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'''スタンダードブレッド'''(''Standardbred'')とは、温血種・中間種に分類される[[ウマ|馬]]の品種の1つ。別名アメリカントロッターとも。主な用途は[[競馬]]と[[乗馬]]であり、[[競走馬]]としての需要はサラブレッドに次ぐ規模にある。全速力ではサラブレッドにかなわないため[[平地競走]]に使われることは稀であるが、[[歩法 (馬術)#速歩|速歩]]が得意なため主に[[繋駕速歩競走]]に使用されている。 [[Image:Sulky racing Vincennes DSC03728 cropped.JPG|thumb|230px|[[繋駕速歩競走]]の練習]] [[Image:Varenne.jpg|230px|right|thumb|イタリアの名馬[[ヴァレンヌ (競走馬)|ヴァレンヌ]]]] == 特徴 == 身体的な特徴は体高が160cm付近、体重は450kg程度が標準的。[[サラブレッド]]より丈夫で、少しがっしりとした体格をもち、体が長く足が短い。性質もサラブレッドよりは温厚で扱いやすいとされる。[[馬の毛色|毛色]]は鹿毛と青鹿毛が多いがそれ以外も見られる。品種を特徴付けているのは速歩が得意なことで、これはこの品種の改良目的でもあった。 同じスタンダードブレッドでも、[[競走馬]]としては走法の違いによってトロッター(Trotter、斜対歩)とペーサー(Pacer、側対歩)に分けられており、[[競走|レース]]でも区別されている。一般にペーサーの方が早く、1マイル(約1600m)において1分50秒を切るタイムが計測されたことがある。 == 生産状況 == [[繋駕速歩競走]]又は騎乗速歩競走(フランスなど)の盛んな北米、オセアニア、ヨーロッパなどでは盛んに生産され、世界では毎年5万頭以上生産されている。 日本においてはかつては[[軍馬]]として使役され、競馬においても[[平地競走]]を含め優秀な成績を納めていた([[豊平 (馬)]]を参照)。[[1971年]]に速歩競走の1つである繋駕競走(けいがきょうそう)が廃止されてからはほとんど生産されていないが、生産されたものは温和な性格を利用して[[乗馬]]や[[当て馬]]として使役されている。 == 歴史 == スタンダードブレッドの成立は19世紀まで遡る。同じく北米で成立した[[クォーターホース]]等と同じく[[アメリカ合衆国|アメリカ]]開拓期に[[ヨーロッパ]]から連れてきたサラブレッドに、アラブやカナディアンペーサーやノーフォークトロッター、モルガン等を交配し改良を重ね作られた。スタンダードブレッドという言葉が初めて使われたのは1879年。この品種として認められるためには1マイル(約1600m)において2分30秒という基準(スタンダード)に達しなければならなかったためと言うのが語源である。1939年以後トロッティングホース協会によって血統が管理されている。 現在のスタンダードブレッドは、[[サイアーライン|父系]]を遡れば[[ハンブルトニアン10|ハンブルトニアン]](Hambletonian 1849年アメリカ)にたどり着き、さらにサラブレッドである[[メッセンジャー (競走馬)|メッセンジャー]](Messenger 1780年[[イギリス]])そして[[ダーレーアラビアン]](Darley Arabian)まで遡ることができる。これについては、[[フライングチルダーズ系]]を参照のこと。メッセンジャーとハンブルトニアンは、スタンダードブレッドにおける始祖とも言える存在であり、スタンダードブレッドによって行われる繋駕速歩競走の大レースであるメッセンジャーステークスと[[ハンブルトニアン]]に名を残している。 {{DEFAULTSORT:すたんたとふれつと}} [[Category:スタンダードブレッド|*]] [[Category:馬の品種]] [[Category:競走馬|*すたんたとふれつと]]
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