マイケル・デュカキスのソースを表示

{{Infobox Governor
|name=マイケル・スタンリー・デュカキス
|image= Dukakis1988rally.jpg
|caption= 遊説中のデュカキス知事、UCLAのポーリー・パビリオンで。1988年の大統領選前夜（1988年11月7日）
|order=第67代
|office2= マサチューセッツ州知事
|term_start2= 1975年1月2日
|term_end2= 1979年1月4日
|lieutenant2= [[トーマス・P・オニール]]
|predecessor2= [[フランシス・W・サージェント]]
|successor2= [[エドワード・J・キング]]
|order2=第65代
|office= マサチューセッツ州知事
|term_start= 1983年1月6日
|term_end= 1991年1月3日
|lieutenant=[[ジョン・ケリー]] (1983-1985)<br/>[[イーヴリン・マーフィー]] (1987-1991)
|predecessor= [[エドワード・J・キング]]
|successor= [[ウィリアム・ウェルド]]
|office3= マサチューセッツ州下院議員<br />第10ノーフォーク選挙区選出
|term_start3= 1962年
|term_end3= 1965年
|predecessor3= サムナー・カプラン
|successor3= ジェームズ・G・ウィーラー
|office4= マサチューセッツ州下院議員<br />第13ノーフォーク選挙区選出
|term_start4= 1965年
|term_end4= 1970年
|predecessor4= 新設区
|successor4= ジョン・ローテンバーグ
|birth_date= {{Birth date and age|1933|11|3}}
|birth_place=[[マサチューセッツ州]][[ブルックライン (マサチューセッツ州)|ブルックライン]]
|death_date=
|death_place=
|spouse= [[キティ・デュカキス]]
|religion= [[ギリシャ正教]]
|residence=[[マサチューセッツ州]][[ブルックライン (マサチューセッツ州)|ブルックライン]]<br/>[[カリフォルニア州]][[ロサンゼルス]]
|alma_mater = [[スワースモア大学]] <br/>[[ハーバード・ロー・スクール]]
|profession= [[弁護士]], [[政治家]]
|party= [[民主党 (アメリカ)|民主党]]
|signature = M Dukakis Signature.svg
|footnotes=
}}
'''マイケル・スタンリー・デュカキス'''（'''{{lang-en-short|Michael Stanley Dukakis}}'''、[[1933年]][[11月3日]] - ）は、[[アメリカ合衆国]]の[[政治家]]。第65代および67代[[マサチューセッツ州知事]]。彼はマサチューセッツ史上最も長期にわたって同州の知事職を勤めた。[[1988年アメリカ合衆国大統領選挙|1988年の大統領選挙]]で、[[民主党 (アメリカ)|民主党]]の候補として立候補するが、[[共和党 (アメリカ)|共和党]]の[[ジョージ・H・W・ブッシュ]]に敗れる。現在、[[カリフォルニア大学ロサンゼルス校]] ([[UCLA]]) 公共政策学部教授。アメリカ史上[[スピロ・アグニュー]]に続く2人目のギリシャ系アメリカ人知事である。

==生い立ち==
デュカキスの父親パノス（1896年 - 1979年）は、[[トルコ]]の[[バルケスィル県]]からのギリシャ系移民であった<ref>[http://books.google.com/books?id=mcTvNg77kp4C&pg=PA176&lpg=PA176&dq=%22Edremit%22+%2B+%22panos+dukakis%22&source=bl&ots=f8Nc_ys9q5&sig=HV-2HHLLpssqDiSxR9BcrVCd9Us&hl=en&ei=OuSjSZP_IpKWsQOm4cyzAg&sa=X&oi=book_result&resnum=5&ct=result Greek Americans: Struggle and Success (2nd edition), by Charles C. Moskos (page 176). Transaction Publishers, 1989 (ISBN 0-88738-778-0, 9780887387784).]</ref>。1912年に[[マサチューセッツ州]][[ローウェル (マサチューセッツ州)|ローウェル]]に移り住み、12年後に[[ハーバード・メディカルスクール]]を卒業、産科医として働いた。母親のエウテルペ（旧姓ブーキス） (1903-2003) は[[ラリサ]]からの移民であった<ref>"[http://www.farsarotul.org/nl5_4.htm Community News– Dukakis]" Society Fârşărotul Newsletter, February 1989</ref>。彼女は一家と共に1913年に[[ハーバーヒル (マサチューセッツ州)|ハーバーヒル]]に移り住んだ。彼女は[[ベイツ大学]]の卒業生であった。

デュカキスは故郷の[[ブルックライン高校]]に入学した<ref>[http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=940DE2DC163BF930A15754C0A96E948260&scp=5&sq=%22Brookline+High+School%22&st=nyt "Fanfares for Michael Dukakis"], ''[[ニューヨーク・タイムズ|The New York Times]]'', July 23, 1988. Accessed February 5, 2008. "And then the candidate, once a trumpeter in the Brookline High School band, took the podium and performed his own Fanfare for the Common Man."</ref>。彼は1955年に[[スワースモア大学]]を卒業し、[[アメリカ陸軍]]に入隊、[[大韓民国|韓国]]に派遣された。1957年に除隊し、1960年には[[ハーバード・ロー・スクール]]で法学位を取得した。デュカキスは[[イーグルスカウト]]であり、[[アメリカ合衆国ボーイスカウト]]より ''[[:w:en:Distinguished Eagle Scout Award|Distinguished Eagle Scout Award]]'' を受章している<ref name="honor">{{Cite book|last=Townley |first=Alvin |authorlink= |coauthors= |origdate= 2006-12-26 |url=http://www.thomasdunnebooks.com/TD_TitleDetail.aspx?ISBN=0312366531|title=Legacy of Honor: The Values and Influence of America's Eagle Scouts  |publisher=St. Martin's Press|location=New York |pages=192–196|isbn=0-312-36653-1 |accessdate=2006-12-29}}</ref>。

== 政治経歴 ==
{{節stub}}

[[マサチューセッツ州]]知事としてのデュカキスは、破産状態だった財政を立て直すなど素晴らしい実績をあげた。しかもそれらは増税なしに行われた。マサチューセッツ州の[[消費税]]は、全米随一の安さである。（非課税品目が多い。[[:en:Sales_taxes_in_the_United_States#Massachusetts|en:Sales_taxes_in_the_United_States]]も参照）産業は発展し、[[福祉]]の充実ぶりは目を見張るものだった。この成功は「'''マサチューセッツの奇跡'''」と呼ばれた。

こうした輝かしい実績を背景にして大統領選挙に臨んだデュカキスは、順調に民主党の大統領候補としての指名を獲得。一時は共和党のブッシュに対して、[[世論調査]]による支持率で17パーセントもの大差をつけた。

しかし本選挙では、ブッシュの[[ネガティブ・キャンペーン]]によって、支持率は逆転された。次々と繰り出されるネガティブ・キャンペーンに、デュカキスは有効な対応が全くできずに敗れ去った。

== ウィリー・ホートン ==
1988年大統領選挙でブッシュ陣営が流した[[テレビコマーシャル]]は以下のようなものであった。

{{Cquote|
ブッシュは[[死刑]]制度を支持しています。<br />
デュカキスは死刑制度に反対しています。マサチューセッツ州では、殺人犯の一時帰休が認められています。<br />
ウィリー・ホートンは、強盗に入り、少年を19回も刺して殺しました。<br />
[[終身刑]]を受けたホートンは、10回もの一時帰休を認められ、その最中に逃亡し、若いカップルをさらいました。男性は殺され、女性は繰り返し[[強姦]]されました。<br />
殺人犯の一時帰休。これがデュカキスの政策です。
|}}

この衝撃的なCMは、本選挙に入った9月以降、繰り返し放映された。[[世論]]に大反響を巻き起こし、デュカキスに深刻な打撃を与えた。

別バージョンもある。[[刑務所]]の出入口。[[回転ドア]]を通って、囚人たちが続々と入ってくる。反対側からは、囚人たちが続々と外に出て行く。そこに、「デュカキスがマサチューセッツでやったことを、国政で繰り返させてはいけない」という[[ナレーション]]が入るのである。

「マサチューセッツの奇跡」を成し遂げたデュカキスに対して、ブッシュには特にこれといった売りがなかった。そのブッシュがデュカキスに勝利できたのは、このテレビコマーシャルによるところが大きかったと言われる。

実は殺人犯の一時帰休制度は、デュカキスの前の知事である[[フランク・サージェント]]（[[:en:Francis W. Sargent]]）が始めたものであり、しかもサージェントはリベラル派ながら共和党だった。デュカキスはそれを継承したに過ぎないのである。

そして、ブッシュの[[テキサス州]]はといえば、犯罪が激増し、刑務所は定員を大きくオーバーしていた。また、副大統領としてのブッシュは、1万人もの[[麻薬]]密売人の一時帰休を認め、中には帰休中に強姦・殺人を働いている者までいた。

だが、こうした反論を行ったのは、テレビコマーシャルが流されてから1か月半もたってからだったため、有権者には全くアピールできずに終わった。

ブッシュは他にもマサチューセッツ州の海が汚染されていることを攻撃した。だが、実はテキサス州の海の方がもっと汚染されていた。しかし、デュカキスが反論したのは、やはり1か月半もたってからだった。また、退任間近の[[ロナルド・レーガン|レーガン]]大統領も一緒になって、デュカキスに精神病歴があるとの噂を広めることに手を貸し、自らの副大統領を側面支援した。

== テレビ討論での失態 ==
{{要出典範囲|date=2012年6月|逆転の最後のチャンスとなったテレビ討論でも、デュカキスはあまりに拙劣だった。その質問は、「あなたの妻が強姦され殺されたとしても、死刑に反対するのか？」というものだった。感情ある普通の人間なら当然激昂するだろう質問である。しかしデュカキスはなんら心を動かされた様子もなく「それでも（つまり自分の妻がどうなろうが）死刑には反対だ」と答えたのみだった。テレビを見ていた有権者が、デュカキスを冷血な人間と感じたとしても無理はない}}。

結局、デュカキスが獲得した選挙人は、ブッシュの426人に対して111人にすぎなかった。

== 最も汚い選挙戦 ==
選挙戦の終盤になると、追い込まれたデュカキス陣営は、自らも[[ネガティブ・キャンペーン]]に手を染めざるを得なかった。「ブッシュはアホ」を強調するテレビコマーシャルや、ブッシュの副大統領候補[[ダン・クエール]]を笑い者にするテレビコマーシャルが作成された。こうして1988年の選挙戦は、史上最も汚い選挙戦だったとされるようになり、王道だけでは選挙に勝てないことが証明された。

==参照==
{{reflist}}

==外部リンク==
*[http://www.mass.gov/?pageID=mg2terminal&L=7&L0=Home&L1=State+Government&L2=About+Massachusetts&L3=Interactive+State+House&L4=History+Resources&L5=Governors+of+Massachusetts&L6=Commonwealth+of+Massachusetts+(1950-present)&sid=massgov2&b=terminalcontent&f=interactive_statehouse_govs_dukakis&csid=massgov2 Official Commonwealth of Massachusetts Governors Biography]
*{{IMDB name|0241144}}
*[http://www.polisci.neu.edu/faculty_staff/fulltime_faculty/dukakis/ Michael S. Dukakis] at the Northeastern University Department of Political Science
*[http://www.centerforpolitics.org/reform/nss_bio-dukakis.htm Michael Dukakis] at the Center for Politics
*[http://www.spa.ucla.edu/dept.cfm?d=up&s=faculty&f=faculty1.cfm&id=59 Michael Dukakis] at UCLA
*The [http://www.library.neu.edu/archives/collect/findaids/m32find.htm Michael S. Dukakis Presidential Campaign records, 1962-1989 (bulk 1987-1988)] are located in the Northeastern University Libraries, Archives and Special Collections Department, Boston, MA.
*The [http://www.lib.neu.edu/archives/collect/findaids/m87find.htm Joseph D. Warren papers, 1972-2003 (bulk 1980-1990)] are located in the Northeastern University Libraries, Archives and Special Collections Department, Boston, MA.
*[http://www.hlrecord.org/2.4463/dukakis-discusses-presidential-debates-1.577632 Dukakis discusses presidential debates] as reported in the ''Harvard Law Record''
*[http://www.msnbc.msn.com/id/3036789/#26901579 Dukakis mentioned on MSNBC's Morning Joe: The Scoop on 'Boogie Man']

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[[Category:マサチューセッツ州知事]]
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[[Category:存命人物]]