セヴァストポリのソースを表示

{{Otheruses|クリミア半島の地名|その他の用法}}

{{世界の市
|正式名称 = セヴァストポリ
|公用語名称 = Севастополь
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|画像の見出し = セヴァストポリ港
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|位置図の見出し2 = ロシア連邦のセヴァストポリ連邦市
|緯度度=44 |緯度分=36 |緯度秒=00 |N(北緯)及びS(南緯)= N
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|人口の時点 = 2013
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|総人口 = 344,479
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|備考 = 
}}
'''セヴァストポリ'''（{{Lang-uk|Севастополь}} <small>セヴァストーポリ</small>、{{Lang-ru|Севастополь}} <small>セヴァストーポリ</small>、ラテン文字転写の例: '''Sevastopol''''）は、[[黒海]]に面した[[クリミア半島]]南西部に位置する都市である。首都の[[キエフ]]とともに、[[ウクライナ]]の特別市であったが、[[2014年]][[3月17日]]に[[クリミア自治共和国]]とともに主権宣言した上で、翌[[3月18日]]に[[ロシア|ロシア連邦]]と条約を締結し、ロシア連邦の構成主体となったとしており<ref>{{Cite news
|url of Russia
|newspaper=[[ロシアの声]]
|date=2014-03-18
|accessdate=2014-03-19
}}</ref>、一方でクリミアの独立とロシアへの編入を認めないウクライナとの間で論争が続いている状態である。人口360,000人。

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|title=母語話者（セヴァストポリ市） 2001
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{{bar percent|[[ロシア語]]|#8dd3c7|90.6}}
{{bar percent|[[ウクライナ語]]|yellow|6.8}}
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== 歴史 ==
[[Image:Crimea-Sebastopol locator map.png|thumb|250px|left|セヴァストポリの位置]]

古代この地には[[ボスポロス王国]]の都市[[ケルソネソス]]（ケルソン）があり、6世紀に[[東ローマ帝国]]の統治下になった後も東ローマ帝国のクリミア半島における統治の拠点、[[ハザール]]や[[キエフ大公国]]などとの交易拠点として[[テマ制|テマ]]（軍管区）が置かれ、12世紀の[[コムネノス王朝]]時代まで東ローマの領土であった。

12世紀後半に東ローマが衰退すると、その後は[[モンゴル人]]の[[ジョチ・ウルス|キプチャク・ハン国（ジョチ・ウルス）]]、その後裔の[[クリミア・ハン国]]などの支配下にあったが、[[1783年]]、[[ロシア帝国]]が[[クリミア半島]]を併合した際、一緒に組み込まれた。その後、重要な海軍基地、商業港として発展してきた。

[[1853年]]からの[[クリミア戦争]]では、同地を拠点とする[[黒海艦隊]]が[[シノープの海戦]]で[[オスマン帝国]]の艦隊を撃破するなどの戦果を挙げたが、[[1854年]]にオスマン帝国と同盟を結んで参戦してきた[[イギリス]]と[[フランス]]が[[オーストリア]]の妨害工作により攻略目標を[[オデッサ]]からセヴァストーポリに変更。ロシア軍は英仏艦隊の侵入を阻止するために黒海艦隊を湾内に自沈させ、市街地全体に防塁を敷き詰めて要塞化したが、長期にわたる包囲戦の末に[[ナヒーモフ]]提督や[[ラーヴル・コルニーロフ|コルニーロフ]]大佐も戦死し（[[セヴァストポリの戦い (クリミア戦争)]]）、[[1855年]]9月に放棄を決定。後に[[パリ]]で開かれた講和会議で[[カルス (都市)|カルス]]要塞と引き換えに返還された。

[[第二次世界大戦]]時、要塞化された同地に対してドイツ軍は[[80cm列車砲]]「ドーラ」、[[カール自走臼砲]]などを用いて攻略、占領したが、その後[[赤軍]]の反撃によりセヴァストポリはソ連へ取り戻された。（[[セヴァストポリの戦い (第二次世界大戦)]]）

[[ソビエト連邦]]の時代には、[[ウクライナ・ソビエト社会主義共和国]]内のクリミア州の一部としてではなく、[[キエフ]]（1954年以前は[[モスクワ]]）の直轄下に置かれ、外国人の立ち入りを固く規制する[[閉鎖都市]]だった。

ソ連時代に、[[クリミア戦争]]と[[第二次世界大戦]]での攻防戦の奮闘を讃え[[英雄都市]]の称号を与えられた。

現在のセヴァストポリ軍港には[[ロシア|ロシア連邦]]の[[ロシア海軍|海軍]]基地と[[ウクライナ海軍]]の司令部も置かれている。[[ソビエト連邦]]時代はソ連の[[黒海艦隊]]の基地であったが、ソ連邦解体後の1997年にロシア・ウクライナ間で締結された協定により、[[2017年]]まで[[租借]]、また2010年に再締結された協定によりさらに2042年まで駐留が認められることになった。ウクライナが受け取る租借料は年間9800万ドルであり、そのセヴァストポリ軍港租借料はウクライナがロシアへ払うガス料金未納分を考慮して決められている。

ロシアとウクライナの政治対立から、セヴァストポリのロシア領土編入を求める運動がしばしば同地に住むロシア人住民によって起きており、両国の対立の火種となってきた。[[2010年]]以降の[[ヴィクトル・ヤヌコーヴィチ]]政権では対立は沈静化していた。しかし2014年2月にヤヌコーヴィチ政権は崩壊し、親欧米派の暫定政権が樹立されたことにクリミア自治共和国は反発。2014年3月11日、同月16日の住民投票においてクリミアのロシアへの編入が賛成多数を得た場合、ウクライナよりいったん独立する決議をクリミア自治共和国とともに採択した（[[クリミア・セヴァストポリ独立宣言]]）<ref name=afpbb3010151>{{Cite news
|url=http://www.afpbb.com/articles/-/3010151
|title=クリミア議会、ウクライナからの独立を決議
|work=AFPBB News
|publisher=[[フランス通信社]]
|date=2014-03-11
|accessdate=2014-03-12
}}</ref>。16日の投票では賛成票が全体の9割を超え（[[2014年クリミア住民投票]]）、クリミア自治共和国とともに主権宣言した上で([[クリミア共和国]])、3月18日にロシア連邦に編入される条約をロシア連邦と締結した（[[ロシアによるクリミア・セヴァストポリの編入]]）。
この編入により、ロシア連邦の[[ロシアの連邦市|連邦市]]という位置付けになったが、ウクライナを始めとする大多数の国は認めていないため、国際的にはウクライナの特別市のままである。

== 行政区分 ==
[[ファイル:Административная карта-схема Севастополя.png|thumb|200px|right|セヴァストポリの行政区分<br>1. [[:en:Gagarin Raion|Gagarin Raion]] (pink)<br>2. [[:en:Lenin Raion|Lenin Raion]] (red)<br>3. [[:en:Nakhimov Raion|Nakhimov Raion]] (blue)<br>4. [[:en:Balaklava Raion|Balaklava Raion]] (light green)<br>5. [[:en:Inkerman|Inkerman]] (green)]]

# {{仮リンク|ガガーリン地区|uk|Гагарінський район (Севастополь)|ru|Гагаринский район (Севастополь)|en|Gagarin Raion}}・・・[[ケルソネソス]]
# {{仮リンク|レーニン地区|uk|Ленінський район (Севастополь)|ru|Ленинский район (Севастополь)|en|Lenin Raion}}
# {{仮リンク|ナヒモフ地区|uk|Нахімовський район|ru|Нахимовский район|en|Nakhimov Raion}}
# {{仮リンク|バラクラヴァ地区|uk|Балаклавський район|ru|Балаклавский район|en|Balaklava Raion}} - [[バラクラヴァ]]・・・旧[[ソ連]][[バラクラヴァ]][[原子力潜水艦]]地下秘密基地（[[:en:Balaklava#Underground submarine base|Balaklava Underground submarine base]]）の所在地
# {{仮リンク|インケルマン|uk|Інкерман|ru|Инкерман|en|Inkerman}}

== 産業 ==
帝政ロシア時代以来セヴァストポリは[[軍港]]都市・商港都市として発展してきた。またリゾート地・観光地としても有名である。

==人口==
[[2001年ウクライナ国勢調査]]によるデータ。
*[[総人口]]：{{Nts|379500}}人<ref>{{Cite web
|author=ウクライナ国立統計委員会
|date=2001-12-5
|url=http://2001.ukrcensus.gov.ua/results/general/estimated/
|title=2001年ウクライナ国勢調査。ウクライナの総人口
|language=ウクライナ語
 |accessdate=2011年12月14日 
}}</ref>
*[[都市人口]]：{{Nts|358100}}人（94%）；農村人口：{{Nts|21400}}人（6%）<ref name="都市人口">{{Cite web
|author=ウクライナ国立統計委員会
|date=2001-12-5
|url=http://2001.ukrcensus.gov.ua/results/general/urban-rural/
|title=2001年ウクライナ国勢調査。ウクライナの都市人口・農村人口
|language=ウクライナ語
 |accessdate=2011年12月14日 
}}</ref>
*性別人口：[[男性]]は{{Nts|173500}}人（46%）；[[女性]]は{{Nts|206000}}人（54%）<ref name="性別人口">{{Cite web
|author=ウクライナ国立統計委員会
|date=2001-12-5
|url=http://2001.ukrcensus.gov.ua/results/general/sex_region/
|title=2001年ウクライナ国勢調査。ウクライナの性別人口
|language=ウクライナ語
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}}</ref>

{|
|-
|
{{Bar box
|title=民族構成<ref name="地域別民族構成">{{Cite web
|author=ウクライナ国立統計委員会
|date=2001-12-5
|url=http://2001.ukrcensus.gov.ua/results/general/nationality/
|title=2001年ウクライナ国勢調査。地域別民族構成
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}}
|}

== 姉妹都市 ==
* {{flagicon|RUS}} [[サンクトペテルブルク]]、[[ロシア]] 2000年
* {{flagicon|GEO}} [[ポチ (グルジア)|ポチ]]、[[グルジア]] 2008年
* {{flagicon|RUS}} [[ペトロパブロフスク・カムチャツキー]]、[[ロシア]] 2009年

== 関連項目 ==
* [[セヴァストポリの戦い (クリミア戦争)]]
* [[セヴァストポリの戦い (第二次世界大戦)]]
* [[伝説のセヴァストポリ]] - 旧ソ連の歌曲
* [[レフ・トルストイ|トルストイ]] - 士官候補生としてクリミア戦争時の攻防戦に参加。この時の経験を元に『セヴァストポリ物語』を書いた。

==脚注==
<references />

== 参考文献 ==
*{{ja icon}} [[伊東孝之]], 井内敏夫, [[中井和夫]]編　『ポーランド・ウクライナ・バルト史』 (世界各国史; 20)－東京: [[山川出版社]], 1998年.  ISBN 9784634415003
*{{ja icon}} 黒川祐次著　『物語ウクライナの歴史 : ヨーロッパ最後の大国』 (中公新書; 1655)－東京 : 中央公論新社, 2002年. ISBN 4121016556
*{{uk icon}} {{lang|uk|''[[ウクライナ・ソビエト社会主義共和国の市町村史|Історія міст і сіл Української РСР]]'': Кримська область. — Київ: УРЕ АН УРСР, 1971.}}

== 外部リンク ==
{{commons|Sevastopol}}
* [http://sev.gov.ua/ Official website]（ロシア語・英語・ウクライナ語）
* [http://ingvarr.net.ru/photo/71 セヴァストポリの写真]

{{ウクライナの地方行政区画}}
{{ロシア連邦の地方区分}}
{{英雄都市}}

{{デフォルトソート:せはすとほり}}
[[Category:ウクライナの都市]]
[[Category:ロシアの都市]]
[[Category:クリミア]]
[[Category:要塞]]
[[Category:ソ連・ロシアの要塞]]
[[Category:ヨーロッパの港町]]
[[Category:特別市]]