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ホメオボックス
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[[画像:1NK2-NK2 homeodomain DNA complex.png|230px|thumb|ホメオドメインとDNAの複合体。ホメオドメインはヘリックス・ターン・ヘリックス構造を持つ。]] '''ホメオボックス'''(homeobox)とは、[[動物]]、[[植物]]および[[菌類]]の発生の調節に関連する[[相同|相同性]]の高い[[デオキシリボ核酸|DNA]][[塩基配列]]である。ホメオボックスを持つ遺伝子は'''ホメオボックス遺伝子'''と呼ばれ、'''ホメオボックス遺伝子ファミリー'''を構成する。 ホメオボックスはおおよそ180[[塩基対]]があり、DNAに結合しうる[[蛋白質|タンパク質]]部位([[ホメオドメイン]])をコードする。[[ホメオボックス遺伝子]]は、例えば足を作るのに必要なすべての遺伝子など、典型的に他の遺伝子のカスケードをスイッチする[[転写因子]]をコードする。ホメオドメインはDNAへ特異的に結合する。しかしながら、単独のホメオドメインタンパク質の特異性は通常、その要求される標的遺伝子だけを認識するに充分ではない。ほとんどの場合、ホメオドメインタンパクは他の転写因子また、しばしばホメオドメインタンパク質との複合体としてその標的遺伝子の[[プロモーター]]領域で働いている。そのような複合体は単独のホメオドメインタンパク質よりも高度な標的特異性を持つ。 ホメオドメインを含む[[蛋白質|タンパク質]]は大きく2つに分類される場合がある。ひとつは[[ゲノム]]中に特徴的なクラスターを形成している Hox [[遺伝子]]群に由来し、'''Hox''' タンパク質 (または単に Hox) と呼ばれる。もうひとつは Hox 以外のゲノム中に散在する non-Hox 遺伝子に由来し、non-Hox ホメオ蛋白質とされる。 [[哺乳類]]では Hox gene は異なった[[染色体]]上に4個のクラスターを形成しており、塩基配列の相同性から13のグループに分けられ、3' 側から番号がつけられている。発生過程ではこの順番に対応して前後軸に沿った発現をし、その位置に特徴的な体節構造を誘導する。これらのことは[[ショウジョウバエ]]の[[ホメオティック変異]]の解析が端緒となった。 non-Hox 遺伝子には、NK-2ファミリーやMSXファミリーがあり、これらもさまざまな発生分化過程に関わる[[進化]]的に保存されたファミリーを形成していることがわかっている。また[[出芽酵母]]の[[性決定]]を支配するMAT遺伝子もホメオボックスを持つ。 Hox遺伝子は体軸のパターン形成で機能する。そのため、特異的な体の部分の同一性を与えて、Hox遺伝子は、発生中の[[胎児]]や[[幼生]]で[[肢]]や他の[[体節]]の成長を決定する。それらの遺伝子の[[変異]]は余分な成長を引きおこすことがあり、典型的には[[無脊椎動物]]で機能的でない[[体]]の部分、例えば[[ショウジョウバエ]]のひとつの遺伝子の欠損のせいでaristapaedia複合体が[[頭]]の[[触角]]の場所から[[脚]]を生やさせる。[[脊椎動物]]でのHox遺伝子の変異は通常、誕生前に死亡する。 ホメオボックス遺伝子は初めに[[ショウジョウバエ]]で見つかり、続いて[[昆虫]]から[[爬虫類]]、[[哺乳類]]といった多くの他の種で同定された。右の図は[[ラット]]のPit-1ホメオボックス含有タンパク質(紫)がDNAに結合している構造モデルである。Pit-1は[[成長ホルモン]]遺伝子転写の調整因子である。Pit-1は、POUドメインとホメオドメインの両方を使いDNAへ結合する転写因子のPOU DNA結合ドメインファミリーのひとつである。ホメオボックスは単細胞の[[酵母]]などの菌類や植物にすら見られる。このことはこの遺伝子ファミリーが非常に早くに進化して、形態形成の基本メカニズムが多くの生物で同じ事を示している。 ホメオボックス遺伝子の変異は簡単に目に見える[[表現型]]の変化を生み出す。上で示した触角の場所にある脚や、二対目の[[羽]]といったショウジョウバエの例がそれである。ホメオボックス遺伝子の重複は新しい体の部分を生むことができ、そのような重複が体節のある動物の[[進化]]には重要な可能性がある。 [[コンピューター計算]]に類似して、ホメオボックス遺伝子は[[サブルーチン]]の呼び出しに似ていると考えることができる。これは、DNAの別の場所にすでに存在しているサブシステム全ての産生のスイッチとなる。 ==関連項目== *[[進化発生生物学]] *[[ホメオティック遺伝子]] ==参考文献== *Lodish et al (2003) ''Molecular Cell Biology, 5th Edition'', New York: W.H. Freeman and Company. ISBN 0716743663 ==外部リンク== *[http://www.homeobox.cjb.net/ Homeo Box Page]Thomas R. Bürglinによる英語サイト *{{脳科学辞典|記事名=ホメオボックス}} [[Category:遺伝子|ほめおほつくす]] [[Category:転写因子|ほめおほつくす]]
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