ホルローギーン・チョイバルサンのソースを表示

{{大統領
| name          = ホルローギーン・チョイバルサン
|各国語表記={{lang|mn|Хорлоогийн Чойбалсан}}
| image         = Horloogiyn Choybalsan.jpg
| imagesize     = 200px
|国名={{MNG1924}}
|代数=第4
|職名=[[モンゴルの大統領|大統領]]
| term_start    = [[1929年]][[1月24日]]
| term_end      = [[1930年]][[4月27日]]
| predecessor   = [[:en:Jamtsangiin Damdinsüren|{{lang|mn|Жанцангийн Дамдинсурэн}}<br />（Jamtsangiin Damdinsüren）]]
| successor     = [[:en:Losolyn Laagan|{{lang|mn|Лувсагийн Лаган}}<br />（Losolyn Laagan）]]
|国名2={{MNG1949}}
|代数2=第11
|職名2=[[モンゴルの首相|首相]]
| term_start2   = [[1939年]][[3月24日]]
| term_end2     = [[1952年]][[1月26日]]
| predecessor2  = [[アナンディーン・アマル]]
| successor2    = [[ユムジャーギィン・ツェデンバル]]
|元首2=[[ゴンチグリン・バマツェンデ]]
| birth_date    = {{生年月日と年齢|1895|2|8|死去}}
| birth_place   = {{QIN1890}}、ヘルレン郡[[チョイバルサン市|バヤン・トゥメン]]
| death_date    = {{死亡年月日と没年齢|1895|2|8|1952|1|26|死去}}
| death_place   = {{SSR1923}}<br>[[ファイル:Flag of Russian SFSR (1937-1954).svg|border|25x20px]] [[ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国]]、[[モスクワ]]
| restingplace  = [[ウランバートル]]
| nationality   = [[モンゴル人]]
| party         = [[モンゴル人民革命党]]
| spouse        = ボロトトガイ<br>グンデグマ
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| religion      = 
| signature     = 
}}
'''ホルローギーン・チョイバルサン'''（{{翻字併記|mn|Хорлоогийн Чойбалсан|Khorloogiin Choibalsan}}、[[光緒]]21年[[1月14日 (旧暦)|1月14日]]（[[1895年]][[2月8日]]） - [[1952年]][[1月26日]]）は、[[モンゴル人民共和国|モンゴル]]の[[革命家]]、[[軍人]]、[[政治家]]。自国民を大量[[粛清]]した[[独裁者]]として知られる。

== 生涯 ==
=== 生い立ち ===
[[遊牧民]]の子として生まれ、幼くして[[チベット仏教]]の僧院に入るも脱走した。クーロン（庫倫、現[[ウランバートル]]）の[[ロシア帝国|ロシア]]領事館付属学校に入学し、[[1914年]]にロシアの[[イルクーツク]]に留学。[[1918年]]に帰国して独立運動に参加、[[1920年]]にボドー、ダンザン、ドクソム、[[ダムディン・スフバートル|スフバートル]]らと共に'''モンゴル人民党'''（後の[[モンゴル人民革命党]]）の結成に携わる。

=== 権力の掌握 ===
[[1924年]]の[[モンゴル人民共和国]]成立後は国家小会議議長に、[[1929年]]に人民委員会主席に、[[1936年]]に内相に、[[1937年]]9月に全軍総司令官、同年12月、首相代理に任命され、[[1939年]]から[[1952年]]に没するまで首相兼外相を務めた。[[1936年]]から[[1938年]]にかけて大規模な粛清を行い、「モンゴルの[[ヨシフ・スターリン|スターリン]]」とも呼ばれた。この粛清は1936年まで首相を務めた[[ゲンドゥン]]らが、対日宥和政策を取ろうとした点、スターリンからの当時モンゴル国内に約11万人いたチベット仏教僧を打倒せよとの助言を拒否した点からスターリンと対立し、モンゴル首脳部の政策転換、チベット仏教僧の排除を行うためソ連側が計画した。チョイバルサンはこの計画を受けて、これを自らの独裁権確立に利用しながら、多くの人民を「日本のスパイ」として処刑した。

1936年、[[ソビエト連邦|ソ連]]と[[ソ蒙相互援助議定書|相互援助議定書]]を締結して[[赤軍]]の駐留を認め、ソ連の[[衛星国]]としてのモンゴルの立場を築くとともに自国軍の近代化を推し進めた。[[1939年]]の[[ノモンハン事件|ハルハ河戦争]]では赤軍の支援を得て[[満州国]]との国境紛争で[[日本軍]]（[[関東軍]]）に勝利した。また、[[第二次世界大戦]]末期の[[1945年]][[8月9日]]に始まった[[ソ連対日宣戦布告|ソ連の対日宣戦]]では、ソ連と共に日本に宣戦布告をして満州に侵攻し、ソ連軍の勝利に貢献するとともにモンゴル人民共和国の国際的認知の第一歩を記した。この際に得られた日本軍や民間人の捕虜はモンゴル国内での[[強制労働]]にも使役され（[[シベリア抑留]]）、犠牲者を出した。

戦後の1945年10月には独立を問う人民投票を行って100%の賛成率を演出し、[[1946年]]には[[中華民国]]に自らの独立を認めさせた（後に撤回）。

=== 死去 ===
[[1951年]]の暮れ、再三断り続けていたスターリンの誕生日の式典に参加するようにとの招待を受けて[[モスクワ]]へ向かった。翌年1月26日に同地で死去した。

チョイバルサンの死は年老いたスターリンを心配させ、「[[アレクサンドル・シチェルバコフ|シチェルバコフ]]、[[アンドレイ・ジダーノフ|ジダーノフ]]、[[ゲオルギ・ディミトロフ|ディミトロフ]]、チョイバルサン…彼らはわずかの間に次々と亡くなっている。我々は古い医者を新しい医者と交換しなくてはならない<ref>[[サイモン・セバーグ・モンテフィオーリ]], ''Stalin: The Court of the Red Tsar'', Orion Books Ltd, London, 2004, 634頁</ref>。」と発言した。医者の陰謀に対するソビエトの捜査で逮捕された者たちは、チョイバルサンや他にもスターリンが指摘した者たちをスターリン自身の主治医に率いられたクレムリンの医者が実際に暗殺したことを「証明する」ための「証拠」を、[[拷問]]によって作り出すことが強制された<ref>同書 636頁</ref>。

なお、チョイバルサンの妻はロシア人であり、チョイバルサンの死後早々にロシアに帰国した。彼女はソ連側のスパイであったという説もある。

== 歴史的評価 ==
[[社会主義]]政権崩壊後の現在でも、チョイバルサンに対する評価は徹底した親ソ路線をとりながらも独立を維持し（ソ連側が一時、モンゴルを16番目の共和国に加えようとしていたとの説もある）、国内の近代化を推し進めた点で必ずしも低くないという。

モンゴル東部にある生誕地の[[ドルノド県]]バヤン・トゥメンは、彼の名を冠して首府[[チョイバルサン市]]に改称された。

==脚注==
{{脚注ヘルプ}}
{{reflist}}

{{commonscat|Khorloogiin Choibalsan|ホルローギーン・チョイバルサン}}
== 関連項目 ==
* [[スフバートル廟]]－[[ダムディン・スフバートル|スフバートル]]と共に遺体が保存されていたが、[[2004年]]に荼毘に付され、廟自体も[[2005年]]に取り壊された。
* [[ソビエト連邦の外交関係]]

{{DEFAULTSORT:ちよいはるさん ほるろきん}}
[[Category:モンゴルの大統領]]
[[Category:モンゴルの首相]]
[[Category:革命家]]
[[Category:モンゴルの軍人]]
[[Category:ノモンハン事件の人物]]
[[Category:第二次世界大戦期の政治家]]
[[Category:1895年生]]
[[Category:1952年没]]