バリー・ジトのソースを表示

{{Infobox baseball player 
|選手名=バリー・ジト
|英語表記=Barry Zito
|所属球団=フリーエージェント(FA)
|背番号=
|選手写真ファイル名=Barry Zito Giants.jpg
|写真サイズ=275
|写真のコメント=サンフランシスコ・ジャイアンツ時代
|国籍={{USA}}
|出身地=[[ネバダ州]][[ラスベガス]]
|生年月日={{生年月日と年齢|1978|5|13}}
|身長={{フィートとcm (身長用変換)|6|2}}
|体重={{ポンドとkg (体重用変換)|205}} 
|守備位置=[[投手]]
|プロ入り年度=1999年
|ドラフト順位=[[ドラフト会議 (MLB)|MLBドラフト]]1巡目（全体9位）で[[オークランド・アスレチックス]]から指名
|打席=左
|利き腕=左
|年俸= $20,000,000（2013年）<ref>{{Cite web|url=http://espn.go.com/mlb/player/_/id/4233/barry-zito|title=http://espn.go.com/mlb/player/_/id/4233/barry-zito|work=[[ESPN|ESPN.com]]|language=英語 |accessdate=2011年12月4日 }}</ref>
|初出場=2000年7月22日 [[ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム|エンゼルス]]戦
|経歴=<nowiki></nowiki>
* コールマン高等学校
* サンディエゴ大学附属高等学校
* [[カリフォルニア大学サンタバーバラ校]]
* ロサンゼルス・ピアース・カレッジ
* [[南カリフォルニア大学]]
* オークランド・アスレチックス (2000 - 2006)
* [[サンフランシスコ・ジャイアンツ]] (2007 - 2013)
}}
'''バリー・ウィリアム・ジト'''（Barry William Zito, [[1978年]][[5月13日]] - ）は、[[アメリカ合衆国]][[ネバダ州]][[ラスベガス]]出身の[[野球選手]]。[[投手]]、左投左打。

==略歴==
===アマチュア時代===
サンディエゴ大学附属高校3年生のときにリーグの1stチームに選ばれ、{{by|1996年}}に卒業。この年の[[ドラフト会議 (MLB)|ドラフト]]で[[シアトル・マリナーズ]]から59巡目（全体1,586位）指名を受けるが契約せず、[[カリフォルニア大学]][[カリフォルニア大学サンタバーバラ校|サンタバーバラ校]]に進学。1年生のときに85.1投球回で123個の[[三振]]を奪い、全米1年生1stチームに選出された。

[[ロサンゼルス・ピアース・カレッジ]]に転校して迎えた2年目にも103投球回で135奪三振・[[防御率]]2.62を記録し、州と[[カンファレンス (カレッジスポーツ)|カンファレンス]]の1stチームに選出。同校を卒業し、{{by|1998年}}のドラフトで2度目の指名を[[テキサス・レンジャーズ]]から受ける（3巡目・全体83位）が、契約金5万ドルは高すぎるとして契約には至らなかった<ref name="money">マイケル・ルイス (著)、 中山 宥 (訳)「マネー・ボール」2004年、ISBN 9784270000120 、286 - 287頁</ref>。その後[[サンディエゴ・パドレス]]でプレイしたいと思い、入団テストを受けたが、球が遅すぎるためメジャーでは無理といわれた<ref name="money"/>。

[[南カリフォルニア大学]]へ入ったジトは、12勝3敗・防御率3.28・113.2投球回で154奪三振という成績を残し、[[パシフィック・テン・カンファレンス]]最優秀投手に選出される。{{by|1999年}}のドラフトで[[オークランド・アスレチックス]]から1巡目（全体9位）指名を受けると、159万ドルの契約金で入団契約を交わした<ref name="jock">{{cite web |url=http://www.jockbio.com/Bios/Zito/Zito_bio.html|title=Barry Zito Biography|language=英語|work=JockBio |accessdate=2009年1月1日 }}</ref>。

=== アスレチックス時代 ===
[[File:A's vs Yanks 4406244.jpg|thumb|250px|アスレチックス時代のジト]]
{{by|2000年}}開幕をAAAの[[サクラメント・リバーキャッツ]]で迎え、サクラメントでは18試合に先発し、8勝5敗を記録した時点でメジャーに昇格。7月22日にメジャーデビュー。メジャー昇格していなかったら[[シドニーオリンピックにおける野球競技|シドニー五輪]]の[[野球アメリカ合衆国代表|アメリカ代表]]選出が確実視されていた<ref>[[ナガオ勝司]]「各球団マンスリー・リポート サンフランシスコ・ジャイアンツ／彗星のごとく現れ後半だけで7勝 新人左腕ジートの恐るべき強心臓」『[[月刊メジャー・リーグ]]』2000年12月号、[[ベースボールマガジン]]社、2000年、[[雑誌コード|雑誌]] 08625-12、62頁。</ref>。この年14試合全てで先発登板したジトは7勝4敗・防御率2.72を記録し、防御率は30イニング以上投げた新人投手としてメジャー1位<ref>{{Cite web|url=http://mlb.com/team/player_career.jsp?player_id=217096&y=2000|title= Barry Zito 2000 Career Highlights|language=英語 |accessdate=2008年4月4日 }}</ref>。[[ルーキー・オブ・ザ・イヤー (MLB)|新人王]]投票で6位に入った。

翌{{by|2001年}}は[[先発ローテーション]]に開幕から定着し、7月24日までの成績が6勝7敗・防御率5.01であったが、以後の成績は11勝1敗で8月と9月と連続で[[ピッチャー・オブ・ザ・マンス|月間最優秀投手]]を受賞した<ref>{{Cite web|url=http://mlb.mlb.com/team/player_career.jsp?player_id=217096&y=2001|title= Barry Zito 2001 Career Highlights|language=英語 |accessdate=2008年4月4日 }}</ref>。シーズンを通しての成績は、17勝（リーグ6位）・防御率3.49（同8位）・205奪三振（同4位）という成績を残し、ジトは[[ティム・ハドソン]]や[[マーク・マルダー]]とともに、先発3本柱 "[[ビッグスリー|ビッグ3]]" と呼ばれるようになった。{{by|2002年}}に23勝5敗という成績を挙げ最多勝を獲得し、1986年の[[ロジャー・クレメンス]]が受賞して以降では最年少、球団史上5人目{{by|1992年}}の[[デニス・エカーズリー]]以来となる[[サイ・ヤング賞]]を受賞した<ref name="bio2002">{{Cite web|url=http://mlb.mlb.com/team/player_career.jsp?player_id=217096&y=2002|title= Barry Zito 2002 Career Highlights|language=英語 |accessdate=2008年4月4日 }}</ref>。勝率.818は{{by|1990年}}にシーズン27勝を記録した[[ボブ・ウェルチ (野球)|ボブ・ウェルチ]]を上回る球団史上歴代4位<ref name="bio2002"/>。

{{by|2004年}}12月に、[[フリーエージェント (プロスポーツ)|FA]]が近づいたハドソンとマルダーをアスレチックスが[[トレード]]で放出。これによりビッグ3は解体され、ジトはチームのリーダーとなったが、トレードされるのではと言われる中で{{by|2005年}}開幕を迎えた<ref name="book2006">{{Cite book|和書|author=友成那智、村上雅則|year=2006|title=メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2006|publisher=廣済堂出版|pages=187項|id=ISBN 978-4-331-51146-6}}</ref>。4月は0勝4敗と不振に陥った。チームを引っ張ることができずにいたジトはかつてのチームリーダの[[ジェイソン・ジアンビ]]にアドバイスを求めたり<ref name="sul200610">[[谷口輝世子]] 「ラスト・ワルツ バリー・ジート [アスレチックス #75] Barry Zito」『[[スラッガー (雑誌)|月刊スラッガー]]』2006年11月号、[[日本スポーツ企画出版社]]、2006年、雑誌15509-11、28 - 31項</ref>、[[スライダー (球種)|スライダー]]や[[ツーシーム・ファストボール]]を投げるようになった<ref name="book2006"/>。7月には6戦6勝で月間最優秀投手に選出され、9月に[[肋骨]]がずれても登板を続けた<ref name="sul200610"/>。

当時のアスレチックス監督である[[ケン・モッカ]]は「バリーの成長は見事だった。過去のバリーは、ハドソン、マルダーに次ぐ第3の男で満足していた。だが、自らリーダーとして立ち上がるようになった。彼は次の段階に進んだんだ」<ref>[[杉浦大介]] 「バリー・ジート、ジャイアンツ移籍　"ビッグ3" 完全消滅」 『[[スラッガー (雑誌)|月刊スラッガー]]』2007年3月号、[[日本スポーツ企画出版社]]、2007年、[[雑誌コード|雑誌]]15509-3、26-29頁。</ref>とジトの精神面での成長を認めた。しかしその一方で、運の要素を排除する "[[DIPS (野球)|DIPS]]" という指標を基にして算出されたジトの成績は年々下降を続けていた<ref>[[李啓充]] 「[http://number.goo.ne.jp/baseball/mlb/column/20070109-east.html バリー・ジートの「アホウドリ」契約]」 『[http://number.goo.ne.jp/index.html NumberWeb]』、2007年1月9日。2007年9月18日閲覧。</ref>。

{{by|2006年}}7月に[[代理人]]を[[アーン・テレム]]に変わり[[スコット・ボラス]]と契約<ref>{{Cite web|last=Heyman|first=Jon |date=2006年7月8日|url=http://sportsillustrated.cnn.com/2006/baseball/mlb/07/08/zito.boras/index.html|title=Changing agents Free agent-to-be Zito drops Tellem, signs with Boras|work=[[スポーツ・イラストレイテッド|SI.com]]|language=英語 |accessdate=2009年6月18日 }}</ref>。シーズン終了後の11月1日にFAとなった。

=== ジャイアンツ時代 ===
FAとなったジトの獲得にはマリナーズや[[ニューヨーク・メッツ|メッツ]]、レンジャーズなどが乗り出した<ref>Jorge L. Ortiz, "[http://www.usatoday.com/sports/baseball/2006-12-29-zito-nl-west-pitching_x.htm Zito latest pitching addition in NL West]," ''USATODAY.com'', December 29, 2006.　2007年9月18日閲覧。</ref>。メッツが本命と言われたが、12月29日に[[サンフランシスコ・ジャイアンツ]]と契約した<ref>{{cite web|url=http://sanfrancisco.giants.mlb.com/news/press_releases/press_release.jsp?ymd=20061229&content_id=1768384&vkey=pr_sf&fext=.jsp&c_id=sf|title=Giants sign Cy Young winner Barry Zito to seven-year deal|work=MLB.com Giants Press Release|author=|date=December 29, 2006|accessdate=January 21, 2014}}</ref>。契約総額は当時の投手史上最高額となる7年1億2,600万ドル（8年目の2014年は1800万ドルの球団オプションで違約金は700万ドル）である<ref>{{cite web|url=http://sports.espn.go.com/mlb/news/story?id=2714583|title=Zito passes physical, making $126 million deal official|work=ESPN MLB|author=|date=December 30, 2006|accessdate=January 21, 2014}}</ref>。

[[File:Zito.jpg|thumb|投球練習をするジト（2007年）|250px]]
移籍1年目の{{by|2007年}}は不調で前半戦は6勝9敗。スロースターターなので後半戦に盛り返せるかと思われたが、後半も5勝しか挙げられなかった<ref>{{Cite book|和書|author=友成那智、村上雅則|year=2008|title=メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2008|publisher=廣済堂出版|pages=455項|id=ISBN 978-4-331-51300-2}}</ref>。打線の援護も9イニング当たり3.87点とリーグワースト3位で<ref name="bio2007">{{Cite web|url=http://mlb.mlb.com/team/player_career.jsp?player_id=217096&y=2007|title= Barry Zito 2007 Career Highlights|language=英語 |accessdate=2008年4月4日 }}</ref>、11勝13敗で自身初の負け越しとなったうえ、防御率も前年より0.70悪化した。7年ぶりに投球回数が200イニングを下回り、8月5日の[[サンディエゴ・パドレス|パドレス]]戦ではメジャーで初めてリリーフで登板した<ref name="bio2007"/>。

{{by|2008年}}にはさらに不振が深刻化した<ref name="sul200812">[[三尾圭]] 「MLB30球団レポート&全選手シーズン最終成績 サンフランシスコ・ジャイアンツ／SF 契約2年目も大金に見合うピッチングはできず」『[[スラッガー (雑誌)|月刊スラッガー]]』2008年12月号、[[日本スポーツ企画出版社]]、2008年、[[雑誌コード|雑誌]] 15509-12、73項。</ref>。4月末までに開幕6連敗、防御率7.53という成績を喫する。これは{{by|1956年}}以降では{{by|1984年}}の[[デイブ・スチュワート (野球)|デイブ・スチュワート]]、{{by|2003年}}の[[マイク・マロース]]に続く3人目の記録となってしまった<ref>{{Cite web |url=http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2008/04/27/SP5210CSEP.DTL |title=Zito Zapped Again |author= |publisher=the San Francisco Chronicle  |accessdate=2008年4月29日 }}</ref>。この不振の結果、4月7日のホーム開幕戦のセレモニーの選手紹介ではファンから唯一ブーイングが起きた<ref name="sul200808">石井孝尚「バリー・ジート[ジャイアンツ] 失墜した黄金左腕」『[[スラッガー (雑誌)|スラッガー]]』2008年8月号、[[日本スポーツ企画出版社]]、2008年、雑誌15509-8、45頁</ref>。4月28日にチームはジトを中継ぎに降格させることを発表したが<ref>{{Cite web |url=http://sanfrancisco.giants.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20080428&content_id=2605660&vkey=news_sf&fext=.jsp&c_id=sf |title=Zito to work things out in bullpen Struggling left-hander has lost career-worst six straight starts |author= |publisher=The Official Site of The San Francisco Giants  |accessdate=2008年4月29日 }}</ref>、中継ぎでの登板はなく、5月17日までに先発投手では球団ワーストタイ記録となる開幕8連敗を記録した<ref name="sul200808"/>。ジトは「この大不振から立ち直ってみせる」と誓い<ref name="sul200812"/>、後半戦は6勝5敗で勝ち越した。シーズン通算で17敗はリーグワースト、与四球は100の大台を上回った。

{{by|2009年}}は10勝13敗と負け越すも、防御率はジャイアンツ入団後最高と、改善の兆しが見えた。

{{by|2010年}}は開幕から6試合で5勝を挙げる好調で、6月12日には古巣のアスレチックスから白星を挙げ、在籍2球団目にして[[全球団勝利|メジャー全30球団からの白星]]を達成。しかし後半戦は2勝10敗と負けが込み、ポストシーズンのロースターからも外れた。

{{by|2011年}}は右足の怪我で故障者リスト入りしたがその後復帰。しかし8月13日の試合で右足首を負傷し、AAAに降格。その後も登板はなかった。

{{by|2012年}}は怪我から復帰し、4月9日の[[コロラド・ロッキーズ]]戦に先発。アスレチックスに所属していた2003年以来の完封勝利を挙げた。6月3日の[[シカゴ・カブス]]戦では通算150勝を達成。防御率こそ例年並みだったが、15勝8敗と移籍後初めて勝ち星を先行させた。[[セントルイス・カージナルス]]との[[2012年のナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ|ナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ]]では5試合目に登板し、7 2/3回を無失点に抑え勝利投手となった。自身初めての出場となった[[2012年のワールドシリーズ|ワールドシリーズ]]ではこの年不振だった[[ティム・リンスカム]]に代わって先発ローテーション入り。1試合目に登板し、メジャーリーグを代表する右腕、[[ジャスティン・バーランダー]]との投げ合いとなったが、5 2/3回を1失点に抑え勝利投手となり、2年ぶりの世界一に貢献した。

{{by|2013年}}11月2日、1800万ドルの球団オプションを破棄され<ref>[http://espn.go.com/mlb/story/_/id/9919217/barry-zito-contract-option-declined-san-francisco-giants Giants decline Barry Zito option] ESPN MLB</ref>、FAとなった。

== 選手としての特徴 ==
二種類の[[速球]]（フォーシーム、[[ツーシーム・ファストボール|ツーシーム]]）と[[カーブ (球種)|カーブ]]、[[チェンジアップ]]、[[スライダー (球種)|スライダー]]を投げ分け、2006年の速球の平均球速は85.8mph（約138.1km/h）と、メジャーリーグでも屈指の遅さであるが<ref>Jerry Crasnick, "[http://sports.espn.go.com/mlb/preview07/columns/story?columnist=crasnick_jerry&id=2809709 Baseball's obsession with the fastball]," ''ESPN.com'', March 26, 2007.　2007年9月18日閲覧。</ref>、球の出所が見づらい投球フォームとずば抜けた腕の振りの速さにより浮き上がるような軌道のフォーシームを投げる<ref name="sr200309">スカウティング・レポート『月刊スラッガー』2003年9月号、日本スポーツ企画出版社、雑誌15509-9、8-11頁。</ref>。特に大学時代に速球と見分けのつかないフォームで投げられるようになった<ref name="money"/>時計の12時から6時の軌道を描くカーブは変化が大きく、[[イチロー]]は「まるで2階から落ちてくるような、落差の大きいカーブ」と評した<ref>[[水見美和子]]・[[鉄矢多美子]]（取材・構成） 「その他の名手たち／[[ジョン・スモルツ|スモルツ]]、[[トレバー・ホフマン|ホフマン]]、[[マーク・マルダー|マルダー]]、ジート、[[ヨハン・サンタナ|サンタナ]]」 『[[月刊メジャー・リーグ]]』2006年7月号、[[ベースボール・マガジン社]]、2006年、雑誌08625-7、31頁。</ref>。これほど落差の大きいカーブを投げることのできる理由には腕の振りの速さと上から投げる角度の良さのあり、大抵の投手が中指で回転をかけるのと違って、人差指を縫い目にひっかけてボールを投げる<ref name="sr200309"></ref>。しかし制球に関してはその曲がりの大きい変化球が災いしてかあまり良くなく、2006年の99[[四球|与四球]]はリーグワースト2位だった。

最大の長所は健康面での不安とは無縁であることである<ref>[[出野哲也]] 「データから占うジートの2007年　"史上最高額投手" の真価」 『月刊スラッガー』2007年5月号、日本スポーツ企画出版社、2007年、雑誌15509-5、32-33頁。</ref>。2000年のメジャー初昇格以来2006年までの7年間、先発ローテーションに定着してからそれを外れたことが1度もなく、6年連続で200投球回を超え、その間に先発登板数で4度リーグ1位となった。しかし不振に陥った2007年には投球回が200を下回り、自身初の救援登板も経験した。

登板日以外の日はレフト線上のあたりにいる相手にセンター方向に遠ざかりながらボールを投げ、センターの守備位置程度に達したら80mphほどのスピードのボールを投げながらゆっくりと近づいていくキャッチボールを30分かけて決まって行っている<ref name="sr200309"></ref>。

== 人物 ==
音楽一家に生まれ、[[ギター]]の腕はプロ級で、[[ヘヴィメタル]][[バンド (音楽)|バンド]]を組んでいたこともある<ref name="book2007">{{Cite book|和書|author=友成那智、村上雅則|year=2007|title=メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2007|publisher=廣済堂出版|pages=420項|id=ISBN 978-4-331-51213-5}}</ref>。また、[[ヨーガ|ヨガ]]と[[テディベア]]をこよなく愛するなど<ref>『[[月刊スラッガー]]』2002年4月号、[[日本スポーツ企画出版社]]、雑誌15509-4、41頁。</ref>変わり者として認知されており、「異星人」と表現されることもある<ref name="book2007"/>。
父ジョーは作曲家・編曲家として、母ロベルタはコーラス歌手として、ともに1960年代の[[ナット・キング・コール]]の活動に携わっていた。おじは米人気ドラマ『[[ダラス (テレビドラマ)|ダラス]]』でボビー・ユーイング役を好演したパトリック・ダフィーである。
ジト自身もドラマ出演の経験があり、『[[犯罪捜査官ネイビーファイル]]』第9シーズン「疑惑の一撃」に、海軍野球チームの投手で、故意に相手打者へ死球を与えたと疑惑をかけられるクロフォード兵曹役を演じている。また引退後は俳優への転身希望があることも口にしたことがある。

== 年度別投手成績 ==
{|{{投手成績|リーグ=メジャーリーグベースボール}}
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2000}}
|rowspan="7" style="text-align:center;"|[[オークランド・アスレチックス|OAK]]
|14||14||1||1||1||7||4||0||0||.636||376||92.2||64||6||45||2||2||78||2||0||30||28||2.72||1.18
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2001}}
|35||'''35'''||3||2||0||17||8||0||0||.680||902||214.1||184||18||80||0||13||205||6||1||92||83||3.49||1.23
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2002}}
|35||'''35'''||1||0||0||'''23'''||5||0||0||.821||939||229.1||182||24||78||2||9||182||2||1||79||70||2.75||1.13
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2003}}
|35||35||4||1||0||14||12||0||0||.538||957||231.2||186||19||88||3||6||146||4||0||98||85||3.30||1.18
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2004}}
|34||34||0||0||0||11||11||0||0||.500||926||213.0||216||28||81||2||9||163||4||1||116||106||4.48||1.39
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2005}}
|35||'''35'''||0||0||0||14||13||0||0||.519||953||228.1||185||26||89||0||13||171||4||0||106||98||3.86||1.20
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2006}}
|34||'''34'''||0||0||0||16||10||0||0||.615||'''945'''||221.0||211||27||99||13||5||151||4||2||99||94||3.83||1.40
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2007}}
|rowspan="7" style="text-align:center;"|[[サンフランシスコ・ジャイアンツ|SF]]
|34||33||0||0||0||11||13||0||0||.458||850||196.2||182||24||83||4||4||131||5||0||105||99||4.53||1.35
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2008}}
|32||32||0||0||0||10||'''17'''||0||0||.370||818||180.0||186||16||102||10||4||120||3||0||115||103||5.15||1.60
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2009}}
|33||33||1||0||0||10||13||0||0||.435||818||192.0||179||21||81||8||8||154||2||2||89||86||4.03||1.35
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2010}}
|34||33||1||0||0||9||14||0||0||.391||848||199.1||184||20||84||7||7||150||7||0||97||92||4.15||1.34
|-
|style="text-align: center;"|{{by2|2011}}
|13||9||0||0||0||3||4||0||0||.429||225||53.2||51||10||24||1||0||32||1||0||35||35||5.87||1.40
|-
|style="text-align: center;"|{{by2|2012}}
|32||32||1||1||1||15||8||0||0||.652||799||184.1||186||20||70||6||5||114||1||0||91||85||4.15||1.39
|-
|style="text-align: center;"|{{by2|2013}}
|30||25||0||0||0||5||11||0||0||.313||608||133.1||173||19||54||2||4||86||5||1||94||85||5.74||1.70
|-
!colspan="2"|通算：14年
|430||419||12||5||2||165||143||0||0||.536||10964||2569.2||2369||278||1058||52||97||1883||50||8||1246||1149||4.02||1.33
|}
* 2013年度シーズン終了時
* 各年度の'''太字'''はリーグ最高

=== 獲得タイトル・表彰 ===
* [[最多勝利 (MLB)|最多勝利]] 1回：2002年（23勝）
* [[サイ・ヤング賞]] 1回：2002年
* [[ハッチ賞]] 1回：2012年
* [[MLBオールスターゲーム]]選出 3回：[[2002年のMLBオールスターゲーム|2002年]]、[[2003年のMLBオールスターゲーム|2003年]]、[[2006年のMLBオールスターゲーム|2006年]]
* [[プレイヤーズ・チョイス・アワーズ]]優秀投手 1回：2002年
* [[ピッチャー・オブ・ザ・マンス]] 3回：2001年8月・9月、2005年7月

== 参考資料 ==
{{Reflist|2}}

== 外部リンク ==
{{Commonscat|Barry Zito}}
* [http://barryzito.com// BarryZito.com]
* {{MLBstats| mlb=217096| espn=4233| br=z/zitoba01| fangraphs=944| cube=Z/Barry-Zito}}
* {{imdb name |id=1600134 |name=Barry Zito}}

{{2012 サンフランシスコ・ジャイアンツ}}
{{Navboxes|title=獲得タイトル・記録
|list1=
</span>
{{アメリカンリーグ サイ・ヤング賞}}
{{アメリカンリーグ最多勝投手}}
{{ルー・ゲーリッグ賞}}
}}
{{DEFAULTSORT:しと はりい}}
[[Category:アメリカ合衆国の野球選手]]
[[Category:イタリア系アメリカ人の野球選手]]
[[Category:アイルランド系アメリカ人]]
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