While we have your attention, Mr President... |url=http://www.guardian.co.uk/world/2003/nov/18/usa.politics1 |publisher=The Guardian |date=November 18, 2003 |accessdate=2008-03-16 }}</ref>。政治、科学、宗教に関する論評のいくつかは『悪魔に仕える牧師』に収録されている。

2007年のドキュメンタリー番組「理性の敵」では科学的証拠に基づく合理主義や[[批判的思考]]を放棄することの危険性について論じている<ref>{{cite web |url=http://www.channel4.com/culture/microsites/E/enemies_of_reason/ |title=The Enemies of Reason |accessdate=2008-04-13 |year=August, 2007 |publisher=Channel 4}}</ref>。特に[[占星術]]、[[スピリチュアリズム]]、[[ダウジング]]、代替医療、[[ホメオパシー]]が取り上げられている。このほかにも2006年の「諸悪の根源？（The Root of All Evil?）」や2008年の「チャールズ・ダーウィンの才能（The Genius of Charles Darwin）」などいくつかのテレビ番組製作に協力している。

==主な著書==
;{{Cite book|title=The Selfish Gene|year=1976|publisher=Flamingo|isbn=0-586-08316-2|ref=Dawkins1976}}
:{{Cite book|和書|others=[[日高敏隆]]・[[岸由二]]・[[羽田節子]]・[[垂水雄二]]訳|title=生物＝生存機械論――利己主義と利他主義の生物学|year=1980|month=3|publisher=[[紀伊国屋書店]]|ref=ドーキンス1980}}
;{{Cite book|title=The Selfish Gene|year=1991|publisher=Oxford University Press|isbn=0-19-286092-5|ref=Dawkins1991}}
:{{Cite book|和書|others=[[日高敏隆]]・[[岸由二]]・[[羽田節子]]・[[垂水雄二]]訳|title=[[利己的な遺伝子]]|year=1992|month=3|publisher=紀伊国屋書店|series=科学選書 9|isbn=4-314-00556-4|ref=ドーキンス1992}} - [[#ドーキンス1980|ドーキンス(1980)]]の改題。
;{{Cite book|title=The Selfish Gene|edition=30th anniversary|year=2006|publisher=Oxford University Press|isbn=0-19-929115-2|ref=Dawkins2006}}
:{{Cite book|和書|others=[[日高敏隆]]・[[岸由二]]・[[羽田節子]]・[[垂水雄二]]訳|title=利己的な遺伝子|edition=増補新装版|year=2006|month=5|publisher=紀伊国屋書店|isbn=4-314-01003-7|ref=ドーキンス2006}}
;{{Cite book|title=The Extended Phenotype: The Long Reach of the Gene|year=1982|publisher=Oxford University Press|isbn=0-19-286088-7|ref=Dawkins1982}}
:{{Cite book|和書|others=日高敏隆・[[遠藤知二]]・[[遠藤彰]]訳|title=延長された表現型――自然淘汰の単位としての遺伝子|year=1987|month=7|publisher=紀伊国屋書店|isbn=4-314-00485-1|ref=ドーキンス1987}}
;{{Cite book|title=The Blind Watchmaker: Why the Evidence of Evolution Reveals a Universe Without Design|year=1986|publisher=Norton|isbn=0-393-30448-5|ref=Dawkins1986}}
:{{Cite book|和書|others=日高敏隆 監修、[[中嶋康裕]]・遠藤彰・遠藤知二・[[疋田努]]訳|title=ブラインド・ウォッチメイカー――自然淘汰は偶然か？|year=1993|month=10|publisher=[[早川書房]]|isbn=4-15-207811-1|volume=上|ref=ドーキンス1993a}}
:{{Cite book|和書|others=日高敏隆 監修、中嶋康裕・遠藤彰・遠藤知二・疋田努 訳|title=ブラインド・ウォッチメイカー――自然淘汰は偶然か？|year=1993|month=10|publisher=早川書房|isbn=4-15-207812-X|volume=下|ref=ドーキンス1993b}}
:{{Cite book|和書|others=日高敏隆 監修、中嶋康裕・遠藤彰・遠藤知二・疋田努 訳|title=[[盲目の時計職人]]――自然淘汰は偶然か？|year=2004|month=3|publisher=早川書房|isbn=4-15-208557-6|ref=ドーキンス2004}} - 『[[#ドーキンス1993a|ブラインド・ウォッチメイカー]]』（1993年刊）の改題。
;{{Cite book|title=River Out Of Eden: A Darwinian View of Life |year=1995|publisher=Weidenfeld & Nicholson|isbn=0-297-81540-7|ref=Dawkins1995}}
:{{Cite book|和書|others=[[垂水雄二]]訳|title=遺伝子の川|year=1995|month=11|publisher=[[草思社]]|series=サイエンス・マスターズ 1|isbn=4-7942-0672-0|ref=ドーキンス1995}}
;{{Cite book|title=Climbing Mount Improbable|year=1996|publisher=Viking|isbn=0-670-85018-7|ref=Dawkins1996}}
;{{Cite book|title=Unweaving the Rainbow: Science, Delusion and the Appetite for Wonder|year=1998|publisher=Allen Lane|isbn=0-7139-9214-X|ref=Dawkins1998}}
:{{Cite book|和書|others=[[福岡伸一]]訳|title=虹の解体――いかにして科学は驚異への扉を開いたか|year=2001|month=3|publisher=早川書房|isbn=4-15-208341-7|ref=ドーキンス2001}}
;{{Cite book|title=The Genetic Revolution and Human Rights: The Oxford Amnesty Lectures 1998|year=1999|publisher=Oxford University Press|isbn=0-19-286201-4|ref=Dawkins1999}}
:{{Cite book|和書|editor=[[ジャスティン・バーリー]]編|author=リチャード・ドーキンス 他|others=[[石井陽一]]訳|title=遺伝子革命と人権――クローン技術とどうつきあっていくか|year=2001|month=3|publisher=DHC|isbn=4-88724-207-7|ref=ドーキンス他2001}}
;{{Cite book|title=A Devil's Chaplain: Reflections on Hope, Lies, Science, and Love|year=2003|publisher=Houghton Mifflin Harcourt|isbn=0-618-33540-4|ref=Dawkins2003}}
:{{Cite book|和書|others=垂水雄二 訳|title=[[悪魔に仕える牧師]]――なぜ科学は「神」を必要としないのか|year=2004|month=4|publisher=早川書房|isbn=4-15-208565-7|ref=ドーキンス2004}}
;{{Cite book|title=The Ancestor's Tale: A Pilgrimage to the Dawn of Life|year=2004|publisher=Weidenfeld & Nicolson|isbn=0-297-82503-8|ref=Dawkins2004}}
:{{Cite book|和書|others=垂水雄二 訳|title=祖先の物語――ドーキンスの生命史|year=2006|month=9|publisher=[[小学館]]|isbn=4-09-356211-3|volume=上|ref=ドーキンス2006a}}
:{{Cite book|和書|others=垂水雄二 訳|title=祖先の物語――ドーキンスの生命史|year=2006|month=9|publisher=小学館|isbn=4-09-356212-1|volume=下|ref=ドーキンス2006b}}
;{{Cite book|title=The God Delusion|year=2006|publisher=Houghton Mifflin Harcourt|isbn=0-618-68000-4|ref=Dawkins2006}}
:{{Cite book|和書|others=垂水雄二 訳|title=[[神は妄想である]]――宗教との決別|year=2007|month=5|publisher=早川書房|isbn=978-4-15-208826-0|ref=ドーキンス2007}}
;{{Cite book|title=The greatest show on earth: The Evidence for Evolution|year=2009|publisher=Bantam Press|isbn=0-593-06173-X|ref=Dawkins2009}}
:{{Cite book|和書|others=垂水雄二 訳|title=[[進化の存在証明]]|year=2009|month=11|publisher=早川書房|isbn=978-4-15-209090-4|ref=ドーキンス2009}}
;{{Cite book|title=Magic of Reality: How We Know What's Really True|year=2011|publisher=Bantam Press|isbn=978-0-593-06612-6|ref=Dawkins2011}}
:{{Cite book|和書|others=[[大田直子]] 訳|title=[[ドーキンス博士が教える「世界の秘密」]]|year=2012|month=12|publisher=早川書房|isbn=978-4-15-209346-2|ref=ドーキンス2011}}

==受賞歴==
*1987年[[英国学士院文学賞]]，[[ロサンゼルスタイムズ文学賞]]
*1990年[[マイケル・ファラデー賞]]
*1994年[[中山賞]]
*1997年[[コスモス国際賞]]
*2001年[[キスラー賞]]
*2005年[[シェイクスピア賞]]

== 参考文献 ==
*[[垂水雄二]]『科学はなぜ誤解されるのか』(平凡社新書) ISBN 978-4-582-85734-4
== 脚注 ==
<div class="references-small"><references /></div>

== 外部リンク ==
{{Commons|Richard Dawkins}}
* [http://richarddawkins.net/ The Richard Dawkins Foundation（英語）]

{{DEFAULTSORT:とおきんす りちやあと}}
[[Category:イギリスの生物学者]]
[[Category:動物行動学者]]
[[Category:イギリスの動物学者]]
[[Category:進化生物学者]]
[[Category:ノンフィクション作家]]
[[Category:無神論者]]
[[Category:オックスフォード大学の教員]]
[[Category:ナイロビ出身の人物]]
[[Category:1941年生]]
[[Category:存命人物]]

{{Link FA|pl}}
{{Link GA|en}}
{{Link GA|fr}}
{{Link GA|es}}
{{Link FA|he}}
{{Link FA|pt}}