モブツ・セセ・セコのソースを表示

{{大統領 
| 人名=モブツ・セセ・セコ
| 各国語表記=Mobutu Sese Seko Kuku Ngbendu wa za Banga
| 画像=Mobutu.jpg
| 代数=第2
| 職名=[[コンゴ民主共和国の元首の一覧|大統領]]
| 国名={{Flagicon|ZAI}} [[コンゴ民主共和国|ザイール共和国]]
| 副大統領職=なし
| 副大統領=
| 就任日=[[1965年]][[11月24日]]
| 退任日=[[1997年]][[6月17日]]
| 出生日={{生年月日と年齢|1930|10|14|死去}}
| 生地=[[Image:Flag of Congo Free State.svg|25px]][[ベルギー領コンゴ]]、[[リサラ]]
| 生死=死去
| 死亡日={{死亡年月日と没年齢|1930|10|14|1997|9|7}}
| 没地={{MAR}}<br />[[ラバト]]
| 配偶者=[[マリー・アントワネット・モブツ]]
| 政党=[[:en:Popular Movement of the Revolution|革命人民運動]]
}}
'''モブツ・セセ・セコ・クク・ンベンドゥ・ワ・ザ・バンガ'''（'''Mobutu Sese Seko Kuku Ngbendu wa za Banga''' [[1930年]][[10月14日]] - [[1997年]][[9月7日]]）は ザイール（現[[コンゴ民主共和国]]）の[[軍人]]、[[政治家]]。同国の第2代[[コンゴ民主共和国の元首の一覧|大統領]]（在任期間[[1965年]]から1997年）。

== 生い立ち ==
[[1930年]][[10月14日]]モブツは、[[ベルギー]]領コンゴの[[リサラ]]で{{仮リンク|ンバンディ族|en|Ngbandi people}}の家庭に生まれた。当時の名前は'''ジョゼフ＝デジレ・モブツ''' (Joseph-Désiré Mobutu) である。

== コンゴ独立 ==
[[1960年]]6月にベルギーからコンゴ共和国が独立すると、モブツは国軍参謀総長に就任した。その後、[[カタンガ州]]をめぐる国内の状況の悪化に伴い、1960年9月[[コンゴ動乱]]初期の[[クーデター]]で実権を掌握。[[ジョセフ・カサブブ]]大統領と手を結び、[[パトリス・ルムンバ]][[首相]]を[[逮捕]]。[[1961年]]政権を文民に移譲する。

== 大統領就任 ==
[[1965年]]に再度クーデターを実行し、政権を掌握し大統領に就任。国名を「コンゴ」から「ザイール」に、首都の[[フランス語]]の呼び名の「レオポルドヴィル」を「[[キンシャサ]]」に改称するなど「ザイール化政策」を推進する。[[1972年]]に名前を「'''モブツ・セセ・セコ'''」に改名。対外的には、東西[[冷戦]]を利用して、アフリカにおける[[反共]]の砦を以て任じ、その見返りに[[西側諸国|西側]][[先進国]]からの支援金を一手に引き受けて、そのほとんどを着服した。またその権力基盤は、鉱山会社の利益に支えられていたが、それは[[スイス]]、[[ケイマン諸島]]、[[キプロス]]といった国々の秘密銀行口座が容易にした。それに加えて、[[世界銀行]]や[[国際通貨基金|IMF]]の資金もモブツを支える事になった。その融資や援助が[[貧困層]]への助けにならず、[[対外債務]]の泥沼化に拍車をかけたからである。<ref>スティグリッツの経済教室 p-99</ref>。

モブツの不正蓄財は総額およそ50億[[ドル]]といわれ、[[西ヨーロッパ|西欧]]諸国、西アフリカ、[[モロッコ]]、[[ブラジル]]などに、豪華別荘や古城・豪邸を保有し、隠し[[銀行]][[口座]]を設けた。モブツに私物化された政権を揶揄する言葉として、「モブツの個人[[資産]]は、ザイール共和国の対外[[債務]]に等しい」といわれた。国内では、[[中央アフリカ]]との北部国境付近の[[バドリテ]]高原に自家用[[飛行場]]つきの巨大な宮殿を建設した。この宮殿は「[[熱帯雨林|ジャングル]]の[[ヴェルサイユ]]宮殿」と呼ばれ、後年モブツが失脚間際に逃げ込むことになる。またカウェレにも豪華な中国風の住宅を所有していた<ref>[http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2780757/6613383 中国風の庭にジャンプ台付きプール、今は亡き独裁者の「栄華」の跡 コンゴ民主共和国（AFP.BB.News.2010年12月28日）]</ref>。

[[全体主義]]と[[民族主義]]との性格を併せ持つモブツの思想は[[モブツ主義]]と呼ばれ、[[ブラックパンサー党]]の指導者である[[ヒューイ・P・ニュートン]]や歴史家の[[E・H・カー]]らはモブツを[[ファシスト]]と定義している。

== 内戦激化 ==
[[1996年]]8月に[[前立腺癌]]を患って[[スイス]]の病院に入院したあたりから事態は変化していく。ザイール国内の不安定要因であった東部国境付近の[[フツ]]と[[ツチ]]の民族紛争は、遂にザイール領内のツチ系最大勢力「[[バニャムレンゲ]]」の大蜂起に発展した。10月にはそれに乗じて人民革命党の[[ローラン・カビラ]]が反政府勢力を結集して[[コンゴ・ザイール解放民主勢力連合]] (AFDL) を結成、ツチ人の軍事力を背景にキンシャサに向かって進撃を開始した。

武装蜂起当時、モブツは南[[フランス]]で静養中で[[1997年]]5月まで帰国せず、AFDL軍は、ザイール全土の約4分の3を制圧した。AFDLがキンシャサに迫ったので自国民の保護を念頭に[[アメリカ合衆国|アメリカ]]、フランス、[[イギリス]]や、国連などが調停工作に乗り出す。

== 亡命・死去 ==
1997年5月7日から8日に[[ガボン]]で、ザイール情勢を協議するため「中部アフリカ仏語諸国7ヶ国首脳会議」が開催され、モブツも出席した。モブツは、本会議で、健康上の理由で次期大統領選挙には出馬しないことを確認する声明を発表した。

5月16日、キンシャサに戻ったモブツは突然北部の[[バドリテ]]にある宮殿に逃れ、国会議長モンセングォ司教率いる内閣に権力が移譲され、モブツは一切国政に関与しない旨の発表をする。5月17日AFDL軍はキンシャサに入城した。カビラ議長は[[ルブンバシ]]から「コンゴ民主共和国」の樹立と、国家元首就任を宣言した。

5月18日にモブツはモロッコの[[ラバト]]へ向けて出国し、1997年9月7日に亡命先のモロッコで死去した。66歳。

== 出典 ==
{{Reflist}}

== 関連項目 ==
*[[植民地]]
*[[アルバート湖]]
*[[モハメド・アリ]]
*[[ジョージ・フォアマン]]
*[[ドン・キング]]
*[[ジョン・ムウェテ・ムルアカ]]

== 外部リンク ==
*[http://www.inosin.com/index.html モブツ物語] <!-- 個人サイトだが、参考文献の記載もある、有用なサイトです -->

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{{s-off}}
  {{Succession box
    | title  = {{Flagicon|ZAI}} [[コンゴ民主共和国の元首の一覧|ザイール共和国大統領]]
    | titlenote  = [[1971年]]以前はコンゴ民主共和国
    | years  = 第2代：1965 - 1997
    | before = [[ジョセフ・カサブブ]]
    | beforenote = コンゴ民主共和国大統領
    | after  = [[ローラン・カビラ]]
    | afternote  = コンゴ民主共和国大統領
  }}
{{s-dip}}
  {{Succession box
    | title  = [[アフリカ統一機構#歴代の総会議長|アフリカ統一機構議長]]
    | years  = 第6代：1967 - 1968
    | before = [[ハイレ・セラシエ1世]]
    | after  = フアリ・ブメディエン{{enlink|Houari Boumediène|a=on}}
  }}
{{end box}}

{{コンゴ民主共和国の大統領}}

{{DEFAULTSORT:もふつせせせこ}}
[[Category:コンゴ民主共和国の政治家]]
[[Category:クーデター政権指導者]]
[[Category:反共主義者]]
[[Category:亡命者]]
[[Category:1930年生]]
[[Category:1997年没]]

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