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スタイラス
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[[ファイル:Nintendo DS Stylus.PNG|thumb|[[携帯ゲーム機]]([[ニンテンドーDS]])のスタイラス]] [[ファイル:Dsstylus.JPG|thumb|ニンテンドーDSとスタイラス]] '''スタイラス''' (stylus, [[複数形|pl.]] styli, styluses) は、先の尖った棒状の[[筆記具]]で、[[インク]]などを使わずに、押し当てることで筆記する。 現在では、[[携帯情報端末|携帯情報端末(PDA)]]などの[[タッチパネル]]式の[[ポインティングデバイス]]を操作するものが知られるが、本来は、柔らかい素材に溝を彫ることで[[文字]]や[[図画]]を書いた。 [[ギリシャ語]]で[[柱]]を意味する stulos が語源で、[[エトルリア語]]の stilus、[[ラテン語]]の'''ステュルス''' stylus を経て[[英語]]に入った。 ==文字を彫るスタイラス== この用途のものは'''尖筆'''と訳すこともある。材料は[[金属]]、[[骨]]、[[象牙]]、[[アシ]]などがある。 [[古代ローマ]]以降[[ヨーロッパ]]で[[蝋板]]に字を刻むのに使われ、これが本来のスタイラスである。他に、古代[[メソポタミア]]や[[クレタ]]では[[粘土板]]、[[南アジア]]や[[東南アジア]]では[[貝葉]]が使われた。[[日本]]にも、[[紙]]などに字を刻む'''角筆'''と呼ばれる筆記具があった。 [[謄写版]]原紙(蝋原紙)に刻むものは、'''鉄筆'''と訳すことが多い。 [[エングレービング]]などの[[版画]]にも使われるが、これは'''ビュラン''' (burin) と呼ぶことが多い。 <gallery> Image:Wachstafel rem.jpg|古代ローマの蝋板用スタイラス(復元) Image:Schiefergriffel.jpg Image:Styli used in writing in the Fourteenth Century.png|14世紀のスタイラス Image:Schreibgriffel Knochen 15 Jh Berlin SlgKiJu.jpg|15世紀[[ドイツ]]の骨製スタイラス </gallery> ==ポインティングデバイス== [[ファイル:Styluses.JPG|thumb|250px|左から[[PalmPilot]] Professional、[[Fossil]] Wrist PDA、[[Nokia]] 770、[[Audiovox]] XV6600、[[ヒューレットパッカード|HP]] Jornada 520、[[シャープ|Sharp]] [[Zaurus]] 5500、[[富士通|Fujitsu]] Lifebook P-1032に付属のスタイラス]] [[ファイル:DS0074 1 lq.jpg|thumb|250px]] [[ファイル:Stylus graphics tablet.jpg|thumb|250px|[[ペンタブレット]]のペンにはクリックボタンに相当するスイッチが備えられている。ペンタブレット用の場合、「スタイラス」ではなく「ペン」と呼ぶのが一般的。]] ポインティングデバイスの一種であるスタイラスは、[[携帯情報端末|PDA]]や、タッチパネル付きノートパソコン、タッチパネル付き携帯ゲーム機等、タッチパネル内蔵機器に付属されているもので、タッチパネル付きの画面に表示されたボタンやキーを押すなどの各種操作や、[[グラフィティ (Palm)|Graffiti]]による文字入力をしたり、文字や図を手書きしたりするために使われる。 比較的柔らかい[[合成樹脂]]の先端を持つ。形状はペンなどの筆記用具に近いが、ペンなどとは違って、[[インク]]を出すなどして筆跡を[[紙]]上に残す機構が先端に無い。 [[スタイラス#タッチペン|後述]]の静電容量方式対応以外の一般的なスタイラスは感圧式タッチパネル向けのものであり、静電容量方式のタッチパネルで利用する事はできない。 === 構造 === スタイラスの先端は、樹脂の中でも特に柔らかい[[ポリ塩化ビニル|塩化ビニル樹脂]]などである。柔らかい素材とはいえ、一般に鉛筆の芯程度の太さがあるので、グニャグニャと変形する程柔らかいわけではない。持ち手の部分は、[[真鍮|金属]]製であったりプラスチック製であったりと様々である。また使用する携帯情報端末の機種によっては、様々な素材で作られたスタイラスを、[[消費者|ユーザー]]の趣味で選ぶ事が出来るように、様々な製品が販売されている。 スタイラスは携帯情報端末を操作する上で不可欠であり、携帯情報端末の本体と一緒に持ち歩くのが望ましい。結果的に携帯情報端末の本体にスタイラス収納用の穴が設けられているのがほとんどで、この穴に納まるサイズ・形状をしている必要がある。本体に十分なスペースがない場合、伸縮式のスタイラスを採用したり、スタイラスの収納スペースを設けられない一部の端末では、付属のスタイラスに[[ストラップ#携帯機器用ストラップ|ストラップ]]ホールが設けられ、本体にぶら下げられるようになっている事がある。 また携帯情報端末を使用中、誤動作により稀にユーザーの操作を受け付けない状況が発生するが、この「暴走」を止めるため、携帯情報端末には[[リセットスイッチ]]が設けられていることが多い。これらは[[誤操作]]を防ぐため、一般的に先端の鋭い器具でしか押せないようになっているが、スタイラスの中には、このリセットスイッチを操作するための機構が内蔵されている物がある。 === 筆記用具との兼用型 === スタイラス機能を追加した筆記用具や、ペン先を交換する事で、一般的な[[ボールペン]]をスタイラスとして利用できる製品も登場している。特に筆記用具兼用の物では、筆記用具として利用する時はキャップを外してスタイラスとして利用する時はキャップをしたまま操作したり、多色ボールペンと同じ構造になっていてボールペンとスタイラスのペン先を切り替えられる、という物である。特にこれらはスタイラスとして利用する事を前提としているため、後述の代用品使用に伴う問題が発生しにくい。 <gallery> Image:Pen.jpg|[[シャープペンシル]]とスタイラスを切り替えられるペン </gallery> === 画面の傷防止とスタイラス === [[iPhone]]や[[Android]]端末の登場と、それに伴う[[タッチパネル#静電容量方式|静電容量方式タッチパネル]]の普及以前には、[[タッチパネル#抵抗膜方式|抵抗膜方式タッチパネル]]や、さらに前には、シート状の透明電極を樹脂上にプリントして液晶パネルの表面に貼り付けた、有接点式の[[タッチパネル#マトリクス・スイッチ|マトリクス・スイッチ]]が一般的であった。小型軽量をもって実用的とする携帯情報端末に在っては、マトリクス・スイッチの採用により軽量・省電力化していたが、透明電極を組み込んだシートが画面上に張り付くため、このシートに細かい傷がつくと出力された映像が見辛くなる。 これを防ぐには、シートに傷がつかないようにする必要がある。しかし、シートが傷付きにくくなるよう剛性を持たせると、タッチパネルの動作精度を落とす結果になりやすい。このため一定の柔軟性を持たせつつ、表面には傷が付きにくくなるよう、一定の剛性を持たせるという矛盾が発生するため、パネル側の改良には限界がある。 表面を特殊な樹脂で覆うハード[[表面処理|コート]]と呼ばれる加工により強化する方法もあるが、いずれも樹脂であるため金属やガラスなどの鋭い先端などで引っ掻くと細かい傷が付くおそれがある。このため使用する器具がスタイラスである。スタイラスの代用品として、キャップをしたままの筆記用具や、適当な先端を持つ器具([[爪楊枝]])・更には尖らせた[[爪]]等も利用できるが、専用に設計されたスタイラスとは違いパネルが傷つくおそれもあるので、それら代用品の利用は推奨されない。 === UIとスタイラス === iPhoneやAndroid以前の、携帯機器向けOSの[[ユーザインタフェース|UI]]は指によるタッチ操作を前提にしたデザインではなかった。また、[[タッチパネル#抵抗膜方式|抵抗膜方式タッチパネル]]が一般的であったため、スムーズにドラッグ操作するためには指ではなくスタイラスでの操作が必要であった。 例えば、[[Windows Mobile]] 6.1までのUIは、パソコン上のWindowsを、そのまま縮小したようなデザイン、操作体系であり、パソコン同様にタスクバーとスタートメニュー、閉じるボタン、スクロールバーなどで操作を行う。一つ一つのボタン、バー、項目が小さいため、スタイラスを使わずに指でタッチ操作を行うのは困難であった。このような、スタイラスが必須のUIは、他の携帯情報端末向けOSでも同様であった。 また、[[Palm OS]]搭載機の標準的な文字入力方法は[[グラフィティ (Palm)|Graffiti]]であったが、GraffitiエリアにGraffitiを描くにはスタイラスが必須であった。 [[Windows 8]]以前のWindowsを搭載した、[[タッチパネル#抵抗膜方式|抵抗膜方式タッチパネル]]付きモバイル製品群では、ソフトウェアキーボードや長押しによる右クリックなど、タッチパネル操作を補完する機能がWindowsに用意されていたものの、Windows標準のUIはそのままであり、Windows用アプリケーション・ソフトウェアは一般にタッチパネル操作を前提としていないために、ボタンやバーが小さく、指による操作は困難でスタイラスを必要とした。タッチパネル操作を補完する機能は、[[Microsoft Windows XP#エディション|Windows XP Tablet PC Edition]]で登場し、Windows Vistaでは通常のエディションに包括され、ツール集『Origami Experience』が無償提供されている。Windows 8以前のタッチパネル付き超小型モバイル製品としては、SONYの[[VAIOの機種一覧#VAIO U|VAIO Uシリーズ]]、[[VAIOの機種一覧#type U|VAIO type Uシリーズ]]、[[富士通]]のLOOX Uシリーズ、[[工人舎]]のタッチパネル付きモデルなどがある。Windows 8以前の、超小型以外のタッチパネル付きWindowsノートパソコンとしては、[[IBM]]の[[ThinkPad X|ThinkPad Xシリーズ]]のTabletモデルなどがある。 === タッチペン === 2012年現在『'''タッチペン'''』や『'''スタイラスペン'''』の名称で、スマートフォンやタブレット向けの[[タッチパネル#静電容量方式|静電容量方式タッチパネル]]対応スタイラスが単体で販売されている他、専用スタイラスが付属したり、スタイラス収納穴を設けるAndroid端末も登場している。対応していない一般的なスタイラスを静電容量方式タッチパネルで利用する事はできないほか、タッチペンは[[タッチパネル#抵抗膜方式|抵抗膜方式タッチパネル]]などの感圧式タッチパネルで用いるには適していない。 スタイラスが廃れたのは、iPhoneやAndroidの登場と、それに伴う[[タッチパネル#抵抗膜方式|抵抗膜方式タッチパネル]]から[[タッチパネル#静電容量方式|静電容量方式タッチパネル]]への移行によって、指による操作主体へと変化したためだが、タッチペンは、文字や図の手書きや、手袋をしたままでの操作、爪の長い女性の利用等を目的としている。 特定の機種専用のタッチペンでは抵抗膜方式用スタイラス同様の細さのペン先の物があるが、汎用のタッチペンの場合は、直径5mm強から1cm弱程度の太さで半球状のペン先の物が多い。 *スタイラスが付属するスマートフォンやタブレット **[[サムスン電子]] [[SC-05D|GALAXY Note SC-05D]] / [[SC-02E|GALAXY Note II SC-02E]] / [[:en:Samsung Galaxy Note 10.1|GALAXY Note 10.1]](国内未発売) **[[LGエレクトロニクス]] [[L-06D|Optimus Vu: L-06D / L-06D JOJO]] **[[富士通]] [[F-03D|ARROWS Kiss F-03D]] / [[F-03E]] **[[シャープ]] [[SH-02E|AQUOS Phone ZETA SH-02E]] **シャープ [[SHT21|AQUOS PAD SHT21]] *専用スタイラスが市販されているスマートフォンやタブレット **[[パナソニック モバイルコミュニケーションズ|パナソニック]] [[P-02D]] / [[101P]] ==その他のスタイラス== [[レコード]]の[[原盤]]に溝を刻む[[刃物]]をスタイラスと呼ぶことがある。初期のレコードは[[蝋管]]を使っており、それに溝を刻むのはまさにスタイラスと同じだった。再生用の[[レコード針]]も同様にスタイラスと呼ぶことがある。 そのほか、紙などへの[[エンボス]]、[[カーボン紙]]による転写、[[粘土]]など柔らかい素材での[[彫塑]]などに使われる。 インクなどをつけて細い線を書くこともある。 <gallery> Image:DStylus.JPG|グリップの付いたスタイラス </gallery> == 関連項目 == {{Commonscat|Stylus}} *[[携帯情報端末]] *[[Windows CE]] *[[Windows Mobile]] *[[Palm]] *[[ザウルス]] *[[携帯電話]] *[[ニンテンドーDS]] / [[ニンテンドーDSi]] / [[ニンテンドー3DS]] *[[スティレット]] *[[探針]] *[[けがき針]] {{DEFAULTSORT:すたいらす}} [[Category:ポインティングデバイス]] [[Category:筆記具]] [[Category:彫刻]] [[cs:Stylus]] [[da:Stylus]] [[eu:Estilete]] [[fi:Osoitinkynä]] [[id:Stilus]] [[sn:Tsono (zviridzwa)]] [[yi:ווייזערל]]
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