ブラックメタルのソースを表示

{{Infobox Music genre
|name    = ブラックメタル<br />Black Metal
|color   = white
|bgcolor = #BB0022
|stylistic_origins = [[スラッシュメタル]]、[[デスメタル]]<ref name="Stylus Magazine">{{cite web |url=http://www.stylusmagazine.com/feature.php?ID=2073 |title=Into the void: Stylus Magazine's Beginner's Guide to Metal - Article - Stylus Magazine |last1=Lee |first1=Cosmo |last2=Voegtlin |first2=Stewart |publisher=[[Stylus Magazine]] |accessdate=17 May 2010}}</ref>、[[ハードコアパンク]]<ref>{{cite book | title=Pop When the World Falls Apart: Music in the Shadow of Doubt | publisher=Duke University Press | year=2012 | page=279 | isbn=0822351080 | editor=Weisbard, Eric}}</ref><ref>{{cite book | title=Encyclopedia of heavy metal music | publisher=Greenwood Press | author=Phillips, William and Cogan, Brian | year=2009 | pages=109, 234 | isbn=0313348006}}</ref>
|cultural_origins  = [[1980年代]]から[[1990年代]]前半<br />[[北ヨーロッパ]]
|instruments     = [[ボーカル]]、[[ギター]]、[[ベース (弦楽器)|ベース]]、[[ドラムセット|ドラム]]<br />[[キーボード (楽器)|キーボード]]
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|derivatives     = [[デスメタル]]<br />[[ヴァイキングメタル]]<br />[[ペイガンメタル]]
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|subgenres       = [[メロディックブラックメタル]]<br />[[シンフォニックブラックメタル]]<br />[[ナショナル・ソーシャリスト・ブラックメタル]]<br />[[アンブラックメタル]]<br />[[アトモスフェリックブラックメタル]]<br />[[デプレッシブブラックメタル]]
|fusiongenres    = [[ポストメタル]]<br />[[クラストコア|ネオクラスト]]
|regional_scenes = ノルウェイジャン・ブラックメタル<br />スウェディッシュ・ブラックメタル
|local_scenes    = [[ノルウェー]]、[[スウェーデン]]、[[フィンランド]]、[[ドイツ]]<br />[[イギリス]]、[[フランス]]、[[ウクライナ]]、[[ポーランド]]、[[チェコ]]<br />[[アメリカ合衆国]]、[[日本]]
|other_topics    = [[メロディックデスメタル]]、[[フォークメタル]]<br />[[ゴシックメタル]]、[[トレモロ]]
}}
'''ブラックメタル'''（{{en|'''Black Metal'''}}）とは、[[ヘヴィメタル]]のサブジャンルの一つ。速いテンポの[[ドラムセット|ドラム]]に、金切り声のような[[ボーカル]]、音を強めに歪ませたギターでの[[トレモロ]]のピッキング、宗教的で荘厳なアレンジなどを特徴とする。歌詞の内容には、[[サタニズム]]及び[[黒魔術]]への傾倒といった、[[反キリスト]]を強く打ち出したものが多く含まれており、ブラックメタルバンドの中には、[[ペイガニズム]]や[[ネオナチ|ナチズム]]を掲げるものも多い。古くからのブラックメタルのバンドやファンの中には、ブラックメタルをあくまで[[アンダーグラウンド]]の音楽だと考えている人もおり（特にサウンドプロダクションに関しては、クリアでない方がいいと考える人もいる）、商業的な姿勢をとるバンドはしばしば非難が浴びせられる。

== 歴史 ==
=== 第一世代 ===
[[1980年代]]に登場し、[[スラッシュメタル]]バンド[[ヴェノム (バンド)|Venom]]が1982年に出したアルバム『BLACK METAL』がその起源だとされている。[[反キリスト]]をテーマにした歌詞やヴォーカルスタイル、ステージネームを使った演出技法は後続のバンドに影響を与えた。

[[デンマーク]]の[[マーシフル・フェイト]]も重要なバンドである。フロントマンである[[キング・ダイアモンド]]のメイクは[[コープスペイント]]の素地を作ったともいわれる。

さらにその後出てきた[[Celtic Frost|ヘルハマー]]([[Celtic Frost]]の前身となるバンド)や[[バソリー|Bathory]]により、今日のブラックメタルの基本となるサウンドが作り出された<ref name=sam>{{cite video |last=Dunn |first=Sam |year=2005 |title=[[Metal: A Headbanger's Journey]] |type=motion picture |publisher=Seville Pictures}}</ref>。いわゆる"第一世代"と呼ばれる時期である<ref name="Stylus Magazine"/>。1980年代には、これらのサタニックなスラッシュメタルバンドが「ブラックメタル」と呼ばれることもあった。（また、現在でもオールドスクール・ブラックと呼ばれている。）第一世代と呼ばれるバンドには他に[[クリーター]]、[[デストラクション]]、[[ソドム (バンド)|ソドム]]などのドイツのバンドや<ref name=killyourself>{{cite journal |last=Lahdenpera |first=Esa |year=1995 |title=Northern Black Metal Legends |journal=Kill Yourself!!! Magazine |issue=4 |url=http://www.fmp666.com/moonlight/mayhem.html |accessdate=4 September 2012 |archiveurl=http://web.archive.org/web/20120207234358/http://www.fmp666.com/moonlight/mayhem.html |archivedate=7 February 2012 |deadurl=yes}}</ref>、[[ブルドーザー]]、{{仮リンク|デス・SS|en|Death SS}}<ref name=emperor10/><ref>''Death SS''. In: Jon Kristiansen: ''Metalion: The Slayer Mag Diaries''. Brooklyn, NY: Bazillion Points Books 2011, p. 474.</ref>などがいる。

しかし、[[1987年]]になると事態は一時沈静化する。Slayerマガジンの著者Metalionは「昨今のサタニックバンドブームはどうやら終わりを迎えたようだ」と記述している<ref name=incubus>''Incubus''. In: Jon Kristiansen: ''Metalion: The Slayer Mag Diaries''. Brooklyn, NY: Bazillion Points Books 2011, p. 88.</ref>。その一方で、Incubus、[[モービッド・エンジェル]]、[[サバト]](UK)、[[トーメンター]]、[[サルコファーゴ]]、[[グロテスク]]<ref name=tiamat>''Tiamat''. In: ''Slayer'', no. 8, 1991, p. 6.</ref><ref name=ekeroth249>Daniel Ekeroth: [http://books.google.de/books?id=jRRvfWp95FIC&pg=PA249&redir_esc=y#v=onepage&q&f=false ''Swedish Death Metal'']. Second edition. Brooklyn, NY: Bazillion Points 2009, p. 249, accessed on 8 October 2012.</ref>、Treblinka<ref>Daniel Ekeroth: [http://books.google.com/books?id=jRRvfWp95FIC&pg=PA81&redir_esc=y#v=onepage&q&f=false ''Swedish Death Metal'']. Second edition. Brooklyn, NY: Bazillion Points 2009, p. 81, accessed on 24 September 2012.</ref>([[ティアマット (バンド)|ティアマット]]の前身バンド<ref name=tiamat/><ref>Daniel Ekeroth: [http://books.google.com/books?id=jRRvfWp95FIC&pg=PA162&redir_esc=y#v=onepage&q&f=false ''Swedish Death Metal'']. Second edition. Brooklyn, NY: Bazillion Points 2009, p. 162f., accessed on 24 September 2012.</ref>)など一部のバンドがサタニックなテーマを掲げて活動を続けていた。

他に、初期のブラックメタルシーンのバンドとしては日本のサバト<ref name=heint>Ronald Ziegler: [http://web.archive.org/web/20030121034117/http://www.grimrune.com/watain/heint.html ''Merchandise whorery''], accessed on 23 June 2013.</ref>、コロンビアのParabellum<ref name=musicmight>{{cite web |author=Sharpe-Young, Garry |title=Parabellum biography |url=http://www.musicmight.com/artist/colombia/medellin/parabellum |publisher=[[MusicMight]] |accessdate=23 June 2013}}</ref>、イスラエルのサレム、イタリアの[[Mortuary Drape]]などがいる<ref>Götz Kühnemund: [http://www.rockhard.de/megazine/reviewarchiv/review-anzeigen.html?tx_rxsearch_pi1%5Breview%5D=12403 ''Mortuary Drape''. ''Tolling 13 Knell (DLP)'']. In: ''Rock Hard'', no. 174, accessed on 14 June 2013.</ref>。1990年に結成された日本の[[Sigh]]はノルウェーのシーンのメンバーと定期的に連絡を取っていた。彼らの1stアルバムは "ブラックメタル界におけるカルト・クラシック"になったともいわれる<ref name=SighJapan>[http://web.archive.org/web/20080117111501/http://www.sighjapan.com/bio.htm ''Biography''], accessed on 23 June 2013.</ref>。

ノルウェーのシーンが勃興する前の年には[[Root]]、[[Master's Hammer]]、Von、[[ロッティング・クライスト]]、[[サマエル (バンド)|サマエル]]、[[ブラスフェミー]]らが重要な作品をリリースしている。特に[[Master's Hammer]]のデビュー作Ritualは[[ダークスローン]]のFenrizをして「このアルバムこそが最初のノルウェイジャン・ブラックメタルだ。もっとも、彼らの出身はチェコなんだけどね<ref>[[Fenriz]]: [http://www.myspace.com/officialdarkthrone/blog/519327311 ''Darkthrone Biography and Video Clips'']. 21 November 2009, accessed on 24 September 2012.</ref>。」と言わしめた。[[ブラスフェミー]]のデビュー作Fallen Angel of Doomは後にウォー・ブラックメタルと呼ばれるスタイルへとつながることになる。

[[1990年]]、[[1991年]]には[[北欧]]のバンドが上記のバンドに影響を受け活動を始める。スウェーデンでは[[マーダック]]、[[ディセクション]]、[[Nifelheim]]、[[アブラプタム]]が、[[フィンランド]]では[[デスメタル]]や[[グラインドコア]]の要素を取り入れた[[ベヘリット]]、[[アーチゴート]]、[[インペイルド・ナザリーン]]<ref name=rh307>Wolf-Rüdiger Mühlmann: ''Impaled Nazarene''. ''Tol Cormpt Norz Norz Norz''. In: ''Rock Hard'', no. 307, December 2012, p. 77.</ref>といったバンドが現れた。特にフィンランドシーンの音楽性は後のウォー・ブラックメタルに大きな影響を与えた<ref name=mh112011>Robert Müller: ''Wollt Ihr den ewigen Krieg?''. ''Der tote Winkel''. In: ''[[Metal Hammer]]'', November 2011.</ref><ref name=rh304>Wolf-Rüdiger Mühlmann: ''SARCOFAGO''. ''I.N.R.I.'' In: ''Rock Hard'', Nr. 304, September 2012, p. 73.</ref>。

[[デスメタル]]全盛の[[アメリカ]]では[[Demoncy]]、[[Profanatica]]、[[アブスー]]が誕生している。[[1990年]]に[[ライプツィヒ]]で行われた[[メイヘム]]のライブは[[東ドイツ]]のシーンに絶大な影響を与えたと言われ<ref name=koenige>Wolf-Rüdiger Mühlmann: ''Die Könige vom Westwall''. ''Die legendären Protagonisten von damals im exklusiven Interview''. In: ''Rock Hard'', no. 269, October 2009, p. 92.</ref> 、一部ではジャーマンブラックメタルの幕開けだとまで評されている<ref>Wolf-Rüdiger Mühlmann: ''Deutschland, deine Schwarzmetall-Bands''. In: ''Rock Hard'', no. 269, October 2009, p. 89.</ref>。

=== 第二世代（殺人事件、自殺） ===
続いて[[1990年代]]には、[[エンペラー (バンド)|Emperor]]、[[メイヘム|Mayhem]]、[[ダークスローン|Darkthrone]]、[[バーズム|Burzum]]といった[[ノルウェー]]出身のバンドが活躍し始め、ブラックメタルという音楽をよりはっきりさせた。[[メイヘム|Mayhem]]のヴォーカリストである[[デッド]]が自殺し<ref>Enrico Ahlig: [http://www.metal-hammer.de/news/meldungen/article299447/marduk-gitarrist-besitzt-leichenteile-von-dead.html ''Marduk-Gitarrist besitzt Leichenteile von Dead''], 5 June 2012, accessed on 9 January 2013.</ref> 、[[ダークスローン|Darkthrone]]が2ndアルバム"A Blaze in the Northern Sky"をリリースした直後<ref name=paganfront>[[Hendrik Möbus]]: [http://web.archive.org/web/20071214012732/http://www.thepaganfront.com/pf.php?show=articles&article=1 ''National Socialist Black Metal''], accessed on 2 January 2013.</ref><ref>Jon "Metalion" Kristiansen: [http://www.vice.com/read/saga-true-black-metal-v15n5 ''The Saga of True Norwegian Black Metal''], accessed on 2 January 2013.</ref><ref>Wolf-Rüdiger Mühlmann: ''Darkthrone''. ''A Blaze in the Northern Sky''. In: ''Rock Hard'', no. 269, October 2009, p. 97.</ref>に[[ユーロニモス]]がつくりあげたブラックメタルシーンを俗に"第二世代"と呼ぶ([[サルコファーゴ]]の1stアルバム"I.N.R.I."<ref>Mersus: ''5 Klassiker''. In: ''Rock Hard'', no. 269, October 2009, p. 84.</ref>又は[[サマエル (バンド)|サマエル]]の1stアルバム"Worship Him"<ref>sG: ''5 Klassiker''. In: ''Rock Hard'', no. 269, October 2009, p. 79.</ref>がリリースされた直後を第二世代とする説もある)。長らく人の知るところではなかったブラックメタルが俄に注目を浴び、その名が広まるに至ったのは、これらのバンドのメンバーを中心に起こった自殺、教会への放火、殺人、など数々の事件や犯罪行為、およびそれらをセンセーショナルに取り上げたメディアによる影響が大きい。

[[アンダーグラウンド]]主義の元、メジャー音楽に攻撃をしかけ、ツアー中のアーティストの家を放火・ツアーバスを転倒させる、等の行動も起こしていた彼らおよびそのファン達は、ブラックメタルマフィアとも呼ばれた。また、シーンの中核には反キリスト教集団「[[インナーサークル]]」(Black Metal Inner Circle)が存在するとされ、その集団内での格付けは行った犯罪の大きさで決まったとさえも言われた。(''詳細は→[[インナーサークル]]'') 

しかし、1993年8月、[[バーズム]] の中心人物、「Count Grishnackh（カウント・グリシュナック）」こと[[ヴァルグ・ヴィーケネス]]が、[[インナーサークル]]及びMayhemのリーダーであった[[ユーロニモス]]ことオイスタイン・アーセスを殺害する事件を起こす。この事件でヴァルグがついに逮捕され、懲役21年という判決を受けた事をきっかけに、バンドのメンバーらの犯罪が次々と発覚して逮捕者が続出し、初期のブラックメタルシーンは崩壊してしまう。

また、同時期に他国でも様々なシーンが誕生していた。[[ポーランド]]では[[グレイヴランド]]と[[ベヒーモス (バンド)|ベヒーモス]]によってシーンが築かれている。アメリカでは[[Black Funeral]]、[[Grand Belial's Key]]、[[Judas Iscariot]]らが活躍している。

[[フランス]]ではアンダーグラウンドシーンのミュージシャンが集まり、[[Les Légions Noires]]というグループが結成されるに至った。著名なバンドではMütiilation、Vlad Tepes、Belketre、Torgeistがいる。同時に[[ナショナル・ソーシャリスト・ブラックメタル]](NSBM)シーンも勃興している。[[Antaeus]]のMkMによれば、この時期の[[フランス]]のシーンは「とても簡単に整理できる。NSBMを選んで、ファンジンと聴衆からのサポートを受けるか、[[the Black Legions]](訳注:[[Les Légions Noires]])の一員になってあの'カルト'な[[アウラ]]を身に纏うか…。[[Antaeus]]はパリ出身で、NSBMもやらないし、[[クリシェ]]に満ちた'スカンジナビアン・ブラックメタル'でもないから、どこにも属さないってことになるかな。とはいえ、シーンに迎合しようって気もさらさらないけど。」[[Deathspell Omega]]のように前衛的な手法をとっているバンドも多く存在する。不協和音を取り入れていることが特徴で、他には[[Antaeus]]、[[Aosoth]]などが著名である。

[[ドイツ]]のシーンでは[[アブサード]]の行いが論争を呼んだ。1993年、[[アブサード]]のメンバーが同じ学校に在籍するザンドロ・ベイヤーという少年を殺害したのである。ベイヤーの墓碑の写真はリリースされたデモの一つThuringian Pagan Madnessのアートワークにナチズムを賛美する言葉とともに掲載されている。このデモは獄中で録音され、ポーランドで[[グレイヴランド]]のドラマーによってリリースされている。
[[Nagelfar]]の中心人物であるAlexander von Meilenwaldはこのドイツシーンの最重要作品として[[Ungod]]、[[Tha-Norr]]、[[Lunar Aurora]]、[[Katharsis]]のデビューアルバムとDesasterのデモLost in the Agesを挙げ、「必ずしもドイツ史上最高の作品だとは言えないかもしれないが、全部すばらしい出来だ」と述べている。

それからもブラックメタルは脈々と受け継がれ、現在ではノルウェーを中心とした本場[[スカンディナヴィア]]地方以外にも、[[フランス]]や[[ドイツ]]、[[ウクライナ]]をはじめとする[[ヨーロッパ]]、[[南米]]、[[北米]]、[[東アジア]]、[[東南アジア]]、[[オーストラリア]]など世界各地でシーンが築かれると同時に、[[ディム・ボガー]]らのようにメジャーレーベルでの商業的成功を収めるバンドも現れている<ref name=billzebub>{{cite video |last=Debub |first=Bill |year=2007 |title=Black Metal: A Documentary |type=motion picture |publisher=Bill Zebub Productions}}</ref>。

== 特徴 ==
=== 楽曲 ===
一口にブラックメタルと呼んでも、楽曲演出は[[バンド (音楽)|バンド]]によりさまざま<ref name=emperor10>''Emperor''. In: Jon Kristiansen: ''Metalion: The Slayer Mag Diaries''. Brooklyn, NY: Bazillion Points Books 2011, p. 274.</ref>。

* 例：[[スラッシュメタル]]に近い楽曲のバンド、野獣性の強いバンド、[[キーボード (楽器)#電子楽器としてのキーボード|キーボード]]を使い荘厳な雰囲気を重視するバンド、[[デスメタル]]に近い楽曲のバンド、限りなく悪い音質と[[ノイズ]]や[[不協和音]]を多用するバンド、[[ゴシックメタル]]の作風を取り入れたバンド、流麗な[[メロディー]]を重視するバンド、攻撃的でハイスピードな楽曲のバンド、反復するフレーズと鬱々とした世界観を重視するバンド、悲痛な雰囲気を強調したバンド、重苦しくひきずるような遅さを持つ楽曲を重視するバンド、破滅的かつ混沌・錯乱したような演出のバンドなど。

ただし、ブラックメタルに括られる音楽にはいくつかの特徴を見出すことが出来る。もちろん、ここに挙げる全ての特徴が当てはまるバンドは少ないが、ほとんどのバンドは以下の特徴のいくつかを持っている。

* [[トレモロ]][[リフ]]<ref name=guardian>{{cite news |first=Chris |last=Campion |title=In the Face of Death |date=20 February 2005 |publisher=[[Guardian Unlimited]] |url=http://arts.guardian.co.uk/features/story/0,11710,1419364,00.html |work=[[The Guardian|guardian.co.uk]] |accessdate=4 September 2012}}</ref><ref name=chronicles>{{cite web |url=http://www.chroniclesofchaos.com/Articles/rants/6-668_black_metal_a_brief_guide.aspx |title=CoC : Rant : Black Metal: A Brief Guide |last=Kalis |first=Quentin |date=31 August 2004 |work=[[Chronicles of Chaos (webzine)|Chronicles of Chaos]] |accessdate=4 September 2012}}</ref>
* 高音域を強調したノイジーな[[ギター]][[音色|サウンド]]
* [[三全音]]やフラットフィフスの多用。
* 宗教的で荘厳な雰囲気
* [[クラシック音楽|クラシック]]的なフレーズの多用。又はメロディやリフ、[[フレーズ]]がクラシックと似ている。
* 速くシンプルな[[ドラムビート]]。[[ブラストビート]]が頻繁に使われる。
* キーボードを使用することで寒々しく憂鬱な雰囲気を作りだす。
* うなり声、金切声 ([[バソリー]]のヴォーカリストであるクォーソンの影響によるものといわれている)
* ローファイなサウンド（近年では意図的に用いられる場合もある）

ギターリフは[[スラッシュメタル]]や[[デスメタル]]のほか、[[ハードコア (音楽)|ハードコア]]や[[クラシック音楽|クラシック]]に影響を受けている場合もあるが、かなりのバンドに該当するジャンル特有の特徴としてトレモロリフの多用が挙げられる。[[パワーコード]]もしくはマイナー系のコードストロークの[[バッキング]]に、単音トレモロで[[リードギター|リード]]をとるパターンが最も多い（[[ダーク・フューネラル|Dark Funeral]]など）。その一方で、[[ギターソロ]]はあまり重要視されない。

一般的に[[ベースギター]]は音圧稼ぎに使われ目立たないことが多いが、一方で強くベースの音を押し出しているバンドもいるなど、細かい分野によって用法は全く異なる。

音作りとしては、[[デスメタル]]のように過剰にダウンチューニングしないという特長がある（ただしブルータル系を除く）。例えば[[エンペラー (バンド)|Emperor]]、[[ディセクション|Dissection]]、[[ダークスローン|Darkthrone]]、[[バーズム|Burzum]]、[[マーダック|Marduk]]、初期[[サテリコン (バンド)|Satyricon]]などの大半のバンドがレギュラーチューニングを用いており、[[メイヘム|Mayhem]]、Satyricon、[[デススペル・オメガ|Deathspell Omega]]でさえ半音下げである。それ以上に下げているバンドは、特に90年代から存在するバンドではかなり少ない。一方で、ブルータルブラックと呼ばれる[[ベヒーモス|Behemoth]]などのバンドや、従来のブラックメタルとは異なったプログレッシブやアヴァンギャルドなどの要素を強く持つバンド、また近年の音楽的流行を取り入れたバンドは1音半より下げていることも少なくない。

[[キーボード_(楽器)|キーボード]]アレンジに関しては、[[シンフォニックブラックメタル]]にカテゴライズされるバンド群では特に、クラシック風の[[フレーズ]]が使われることがある。その他のジャンルの影響としては、中期 SatyriconやMyrkskogのように[[インダストリアルメタル]]から影響を受けたもの、後期Emperorや[[Borknagar]]のように[[プログレッシブロック]]から影響を受けたもの、[[Absurd]]のように [[オイ!|Oiパンク]]から影響を受けているものなどがある。また、メンバーがサイドプロジェクトとして[[環境音楽|アンビエント]]や[[インダストリアルノイズ]]をやっている場合もある。

通常の曲構成をとることはあまりなく、特に明確な[[ヴァース‐コーラス形式]]はないことが多い。大半の楽曲は楽器演奏部の繰り返しが多く行われる。ただ、[[ロッティング・クライスト]]らが確立したギリシャ風のスタイルは例外で<ref>J. Campbell: [http://www.nwnprod.com/?p=2078 ''Varathron "Genesis of the Unaltered Evil" DLP/Triple LP and TS Out Now''], 30 January 2012, accessed on 13 December 2012.</ref>、ノルウェーのそれよりも正統派[[ヘヴィメタル]]のスタイルに近い構成をとっている<ref>Chad Bowar: [http://heavymetal.about.com/b/2011/06/24/retro-recommendation-rotting-christ-thy-mighty-contract.htm ''Retro Recommendation: Rotting Christ - Thy Mighty Contract''], 24 June 2011, accessed on 13 December 2012.</ref><ref>Stefan Glas: ''Rotting Christ''. ''Passage to Arcturo''. In: ''Metal Hammer'', March 1992, pp. 70f.</ref>。

=== ファッション・パフォーマンス ===
[[Image:1349 guitarrist.jpg|thumb|right|[[コープス・ペイント]]の例<br />([[1349]]の[[ギタリスト]]、アルカオン)]]
ファッション面の特徴として、顔全体を白く、目の周りを黒く塗った[[コープス・ペイント]]（土葬文化の下で死者の姿を扮装したものとされる）をする者が多い。他には全身黒服、鋲が多く打たれたガントレット、ガンベルト、バンドTシャツ、センター・パートのロング・ヘア、革ジャケット、ロング・ブーツ、生々しい血のり等。ただし、これらのファッションはブラックメタルに限らず、一般的なメタルシーンでも見られる。また、中後期Emperorのように、コープス・ペイントや[[ロングヘアー]]が見られないバンドも存在する。ブラジルのバンド[[サルコファーゴ]]の1stアルバムでのファッションが計り知れぬ影響を与えたとされる。

アートワークはモノクロのものが多い。これは1990年代に入って[[デスメタル]]バンドのアートワークがどんどん鮮やかなものになったことに対する[[アンチテーゼ]]である。自然や神話の風景が題材として選ばれることが多い。

また、ライブを一切行わないことを信条にしているバンドも存在する<ref>Marc Spermeth: ''Besessen von der Dunkelheit und dem Bösen''. In: ''Ablaze'', no. 5, May/June 1995, p. 12.</ref><ref name=putrid>Ben Ratliff: [http://www.nytimes.com/2009/12/15/arts/music/15metal.html?_r=1&pagewanted=all ''Thank You, Professor, That Was Putrid'']. In: ''[[The New York Times]]'', 14 December 2009.</ref>。一方で、メイヘムやゴルゴロスなどのように動物の頭部や血液を使用したパフォーマンスで論争を呼ぶバンドも存在する<ref>{{cite web |url=http://www.aftenposten.no/english/local/article723414.ece |title=Aftenposten Norway, Norwegian news in English |last=Tisdall |first=Jonathan |date=4 February 2004 |work=aftenposten.no |accessdate=4 September 2012}}</ref>。

== 歌詞・思想・哲学 ==
音楽性が多岐に及びつつもブラックメタルというジャンルが成立しているのは、思想・哲学といった側面が非常に強く、歌詞や世界観などによる演出にも重点が置かれているということを念頭に置かなければならない。

ブラックメタルのシーンには、音楽活動を通して思想を伝播することを重要だと考えているバンドが数多くいる。一般的なブラックメタルの思想は、[[サタニズム]]（悪魔主義）という言葉に集約されている。この点で、第一世代に属していたバンドの多くは実際にサタニストであったわけではないが、'サタニック'なイメージや歌詞を用いていた{{sfn|Moynihan|Søderlind|2003|p=16}}。一方で、ノルウェーのいわゆる第二世代のバンドにとって、サタニズムはイデオロギーの側面からブラックメタルを定義づけるものであった{{sfn|Olson|2008|p=27f}}{{sfn|Olson|2008|p=7f}}。インナーサークルがスカンディナビアからキリスト教を撤廃し、古代の宗教を復活させるという目標を掲げたことこともあり、シーンではキリスト教以外のヨーロッパの宗教（ペイガニズム）を讃えるバンドも存在した{{sfn|Moynihan|Søderlind|2003|p=313}} 。とはいえ、初期のペイガンバンドが自ら'ブラックメタル'を自称することはあまりなかった<ref name=halupczok>{{cite journal |last=Halupczok |first=Marc |title=Waldschrate & Met-Trinker |magazine=[[Metal Hammer]] |date=March 2010 |page=30}}</ref><ref name=enslavedfrost>{{cite book |title=[[Frost (album)|Frost]] |type=CD liner notes |publisher=[[Osmose Productions]] |year=1994}}</ref><ref name=nordicmetal>{{cite book |title=Nordic Metal – A Tribute to Euronymous |type=CD liner notes |publisher=[[Necropolis Records]] |year=1995}}</ref>。このように、ブラックメタルを自称するバンドはふつう[[反キリスト]]、または他の[[世界宗教]]への反抗心をテーマにしている<ref name=sam/>。おそらく、これこそがブラックメタルが唯一共有する考えといっていいだろう。

したがって、歌詞ではキリスト教徒の虐殺、キリスト教の滅亡などキリスト教を攻撃するもの、悪魔を称えたり、天使や神、天国を罵るなど冒涜的なもの、人間愛、平和、自由などを否定する反道徳的なもの、自殺、孤独、人間への嫌悪を歌った厭世的なもの<ref name=murdermusic/>などが多い。これらのテーマは全く別のものというわけではなく、それぞれがつながっている。それゆえ、[[無神論]]、[[ペイガニズム]]、[[サタニズム]]のような考えが支持されることが多い<ref name=murdermusic>{{cite video |last=Dome |first=Michael |year=2007 |title=Murder Music: Black Metal |type=motion picture |publisher=Rockworld TV}}</ref>。

また、[[指輪物語]]などの[[ファンタジー]]に出てくる悪の象徴、[[ギリシャ神話]]や[[北欧神話]]（ゲルマン神話）の死の象徴（[[ハーデース]]など）が、悪魔のかわりにテーマとされることがあり、[[ドラキュラ]]映画や西洋[[魔術]]もブラックメタルバンドにインスパイアを与えている。ただし、[[クレイドル・オブ・フィルス]]  のように思想がともなわず、イメージだけが先行するものはブラックメタル好きからは嫌われる場合もある。）

[[w:Chronicles of Chaos (webzine)|Chronicles of Chaos]]の記事では「ほとんどすべてのブラックメタルバンドが持つ最大の特徴は過去への憧憬である。」といわれている<ref name=chonicles>{{cite web |url=http://www.chroniclesofchaos.com/articles/rants/6-668_black_metal_a_brief_guide.aspx |title=CoC : Rant : Black Metal: A Brief Guide |last=Kalis |first=Quentin |date=31 August 2004 |work=[[Chronicles of Chaos (webzine)|Chronicles of Chaos]] |accessdate=4 September 2012}}</ref>。これに関して、[[Wolves in the Throne Room]]のアーロン・ウィーヴァーは「ブラックメタルは根本的なレベルで現代精神を批判する芸術活動なんだと思う。現代の世界観は何かを見落としているんだ、という具合に。」と述べている<ref>{{cite web |url=http://www.brooklynvegan.com/archives/2009/05/an_interview_w_13.html |title=An Interview w/ Wolves in the Throne Room's Aaron Weaver |date=22 May 2009 |work=brooklynvegan.com |accessdate=4 September 2012}}</ref>。故郷にキリスト教が伝播する以前の太古の文化に着目するバンドもいる。Sam Dunnはノルウェーのシーンについて、「他のヘヴィメタルシーンとは違い、文化や地理的特徴がブラックメタルの音楽やイメージに組み込まれている」と言っている<ref name=sam/>。ノルウェーのドキュメンタリーで[[ダークスローン]]のFenrizは「ブラックメタルというのは何よりもまず、個人主義ってことなんだよ。」<ref>{{cite video |title=Norsk Black Metal |year=2003 |publisher=[[Norwegian Broadcasting Corporation]]}}</ref>と述べている。実際、[[個人主義]]を信条にしているアーティストは多い<ref name=sam/>。[[イーサーン (ミュージシャン)|イーサーン]]もブラックメタルとは「やりたいことは何でもやる」ことだといい、ある意味では個人主義的な側面を肯定している。あるインタビューでは「俺にとっては音楽的なインスピレーションがすべてだった。ブラックメタルというのは音楽のスタイルではなく、アティテュードなんだよ。初期のノルウェーのブラックメタルのバンドたちは、皆違う音を出していただろ。共通の雰囲気、表現方法は持っていたかもしれないけど。ルールなんか何もなくて(中略)俺はやりたいことをやるだけで、誰にもこういう音楽をやれなんて指示はされないし。もしそんなことを受け入れたら、それはもはやブラックメタルではないよ<ref name=HMV>{{cite web |url=http://www.hmv.co.jp/news/article/1310270010/ |title=川嶋未来（[[Sigh]]）によるインタビュー |publisher=[[HMV]] |accessdate=26 June 2014}}</ref>。」と述べている。その一方で、[[Euronymous]]の信奉者は個人主義に反対することが多い{{sfn|Olson|2008|p=27f}}。Benjamin Hedge Olsonが著した修士論文によれば、「ブラックメタルはラディカル・インディヴィジュアリズムと集団的アイデンティティの間で起きる抗争と、その両極をも同時に受容しようとする企てによって特徴づけることが出来る。」という{{sfn|Olson|2008|p=2}}。

Olsonは[[ラルフ・ワルド・エマーソン]]のとなえた[[w:Transcendentalism|超越主義]]に似た思想を持つアーティストもいると書いている。彼らは肉体という牢獄を捨て、もしくは"超越"し、超越的存在(神)から知識を授かろうとするのである{{sfn|Olson|2008|p=4}}。「霊的意義、文化的意義に欠けているように感じられる世界」に満足しておらず{{sfn|Olson|2008|p=129}}、それを超えて、「宗教的熱狂に満ちた世俗主義」に挑戦したいと考えているからである{{sfn|Olson|2008|p=38}}。Olsonはこのようなバンドのライヴを「情景的一体感や神秘的超越を得るための音楽による儀式」と呼び{{sfn|Olson|2008|p=47}}、 「演者が儀式的なパフォーマンスを通して、自らの世俗的肉体を超越し、神と結びついた精神的なペルソナをその身に帯びる、という認識」を自分が参加したブラックメタルのライヴの典型例として挙げている{{sfn|Olson|2008|p=41}}。

シーン内で有名なミュージシャンの中には、ブラックメタルは何らかのイデオロギーを表明していなければいけないというわけでは必ずしもない、と考えるものもいる。たとえば、[[ヤン・アクセル・ブロンベルク]]は''Metal Library''とのインタビューで、「これは個人的な考えだけど、今日のブラックメタルはただの音楽にすぎないと思う。」と語っている<ref name=hellhammerinterview>{{cite web |url=http://translate.google.com/translate?hl=fi&sl=ru&tl=en&u=http%3A%2F%2Fwww.metallibrary.ru%2Farticles%2Finterviews%2F96.html |title=Article: Interview |date=7 January 2007 |work=metallibrary.ru |publisher=Open Publishing |language=Russian (Google-translated to English) |accessdate=4 September 2012}}</ref>。同じように、[[サティアー]]も「ブラックメタルは必ずしもサタニックなものでなければならないというわけではない。暗澹としたものでありさえすればいい。」と語っている<ref name=murdermusic/>。Throne of MaledictionのEric Hornerは「多くのバンドがサタニズムやそれに類する信条を持っているけど、僕はそれだけが'ブラックメタル'でいる唯一の手段とは思いませんね。僕にとってのブラックメタルは純粋な感情であり、その感情を伴った個人主義なのです。」と答えている<ref name="throneofmalediction">{{cite web |url=http://www.metalunderground.com/news/details.cfm?newsid=64209 |title=Throne of Malediction Talks the Art of Black Metal |date=17 January 2011 |work=metalunderground.com |accessdate=4 September 2012}}</ref>。

だが、Metalionが発行するファンジン''Slayer''の記事では「自分たちのコンセプト全体が依拠しているような本質よりも、音楽的なことに関してばかり気を払う」ミュージシャンが批判され、「音楽そのもの自体が一番優先されるということはない。」という主張が繰り広げられている<ref>{{cite journal |last=Kristiansen |first=Jon |year=2011 |title=Worship Him! |journal=Metalion: The Slayer Mag Diaries |location=[[Brooklyn]], New York |publisher=Bazillion Points Books |page=467}}</ref>。

=== サタニズム ===
もともと、ブラックメタルという語はサタニックな歌詞やイメージを用いるエクストリームメタルバンドを指す言葉だった。しかし、第一世代のほとんどのバンド(ここにはブラックメタルという言葉を生み出したヴェノムも含まれる)はサタニストであったわけではなく、単に聴衆を煽るためにそのイメージを使っただけであった。その中で、[[Mercyful Fate]]のヴォーカリストであり、[[悪魔教会]]のメンバーであった[[King Diamond]]は数少ない例外である。Michael Moynihanは彼について「80年代のサタニックメタルバンドのメンバーで唯一本気だった人物で、[[炎上_(ネット用語)#派生用語|ショック・ヴァリュー]]を狙って悪魔のイメージを使っていただけのポーザーとは違う。」と言っている{{sfn|Moynihan|Søderlind|2003|p=16}}。

1990年代初頭、ノルウェーのシーンに属する多くのブラックメタルミュージシャンは厭人的悪魔崇拝者を自称していた{{sfn|Olson|2008|p=7f}}。彼らは憎しみ、悲しみ、そして邪悪さを広めようとしていたのである。メイヘムのユーロニモスはこの思想の裏に居た重要な人物である{{sfn|Olson|2008|p=27f}}。彼らは[[悪魔教会]]の「自由や人生を肯定する」考え方を批判した<ref name=killyourself2>Esa Lahdenpera: [http://web.archive.org/web/20120207234358/http://www.fmp666.com/moonlight/mayhem.html ''Northern Black Metal Legends'']. In: ''Kill Yourself'', no. 2, August 1993. Retrieved 30 January 2013.</ref>。シーンのメンバーが支持していた[[w:theistic Satanism|有神論的サタニズム]]はキリスト教の倫理の逆を行く事、すなわち自分の欲望に忠実に生き、弱者を強者の糧にするのをよしとする思想であった。そのため、キリスト教を弱者のものとして否定した[[フリードリヒ・ニーチェ]]の思想（[[ニヒリズム]]）が好まれる傾向にある。Benjamin Hedge Olsonは「(彼らは)ヴェノムの行ったサタニックなパフォーマンスを他のメタルやサタニズムにはない文化的表現のひとつへと変えた。」、そして「他のメタルが持つ平凡なアイデンティティや大望を捨て去り、宗教的、イデオロギー的な熱狂を選んだ。」と書いている{{sfn|Olson|2008|p=27f}}。ユーロニモスは[[全体主義]]を支持し、個人主義、同情、平和、幸福、快楽などの考えを否定した<ref name=killyourself/>。何故このような思想がシーンで支持されていたのかと聞かれ、イーサーンは「(このような考え方は)人々に恐怖を与えるには好都合だった」と語っている{{sfn|Moynihan|Søderlind|2003|p=222}}。また、「(シーンは)社会の対極でありたがっていた」し、「本当のサタニズムを実践するよりも、単に'邪悪'であること」に力点を置いていたという{{sfn|Moynihan|Søderlind|2003|p=218f}}。ただし、''Lords of Chaos''によれば、マンハイム<ref name=purefucking>{{cite video |year=2008 |title=Pure Fucking Mayhem |medium=motion picture |publisher=Index Verlag}}</ref><!--the documentary makes clear that Manheim remained friends with Euronymous long after leaving the band--> 、ヴィーケネス<ref name=untilthelight>{{cite video |year=2009 |title=[[Until the Light Takes Us]] |medium=motion picture |publisher=Variance Films}}</ref>、ブラックソーン{{sfn|Moynihan|Søderlind|2003|p=134}}のようにユーロニモスを知っていた者の多くは彼の"過激でサタニックなイメージ"は見せかけだけのものだったという{{sfn|Moynihan|Søderlind|2003|p=137}}。その一方で、[[Mortiis]]はユーロニモスが行っていたことは見せかけではないと言っており<ref>Ian Christe: ''Sound of the Beast: the Complete Headbanging History of Heavy Metal''. New York, NY: Harper Collins, 2004.</ref>、ユーロニモスを1985年から知っており{{sfn|Kristiansen|2011|p=39}}、彼の親友でもある{{sfn|Kristiansen|2011|p=266-269}}Metalionは「(ユーロニモス)はいつも自分の考えを披露していた。(中略)死を崇め、過激であろうとしていたんだ。」と証言している{{sfn|Moynihan|Søderlind|2003|p=39}}。[[w:Temple of the Black Light|Misanthropic Luciferian Order]]のTenebris(噂では[[ジョン・ノトヴェイト]]であるとされる<ref>Jon Kristiansen: ''Metalion: The Slayer Mag Diaries''. Brooklyn, NY: Bazillion Points Books 2011.{{page needed|date=November 2012}}</ref>)はノルウェーのシーンは主にイデオロギー的なサタニズムと関連しており、「93年にユーロニモスが死んだことで消滅した」と書いている<ref>''MLO''. ''Misantropiska Lucifer Orden''. In: Jon Kristiansen: ''Metalion: The Slayer Mag Diaries''. Bazillion Points Books 2011, p. 551.</ref>。Sanna Fridhは、シーンのメンバーによる"自分たちは悪魔崇拝者である"という主張には何ら根拠がなかったと述べている<ref>Fridh, Sanna. [http://www.academia.edu/239378/Satan_The_Perfect_Man ''Satan: The Perfect Man: A Symbol and Gender Analysis of Satanism in Black Metal'']. University of Gothenburg, 2010. p. 6.</ref>。ユーロニモスが死亡した後、捜査を主導したLeif A. Lierによれば、彼自身も部下もサタニストには一人も遭遇しなかったという<ref name="Satan rir media">{{cite video |title=[[Satan rir media|Satan Rides the Media]] |year=1998}}</ref>。ファウストは「サタニズムを超マジにとらえてるヤツもいたけど、ほとんどの人間にとってはハイプに過ぎなかったね」という{{sfn|Moynihan|Søderlind|2003|p=255}}。当時、有神論的サタニズムを支持しないバンドはユーロニモスやシーンのメンバー(ファウストとか)から'ブラックメタル'であると認められなかった<ref name=emperor10/><ref name=killyourself/>。そのため、ノルウェイジャンブラックメタルのようなサウンドで、サタニックな歌詞を用いてなかったバンドは他の言葉で自分たちのジャンルを表現した<ref name=halupczok>{{cite journal |last=Halupczok |first=Marc |title=Waldschrate & Met-Trinker |magazine=[[Metal Hammer]] |date=March 2010 |page=30}}</ref><ref name=enslavedfrost>{{cite book |title=[[Frost (album)|Frost]] |type=CD liner notes |publisher=[[Osmose Productions]] |year=1994}}</ref><ref name=nordicmetal>{{cite book |title=Nordic Metal – A Tribute to Euronymous |type=CD liner notes |publisher=[[Necropolis Records]] |year=1995}}</ref>。今日でも[[Infernus]]<ref name=infernus>{{cite web |url=http://www.live-metal.net/features_interviews_infernus_gorgoroth.html |title=live-metal.net - Interviews: Gorgoroth - Infernus |last=Maki |first=Jeff |date=18 July 2006 |work=live-metal.net |accessdate=4 September 2012}}</ref>や[[ダニエル・ロステン|アリオク]]<ref>Dr. Rape: ''Funeral Mist''. In: Jon Kristiansen: ''Metalion: The Slayer Mag Diaries''. [[Brooklyn]], New York: Bazillion Points Books 2011. pp. 420f.</ref>、[[Nornagest]]、Erik Danielsson<ref name=watain>{{cite web |url=http://web.archive.org/web/20071231214052/http://www.geocities.com/flesh_ro/watain.htm |title=Interview with Watain |author=Arthur |work=geocities.com/flesh_ro |accessdate=4 September 2012}}</ref>などのような著名なミュージシャンのように、ブラックメタルは有神論的サタニズムを支持していなければならないと考えるものがいる。再結成後の[[Dissection]]<ref name=faustleaves>[http://web.archive.org/web/20040127040134/http://www.dissection.nu/faustleaves.htm ''FAUST LEAVES DISSECTION BECAUSE OF THE SATANIC CONCEPT''], accessed on 25 October 2012.</ref><ref name=dissectioninterview2>[http://web.archive.org/web/20071020061147/http://www.dissection.nu/interviews/Interview2.htm ''INTERVIEW FOR THE FANS BY THE FANS''. ''- Final Interview with Jon Nödtveidt -''], accessed on 25 October 2012.</ref>、[[Watain]]<ref>terrybezer: [http://www.metalhammer.co.uk/news/unpublished-watain-interview-extras/ ''Unpublished Watain Interview Extras!''], 27 March 2009, accessed on 21 November 2012.</ref>のようなバンドは、ブラックメタルバンドのメンバーはみなサタニストでなければならないという一方で、[[Black Funeral]]のMichael W. Ford<ref>[http://paganbelial.awardspace.com/?p=841 ''Black Funeral''. ''Embrace The Sounds Of Grim Medieval Vampiric Black Metal...'']. In: ''Kill Yourself!!! Magazine'', no. 3, 1995, p. 36, accessed on 21 November 2012.</ref>や[[w:Antaeus (band)|Antaeus]]のMkM<ref>Ophth: [http://membres.multimania.fr/chaotik/7/antaeus.html ''AntaeuS''], accessed on 21 November 2012.</ref>はブラックメタルはサタニックでなければならないが、メンバー全員が必ずしもサタニストであることまでは必要でないと考えている 。サタニズムから[[ペイガニズム]]に考えを変えたバンドもいる。

また、サタニズムは弱者の排除という点で[[ナチズム]]と共通する。だが、ヴァルグ・ヴィーケネスのような[[ネオナチ]]活動家や、[[ナショナル・ソーシャリスト・ブラックメタル]]（[[民族社会主義]]ブラックメタルの意）と呼ばれている[[Absurd]]、[[Graveland]]、[[ノクターナル・モルトゥム|Nokturnal Mortum]]のような極右・ネオナチバンドは、シーンの一部である。多くのブラックメタル・バンドは音楽に専念しており、シーンで人種差別が肯定的に捉えられることは少ない<ref name=billzebub/><ref name=kingovhell>{{cite web |url=http://www.maelstrom.nu/ezine/interview_iss50_224.php |title=Interview with Jotunspor |last=Škot |first=Mladen |work=maelstrom.nu |accessdate=4 September 2012}}</ref><ref name=infernus1>{{cite web |url=http://www.roadrunnerrecords.com/blabbermouth.Net/news.aspx?mode=Article&newsitemID=93004 |title=Blabbermouth.net - Gorgoroth Guitarist Infernus: 'I Personally Am Against Racism in Both Thought and Practice' |date=15 March 2008 |work=[[Blabbermouth.net]] |accessdate=4 September 2012}}</ref>。

このように、一般にブラックメタルの中でキリスト教が肯定的に扱われることはほとんどないといっていい。一方で、ブラックメタル特有のサウンドを有していながら歌詞やイメージでキリスト教を賛美する、[[アンブラックメタル]]という一見矛盾したジャンルも存在している。

== バンド一覧 ==
=== {{Flagicon|NOR}}ノルウェー ===
{{colbegin|3}}
* [[1349]]
* [[Aura Noir]]
* [[アークチュラス|Arcturus]]
* [[Borknagar]]
* [[バーズム|Burzum]]
* [[Carpathian Forest]]
* [[ザ・コヴナント|Covenant]]
* [[ダークスローン|Darkthrone]]
* [[ディム・ボガー|Dimmu Borgir]]
* [[Dodheimsgard]]
* [[エンペラー (バンド)|Emperor]]
* [[エンスレイヴメント・オヴ・ビューティー|Enslavement of Beauty]]
* [[エンスレイヴド|Enslaved]]
* [[Forgotten Woods]]
* [[Gorgoroth]]
* [[Ildjarn]]
* [[イモータル (バンド)|Immortal]]
* [[Joyless]]
* [[Kampfar]]
* [[Keep of Kalessin]]
* [[Khold]]
* [[リンボニック・アート|Limbonic Art]]
* [[メイヘム|Mayhem]]
* [[Myrkskog]]
* [[Nattefrost]]
* [[Obtained Enslavement]]
* [[Ragnarok]]
* [[Red Harvest]]
* [[サテリコン (バンド)|Satyricon]]
* [[トーケ|Taake]]
* [[Tsjuder]]
* [[Troll]]
* [[ウルヴェル|Ulver]]
* [[Windir]]
* [[ザイクロン|Zyklon]]
* [[Zyklon-B]]
{{colend}}

=== {{Flagicon|SWE}}スウェーデン ===
{{colbegin|3}}
* [[Abruptum]]
* [[The Abyss]]
* [[Arckanum]]
* [[Armagedda]]
* [[バソリー|Bathory]]
* [[Blackwinds]]
* [[ダーク・フューネラル|Dark Funeral]]
* [[Dawn]]
* [[Diabolicum]]
* [[ディセクション|Dissection]]
* [[Funeral Mist]]
* [[In Battle]]
* [[The Legion]]
* [[Lord Belial]]
* [[マーダック|Marduk]]
* [[ナグルファー|Naglfar]]
* [[ネクロフォビック|Necrophobic]]
* [[Pest]]
* [[Setherial]]
* [[シャイニング (スウェーデンのバンド)|Shining]]
* [[サイレンサー (バンド)|Silencer]]
* [[Swordmaster]]
* [[Thy Primordial]]
* [[ヴァーテイン|Watain]]
* [[Vinterland]]
{{colend}}

=== {{Flagicon|FIN}}フィンランド ===
{{colbegin|3}}
* [[Alghazanth]]
* [[Archgoat]]
* [[Azaghal]]
* [[Barathrum]]
* [[Baptism]]
* [[Black Swan]]
* [[Beherit]]
* [[Behexen]]
* [[Black Death Ritual]]
* [[Calvarium]]
* [[Catamenia]]
* [[クランデスティン・ブレイズ|Clandestine Blaze]]
* [[Crimson Midwinter]]
* [[Darkwoods My Betrothed]]
* [[Diaboli]]
* [[Eavral]]
* [[Enochian Crescent]]
* [[フューネリス・ノクターナム|Funeris Nocturnum]]
* [[Grand Nocturne]]
* [[Horna]]
* [[Impaled Nazarene]]
* [[Impious Havoc]]
* [[Musta Surma]]
* [[Mustan Kuun Lapset]]
* [[O (バンド)|O]]
* [[Perisynti]]
* [[Sargeist]]
* [[Satanic Warmaster]]
* [[Shade Empire]]
* [[Thy Serpent]]
* [[Wyrd]]
* [[Ymir]]
{{colend}}

=== {{Flagicon|FRA}}フランス ===
{{colbegin|3}}
* [[アルセ|Alcest]]
* [[Amesoeurs]]
* [[アノレクシア・ネルヴォサ|Anorexia Nervosa]]
* [[Antaeus]]
* [[Aosoth]]
* [[Arkhon Infaustus]]
* [[Bekhira]]
* [[Belketre]]
* [[Blut Aus Nord]]
* [[デスティニティー|Destinity]]（初期・中期）
* [[デススペル・オメガ|Deathspell Omega]]
* [[Kristallnacht]]
* [[Mutiilation]]
* [[Nehemah]]
* [[Sacrificia Mortuorum]]
* [[Seth]]
* [[Sombre Chemin]]
* [[Temple of Baal]]
* [[Vlad Tepes]]
{{colend}}

=== {{Flagicon|USA}}アメリカ ===
{{colbegin|3}}
* [[Abigail Williams]]
* [[Absu]]
* [[Abyssmal Nocturne]]
* [[アガアロク|Agalloch]]
* [[Black Funeral]]
* [[Crimson Moon]]
* [[Cult of Daath]]
* [[Demoncy]]
* [[Dragonlord]]
* [[Draugar]]
* [[Havohej]]
* [[Hemlock]]
* [[Judas Iscariot]]
* [[Krieg]]
* [[Kult ov Azazel]]
* [[Leviathan]]
* [[Nachtmystium]]
* [[Nokturne]]
* [[Profanatica]]
* [[Thornspawn]]
* [[Velvet Cacoon]]
* [[Von]]
* [[Vrolok]]
* [[Weltmacht]]
* [[ウルヴズ・イン・ザ・スローン・ルーム|Wolves in the Throne Room]]
* [[Xasthur]]
{{colend}}

=== {{Flagicon|DEN}}デンマーク ===
* [[Angantyr]]
* [[Holmgang]]
* [[Nortt]]
* [[Sortsind]]

=== {{Flagicon|GER}}ドイツ ===
{{colbegin|3}}
* [[Absurd]]
* [[Desaster]]
* [[Moonblood]]
* [[Nargaroth]]
* [[Nihil Nocturne]]
* [[ソドム (バンド)|Sodom]](初期)
* [[Totenburg]]
* [[Wolfsmond]]
{{colend}}

=== {{Flagicon|NLD}}オランダ ===
* [[Cirith Gorgor]]
* [[リージョン・オブ・ザ・ダムド|Occult]]

=== {{Flagicon|BEL}}ベルギー ===
* [[エインシェント・ライツ|Ancient Rites]]
* [[Enthroned]]
* [[Lugubrum]]

=== {{Flagicon|AUT}}オーストリア ===
* [[Abigor]]
* [[Amestigon]]
* [[Asmodeus]]
* [[Summoning]]

=== {{Flagicon|CHE}}スイス ===
* [[Celtic Frost]]
* [[サマエル (バンド)|Samael]]
* [[Tarihan]]

=== {{Flagicon|GBR}}イギリス ===
{{colbegin|3}}
* [[Anaal Nathrakh]]
* [[Axis of Perdition]]
* [[バルサゴス|Bal-Sagoth]]
* [[Cradle of Filth]]
* [[Fen]]
* [[Hecate Enthroned]]
* [[フロスト (バンド)|Frost]]
* [[Reign of Erebus]]
* [[ヴェノム (バンド)|Venom]]
{{colend}}

=== {{Flagicon|ITA}}イタリア ===
{{colbegin|3}}
* [[Aborym]]
* [[Forgotten Tomb]]
* [[グレイヴワーム|Graveworm]]
* [[Necrodeath]]
* [[Opera IX]]
* [[Stormlord]]
{{colend}}
=== {{Flagicon|GRC}}ギリシャ ===
{{colbegin|3}}
* [[Legion of Doom]]
* [[Naer Mataron]]
* [[Nocternity]]
* [[ロッティング・クライスト|Rotting Christ]]
* [[Stutthof]]
* [[The Shadow Order]]
{{colend}}
=== {{Flagicon|UKR}}ウクライナ ===
{{colbegin|3}}
* [[Astrofaes]]
* [[Drudkh]]
* [[Dub Buk]]
* [[Hate Forest]]
* [[Khors]]
* [[Lucifugum]]
* [[Lutomysl]]
* [[Nokturnal Mortum]]
* [[Runes of Dianceht]]
* [[Underdark]]
{{colend}}
=== {{Flagicon|POL}}ポーランド ===
{{colbegin|3}}
* [[Arkona]]
* [[ベヒーモス (バンド)|Behemoth]]
* [[Capricornus]]
* [[Demiurg]]
* [[Gontyna Kry]]
* [[Graveland]]
* [[Infernal War]]
* [[Moontower]]
* [[Thor's Hammer]]
* [[サンダーボルト (バンド)|Thunderbolt]]
{{colend}}

=== {{Flagicon|CZE}}チェコ===
* [[Cult of Fire]]
* [[Maniac Butcher]]
* [[Master's Hammer]]
* [[Darkstorm]]
* [[インフェルノ (バンド)|Inferno]]
* [[Trollech]]
* [[ルート (バンド)|Root]]

=== {{Flagicon|TWN}}台湾 ===
* [[Anthelion]]
* [[ソニック (バンド)|ChthoniC]] 
* [[Inferno Requiem]]

=== {{Flagicon|JPN}}日本 ===
{{colbegin|3}}
* [[アビゲイル (バンド)|Abigail]]
* [[Amducias]]
* [[Arkha Sva]]
* [[Ashdautas Vrasubatlat]]
* [[Asrafil]]
* [[APOLOGIST]]
* [[BASILISK (バンド)|BASILISK]]
* [[Cataplexy]]
* [[CRACK ADDICT]]
* [[Crifotoure Satanarda]]
* [[Deathchurch]]
* [[Deathscythe]]
* [[DEATHROLL]]
* [[Endless Dismal Moan]]
* [[Ethereal Sin]]
* [[Frozn]]
* [[Funeral Elegy]]
* [[Funeral Rites]]
* [[Gallhammer]]
* [[Gorugoth]]
* [[Holokaust Winds]]
* [[Hurusoma]]
* [[Infernal Majesty]]
* [[Infernal Necromancy]]
* [[Insanity of Slaughter]]
* [[Lone Suffer]]
* [[Maledictis]]
* [[Manierisme]]
* [[MonoShrieK]]
* [[凶音]]
* [[Sabbat]]
* [[彷徨-Samayoi-]]
* [[Sigh]]
* [[SSORC]]
* [[The Under]]
* [[Threat]]
* [[Thy nadir]]
* [[Total Misanthropy]]
* [[Tyrant]]
* [[懺鉄]]
{{colend}}

=== {{Flagicon|AUS}}オーストラリア ===
{{colbegin|3}}
* [[Abominator]]
* [[Abyssic Hate]]
* [[Bestial Warlust]]
* [[Destroyer 666]]
* [[Drowning the light]]
* [[Gospel of the Horns]]
* [[Spear of Longinus]]
* [[Sanguinary Misanthropia]]

{{colend}}

=== {{Flagicon|SGP}}シンガポール ===
* [[Eternal Throne]]
* [[Impiety]]
* [[Kibosh Sybil Kismet Dismal]]
* [[Mistik]]

=== {{Flagicon|BRA}}ブラジル ===
* [[サルコファーゴ|Sarcófago]]

=== {{Flagicon|CAN}}カナダ ===
* [[Blasphemy]]

==参考文献==
* マイケル・モイニハン、ディードリック・ソーデリンド 『ブラック・メタルの血塗られた歴史』 島田陽子訳、メディア総合研究所〈Garageland Jam Books〉、2009年

=== ブラックメタルを扱ったドキュメンタリー ===
* ''Det svarte alvor'' (1994)
* ''[[Satan rir Media|Satan Rides the Media]]'' (1998)
* ''Norsk Black Metal'' (2003) was aired on Norwegian TV by the [[Norwegian Broadcasting Corporation]] (NRK).
* ''[[Metal: A Headbanger's Journey]]'' (2005) touches on black metal in the early 1990s, and includes an extensive 25-minute feature on the DVD release.
* ''[[True Norwegian Black Metal (documentary)|True Norwegian Black Metal]]'' (2007) is a five-part feature from ''[[Vice (magazine)|VICE]]''. It explores some of the aspects of the lifestyle, beliefs and controversies surrounding former Gorgoroth vocalist [[Gaahl]].<ref>{{cite web |url=http://www.youtube.com/watch?v=i4U33U_UyzQ |title=True Norwegian Black Metal - VICE - 1 of 5 - YouTube |date=25 April 2007 |work=[[YouTube]] |accessdate=4 September 2012}}</ref>
* ''Black Metal: A Documentary'' (2007), produced by [[Bill Zebub]], explores the world of black metal from the point of view of the artists. There is no narrator and no one outside of black metal takes part in any interview or storytelling.
* ''[[Murder Music: A History of Black Metal]]'' (2007)
* ''Once Upon a Time in Norway'' (2008)
* ''Black Metal Satanica'' (2008)
* ''[[Until the Light Takes Us]]'' (2009) explores black metal's origins and subculture, featuring exclusive interviews and including rare footage from the Black Circle's early days.
* ''Out of the Black – A Black Metal Documentary'' (2012), an examination of the musical and social origins of black metal while exploring the full spectrum of the religious ideology within the scene. Also examines black metal in America and the multiple differences between the American and the Scandinavian scene.<ref>{{cite web |url=http://www.blabbermouth.net/news.aspx?mode=Article&newsitemID=169099 |title=Blabbermouth.net - Black Metal Documentary 'Out of the Black' to Be Released for Free via Web |date=1 February 2012 |work=[[Blabbermouth.net]] |accessdate=4 September 2012}}</ref>
* ''One Man Metal'' (2012) explores the lifestyle and thoughts of the members of the three one-man bands [[Xasthur]], [[Leviathan (band)|Leviathan]] and [[Striborg]].<ref>{{cite web |url=http://www.youtube.com/watch?v=UQl6PzXU4cQ |title=One Man Metal - Part 1 - Black Metal's Unexplored Fringes |date=2 October 2012 |work=[[YouTube]] |accessdate=19 January 2013}}</ref>
* "Attention! Black Metal" (2012)

==関連項目==
*[[ハードコア・パンク]]
*[[NSBM]]
*[[ネオナチ]]
*[[アナーキズム]]
*[[ファシズム]]
*[[極右]]
*[[オカルト]]

==脚注==
{{Reflist}}

{{commonscat|Black Metal}}

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{{Link FA|fi}}
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[[Category:音楽のムーブメント]]
[[Category:ヘヴィメタルのサブジャンル]]
[[Category:ヨーロッパの音楽]]
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