バジリコのソースを表示

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{{生物分類表
|名称 = バジリコ
|色 = lightgreen
|画像= [[image:Basil-Basilico-Ocimum basilicum-albahaca.jpg|200px]]
|画像キャプション = バジリコ
|界 = [[植物界]] [[:w:Plantae|Plantae]]
|門 = [[被子植物門]] [[:w:Magnoliophyta|Magnoliophyta]]
|綱 = [[双子葉植物綱]] [[:w:Magnoliopsida|Magnoliopsida]]
|目 = [[シソ目]] [[:w:Lamiales|Lamiales]]
|科 = [[シソ科]] [[:w:Lamiaceae|Lamiaceae]]
|属 = [[メボウキ属]] ''[[:w:Ocimum|Ocimum]]''
|種 = '''メボウキ''' ''O. basilicum''
|学名 = ''Ocimum basilicum'' <small>[[カール・フォン・リンネ|L]].</small>
|和名 = メボウキ
|英名 = [[w:Basil|Basil]]
}}
{{栄養価 | name=バジル、生| water =92.06 g| kJ =94| protein =3.15 g| fat =0.64 g| carbs =2.65 g| fiber =1.6 g| sugars =0.3 g| calcium_mg =177| iron_mg =3.17| magnesium_mg =64| phosphorus_mg =56| potassium_mg =295| sodium_mg =4| zinc_mg =0.81| manganese_mg =1.148| selenium_μg =0.3| vitC_mg =18| thiamin_mg =0.034| riboflavin_mg =0.076| niacin_mg =0.902| pantothenic_mg =0.209| vitB6_mg=0.155| folate_ug =68| choline_mg =11.4| vitB12_ug =0| vitB12_ug =0| vitA_ug =264| betacarotene_ug =3142| lutein_ug =5650| vitE_mg =0.8| vitD_iu =0| vitK_ug =414.8| satfat =0.041 g| monofat =0.088 g| polyfat =0.389 g| tryptophan =0.039 g| threonine =0.104 g| isoleucine =0.104 g| leucine =0.191 g| lysine =0.11 g| methionine =0.036 g| cystine =0.028 g| phenylalanine =0.13 g| tyrosine =0.077 g| valine =0.127 g| arginine =0.117 g| histidine =0.051 g| alanine =0.132 g| aspartic acid =0.301 g| glutamic acid =0.277 g| glycine =0.122 g| proline =0.104 g| serine =0.099 g| right=1 | source_usda=1 }}
'''バジリコ'''（伊：Basilico、学名：''Ocimum basilicum''）は、[[シソ科]][[メボウキ属]]の多年草（日本では越冬できないので一年草として扱われる）。シソ科であることから風味も[[シソ]]に若干似る。

和名は'''メボウキ'''。英名の'''バジル'''（Basil）の名でも知られる。[[インド]]、熱帯アジア原産の[[ハーブ]]である。Basilicoの名はラテン語 ''basilicum''から来ており、さらにさかのぼると「王」を意味するギリシャ語の βασιλευς （バジレウス）に由来する。「バジル」と呼ばれるハーブには、''Ocimum basilicum''以外の種に由来するものもふくめ、およそ150 種類の栽培品種がある。

イタリア料理に多く使われる品種は「バジリコ」、「バジル」あるいは「スイートバジル(Sweet basil)」の名で知られている。ジェノベーゼバジル(Genovese basil)もイタリア料理に使われる。ほかにレモンバジル(Lemon basil)、ホーリーバジル(Holy basil)、シナモンバジル(Sinnnamon basil)、タイバジル(Thai basil)、マンモスバジル(Mammoth basil)、タイレモンバジル(Thai Lemon basil、ライムバジル(Lime basil)、リコリスバジル(Licorice basil)、アフリカンブルーバジル(African Blue basil)などの品種がある。

日本においては、有名[[メーカー]]製の家庭用乾燥[[ハーブ]]が「バジル」と称される一方で、産地及び[[料理]]から[[イタリア語]]の呼称、バジリコが使われることもある。

== 歴史 ==
バジリコは、[[アレクサンドロス3世|アレキサンダー大王]]によって、[[インド]]からヨーロッパに伝えられたとする説がある。イギリスには16世紀に、アメリカには17世紀に渡来している。インドではホーリーバジルが、[[クリシュナ]]神と[[ヴィシュヌ]]神に捧げる神聖なハーブとされる。またバジルは、[[ペルシャ]]、エジプトでは墓に植える草とされていた。
バジリコの名前の由来は、伝説上の怪物[[バジリスク]]（{{lang-en-short|basilisk}}, {{lang-la-short|basiliscus}}, {{lang-grc-short|βασιλίσκος}} [basiliskos]）に由来すると言う説もある<ref>北野佐久子『基本ハーブの事典』東京堂出版2005年p113-116</ref>。

== 利用 ==
=== 葉 ===
バジリコの利用法としては[[ジェノヴァ]]付近で作られる[[ペスト・ジェノヴェーゼ]]（ジェノヴァのソース）が有名である。

日本では、ペスト・ジェノヴェーゼあるいは類似の[[ソース (調味料)|ソース]]を混ぜ込んだ[[スパゲッティ]]をバジリコ・スパゲッティ（スパゲッティ・バジリコ）とも呼ぶ。バジリコ・スパゲッティは、[[東京都]][[港区 (東京都)|港区]]のイタリア料理店『[[キャンティ (イタリア料理店)|キャンティ]]』がまだバジリコが手に入らない頃、代用として[[シソ]]と[[パセリ]]を使ってジェノヴェーゼ風に仕上げたのが始まりと言われている。現在では日本でもバジリコの生の葉や乾燥、粉砕した葉が容易に入手できるため、代用品を使う必要はなくなっている。

その他、[[トマト]]と相性がよいことでも知られる。新鮮なスイートバジルの葉と[[モッツァレッラ|モッツァレッラチーズ]]とトマトをあわせた[[サラダ]]は、インサラータ・カプレーゼ（Insalata Caprese、「[[カプリ]]風サラダ」の意）といい、イタリアの国旗と同じ配色で、イタリアを象徴するサラダとなっている。[[ナポリピッツァ]]の一つ[[マルゲリータ (ピッツァ)|マルゲリータ]]も、[[ピザ]]の生地にモッツァレッラ、トマト、バジルの葉をトッピングしたものである。

また、[[台湾]]では「[[羅勒]]」と称されるが、ほんのり清涼感がある「[[九層塔]]」（[[台湾語]] カウツァンタッ Káu-chàn-thah、同時に北京語でも言われる）が圧倒的に多く使われ、「[[羅勒]]」と「[[九層塔]]」が混合されて理解、使用されてる場合が多い。調理の際にもスイートバジルと同じようにパスタに使われるが、主に[[台湾料理]]の炒め物や台湾式鉄板焼に葉が数枚入れられたり、天ぷらのように揚げられたりする。

[[タイ料理]]、[[ベトナム料理]]、[[カンボジア料理]]、[[インドネシア料理]]など、[[東南アジア]]でも使われる例がある。

===種子===
バジリコの種子は[[グルコマンナン]]を多く含むため、水分を含むと乾燥状態の約30倍に膨張し、ゼリー状の物質で覆われる。[[食物繊維]]を豊富に含むことからダイエット補助食品としても利用されている。日本には最初、種子が漢方薬として輸入された。ゼリー状の物質により目の汚れを取り去る目薬とされ、'''メボウキ'''（目箒）の名称が付いた。[[東南アジア]]と[[アフガニスタン]]では、水に浸した種子をデザートや飲み物にする。

==近縁種==
*[[ブッシュバジル]]（''Ocimum mininum''）
*[[ヒメボウキ]]（''O. canum''）
*[[ワイルドバジル]]（''Calaminthe clinopodium''
*[[カミメボウキ]]（Ocimum tenuiflorum）
など

===ギャラリー===
<gallery>
File:Ocimum basilicum flower.JPG|バジリコの花
</gallery>
{{Commonscat|Ocimum basilicum}}
{{Wikispecies|Ocimum basilicum}}
{{Herbs & spices|state=collapsed}}

== 脚注 ==
{{Reflist}}

==参考文献==
* 北野佐久子『基本ハーブの事典』東京堂出版2005年

{{DEFAULTSORT:はしりこ}}
[[Category:ハーブ]]
[[Category:イタリアの食文化]]
[[Category:アジアの食文化]]
[[Category:シソ科]]
[[Category:香辛料]]
[[Category:葉菜]]
[[Category:精油]]