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{{生物分類表 |名称 = ホップ |色 = lightgreen |画像= [[ファイル:Hopfen3.jpg|250px]] |画像キャプション = ホップ |界 = [[植物界]] [[:w:Plantae|Plantae]] |門 = [[被子植物門]] [[:w:Magnoliophyta|Magnoliophyta]] |綱 = [[双子葉植物綱]] [[:w:Magnoliopsida|Magnoliopsida]] |目 = [[イラクサ目]] [[:w:Urticales|Urticales]] |科 = [[アサ科]] [[:w:Cannabaceae|Cannabaceae]] |属 = [[カラハナソウ属]] ''[[:w:Humulus|Humulus]]'' |種 = '''ホップ''' ''H. lupulus'' |学名 = ''Humulus lupulus'' |和名 = セイヨウカラハナソウ(西洋唐花草) |英名 = hop }} '''ホップ'''([[学名]]:''Humulus lupulus'')は[[アサ科]]の[[つる性]][[多年草]]。雌雄異株。和名は'''セイヨウカラハナソウ'''(西洋唐花草)。 [[毬花]]は[[ビール]]の原料の一つで、苦味、香り、泡に重要であり、また雑菌の繁殖を抑え、ビールの保存性を高める働きがある。 全国の山地に自生する非常によく似た植物に[[カラハナソウ]](''H. lupulus'' var. ''cordifolius'')があり、しばしばホップと混同される。これはホップの変種であり、ホップに比べて苦み成分が少ないのが特徴である。本来のホップは、[[日本]]国内では[[北海道]]の一部にのみ自生する。 == 植物の特徴 == 雌雄異株の[[蔓性]](ツル性)植物。ツルの高さは7から12メートルになる。また[[多年生植物]]であるため、一度植えられるとその根株は10~30年引き抜かれずに使用される。雌株には「毬花」と呼ばれる松かさに似た花のようなもの(本当の[[花]]ではない)をつけ、この毬花がビールの苦みなどの原料になる。また、有効な成分も含んでいるため、ホップ畑では、雄株は限られてしか栽培されない。 日本では未受精の毬花が用いられるが、地域によっては受精した毬花もビール醸造に用いられる。 かつては[[クワ科]]とされていたが、[[托葉]]が相互に合着しない、[[種子]]に[[胚乳]]がある等の理由で[[アサ科]]として分けられた。同じアサ科の植物には[[アサ|カンナビス]]([[大麻]])があり、さらに同属には[[カナムグラ]]がある。大麻などには下記の[[フムロン]]([[α酸]])は存在しない。 == 歴史 == 原産は[[カフカス]]付近([[黒海]]と[[カスピ海]]に挟まれた地域)と考えられている。紀元前の相当古い時代から西アジアおよびヨーロッパの山地に野生のホップが自生していたとされ、[[紀元前6世紀]]頃には、[[メソポタミア地方]]の[[新バビロニア王国]]や[[カフカス山脈]]付近の[[カフカス民族]]がビールに野生ホップを使用していたようである。エジプトでは薬用にされていたとも言われている。[[8世紀]]になるとドイツでホップの使用・栽培が始まり、次第にヨーロッパ各地に普及した。[[12世紀]]にはホップがビールの味付けに使われ始めた。しかし当時の主流は[[グルート]]ビールと呼ばれる薬草や香草を使用したビールであった。 [[14世紀]]から[[15世紀]]にかけてホップビールの持つ爽快な苦味や香り、日持ちの良さなどが高く評価されるようになり、ビールの主流になった。その理由はホップのもつ香味からではなく、むしろホップを入れて煮た[[麦汁]]から作ると腐りにくく長持ちするということからであった。ビールにホップが入れられるようになったこの頃からホップの栽培が普及するようになった。 オランダでは14世紀から、すでにビール作りに用いられ、16世紀になってオランダから亡命した[[新教徒]]たちがイギリスに伝えた。それ以前は、[[モルト]]などの苦みを持つ[[ハーブ]]が用いられていたが、これらは[[エール]]と呼ばれ、ホップを用いたものだけがビールと呼ばれるようになった。イギリスでは[[ヘンリー8世 (イングランド王)|ヘンリー8世]]によって毒草として使用を禁止され、次の王である[[エドワード6世]]のときに(1551年)ようやくホップ栽培者に特権が与えられる。その後もイギリスでは、1608年にいたんだホップの輸入が禁止されている。<ref>ハーブの事典 北野佐久子 2005年 東京堂出版</ref>ドイツでは、[[1516年]][[バイエルン大公|バイエルン公]][[ヴィルヘルム4世 (バイエルン公)|ヴィルヘルム4世]]により、[[ビール純粋令]](「ビールは大麦、ホップ、水のみを原料とすべし」)が定められた。日本での栽培は[[1877年]]([[明治]]10年)に、[[開拓使|北海道開拓使]]が外国から苗を持ち込み栽培したのが始まりと言われる。 == 栽培地域 == 世界的には[[ドイツ]]、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]で最も多く栽培されており、[[チェコ]]、[[イギリス]]、[[フランス]]、[[中国]]、[[スロベニア]]、[[南アフリカ]]、[[オーストラリア]]、[[ニュージーランド]]、[[日本]]などで栽培されている。日本では[[東北地方]]と[[北海道]]でビール会社との契約栽培で生産されている。生産地としては[[北海道]][[上富良野町]]や[[青森県]][[三戸町]]、[[秋田県]][[横手市]][[大雄村|大雄地区]]、[[岩手県]][[遠野市]]、[[奥州市]](江刺区)、[[軽米町]]、[[山形県]][[東根市]]等が挙げられる。 == ビールの苦味 == ホップの毬花には、[[ルプリン]]と呼ばれる黄色の粒子が存在し、ビールに香りを付与する物質や苦味を付与する物質はこの中に含まれる。ルプリンに含まれるフムロン(α酸)は、ビール醸造の煮沸工程において、イソフムロン(イソα酸)へと変換される。このイソα酸こそがビールの苦味成分である。 == ビール以外への応用 == ビール以外の目的では、生薬としても健胃、鎮静効果があるとされ、またハーブの一種としてヨーロッパでは民間薬として用いられている<ref>北川勲、三川潮、庄司順三、滝戸道夫、友田正司、西岡五夫 共著「生薬学」(東京、廣川書店、1980年)253-254頁 </ref>。ホップには苦味成分、香り成分の他、キサントフモール、イソキサントフモール、8-プレニルナリンゲニンといった機能性を持つ物質が多く含まれている。これらホップ由来物質の多彩な機能性が科学的に研究され、エストロゲン様作用による更年期障害の改善作用<ref>[http://www.sciencedirect.com/science?_ob=ArticleURL&_udi=B6T9F-4HNYMJ8-2&_user=10&_coverDate=05%2F20%2F2006&_rdoc=1&_fmt=&_orig=search&_sort=d&view=c&_acct=C000050221&_version=1&_urlVersion=0&_userid=10&md5=26f3fdd9c9b7139b87bd666cf1df1f18 エストロゲン作用による更年期障害の改善作用]</ref>、睡眠時間延長作用、鎮静作用<ref>[http://www.sciencedirect.com/science?_ob=ArticleURL&_udi=B7GVW-4KGG5V0-2&_user=10&_coverDate=09%2F11%2F2006&_alid=622695674&_rdoc=1&_fmt=summary&_orig=search&_cdi=20441&_sort=d&_docanchor=&view=c&_ct=1&_acct=C000050221&_version=1&_urlVersion=0&_userid=10&md5=70112685e3572cc20aa8789437012d96 睡眠時間延長作用、鎮静作用]</ref>、II型糖尿病患者に対するインスリン感受性の改善作用<ref>[http://www.jbc.org/cgi/content/abstract/279/32/33456 II型糖尿病患者に対するインスリン感受性の改善作用]</ref>、胃液の分泌増加作用<ref>*[http://sciencelinks.jp/j-east/article/200506/000020050605A0117166.php 胃液の分泌増加作用] </ref>、イソフムロンの肥満予防効果、などが報告されている。機能性食品の素材としても注目したい植物である。 2006年6月には、[[サッポロビール]]によって、ホップ抽出物に含まれる[[ポリフェノール]]の一種であるホップフラボノールに花粉症症状を軽減する効果があることが突き止められた<ref>{{Cite web|author=|title=サッポロビール/ホップと花粉症|accessdate=2008-08-31|year=2006|url=http://www.sapporobeer.jp/kenkyu/frontia/kafun.html}}</ref>。 2014年1月、京都大とサッポロビール研究チームが、ホップの成分に[[アルツハイマー型認知症]]の予防効果があることを確かめたと、米科学誌プロスワンに発表した。ただしビールの製造過程では、現在この成分は取り除かれているため、ビールを飲んでも効果は期待できないとしている。<ref>[http://www.sapporobeer.jp/news_release/0000020737/index.html サッポロビール/ホップ抽出物でアルツハイマー病の発症を抑えることに成功]</ref> == 耐用年数 == 平成20年度税制改正において、[[法人税]]等の「[[減価償却資産の耐用年数等に関する省令]]」が改正され、別表第四「生物の耐用年数表」によれば[[2008年|平成20年]][[4月1日]]以後開始する[[事業年度]]にかかるホップの[[法定耐用年数]]は9年となった。 == 脚注 == <references/> == 外部リンク == * [http://www.poperinge.be/ POPERINGE] * [http://www.sapporobeer.jp/kenkyu/frontia/kafun.html サッポロビール/ホップと花粉症] {{commons|Humulus lupulus}} {{Plant-stub}} {{DEFAULTSORT:ほつふ}} [[Category:アサ科]] [[Category:工芸作物]] [[Category:つる植物]] [[Category:ハーブ]] [[Category:ビール]]
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