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'''ビターズ''' (bitters) は、[[薬草]]・[[香草]]・[[樹皮]]・[[香辛料]]など数種類を酒に付け込んで作成する、苦味の強い[[アルコール飲料]]。苦味酒・苦味剤ともよばれる。昔は[[胃薬]]などとして使われていたが、現在では主に[[カクテル]]に苦味をつけたり、香りや色を良くしたりする目的で使用される。 [[イギリス]]の有名な[[エール (ビール)|エール]]の1種、「[[ビター]]」とはまったく別のものである。 ビターズの製法はブランドによって様々であり、またその詳しい製法は秘伝とされている場合が多い。したがって、詳しい原材料については不明であり、資料によっては記述が異なることもある。 ビターズは通常ごく少量のみ使われるため、「ビターズ・ボトル」(bitters bottle)という専用容器に入れておくことが多い。ビターズ・ボトルはひと振りすると中身が1[[カクテル#カクテルで用いられる単位|ダッシュ]](数滴程度)ずつ出るようになっている。 == 種類 == 有名なビターズとしては、アンゴスチュラ・ビターズとオレンジ・ビターズがある。 === アンゴスチュラ・ビターズ === アンゴスチュラ・ビターズ (Angostura bitters) は、[[ベネズエラ]]でドイツ人[[医師]]、Dr. J.G.B.Siegertによって考案されたとされるビターズ。アンゴスチュラ([[ミカン科]]の樹木)の樹皮などを原料にするとされる。一方、ベネズエラの町「アンゴスチュラ」で考え出されたのでこの名前になったのであり、アンゴスチュラの樹皮は含まれていないという説もある。実際、ラベルには"Does not contain Angostura Bark"の記述がある。 [[マンハッタン (カクテル)|マンハッタン]]や[[ピンク・ジン]]をはじめ、多くのカクテルに使用される。[[バー (酒場)|バー]]には、必ず置いておくべき酒としても有名。 === オレンジ・ビターズ === オレンジ・ビターズ (orange bitters) は、[[オレンジ]]の皮を原料とするビターズ。アンゴスチュラ・ビターズに比べ、使用されることは少ない。 == 参考文献 == * 岩松誠志 監修, 『ベストカクテル』, 大泉書店, 2000. * 日本バーテンダー協会 編著, 『ザ・カクテルブック』, 柴田書店, 1999. * 吉田芳二郎 著, 『洋酒入門』, [[保育社]], 1968. {{DEFAULTSORT:ひたあす}} [[category:香草・薬草系のリキュール]] [[it:Amaro (liquore)]] [[tr:Amaro (likör)]]
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