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ハイターE
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'''ハイターE'''(ハイター・イー)は、かつて[[花王]]株式会社が販売していた、一般用[[塩素]]系[[漂白剤]]である。[[ハイター|ハイターシリーズ]]のひとつで、塩素臭がしない漂白剤として発売されていた。 == 概要 == 同社の販売している塩素系漂白剤「ハイター」は、漂白力や[[殺菌|除菌]]力が強い反面、ツンとする独特の[[塩素臭]]があった。 これを理由に利用を敬遠する[[主婦]]、特にヤングミセスが増加し、ハイターの売れ行きは横ばいとなっていた。 そこで、花王の漂白剤研究グループは、塩素臭のない塩素系漂白剤を研究。ハイターEと名付けられたそれは花王[[川崎市|川崎]]工場で[[1984年]][[10月1日]]より生産開始し、1984年11月に発売を開始した。 従来のハイターと区別するため、縦長の1,000ミリリットル[[瓶|ボトル]]を採用。ボトルの色は白とし、スカイブルーのラベル、製品名「ハイター」の文字を紺、「E」の文字は赤で記載。ラベル上面には、塩素臭のツンとした臭いがしないことを強調。従来のハイターに書かれている「[[シミ]][[黄ばみ]]が消えて真っ白に」の文字は、小さく左下に書かれた。 その後、その独特の形状をしたボトルが扱いにくいこと、また容量が中途半端であるなどして、[[1986年]]5月に[[マイナーチェンジ]]をした。ボトルの形状は従来のハイターのものを踏襲し、[[体積|容量]]も600ミリリットルと1,500ミリリットルの2種類用意した。ラベルも当初は従来製品に近い形とされていたが、[[1987年]]6月の価格改定と同時に、ラベルもまたマイナーチェンジをした。 これにより表記が、従来のハイターのラベルと似た形になった。この時はハイターと同じく、「花王」の文字とギザギザの中に書かれている「真っ白に」の文字が、商品名の上に入り、「E」の文字が小さくなっていた。また「ニオイがツンとこない」の文字が商品名の下に移り、「ツン」の文字が黄色く強調された。このほか、商品名の囲みも青とピンクになって、商品のさわやかさがアピールされた。なお、「ハイター」の文字は、発売当初から丸みを帯びたものである。 ハイターE発売開始4年後の[[1988年]]に、フローラルな香りのする塩素系漂白剤が開発され、これにより改良品として[[香りハイター]]が発売され、一般品としてのハイターEは、店頭から姿を消した。 なお業務用としては、花王プロシリーズの商品として販売されている。容量は5キログラム入りで、ラベルは二代目の物が使用されている。 初期のボトルと同じ形のものが、[[台湾]]花王で発売されている漂白剤、新奇漂白水に使われている。ただし色は日本のハイターで使用されているスカイブルーで、ラベルもそれに近い。 == 他社の動き == ひとつの商品が新発売されると、類似商品が出る動きがある。しかし、この塩素臭のしない漂白剤に関しては特殊なものであったようで、完全な競合会社の[[ライオン (企業)|ライオン]]が類似商品の[[ブライトアップ]]を発売しただけで終わっている。 == テレビコマーシャル == ハイターEは新しい形の漂白剤だったことから、宣伝には力が入れられていた。 制作されたテレビ[[コマーシャルメッセージ|コマーシャル]]は3本。 その内容は以下の通り。 *新発売時「新婚カップル編」 :販売ターゲットとしてヤングミセスを中心としていたことから、登場人物を新婚カップルとした。 :CMの流れは、夫が黄ばんだ[[下着]]を見て、「ハイター漂白してほしいなぁ」と言うと、妻が「だって、ツンとしたニオイが嫌なんだもん」と言う会話から始まる。 :その後、洗濯のときハイターEを使用する場面に変わる。ニオイを嗅ぐとツンとした塩素臭のニオイが無いと分かり、笑顔になりそのまま使用、その後黄ばみの漂白イメージ画像となる。 :そして上下共に白のトレーナーを着用した二人が、体操しながら人文字のEを作り、最後に、妻役の女性が、気分良く「いい気分で、ハイター漂白ねっ」と言う、明るいセリフで終わる。 :このときのキャッチフレーズは「白がいい・ニオイがいい・ハイターE」だった。つまりいい気分の''いい''とハイターEの''E''を、もじったフレーズだった。また、黄ばみの漂白イメージ画像は、[[1976年]]頃に、ハイターのCMで使用された物が、そのまま使われた。 *2作目「主婦の呟き編」 :登場人物は主婦役の女性一人。販売ターゲットは引き続きヤングミセスとされている。 :CMの流れは、洗濯した後、洗い終えた、[[シャツ]]と[[ブリーフ]]を見比べながら、「良く洗っているのに、黄ばみって取れないものね」と、一人ため息をつく。 :その後着用ごとに洗濯をしたシャツ・ブリーフ・[[靴下]]の1日目と90日目のものを比較した画像を映し、時間と共に黄ばみが進行することを強調。商品と漂白イメージが映され、さらに漂白した90日目のシャツが、1日目のものと比べられ、白くなることをアピール。この漂白イメージは一新されている。 :そして再び主婦役の女性が、漂白したシャツを見ながら、「漂白すれば白くなるんだ」と言う。その後漂白したワイシャツやシーツも、笑顔で見比べ、最後に洗濯機の前で、商品の特徴を強調したセリフ「ツンとしたニオイがないから使いやすいの」と言いながら、洗濯機に漂白剤を入れるしぐさをする。このときのキャッチフレーズ「お洗濯2回に1度は」漂白剤を使おうと言う宣伝だった。 :このCMはボトル形状の変更前に作られ、変更後も同内容で放送された。すぐに最後の場面が撮り直されたため、主婦役の女性の[[ヘアースタイル]]が変わってしまい、また動きにも変化があったという、ちぐはぐなCMになってしまった。 *3作目「母と子供編」 :3作目はラベルのマイナーチェンジにより制作された。漂白剤CMの原点回帰だったのか、洗剤のCMで使われる母と子の設定。子供のみの登場は1976年のハイターのCMだったが、今回は母親役の女性と4歳から6歳ぐらいの男の子の設定だった。また母親役の女性は、前作と同じ女性だった。 :CMの流れは、まず男の子が気持ちよく、着替える場面から始まる、[[シャツ]]を着て笑顔を見せた後、母親が「あれっ」と驚き、その後男の子が着用していたパンツ([[男児ブリーフ]])が黄ばんでいるのに気づき、パンツを指差しながら「黄ばんでる」という、そのときパンツがアップで映される、続けて母親は「おろしたてと比べると、こんなに違うのね」と、真っ白なシャツと黄ばんだパンツを、指差しながら比べる。子供はこの時頭を項垂れる。母親役の女性はカメラ目線。 :その後母親がパンツや他の白物と一緒に、ハイターEで浸け置き漂白をする場面と、漂白イメージが映される。その後漂白したパンツとシャツを比べ、そして母と子が笑顔で見つめあう。この時母親は「まーっ」と言って一呼吸置いた後「白くなるものねー」と言う、(真っ白くなるものね)と、もじったセリフの後、白の靴下とシーツを持ちながら、「こまめに、ハイターEしなくちゃ」と言い、CMは終わる。 :この時使われた、黄ばみの漂白イメージ画像は、前作と同じだった。また商品特徴も、「ニオイがさわやかです」と「ニオイがツンとこない」の、二つのテロップが出た。 == 関連項目 == * [[ハイター]] {{DEFAULTSORT:はいたあいい}} [[Category:漂白剤]] [[Category:花王]]
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