ネセバルのソースを表示

{{基礎情報 ブルガリアの基礎自治体
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{{世界遺産概要表
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[[ファイル:Nesebar - Church of St John Aliturgetos.jpg|220px|thumb|right|St John Aliturgetos聖堂（14世紀）]]
[[ファイル:Nessebar St Jean-Baptiste.jpg|220px|thumb|right|前駆授洗イオアン聖堂（11世紀）]]
[[ファイル:Nesebar-architecture-lazarov2.JPG|Wooden houses|220px|thumb|right|ネセバルの木造建築]]
[[ファイル:Nesebar-oldtown-imagesfrombulgaria.jpg|right|220px|thumb|ネセバルの旧市街]]

'''ネセバル'''（[[ブルガリア語]]:{{lang|bg|Несебър}}、''Nesebar''）、あるいは'''ネセブル'''は、[[ブルガリア]]の古代都市であり、現在では海岸沿いのリゾート地となっている[[ブルガス州]]の町、およびそれを中心とした[[オプシュティナ|基礎自治体]]。[[トラキア語]]での名称は'''メネブリア''' (Menebria)、現代[[ギリシャ語]]では'''メシンヴリア''' ({{lang|el|Μεσημβρια}}、''Mesimvria'')、かつての名称は'''メセンブリア''' (''Mesembria'') である。ネセバルは3千年紀を超える長い歴史に裏付けられた、豊かな都市博物館である。

ネセバルは黒海で最も有名な観光地であり、リゾート地である。ネセバル付近には多くのリゾート拠点があるが、その中で最大のものは町のすぐ北に位置している[[サニー・ビーチ]]である。

ネセバルの古代都市は、細長い人工の地峡によって大陸部とつながった半島（かつては完全な島であった）の上に築かれ、その地形ゆえに多くの異なる文明による征服から逃れてきた。その豊富な歴史的建造物の存在により、ネセバルは[[1983年]]に[[国際連合教育科学文化機関|UNESCO]]の[[世界遺産]]に登録された。

== 歴史 ==
もともとは、紀元前千年紀に興ったメナブリア (''Menebria'') という名のトラキア人の集落であり、[[メガラ]] ([[:en:Megara|Megara]]) からきた[[ドーリア人]]によって紀元前6世紀初頭にギリシャ植民地となった。以降、重要な交易拠点として、アポロニア（[[ソゾポル]]）のライバルとなった。[[ヘレニズム]]時代の遺物には[[アクロポリス]]、[[アポローン]]の神殿、そして[[アゴラ]]がある。[[青銅]]、[[銀]]のコインが紀元前5世紀から、[[金]]のコインが紀元前3世紀から鋳造されていた。

町は紀元前71年に[[ローマ帝国]]の支配下となるが、その後も独自のコインの鋳造など以前からの特権は守られた。町は紀元後5世紀以降の[[東ローマ帝国]]時代には最も重要な要塞のひとつとなり、東ローマと[[第一次ブルガリア帝国]]の間の戦闘が行われた。[[812年]]にはブルガリア帝国の[[クルム (ブルガリア皇帝)|クルム]]によってブルガリアの支配下となったが、2週間の包囲の後に東ローマへと復した。[[864年]]にはブルガリア皇帝[[シメオン1世]]によって再征服され、再度ブルガリア領となった。

[[第二次ブルガリア帝国]]の時代もまた、ネセバルはブルガリアと東ローマの争いの的となり、ブルガリア帝国の[[イヴァン・アレクサンダル・アセン|イヴァン・アレクサンダル]]帝（在位1331年-1371年）の支配下で繁栄を謳歌したが、[[サヴォイア伯]][[アメデーオ6世]] ([[:en:Amadeus VI, Count of Savoy|en]]) 率いる[[サヴォイア十字軍|十字軍]]に征服された。[[1366年]]に町は東ローマの支配下に復する。町の[[スラヴ語]]名称であるネセバル (''Nesebar'')、あるいはメセバル (''Mesebar'') の名は11世紀以降使われていたことが明らかにされている。

[[中世]]からの建造物には、5世紀-6世紀にかけての「古主教区」（{{lang|bg|Стара Митрополия}} / ''Stara Mitropoliya''、[[:en:Church of St Sophia or the Old Bishopric|en]]。聖ソフィア聖堂。トランセプトがない）、10世紀の聖堂（生神女聖堂）、11世紀の「新主教区」（{{lang|bg|Нова Митрополия}} / ''Nova Mitropoliya''、[[:en:Church of St Stephen or the New Bishopric|en]]。聖ステファン聖堂）、聖パラスケヴァ聖堂 ([[:en:Church of St Paraskeva|en]])、聖テオドレ聖堂、大天使ミハイル・ガウリール聖堂、St John Aliturgetos聖堂<!--訳してください。。。-->などがある。

町は1453年に東ローマ帝国から[[オスマン帝国]]の支配下へと変わり、町は衰退を始めるが、その歴史的遺物は保存され、また19世紀にはブルガリアの黒海沿岸部で典型的な[[東ルメリ自治州|東ルメリア]]様式の木造建築の家屋が建ったことでその重みを増した。1878年のブルガリア解放以降は、ネセバルはオスマン帝国の自治州である「[[東ルメリ自治州]]」の一部となり、後の1886年に同自治州がブルガリアに併合されたことにより、ブルガリア領となった。

19世紀の末には、ネセバルはギリシャ人の漁民、ワイン生産者の住む小さな村となっていたが、20世紀に入ってからはブルガリアの沿岸部リゾートの要として開発が進められた。1925年の住民交換によりギリシャ人が追放されてから新市街が建設され、歴史的地区は修復された。

== 聖堂 ==
ネセバルは、ときに面積あたりの聖堂の数が最も多い街といわれる<ref>http://www.villabeneia.com/Site/okolnostite.htm</ref><ref>http://bg.zonebulgaria.com/cherno_more/nesebar/istoria/</ref>。これはおそらく事実に反するが、それでもなおネセバルに立ち並ぶ多様な聖堂は特筆すべきものである。その代表的な聖堂には次のようなものがある。

* 古主教区／聖ソフィア聖堂（5世紀-6世紀、[[:en:Church of St Sophia or the Old Bishopric|en]]）
* 生神女エレウサ聖堂（6世紀、[[:en:Holy Mother of God Eleoussa Basilica|en]]）
* 前駆授洗イオアン聖堂（11世紀、[[:en:Church of John the Baptist|en]]）
* 新主教区／聖ステファン聖堂（11世紀。16世紀-18世紀に修復、[[:en:Church of St Stephen or the New Bishopric|en]]）
* 聖テオドレ聖堂（13世紀、[[:en:Church of St Theodore|en]]）
* 聖パラスケヴァ聖堂（13世紀-14世紀、[[:en:Church of St Paraskeva|en]]）
* 大天使ミハイル・ガウリール聖堂（13世紀-14世紀、[[:en:Church of the Holy Archangels Michael and Gabriel|en]]） 
* 全能者ハリストス聖堂（13世紀-14世紀、[[:en:Church of Christ Pantocrator|en]]）
* St John Aliturgetos聖堂（14世紀、[[:en:Church of St John Aliturgetos|en]]）
* 聖スパス聖堂（17世紀、[[:en:Church of St Spas|en]]）
* 聖クリメント聖堂（17世紀、[[:en:Church of St Clement|en]]）

東ローマ帝国時代、ブルガリア帝国時代、オスマン帝国時代のいずれに建てられたものも、ネセバルの聖堂群は[[正教会]]における重要な建築遺跡であり、初期キリスト教様式から中世のクロス・ドーム様式への変遷の過程を見ることが出来る。

== 世界遺産登録基準 ==
{{世界遺産基準|3|4}}

== 町村 ==
ネセバルは、ブルガス州ネセバル基礎自治体 ({{lang|bg|[[:bg:Община Несебър|Община Несебър]]}}) の中心である。ネセバル自治体には、ネセバルをはじめ、以下の町村が存在している。

<div style="float: left; vertical-align: top; margin-right: 1em;">
* {{lang|bg|[[:bg:Баня (Област Бургас)|Баня]]}} (Banya)
* {{lang|bg|[[:bg:Гюльовца|Гюльовца]]}} (Gyulyovtsa)
* {{lang|bg|[[:bg:Емона|Емона]]}} (Emona)
* {{lang|bg|[[:bg:Козница|Козница]]}} (Koznitsa)
* {{lang|bg|[[:bg:Кошарица|Кошарица]]}} (Kosharitsa)
* {{lang|bg|'''[[:bg:Несебър|Несебър]]'''}} (Nesebar)
* {{lang|bg|'''[[:bg:Обзор|Обзор]]'''}} (Obzor)
</div><div style="float: left; vertical-align: top; margin-right: 1em;">
* {{lang|bg|[[:bg:Оризаре|Оризаре]]}} (Orizare)
* {{lang|bg|[[:bg:Паницово|Паницово]]}} (Panitsovo)
* {{lang|bg|[[:bg:Приселци (Област Бургас)|Приселци]]}} (Priseltsi)
* {{lang|bg|[[:bg:Равда|Равда]]}} (Ravda)
* {{lang|bg|[[:bg:Раковсково]]}} (Rakovskovo)
* {{lang|bg|'''[[:bg:Свети Влас|Свети Влас]]'''}} (Sveti Vlas)
* {{lang|bg|[[:bg:Тънково (Област Бургас)|Тънково]]}} (Tankovo)
</div><br style="clear: left;" />

[[ファイル:Nessebar general view.jpg|thumb|center|690px|ネセバル歴史地区のパノラマ画像。半島部によって作られる湾の対岸から望む]]

== ギャラリー ==
<gallery>
ファイル:Nesebar-architecture-lazarov1.JPG|民族復興様式の木造建築
ファイル:Nesebar-fortifications-lazarov.JPG|生神女エレウサ聖堂
ファイル:Nesebar-architecture-lazarov3.JPG|木造建築
ファイル:Nesebar_-_Church_of_Saint_Dormition.JPG|19世紀の聖堂
ファイル:Nesebar - Wooden Houses.jpg|木造建築
ファイル:Nesebar-stara-mitropoliya-lazarov.JPG|古主教区
ファイル:Nesebar-ruins-lazarov.JPG|大天使ミハイル・ガウリール聖堂の壁 
ファイル:Nesebar-windmill-lazarov.JPG|18世紀中ごろの風車
</gallery>

== 参考文献 ==
* {{PDFlink|[http://whc.unesco.org/archive/advisory_body_evaluation/217.pdf Evaluation]}} of the International Council on Monuments and Sites, June 1983

== 脚注 ==
# {{note |gdgrao}}{{Cite web
|author=Главна Дирекция - Гражданска Регистрация и Административно Обслужване
|date=2009年06月15日
|url=http://grao.bg/tna/tab02.txt
|title=Таблица на населението по постоянен и настоящ адрес
|language=ブルガリア語
|accessdate=2009年07月30日
}}
{{Reflist}}

== 外部リンク ==
{{commonscat|Nesebar}}
* [http://www.nessebar-os.org/ Official site of Nessebar Municipal Council with news and information]
* [http://www.ancient-nessebar.com/ Ancient Nesebar]
* [http://www.jarekmrzyglod.com/index.php/2007/11/03/nessebar1/  Photos from Nessebar 1]
* [http://www.jarekmrzyglod.com/index.php/2007/11/03/nessebar2/  Photos from Nessebar 2]
* [http://www.pbase.com/ngruev/nesebur Gallery of pictures from Nesebar]
* [http://www.nessebar-os.org/ Official site of Nessebar Municipal Council with news and information]
* [http://www.ancient-nessebar.com/ Ancient Nesebar]
* [http://users.mrl.uiuc.edu/petrov/blacksea/nese/nese.html Photos from Nesebar]
* [http://wikimapia.org/#y=42658675&x=27734191&z=16&l=0&m=h&v=2 Satellite photo from WikiMapia]
* [http://www.nessebar-bg.com Nessebar 3d map]

{{ブルガリアの世界遺産}}
{{ブルガス州の基礎自治体}}

{{DEFAULTSORT:ねせはる}}
[[Category:ブルガス州の都市]]
[[category:ブルガリアの世界遺産]]
[[Category:世界遺産 な行]]
[[Category:1983年登録の世界遺産]]
[[Category:ヨーロッパの市街地の世界遺産]]